提督「豪運の雪風」雪風「しれぇ!」 (41)

チクタクチクタク……

提督「……今日も平和だな」

榛名「ですねぇ……」

提督「書類も少ないし、深海棲艦の動きも鈍くて、出撃任務もない、こんな日が続けばいいなぁ……」カリカリ

榛名「本当ですねぇ……」コポポポポ

榛名「どうぞ」コト

提督「ありがとう」

パキンッ!

提督「うおっ!?」

榛名「きゃあ!大丈夫ですか提督!」

提督「う、うむ、なんとかかわしたが、しかし、置いた後に茶碗が割れるとは」

榛名「つ、強くおきすぎましたか?」

提督「それはないだろう、うーん不吉な……おや?」ピラ

提督「詰んでた書類が……!?」

榛名「ど、どうしましたか?」

提督「……こ、こ、この鎮守府に」



提督「豪運の雪風がやってくる……」

榛名「……豪運の、雪風?」

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ザワザワ……

島風「緊急集会って、なんだろーね?」

阿武隈「うーん……なんだろなぁ」

提督「えー、みんな静かに、今から知らせることがある」

提督「実は、この鎮守府に新たな艦が配属されることになった」

那智「ほう、戦力の増強か、いい知らせだな」

提督「……そうとも、限らん」

日向「どういうことだ?」

提督「……配属される艦は……あの『豪運の雪風』だ」

ザワッ……

島風「えっ……うそ……」

翔鶴「えぇ、あぁ、うーん……」

榛名(皆さんなにを驚いてるのでしょうか……?)

提督「……今から、俺と榛名で迎えに行ってくるから、みんなは備えて置くように」

阿武隈「そ、備えるって……なにを?」

提督「……備えるんだ」

阿武隈「あ、はい」

エイブラムスさんか

ブロロロロ……

榛名「集合場所は鎮守府から少しのバス停ですか……」

提督「うむ……」

榛名「……提督、皆さん驚いてましたが、豪運の雪風とは一体誰なのですか?」

提督「なに?知らんのか」

榛名「お恥ずかしながら……」

提督「……ちょっとした、有名な駆逐艦だ」

榛名「二つ名からして、とても運がいい……と?」

提督「……ベクトルはあってるが次元が違う」

榛名「というと……あ、見えました、バス停……」

キキィィィィィィィィィ!!!!!

提督「って、おい、ありゃあ!」

榛名「ええええええええ!!!暴走バスがバス停にぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

提督(おいバス停に結構人いるぞ!だめだ、手の打ちようが……!!)

ゴッ!!!

ズガッドガンッカランカランカラン……



提督「……」

榛名「……」

提督「みたかいまの」

榛名「深海棲艦の偵察機が……不思議な角度で墜落してきて……バスに突っ込んで……バス停は無事です……」

提督「……俺の車は?」

榛名「……飛んできた破片でぐしゃぐしゃです……」

提督「……」

「だ、大丈夫ですか!?」

提督「……ああ、なんとか……資料て見たとおりだ、君が、雪風?」

雪風「あ、しれえかんさん?初めまして!雪風です!」

提督「……今の事故で怪我は?」

雪風「ありません!」

榛名「ええぇー……」

解体しなくちゃ(使命感)

あの人の回大好きなのに見逃しちゃってなぁ

人的被害皆無ならセーフ

保険に入らなきゃ・・・

単機でイベント海域突破出来そうですね(周辺被害は無視しつつ)

深海棲艦全員に呪われてるのか

ブロロロロプスンブロロプスプス

提督「鎮守府まで持つかな」

榛名「大丈夫です、たぶん」

雪風「海岸沿いは本当に危ないですねぇ、雪風が外に出るたびにこんなことばっかり!」

提督「……そうだな」

榛名(自覚ないんだ……)

提督「わかったろう、豪運の雪風の意味が」ボソボソ

榛名「はい……彼女だけが特別幸運なんですね」ボソボソ

雪風「わぁ~景色が綺麗ですねしれぇ!」

提督「いや、まだ足りない……なんでかわからんが彼女は異常だ。凄まじい災いが常時襲いかかってくるのに異常なまでの幸運がそれを逸らしている」ボソボソ

提督「噂では深海棲艦に恨まれすぎて呪術めいたものをかけられまくってるらしいが……」ボソボソ

提督「おまけにその災いは打ち消されるわけじゃなく逸れるだけだ。つまり災いは雪風の周りに降り注ぐ」ボソボソ

提督「そのせいで配属された鎮守府は悉く凄まじい大損害を受ける、なまじ戦力として有用なだけあって解体もできん、つまり、そこらじゅうでたらい回しだ……」ボソボソ

榛名「そしてうちについに……ということです」

パンっ!!!

榛名「じゃっ!?」ガブッ

提督「うおっ!?パンクか!?」

史実では中々の死神らしいからな

谷風野分初霜の命運を祈る

完全に死神か疫病神です。早く解体しとけよ

この雪風レベル300くらいだから無理
一人で鬼や姫に突撃させて完勝出来る唯一の存在を解体する馬鹿はいないだろ

初霜、時雨、58、飛龍でゾーンディフェンス

早くあの不幸姉妹を!少なからずもユキカゼ・T・ エイブラムスの運を中和出来る筈!

>>6
見逃したならすぐに見るべし。面白かったからマジで

周りから吸い取ってるんじゃなくて、不運をそらしてるのか…

知らない名前が出てくるが、なんかとのクロスなのか?

>>19
この雪風の設定の元ネタになった作品があるだけだから気にしなくてOK

>>19
元ネタ 血界戦線より豪運のエイブラムス

ありがとう

提督「っつつつ……結構揺れたな、大丈夫か?」

雪風「はい!平気です!」

提督「だろうな」

榛名「っ……ぅ……」

提督「どうした榛名」

榛名「ひはお……はひはひは……」ポタポタ

提督「あーーーー!!すげー量の血じゃねーか!!噛んだか!舌噛んだのか!くそー!もうこれ車動かねーし……仕方がない、榛名、俺におぶされ!」

榛名「ふいはへん……」メソメソ

提督「雪風!歩きで向かうことになるがいいか!?」

雪風「はいしれぇ!」

提督「よし!急いで鎮守府の医療室に……」

ズボォ

提督「うおおおおぉぉぉぉ!!」

雪風「ひゃあ!なんでこんなところに落とし穴が!本当に海岸沿いは危険です!」

提督「さっき車で通った時は何もなかったのに……」ヒクヒク

雪風「しれぇ!車の牽引ロープを取ってきます!」

提督「頼んだぞ……榛名は、大丈夫か?」

榛名「」

提督「やべーぞ気を失ってる!いそげゆきかぜーーーーーーー!!!」

鎮守府

提督「どいたどいたーーーー!!!」バタバタ

明石「提督!治療準備は整えてあります!」

提督「備えさせたかいがあったな!緊急オペだ!」

日向「まさか迎えに行くだけでこんな騒ぎになるとは……」

島風「鎮守府、吹っ飛んじゃわないかな……」

雪風「はじめまして!」

日向「ん?君が」

雪風「駆逐艦雪風です!岩川鎮守府から来ました!」

日向「岩川というと、最近奇襲をかけてきた深海棲艦と降り注いだ隕石で壊滅した……」

雪風「そうです!いつも油断できませんね!」

日向「そんな大スペクタクル歴史上初めてだと思うが」

島風「あー……深海棲艦も隕石で撃滅したけど、重軽傷53人のあれ……怪我はなかったの?」

雪風「はい!」

島風「」

那智「雪風、君にあてがう部屋を用意した、ついてきてくれ」

雪風「わかりました!」

日向「少し離れた位置に部屋を用意したらしいが……意味あるか?」ボソボソ

島風「焼け石に水ってやつ……?」ボソボソ

比較的運の良い榛名でこれなら、大鳳とか陸奥は目も当てられん事態じゃ

近付いた瞬間爆発不可避

燃えるお兄さんのオープニングみたいになるな

提督「ふぅ、榛名は命に別状はないそうだ。暫くは喋れないから秘書艦は誰かに代理を務めてもらおう」

翔鶴「そうですか、それは良かった。ところで、あの、提督……彼女はどの艦隊所属に、なるのでしょうか……」

提督「安心しろ、少なくとも君とは組ませない」

翔鶴「ほっ……」

提督「なんたって以前の鎮守府で、所詮は迷信だと雪風と仲良くなった大鳳は出撃した先で……」

翔鶴「……さ、先で?」

提督「……『削除済み』した」

翔鶴「!? 『削除済み』って、そんなこと……!」

提督「今は無事復帰したそうだがその時の記憶は完全に忘れているらしい」

翔鶴「」ガクガク

提督「そうだな、不運なものと組ませるのは論外だが、他のものと組ませてもなぁ……」

翔鶴「え、えーと、時雨ちゃんはどうでしょうか!彼女もとても幸運な」

提督「翔鶴、道端で1000円拾う幸運と至近距離で発射されたショットガンが一発たりともかすりもしない幸運、比べるとどう思う」

翔鶴「ごめんなさい」

提督「しかもそのそれた弾は周辺にいた人々の急所にガスガスと」

翔鶴「もうやめてください本当に怖いーーー」

ドゴォオオォォォォン!!!

提督「……雪風にあてがった部屋の方からだ」

翔鶴「」

那智「……」

雪風「ふああぁぁ……本当に鎮守府は危険がいっぱいですねぇ」

那智(何を間違ったら周辺に他の建物などないこの鎮守府に鉄骨が降って来るんだ……?)

那智(しかも天井に垂直に突き刺さってる……直撃こそ避けたが破片が……痛い)

雪風「お怪我はありませんか?」

那智「うん、多分大丈夫だ、多分……あぁ、修理費が……今まで余裕のあった運営もこれから先厳しくなりそうだな……」

雪風「ゆ、雪風が頑張って戦果をあげます!」

那智「本当にいい子だなぁ君は、思わず神を殴りたくなったよ」

提督「おいおい……なんだこりゃあ」

那智「あぁ提督、いま急に鉄骨が……」

提督「嘘だろお前……那智、一応医務室へ。雪風、執務室に来なさい、色々とやることがあるから」

雪風「わかりましたしれぇ!」

那智(大丈夫だろうか)

提督「えーと、じゃあ少し確認するから……雪風、佐世保にて建造、その後各鎮守府にて転戦、その度に恐ろしいほどの戦果をあげるが諸事情により、岩川を経てわが鎮守府に……」

提督「……この戦果、これはほとんど雪風単独で仕留めたものとしてみていいか」

雪風「はい!」

提督「……ヲ級改flagship5隻レ級élite12隻戦艦水鬼2隻タ級flagship38隻etcetc……」

提督「……仲間が轟沈したことは」

雪風「ありません!」

提督「……着任した鎮守府が機能不全になるほどの損害を受けたことはあるか?」

雪風「それが毎回です!ほんとうに海は怖いです!」

提督「」

提督「うん、そうか、そうか……そうかぁ……」

提督(雪風保持特別支給金なんてものがあるはずだ……これを修復に当てろってことか……鎮守府の)

提督「うん……大丈夫、腹をくくった。改めて、私がこの鎮守府の提督だ。これからよろしく」スッ

雪風「はい!よろしくお願いします!」スッ

ゴッ!!!

提督「」

アラーシュホウガ…
チョッシツムシツニチョクゲキ!?クソテイトクブジ!?

雪風「ふわぁ……海はほんとうに恐ろしいです……」

この雪風ほしいわ

単騎特攻させたら、深海ども壊滅するんじゃね?

輸送機で南方に送らなきゃ…

このエイブラムス雪風は、普通の雪風の何倍の運を持ってるんだろう……

53万くらいありそう

一応味方は轟沈してないのか…大鳳が気になるが…

雪風は激超長距離の遠征で行け。帰ってくるまで間は平和

フル改修済みの初霜改二さえいれば運の最大値で上回れるから
雪風を抑えることもできるかもしれん

問題は多くの提督が初霜を地味艦扱いして育てていないことだ

さて、ここの提督はどうだろうか…

でも相手はエイブラムス雪風なんだよな

片っ端から海域巡りさせよう(提案)
弾なんざいらないし燃料補給は輸送機に任せれば完璧じゃないか!

輸送機が謎の轟沈しそう

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年06月28日 (日) 00:23:48   ID: ZZ1DpZL3

雪風の妖精さんはエイブラムズ似の装いなんだろうなぁ

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