男「……」ペラ… 女「……」ペラ… (50)
男「……」ペラッ…ペラッ…
女「……」ペラ…
男「……アーマード……!?」ボソッ
女「……」
男「(馬鹿な……第1巻で闇のアーマードは消えたはず……)」
男「(よもやこの12巻で再び復活する……だと……!?)」
男「(この本の作者……どういう物語を創っていく気なんだ!?)」
女「……」
女「……どんぐり……」ボソッ
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男「……」
女「……」
男「……」ペラッペラッ
女「……」ペラペラ
男「……ガーゴイル……!?」ボソッ
女「……」
男「(な、何ということだ……)」
男「(11巻ぶりに復活した闇のアーマードを装着するのがこれまた1巻でチョロッとしか出てこなかったガーゴイルだと!?)」
男「(が、ガーゴイルの活躍なんて3行も書かれたかすら怪しいものだぞ!?そんな奴がこの闇のアーマードを装着するのか!?)」
男「(分からねえ……!全く先が分からねえ……!!)」
男「(この本の作者……どういう物語を創っていく気なんだ!?)」
女「……ルーマニア……」ボソッ
男「……」
女「……」
男「……」ペラッペラッ
女「……」ペラペラ
男「……スライムッ……!!?」ボソッ
女「……」
男「(何てことでしょう……闇のアーマードを装着したガーゴイルが主人公一行をボコボコにしてしまっていた……)」
男「(これどうやって勝つんだよって思ったらまさかのスライムが助太刀だと……!?)」
男「(スライムつったらあれだぞ!?第2巻でヒロインを性的に食べちゃうような事をしかけた畜生だぞ…!?)」
男「(分からねえ……全ッ然先が読めねえ……!!)」
男「(この本の作者……どういう物語を創っていく気なんだ!?)」
女「……村八分……」ボソッ
男「……」
女「……」
男「……ブルース・リー……」ボソッ
女「!!」パァァァァアア
男「……」
男「(ブルース・リーならこのガーゴイルもボコボコにできたのかな……)」ペラッペラッ
男「……」ペラッペラッ
女「……リクエスト……」ボソッ
男「……」ペラッペラッ
女「……」
男「(目の前にいる女の子、何かさっきからブツブツ呟いてる気がする……)」
男「(それもただの呟きじゃなくて、明らかにこう……)」
男「……トニー・スターク……?」ボソッ
女「!!!」パァァァァァアア
男「(凄い表情明るくしおった……やっぱりこの子)」
男「(しりとりしたがってるんじゃ……)」
男「……」
女「……」ペラペラ
男「……」
女「……」ペラペラ
男「……」
女「……」ペラペラ
男「……」
男「(え、違うの!?)」
男「(いや……さっきからしっかり聞いてたんだぞ僕!)」
男「(ガーゴイルの後にルーマニアって言ったり、アーマードの後にどんぐりって言ったりしたのを!)」
男「(挙句の果てにはリクエストって言ったのをトニー・スタークって返したら表情明るくなったし!!)」
男「(確信犯じゃんこれ!絶対分かっててやってるじゃん!)」
男「(これで違うってなったらどういう事なのか分かんないよ!!)」
男「……」
女「……」ペラペラ
男「……」
女「……」ペラペラ
男「(どーやら本当に違うっぽいなこれ)」
男「(まずい、凄く気まずい……)」
男「(しりとりを誘ってるのかと思ったのにそうじゃないって!!しりとりを誘ってるのかと思ったのにそうじゃないって!!)」
男「(恥ずかしいし気まずいし!なにこれ!?)」
男「(いかん、このままではいかん……別の席に移って気持ちを切り替えよう)」
男「(そうだ……今日のこの事は忘れよう……よくある思い違いだ、ビバ青春だよ僕)」ガタッ
女「……クリエーター……」ボソッ
男「……」
女「……」
男「……」
男「(え、続行!?)」
男「(えっえっえっ!?なにこれ!?)」
男「(今確かに『クリエーター』って!)」
男「(何、しりとりしたいの!?今の今まで考えてたって事なの!?そうなの!?)」
男「……」
男「(とりあえず座るか)」スッ
男「(座ったはいいけどどうすりゃいいのよ!?)」
男「(しりとりするべきなの!?そうじゃないの!?)」
男「……」
男「(落ち着け僕よ、冷静に……冷静にだ)」
男「(そうだよ、まずはここで返して本当にしりとりしたがっているのか確認すればいいじゃないか)」
男「(よし、これで決まりだ……クリエイターだから『あ』だな)」
男「……アメリカ……」ボソッ
女「……」
男「……」
女「……」ペラペラ
男「……」
面白い
支援
このほのぼの感がいいね
男「(違うんかーいッ!!)」
男「(何、そうじゃないの!?しりとりじゃないの、これ!?)」
男「(ただ単に物語への感想なの!?これまで全部!?)」
男「(どんぐりもルーマニアも村八分もリクエストもクリエーターも全部!?)」
男「(……それってどういう物語なのよ!?)」
男「……」
女「……」ペラペラ
男「(結局、しりとりじゃないのね……こっちの一方的な思い込みだったのね……)」
男「(今日のところはもう帰ろう、この本借りて帰ろう……)」ガタッ
女「……カリフォルニア……」ボソッ
男「……」
女「……」
男「……」
男「(んん!!!?)」
男「(えっ……い、今……カリフォルニアって……)」
男「(確かにカリフォルニアって……アメリカ、からの……カリフォルニアって……!)」
男「(しりとりなの……!?本当に……!?)」
男「(しりとり……してくれるんですか……?僕と、しりとりっ……!)」
男「(と、とりあえず座ろね、せやね……怪しい人に思われちゃう……)」スッ
男「(なぁーんだ、やっぱりしりとりだったのかぁ……)」
男「(もう、焦りに焦っちゃったよ……本当にもう!)」
男「(とりあえず早く返答しなきゃだよね、『あ』だから……)」
男「……アイスランド……」ボソッ
男「……」
女「……」ペラペラ
男「……」
女「……」ペラペラ
男「(……まだかな……)」
男「(もうしりとりがしたいっていうことは分かったんだからね……)」
男「(もう逃げ出さなくてもいいんだよ、僕)」
男「(後はただただ、相手の返しを待つのみ……)」
男「……」
女「……」ペラペラ
男「……」
女「……」ペラペラ
男「……」
女「……」ペラペラ
男「(おやぁ……?)」
男「(おやおやおやおや……おやぁ?)」
女「……」ペラペラ
男「……」
女「……」ペラペラ
男「……」
男「(OYA!???!?)」
男「(か、返ってこない……)」
男「(返事が……返事が来ないッ!!)」
男「(まさかの……未だにしりとりの一方通行ッ!!)」
男「(どっ……どどどどどうしよう!?)」
男「……」
読んでるとにやにやしちゃう
ミスった
男「(待て、待つのだ、落ち着くのだ少年よ)」
男「(相手がしりとりをしたいって事はもうさっき明らかになったじゃないか)」
男「(なのにどうして慌てふためく必要があるのだ?)」
男「(ここはもう、いっちょまえにどーんと構えてればよいのだ!)」
男「((きっと相手も今頃必死になって『ど』を考えているに違いない!)」
男「(今はただ、待つ!ひたすらに、待つ!!)」
男「……」
女「……」ペラペラ
男「……」
女「……」ペラペラ
男「……」
女「……」ペラペラ
男「……」
女「……」ペラ
女「……」パタム
男「……」
男「(あっ……あああ……)」
男「(あああああああああああああああああああ!!!!)」
男「(ほっ……ほほほほほ本!!)」
男「(本!!読み終わられたああああああああああああああああ!!!)」
男「(まさかまさかまさかの!?こっちの勘違い!?あれだけ確信犯的行動を取ったのに!?)」
男「(いやいやいやいや!!ここからでしょ!そうでしょう!?)」
男「(本というハンデを捨てて、いよいよここから本当の、本気の仁義無きしりとりバトルが始まるんですよね!?)」
男「(そうですよね!?)」
女「……」スタッ
男「……」
女「……」テクテク
男「……」
女「これお願いします」
受付「かしこまりました」
男「……」
受付「ありがとうございましたー」
ウィーン
女「……」テクテク
男「……」
男「(……人生、時には間違いの一つや二つは……あるもんね……)」
男「(そうだよ、そうなのだよ)」
男「(相手からしりとりを仕掛けられてるかと勘違いすることくらい、あるよ……)」
男「(……)」
男「……帰ろう……」
完
――数日後――
男「……」ペラッペラッ
女「……」ペラペラ
男「(あれ?目の前にいる人って……)」
女「……」ペラペラ
男「(いやいや、まさかね。どうせこっちの一歩的な思い違いだって。前だってそうだったじゃないか)」
女「……」ペラペラ
――数日後――
男「……」ペラッペラッ
女「……」ペラペラ
男「(あれ?目の前にいる人って……)」
女「……」ペラペラ
男「(いやいや、まさかね。どうせこっちの一歩的な思い違いだって。前だってそうだったじゃないか)」
女「……」ペラペラ
男「……」ペラッ
男「(読み終わった……別のを読もうかな)」ガタッ
女「……ドライフルーツ……」ボソッ
男「……」
男「(えっ!!!?!!?)」
本当の本当に完
良かった
乙
乙
映画に登場する人物名だけ挙がるとパァァァァアアって喜んでたから、女は映画好きだった…?
いいね~面白かった
乙乙
結局なんだったのだろうか
乙
男は何の本読んでたんだ
男が読む本って言ったらひとつしかないだろ
かわいいね
乙
なんか男子高校性の日常を思い出した
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