幼馴染「そろそろ結婚しない?」(21)

男「うん、いいよー」

幼馴染「えっ、いいの?」

男「うん!」ニコ

幼馴染「…可愛い」

男「んー?」

幼馴染「何でもなーい」

続けて

誰か続けて

それから10年後

幼「ほら、あなたー起きてください!朝ですよ。学校に遅刻しちゃいますよ!」

男「うるさい。眠い」

幼「何言ってるですか! お義母さんに替わってもらっても良いんですよ!」

男「こいつ…わかったよ。起きる」モソモゾ

幼「それで良いのです。あなた♪」ニコッ

男「そういやさ、その呼び方いつまで言い続けるんだ? ずっと気になってたけど」

幼「勿論一生です。10年前からそう決まってます。忘れたのですか?」ウルウル

男「忘れるわけないでしょ。今日の夢がその日の事だったから聞いただけだよ」

幼「それは嬉しいことです!きっとその夢は運命ですよ」ビシッ

男「なんで?」モグモグ

幼「今日が丁度10年目からです!」

男「よく覚えてるなー」

男母「あんた以外全員知ってるわよ?」

男「母さん居たのか」

男母「居るわよそりゃあね。ほらカレンダーに毎年赤マルされてるでしょ?」

男「まじだ。10年間気づかなかった。


幼「それは知ってます」

男「まじか」

幼「はい。でもあなたと一緒に居たのでそんなのへっちゃらです!」エヘヘ

男(可愛いなぁこいつ)ゴチソウサマー


後よろしく

それから10年後

幼「おはよーごさいます! あなた!」

男「......あー」

幼「もう時間ですよ!」

男「もうちょっと早く起こせよ」

幼「ごめんね~♪」

男「へいへい」

幼「お仕事いってらっしゃい!」

男「あい」

幼「がんばってください!」ニコッ

男「......」

幼「お帰りなさい! 少し遅かったんですね!」

男「え? あー」

幼「たくさん作りましたよ! いっぱい食べてください!」

男「なにこれ」

幼「たまには奮発しますよ~♪」

男「へー」

幼「ささ、どうぞ!」

男「いただきます」

幼「いただきます!」

・・・・・
・・・

幼「起きてください! 何食べながら寝てるんですか!」

男「・・・なんだ夢か」

幼「朝御飯食べ終わってすぐ寝るとは行儀が悪いです」

男「まさか夢でもご飯食べるとは思わなかった」

幼「私の話聞いてますか!!」

男「聞いてる聞いてる。ごめんね」

幼「ならいいですけど…気をつけて下さいね」

幼「因みにどんな夢ですか?」

男「今から10年後の俺たち。俺と幼結婚してた」

幼「えへへへへへ」デヘヘヘ

男「可愛いなあ」

幼「////」プシューバタン

男「おい!お前まで寝るな!」

男「起きろー幼!」

幼「えへへ、…あなたーそろそろ子供欲しいですー…」

男「だめだこいつ、夢見てやがる。どうしたもんかな」

男母「寝てる幼ちゃん担ぐかおんぶして学校行けば?」

男「そんなの苦行過ぎる。ほら学校遅れるぞ。起きるんだ」

幼「…何言ってるんですかー。もう私達大人で今日は休みじゃないですか…」

男「幼ってこんなに起きない子だっけ」

男母「幼母さんが前に起きないからどうしよって言うから男を起こす使命を上げたらきちんと起きるようになったぐらいね」

幼「…今日は寝かせないってきゃー…」スヤスヤ

男母「愛されてるわねー。こんな良い子捨てたら実の息子でも容赦しないよ」

男「そんなバカなことするわけないだろ」

男「しゃーない。おんぶして学校行くわ」

男母「ひゅーひゅー」

幼母「さっすがー」

男「!?」

男「いつから居たんですか」

幼母「男母さんが『捨てたら実の息子でも容赦しないよ』からよー」

男「まじかよ…やばい間に合わなくなる。行ってきます!」グイット

幼「…きゃーそんなもうベッドですか。だいたんー…」

男「こいつ…」

バタン

幼母「ふふ、幼は愛されてるわねー」

男母「いえいえ、男が愛されてるんですよ。今後とも男をよろしくお願いします」

幼母「そんなそんな、こちらこそよろしくお願いします」

期待

男「予想以上に軽かったのはいいが周囲の反応が…」

キョウハマサカノオンブデトウコウトハフツウノカップルトハチガウネー
モウカップルヨリフウフヨネ
ネー

男「思った以上に恥ずかしい」

幼「あなたー…好きぃ」スヤスヤ

男「…///」

男友「今日はいつもと違う登校ですねー」

幼友「おんぶで登校とは私達とはレベルが違うわねー」

男友「しゃーないだろ。年月が違うわ」

幼友「そうは言っても私達だって小学校からでしょー」ウデニダキツク

男友「外ではやるな。恥ずかしいだろ」イチャイチャ

男「あ、おはよう。今日もイチャラブご苦労様です」

男友幼友「「お前には言われたくない!」」

周囲(お前らにも言われたくない!)

男友「幼どうしたんだ、調子悪いのか?」

男「俺を起こす使命がないから起きないらしい」

幼友「あーそっか。元々幼って寝たら早々起きない子だったわね」

男友「まじでか。知らなかった」

幼友「小学校低学年の頃だから覚えてないのも当然よ」

男「良く覚えてたな」

幼友「幼を起こす係だったからね」

男友「そんな係があったのかよ」

幼友「そうよ。おかげで私は治るまで他の係になれなかったのよ…」

男友男「どんまい」

幼友「さてそろそろ起こさないとね」

男「起こせるのか!」

幼友「もちろん。起こす方法は覚えているわ」

男「頼むよ」

幼友「任せて頂戴。とりあえず教室に入りましょう」

教室

幼友「幼を座らせて頂戴」

男「わかった」ヨイショ

幼「…先にお風呂に入ってきますね…」

幼友「なるほど、これは新妻パターンね」

男友「なんだそれは」

幼友「幼が見る夢にはいくつか種類があってね、その夢によって起こし方が違うのよ」

男「プロい…」

幼友「今回は寝言から新婚ホヤホヤ。そろそろ子供を作りたいなパターンだから耳元である言葉を言えば良いわ」

男「当たってる…」

男友「分析力の高さはここかた来ていたのか…」

幼友「今回は男が居るから男に言ってもらえば一発で起きると思うわ。ちょっと男、耳貸して」

男「ああ」

幼友「幼に………を言って」

男「それでいいのか?」

幼友「ええそうよ」

男「わかった」

男友「なんて言ったんだ?」

幼友「今から言うから聞いてなさい」

幼「でへへへ」スヤスヤ

男「幼…」

幼「…なんですかーあなたー…一緒にお風呂に入りたいんですかー…」

男「離婚しよう」

幼「これは夢です!起きなければ!!!」ガタガタ

男友「こんなんで起きるのかよ」

幼友「やっぱり本人の声だと一発ね。私がやったときは少し会話が必要なのよね」

男「おはよう幼」

幼「おはよう…ございます。学校…?さっきまで家だった気が…」

男「幼が寝ちゃっておんぶして来た」

幼「ええええええええええええ。す、すみませんすみません!私ったらあなたに迷惑を…」

男「気にしなくていいから。久々に幼の寝顔見れたし満足」

幼「ああうぅ///」

男「幼友ありがとう。助かったよ」

幼友「いえいえー」

男友「幼友すげえ」

幼友「もっと誉めても良いのよ」

男友「俺は良い彼女を持ったなあ」

幼友「そうでしょそうでしょー」

男友「一生離さないからな」

幼友「一生離しちゃやーよ♪」

幼「挨拶しようと思ったら二人の世界に入ってしまって介入出来ません」

男「後にしなさい」

幼「わかりましたー」

甘くて頭がスッキリするな

先生「ほらさっさと座る」

みんな「はーい」

先生「ではホームルーム始めます」

・・・
・・

先生「終わります」

男「最初はなんだっけ?」

幼「確か物理基礎だったと思いますよ」

男「あー今日は火曜か」

男友「最初の授業で曜日把握するんかい!」

男「休み以外は繰り返しだから曜日を数えるのをやめた」

幼友「こいつダメだわ」

幼「そろそろ先生来ますよ?」

男「んー」

男友「物理の先生は早めに来て少し延長するからたちが悪い」

男「わかるわ」

物理「そんなに延長は嫌かね?」

男「物理は好きだけど延長されると次の授業に間に合わなくなるじゃん。嫌だよ」

物理「延長するときはそのクラスの次の授業は移動じゃないのを確認して延長してるんだがな」

男「まじか知らなかったわ。よく知ってるな男友」

男友「いや……喋ってるの俺じゃない……ぞ……」

物理「私だ。喜べ、今日の練習問題全部男が解いて良いからな」

男「Oh」

幼「あわわ、ど、どうしましょう。男が嘆いています」

幼友「私たちは見守ることしか出来ないわ……」

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