※登場キャラ
城ヶ崎美嘉、鷺沢文香、一ノ瀬志希
台本・地の文混在
・城ヶ崎美嘉(17)
http://i.imgur.com/C2ZWM2Y.jpg
http://i.imgur.com/ku2cIV6.jpg
・鷺沢文香(19)
http://i.imgur.com/41LxhwZ.jpg
http://i.imgur.com/abh3uih.jpg
・一ノ瀬志希(18)
http://i.imgur.com/9tMBm5y.jpg
http://i.imgur.com/PYzPpGa.jpg
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1436714850
●01
美嘉「――あ、もしもし、莉嘉? さっきケータイに送ってくれた写真見たよ、水着の。
……アンタ、今年アレ着るつもり?」
文香(美嘉さん、携帯電話に莉嘉ちゃんのストラップつけてますね)
志希(確か莉嘉ちゃんは、おねえちゃんのストラップつけてたハズ。姉妹おそろいだよ)
美嘉「いやね、確かにアタシは……『自信のあるトコはバーンと見せろ』とか、
『ギャルは肌出してナンボ』とか言ったけど。あまり露骨なのはダメなの。分かるよね」
文香(そんなに妹の水着選びが気になるなら、美嘉さんもついていけば良かったでしょうに)
志希(そうだねー。あたし達との仕事の打ち合わせなんて、すっぽかしてさー)
美嘉「あのね。肌を出したら、その次にナニを出したら……ってシてたら、ただのチキンレースよ?
アタシたちファッション誌の仕事もあるんだから、女の子の目も気にしないと」
文香(……志希さん、美嘉さんに放置されてご機嫌斜めですか)
志希(いいもーん。あたしには文香ちゃんがいるから♪ 後ろ髪ハスハスー♪)
美嘉「莉嘉は、ちょっと抜けてるところあるからさ。
渋谷のど真ん中で、変装の意味がなくなるぐらい騒ぎ起こしたときとか……。
ナニ、説教臭い? 半分はアンタのせいでしょうが」
文香(……私の匂いをかぐことについては、今更何も言いませんが、読書の邪魔はご遠慮くださいね)
志希(えー、お喋りしようよー!)
美嘉「うん、うん――そう、オリジナリティ大事よ。同じギャルでも……
アタシじゃなく、アンタじゃなきゃできない見せ方があるの」
文香(しかし、こうして会話だけ聞いていても……美嘉さん、普段から“お姉さん”してますね)
志希(文香ちゃんには、お姉さんいるの?)
文香(いませんね。志希さんは)
志希(あたしも、おねえちゃんはいないなぁ。おねえちゃん、か……)
美嘉「ホラ、あんまり長話してると……そうでしょ、帰るまで充電もたないよ?
はい、はい、じゃあ――あ、みりあちゃんにもよろしく。じゃね★」
文香(もし、お姉さんがいたとしたら……)
志希(いたとしたら――美嘉ちゃんみたいなおねえちゃんが、いいねー)
●02
美嘉「ふぅ……大丈夫かな、莉嘉ったら、あんなの選んで……」
志希「へいへーい、そこのおねえちゃん! モニタの通話時間見た? 何分だった?
あたしと文香ちゃんとの仕事の打ち合わせをほっぽらかして、こんなに電話してるとかー」
文香「……よほど、妹さんが心配なお年頃なんですね」
美嘉「いや……二人こそ、今ナニしてたの」
志希「文香ちゃんの後ろ髪を堪能してるー♪」
文香「読みさしの本を……」
美嘉「どこが仕事の打ち合わせなのさ!?」
文香「……外は暑いので、灼熱の砂浜に備えて、涼しい事務所で英気を養っています」
志希「熱中症には注意しなきゃだもんねー」
美嘉「ダメだ、このインドアガールズ……」
●03
志希「それはそれとしてさー。今、文香ちゃんと話してたんだよー。
もし、あたしたちに美嘉ちゃんみたいなおねえちゃんがいたらなぁ……って」
文香「逆に言えば、私たちが美嘉さんの妹ということになりますね」
美嘉「え、でも二人ともアタシより年上じゃあ」
文香「……もしそうだったら素敵だな、という話ですよ」
美嘉「そ、そうかな、ステキ? そんなコト言われると……」
志希(お、文香ちゃんが放った不意打ちキラーワードがズバっと入って効いてる効いてる!
さすが言葉に定評のあるアイドル、最初から切れ味バツグンだね♪)
文香「たとえば、もし美嘉さんが私の姉さんだったら……」
――
――――
――――――
あ、文香。
どうしたの? アンタが、そんなふてくされた顔してるなんて、珍しい。
パパの様子もちょっとおかしかったけど……もしかして、あのお願いを話したの?
●04
――――――
――――
――
美嘉「ちょっと待ってくれるかな」
文香「……え、まだ冒頭ですよ?」
美嘉「いや……その、なんか、想像とはいえ、
アタシが文香さんにそんな喋り方してるのは気が引けるっていうか」
志希「美嘉ちゃん! そこは……目を閉じて、深呼吸して、おねえちゃん力を高めるんだよ!」
美嘉「“おねえちゃんぢから”ってナニさ……」
志希「だから目を閉じて深呼吸すれば、美嘉ちゃんのなかのおねえちゃん力が高まって、
あたしや文香ちゃんのことが、12歳とか13歳ぐらいにに思えてくるはずだよ?」
美嘉「そんなワケないでしょうが」
志希「いいから! さ、目を閉じてスーハースーハーってやるんだよ」
美嘉「ホントかなぁ……スー」
志希「そーれ、おねえちゃんパフュームを美嘉ちゃんに向けて、しゅっしゅっしゅー♪」
美嘉「え、ソレって――けほッ! かほッ、こほッ……!」
志希「ふふーん、このパフュームを嗅がせたあとは、こうやって耳元で囁く……
アナタはあたしのおねえちゃん、アナタはあたしのおねえちゃん……っと」
美嘉「……あ、う、ぅ……」
美嘉「……んもー、志希ったら……また勝手にアタシの布団に潜り込んで……」
志希「だって、おねえちゃんのニオイがすると安心できるんだもん♪」
美嘉「え…………っ」
文香(あ、今の志希さんのセリフ、美嘉さんの琴線に触れた様子ですね)
美嘉「って、ハイハイ、姉妹ごっこオシマイ! そもそも、いきなり香水かけてくる妹がいるか!」
志希「えー、でも美嘉おねえちゃんなら笑って許してくれるよね?」
美嘉「姉をなんだと思ってるのさ!?」
文香(文句を言いつつも、少しだけなら付き合ってくれる美嘉さん。姉の鑑ですね)
志希「それより、ローティーンの妹・文香ちゃんの話の続き聞こうよー」
●05
――
――――
――――――
あ、文香。
どうしたの? アンタが、そんなふてくされた顔してるなんて、珍しい。
パパの様子もちょっとおかしかったけど……もしかして、あのお願い、話したの?
友達の家にお泊りしたい、って。
まったく、パパったら過保護なトコあるよねー。
アタシの時もイロイロ言われたっけな。
文香もそろそろ中学生なんだし、お泊りぐらいの経験があってもフツーでしょうに。
それにしてもパパは、アタシの時よりも過敏な反応してる気がする。
世間では、お姉ちゃんの方が何かと我慢させられて割を食って、ってハナシをよく聞くけど、
ウチじゃどちらかと言うとアタシの方が好き勝手やってて、
アタシのほうが妹のアンタより、親をハラハラさせてる気がする。
んー、でもね。パパも、ママも、文香にイジワルしてるわけじゃないんだよ。
文香のコト、心配してるの。
これは、別に文香を見くびっているワケじゃない。
子供の心配をするのが親の仕事だ、なんて言葉もあるけど……。
パパはね、きっと、アタシより手のかからない文香に対して、
ちょっと親らしい顔をしてみたくなっただけなんだって。
だから文香も、今より少しだけワガママになって、
パパに親らしい顔をさせてあげるといいかもね、なんて。
ズルくないズルくない! これも親孝行のウチだよ★
ま、アタシも少しパパと喋ってくるよ。
すこーしだけだよ?
文香がワガママ言ってあげる分を残しとかなきゃイケないし、ね。
――――――
――――
――
志希「うーん! 美嘉おねえちゃん優しー♪」
文香「……外泊だとか、何かと親の許可が必要な時……
姉の美嘉さんが先にそのハードルをくぐっているはずですから、妹はやりやすくなりますよね」
美嘉「意外と打算的だね!?」
志希「おねえちゃんがヤンチャで下の兄弟がおとなしい、
というと美世ちゃんチみたいなイメージかな?」
美嘉「あそこは弟だから、またちょっと違うと思うケド」
●06
文香「ところで、志希さんはどうですか? もし、美嘉さんが姉さんだったら……」
志希「んふふ~、そうだねぇ……」
美嘉「さっきの『おねえちゃんパフューム』のせいで、もう嫌な予感しかしないよ……」
――
――――
――――――
あ、美嘉おねえちゃん。なんだかとっても気合入ったおめかししてるねー。
ふーん、明日は朝からおでかけかぁー。
もしかして、カレシさんと?
またまたー、顔赤いよー。
でもそっちのが、さっきのおすまし顔より可愛いかもね♪
ちなみに、妹の後学のために教えて欲しいんだけど……どこ行くの?
え、植物園のお花畑? うわぁロマンチック♪
いいなーあたしも行きたくなって来ちゃった。
きっとあま~い香りがぷんぷんしてるんだろうなー。
じゃあさ、妹からの餞別だと思って……はいコレ。
志希ちゃん謹製の香水~♪
お花の香りともおねえちゃんのニオイとも喧嘩せず、
かつさり気なく魅力をアピールする魔法のパフュームだよ。
これさえつければ、あたしのおねえちゃんは、たくさんの男の子を吸い寄せる女王蜂になっちゃうのだ!
あー、そうか。おねえちゃん、一途だもんね。
こう見えて、たくさんの男の子にチヤホヤされたりするの、あんまスキじゃないか。
あ、ごめんごめん、“こう見えて”も余計だったね。
でも、これの効果は本当なんだよ。
働き蜂クンたちは、これをつけたらみーんな釘付け。
もちろん、カレシさんも、だよ。
にゃははっ♪
これはあたしの気持ちとして受け取っておいてよ。
つけるかどうかは、おねえちゃん次第だけど。
じゃあ、明日のご報告、楽しみにしてるから♪
おねえちゃんおかえりー。あっはは、ひどい有様だねー。
そうなってるってコトは、あたしのしっかりつけてってくれたんだ♪
そーそー。あれはね……
おねえちゃんが女王蜂であるかのように、働き蜂を吸い寄せるパフューム!
いやー楽しいお花畑だったみたいだねー。ブンブン蜂が飛んで賑やかだったでしょ。
どうだった? 思わぬアクシデントの演出で、カレシさんとの絆が深まったりしてない?
やだなぁ、おねえちゃん。これはあたしが良かれと思って――
●07
――――――
――――
――
美嘉「――もういい。もういいから。こんな妹、アタシはイヤだよ」
志希「ええー、おねえちゃんの恋路を応援する健気な妹じゃない♪」
美嘉「完全に足を引っ張ってるわ!」
志希「えー、でも妹ってそんなものじゃないの? 美嘉ちゃんは前に、
『莉嘉ったら、いい雰囲気の時に限って見計らったかのように割り込んでくる』とか
『アタシが家でダラダラしてることラジオでバラした』とか愚痴ってたじゃん」
美嘉「志希のソレと莉嘉を一緒にしないでよ!
莉嘉は……そりゃ、ちょっと抜けてるトコもあるけど……
お為ごかしの嫌がらせなんてしない、真っ直ぐな子なんだから!」
文香(ふむ、敢えて自分が嫌な妹の役回りをすることで、
美嘉さんのおねえちゃん力を引き立てましたか……)
志希(ナイスアシスト♪ でしょ)
●08
文香「美嘉さんは、何かと莉嘉ちゃんの面倒を見てあげてるせいか……
ほかの人と話すときも、姉さんらしいところがありますよね」
美嘉「そ、そうかな?」
志希「あー、いつだったかデレラジで文香ちゃんにファッション指南してたよねー。
ということは、これが妹となると……」
――
――――
――――――
文香……アンタが、このアタシに、ファッションの相談するなんて……。
はは、アンタにも春が来たのかな? アタシの妹にしては、ちょっと遅目かもね。
馬鹿にするつもりはないよ。
アンタのコトだから、ちょっと磨けば、たちまち男の子が捌き切れないぐらい寄ってくるよ。
……それは困る? はぁ、ゼータク言うな妹よ。
贔屓の人だけピンポイントで振り向かせようなんて、少女漫画でも無理なハナシね。
アンタは自分の魅力をまず理解しよう。
今まで地味なフリしてやり過ごしてきたかもしれないけど、
恋愛はそんな姿勢じゃ通用しないんだから。
まずは……髪を分けて、顔を出そうか。
『自信のあるトコはバーンと見せろ』……ギャルだけじゃない、女の子みんなの鉄則だよ。
そうそう、出すの。
文香はマスカラ要らずの睫毛に、コンシーラー要らずの肌持ちなんだから。
ああもう、ズルいぞ妹よ! お姉ちゃんに分けて欲しいぐらいだわ。
口下手だから、思いを伝えられないかも……それなら、アンタせめて目は隠しちゃダメ。
恥ずかしくて俯きたくなるときこそ、目だけでも相手を見つめなさい。
文香は文香が思っている以上に表情豊かだよ。目だけでも伝えたい気持ちが伝わるはず。
それに、好きな人のコトなら、ずっと見つめてても楽しいもんね★
●09
あとは、服に、靴に……持ってない? じゃ、アタシの貸してあげるよ。
……大丈夫だよ。もう、アタシが過激なファッションばかりしてる言い方してー。
アタシも年中無休で肌出してるわけじゃないって、妹なんだから分かってるでしょ?
それに、さ。
アタシも、たまには文香みたいに、お淑やかーな感じにしてみようかな、
なんて気分で、そーゆー服を探して選ぶ時もあるんだから……似合わない?
……似合う、って言ってくれて、ありがと★
ある意味、カレシに言われるより嬉しいかも。
アタシにとって、お淑やかの一番身近なお手本だしね。
うん、だから次は、アタシがアンタのお手本になる番。
うまくできればいいケド、ま、そこは恋と同じ。
まずは自分から動いてやるしかない!
悔いを残さないためにできるコトは、精一杯やる、たったこれだけ。
アンタ真面目だから、これは得意でしょ。
あ、アタシがここまで協力してあげたんだから、戦果はちゃんと報告してよね。
半分くらいはアタシの責任みたいなもんだし。
だから、上手く行ったときの喜びも、ダメだったときの辛さも、
半分はアタシのものだよ。独り占めしないでね、文香。
――――――
――――
――
志希「……ってカンジになるのかな?」
文香「そういえば、以前に美嘉さんは莉嘉ちゃんに、
『もう服貸さないよ』って言ったことがありましたね」
志希「なるほど、常日頃からカリスマギャルの英才教育を施してるんだね!」
美嘉「『服貸さないよ』って……あー、ラジオで莉嘉がやらかしたときね……
とゆーか英才教育って、別に、そんな大したもんじゃ」
文香「……そうでしょうか?」
文香「莉嘉ちゃんがあんなに真っ直ぐで可愛いらしいのは、
姉さんである美嘉さんのおかげかも知れませんよ」
美嘉「か、可愛らしいって……まぁ、そりゃ、その……★」
志希(美嘉ちゃんは立派なアイドルだから、真っ向から可愛いと言われるのには慣れてる……
でも、妹の莉嘉ちゃんを挟むだけで、こんな瑞々しい反応が見られるとは♪
文香ちゃんは言葉の魔術師かもね……)
●10
志希「妹にとって、おねえちゃんが一番頼れる場面といえば……」
文香「……今さっきも出ましたが、恋愛相談ですね」
美嘉「れ、恋愛……アタシが、あ、そ、そうかもね?」
志希「女の子にとって、一番の関心事は恋愛!
同じ道を先に行く身近なおねえちゃんの存在は、そりゃもう意識するよー」
文香「姉さんが、美嘉さんぐらい素敵で頼もしければ、妹はみんな相談しますね」
美嘉「ま、まーね★ 美嘉おねーさんに、どーんと相談してみろ、ってカンジ?」
志希(あ、これ花見のカラオケ大会で見たパターンだ)
文香「ではここで、跳ねっ返り妹・志希さんが恋愛相談するパターンも考えておきましょうか」
美嘉「えっ」
志希「おっ! 文香ちゃんに続いて、志希ちゃんもついに色気づいちゃうかー♪」
――
――――
――――――
ねー、美嘉おねえちゃんは、さ。
本気でヒトを好きになったコト、ある?
……そうだよね。その反応、分かってた。
おねえちゃんなら、あるに決まってるよね♪
だから、あたしもこーゆーコト、聞けちゃうんだ。
あたし、好きなヒトができたみたい。
はじめは、さ。ちょっと面白いニオイがするヒトかなー程度だったの。
でも、あのヒトと一緒に過ごしているうちに……にゃはは♪
まったくニオイのない朝や夜のふとした瞬間に、あのヒトのコト、考えちゃってる。
もし、あのヒトから元気無さそうな気配がしたら、あたしが真っ先に力になってあげたい。
あのヒトと一緒に過ごせないと、ひどく寂しい。
一人でいると、あのヒトの顔が見たくなる。独り占めしたくなる。
あたしがあのヒトをシアワセにしてあげたい。
……ほかにもいろいろ。
ルービン先生によると、あたしはすっかり恋愛に染まってるみたいだね。
でも、あたしはお偉い心理学者より、おねえちゃんのコトを頼りにしてる。
だっておねえちゃんは、いつだってあたしの憧れの女の子なんだから。
おねえちゃん。
恋しちゃったときって、どうしたらいいの、かな?
●11
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――
志希「……もしさ、莉嘉ちゃんが『好きなヒトができたんだー☆』なんて言い出したら、どーする?」
美嘉「ど、どーするって……あ、アタシがどうにかしなきゃならないの?」
文香「カリスマギャルの先輩として、何を思い、どう行動するのか、気になるところですね」
美嘉「り、莉嘉が……そんなコト、言い出したら、アタシ、は……」
志希(……おねえちゃん、色恋で妹に並ばれるの図。いいね)
文香(自分の恋愛感情と妹の恋愛感情が共鳴しあって、
可愛らしいなかにも深みのある表情が出ていますね)
志希(やっぱり美嘉おねえちゃんは最高だよ♪)
●12
志希「ん――今、ノックの音しなかった?」
文香「誰かが事務所に来たんでしょうか……どうぞ、入ってもいいですよ」
莉嘉「失礼しまーす……あ、志希ちゃんに文香さん……と」
美嘉「……そんな、莉嘉が、いや、でも……もし、そうなったら……」
莉嘉「お姉ちゃん、一人でトリップしてるケド……ヘンな香水でも嗅いじゃった?」
文香「……気にしないでください。放っておけば戻りますので」
志希「それよりさー、さっき莉嘉ちゃんはおねえちゃんといっぱい電話で話してたけど……」
莉嘉「あ、実はね、今日みりあちゃんと一緒に今年用の水着を買いに行ってたの☆
買おうとしてるのを写真で撮ってお姉ちゃんに見せたら、ダイタン過ぎるーって言われちゃって」
文香「……参考までに、私たちが拝見しても?」
莉嘉「んーとね、コレコレ。アタシはこれぐらい攻めてみたいなーって思うんだけど」
志希(ほうほう、これは……確かに、カワイイ♪)
文香(でも、大胆過ぎるという美嘉さんの意見も分かります……危なっかしい)
志希・文香(可愛いけれど、危なっかしい。放っておけない、つい世話を焼きたくなる……妹)
文香「……志希さん」
志希「文香さんも、今そー思った?」
文香「……妹、いいですね」
志希「姉の次は妹だね♪」
美嘉「ちょっ――鞍替え早いわっ!」
(おしまい)
おつおつ
乙
乙乙
いいお姉ちゃんだった、かけ値なしに
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