戦士「何なんだ。『勇者』=『主人公』って」冒険者「ん?」 (41)

冒険者「何なんだ、って何が?」

戦士「肩書き・『勇者』だけで、『その作品の主人公』と認識される……」

戦士「一体、何なんだこれは?」


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冒険者「まあ、冷静に考えたら不自然だな。『勇者』ってのはそもそも、」

冒険者「単に『勇気ある者』であり、特別な存在ではないはずだ」

戦士「そうだ。FFでは『光の戦士』、Wizでは『冒険者』、」

戦士「ディープダンジョンなら『勇剣士』と、主人公や伝説の存在にはいろいろあった」

戦士「なんで今、『勇者』だけが特別扱いを受けている? 『戦士』と何が違う?」

冒険者「確かにな。本来、『伝説の戦士』と『伝説の勇者』に全く差はない」

冒険者「だが現状、後者だけが異様に特別視されている」

冒険者「『戦士』は『伝説の』がつかない限り、ただの一般人。だが……」

戦士「そうだっっ! 『勇者』はその2文字だけで『伝説の存在』扱い! なぜだ?」

冒険者「そりゃ、お前がさっき挙げた中で、DQがズバ抜けた大ヒットだったからだろ」

冒険者「で、DQ固有の設定である『勇者』=『生まれつき特殊な生物で主人公』が世間に定着したと」

冒険者「他作品、いや他分野にまで。漫画やラノベ、そしてSSまで」

戦士「『勇者』って言葉が今のように定着したのは100%、DQのせいだ。それは解ってる」

戦士「DQ1以前の世間では、『勇者』=『特別・主人公』なんて認識は全くなかったからな」

戦士「しかしだ。そのDQ1だって、元々は……」


※DQ1取扱説明書より
(略)
竜王に戦いを挑んだ勇者たちは、誰一人として生きて帰ってきませんでした。
(略)
伝説の勇者ロトの血を引く者、それが、あなたです。

戦士「解るか? 1主人公以外にも、何十人か何百人かの勇者たちがいたんだ!」

戦士「戦士と同じく、『伝説の』がつかない限り、そこらにゴロゴロいるものだったんだ!」

戦士「同格の大勢の落伍者たちの中から、勝ち残った成功者のドキュメンタリー、それがDQ1!」

戦士「生まれつき最初から、世界唯一の特別な存在だったわけではない、選ばれし者ではない!」

冒険者「……が、今は『生まれつき特別な選ばれし者』=『勇者』になってると」

戦士「そーだ! そして問答無用で『勇者』という肩書きがあれば主人公、ヒーロー!」

戦士「その認識を逆手にとった作品もあるが、そういう作品ってのは、」

戦士「勇者なのに弱いとか、勇者だけど悪人とか、勇者でもヒロインに頭が上がらない、とか、」

戦士「結局は『勇者は強くて正義の味方で主人公』という認識を利用してる、つまり認めてる!」

戦士「そして、主人公ではない『勇者』はニセモノ扱いだったり、カマセだったり……」

冒険者「ニセ勇者と言えばダイ大を思い出すな」

戦士「そのダイ大だって、アバン先生は修行さえクリアすれば誰でも勇者認定、と」

戦士「そういうスタンスだっただろ。ダイだって、勇者の子孫だから勇者、ではなかった」

戦士「才能はあるにせよ、修行して強くなって手柄を立てて、周囲から認められたんだ」

戦士「DQ1主人公のようにな」

冒険者「そういやダイ大の連載開始って、もうかれこれ4半世紀ほど昔のことだからな」

冒険者「その当時は、『勇者』の認識が今とは違ってたってことか」

戦士「ああ。今や、『勇者魔王もの』とか括られてジャンルとして確立してるが、」

戦士「魔界・魔物の頂点、王様であるなら、魔の王で『魔王』。それは自然だ。当然だ」

戦士「だが! それに対する存在が『勇者』に限られることには、自然な根拠がない!」

確かカービィはアニメ版では星の戦士の異名を持ってたし(震え声)

冒険者「確かに、どういうわけか限られてるよなあ」

戦士「『魔法少女』と『美少女戦士』もそうだが、『戦』がないなら戦えるとは限らん!」

戦士「魔法を使う女の子といったら、パンチもキックもビームも出さず、でも魔法は使って、」

戦士「大人に変身したりして、毎回いろいろな事件を解決、人助けをする! それが常識だった!」

戦士「だから、戦う女の子として『美少女【戦士】』という呼称が、新しく登場した! その後、」

戦士「美少女戦士(戦う女の子)の一種として、魔法を使う美少女の戦士、略して魔法少女、だ!」

戦士「『戦士』こそが一番、本来、戦う者なんだ! それなのに……『勇者』なんかが……」

冒険者「『勇者』なんか、ときたか」

戦士「アニメでは『エクスカイザー』や『ラムネ』などが、『勇者=主人公』認識初期の作品だが」

戦士「これらなんか、ロボットものだぞ! そんなジャンルですら『主人公だったら勇者だろ』と、」

戦士「まるで常識のように、当たり前のように、主人公の肩書きは『勇者』になってる! なぜだ?」

冒険者「その頃の作品なら、『魔神【英雄】伝ワタル』もあるじゃないか」

戦士「それにしたって、作中では『異世界からワタルという名の勇者が現れ~』だ!」

戦士「異世界から来る特殊な存在=勇者! 何でそうなる! 『勇気ある者』だっつってんだろーが!」

戦士「固有の作品ならともかく、どうしてみんながみんな、共通してこんな扱いをする?」

冒険者「だからDQのヒット、だろ。4は間違いなく普通の人間じゃないし、3も異世界から降り立った」

冒険者「その辺りから定着したんだ。原因は唯一、DQのみ。だがその1つがあまりにも大き過ぎた」

戦士「……さっきも言ったが、俺だって本当は解ってるよ。だから俺は望む。大逆転を」

冒険者「大逆転?」

戦士「DQという、たった1つの大ヒット作品が、無数の追随を生み、その結果として、」

戦士「『勇者=先天的に特別な存在・主人公』という認識を作り上げた。それなら、」

戦士「同じ現象が起これば、逆転もできるだろう。DQ級の大ヒット作品さえ世に出れば」

戦士「その作品の中で『戦士』が主役、『勇者』が脇役あるいはヒロインにでもなってれば、」

戦士「そしてそれが世に定着すれば、今の『勇者魔王もの』が『戦士魔王もの』に変わる……」

戦士「どうだ? 壮大な話だろう」

冒険者「実現の可能性の希薄さはともかくとして、まぁ確かに、大した大逆転話だな」

戦士「神託や血筋で選ばれた、『伝説の戦士』が、旅の中で何人もの『勇者たち』と出会う」

戦士「主人公である戦士と、脇役&ヒロインの勇者たち。言葉の定義上、何もおかしくはない」

戦士「血筋などの特殊設定は一切なし、完全な一般人の、勇気ある者、『勇者』たちだ」

(本当の「今」の話するのは野暮なんだろうな…DQXとか)

戦士「当然、『勇者』ってのは、『剣も魔法も使える万能エリート』でなくてはならんという、」

戦士「そんな縛りもないからな。剣オンリー、魔法オンリーの凡人、『勇気ある者』でいい」

戦士「実際、『ヘラクレスの栄光』の主人公は、剣オンリーの『勇者ヘラクレス』だった」

戦士「言うまでもないが、ローレシアの王子だってそうだったし」

冒険者「……ようやくわかった。つまり、そういう設定を盛り込んでるのが、」

冒険者「お前が今描いてる、その、なんだっけ、ライトノベル、だったか?」

戦士「おうよ。ゲームは一人で自由には作れないし、漫画はこの分野の成功例が乏しい」

戦士「ダイ大はあくまでDQありきのものだしな。だがラノベには、TV化も映画化も多数の、」

戦士「『スレイヤーズ』がある。初代スト2や初代ときメモ、テトリスなどに匹敵するぐらい、」

戦士「後追い作品の山を築いた、ジャンル内の新常識を創造した。そういう偉大な先例がある」

戦士「見てろよ、さっき話した『戦士』って言葉の大逆転計画、俺の作品で成し遂げてやる!」

冒険者「ん、まあ……気長に頑張れ」

戦士「ああ頑張る! 待ってろよ『勇者』! いつか追い落としてやるぞ! この俺『戦士』は、」

戦士「屍の山の中から這い上がってそこへ行く! そう、DQ1の主人公のようになっっっっ!」

とりあえずは以上です。
他のネタで続けるかは考え中です。

実は、この『勇者=主人公』以外にも、世間の認識に対して疑問を抱いて、
逆転させてやりたくなった言葉、いくつか抱えてまして。

ラノベを狙っての大逆転計画、リアルで現在進行中です。
いつの日か、大願成就の暁には、このSSを思い出して頂けると光栄です。

ちなみに当時、「スレイヤーズ」の神坂一先生は、
高額納税者番付の作家部門で、1位~8位までが全員推理作家ばかりの中で、
たった1人のラノベ作家として、5位に食い込んでいました。

つまり、西村京太郎先生や赤川次郎先生なんかと全く区別なく、
同じ土俵で競い合った上で、「日本の全ての小説家の中で五指に入る」
というところまで行ったわけです。ほぼ間違いなく、スレイヤーズ一本で。

TVシリーズが6クール製作されて、一段落したかと思ったら、
11年を経て新シリーズが始まったりもしましたし。

正に空前絶後、後にも先にも追随を許さぬ、
ラノベの歴史上、ダントツの頂点なわけですが。
だからこそ、目指してます。

>>10
もうとっくに、「DQ固有のもの」ではなくなってますからね。
今になって、本家であるDQが「勇者=特殊な生物で主人公」を完全撤廃しても、
「DQの影響でその印象が世間に定着した」という事実は消えませんから。

別に勇者が概念からしていない世界が舞台でもRPGは成り立つけどな ウィザードリィとか正にその例

多分>>1と同世代だな
魔導士・魔術師が主人公ってのも、スレイヤーズやオーフェンが牽引したムーブメントかも
そろそろ新たな流れが欲しいところ。>>1ガンバ(死語)!

お、おう

あれ?キャッチコピーが偉大な勇者のグレートマジンガーさんは出ないのか?

ダイの大冒険懐かしい

DQ5で 勇者=主人公 は払拭したから(震え声)

一応ワタルも「見習い勇者」として主人公してたしな…

どうでもいいけど>>9の設定だと
その戦士こそが真の勇者だったんだ的なことになって
結局勇者のイメージは払拭できなさそうな

面白い考察だった
DQとスレイヤーズすげえ


勇者と英雄の違いとかは考えたことあるなあ

アルゴスの戦士「おっ、そうだな」

戦士=英雄は勇者=英雄を覆すより難しいだろうね

そもそも英雄譚じゃないと作品にする必要ないし需要もないからね
自然と主人公=特別な存在になる

なんか戦士=>>1なんだとするならば色々的外れ過ぎてなんだかな
初期DQについての知識も凄い後付けと言うかリアルタイムでその前後の流れを知らなそう
「勇者」=主人公と「勇者」=ソロプレイ可能な万能キャラって言うスタンスの違いも分からなそうだし
DQのオリジンであるウルティマなんかも当然触った事ないんだろうなって言うか、とにかく薄い

まーDQ5は出た当初斬新だなーとは思った
主人公の最終肩書が「勇者の父親」だもんな
肝心の勇者も制限なくPTから外せるし

>>28
>その前後の流れを知らなそう
>DQのオリジンであるウルティマなんかも


前後がどうあろうとも、


>>14
>「DQの影響でその印象が世間に定着した」という事実

>>3
>「DQ1以前の世間では、『勇者』=『特別・主人公』なんて認識は全くなかったからな」

あんまり突っ込んでやるなよ夏休みだぞ
>>1が泣いちゃうだろうが

ファイアーエムブレムなら最近戦士から勇者にクラスチェンジできるようになったっけね。

・・・まぁ、「伝説の勇者」になれるわけじゃないけどさw

ある意味ではFFは戦士が主人公だったりもしたな
クリスタルの戦士だけども

>>30
おっ>>1かい?>>1なのかい?

DQ5の話をしている人もいるし、FFなんかもそうだけど90年代以降のファンタジーって言うのは
「勇者=本当にそれって特別な存在なのか?」って図式でずーっと来て今に至る訳だが?
勇者魔王系が流行ったのはただ単にその辺を踏まえた上でweb小説(SS含)で導入しやすいからに過ぎない

スレイヤーズを>>1は凄い持ち上げてるが本当に読んだ事があるのかどうか、そこからもう怪しい
大方wikiで見たとか某作家のツイート見たとかそんなレベルなんじゃないかと予想するよ

>>33
戦士って言うとちょっとアレだがwarriorって言葉は英語圏だとかなり意味変わってくるんだけどな
heroとかあの辺より圧倒的に重い

>>34
結局、>>30で挙げてる下の2レスを全く否定していないように思えるが……

とりあえず批判したいけど中身が伴ってない奴

え?なにこれコピべ?ww

あげんなカス[ピーーー]

>>13
あぁ、ワナビーか。
これは大成しないだろうな。
ちゃんと勉強して普通に大学行って就職する準備もしないとニート街道まっしぐらだから気をつけろよ?

早く続き書けよ低脳

低能だからこれが限界なんだろ

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