後輩「先輩、そろそろ寝ませんか?」先輩「えー?まだ早いよ」 (74)

先輩「もしかして……このゲーム、つまらなかった?」

後輩「いえ、そうではなくて……明日も朝早いので」

先輩「あー、そっか。月曜日か」

後輩「ごめんなさい、先輩」

先輩「謝られると逆に困っちゃうなぁ」

先輩「しょうがない、寝よっか」

後輩「え?先輩はいいんですか」

先輩「二人でやんないとつまんないゲームだから」

後輩「そう、ですか」

先輩「そうなんです」

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後輩「……ん」

後輩(もう、朝……時間は?)

後輩(うん、まだ平気)

後輩「んーぅ……」

先輩「すぅ……」

後輩「それじゃ、行ってきますね。先輩」

後輩「……」

後輩「……ちぅ」

先輩「んーぅ……っと」

先輩(今何時……ふむ)

先輩「どうりでお腹が空いてるわけだ」

先輩(後輩ちゃんもそろそろお昼食べてるかな?)

先輩「さて、今日は何味にしようかなっと……ん」


後輩『先輩、起きてましたか』

先輩「うん、どしたの」

後輩『またカップ麺で済ませようとしている予感がしましたので』

先輩「……」

後輩『材料は買ってあるんですから、自炊の練習ちゃんとしてください』

先輩「……ふぁーい」

後輩『ちゃんと食材減ってるかチェックしますからね。捨てたりしたら……』

先輩「わ、分かってるって。じゃぁね」

後輩『あっ、先輩?』

後輩「もう……」

後輩(やっぱりちゃんと作り置きして置いた方がいいのでしょうか)

後輩(こうしてコンビニ弁当を突いている手前、強く言えない気がしてなりません)

「さっきの電話、聞こえちゃった」

後輩「あ、どうも……」

「弟くん?大変だねぇ、お姉ちゃんは」

後輩「へ?えと……まぁ」

後輩(年上が相手なんですけど、とは言えないな)

「後輩ちゃん、飲んでる?」

後輩「あ、はい。頂いてます」

後輩(参ったな、早く帰りたいのに……)

「ねぇ、後輩ちゃんってさ」

後輩「はい、なんでしょうか?」

「今、彼氏っているの?」

後輩「……」

後輩「……います」

「え?何?今の沈黙。あっやしー」

後輩(めんどくさいな、もう……ん)

後輩(……ドクロの絵文字)

後輩「すいません、急用が出来たので帰らせていただきます」

「へ?あ、ちょっ……」

「おい、お前が調子に乗るからだぞー」

「あーあ、後輩ちゃん帰っちゃったの?」


後輩(駅前のシュークリーム屋さん、まだ開いてるかな?)

お?両方とも女性かな?期待

後輩(……電気、付いてない)

後輩(どこかに遊びに?なわけないか)


後輩「……先輩?」

「……」

後輩(毛布が盛り上がってる……なんてベタな)

後輩「ただいま帰りました、先輩」

先輩「……」

後輩(……毛布つむり)

先輩「……お腹空いた」

後輩「材料はあったはずですが?」

先輩「……む」

後輩(台所が悲惨な事に……)

先輩「全然おいしくなかった」

後輩「分かりました、すぐに作りますね」

先輩「おいしくなかったー」

後輩「駅前のシュークリーム、ありますから」

先輩「ほんと?」

後輩「夕食の後ですよ」

後輩「……ふぅ」

後輩(昔から、子供っぽくてずぼらな所がある人だとは思っていましたが)

後輩(家賃が払えなくなって街を放浪していた所を見つけた時は、驚きました)

後輩(何も知らない先輩、まるでケースに入れられた魚のような、先輩……)

後輩(……少し失礼な物言いでしょうか)


後輩「先輩、あがりましたよ」

先輩「もぐもぐ……」

後輩「どうですか?」

先輩「おいしいよ、ほら後輩ちゃんも。あーん」

後輩「……」

後輩「……あーん」

先輩「おいしい?」

後輩「はい、おいしいですよ」

先輩「……あ」

先輩「後輩ちゃん、下着取ってー」

先輩「……後輩ちゃん?」


後輩「……」

先輩「ありゃ、寝てる」

先輩「毛布毛布っと……」

先輩「お疲れ様、後輩ちゃん」


先輩「っと、寒い寒い」

後輩「……」

後輩(……相変わらずスタイル抜群ですね、先輩)

後輩「……っ」

後輩(しまった、本当に寝ちゃってた……)

先輩「~♪」

後輩「先輩、まだ起きてたんですか」

先輩「あっ、後輩ちゃん。ごめん、起こしちゃった?」

後輩「いえ、普段寝ない時間だったので体が自然に」

先輩「そっか、ならよかった」

後輩「よくないです、先輩。こんな時間までゲームだなんて」

先輩「後輩ちゃんも、やる?」

後輩「え……」

後輩(……この時間から寝ると遅刻してしまうかもしれません)

後輩「操作方法を教えていただいてもいいですか?」

続きます

きたい

「おーい」

後輩「……」

「おーい、後輩ちゃん、おーきーてー」

後輩「……んぁ?」

「よかった、起きた」

後輩「くぁ……せん、ぱい?」

先輩「はい、先輩です」

後輩「……っ!?い、今何時ですか!?」

先輩「ご安心を、いつも後輩ちゃんが起きる時間でございます」

後輩「よかった……」

後輩「先輩がこんな時間に起きているなんて、珍しい事もありますね。おかげで助かりました」

先輩「寝てないんだなこれが」

後輩「……健康に悪いですよ」

先輩「今さら?」

後輩「……シャワー、浴びてきます」

先輩「ふわーぁ……それじゃ、私は寝ようかな……」


後輩(……私を起こすために起きていてくれた、とか?)

後輩(自意識過剰みたいで聞けませんね)

後輩「おはようございます」

「おはよう、後輩さん」

後輩「……」

「わっ、どうしたのその隈。大変な事なってるよ」

後輩「……徹夜でゲームを、してしまいまして」

「後輩さん、徹夜でゲームとかするんだ。ちょっと意外かもー」

後輩(自分でも意外です……)

「後輩ちゃん、ゲーム好きなの?」

後輩(この人は確か、昨日の……)

後輩「……まぁ、たしなむ程度には」

「俺の家、最新のゲーム機揃ってるよ!」

後輩(ゲーム機……そういえば先輩は中古で買ってきた古いゲームばかりやってますね)

「そ、それで―――今日空いて―――」

後輩(流行に興味が無いのでしょうか。それとも、私に遠慮して……?)

「ど、どうかな?」

後輩「あ、すいません。聞いてませんでした」

「……ぅ」

後輩「……?」

「ま、また今度でいいや。じゃ、じゃあね」


後輩「……なんだったんでしょうか」

「やるねぇ、後輩さん」

後輩「??」

後輩(……これが最新のゲーム機、か)

後輩(いち、じゅう、ひゃく、せん、まん……むぅ、結構しますね)

後輩(でも、先輩が喜ぶなら……)

後輩(いや、そもそも先輩が欲しがってるかどうかも……)

後輩(……推測で悩むのは性に合いませんね)


先輩「お腹空いたなー、後輩ちゃんまだかなー……ん?」

先輩「後輩ちゃんからメールだ。なんだろ?また遅れるとかかな」

先輩「なになに……」


後輩『先輩、今一番欲しい物ってなんですか?』


先輩「……?」

先輩「お腹、空いたから、早く帰って、きて……と」


後輩「……ん」

後輩「先輩、そういう事じゃなくて……」

後輩(……うぅん、先輩の望みは正にこれなんでしょうね。好意の押し付けはやめましょう)

後輩「そうと決まれば、早く帰らねば」

ええな

後輩「先輩、ただいま帰りました」

先輩「おかえりなさーい」

先輩「後輩ちゃん、私の誕生日は結構先だよ」

後輩「ちゃんと覚えてますよ。そういう意味のメールじゃありません」

先輩「じゃあ、どういう事?」

後輩「……」

後輩「……実はですね」

先輩「そんなこと考えてたんだ、後輩ちゃん」

後輩「……はい」

先輩「……ぎゅう」

後輩「っ」

後輩「せ、先輩……っ」

先輩「我慢を全くしてないかって言ったら、嘘になっちゃうけど」

先輩「その我慢はきっと、必要な我慢なんだと思うから。だから、平気だよ」

後輩「せん、ぱい……」

先輩「なで、なで」

後輩「く、くすぐったいですよ」

先輩「あはは、お腹空いちゃった。早く晩御飯食べよ?」

後輩「……はい」

先輩「~♪」

後輩「……」

先輩「ん、後輩ちゃんもやりたいの?」

後輩「……明日はお休みなので」

先輩「あれ?水曜日だよね、明日」

後輩「祝日くらいは覚えておきましょう、先輩」

先輩「そういえばそうだっけ」

後輩「……で、その」

先輩「久しぶりにお出かけでもするー?後輩ちゃん、行きたい場所とかあるかな」

後輩「先輩はどうですか?」

先輩「私が出不精なの一番知ってるお方が何をおっしゃる」

後輩「それを言ったら、私もあまり外出する方ではないですよ」

先輩「んー、それじゃやっぱり……はいっ」

先輩「休みと言えば、徹夜ゲームでしょ!」

後輩「……お付き合いします」

先輩「後輩ちゃん、そこはこうするんだよ」

後輩「なるほど」


先輩「おっ、後輩ちゃんやるねぇ」

後輩「恐縮です」


後輩「先輩、このアイテムこれと組み合わせてはどうでしょう?」

先輩「おぉ、いいね」


後輩「……」

先輩「……」

きたか

先輩「ぐー……」

後輩「……徹夜ゲームじゃなかったんですか?先輩」

後輩「……」

後輩「……ん……」


先輩「……じー」

後輩「……」

後輩「起きて、いらっしゃったんですか?」

先輩「うぅん、今起きたんだよ」

後輩「……」

先輩「……」


先輩「今日は一緒にお風呂はいろっか」

後輩「……はい」

一旦止め

お、あの先輩と後輩の人かな?期待

後輩「……ふー」

先輩「お湯加減どう?後輩ちゃん」 

後輩「私は丁度いいですが……少し熱いかもしれません」

先輩「いちち、目にシャンプーが……」

後輩「大丈夫ですか?先輩。シャワーです、どうぞ」

先輩「んーぅ……ありがと、後輩ちゃん」

後輩「いえいえ」

先輩「二人だと流石に狭いね」

後輩「そう、ですね」

先輩「はー……」

後輩(普段クセ毛だから、髪の毛真っ直ぐの先輩がたまに別人に見えちゃいます)

先輩「後輩ちゃん、また大きくなった?」

後輩「へ?」

先輩「わきわき……」

後輩「ひゃっ!?せ、先輩っ」

先輩「よいではないかよいではないかー」

先輩「男の人は大きいのが好きってよく聞くけれど」

後輩「だめです、先輩……」

先輩「私も大きい方が好きだなぁ」

後輩「ん……ぅ」

先輩「こうやってクッションみたいに出来るしー」

後輩(先輩の髪……同じシャンプーのはずなのに……)

後輩「わ、私は先輩みたいに……スタイルがいい方が、いいです」

先輩「そうかなぁ?」

後輩「そう、です」

先輩「えへへ、ありがと」

後輩(……その笑顔は反則、です)

後輩「先輩、ちゃんと乾かさないとダメですよ」

先輩「えー、どうせめちゃくちゃになるんだからいいよぉ」

後輩「ダメです」

先輩「んじゃあ……後輩ちゃん、おねがーい」

後輩「……どうぞこちらへ」


先輩「~♪」

後輩(……やっぱり、いい香り)

先輩「ねぇ、後輩ちゃん」

後輩「はい、何でしょうか」

先輩「私が我慢をしてないかって、後輩ちゃんは言ってたけど」

先輩「あれって普通、私が聞くことなんじゃないかな?」

後輩「……」

先輩「辛かったらいつでも言ってね……なんて言える立場じゃないか、あはは」

先輩「……わぷあっ?」

後輩「……ぎゅう」

先輩「後輩ちゃんの髪……いい香りがするね」

後輩「先輩の髪と変わりませんよ。同じシャンプーなんですから」

先輩「えー?なんか違うと思うけど、気のせいかぁ」

後輩(私が無理するのは、当たり前なんですよ?先輩)

後輩(だって無理に先輩を縛り付けてるのは、私なんですから)

先輩「……へくしっ」

後輩「あっ、す、すいません。風邪ひいちゃいますね」

先輩「後輩ちゃんもね、早く服着よ」

後輩(……残念)

先輩「さーてっと……寝ますか!」

後輩「もうですか?今日はお早いですね、先輩」

先輩「……ぽん、ぽん」

後輩「……?」

先輩「いつも思っていたけど、一人で寝るには大きいと思うんだこの布団」

後輩「……では、失礼します」

先輩「どうぞ、遠慮なく」


先輩「後輩ちゃんほど弾力がなくて申し訳ない」

後輩「私は好きだから、いいんです」

先輩「んふふー」

後輩「……ふふ」

ではまた次回

先輩後輩物はいくつか書いてますがどれの事だろう
とか言って私が書いたのじゃなかったらちと恥ずかしいですね


何故か先輩後輩百合って片方病んだりするイメージがあるから怖い

『どうしたの?こんな所に一人で』

『え?あの、その……』

『見ない顔だね、もしかして新入生かな』

『ウチのガッコ広いから、こうして迷い込む子が毎年いるんだよね』

『はい、手』

『……はい?』

『ほら、急がないと遅刻になっちゃうよ』

『……あ、ありがとうございます』

『いやぁ助かったよ、キミがうちのサークルに来てくれて』

『……いえ、そんな』

『こうして改めて知り合えたんだし、キミって呼び方は他人行儀かな』

『よろしくね、後輩ちゃん』

『よ、よろしくお願いします。先輩』


『他の方はいらっしゃらないんですか?』

『ほとんど名前借りてるだけだからねー』

『そ、そうなんですね』

『だから後輩ちゃんも無理に来なくて大丈夫だよ』

『いえ、ちゃんと来ます』

『ここに来るのも今日までかー』

『長いようで短かったなぁ』

『……先輩』

『あれ、後輩ちゃん。どうしたの?こんな所で』

『少し、懐かしみに』

『あはは、後輩ちゃんが卒業するわけじゃないのに』

『あの時も先輩は、今と同じように話しかけてくださいましたね、どうしたの?って』

『懐かしいねぇ』

『……先輩』

『んー?』


『……また、会えますか?』

『んー……』

『また会う気がするなぁ、なんでかは分からないけど、さ』

後輩「……ん、ぅ?」

後輩(なんだか凄く、懐かしい夢を見ていたような気が……)

後輩「……?」

後輩「せん……ぱい?」

後輩「せんぱいっ!」


先輩「どうしたの?後輩ちゃん」

後輩「……い、いたんですか」

先輩「私も起きたのはさっきだけどね。後輩ちゃん、かわゆい顔で寝てるもんだからおこしづらくって」

後輩「……」

先輩「後輩ちゃん?」

後輩「……ぎゅー」

先輩「もがが」

後輩(この気持ちはあんな夢、見たせいです)

後輩(そう、きっとそう)

先輩「よしよし、いいこいいこ」

後輩「こんな時間まで寝てしまってたんですね、私」

先輩「お休みの日くらいいいんじゃない?」

後輩「せっかくの休みだからこそ、時間を無駄にしたくなかったんですが」

先輩「それじゃ、今からの時間を有効に使えばいいよ」

後輩「そう改めて言われても、なかなか難しいというか……」

後輩「……じー」

先輩「……?顔になにか付いてるかな」

後輩「いえ、その……」


先輩「……先にお風呂、入ろっか」

後輩「……はい」

次かその次で終わらす予定で

ではまた

既に百合百合ですな

乙乙


もっとくれ

後輩「……ぼーっ」

後輩(……先輩、柔らかかった……)

後輩「……」

「こーうはいちゃんっ」

後輩「……はひ、なんでしょうか?」

「……そんな後輩ちゃんの顔、初めて見たわ」

後輩「ど、どんな顔してました?」

「なんて言ったらいいんだろ、マタタビを思う存分渡された猫?かな」

後輩「そんな顔してましたか、私……ぺしぺし」

「いや、悪いことじゃないと思うよ。いつもの後輩ちゃん、こう眉間にシワが寄っちゃってるから」

後輩(……自分じゃわからないですね)

「それで、なんか良いことでもあったわけ?」

後輩「それは……まあ、その」

「いいなぁ、そういうの。初々しいって言うか」

後輩(そういえば、先輩は初めてだったんでしょうか?)

「私も彼氏、作ろうかしら」

後輩「……彼氏」

「ん、どうかしたの?」

後輩「あ、いえ……」

後輩(そう、普通は彼氏……ですよね)

後輩(先輩はどう思ってるのでしょうか、この歪な関係を)

後輩(聞けるわけないことを悩んでも、仕方のない事ですが)

後輩(なぜ今になって、私はこんなにも不安になっているのでしょうか?)

後輩(……いえ、今になってではありませんね。私は昔から変わらないまま)

後輩(先輩にも変わらない事を、強要してしまっている)

後輩(……先輩)

「こ、後輩ちゃん。そんなに飲んで大丈夫?」

後輩「……ら、らいじょぶれふ」

(ど、どう見ても大丈夫じゃない……でも、今ここにいる男に送らせるのはちょっとなぁ)

後輩「……げふーぅ」

(とはいえ、今の状態の後輩ちゃんにまともな道案内も期待出来ないし……ん、そうだ)

「後輩ちゃん、少しスマホ借りるわね」

後輩「……」

(通話履歴から……って、ほとんど同じ人ね)

(この先輩ってのが彼氏さん、かな?)

「お願い、出て……」

『もしもーし、後輩ちゃん?』

「……女の人の、声?」

『あれ、後輩ちゃんじゃない?もしもーし』

(……はっ、今は考えてる場合じゃないか)

「私は後輩ちゃんの会社の同僚で……」

充電器忘れる痛恨のミス

もう少し続きます

大学院生かと思ってたが社会人か

雰囲気良いね

後輩「……うー」

先輩「大丈夫?後輩ちゃん、立てる?」

後輩「……気持ち悪い、です……」

先輩「吐いちゃえばいいよ、我慢しないで」

後輩「……う、ぷ……」

先輩「……さす、さす」

後輩「……ぅ」

先輩(後輩ちゃんがここまで飲むなんて、珍しいな)

後輩「……ぐぅ」

先輩「あ、寝ちゃった」

先輩「連絡くださってありがとうございます」

「あ、いえ……」

先輩「よい、しょっと……」

後輩「……」

「そ、そのまま背負って行くんですか?」

先輩「急いでたもので、財布を家に忘れてしまって」

「立て替えておきましょうか?」

先輩「……」

先輩「大丈夫です、お構いなく」

「……っ」

「……あ、あの」

先輩「まだ何か?」

(先輩とか言う人が、女にだらしない男って可能性もまだ、ないわけじゃないけど……)

「あなたが、先輩さん……ですか?」

先輩「……そうですが、何か?」

「え?あ、その……後輩ちゃんとは、どういうご関係で?」

(なにを聞いてるんだろ、私。先輩後輩に決まって……)

先輩「恋人ですけど」

「あぁ、こいび……へ?」

先輩「もうよかったですか?」

「あ……は、はい」

先輩「それでは、これで」

「……は、はは」

先輩「……」

後輩「……せん、ぱひ」

先輩「あ、後輩ちゃん。起きた?」

後輩「……ずっと、おきてましたよ……」

先輩「そうだったんだ」

後輩「……せんぱい、すきですぅ……」

先輩「私も大好きだよ、後輩ちゃん」

後輩「……すぅ……すぅ」

先輩「……今度は本当に、寝ちゃったかな?」

先輩(……さっきの人に余計な事、行っちゃった気がするなぁ)

先輩(……大丈夫だとは、思うんだけれど)

後輩「……?」

後輩(あれ、ここは……どうやって帰ってきたんだっけ)

後輩「……っ」

後輩(頭がガンガンする……水、水……)


後輩「……んぐ、んぐ」

後輩「……ぷぁ」

後輩(だんだん頭がすっきりしてきました……)


先輩「……ぐー……」

後輩(先輩、シャツのままで寝ちゃシワになっちゃいますよ)

先輩「んー……ぅー……」

後輩「……先輩、ありがとうございました」

後輩「……ちう」

次回で終わります

作者が一番寝惚けている

ラブラブ

乙~

乙乙

ええやん…

後輩「……おはようございます」

「あ……お、おはよう。大丈夫だった?あの後」

後輩「はい……ご迷惑おかけしました」

「……えと」

後輩「……?」

「あの先輩って人と……恋人だって、ほんと?」

(……って、聞く必要ないのに)

後輩「……」

「ごめんね、後輩ちゃん。答えたくなければ……」

後輩「本当ですよ」

「……そう、なんだ」

後輩「すいません、隠していたかったわけではないんですが」

後輩「あえて言う事でも無い気がしてしまっていたんです」

「……」

後輩「ちょうどいい機会だったのかもしれません」

後輩(きっとこんな事でも無い限り、私からは言い出せなかったでしょうし)

「……えと、その」

後輩「……変だと、思いますか?」

「あ、いや……」

後輩「いいんですよ、自分でも思わないわけじゃないですから」

「……そうなの?」

後輩「はい、いつも不安で一杯です」

「それなら、なんで……」

後輩「……それでも」

後輩(そうだ、それでも……)

後輩「それでも、好きなんです」

「……そう、なんだ」

後輩「……はっ」

後輩「す、すいません。こんな事言われても困りますよね」

「うぅん、後輩ちゃんの意外な顔が見れてよかったよ」

後輩「お恥ずかしい、です」

「他の人には一応、内緒にしておくね」

後輩「ありがとうございます」

「っと、少し話し込んじゃったわね。急ぎましょ」

後輩「……はい」

(……それでも好きなんです、か。少し、憧れるな)

後輩(それでも好きなんです……か)

後輩(こんな簡単な事だったんですね)

後輩(先輩に、凄く会いたい……)


先輩「……んー、お腹空いたなぁ」

先輩「今日も後輩ちゃん、遅いのかな……」


後輩「……せん、ぱいっ!」

先輩「あれ、後輩ちゃん。今日ははや……」

先輩「わぷぁっ」

後輩「先輩……大好き、です」

先輩「……ん、ありがと」

後輩「ずっと一緒に、いましょう」

先輩「私は最初から、そのつもりだよ」

後輩「先輩、せんぱい……っ」

先輩「……なで、なで」

後輩「……先輩、そろそろ寝ませんか?」

先輩「えー?まだ早いよ」

後輩「……そうですね、もう少し起きてましょうか」

先輩「うんうん、そうしよう」


後輩「……ぎぅ」

先輩「……ぎゅーっ」

終わります

もう少し長くしようかとも考えましたが、いまいち振るわなかったのでこの辺で

過去作まとめてあるんでよかったら見てってください
http://hanami2ki.blog.fc2.com/


では

たいそう乙であった


もっと見たくなる、程よいまとまりだった

面白かった乙乙

これは乙と言わざるを得ない

乙です

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