加賀「コンビニバイト……流石に気分が高揚します」 (25)


ニーチェ先生にでてくるコンビニに加賀さんが出向するお話

松駒と加賀さんのグダグダです

短いです

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松駒(僕は松駒。コンビニでバイトをする就職浪人1年目です)

松駒(仁井くんが修行のためしばらくシフトに入れないので、どうなるかと思っていたのですが……)

松駒(今日から新しい子が入ってくれるみたいで助かりました)

お客「ああん! お客様は神様だろうが!!」



加賀「神は死んだ」


松駒(仁井くんに負けず劣らずの大型新人の登場に目が離せません)


加賀「初めまして。加賀と申します」

松駒「面接でもお会いしたんですよー覚えてませんか」



加賀「……」

加賀「……?」

松駒「すみません。なんでもないです」

加賀(思い出してもらう前に僕のライフが先になくなりそうです)


松駒「加賀さんはなになさっていたんですか?」

加賀「そうですね……最近では一日の大半をお風呂にはいってましたね」

松駒「へ、へぇ……」

松駒(なんだろう。これ疑問が消えるどころかむしろ増えてしまったけれど、これ以上聞いてはいけない気がする)


松駒「まずはレジの基本操作を教えたいと思いますので、適当な商品を持ってきてもらってもいいですか」

加賀「はい」

加賀「……」キョロキョロ

加賀「……ここにボーキは売ってないのね」

松駒(ボーキを求めるお客様はどんな人なのか心底問い詰めたい)


松駒「時間があるときは掃除をしましょう。ゴミ1つ残らないように掃除機をかけてください」

加賀「はい」

加賀「……」ウィーンウィーン

お客「……」←立ち読み中

加賀「……」イラッ

加賀「お客様」

お客「あ。何?」


加賀「店内にごみ1つ残してはいけないので、すみませんが出て行ってもらって構いませんか?」

松駒(いくら邪魔であっても、初対面のお客様は粗大ゴミでないことを教えるのに時間がかかりそうです)


松駒「えーでは。強盗に遭遇したときの対処はどのようにしますか?」

加賀「……」

松駒「このように防犯ブザーがあるので……」

加賀「まず最初は逆上させないように、お金を渡してしまって」

松駒「え?」

加賀「逃げる時に後ろからこの弓で足を狙います」

松駒「いや、あの、それは」

加賀「大丈夫です。外しません」


松駒(外す外さない以前の問題がたくさんありすぎて、どこから教えよう)


加賀「……」シャカシャカシャカ

松駒「あ、加賀さんも音楽とか聞くんだ。何聞いてるんですか?」

加賀「かg……恋の2-4-11というものを」

松駒「へー今度聞いてみますね」


松駒「……」シャカシャカ

松駒(予想に反してアイドル調な曲に正直面くらってます)


松駒「恋の2~4~11~♪」

加賀「……」

松駒「っは!」

加賀(とりあえずファン1人増えたわね)


松駒「この時間って暇ですよねー」

加賀「……」ペラペラッ

松駒(集中して雑誌読んでるな。女の子だし、スイーツの雑誌でも読んでるのかな。後ろから覗いてみよう)

いま! 熱いボーキサイトはここだ!
美味しいボーキサイト百選
少ないボーキサイトで満腹になる方法

加賀「……」


松駒(ボーキサイトってなんなんですか)


お客「新人のお姉ちゃん。そろそろ俺の買うタバコ覚えたかい?」

加賀「これですね」

お客「お、ありがとな!」

松駒「良く覚えてますね! 素晴らしいです」

加賀「自らの寿命を削って、文字通り血税を払ってくれる方たちですから。出来るだけ、気持ちよく吸ってもらおうかと」

松駒(これからは加賀さんの善意をそのまま受け取ってはいけないのかもしれないと思いました)


松駒「さあ、廃棄の時間になりました!」

加賀「廃棄?」

松駒「消費期限が過ぎちゃった商品は僕たちで食べちゃっていいんですよ」

加賀「なんと」

松駒「今日は多いですねー僕はどれに」

加賀「もったいないので全部頂きます……」ガサッ ドン

松駒「あ……」

加賀「なにか?」

松駒「いえ、なにも」

加賀「……」もぐもぐ

松駒(加賀さんのおかげで廃棄が無駄になる心配はなさそうですが、僕はそのうち飢えてしまうかもしれません)


赤城「こんにちはー」

加賀「赤城さん……」

赤城「どう調子のほうは?」

加賀「そうですね……大変なことは多いですが、廃棄をたくさん食べられるのが幸せですかね」

赤城「!! ……加賀さん。今からでもお仕事かわらない?」

松駒(最近の女の子の胃袋が僕のなかで際限なく広がり続けています)


加賀「いらっしゃいませ」

電「はわわわ、本当に加賀さんが働いているのです」

雷「提督も私を頼ってくれて良かったのに」

加賀「これは……雷電姉妹ですか」

電「電はデンじゃないのです……」

雷「私もライなんて名前じゃないわ!」

加賀「冗談です」


電「これと、これも欲しいのです」

雷「響のぶんはこれで良いし、暁は……」

松駒「あーかわいい子達ですね。知り合いのお子さんとかですか?」

加賀「いえあれは……別部署の同僚といったところでしょうか」

松駒「はい?」

加賀「なにか?」

松駒「いえ……」

松駒(あんな子ですら働いているのに……・ぼくは!!)


ピッピッピッピ

加賀「6点で980円になります」

雷「700円以上買い物したからクジひけるのよね!」

電「はわわわ、すごいのです!! 私が引くのです! お菓子あてるのです!」

雷「しょうがないわねー今回は電に譲から絶対あてるのよ!」

電「分かったのです! 雷ちゃん」

加賀「……」

加賀(さっきのお客さんでクジの配布が終了したこと。打ち明けるタイミングが見いだせないわ)


加賀「いらっしゃいませ」

瑞鶴「おーやってるやってる」

加賀「なんだ、冷やかしが来たみたいね」

瑞鶴「違うわよ! っく少しは愛想よくなってるかと思ったのに」

松駒「加賀さんのお友達ですか?」

加賀・瑞鶴「「違います」」

松駒(息ぴったりだ)

加賀「この子はそうね……宝くじを当てたら急に増える親戚みたいなものね」

瑞鶴「どんだけ卑しいキャラなのよ私は……ただの先輩後輩よ」


加賀「それで? こう見えても私お仕事中なのだけれど」

瑞鶴「だったら少しくらい愛想よくしなさいよ! って今更よね。まあ良いわ。このドーナツください」

加賀「――4点で1万円になります」

瑞鶴「は!? いくらなんでも高すぎるでしょ!!」

加賀「っち」

瑞鶴「えーこの店員さん舌打ちした気がするんだけどー」

加賀「こちらお返しになります」

瑞鶴「ひい、ふう、みい……うん、ちゃんとあるわね」

加賀「あ、間違いがありました」

瑞鶴「え、うそ?」

加賀「五航戦ようの割り増し料金足すのを……」

瑞鶴「だから、それはもうええちゅうねん!!」


加賀「貴女、言葉づかい変よ?」

瑞鶴「誰のせいよ、誰の。まあ、いいわ、これあげる」

加賀「はい? これは貴女が買った商品では?」

瑞鶴「差し入れよ。その……コミュ障の加賀さんのことだから、店員なんて大変そうにしてるのかと思ったけど……なんか上手くやれてるみたいね。安心したわ」

加賀「当然です。これくらいの業務。一航戦ですから」

瑞鶴「はいはい。じゃあまたね。はやく戻ってきなさいよ」



松駒「……良い後輩ですね」

加賀「はい。自慢の子ですから」


松駒「……」


松駒(いい話でしめたところ申し訳ないのだけれど。昨日の廃棄ドーナツをたくさんたべたので最早見たくないとは口が裂けても言えない)


加賀「短い間でしたがありがとうございました」

松駒「こちらこそ、助かりました。そういえばこの後はどうするんですか?」

加賀「この後とは?」

松駒「いえ。バイト辞めて、別のバイトでもするのかなーと」

加賀「いえいえ、元の仕事に戻ります」

松駒「元の?」

加賀「はい。言ってませんでしたか? このコンビニのバイトは出向で来たんです」

松駒「な、なーんだ。そうだったんですか。ちなみにお仕事いうのは……?」

加賀「軍事上の機密なので多くは言えませんが、海軍で働いています」

松駒「なんだ。ははは……」

松駒(仲間と思っていた加賀さんが正社員どころか超安定職についていることに、悲しみしかありません)


エピローグ

赤城「あの。ここで食べ放題をおこなっているのは本当でしょうか?」

松駒「廃棄品が結果としてそうなっているだけで、ここは食べ物屋じゃありません」


コラボの思い付きで書きました
これで終わりなので依頼出しておきます

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