【艦これ】夕食爆砕事件 (68)

提督「足柄・・・足柄・・・」シコシコ

提督「うっ!」ドピュ

提督「ふう・・・足柄のスカーフで抜くのは最高だな」

足柄「提督、私のスカーフ知らな・・・あ」

提督「ち、違うんだ!これは・・・」

足柄「こ、この変態!私のスカーフで・・・」

提督「スカーフがダメなら・・・スカーフがダメなら・・・持ち主で抜いてやる!」

足柄「んにゃ!?んにゃー!!」ジタバタ

提督「暴れんじゃねえ・・・1時間30分で終わるから」

足柄「待って!このSSには稚拙な表現、キャラ崩壊、独自解釈が含まれてるわ」

提督「だったら早く本編始めやがれ!」




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クソスレやんけ

提督「今日の夕食は何かな?」

秋月「なめこのバター炒めです」

提督「なめこか・・・ヌメヌメが・・・」

秋月「では、椎茸ご飯はどうですか?」

提督「椎茸か・・・味が・・・」

ヴェールヌイ「相変わらず好き嫌いが激しいな。クズ司令官」

提督「あ、響・・・・」

秋月「嫌われてますね」

提督「そうなんだよなぁ・・・何でだろう?」

秋月「そんなことより早く食べてください」

提督「キノコはちょっとなぁ・・・」

秋月「どうしてキノコ嫌いなんですか!?」

提督「あれ以来だな。阿賀野とキノコ狩りに行った時の話なんだが・・・」

提督「ナレーションは日向にやってもらう。1時間30分くらいで終わらせる予定だから簡潔によろしく」

日向「任せろ。航空戦艦の真のナレーション、思い知れ!」

提督「少しだけ暴力的な話だ。不快になったら舞風でも食べてくれ」

提督「間違えた。不快になったら舞茸でも食べてくれ」

>>2
クソスレですが生暖かい目で見守ってくださいな

~山奥~

その日、提督と阿賀野はキノコ狩りに山へ出かけていた。

提督「まずい!遭難してしまったようだ」

阿賀野「ちょ・・・どうするのよ!?提督さん!」

提督「お、お落ち着け。とりあえず松茸でも探そう!腹減った!」

阿賀野「う~ん・・・松茸なんてどこにもないよ」

提督「おや?この赤いキノコは・・・松茸!」

阿賀野「松茸ってそんなキノコだっけ?」

提督「苦味があるな・・・」モグモグ

阿賀野「それ、松茸じゃないと思うけど・・・」

提督「いや、これは松茸に違いない!ロシアにいる響にも食べさせてあげたかった」モグモグ

得体の知れないキノコを生で食す提督。
これから1時間30分、君の目は君の体を離れ、この不思議な時間の中に入って行く。

~鎮守府・執務室~

提督「ん・・・・?」

いつの間にか提督は執務室にいた。
なんだ・・・今のは夢だったのか?

天龍「あの日あったことを聞かせてもらってもいいか?」

阿賀野「うん・・・」

天龍「辛かったら話さなくてもいいが」

阿賀野「大丈夫」

おや?執務室に阿賀野と秘書艦の天龍がいるではないか。
何やら深刻な話をしているようだ。
提督は2人の会話に参加することにした。

提督「2人とも、いつの間にいたんだ?」

阿賀野「あの日、お墓参りの帰りに男の人に車で連れてかれたの」

天龍「墓参り・・・・・か」

阿賀野「車の中で何かを飲まされて、だんだん眠たくなってきて・・・」

提督「その後、紳士たちに18禁なことをされてアヘ顔ダブルピースだろ?よくある話さ」

1日目

~?~

気が付くと、阿賀野は首輪を嵌められ、ベッドに寝かさせられていた。
彼女は辺りを見渡した。
周りはコンクリートで覆われている。広さは約7メートル程の四角形の空間だった。
天井には白熱灯が取り付けられている。窓はない。時計も瑞雲もない。

阿賀野『あれ・・・ここどこ?』

突然、扉の開く音が聞こえた。

男『起きたか』

ピエロのラバーマスクを被った黒いスーツ姿の男が入ってきた。
この男は何者なのか?
阿賀野は恐怖と不安に身を震わせた。

阿賀野『あなた誰?』

男『君を監禁させていただいた者だよ』

阿賀野『監禁?え?どういうこと?』

男『怯えた顔も悪くないな』

阿賀野『何・・・言ってるの?』

男『君は手と足、どちらが好き?』

阿賀野『え・・・手かな』

男『では手の爪を剥がそう』

阿賀野『爪・・・何言ってるの!?』

男『さ、手袋を外すよ』

阿賀野『嫌!触らないで!』

男『程よく伸びている。ペンチで十分だな』

阿賀野『やめてよ!』

どこからかペンチを取り出す男。
必死に抵抗する阿賀野。
しかし、いくら艦娘といえど、艤装がなければ普通の人間と変わらないのである。

男『上手に剥してあげるから安心しなよ。まずは左手の小指から』

男は阿賀野の爪をペンチで挟み、左右にねじるように動かす。
指先に血が滲み、今まで感じたことのない痛みが走る。

阿賀野『い、痛い!やめてぇ!』

男『暴れると途中で割れてしまうよ』

阿賀野『誰か助けて!』

阿賀野は叫ぶ。
しかし、その声は無情なコンクリートの壁に跳ね返されてしまう。

男『助けが来てくれるといいね』

阿賀野『痛い痛いぃ!本当にやめて!』

男『爪を剥がし終わったら、1つだけ願いを叶えてあげよう』


~鎮守府・食堂~

天龍『お、今日はカレーか』

あきつ丸『イカやエビやホッキ貝の入ったシーフードカレーであります』

そう。その日はカレーだった。
様々なスパイスの香りが食堂に立ち込める。

能代『天龍、阿賀野姉を見なかった?』

天龍『阿賀野がどうかしたのか?』

能代『昨日から姿を見てなくて』

天龍『そいつは心配だな』


~?~

男『合計10枚、よくがんばった』

阿賀野『ヒグッ・・・痛いよぉ・・・』

阿賀野は両手の爪を剥がされた。
白いベッドシーツに、赤い血の染みができていた。

男『君は醤油と塩、どちらが好き?』

阿賀野『グスッ・・・・』

男『君は醤油と塩、どちらが好き?』

阿賀野『・・・・何する気?』

男『答えろ。君は醤油と塩、どちらが好き?』

阿賀野『やだ・・・答えたくない』

男『答えなければ指を折る』

阿賀野『・・・・醤油』

醤油を垂らすか塩を塗るかだな

男『醤油か』

阿賀野『何をする気なの!?』

男『傷口に醤油をかけるんだよ』

阿賀野『も、もうやめてよぉ・・・』

男『じゃあ、やめてあげよう』

阿賀野『ほ・・・本当?』

男『ああ、勿論。1つだけ願いを叶えると約束したからね』

阿賀野『え・・・』

男『帰りたいと言えばよかったものを・・・チャンスを逃したね。何か感想は?』

阿賀野『そんな・・・ここから出して!お願い!』

男『1つだけと言ったはずだ』

阿賀野『うぅ・・・お願いします・・・みんなのところに帰してください・・・』

男『残念ながらそれは叶わない願いだ。傷の手当てをしよう』


~鎮守府・執務室~

天龍「逃げることはできなかったのか?」

阿賀野「窓がなかったし、首輪には鎖がついててベッドに繋がってた・・・」

提督「で、いつ18禁なことをされたんだ?もう憲兵はいないから話してみろ」

2日目

~鎮守府・廊下~

夕張『能代、おはよう』

能代『オハヨウ ユウバリ』

夕張『あれ?能代?』

おや?能代の様子がおかしいぞ。
訝しむ夕張。

能代『ワタシハ ノシロ ダヨ』

夕張『阿賀野は見つかったの?』

能代『マダ ミツカッテ ナイヨ』

夕張『どこに行ったんだろう・・・心配だね』

能代『ネンリョウ ノミタイ ナア ナア』

矢矧『キョウハ ネンリョウ パーティーニ シマショウ』

酒匂『ソレハ イイカンガエ ダト オモウヨ』

夕張『!?』

なんということだ。
おかしいのは能代だけではなかった。
平和な鎮守府を得体の知れない狂気が覆い尽くしていた。


~?~

阿賀野『・・・・・ん』

男『おはよう』

阿賀野『ひぃ・・・!』

阿賀野は目を覚ますと、あの男がいた。
ああっ、夢ではなかった。
彼女は昨夜の出来事が悪い夢であってほしいと思っていた。
そんな願望は、いともたやすく打ち砕かれたのだ。

男『いい顔するね』

阿賀野『何・・・何持ってるの・・・?』

男『ん?これは枝切り鋏だよ。これで君のアキレス腱を切ろうと思ってね』

阿賀野『アキレス腱・・・?やめて・・・お願い!』

男『動けないようにしないと逃げるだろ?』

阿賀野『逃げない!絶対逃げないから!』

男『そこまで言うなら君を切るのはやめよう。妹が君の身代わりになるけど』

阿賀野『妹を・・・そんなの・・・』

男『さて、能代、矢矧、酒匂・・・・次は誰を拉致しようか・・・』

阿賀野『妹たちに酷いことしないで!』

男『だったら私にお願いするんだ。私のアキレス腱を切ってくださいってね』

阿賀野『・・・・・っ』

男『君が少し我慢すれば済むことなんだよ』

阿賀野『で、でも・・・』

男『誰かを犠牲にしてでも助かりたいか?それも悪くない。誰だって自分が一番かわいいんだ。帰りたいか?妹たちのいない鎮守府に』

阿賀野『・・・・・・』

男『どうする?』

阿賀野『わ、私の・・・・アキレス腱を切って・・・・ぅ・・・ください』

男『よく言った。じゃ、切るよ』


~鎮守府・執務室~

阿賀野「冷た刃が足に当たって・・・それで・・・」

天龍「続けられそうか?」

提督「もういい!やめやめ!こんな痛々しい話は終り!完!」

つづく


~鎮守府・倉庫~

能代『ネンリョウ オイシイ デス』

矢矧『ハンバーガー ヨリ オイシイワ』

酒匂『ハハハハハ』

夕張『残り少ない燃料が・・・まあいいか。もう使うこともないし』

島風『あ、夕張、何持ってるの?』

夕張『ハナズオウの切り花よ。今度、お墓に持っていこうと思って』

島風『提督・・・・お花が好き人だったね』

~?~

男『痛むかい?すぐに手当しよう』

阿賀野『・・・狂ってる』

男『狂ってる?私が?』

阿賀野『普通の・・・人はこんなことしない』

男『そうだね、私は普通じゃない。でも狂っちゃいない。型に嵌らないだけだよ』

阿賀野『・・・・』

男『誰かが勝手に決めたルールを守る生き方なんて窮屈だと思ないか?』

阿賀野『わからない・・・・あなたが何を言ってるのか・・・・』

男『理解しなくていい。人は人を理解できないからレッテルを張りたがる。または、優越感に浸るためか、安心感を得るためか・・・』

阿賀野の足首に包帯を巻きながら男は話を続ける。

男『性別、血液型、趣味、年齢・・・その他、安易なレッテルで相手を理解したつもりになる』

阿賀野『何・・・?』

男『人は得体の知れないものを恐れる。君は私を恐れているだろ?私は何者なのか、次は何をされるのか・・・私は君をよく知り、君も私をよく知っているよ』

阿賀野『あなたは・・・誰なの?あ、阿賀野が・・・私が一体何をしたの?』

男『何もしなかった。私は苦しみ、君は幸せを手に入れた。君を恨む理由はそれだけで十分だ』

そう言い残し、男はコンクリートの部屋から出て行った。
阿賀野はベッドの上で膝を曲げて横になった。
そして、みんなのことを思い浮かべる。ベッドシーツが涙で濡れた。


3日目

~?~

男『喉が渇いたろ?水を持ってきたよ』

男は500mlペットボトルに水を入れて持ってきた。

阿賀野『・・・・・・』

男『飲まないなら捨てるよ』

阿賀野『待って!飲みます!』

男『お腹も空いてるだろ』

阿賀野『もう・・・帰してください』

男『まだ帰すわけにはいかない』

阿賀野『そんな・・・』

男『虫が飛んでるな・・・どこから入ってきたんだ?まあいい。君は目玉焼きは好きかな?』

阿賀野『目玉焼き・・・・?』

男『これから目玉焼きを作ろうと思ってるんだよ。これでね』

そう言うと、男はポケットからコードレス半田ごてを取り出した。

阿賀野『そ、それで目玉焼きなんて・・・まさか・・・』

男『暴れるなよ』

男は阿賀野の顔を押さえつけ、コードレス半田ごてのスイッチを入れた。

阿賀野『やだあああ!何でもするからやめてぇ!』

男『左は残しておいてやる』

男は熱を帯びた半田ごてを阿賀野の右眼に近づける。
彼女は恐怖のあまりに尿を漏らした。

阿賀野『待って!本当にお願いだからぁ!やめて!やめてください!』

男『美味そうな目玉焼きができそうだ』

凄まじい叫び声が響いた。


男『まだ生きてるかい?』

阿賀野『あ・・・ぁ・・・・うう・・いだ・・ぃ・・』

男『生きてるね』

男はプラスチック製のスプーンで、阿賀野の右眼窩から眼球を抉り出した。

阿賀野『あ・・・!い・・・ぎ・・』

男『少し潰れてしまったな。阿賀野、口を開けろ。これが今日の食事だ』


4日目

~?~

男『気分はどうかな?』

阿賀野『・・・・・』

男『返事をしなければ左眼も焼く』

阿賀野『・・・・・はい』

男『元気がないな。そら、食事だ』

阿賀野『食・・・・事・・・?』

男が持ってきたのは、人間の形をした遺体だった。
それは皮を剥がれ、筋肉組織がむき出しになっていた。

男『このナイフを使って好きな部分を食べるといい』

阿賀野『・・・嫌』

男『嫌?せっかく血抜きをしておいたのに。眼を焼いたこと怒ってるのか?入渠すれば治るだろ』

阿賀野『こん・・・なの・・・・おかしいよ・・・!』

男『おかしいか・・・。昔、数匹のラットを飼っていてね。少しの間、餌を与え忘れていたことがあった。そいつら、自分の兄弟を食べていたよ』

男『足を切り落としてカラスの餌にしてやった。餌を待てなかった罰としてね』

阿賀野『・・・・・』

男『ここでは共食いも悪いことじゃない。それでも食べないのか?では、私が切り分けよう』

そう言うと、男はナイフを遺体に突き刺した。
そして、手慣れた様子で遺体を解体していく。

阿賀野『や・・・・やめて・・・・・』

男『世間では禁忌なことも、ここでは励行だ』

阿賀野『うぅ・・・』

男『ほら、スネ肉だ。食べろ』

阿賀野『やだ!食べたくない・・・!』

男『自分の目玉は食べられても他人の肉は食べられないのか。食べたら明日必ず帰してやる。それとも、君もカラスの餌になりたいか?この辺にはカラスが多いぞ』

阿賀野『ほ、本当に・・・食べたら帰してくれるの・・・・?』

男『ああ。約束しよう』

阿賀野は男に差し出された肉を震える手で口に入れた。
口内にヌルっとした食感が広がり、鉄のような臭いが鼻腔をつく。
彼女は吐き気を催しながらも、それを飲み込んだ。

阿賀野『う・・・ぇ・・・・』

男『いつかは君と家庭を築きたい。・・・・叶わぬ夢だが』


~鎮守府・執務室~

天龍「想像以上に酷いな・・・キモいな・・・」

阿賀野「今でも・・・・お肉が食べられない・・・」

提督「おえええ」ビチャビチャ


5日目

~?~

その日、男はペンと紙を持っていた。

男『約束通り自由にしてやる。首輪も外そう』

阿賀野『本当・・・ですか?』

やっと帰れるの?
阿賀野は期待した。それは、ほんのわずかな期待だった。

男『その前に手紙を書いてもらう』

阿賀野『手紙?』

男『私の言った通りに書け』

男『鎮守府の皆様へ 長い間お世話になりました。これから阿賀野は自分の意志で命を絶ちます』

男は阿賀野に遺書を書くように命じた。
そう。この男は最初から彼女を生かして帰すつもりなどなかったのだ。

阿賀野『そんなの書きたくない!』

男『書かなくても書いても、君がこの先どうなるか変わらない』

阿賀野『自由にしてくれるって言ったのに・・・嘘つき!』

男『嘘はついてない。死んだら自由になれるだろう。我々のように高等な生き物は、心のどこかで死にたいと思っている』

男『だが、それ以上に死に対する恐怖心を持っている。私はそういった人々を死なせてきた』

阿賀野『・・・・う・・っ』

男『君は立派なお姉さんだったよ。命を賭してみんなを守ろうとしたのだからね。そろそろ楽になるといい』

私はこれから殺される。
阿賀野は大声を上げて泣いた。


男は阿賀野を抱え、扉を開ける。
扉の先には上に向かう階段があった。
どうやら、彼女は地下室に監禁されていたようだった。
階段を上がった先にはコンクリートの部屋と同じくらいの広さの空間が広がっていた。
コンクリートの部屋とは違い、そこには窓があり、水道がある。そして、大量の国語辞典あった。
それ以外は何も変わらなかった。勿論、瑞雲もない。
外へ繋がる扉を開くと、周辺は日の光に照らされた木々に囲まれていた。

男『よし、穴を掘れ。生き埋めにしてやる』

阿賀野『死にたくないよ・・・』

男『死を恐れることはない。私も一度は死んだが、生きている』

阿賀野『死にたくない・・・・・死にたくない・・・・誰か助けて・・・』

男『これも一緒に入れてやる。これで寂しくないだろ』

阿賀野『そ・・・それは・・・・・?』

男『能代の皮だ。昨日の食事の残りカスだよ』

阿賀野『あ・・・あ・・あ・・・・嘘・・・・』

能代が・・・姉妹の中で一番仲のよかった能代が殺されてしまった。
阿賀野の目の前は真っ暗になった。
同時に、何かが切れた。

男『死んだ後で掘り返してやる。そして、君に私と同じ新しい命を与え』

阿賀野『あああああ!』

男『!?』

阿賀野は男に飛びかかった。
不意を突かれた男はバランスを崩し、地面に倒れた。

阿賀野『よくもぉ!よくも能代を!』

阿賀野は、倒れた男に馬乗りになった。そして、爪を失った指で握り拳を作り、男の顔面を殴りつける。

男『この・・・まだ調教が足りなかったか』

阿賀野『殺してやる!』

ピエロのラバーマスクを被った男の顔面に、何度も拳が振り落される。
そのたびに、男は短い呻き声を上げた。
いいぞ!もっとやれ!

天龍『もうやめろ』

阿賀野『!?』

背後から聞き覚えのある声が聞こえ、阿賀野は振り返る。
そこにいたのは天龍がいた。

男『君は・・・天龍・・・どうしてここに・・・・?』

提督『俺もいるぞ!』

天龍『工廠で開発したコバエ型ロボットで阿賀野の居場所を突き止めたのさ』

男『どうやってそんなものを作った?』

天龍『昔、敵に左眼をやられちまってな。相手の目玉を引っこ抜いて、代わりに使わせてもらってたんだ』

天龍『それ以来、不思議な力が宿ったんだぜ。すげぇものを開発できるようになったりな。普段はこの眼帯で力を抑えているが』

阿賀野『天龍!こいつが能代を・・・・』

天龍『大丈夫だ。あれは工廠で開発した人工内臓入りAI搭載スーパーリアルマネキン型能代ロボットだ。次は姉妹艦を狙うと思ってな』

男『なぜ私が姉妹艦も狙うとわかった?』

天龍『あ?女の勘に決まってんだろ』

提督『さすが天龍!俺もロボット作るから戦わせてみようぜ!』

阿賀野『よかった・・・でも、こいつは・・・許せない!』

提督『よし!俺様がこの国語辞典で挽肉ミンチにしてやる!俺はこの得物でいくつもの命を奪ってきた』

提督『え?何で国語辞典を持ち歩いてるかって?銃刀法に引っかからないからだよ』

天龍『阿賀野、その男を殺したい気持ちはわかる。だが、お前を人殺しにはさせない』

阿賀野『じゃあ・・・どうするの?』

天龍『警察に任せよう。しかし、ここは山奥だ。どうやって警察を呼ぶか・・・』

そう。ここは人里離れた山奥なのだ。

阿賀野『まずいよ!警察を連れてきてる間にこいつ逃げちゃうよ!』

天龍『パンツを使って助けを呼ぶ』

阿賀野『え?パンツ?』

天龍『パンツにSOSと書いて、貝殻に入れる。それをそこら辺に置いておく』

天龍『まだ中身が入ってると勘違いしたカラスが、貝殻を割るために街へ持って行くはずだぜ!』

提督『何故パンツを?わかったぞ!紙がそこら辺に落ちてても誰も反応しないが、パンツなら大抵の人は反応する』

阿賀野『うまくいくのかな・・・・』

天龍『ま、時間はかかるだろうな。テレションカードを使うか』

阿賀野『テレションカードって?』

天龍『工廠で開発したテレフォンカードだ。こいつを公衆電話で使うことで、テレポーテーションができるんだぜ!』

阿賀野『こんなところに公衆電話なんて』

天龍『大丈夫だ。工廠で開発した公衆電話を設置しておいたからな』

提督『最初からそれ使えよカス』

天龍『カードを入れて番号を入力・・・よし、繋がったぞ阿賀野』

阿賀野『も、もしもし』シュピーン

男『くそ・・・・天龍め』

提督『このクズ野郎!イカしたマスク被りやがって!脱がしてやる!』

提督は男が被っているピエロのラバーマスクを剥ぎ取った。

提督『うっ!何だこの顔は・・・!』

灰色の肌、歯が剥き出しになった口、強膜のないエメラルドグリーンの眼。
それは駆逐イ級を連想させる容貌だった。

男『見たな』

提督『う・・・うわあああああ!』

提督は逃げ出した。
これにて一件落着。


~鎮守府・執務室~

阿賀野「・・・・・」

天龍「もう少し早く助けに行ければよかったんだが」

提督「・・・・前任の提督から聞いた話をしよう」


前任提督『これからよろしく頼むよ』

提督『はい!』

前任提督『君に重要な話をしようと思う』

提督『何ですか?』

前任提督『妖精と艦娘と深海棲艦の関係についてだ』

提督『ほう』

前任提督『我々が妖精と呼んでいる生物は、地球から遠く離れた惑星に住んでいた』

提督(何言ってんだこいつ)

前任提督『妖精たちの星は、寄生生物の侵略によって壊滅。奴らは妖精と寄生生物のハイブリッドを増やしていった』

提督『へ~』

前任提督『生き残った妖精たちは脱出ポッドに乗り、新たな住処を求めて地球にやって来たのだよ』

提督『で?』

前任提督『しかし、その脱出ポッドにも寄生生物が潜んでいたのだ。奴らは次に、地球を海から支配にすることを企んだ。その結果、誕生したのが深海棲艦』

提督『海から?地球人に片っ端から寄生した方がいいのでは?』

前任提督『寄生したとしても免疫が働き、体外に排出される。しかし、免疫抑制状態の者は、完全に体を乗っ取られる危険性がある』

提督『ふ~ん。少し疑問があります。艦娘に似た姿の深海棲艦もいるじゃん?あれって寄生された姿じゃないんですか?艦娘には免疫がないんですか?』

前任提督『死亡したことにより、免疫機能が停止したのだろう。ハイブリッド寄生生物は遺体だろうと無生物だろうと寄生できる』

提督『で、艦娘の話は?』

前任提督『深海棲艦に対抗するために、妖精は艦に生命を与え、艦娘を生みだした』

提督『妖精や艦娘に女性しかいない理由は?』

前任提督『妖精は産雌単為生殖で繁殖するため、雄はいない。艦娘が全員女性なのはそのためだ』

提督『深海棲艦に既存の兵器が効かない理由は?』

前任提督『効果は小さいが、効かないわけではない。奴らには再生能力もあってな、対抗できるのは今のところ、妖精のオーバーテクノロジーだけなのだよ』

提督『随分詳しいですね』

前任提督『鹵獲した離島棲鬼を尋問してな・・・全て話してくれたよ』

提督『離島棲鬼・・・強そうですね』

前任提督『あ、ああ・・・・まあ・・・そうだな・・・』

提督『?』

前任提督『最後に大切なことを言っておく。この鎮守府の者たちは皆、家族だ。お互い助け合うこと』

前任提督『何があっても生きること』

提督『わかりやした』

提督「あの男の顔は、イ級に似ていた。新しい命、前任の提督の話・・・・・まさか」

阿賀野「怖かった・・・グスッ・・・・」

天龍「辛かったな。今は思いっきり泣け」

提督「よ~し阿賀野!護身のために俺が必殺技を伝授してあげよう。広辞エンドだ」

天龍「もうすぐ結婚も控えてるってのに・・・・こんなことなっちまうなんてな。幸せになってくれよ、阿賀野」

提督「!?」

阿賀野「ありがとう・・・・天龍」

提督「へ!?ちょっと君!そういう大事な話は先に俺に言うべき・・・」

天龍「結婚したら艦娘を引退するのか?」

阿賀野「うん。人間として生きていくことにする」

提督「つまり寿解体(寿退職)するってことかい!?」

天龍「よし、間宮にでも行くか。奢るぜ」

そう言って、二人は執務室を後にした。


~甘味処 間宮~

天龍「・・・・」モグモグ

阿賀野「・・・・」モグモグ

楽しげな食事風景である。

提督「あ、阿賀野!結婚相手はどんな奴なんだ!?」

阿賀野「・・・・・」モグモグ

提督「さっきから無視しやがって・・・まさか、俺の姿が見えないのか?こうなったら・・・」

提督は服を脱いだ。

提督「見ろ!全裸だぞ!」

やはり誰も反応しない。

提督「間宮さんのパンツを拝見・・・・」シコシコ

提督「ウッ・・・!」ドピュ

提督「ふう・・・」

提督は冷静に考えた。
恐らく俺は透明人間になってしまったのだ。そうだ、そうに違いない。

阿賀野「あれ・・・」

天龍「どうした?」

阿賀野「今、提督さんがいたような・・・」

提督「ここにいるぞ」

天龍「阿賀野・・・提督はもう・・・・」

阿賀野「わかってるよ。でも、まだいるような気がして」

提督「いるつってんだろ!これ以上無視したら爆破するぞ!」

阿賀野「あの時・・・・キノコの知識があれば・・・提督さんを助けられたかも」

天龍「提督のことは忘れろ。それと、結婚式当日はダチを迎えに行かなきゃならねえから少し遅れるぞ」

阿賀野「うん・・・」

提督「くそ!俺は執務室に戻るからな!」


~鎮守府・執務室~

提督「キノコって何のことだ?・・・・何か思い出しそうなんだが・・・まあいいや」

ガチャ

天龍「提督・・・って、何で裸なんだ・・・?」

提督「俺が見えるのか!?大変なんだ!どうやら透明人間になっちまっただ!」

天龍「落ち着け。その様子だと記憶がないみたいだな」

提督「何か知ってるんなら早く言いやがれ!」

天龍「阿賀野が監禁されてたことは知ってるか?」

提督「ああ、勿論。一緒に助けに行ったじゃないか」

天龍「あの時からいたのか・・・!」

提督「説明しろ。あの野郎のツラにビビッて、途中で逃げちまったんだよ」

天龍「あの男は提督、あんただよ。」

提督「は!?じゃあ、ここにいる俺は!?」

天龍「提督が国語辞典で作った式神だ」

提督(何言ってんだこいつ)

天龍「毒キノコ食ったことは覚えてるか?」

提督「食ったのは覚えてる。それ以降の記憶は・・・・いや、それ以前の記憶も曖昧だな」

天龍「順を追って説明するぞ」

提督「おう、よろしく頼む」

天龍「寄生生物の話は知ってるな?提督は寄生されてたんだ」

提督「何だって!?」

天龍「通常は寄生されても免疫系に排除されるが、提督は毒キノコを食って、免疫不全を起こしたんだ」

提督「何で毒キノコ食ったんだ・・・俺」

天龍「操作されてたんじゃねえか?」

提督「その後、俺はどうなったんだ?」

天龍「死んじまったよ。遺体は葬られたが、寄生生物は生きてやがった。そして、体を再生させ、甦ったんだ。臓器は必要最低限のものしか再生できなかったようだがな」

提督「死んだだと・・・?しかし、俺はどうして阿賀野にあんなことやこんなことを」

天龍「逆恨みと独占欲だ。阿賀野は提督を助けられなかったことに罪悪感を感じていた。見かねた能代が阿賀野に男を紹介したんだ。それが今度、阿賀野と結婚する男だ。それを知った提督は、阿賀野を調教、深海棲艦化させて自分ものにしようしとしたんだ」

提督「随分と詳しいようだが、あの男を尋問したのか?」

天龍「まあな。ついでに頭を切り開いてやったよ」

提督「ところで、何で俺の姿が見えるんだ?」

天龍「あ?眼帯外したら見えるようになったんだよ」

提督「そうか・・・たしか、深海棲艦の眼を持ってるんだったな」

天龍「ああ」

提督「ちくしょう!松茸!てめえがさっさと見つかってればこんなことにならずに済んだんだぞ!」

天龍「松茸のせいにするんじゃねえッ!」

提督「ひぇっ・・・!」ビクッ

天龍「提督が死んで、みんなどんなに悲しんだと思ってんだ・・・」

提督「・・・申し訳ない・・・・。ところで、阿賀野が結婚するってのは本当か?カッコカリじゃなくて本当の結婚なのか?」

天龍「ああ。本当の結婚だ」

提督「そうかぁ・・・変な気分だな。喜ばしいことなのに、なんていうか・・・・。せめて・・・・・贈り物をしたい。スノードロップで花束を作るから、渡しておいてくれ」


そして、結婚式当日

~教会~

阿賀野「何だか火薬の匂いがする」

能代「まだ艦娘を続けてる子も来てるからかな」

阿賀野「はあ・・・緊張してきた・・・」

矢矧「どうか幸せになってね」

酒匂「阿賀野ちゃん・・・すごくキレイだよ」

阿賀野「ありがとう」

「結婚おめでとう」

阿賀野「え・・・提督さん?」

能代「どうかした?」

阿賀野「・・・何でもないよ」



純白のドレスに身を包んだ阿賀野は、とても美しかった。
これから始まる新しい生活に、期待と喜びと少々の不安に胸を膨らませているのだろう。

提督「ここは・・・俺のような者が来る場所じゃないな」

提督はそう言って、結婚式場を後にした。
そして、少し歩いて振り返る。

提督「阿賀野!辛くなったらいつでも帰ってこい!」

提督「いつかは子供を見せに来てくれよ!」

提督「時々でいいから・・・・遊びに来てくれよ!」

提督「さてと・・・」

彼は手に持っているスイッチを押した。
すると・・・・

結婚式場は耳をつんざくような轟音と共に爆発し、炎に包まれた。

提督「俺は俺以外の幸せを祝ってやれるほど、優しくないんだよ!」

スノードロップを人に贈る場合の花言葉は『あなたの死を望む』である。
満足した彼は、意気揚々と鎮守府に帰っていった。

To be continued


次の日

~鎮守府 執務室~


YAPAAA!知恵袋

死霊官 さん         2168/8/19 3:42:11

ある事件がきっかけで式神になってしまいました。
その事件の詳細を書きます。
ある艦娘が拉致されたのです。プライバシーの都合で名前は出せません。
阿賀野は寄生生物に感染した男に監禁、拷問されました。
その男は国語辞典を使って式神を作りました。それが私です。
阿賀野は私に助け出されました。私が、たった一人で助け出しました。
しかし、阿賀野が結婚することを知った私は、嫉妬に狂い、爆破しました。
この鎮守府には、もう誰もいません。どうすればいいですか?

これを見た人は931年後に不幸が訪れます。
それが嫌なら、コピペして931箇所に書き込んでください。
私の親戚の友達の隣人の友達の提督の艦娘の姉妹の隣人は信じず、931年後に寿命で死んだらしいのです。



回答


ビッグ7 さん         2168/8/19 3:50:16

式神もインターネッツをする時代か。胸が熱いな



艦隊のアイドル さん     2168/8/19 3:56:22

名前出してるじゃん



58チャンプル さん     2168/8/19 4:01:58

このサイトを参考にするでち!

URL



58チャンプルさんに教えてもらったサイトにアクセスする提督。


『指定されたURLのページが見つかりません』


提督「ふざけんじゃねえぞ!58チャンプル!」

他人事だと思って適当な回答ばかりしやがって・・・・でも何だか懐かしい気分。
あれ・・・?俺、泣いてる。
ああ、そうか。阿賀野が結婚すると聞いてから、ずっと・・・・・泣いてたんだ。




提督「まずい。1時間30分を越えそうだ」

足柄「延長する?」

提督「40分延長」


レ さん            2168/8/19 4:13:00

今から会いに行くよ



いちごパンツ さん        2168/8/19 4:17:41

↑出会い厨ktkr



会いに行くだって?どういうことだ?
そう思っていると、どこかでガラスの割れる音が響いた。

提督「!?」

嫌な予感がする。ここから逃げなければ。
執務室のドアを開け、安全の確認をする。
眼前に広がる暗く、長い廊下が先へ進むことを躊躇わせた。
心臓が高鳴り、体中から汗が吹き出す。

提督「行こう」

提督は意を決して、歩を進めた。



~鎮守府 廊下~

得体の知れない何かに見られているような気がした。
走りたかったが、走ったら恐怖で正気を失ってしまいそうだった。
・・・・・前向きに考えよう。あれは誰かのいたずらに違いない。

提督「そうだ、そうに違いない」

レ級「何が?」

提督「うお!ビビった!何だこの糞餓鬼!?」

レ級「ねえ、お前が司令官なの?」

提督「し、司令官に何の用だ!?」

レ級「仲間の仇を討ちに。で、お前が司令官なの?」

提督「違う!俺は司令官じゃない。どんな奴か知らないのか?」

レ級「顔が思い出せない。司令官を見かけたら教えて。軍服着てる奴」

提督「わ、わかった」

レ級「お前さ・・・」

提督「ん?」

レ級「何で服着てないの?」

そう。提督は服を着ていなかった。
つまり、全裸なのだ。

提督「全裸でよかった・・・」

ホッとする提督。
その時

ヴェールヌイ「司令官!大丈・・・・何で裸なんだ・・・?」

ロシアからヴェールヌイが帰ってきた。

提督「響!?俺が見えるのか!?いつ帰ってきた!?少し大人っぽくなった!?」

ヴェールヌイ「質問は1つにしてくれないか」

提督「わかった。今日のパンツの色は?」

ヴェールヌイ「今日は穿いてない」

提督「よく見ると響じゃない・・・・一体何者なんだ?」

ヴェールヌイ「・・・・司令官、この鎮守府に裏切り者がいることに気づいてるか?」

提督「裏切り者!?だが・・・この鎮守府には、もう誰もいないじゃないか」

ヴェールヌイ「さっきから隠れてこっちを見てる。出てきなよ」

夕張「バレちゃったかぁ」

提督「ゆ、夕張!?嘘だろ!?」

夕張「誰と話してたの?」

ヴェールヌイ「・・・・・・」

ヴェールヌイは精神統一を始めた。
すると、彼女の口や鼻から白い煙のようなものが放出され、それが提督に絡みついた。

提督「ニセ響!何を・・・っ!」

ヴェールヌイ「これで見えるようになったはずだ」

夕張「え!?て、提督!?何で裸なの・・・・?」

ヴェールヌイ「彼は司令官の式神だよ」

夕張「式神?中々興味深いわね・・・」

ヴェールヌイ「質問する。なぜ、司令官に寄生生物を感染させた?」

提督「え!?あいつが俺に・・・・」

夕張「なぜって、データを取るために決まってるでしょ」

提督「データのため?貴様!今回の事件で何人死んだと思ってるんだ!?」

夕張「私は何もしてないけど?私はただ、寄生生物を提督の食事に混ぜただけ」

ヴェールヌイ「式神の司令官は少し黙っててくれ。夕張、真面目に答えろ。なぜ、司令官を使ってデータを取る必要があったのか」

夕張「提督から寄生生物の話を聞いて、興味を持ったの。艦娘の深海棲艦化が確認されてるでしょ?もしも人間が寄生されたらどうなるのかなって思ってね。とても小さくて、探すのに苦労したわ」

提督「貴様!人を実験動物みたいに・・・・!」

夕張「私を建造した時のこと覚えてる?提督は資材を惜しんで、建造の材料にネジやら油やらを混ぜたよね?私は提督と同じようなことをやっただけ」

提督「ああ・・・・あれは・・・・・・その」

夕張「その結果、私は罪悪感や良心のない艦娘になったの」

ヴェールヌイ「司令官・・・・本当にクズだな」

提督「すまない・・・・・本当に・・・・」

夕張「あ、そうだ。あなたの姉妹、どうなったか知ってる?提督に殺されたのよ」

ヴェールヌイ「・・・・司令官、本当か?」

提督「姉妹・・・?すまん、記憶が・・・・でも、それが本当だとしたら・・・俺はどう償えばいいんだ」

夕張「償えるわけないじゃない」

ヴェールヌイ「償わせるさ。私が工廠で開発した帽子型過去改変装置でね」

提督「・・・・・どうやってそんなもの作ったんだ?」

ヴェールヌイ「ロシアに行った時、深海棲艦を刺身にして食ってやった。ウイスキーのつまみだ。それ以来、私に不思議な力が宿ったのさ。工廠ですごいものを作れるようになったりね」

提督「目玉を取られたり、食べられたり、深海棲艦って何なんだ・・・・」

レ級「司令官、話は終わった?」

提督「おい!この糞餓鬼にバレちゃったじゃないか!」

夕張「そのまま八つ裂きにされればいいのよ」

提督「早く起動しろ!糞餓鬼に足を喰われた!クソいてぇ!」耐久871/931

ヴェールヌイ「悪いが装置は起動するまでに時間がかかる。それまで堪えてくれ」

夕張「過去改変なんてさせない。せっかくのデータがパーになっちゃう」ジャキン

ヴェールヌイ「さて、やりますか」ジャキン

レ級VS提督(式神) ヴェールヌイVS夕張
ファイッ!

提督「あっ!俺の肝臓返せ!」耐久690/931

レ級「肝臓おいしくない」クチャクチャ

提督「やめろ!睾丸は!睾がギャアアアアア!」耐久330/931

レ級「んん~ムニムニしてる」クチャクチャ

夕張「どう!?この攻撃は!」ドドォン

ヴェールヌイ「くっ・・・」耐久28/37

提督「ニセ響!早く!脾臓がぁあ!」耐久270/931

レ級「これもおいしくない」モグモグ

提督「もう・・・もう許さんぞ!この鎮守府ごと貴様らを吹っ飛ばしてやる!くたばれ欠艦娘ども!」カチッ

提督は起爆スイッチを押した。
しかし・・・

提督「・・・・なぜだ?なぜ爆発しない?」カチッカチッカチッカチッカチッカチッカチッカチッカチッ

ヴェールヌイ「鎮守府に仕掛けてあった爆弾は解体させてもらったよ」

提督「ニセ響ぃ!殺してやるッ!」

レ級「ねえ、ここは何て名前?」

提督「え?そこは腎臓・・・・あああああァッ!」耐久126/931

レ級「おいしい」ムシャムシャ

提督「・・・ちく・・・しょう・・・・十二指腸がぁ・・・横隔膜がぁ・・・・誰か・・・・助け・・・・」 耐久87/931

ヴェールヌイ「もう少し待って」耐久21/37

夕張「しぶとい奴」耐久19/36

提督「あぁ・・・・死んでしまう・・・・・」耐久69/931

提督は前任提督の言葉を思い出した。

『何があっても生きること』

提督「前任提督・・・・・!わかりました・・・・・生きる・・・・生きてやる!」


~前任提督の家~

前任提督「んおおおおお!マイハニー!中で出すぞ!」パンパンパン

離島棲鬼「あぁっ!んっ!」

浮遊要塞(パパとママ、何やってるんだろう?)

前任提督「くぁっ!!!!!」ドドドドピュ

前任提督「ふう・・・」

前任提督「何だか最近、火薬臭いな」

離島棲鬼「ねえダーリン・・・まだ物足りないなぁ・・・」

前任提督「う・・・もう6回目だぞ」

微笑ましい一家団欒の風景である。


~鎮守府 廊下~

レ級「甲状腺おいしいレす」クチャクチャ

提督「・・・ボ・・・・ひ・・・び・・・・・ぎぃ・・・・」耐久39/931

提督の生きようとする決意は、彼にさらなる苦痛を与えた。
前任提督野郎・・・奴だけは許さねえ。奴が『生きること』なんて言うから俺は苦しむんだ。
言葉は人を縛り付ける枷なのだ。
彼は最後の力を振り絞って、もう一つの起爆スイッチを押した。
どこか遠くで、命の終わる音が轟いた。

レ級「脳みそはイマイチ」モシャモシャ

提督「ア・・・・アー・・・・・・・」耐久9/931

レ級「髄液おいしいレす」ジュルジュル

提督「オ・・・・・・・」耐久3/931

提督の脳裏に走馬灯のように駆け巡る記憶。

雷『司令官・・・何で・・・電を殺したの・・・・?』

提督『響がロシアに行って、悲しそうにしてたから死なせてあげたんだよ。君も・・・・みんなのところにいこうか』


憲兵『貴様!なんてことを!この殺艦鬼め!』

提督『憲兵さん、ご苦労様です。その苦労から解放してあげましょう』


提督『見たな青葉』

青葉『ひ、人殺し!』

提督『人殺し?俺が?俺は不幸のない理想郷のためにやってるのに。理解できないなら、君もドロップアウトしてもらうよ』


大淀『提督!大変です!南方海域に新たな深海棲艦が現れました!』

提督『南方海域・・・?俺が死体を捨てていたところじゃないか・・・』


因果応報である。多くの艦娘を捕食し、力を得た深海棲艦は、戦艦レ級となったのだ。
罪を犯した者は、それ以上の罰を受けなければいけない。

レ級「司令官、思い出した?」


督「」耐久2/931

レ級「総評、司令官は不味い」

夕張「そろそろ終りね」耐久17/36

ヴェールヌイ「流石にこれは・・・・」耐久6/37

夕張「提督も無残な姿になってる」

ヴェールヌイ「司れ・・・・ひええ!骨だけになってる!」

夕張「隙あり!」ドオンッ

ヴェールヌイ「しまった・・・・・!」

天龍「させるか!」

夕張「!?」

その時、天龍が駆け付け、ヴェールヌイを夕張の砲撃から庇うようにして仁王立ちになった。

天龍「ぐうッ!」耐久4/40

ヴェールヌイ「て、天龍!?」

天龍「遅く・・・・・なっちまって・・・・悪かった・・・」

天龍死す。

ヴェールヌイ「天龍!しっかりしろ!」

夕張「邪魔が入ったけど、今度こそ終わりに・・・・あっ!」

白骨と化した提督が、夕張を羽交い絞めにした。

ヴェールヌイ「し、司令官・・・・そんな姿になっても生きてるなんて!」

提督「ふっ・・・最後くらい・・・・提督らしいことをしないと・・・みんなに顔向けできないから・・・・・な!」

夕張「離せ!この死にぞこない!」

提督「離すもんか!ニセ響!装置が起動するまで逃げろ!」

ヴェールヌイ「でも、司令官は・・・・」

提督「俺に構うな!早く逃げるんだ!もう体力が・・・・」耐久1/931

夕張「こっの!」

ヴェールヌイ「司令官・・・・ダスビダーニャ」ダッ

提督「頼む・・・・・頼むぞ・・・ニセひび・・・・ヴェールヌイ・・・」耐久0/931

ヴェールヌイの小さな背中に希望を託す提督。
彼は常々、ホワイトな提督になりたいと思っていた。
彼は今、白骨である。つまり、白いのである。
そう。彼はホワイトな提督になれたのだ。
物理的に。

天龍「見直したぜ・・・提督・・・・オレが工廠で開発した試作ダメコン弾を撃ち込んでやる」

夕張「させるか!」

天龍「行け!」ドゴン

提督「うおっ!・・・・うぐっ」耐久50000/931

提督は、耐久の上限を超えたため、光の粒子となって消滅した。
まあ、そうなるな。

夕張「残念だったわね」

男(提督)「そうでもないぞ」

夕張「!?」

天龍「来るのが遅いぜ・・・」

夕張「な・・・また・・・・提督!?」

男(提督)「HAHAHAHA!俺の脳を移植した人工内臓入り超スーパーリアルマネキン型提督ロボットだよ」

夕張(何言ってんのこの人)

男(提督)「その様子だと理解してないようだな。天龍が作ったロボットに、寄生された俺の体から脳だけ取り出して移植したんだよ」

夕張「脳も寄生されてると思うんだけど・・・」

男(提督)「気合!入れて!何とかなった」

夕張「あの結婚式場の爆発は何だったわけ?男(提督)がやったの?」

男(提督)「この鎮守府を偵察するために作った式神が自我を持ち、暴走した結果だよ」

夕張「それはそれは・・・裏目に出たわね。みんな死ぬなんて」

阿賀野「と、思った?ロボット提督さんが爆弾を見つけて、みんなを避難させたのよ」

夕張「・・・・はあ」

男(提督)「夕張、もう諦めろ」

夕張「そうね・・・私の負け。流石に勝ち目なんてないし・・・・。提督、改変後の世界では私をちゃんと建造してよね」

男(提督)「ああ。約束しよう」

レ級「ちょっと待ちな!」

男(提督)「ウホッ!いい幼女・・・」

天龍「レ級・・・!?」

レ級「俺は提督だ。正確には、提督の式神だがな。だが、これから俺が真の提督となる」

男(提督)「何だと・・・貴様は消滅したんじゃなかったのか」

レ級「消滅したさ。だがな、この糞餓鬼の胃袋には俺の肉片が残っていたんだ。それを利用して、こいつ胃袋から取りついてやったのさ!」

男(提督)「そんな能力、どうやって手に入れた?」

レ級「お前の寄生生物の力とヴェールヌイの深海棲艦の力が俺に宿ったんだよ!」

レ級「過去の改変なんてさせねえよ。俺様は最強の体を手に入れたんだからな!お前らをミンチにしてやる」

男(提督)「まずいな」

天龍「夕張!あいつの弱点はわからないのか!?」

夕張「ごめん・・・・役に立てない」

レ級「まずは・・・・お前だ!男(提督)!」ジャキン

男(提督)「え~俺?やだなぁ・・・」

レ級「くたばれ!」ドォン

男(提督)「ぐえっ!」 耐久1/3

レ級「次は夕張!」ドォン

夕張「きゃあっ!」 耐久耐久9/36

レ級「次は・・・阿」

離島棲鬼「あんた!よくも私のダーリンを!」

レ級「な、何者だ貴様!?」

男(提督)「まったく・・・嫌な事件だったな。そろそろ帰るか」

男(提督)「あ、そうだ。今回の事件を元に本を描こうと思うんだよ。タイトルは週艦ストーリーランドってのはどうかな?」

阿賀野「ちょっと待って、ロボット提督さん!まだ事件は解決してないよ!」

レ級「誰かは知らんが、お前から挽肉ミンチにしてやるよ」ジャキン

離島棲鬼「あんただけは許さない」ジャキン

レ級VS離島棲鬼
ファイッ!

レ級「ハハハハハ!死ね!死ね!」ドォン

離島棲鬼「その程度?」耐久479/450

レ級「あれ?あんまり効いてない・・・・」

離島棲鬼「砲撃というのは・・・・こうやるのよ!」ズドオン

レ級「ちっぐしょう!だが諦めねえぞ!大きな努力は大きな結果になるんだ!行け艦載機!」耐久182/270

離島棲鬼「私を挽肉ミンチにするんじゃなかったの?そもそも挽肉ミンチって何よ!?」ズドォォォン

レ級「クソッタレ!艦載機はどうやって出すんだ!?」耐久2/270

男(提督)「馬鹿だなぁwwwww俺たちに構わずヴェールヌイを追えばいいものをwwwww」

天龍「笑ってんじゃねえよwwwwお前が作った式神だろwwww」

夕張「いつになったら装置が起動するのかしら・・・」

阿賀野「そろそろじゃないかな・・・」





提督「20分延長」

足柄「・・・・」


~山奥~

阿賀野「提督さん!起きて!」

提督「んぁ・・・ああ、寝てたのか。変な夢を見た」

阿賀野「頭打って気絶してたのよ」

提督「さっき見た夢、俺が式神で、レ級に食われて・・・・・って、ここはどこだ?」

阿賀野「遭難したみたい・・・」

提督「とりあえず松茸でも探そう」

阿賀野「そんな場合じゃないよ!そもそも松茸の収穫時期じゃないし・・・」

提督「おや?この赤いキノコは・・・松茸か?」

阿賀野「それって・・・・カエンタケじゃなかったかな?毒キノコだったと思うけど」

提督「そうか・・・食べなくてよかった」

阿賀野「前にもこんなことがあった気がする」

提督「いいこと思いついた。阿賀野、パンツを脱げ」

阿賀野「嫌」

提督「せめてパンツを脱がなければいけない理由ぐらい聞いたらどうだ」

阿賀野「パンツを貝殻に入れて、カラスに運ばせるんでしょ?」

提督「何で知ってる・・・・?」

阿賀野「何でかなぁ・・・」

提督「まあいいや。早く脱げ」

阿賀野「自分のパンツ使えばいいじゃない」

提督「今日は穿いてない。いいから脱げ。一時の羞恥心で命を落とすか?それも悪くない。帰りたくないのか?妹たちのいる鎮守府に」

阿賀野「貝殻は持ってるの?」

提督「忘れてきた」

阿賀野「・・・・・」

提督「申し訳ない。だが、無線機と国語辞典を持ってきた。これで助けを呼ぼう」

阿賀野「そういうものがあるなら先に言ってよぉ」

提督「お?ネズミがいるぞ。可愛いな、ペットにしてやろう」

ネズミ「テイトク ハッケン」

阿賀野「そのネズミ喋らなかった!?」

提督「トムとジェリーの世界からやって来たネズミなんだろう」

阿賀野「ああ、なるほどね・・・。そんなことより早く助けを呼んで」

提督「・・・・・どうやら無線機の調子が悪いようだ」

阿賀野「はあ・・・」

提督「仕方ない。国語辞典を使うか」

阿賀野「国語辞典でどうするの?」

提督「国語辞典の『遭難』のページをちぎる。さっき捕まえたネズミに、『遭難』のページを巻きつける。後はネズミが街に行くのを祈るだけ」

阿賀野「うまくいくのかなぁ・・・」

提督「ダメだったら二人で死のう。好き合い、愛し合いながら」

阿賀野「え?阿賀野、提督さんのこと好きじゃないんだけど・・・むしろ嫌い・・・かな・・・・」

提督「傷ついたぞ!今の言葉、すげえ傷ついたぞ・・・・!」


数分後

憲兵「提督殿!?」

雷「司令官!阿賀野!大丈夫!?」

暁「もう!心配したんだから!」

電「無事で良かったのです」

ヴェールヌイ「司令官は信頼できないな」

夕張「私が工廠で開発したネズミロボが役に立ってよかった」

阿賀野「あのネズミ、ロボットだったんだ」

提督「憲兵さん、雷さん、暁さん、電さん、響さん、夕張さん、助けに来てくれたのか。しかし、俺の心は挽肉・・ミンチ・・・」

ヴェールヌイ「いい加減、私の新しい名を覚えてくれないか」イライラ


教えて!ろー!


Q 質問

深海棲艦の妻

質問者:mototeitoku質問日時:2168/8/19 13:05:00

結婚2年目です
妻の性欲が強すぎて辛いです



A 回答(1件)

NO.1

回答者:kyousyukudesu 回答日時:2168/8/19 13:05:11

それは大変ですね
いつか取材に行ってもよろしいでしょうか?


提督「Thank you for narration」

日向「やっと終わったか」

提督「報酬として国語辞典をどうぞ」

日向「この国語辞典、火薬臭いな」

提督「時間をオーバーしてしまった。秋月、質問はあるかな?」

秋月「結局、夢だったんですか?」

提督「さあ、どうだろうね」

秋月「どうしてキノコ狩りに?」

提督「もうすぐ開催されるミス艦娘コンテストの賞品にする予定だったんだよ」

秋月「そうですか」

提督「因みに松茸は採れなかった。マタンゴは採れた」

秋月「それは残念でしたね」

提督「松っ茸!食べたかった!」

秋月「松茸ならありますよ」

提督「それを早く言ってくれよ」

秋月「キノコ嫌いだって言ってたじゃないですか」

提督「松茸は問題ない」

秋月「はい、どうぞ」

提督「ん?これは・・・」

秋月「松茸の味お吸い物です!」

提督「これ、松茸入ってないんだけど・・・」

秋月「え!?そうだったんですか!?」

提督「まあ、美味いんだけどね」

秋月「他のオカズも食べてくださいね。なめこも椎茸も美味しいですよ」

提督「うっ・・・こうなったら、この起爆スイッチで・・・」カチッ

日向「ん?国語辞典が勝手に動き出したぞ」

提督「行け!国語辞典!夕食に突っ込んで炸裂しろ!」

ドゴオオオオオン

提督「うおっ!結構派手にやっちまったな。秋月、キスツスあげるから許してくれ!じゃあな!」ダッ

赤城「今の音は一体!?」タタタッ

加賀「秋月、何があったの?」タタタッ

秋月「あ・・・あ・・あの・・・司令が夕食を爆破して逃げたんです」

赤城「夕食を・・・・爆破?椎茸・・・なめこ・・・エリンギ・・・・」

加賀「頭に来ました。赤城さん、食べ物の恨みを思い知らせてやりましょう」

赤城「あの男を挽肉にしてやる・・・・」

青葉「これは面白いことになってきました。名付けて『夕食爆砕事件』といったところですかね」

糸冬

改行ミスが多いですね
『ホステル』と『深海からの物体X』と『羊たちの沈黙』を見ながら書いてたら、こんな糞SSになってしまいました。申し訳ございません
因みに、男のモデルはゲイリー・ハイドニックです

SAN値直葬乙乙。
理解しないほうが幸せかもしれない

おつ

まとめが喜びそうな内容ですね

なんだこれは(困惑)

クソスレなのかすらわからんかった

地味に色々練ってあった感
乙乙

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年06月22日 (月) 23:31:43   ID: wwZrHnxK

変これ書いてた人か
結構好きだから続けて欲しかったけどな…

2 :  SS好きの774さん   2016年04月05日 (火) 01:34:34   ID: NMVNlODk

支離滅裂すぎて頭おかしくなるかと思ったわ(困惑

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