俺ガイルと、最近までドラマでやってた『天皇の料理番』とのクロス
本編や史実と比べ、展開や人間関係がだいぶ異なっています。
また事象が前後したりしてます
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平塚「秋山、キミの書いた作文の中身について話があるんだが」
篤蔵「ほぇ、何ですか?」
平塚「なぜ一行しか書かれてないんだ」
篤蔵「なぜって、正直な気持ちを書いただけですが?」
平塚「これが?」
篤蔵「はいぃ!」
平塚「『進学校に受験して後悔しました。つまらん』……これが本音だというのか?」
篤蔵「つまらんもんはつまらんです。学校なんて辞めて上京したいですわ」
平塚「キミは中学生の妹と2人で暮らしてるんだろ?福井の両親がお金払っているおかげで進学校に通わせてもらっているんだ。バカな事を言うな」
篤蔵「バカやアホや、のく蔵や言われるのは慣れてますぅ。めっちゃ腹立ちますが」
平塚「……」
篤蔵「どいつもこいつもわしの事、アホやキチガイ言うて近づこうとせんのや。これもう理不尽の極みとちゃいますか」
平塚「なぜ自分が、そんな風に言われてるか考えた事あるか?」
篤蔵「ありますけど…さっぱりです」
平塚「校内での喧嘩、さらに校外でも喧嘩」
篤蔵「あれはわしにぶつかっといて、謝りもせいへんから。それどころか笑ってくる奴らもおった。わしはちゃんと頭下げたっちゅうのに、筋が通ってへんのや」
篤蔵「全く!どいつもこいつも親はしつけがなっとらんわい!」
平塚「過去に入部した部活はいくつ?」
篤蔵「4つです。全部つまらんから一週間でやめましたわ」
平塚「何度も授業を抜け出すのは?」
篤蔵「つまらんからや」
平塚「……カンニングは?」
篤蔵「あ…あれは…あははは!ほんの出来心ですぅ」テヘペロ
平塚「……」
平塚「じゃあ最後にもう一つ…以前バイト先で問題を起こして辞めたと言うのは?」
篤蔵「」ビクッ
篤蔵「な、なんでしっとるんですかい」
平塚「キミのバイト先から学校に連絡があってな」
篤蔵「あ、あれは…クソみたいな先輩が、わしの誇りをバカにしたからや…」ボソッ
平塚「……」
平塚「まあいい、ちょっと付いてきてくれるか?」
篤蔵「おぇ?」
【奉仕部】
雪乃「……」
篤蔵「」
篤蔵「どやっじゃああぁぁ!!!!」
雪乃・平塚「っ!!?」
篤蔵「な、ななな!何でこないな所にあの雪ノ下さんがおるんや!?なんのドッキリや!!」ドキドキ
雪乃「」ヒキッ
平塚「い、いきなり大声ですな馬鹿者!!」
篤蔵「あ、すんまへん」
平塚「全く…紹介しよう、2年F組の秋山篤蔵だ」
雪乃「ええ知ってます。有名人ですもの」
篤蔵「え、わしの事しっとるんですか!?いや~照れますなぁ~」ドキッ
雪乃「校内一の変人、問題児だと聞いてます」
篤蔵「」ガクッ
平塚「そうだ、コイツの性根を叩き直してくれないか?」
雪乃「……ええ、わかりました」
篤蔵「……」ジーッ
雪乃「?」
篤蔵「ほぇぇ~…」
雪乃「なにか?」キリッ
篤蔵「あ、いえなんでも」デレデレ
平塚「後は頼んだぞ」ガララッ
篤蔵「あ、ちょ、待ってください」
ピシャッ
雪乃「……」
篤蔵「……」
篤蔵「んで、なんやここ」
雪乃「そうね…ゲームをしましょう」
篤蔵「ほう、ゲームをする所ですか。テレビゲームはドコにあるんや」
雪乃「そっちじゃないわ。クイズよ。この部活は何をするところだと思う?」
篤蔵「おぇぇ?そんな事を聞かれても…読書クラブでっか?」
雪乃「違うわ」
篤蔵「わからんわ」
雪乃「持つ者が持たざる物に慈悲の心をもって、これを与える…人はそれをボランティアと呼ぶの」
篤蔵「ほう…」
雪乃「ようこそ奉仕部へ、歓迎するわ」
篤蔵「か、歓迎…ですかい」
雪乃「ええ」
篤蔵(あの雪ノ下さんに歓迎されてもうたわ。あとで兄やんに自慢せなあかんな!)
篤蔵「ほ、ほぇぇ!!ほれなら!さっそくパーティーでも開きましょっか!」
雪乃「アナタ、バカなの?」
篤蔵「ほんで、なんでわしが更正されなきゃあかんのですかい」
雪乃「さっき言ったじゃない、校内一の変人さん。それにここに来る前も先生から指摘を受けたのでは?」
篤蔵「つまらんものはつまらんと、先生に論破した所や」
雪乃「……アナタ、なんでこの学校に来たの?」
篤蔵「兄やんに追いつきたいかったからや」
雪乃「あら、兄弟がいたのね」
篤蔵「兄やんは立派な人や。わしもああなりたいわ」
雪乃「……あなたと気持ちを共有するのは不快だけれど。わかるわ、その気持ち」
篤蔵「雪ノ下さんも兄弟おるんか。さぞ立派なお方なんやろな」
雪乃「……正直、立派とは言い切れないわね。ただ凄い人だわ。尊敬もしてる」
篤蔵「ほうでっか」
雪乃「……で、お兄さんは立派なのにアナタはなぜキチガイなのかしら」
篤蔵「き…キチガイちゃうわ!ただ…学校がつまらんのや」
雪乃「それはアナタの努力が足りないからでなくて?」
篤蔵「努力ならしたわ、学校の勉強とちゃいますけど」
雪乃「へぇ?過去に入部した部で散々問題を起こしてきたと評判のあなたが?」
篤蔵「わしは高校1年の時、あるレストランでバイトしとったんや」
篤蔵「色々あって、数ヶ月で辞めさせられてもうたが」
雪乃「そこでも問題をおこしたのね」
雪乃「なるほど、つまりアナタは何事も持続できない性格なのね。アナタの更正すべき点はまずそこね」
篤蔵「そう思っとるんなら、わしの更正など必要ないわ」
雪乃「なんですって?」
篤蔵「たしかにわしは飽きっぽい性や」
篤蔵「じゃがバイトを辞めたのは本意やない。わしはもう一度」
雪乃「もう一度?」
篤蔵「……」
――――
せまい世界ですから、仁義を破ったあなたを今すぐ迎え入れてくれる所はありません
わかりました。でも何か良い働き口があったらお願いします
(しばらくは仕送りのみの生活や。小町にも怒られるでこりゃ)
(学校なんてやめてしもうたろうか。あんなくだらん所を通ってもしょうもないわ)
(地元の福井か…いや、せめて東京か横浜でも行こうか…)
(兄やんには時間ない…早くわしが立派になった姿を見せへんと)
――――
篤蔵「もう一度……」
ガララッ
平塚「どうだ二人とも、仲良くやってるか?」
篤蔵「もう一度……あ、先生」
雪乃「先生、ノックを」
篤蔵「先生、いくら雪ノ下さんがべっぴんさんかて、わしに説教垂れるならつまらんので帰ります」
平塚「おいおい、雪ノ下から聞いてないのか?奉仕部とは説教を聞かされる場ではない。自己変革を促し、他者のお悩みを解決する部活だ」
篤蔵「ほぇ?」
平塚「つまりだ」
~説明中~
平塚「っという事だ」
篤蔵「なるほどぉ、ボランティア言うのはそういう意味やったんかい」
平塚「せっかくだ、どちらが問題を解決できるか勝負したらどうだ」
篤蔵「しょ、勝負…」
平塚「提案がある。これから君たちがどちらが多くの問題を解決できるかだ」
平塚「勝者には、敗者に何でも言う事を命令ができる。どうだ?」
篤蔵「な、なんでも!!?ほんまですか!!?」ガタッ
篤蔵「な、なんでも……」ジーッ
雪乃「」ヒキッ
篤蔵「か、勝ったら何でも…えっへへへ…」ジーッ
雪乃「せ、先生。この男が相手だと貞操の危機を感じるのでお断りします」
平塚「ほう、さしもの雪ノ下でも恐れる物があるとは。勝つのに自信ないのかね?」
雪乃「……い、良いでしょう。その挑発に乗るのは癪ですが、受けて立ちます」
【次の日・部室】
コンコン!!ガララッ!!
篤蔵「失礼しますぅ!!秋山ですぅぅ!!」
雪乃「秋山くん、もう少し静かに入室できないの」
篤蔵「なんや元気あるのが一番やないけ」
雪乃「……」ペラペラ
篤蔵「あのぉ」
雪乃「なにか?」
篤蔵「なんの本を読んでるんですかい?」
雪乃「ただの文庫本よ」
篤蔵「ほぇぇ」
雪乃「……」
篤蔵「……わしも本を読もうかのう」ペラッ
雪乃「ん?」
篤蔵「むむむ…」ペラッ
雪乃(料理本?)
篤蔵「ほう…なるほど…」ペラペラッ
雪乃「ふーん…」
篤蔵「なんや」
雪乃「別に」
篤蔵「……なあ、雪ノ下さん」
雪乃「なにか?」
篤蔵「なんでこんな地味な部におるんや。あんたモテそうやし、人気もありそうなのに」
雪乃「そうね。人に好かれた事ないアナタにとって嫌な話になると思うけれど」
篤蔵「一言よけいや」
~説明中~
篤蔵「ほんな過去があったんですかい…みんな酷いですわ」
雪乃「優秀な人間ほど生きづらいのよこの世界は。だから変えるのよ、人ごとこの世界を」
篤蔵「ほぇぇ…」
篤蔵(やっぱ雪ノ下さんは凄いお方やな。兄やんには適わんが)
雪乃「………」
篤蔵「あ、あの!!雪ノ下さん!!」ガタッ
雪乃「なにか?」
篤蔵「あの…その、わしとけっこ…じゃなくて…」
篤蔵「わ、わしと!友達に」
雪乃「ゴメンなさいそれは無理」
篤蔵「」
雪乃「……」ペラッ
篤蔵「な…な…」ワナワナ
雪乃「なにか?」
篤蔵「なんでダメなんですかい!?」ダンッ
雪乃「無理な物は無理、あと机を叩かないで」
ガララッ
結衣「失礼しまーす」
結衣「…って、アッキー!?」
篤蔵「あ、由比ヶ浜さん」
結衣「なんでアッキーここにいるの!?」
篤蔵「えっと実は」
~説明中~
結衣「ふーん、アッキーは先生に連れて来られたんだ」
雪乃「それで要件は?」
結衣「えっと実はね…クッキーを渡したい人がいて」
篤蔵「……クッキーですかい」
【家庭科室】
篤蔵「こ、これまたどえらいクッキーができましたなぁ…」
結衣「やっぱり向いてないのかな、才能っていうの?そういうの無いし」
雪乃「最低限の努力もしない人間には、才能を羨む資格はないわ」
結衣「でも皆こういうのやんないって言うし…やっぱりこういうの合わないんだよ…」
雪乃「その周囲に合わせるの止めてくれるかしら?不愉快よ。愚かさの遠因を他人に求めるなんて、恥ずかしくないの?」
結衣・篤蔵「か、かっこいい…」
雪乃「え」
結衣「建前とか全然言わないんだね…かっこいい…」
篤蔵(兄やんの次にかっこええわ)
結衣「ごめん、次はちゃんとやるからもう一度お願いします」
雪乃「とりあえず、お手本を見せるわ」
~~~~
結衣「雪ノ下さんのと全然違う…」
雪乃「どうすれば上手く伝わるのかしら…」
篤蔵「あのぉ…雪ノ下さん」
篤蔵「もしかしてどっかで修行してましたか?」
雪乃「そうね…昔、料理教室で習ったり…後は独学で」
篤蔵「たったそれだけでこれほどの腕前を…天才さけ…」
篤蔵「……なあ、次はわしが作ってもええですか?」
雪乃「どうやら、ただレストランで働いてた訳ではなさそうね」
雪乃「それで、クッキーは作ったことあるのかしら」
篤蔵「ない。じゃがやったるわ」
結衣「作ったこと無いのに出来るの!?」
篤蔵「由比ヶ浜さん…わしは一切説明せん」
篤蔵「ただ、よく見てくれっちゃ」
篤蔵「で、まずは手始めに」ガシッ
結衣「キャッ!?」
篤蔵「……」ギュゥゥ
雪乃「」
結衣「ちょ、ちょっと、アッキー!?いきなり両手を掴まないでよ!?」
雪乃「秋山くん、通報されたいのかしら?」
篤蔵「むむむ!爪が長いで!!」ササッ
結衣「えぇぇ!?なんで爪きり持ってるの!?」
篤蔵「爪長いのは衛生的やないで、こんな爪しとったら宇佐見さんに事務所まで呼ばれてしまうわ」
結衣「誰!?」
雪乃「」
パチ、パチ、パチ
結衣「待って!自分で爪は切れるから離してよ!///」
篤蔵「……」
パチ、パチ、パチ
結衣「あぅぅぅ…///」ドキドキ
篤蔵「由比ヶ浜さん、料理で大事なのは」
篤蔵「真心や」
結衣「まごころ…」
篤蔵「技術が追いつかないときもある、素材が望み通りいかない事もある」
篤蔵「でも真心だけは、いつでも最高の物を出す事ができる」
雪乃「……意外とまともな事もいうのね」
篤蔵「わしの師匠が教えてくれた事や。さあ始めましょうか」
篤蔵「……」ガララッ
結衣「窓を開けてどうしたの?」
篤蔵「気合を入れるで…」
篤蔵「どやざぁぁ!!!!」
結衣「!!?」
雪乃「」
生徒1「おい、あれ見ろ秋山だ」
生徒2「相変わらず気が狂ってるな」
篤蔵「……」テキパキ
結衣「おお…」
雪乃「う、嘘でしょ…何あの動き」
篤蔵「よっしゃ、そろそろいい具合に焼きあがる頃さけ」カチャッ
篤蔵「完成や」
結衣「いただきます…もぐもぐ…」パクッ
雪乃「いただきます…」パクッ
結衣「おいしー!」
雪乃「……!!これが初めてクッキーを作る出来なの!?」
結衣「ねぇ、なんでこんなに上手にできるの?」
篤蔵「わし、前までレストランで働いてたんやけどな。見て覚えたわ」
篤蔵「師匠が言ってたんや。見て盗めって」
篤蔵「そのほうが…大事にするからって」
結衣「へ、へぇー…でもやっぱり直接教えて貰ったほうが分かりやすいんじゃ…」
篤蔵「そうなんよ。じゃから実はわしも、裏技つこうて教えを乞うた時もあった」
雪乃(裏技…?)
雪乃「秋山くん、その裏技とは?」
篤蔵「ほぇぇ?あ、まあ、おう、色々あったさけ」
篤蔵「掛け持ちしたり、あと師匠の机を壊して料理本盗んだり」
結衣「なにやってるのアッキー!?」
雪乃「それ犯罪じゃない…」
篤蔵「で、でも本はちゃんと返したわ!」
篤蔵「それで味の方は、どっちが良かったですかい?」
結衣「うーん…正直言うと、雪ノ下さんのクッキーの方が美味しかったかな。バランス取れてたというか」
結衣「アッキーの方が味が濃かったかな?美味しかったけど」
篤蔵「なるほど。全体的に調味料が多かったちゅうこっちゃ…まだまだダメやな」
雪乃「クッキーの味に性格が現れてるわね」
篤蔵「……何かバカにしてまへん?」
雪乃「あらよく理解できたわね。意外だわ。猿以下の知能だと思っていたわ」
篤蔵「……雪ノ下さんは割とと毒舌なんやな」
~~~
結衣「アッキー、雪ノ下さん、今日はありがとう」
篤蔵「真心込めて、渡せるとええな。クッキー」
結衣「う、うん…頑張る///バイバイ」タタッ
篤蔵「……」
雪乃「さて、私達も帰りましょう」
篤蔵「雪ノ下さん」
雪乃「なに?」
篤蔵「クッキー以外も作れるんですかい?」
雪乃「ええ、色々作れるわ」
篤蔵(雪ノ下さんは料理の腕前がピカイチなんやな)
篤蔵「ほな、ならお願いがあります!」ガシッ
雪乃「っ!?ちょっと…両手を掴まないで。セクハラよ」
篤蔵「わしに料理を教えてください」
雪乃「ねぇ、無視をしないで」
篤蔵「わし、千葉県内のレストランでブラックリストに入っとって、ドコも雇ってくれないんや」ギュゥゥ
雪乃「聞いてるの?手を離しなさい」
篤蔵「わしゃ!!日本一のシェフになりたいんじゃ!!!」
雪乃「」ビクッ
篤蔵「わしにとって料理は本物や!誰よりも極めたいんや!!ほれで兄やんにも認めてもらいたいんや!」
雪乃「あの、奉仕部は本来、料理をする部活じゃなくて」
篤蔵「勿論、奉仕部の活動も全力で活動させて頂きますわ!」
篤蔵「真心を込めて!」
雪乃「ま、真心…」
篤蔵「料理以外にも!わしの奉仕の真心をみせちょるわ!どや!それが条件ちゅうっことで、わしに料理を教えてくれへんか!」
雪乃「だから私は」
篤蔵「料理以外の真心も極め!同時に真の料理人になったるわ!!」
篤蔵「どやざぁぁ!!!」
雪乃「」
今日は以上です
俺ガイル2期と同じくらい夢中になってみていた天皇の料理番
前から書いてた物で投下しようか悩んでたけど(主に需要的な意味で)
勿体無い気もしたので投下しました
気が向いたらまた投下します
おつです
なぜこれをww
このSSまとめへのコメント
あのドラマ好きだったから嬉しいです!(^_^)ゞ完結して下さいね。