【銀と金×艦これ】森田提督が鎮守府に着任しました【たまに安価】 (70)


・福本信行の「銀と金」と艦隊これくしょんの安価クロスSS

・主軸となるストーリーは書き溜めて、基本的にまとめて投下

・艦娘との交流、個別のサブストーリーなどを安価にしてみたいと思います

・その都合上、ストーリーを大きく揺るがす重要な決定は出来ないことをご了承ください


>>1は福本じゃねぇ……! 
だから……そのっ……感じがいい福本節とかそういうのはちょっとオレには向かないっていうか……
無理……多分無理……っていうか不可能……
なんというか……つまり……
ご了承ください……!


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1446464376



森田「どういうことです?銀さん」


森田はほとんど無意識に聞き返した。
その森田の目の前に座る男――平井銀二。
この平井銀二という男、簡単に言えば裏社会のフィクサー。
年齢は50歳前後だと思われるが詳細は不明。
あらゆる政財界の人間と面識を持ち、いずれは日本経済全てを支配せしめんとする男。
その敏腕ぶりから「銀王」の異名を持つ彼は森田の問いに対して、グラスに入った酒を回しながらゆっくりと答えた。


銀二「ククク……どうしたもこうしたもそのままの意味だ……」

銀二「お前にはこれから提督をやってもらう……」


高級ホテルの上階。
眩しい……。ある意味星よりも眩しい夜景を一面見渡せる絶好のロケーション……。
だがそれとは対照的に森田の顔は曇っている。というより怪訝な表情を隠せないでいる。
この森田鉄男は元々ギャンブル中毒の素寒貧。ただの若者だった。
しかしその才能をいち早く見抜いた銀二が森田をスカウト。
紆余曲折を経て銀二の生き方に魅せられた森田は……銀二と共に裏社会に生きることを決意。
現在では銀二と肩を並べて仕事が出来るまでに成長することになる。
この「銀王」と出会って以来、森田の人生の密度はその以前と比べ物にならないくらい変化した。
時間の単純な長さはもはや意味をなさないほど濃密……そんな分厚い裏の世界を見てきた。
突然、自分に仕事を任せてくれることも珍しくなかった。
しかしこれは今での仕事と比べてあまりに異質……
自分の目の前にいる「銀王」の真意が読めない。


森田「提督ってあれでしょ……? 艦隊とかの指揮をするような……」

銀二「ああ、そうだな。自衛隊でいうなら海将補から上あたりのポジションだろう」

森田「……? これって自衛隊の話じゃないんですか?」

銀二「表向きは海上自衛隊の直轄に置かれる組織、ということになっているが本当は全く別……独立した位置にある」


銀二の言葉に森田はさらに混乱……。


森田「それは……またどうして?」

銀二「建前ってやつだ。仮にも持っちゃいけないだろうが……この国に軍隊は」


その一言で森田の疑問は氷解する。
そういうことにしなければ、いたずらに揉め事を増やすだけ……。


森田「でもいきなり提督をやれなんて……そもそもそんなの素人にさせてくれるようなものじゃ……」

銀二「まぁお前の言いたいことは分かる。ただこれがちょっと込み入った話……ワケありでよ」

森田「はぁ……」

銀二「詳しくは話せないがとにかくお前は提督という職業に就くことになる」

銀二「そして数か月の間、基本は向こうの指示に従って色々やってくれるだけでいい。1週間後からだ」


銀二「場所は後で連絡する」

森田「……分かりました。では今日はこれで……」

銀二「泊まっていかねぇのか?」

森田「いえ、準備しておくこともあるかもしれないし……」

銀二「そうか」

森田「ええ、では銀さん、安田さん。失礼します」

銀二「ああ。……森田」

森田「はい」


銀二「どこまで向こうが教えてくれるかは今のところわからんが……とりあえずこれから起こることは全て『本物』だという感覚を忘れるな……」

森田「……? わかりました、じゃあ……」


バタン


安田「……なぁ、銀さん」


森田が部屋を出た後……森田と共に銀二の話を聞いていたもう1人の男――安田巌が口を開いた。
元警察OBであるこの中年男は銀二の悪友仲間でもあり、銀二と共に仕事をした回数なら森田を軽く上回る。
安田もまた裏社会のベテランであり、今回の一件にも裏方ながら関わっているのだ。


銀二「ん?」

安田「今回の話……森田に任せてもよかったのかな?」

銀二「なんだ突然」

安田「今回の一件は森田ではなく、銀さんや俺なんかやった方がよかったんじゃないかって」


銀二「なんで」

安田「なんでって……そりゃあ俺たちの方がそういう人の上に立つって仕事に慣れてるっていうか……」

銀二「慣れてないからといって出来ないわけじゃない。それにあいつはもう文句なく兵(つわもの)……。やってくれるさ」

安田「いや、確かにそう。そうなんだけどよ銀さん」


安田「いくら森田がそういう状況で俺たちの予想を超える才気を見せたとしてもだ」

安田「今回は自分が考えて動くだけじゃどうにも出来ない部分ってのがどうしても出てくる……」

安田「しかも自分の運否天賦だけではない。ほとんど他人に動いてもらわなければならないという難しさ……」

安田「そういう状況なら、むしろ銀さんの本領が発揮されるところじゃねえか」

銀二「ククク……確かにな」

安田「なら……!」

銀二「それでも、ここは森田しかない」

安田「……経験を積ませてやるってこと?」

銀二「それもまあ一つの理由だ。だがそれ以前に大事なのは、あいつがこういったことに対して全く経験がないというところにある」


安田「……さっきの言葉を取り消すようだが、俺たちも提督なんて……経験はないじゃないか」

銀二「いや、俺たちは知っている。……というよりも感じてる」

安田「……?」

銀二「戦争……」

安田「え……?」

銀二「……ではない。これから森田にやってもらうのはある意味戦争とは程遠いものだ……」

安田「戦争じゃない……」

銀二「そうだ。これを戦争と考えてはいけない……ならば、戦争を知らない森田がもっとも適任なんだ。……俺たちの中でな」


安田「でもそれは俺達だって……!」

銀二「ああ……、俺たちが物心ついたときにはもう戦争なんかとうに終わっていた。だが俺たちはその肌でもう感じてる」

安田「何を……?」

銀二「戦争の匂い……その残り香のようなもの……」

銀二「今回はむしろそういうのが正常な思考を狂わせる」

銀二「いざというときに俺たちは戦争のイメージに引っ張られちまう。それではダメなんだ……」


安田「だから……森田が適任?」

銀二「……まあそういうこと」

安田「…………」

安田「銀さんがそこまで言うなら、俺もこれ以上あれこれ言えんな……」

銀二「……なんとかなるさ、森田ならば」



………………


――1週間後――

話を受けた森田はその後、1週間の間に自分でできるところの準備を済ませる。
その途中、銀二から連絡。場所の指定も受けた。
その場所にてただ待っていればいいという指示……。

森田(でも、なんだってこんな場所で……)

???「あの……森田さんでしょうか?」

森田「はぁ……? そうですけど」

???「よかった。人違いではなかったようですね」


森田の前に現れたのは大人の女……というよもり若干あどけなさの残る少女。

森田「迎えってまさか……!?」

???「はい。あなたを迎えるようにと司令部からの指示です」

彼女がそういうとタイミング見計らったように一台の車が彼らのいる道の端に停車した。

???「迎えも着いたようですし車にお乗りください」

森田「あ、あぁ。えーと……」

???「あ、失礼しました。自己紹介がまだでしたね」

???「私の名前は大淀。これから数か月の間ですがよろしくお願いしますね。森田さん」



………………


――横須賀鎮守府――
――執務室――

大淀「ここが提督の執務室になります。まだ片付いていませんので段ボールが多いですが……」

森田「……ふーん」

大淀「それと森田さん、こちらを」

森田「服……?」

大淀「はい。提督が着用する服です。その緑のスーツはお似合いですが、立場のある階級ですので……」

森田「わかった。着ておくよ」

大淀「では部屋の外に出ていますので……着替え終わったら呼んでください」

森田「あぁ……」

バタン……

森田「…………」

森田(この鎮守府全体だけではなく、この部屋1つとっても、かなり本格的……)

森田(……いや、まだ判断がつかない。あの大淀って子から説明を聞かないとな)



………………


ガチャ

森田「終わったよ」

大淀「とてもお似合いです森田さん。では現時点を持って……『提督が鎮守府に着任しました。これより艦隊の指揮を執ります』」

森田「なにそれ?」

大淀「儀礼のようなものだと……ここに書いてあります」

森田「その書類は?」

大淀「昨日渡されたものです。暫定的なものですがこのマニュアルを行動の基本にせよと」

森田「……? ということは君も詳しい事情を知らないのか?」

大淀「はい。とにかくここに書いてあることを一通りすることが仕事だとだけしか……」

???「あ、いたいたー」


森田・大淀「?」

???「森田さんと大淀さん……だよね」

森田「……あぁ」

大淀「はい……そうですけど」

???「ん? 私のことわかりませんか? 資料に写真もあったはずですけど」

森田「そうなの?」

大淀「あぁ! そういえば。ということはあなたが……」

???「明石です。よろしくお願いしますね」


森田「つまりこの娘とも一緒に仕事をするってことか」

明石「そういうことです! あれ、知らなかったんですか?」

森田「俺のところには資料が来なかったもんでね」

明石「へぇー、内容がわからない仕事をやらされることってあるんですね」

森田(少なくはないと思うが……)

???「どうやら揃ったようだな……」


3人が視線をそちらに向けると立っていたのは男……。
黒いサングラスに黒いスーツ……全身を黒で固めた男……!


森田「仕事仲間……じゃなさそうだな」

黒服「その通り。私はただの使いの者……そして君たちの監視役を務める者……!」

森田「監視……?」

大淀「監視とはどういうことですか?」

黒服「その説明を今から行う。全員、執務室に入れ」


………………


――執務室――

森田「それで?」

黒服「それで、とは?」

森田「すっとぼけんな……! 監視っていうのはどういうことかの説明だ……!」

黒服「フフ……まぁ落ち着け。それはこれから順を追って話す」

黒服「まずはこれを見てもらおう」

そう言いつつ黒服が取り出したのは数枚の写真……

森田「船?」

明石「船が沈んでますね」

大淀「これは……最近、海難事故を起こした船の写真ですか?」


黒服「そうだ……。船舶の大小にかかわらず、ここ最近になって海難事故は近年類を見ない程増加している……」

明石「ニュースだけじゃなくてバラエティ番組でも取り上げられていましたね」

森田「バラエティ?」

明石「はい。最近の船の事故って沈んだ場所も近いらしいんですよ。だから新しいバミューダトライアングルができたとかなんとか」

森田「胡散臭い話だ……」

黒服「そのくらい胡散臭い方が庶民には食いつきがいい。いたずらに混乱と不安を招くよりは遥かにマシといえる……」

森田「……何か知っているのか?」


黒服「……次にこの写真を見ろ」

大淀「さっきよりもぼやけていますね……」

明石「慌ててたんじゃない?」

森田「船が焼け焦げている」

大淀「え?」

森田「爆発か……?」

黒服「その通り。船体は見るも無残な姿になっている。ニュースや新聞での映像、画像は多少加工されたものだ」

黒服「これらの船舶に共通することは沈んだ場所だけではない。沈んだ原因も同じ……。その全てが砲撃によって故意に沈められている……」

森田「砲撃? 馬鹿なっ……海賊でも出たっていうのか……!」

黒服「フフフ……本当に海賊ならばどれだけ楽だったか」

森田「……?」


黒服「……これが最後の写真だ。我々は独自のルートで船を沈めたものの正体を追い、そして掴んだっ……!」

森田(うっ……!)

黒服「これが海難事故の元凶……! 海に巣食う悪魔……!」

大淀、明石……絶句っ……!
そして森田も絶句っ……! 言葉が出ない……
黒服が出した写真、そこに写るはまごうことなき怪物の姿……!


黒服「我々はこの化け物を『深海棲艦』と呼んでいる」


大淀「深海棲艦……」

明石「これも加工……とかじゃないですよね……?」

黒服「当然だ。そして君たちの目的はただ1つ」

森田「え……?」


――この深海棲艦を討伐……! 打ち倒すこと……!


………………


とりあえず今日はここまで……!

すごい俺得クロス
頑張ってください!

面白い

ageんなゴミクズ

銀と金好きだから期待


――鎮守府内 食堂――

森田「…………」

大淀「森田さん、お茶をどうぞ」

森田「あぁ……ありがとう」

明石「それにしても……深海棲艦ねぇ……」

大淀「にわかには信じられません……。それに黒服の方から渡された新しい書類……不自然な制約が多いように思えます」

明石「そうそう。なんかゲームみたいだよね。あの深海棲艦っていうのも敵キャラっぽいし、何かの企画とかじゃないですか?」


森田「……とりあえずその深海棲艦ってのは本当のことだろう」

明石「根拠はなんです?」

森田「無関係の人間を3人だけ集めてここまで大掛かりな仕掛けをするのは考えにくい」

森田「そういう目的があって人を集めるならばもっと大人数だ」

明石「大人数?」

森田「……例えばこれがあの黒服の仕える主人。そいつの個人的な遊びだったとする」

大淀「遊び……」

森田「あくまで仮の話だが……遊びでこんなことをするのはまず金持ちだ」

明石「自分の遊びのためだけにこんな無駄に手の込んだことしますかね?」

森田「……俺の知る限り、金を持ち過ぎた人間はそういうことを考えてもなんらおかしくないな」

明石「へぇ、そういうものなんですか」

森田「まぁそれはさておき……こういう遊びをしたがる金持ちってのは大きく分けて2つのタイプに分かれる」

森田「1つは大人数を1つの場所に集めゲームを開催……プレイヤーが動き回る様子を高みで見物するタイプ」

森田「そしてもう1つは自分が直接プレイヤーとして参加……自らの手で弱者を潰すことを悦とするタイプ」

大淀「なんだか……趣味が悪いですね」

森田「その通りさ。根っからの性悪。そういう奴らなんだよ……あいつらは」


森田(そして少し間違えれば俺も……)

大淀「……森田さん?」

森田「……話を戻そう。今回の場合、前者であればもっと人を集めるだろうし、後者なら直接本人が出てくるはずだ」

森田「だがそのどちらにも当てはまらない……ならば俺たちにゲームをさせることが本来の目的だという線はとりあえずない」

森田「ただ今のところ、向こうの真意はそれ以上わからない。わからない以上、とりあえず説明されたことは本当のことと考える方がいいというだけの話さ……」

森田(それに……)


――これから起こることは全て『本物』だという感覚を忘れるな……


森田(……銀さんが言いたかったのはこういうことだったのか)


明石「……なんか随分慣れた感じですね」

森田「どうかな……未だに慣れないこともある」

明石「お、なんか本当に提督っぽい貫録ですね。ではこれからどうしましょうか? 森田提督」

大淀「そうですね。私たちの中では森田さ……提督が一番年上のようですし、提督の意見をお聞きしたいです」

森田「森田さんでも森田でも好きに呼べばいいよ」

大淀「いえ、どうせやるのであれば提督と呼ばせてください」

森田「そうか……。よし、じゃあまずは当面の目標を確認しよう」


………………


――数時間前――
――鎮守府 執務室――

森田『これを倒せだと……!』

黒服『そうだ。主に任務を管理する大淀、工廠の大部分を管理する明石、そして艦隊を指揮する提督がお前だ……森田』

森田『自衛隊がやるんじゃないのか……普通こういう仕事は……!』

黒服『既に極秘で何回か護衛艦などが出動している』

大淀『え!?』


黒服『そして攻撃……! 深海棲艦に対しミサイルを放った……!』

黒服『しかし効果はゼロっ……! 直撃でもまるでダメっ……!』

黒服『世界的に見ても最新鋭といえる装備でこの有様……。護衛艦にできたことといえば辛うじて砲戦をせずにその場から離脱することだけ……!』

黒服『おそらく今ある現代の兵器では深海棲艦に通用しない。核兵器でもダメージがあるかどうかと考えられている』

明石『そんなの倒せる訳ないじゃないですか!』

黒服『我々もつい最近までそう思っていた』


黒服『がっ……! この数週間で状況は激変した……』

森田『なに……?』

大淀『どういうことですか?』

黒服『我々にとってはまさに救世主……。倒す存在が現れたのだ……深海棲艦をっ……!』



………………


大淀「それが艦娘と呼ばれるこの子たち……」

明石「私たちより若い……というよりこれって完全に子供よね……。写真だから余計にそう見えるのかな?」

明石「資料によると『現在確認、保護されているのは5人。
    全員自分の記憶については曖昧だが共通して第二次世界大戦で大日本帝国海軍が運用していた艦、それ自身の記憶を持つ』……って」

大淀「まるでファンタジーですね」

森田(最初の指示はこの5人の中から1人を選び、この鎮守府に着任させること……)

大淀「提督、どうしましょうか?」

明石「そもそもなんで5人全員着任させてくれないんですかねぇ?」

森田「……昼間の様子ではまともな返事を期待することはできない。とりあえず指示に従おう」

森田「この中から1人を選出する」


………………


黒服『また深海棲艦を倒すにあたって、いくつかのルールを設定させてもらう……』

森田『ルール?』

黒服『まずはこの5人の中から1人を選んでもらう……』

大淀『あの、何故1人だけなんでしょうか?』

黒服『その手の質問には一切答えることはできない……! これは君たちがこの鎮守府に着任した時点から適用されている……』

森田『質問は無駄か……』

黒服『フフ……そうでもない。回答を禁じられているのはあくまで今回の件の根本にかかわる質問に限る……』

黒服『つまり……こちら側が設定したルール、それらについての質問がダメなのであって
    それ以外の質問については基本的にOK……! 答えられる限り答えよう……』

森田『じゃあ1つ……具体的に俺たちの仕事が終わるのはいつなんだ? 数か月とは聞いたが……おそらくされているんだろ? 明確な日数設定……』

黒服『……そのくらいならばいいだろう』



そう言って回答する黒服の男によれば……
180……! 設定された日数は180日……!
与えられた期間はおおよそ半年となる……


黒服『そして君たちはこの仕事が終了するまでの間、この鎮守府から外へ出ることを例外なしに禁ずる……!』

大淀『禁止……ですか?』

明石『……それって軟禁じゃないですか!』

黒服『確かにそうともとれるが、ご覧の通りこの鎮守府は広い……』

黒服『また生活に必要な最低限の施設だけではなく、仕事のガス抜きを兼ねた娯楽施設も用意……完備されいる……』

黒服『そしてごく一部を除き、それらの施設は基本的に自由に使うことができる。ある意味君たちがごく普通の生活を送るよりも快適だと思うが……?』

明石『う……』

森田(おいおい、なんだその魅力的かもって顔は……)


黒服『そして今回の仕事はこちらから達成条件と報酬を設定させてもらう……』

大淀『達成条件?』

森田(報酬か……)


向こう側から与えられた任務を全て達成することがその条件……
達成できればそれなりの報酬が支払われる……
しかし……仮に達成できなくとも報酬が無くなるだけで森田たちが不利益を被ることはないとの説明


黒服『フフ……決して悪い話ではない』

森田『…………』

森田(あからさまにノーリスクって感じさせたい魂胆が見え見え……。そんな上手い話があるかよ……。ふざけろっ……!)


黒服『まぁ……あくまでこの報酬は君たちに労働意欲を高めて欲しいが故の必然……!』

黒服『そう思ってくれて構わない……』

黒服『ああ……それと』

黒服『これらルールは状況に応じ、随時追加や改定が行われる……』

黒服『では明日からの180日間……しっかりと頑張ってもらいたい……!』



………………


――鎮守府 食堂――

森田「…………」

大淀「やっぱり決めかねますね……」

明石「そもそも艦娘がなにかすら知ったばかりで決めろというのが無茶よねぇ……」

森田「この娘だ」

大淀・明石「「え?」」

森田「あくまで俺の勘に過ぎないが……」

大淀「じゃあ……」

明石「そうしますか」

森田「いいのか?」

大淀「良いも悪いも、提督が決定権を持つものでしょうから」

明石「それにまだこの状況がよくわかってませんし!」

森田(確かにこの娘たちに決めさせるというのもな……)

森田「ではこの娘に決定する」

大淀・明石「「はい!」」

今日はここまで……!

短いうえに話が進まない……まるで亀っ……!
でなけりゃ虫……! しゃくとり虫だっ……これじゃあ……!
ぐっ……すまねぇ……すまねぇ……!


ついでに森田の言う「娘」は「こ」と読むことを一応注釈……!  この娘  ×このむすめ  ○このこ

そして最後に安価、これで決まるっ……初期艦が……!
重要なことは決めないと断っておきながら……どうしても決められなかった……!
今日はこれを決めて終了……!

初期艦安価

1.吹雪
2.叢雲
3.五月雨
4.電
5.漣

↓3

3

乙ー

4で

3


初期艦は電に決定……!

安価の協力ありがてぇっ……! 涙が出るっ……!

改めて今日はここまで……!

さすがドジっ娘ここ一番で決められない

人がいるなら安価を取るっ……!

ちらり

安価なくていいんじゃないか(鼻ホジ)


>>57
タイトルにあるから……たまに……そうたまにっ! たまにだけ……

………………


森田(これで一応のことは全部決まったか)

森田(明石は大淀を連れて鎮守府を探検しに行ったが……)

森田(俺はどうするかな……)


1.鎮守府内を適当にうろつく
2.寝るために自分の部屋を探す
3.電のことを調べる

↓2

3


森田「電……駆逐艦で暁型の4番艦」

森田「性格は優しくて穏やかだが慌て者の一面あり……」

森田「長身で素敵な女性を目指して、毎朝牛乳を飲んでいる? こんな情報まであるのか」

森田(だがなるほど……これは使えるな)

森田(現状鎮守府の艦娘はこの娘ただ1人……そいつを指揮するってんだから信頼を勝ち取らんと話にならない……)

森田(明日の朝にこの娘は着任するんだったな)

森田(とすれば今日はもう寝てしまうか……)


………………

――1日目――
――鎮守府正面――


黒服「こっちだ」

電「…………」

森田「おはよう」

電「……ぁ」

黒服「早起きだな、報酬含めやる気は十分らしい……」

森田「別にそうじゃないさ……これから働いてもらう娘を出迎えるのは当然の話。そうだろ?」

電「…………」

黒服「ならば執務室への案内は必要ないな……任せよう……」

森田「あぁ……」

黒服「どう使うかもお前の判断だが……くれぐれも取扱いには注意するように……!」


森田「……行ったか。君が電……ちゃんだね?」

電「は、はい」

森田「これから君の提督になる森田だ。よろしく頼む……」

電「電です。どうか……よろしくお願いいたします」

森田「じゃあ執務室に案内するよ。ついてきてくれ」

電「はい……」


森田「電ちゃんは朝ごはんはもう済ませたかい?」

電「あ、いえ。まだなのです……」

森田「じゃあ先に朝食にしよう。食堂に案内するよ。牛乳もあるはずだ」

電「!?」

森田「……どうした?」

電「どうして電が朝に牛乳を飲むことを知っているのです!?」

森田「提督っていうのはつまり全ての司令官……つまり何でも知らなきゃ出来ないのさ……」

電「すごいのです! 司令官さんはエスパーなのです!」

森田(よし……! 掴みはOK……!)


用事があるので今日はここまで……!

安価がいらなそうなら書き溜める……
がっ……多少意見が欲しいっ……!

安価要らないでち

少しぐらいならいいか

たまにでええんやないの

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