上条「ゾナハ病…?」カエル医者「そうだよ」 (19)


上条「俺の記憶が消失する前から、その病にかかっていたんですか」

カエル医者「どうだろうね、だけど君の様子からしてまだ第一段階のようだ」

上条「第一…?」

カエル医者「ゾナハ病とは『他者の副交感神経系優位状態認識における生理機能影響症』」

カエル医者「故に『Z.O.N.A.P.H.A. Syndrome』、ゾナハ病だ」

上条「え、えーと……」




カエル医者「つまり苦しいのが嫌なら、君は誰かを笑わせてあげなければならない」





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からくりサーカスだっけ

俺バカだからよくわからん

形意拳使えるの?

ナルミが出るのかどうか、そこが問題だ

ゾナハ虫は機械だからね、幻想殺し効かないのもしょうがないね


~【二週間後】~



上条「  お願いします  」


青髪ピアス「ラッスンゴレライ」

上条「えっ、えっ、なんて?」


青髪「ラッスンゴレライッ!フゥッ! ラッスンゴレライッ!フゥッ!」

青髪「ラッスンゴレライ 説明してね!」


上条「や、ちょと待ってちょと待ってお兄さん!」

上条「ラッスンゴレライってなんですの? 説明しろと言われましても、意味わからんからできまッせン!」


警備員「コラァ!! 何処から入ったお前ら! ここは立ち入り禁止だぞ!」


青髪「ヤバ!? かみやんやっぱこの施設アカンやないか!!」

上条「ぜひ! ぜひ!  ……く、くそ……せめて誰か笑わせねえと……」


御坂妹A「……」

御坂妹B「苦しそうですが大丈夫ですか、と御坂は心配するフリをして笑いを堪えます」


上条「笑えよ!! じゃねえと……ぜひ!……うぐ……」

青髪「ふははははははははは!!」

警備員(なんだこいつら)

御坂に電磁波で機能停止してもらおう(名案

成り立ちは一応錬金術だが科学者のしろがねが同じようなもの作ってるしまあ消せないわな

所詮ナノマシンだし、学園都市なら直せるだろ

学園都市が散布しているナノマシンによって発症するのなら治せない(というか治さない)よな


上条「だぁー……助かったぜ青髪、発作が出たらもうなにがなんでも誰か笑わせないとなぁ……」

御坂妹A「もう芸はおしまいですか、なら御坂はそろそろ帰りますので」

御坂妹B「最後まで笑わずに耐え切りました、と御坂は満足気に微笑みます」

上条「ん、お前らそこの施設に住んでんの?」


警備員「コラ、そろそろいい加減に出てけお前ら」

青髪「だってよかみやん」

上条「分かった……ってあの双子もういないし」



上条(どっかで見た顔だったな、思い出せないけど)



青髪「そういえばかみやん、僕ら何しとるんやっけ」

上条「いやお前忘れんなよ……ほら、あれだろ? 」

上条「お前、常盤台中学のお嬢様とデートするとか言ってたじゃねえか」

青髪「……かみやん」

上条「?」

青髪「そして僕は一時間は待ってるからかみやんを呼んだんやで」

上条「あの悲痛な電話はそれかよ……」

青髪「だから、今日はあと二時間待ってからどっか遊びに行くで!」

上条「それ俺もなの…?」

青髪「頼むでかみやーん、宿題一ページだけ手伝ってあげるから!」


< 「お待たせしましたわね」



黒子「お久し振りですわね、青髪さん」

黒子「……」チラッ


上条「?」

青髪「もぉおおお、一時間も待ってたんやでぇ黒子ちゃ~ん!」バッ

黒子「気安く抱き着こうとしないでくださる?」ヒュンッ

青髪「アデェエッ」べしゃっ


上条(空間移動能力者……!)

黒子「それにしてもボロボロで、よく生きていましたわね」

上条「へ…?」

青髪「何やかみやん、黒子ちゃんと知り合いなん?」

上条「いや……」


黒子「ふん、別に無理に思い出そうとしなくて結構ですわよ」


上条「おい……!」

黒子「今日青髪さんにお会いしたのはお渡しする物があったからですの、風紀委員を通してはいますが学園都市からの書類みたいですわ」

青髪「…………デートちゃうのん?」

黒子「違います」


黒子「では私はこれで」

上条「待て、お前……俺が覚えてないのを何故知ってる」

< ガシッ

黒子「!……痛…っ」

上条「あ、悪かった……」

黒子「…………」

黒子「お姉様はあの日、帰ってこなかった……今も見つからず、そして学園都市のあちこちで人が死んでいますわ」ボソボソ

上条「!?」

黒子「あの夜に貴方の隣にいた銀髪のシスターはどうなったんですの…? この……」



────────── 「……人殺しの人形……」




上条「人……形? 何を言ってる、お前何を知ってる!」

黒子「……知りませんわ…」ヒュンッ


上条「おい! 待てよ!!」


青髪「……」ペラッ‥ペラッ‥

青髪「かみやん」

上条「なんだよ!」


青髪「なんか僕な、用事が出来ちゃったみたいなんよ」

上条「おいおい……いきなりだな、その紙に何か書いてあったのか?」

青髪「うーん、まぁちょっとしたバイトなんやけどな、風紀委員の」

上条「お前風紀委員だったのか」

青髪「お手伝いってとこやで、そんじゃかみやんまたなー!」


上条「またなー……」

上条「……」

上条(帰ろう、なんか疲れた……)

上条(知識は覚えてても、人や過去が分からないからこうして外を歩いてたけど)

上条(分かったのは二週間前に俺の担任が事故で亡くなっていた事と、住んでいた寮がガス爆発で半壊していた事だけ)

上条(……で、今は青髪ピアスの住む寮に暫く住ませて貰うことになってるわけだが)


上条(さっきの黒子って常盤台の女子、人殺しって何の話だ……)


青ピってパン屋の居候してたはずだけど、もしかしてそこも改変されるような何かが起きたのか?
そしてこの展開だと結構大勢死んでそうだが、はたして

ゾナハ病って一度かかったら

・しろがねになる
・死ぬ
・体が硬化して動けなくなったうえで永遠に苦しむ

の三択だよな
生命の水はゾナハ虫と違って錬金術の産物だから効きません
とかなったら、上条さん不幸ってレベルじゃ…

錬金術は古代科学だから大丈夫だろ多分。

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