【艦これ】加賀さんの冒険 (29)



加賀さんはふと思った


なんか、冒険とかしたいと


加賀「冒険の旅に出かけます」


赤城「ああ、暑さでついに頭がおかしくなったんですね」


加賀「頭にきました」


赤城「最近は暑いですからねー」


加賀さん的にはちょっとした冗談のつもりもあった



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これに腹を立てた加賀さんは本格的に旅の準備をし始める


龍驤「ついに狂ってしまったか」


赤城「もう好きにやらせましょう」


龍驤さんも赤城さんも真面目に取り合う気がないようで


これは加賀さんをますます意固地にさせる事となった


加賀「頭にきました」


加賀さんはカバンに衣服や食料などを詰め込み始めた


ナイフとランプは必要かな、とは思ったがやっぱりやめた



深雪「見ろよ谷風!噂は本当だぜ!」


谷風「かぁー!猛暑ってのは怖いねぇ!水飲も!」


深雪さんや谷風さんなど、駆逐艦たちにも囃し立てられる


加賀さんはもっと意固地になっていった


加賀「頭にきました」


そしてついに加賀さんの出発の日がやってくる



加賀「行ってきます」


鳳翔「夕飯までには帰ってきてくださいね」


加賀「頭にきました」


加賀さんは絶対夕飯までに帰ってやらないと思った


鳳翔さんも、加賀さんが本気だとは思っていなかったようだ


いつも使っているママチャリに乗って、加賀さんは鎮守府から遠ざかっていく



しばらく進むと公園が見えた


「あ!加賀さんじゃん!」


「加賀さんなにやってんの?」


加賀「冒険の旅路に出るんです」


「えっ……う、うん……」


「その、気をつけてね……」


子供たちはそれだけ言うと加賀さんから離れてコソコソ話し始めた


加賀「頭にきました」


加賀さんはママチャリのベルをリンと鳴らすと


またペダルを踏み込み、前へと進み出す



どんどん進んでいくと猫のカップルがいた


加賀(頭にきました)


人目を気にせずイチャイチャしていたので


加賀さんはママチャリを止め


地面の石を拾い上げ


その二匹の猫に投げつけた


「ニャー!!」


猫は一目散に逃げていく


加賀「鎧袖一触よ」


ボソリと呟いて、またママチャリを進める



すると長い下り坂があった


加賀さんはここを下るのはさぞ気持ちがいいだろうと思った


そうしてママチャリを坂へと進める


すぐ後悔することとなった


加賀「いやあああああああああああ!!!」


ママチャリはすごいスピードで坂を下っていく


甲高い金属音を鳴らしながら


「キィ~~~~~~~~~~~~!」


ブレーキが効きにくくなっていたのだ


幸い、何かにぶつかることはなかった


でも加賀さんは下り坂はもう降りて押すことに決めた


加賀「はぁ……はぁ……頭に……」



そうこうしているうちに夕方となった(そう、こうと走行をかけている)


途中、秋津洲さんがUFOに攫われたり、彼女の改造手術に立ち会うこととなったりしたが


特筆すべきことではないので省略する


なんか「マジで勘弁してくださいお願いします」とか言ってたらしい、秋津洲さんが



事前に予約していた旅館に無事到着し、加賀さんは安堵する


「あれ?二名様では?」


すると加賀さんはおもむろに懐から


清霜さんの部屋から拝借した人形、“戦艦になった私”を取り出した


加賀「二人できました」


「あっ……」


何かを察した顔をされたが


一人で予約しようとしても断られることが多い


お前たちが悪いのよ、と加賀さんは思った



加賀(頭にきました)


並べられた夕食を見る加賀さん


しかし、なんとも言えない顔をしていた


加賀(今でもどこかで赤城さんが苦しんでいる)


ご存知の通り、赤城さんのおよそ90%が本来は大食いではないとされている


残りの約10%のイメージが先行し、大食いを期待されるのだ


大食いでない赤城さんの97%がその心的外傷による摂食障害を患っているとの調査結果が発表された


加賀さんはそんな赤城さんの境遇を思うと胸が苦しくなり、やるせない気持ちになる


何もできない自分に腹が立つ


加賀「頭に……きます」


あと単純に食事が不味かったというのもある


なんかくたびれたおっさんみたいな味がした



食事を終えるも入浴をまだしていないことに加賀さんは気がついた


この旅館には温泉がある


加賀さんは早速向かうことにした


大井「北上さぁん」


北上「もー、大井っち体触るのやめてよー」


加賀(頭にきました)


加賀さんは大井さんの頬を無言で引っ叩いた


大井さんは驚き、解せないという表情だったが


無言で引っ叩き続けた



しばらくすると大井さんは


大井「もっともっとぉ!!」


とかなんとか言い出したので


ボディーブローをかますと


大井「んぎもぢいいいい!!!」


とか言いながら温泉に突っ込んで痙攣し始めた


加賀さんは気が済んだので体を洗って温泉に入る


北上さんはよく見るとマネキンとカセットテープであった


今時カセットテープとは風流だなぁと加賀さんは思った



加賀さんが部屋入ろうとしたが鍵が閉まっていた


オートロックである


加賀「頭にきました」


すぐに旅館の受付に向かい、事情を話すと


「お連れの方に開けて貰えばどうですか?二名様ですよね?」


とか言われたので


加賀さんはすかさずアームロックを繰り出した


「がぁ~~!お、折れるぅ~~!」


すると観念したのか鍵を開けてくれた



部屋に入るとそこにはむちゅきタンがいた


むちゅき「おおっ!?部屋を間違えたかにゃ!?」


トテテテーとドアへと駆け出す


しかし加賀さんに止められる


加賀「頭にきました」


その後の詳しいことはわからないが


むちゅきタンが恍惚の表情で部屋から出てきたところを


大井さんが目撃している



加賀さんは眠りにつく


そうして目を瞑ると思い出す


パナイ号事件の事


パナイ号事件ってやっぱ私悪くないし!と開き直った事


パナイパナイ言ってる鬼怒さんに罪を被せようとした事


烈火の如く怒った鬼怒さんにボコボコにされた事


艦これwikiにパナイ号事件は全部陸軍の責任と書いた事


そのせいで鎮守府全部のパソコンがwikiに書き込めなくなった事


どれも加賀さんにとっては苦い思い出だった


加賀「頭に……きました……」


しばらくすると加賀さんは寝息を立てていた



翌朝、加賀さんは旅館を発つ


冒険ももういいかな、と思ったのだ


そして来た道をまた戻って行った


途中の大きな坂は巨大殺人ロボットジェノサイド秋津洲さんが助けてくれた


巨大殺人ロボットジェノサイド秋津洲「秋津洲 加賀 トモダチ 秋津洲 トモダチ 助ケル」


加賀「そう……ありがとう」


午後の中頃ぐらいに鎮守府に帰り着くと


焦燥した様子の鳳翔さんが門前にでオロオロしていた


加賀「ただいま」


鳳翔「か……加賀さん!!どこ行ってたのよ!!」



加賀さんは鳳翔さんにこっ酷く叱られた


しかし不思議と頭にはこなかった


そして食堂で鳳翔さんの作った遅めの昼食を食べる


それを見るや否や艦娘たちが集まってきた


どこに行ってたの、とか、お土産は、とか


色々な事を話した


その時加賀さんは、もう冒険はこりごりね、と言ったという


その後、大井さんとむちゅきタンが加賀さんに求婚したりとか


巨大殺人ロボットジェノサイド秋津洲さんが襲来し鎮守府がパニックに陥ったりとか


色々な事が起こったが


それはまた別のお話


おしまい

終わり
頭の中に浮かんだのを書き溜めてったらこうなった

たまにはこういうのもいいな、乙

乙ー


こんな面白い話を思いつきで書けるとはスゴイ!

おつでした
ジェノサイド秋津洲ww

面白かった
こういう雰囲気のスレ大好き
探しても中々なくて困る

加賀さんは卑怯だよなぁ
何やらせても面白いもの

加賀は卑しい女かも…

加賀さん短気すぎw

頭にきました

面白かった
だが一生理解することは出来そうにないわ、この話

頭にきました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年01月24日 (日) 21:55:15   ID: HmDFH8Y7

cool

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