勇者(♀)「お金がないから仲間に売春させよう」(28)

勇者「ほら、あのおじさんが一晩1000Gで買ってくれるってさ」

勇者「君の美貌に見惚れたらしいよ」

剣士「い、いやだ! なにを言っているんだ勇者!」

勇者「自分の食い扶持くらいは自分で稼がなきゃね~」

勇者「いってらっしゃーい」

僧侶(剣士さんで良かった…)

勇者「僧侶さんもこのお兄さんが600Gで買ってくれるってさ」

僧侶「え!」

勇者「大丈夫大丈夫。おしり好きらしいから前の方は無事に終わるよ、多分」

僧侶「そんな~」


勇者「ちなみに報酬の3割は私がもらうからね」

そして路地裏で輪姦される勇者

沙悟荘かな?

三割は持って行き過ぎだろ

僧侶「そんな…三割って!」

勇者「妥当でしょ。客の質はちゃんと調べているんだ、手間賃にそれくらいは貰わないとさ」

僧侶「それにしたって三割は取りすぎですよ!実際に体を売るのは私達ですよ!」

勇者「あぁうるさいなぁ!早くいけよ、客が待ってるんだぞ」

僧侶「…」



あとは頼んだ


僧侶(畜生! 畜生! 畜生!)

僧侶(あのアマ、いつかオレがぶっ殺してやる!!)

僧侶(もっとも……今は立場上、逆らうわけにはいかないがな)ハア



【宿屋の一室】

 ガチャ

僧侶「し、失礼します!」

青年「ああ、待ってたぞ。お前が勇者パーティーの僧侶だな?」

僧侶「は、はい。今宵は、何卒よろしくお願いいたします……」オロオロ


僧侶(こいつが……尻穴にしか興味がないとかいう変態野郎か)

僧侶(……見たところ、どこにでもいるような若い男だが……)

僧侶「ええっと、あのう」

僧侶「改めて、ご確認させていただきますが……お客様は、その、『後ろの穴』にしか手を出さない、という話でしたよね?」

青年「そうだ。お前が相手となれば、そうするしかないからな」


青年「そもそもお前には、『前の穴』自体が存在しないからな」


僧侶「……」

僧侶「えええっ!? お、お客様、何を言ってるんですか!?」

青年「それは此方の台詞だ。要は性転換の魔術だろ? なかなかの完成度だが、俺の目は誤魔化せないぞ」

僧侶「て、てめえ……!」

僧侶「この魔術を見破るとは、ただ者じゃねえな。……お前は一体、何者だ!」

青年「……なあ、僧侶。お前は聞いたことないか?」

青年「『あらゆる魔術の本質を見通す魔眼』を持ち、魔族でありながらヒトに近い姿を持った、魔界の頂点に立つ存在を――」

僧侶「お前……魔王か!」

魔王「ああ。そうだとも」ニヤリ


後は任せた!!

ホモセックスはやくして やくめでしょ!

アクメでしょ?

誰か…誰か続きを!!!


僧侶(な、何故、魔王がこんなところに!? 何が目的だ!?)

僧侶(とにかく……このままにはしちゃおけねえ!)ググッ

魔王「おいおい、身構えるなよ。俺は別に、お前らやこの町の住民を殺しに来たわけじゃない」

魔王「今回、人間界に来たのは偵察のためだ。まあ部下にやらせても良かったんだが、城に引き込もって勇者を待つだけなんて生活、俺の性に合わないからな」

魔王「そこで、勇者一行が売春してるなんて話を聞いてな。興味本位でお前を買ってみたんだ」

僧侶「……そんな話をオレが信じるとでも?」

魔王「お前が信じようが信じまいが俺には関係ないさ。今の状況じゃ、どう転んでもお前は俺に敵わない」

僧侶「くそっ……」

僧侶(……悔しいが……こいつの言う通りだ)

僧侶(逃げようにも、背を向けた瞬間に、後ろから攻撃がくるだろうし)

僧侶(仲間を呼ぼうにも、剣士さんはおっさんとヤってる最中だろうし、クソ勇者に至っては今どこにいるのかもわからねえ)

僧侶(どうする!? いっそのこと、玉砕覚悟でこちらから仕掛けるか……?)


魔王「だから、身体の力を抜けと言ってるだろう。そして、そのまま話を聞け」

魔王「ただお前を抱きたいだけだったなら、俺だって、わざわざ正体を明かしたりはしないさ」

魔王「もっとも……今、正体を明かした上でお前を無理やり犯し、絶望を与えるという手段も悪くないが」

僧侶「抜かせ。その気がないのなら、お前は、何のために正体を明かしたんだ」

魔王「なに。この『眼』で実際にお前を見て、お前と話がしたくなったんだよ」

魔王「なあ、僧侶」


魔王「お前は、この世界の在り方を見てどう思う?」


魔王「勇者と魔王。人間と魔族。――長い永い歴史の中で、この両者が争い合い、戦争が繰り返されてきたというこの世界を」

僧侶「……なんだって?」

魔王「俺は、この世界を侵略したいんじゃない。世界の在り方を変えたいんだ」

魔王「その上で――」

魔王「そのためには、僧侶。お前のような存在も必要だと思ったのさ」


僧侶「は? お前、何を言って」

魔王「その身にやつしたその魔術。魔力。その本質」

魔王「見ていて実に面白い。何より、肉体の性を逆転させているのも興味深い」

魔王「最初は趣味かと思ったが、どうやら、そういうわけではなさそうだしな」

僧侶「うるさい。誰が好き好んで、わざわざこんな身体になってると……オレにだって事情があるんだよ」

魔王「ククク……その事情とやらも気になるが、それは後々聞くとして」

魔王「話をまとめようか。なに、俺が宣言するのはこれだけだ」


魔王「世界の半分はやれないが、代わりに、俺がお前をもらってやろう」


魔王「どうせ、勇者には600Gで売られた身だ。それなら、俺に買われたってかまわないだろう」

魔王「俺のものになって、俺についてこい、僧侶。この俺がお前に、新しい世界を見せてやる」

僧侶「ちょっと待て、その理屈はおかしいだろ!!」

俺様な魔王×女装男子ならぬ女体男子の僧侶が、神やら世界やらを相手に繰り広げる究極のホモストーリー
果たして女勇者の運命は!

みたいな


>>9みたいに最終的にホモセックスやるならこれくらい規模がでかくても良いんじゃないかと思ったが、自分はこれ以上は無理なんで、後は任せた

魔王「そうか?俺は大まじめだぞ」

僧侶「確かに…曇りのない澄んだ瞳をしている…とても嘘をつく奴の眼ではないな…」

魔王「当たり前だ。俺を誰だと思ってやがる」

僧侶「…ふん、どうせあの糞勇者の所に帰る気は無いしな。いいぜ、乗せられてやるよ」

魔王「そうこなくてはな…では早速だが…これを見てくれ」

ドンッ

僧侶「なんだこれは…砂の固まり…いや、水分がある…一体これは?」

魔王「馬鈴薯という作物だ」



あとは頼んだ

馬鈴薯ってジャガイモのことか…


魔王「馬鈴薯。じゃがいもとも言う。地域によっては、ポテトとも琉球芋とも」

僧侶「これらはどうやって使うモノなんだ?」

魔王「ああ。一度、観点を変えて説明しよう」

魔王「俺は先ほど、今までの世界の有り様を話した。すなわち、魔族と人間は長い間いがみ合ってきたと」

魔王「しかし、その『原因』は何だと思う?」

僧侶「原因って……そりゃあ、大抵は領土争いだろ」

僧侶「今までの戦争だって、始めに仕掛けたのが人間か魔族かに関係なく、土地を奪いあった。今回もだ」

魔王「正解だ。もう少し掘り下げようか。そうして手に入れた土地は、どうやって利用する?」

僧侶「民たちがその地に移り住んで……食物や木材、鉱物といった資源を……」

魔王「そこだ」

魔王「つまり、魔族も人間も、必要な資源が足りないから争うんだ。相手の土地を奪いでもしない限り、供給が需要に追い付かない」


魔王「その資源の不足を補うべく、俺は、新たに『これ』を導入しようと思う」

僧侶「これが資源に……? バレイショとやらは、燃料に使えるのか?」

魔王「違う。こいつは食べ物だ」

僧侶「……。   !?」

魔王「……そこまで驚かなくてもいいだろう」

僧侶「いやだって! こんなの、どう見たって食い物じゃねえだろ!!」

僧侶「砂みてえな色だし、ごつごつしてるし……泥までついてるし……」

魔王「土の中で育つ作物だからな、馬鈴薯は」

僧侶「えっ! バレイショは植物なのか!?」

魔王「そこからかよ……」

魔王「いいか。馬鈴薯は作物の中でも、『救荒作物』と呼ばれ」

魔王「重要な栄養素の一つであるでんぷん質を多く含み、なおかつ、痩せた土地であっても多量の収穫が得られる優れものなんだぞ」


僧侶「いや、栄養があるとしても……こんなグロテスクな見た目の作物、食いたくねーよ……」

魔王「何もそのまま食うわけじゃない。皮を剥けば中身は白いんだぞ。熱を通せば柔らかくなり、栄養吸収の効率もよくなる」

僧侶「それでも、コレを初めて見た連中は、手を出すのを躊躇すると思うぞ?」

魔王「うーん……魔界の連中は、外見とかは特に気にしなかったんだがな。人間が相手となると違うのか」

魔王「だが何とかして、こいつを受け入れてもらえる方法を探さなくては……」

魔王「……。まあいい。この宿には少し長居しすぎた。勇者たちに気付かれる前に城へ戻って、そこで改めて考えるとしよう」グイッ

僧侶「お前、オレを魔王城へ連れてくつもりか!?」

魔王「当たり前だろ、お前は俺のものなんだから。さあ行くぞ」ズルズル



ごめん、ここで力尽きた。後はよろしく

しまった、はじめに作物だって宣言されてた。見過ごしててごめんなさい

ええぞぉ!!
期待!!

僧侶「ちょ、心の準備が…」

魔王「行くぞ」ズルズル

僧侶「ぐむっ、そう乱暴に引っ張るな!」

魔王「なら自分の足で歩くんだな」

僧侶「分かった、分かったよ。で、魔王城ってのは徒歩で行ける距離なのか?」

魔王「うむ。地下通路を通ればすぐだぞ」

僧侶「地下通路…?どういう事だ…」

魔王「まぁじきに分かるさ。人間界と魔界ってのは、遠くて近い場所にあるって事がな」

僧侶「おい、それは一体どういう…」



あとは頼んだ


――――――――――――――――――

――  ――  ――  ――  ――


【地下通路(人間界~魔界)】


カツーン  カツーン  カツーン  カツーン  カツーン  ――

僧侶「こんなところに、魔界まで続く道があったなんて……」

魔王「ここだけじゃない。道は他の場所にもたくさん作っている」

僧侶「人間界へ軍を送りやすくするために?」

魔王「違う。いずれ泰平の世となった暁には、貿易や通信といった交流の架け橋に使うためだ」

僧侶「そんな時代がくると良いのだけど。……それにしても、この通路」

僧侶「空間全体に魔力がかけられてるんだな。空間移動の魔術に見えるが……」

魔王「やはり魔術の心得は十分にあるようだな。ますます気に入ったぜ」

魔王「この通路は、大魔術を駆使して作ったものだ。地下から入って、魔界と人間界との狭間にある――異世界を通っている」

僧侶「……異世界……?」


魔王「そう。一旦、無防備なままこの異世界に放り出されれば――魔界にも人間界にも帰れず、永久にさ迷い続けることとなる」

魔王「もっとも、通路が壊れない限りは安全だがな。……さあ、もうしばらくで到着するぞ」

――  ――  ――  ――  ――

【魔界・魔王城付近】

僧侶「……。遂に辿り着いたか。ラスボスが待ち構える、勇者パーティーの旅の終着点に……」

魔王「ラスボスは待ち構えるどころか、お前を此処に連れてきた張本人だろ。勇者はいないし」

僧侶「ここが魔界……なるほど、話に聞いた通りだ」


僧侶「どこまでも広がる、草木が一本も生えぬ荒野」

魔王「辺り一面に、青々として豊かな牧場と畑が広がってるな」

僧侶「上空は常に暗雲立ち込め、雷鳴鳴り響く……」

魔王「魔界は今日も快晴だな。青い空も爽やかな風も心地好い」

僧侶「城の周りには、危険なモンスターが沢山……」

魔王「人畜無害な家畜が沢山いるな。牛とか羊とか」

僧侶「なんでだよっ!?」


僧侶「つい現実逃避しちゃったよ! イメージと違いすぎるよ!! 何なんだよ、この平和な光景は!?」

魔王「バカかお前は。まずは内地の環境を充実させなきゃ、戦争を終わらせるなんて夢のまた夢だろうが」

僧侶「そりゃそうだろうけどよ……まさか、魔王城の周辺に緑の草原が広がってるなんて……」

魔王「お前ら人間は魔界を何だと思ってるんだ。……ところで、話は変わるが」



魔王「お前、いつ性転換の魔術を解除してたんだよ」

僧侶♂「魔界に着く直前に。知り合いとかいないだろうし、もういいかなって」

魔王「……男に戻っても、見た目はそんなに変わらないんだな」

僧侶「変えてたのは肉体の性別だけで、容姿を変えてるわけじゃなかったから」


――――



<翌朝>


【人間界・町の宿屋】


剣士「……」

中年「いや~、剣士ちゃんは最高だったよ!」

中年「何故だか最初の方で記憶が飛んで、ヤった内容は覚えてないんだけど……それくらい、具合が良かったってことだろうねえ!」ワッハッハッ

勇者「ありがとうございます、お客様。股の――違った、またのご利用をお待ちしております」ニコニコ

勇者「剣士さんもお疲れ~。それじゃ、三割の300Gは私がもらうね」

剣士「……」


勇者「さーて、僧侶さんの方はどうだったかな~?」

勇者(壊れるまで犯されちゃったかな? いや、すでに殺されちゃったかも?)

勇者(あるいは、連れ去られちゃったかもしれない)


勇者「……」

勇者(最初に言ったよね? 客の質はちゃんと調べてる、って)

勇者(仮にも『勇者』なんだから。気付かないとでも思ったの?)


剣士「!」

剣士「おい、勇者! 僧侶が……僧侶が、どこにもいないぞ!?」

勇者「うわー、大変だー」


勇者(ほら、予想通りの展開だ)

勇者(争った痕跡がないってことは、合意の上での駆け落ちかな)

勇者(まあ……せいぜい、残酷な運命に翻弄されて頑張ってね?)



勇者(――――出来損ないの魔王と、出来損ないの少年僧侶くん)クスッ



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