貴音「もののけ姫」 (320)

注意
・地味に長いです
・百合?です
・キャラは崩壊する上、ストーリーも崩壊します
・投下間隔長めです

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1432472684

~???~

パカラッパカラッ

貴音「じい!」スタッ

貴音「今日はなにやら森が騒がしいですね」

じい「何か良からぬ物が迷い込んだ様子ですが……」

ズモモモモモ……

貴音「っ!? あれは!」

祟り神「プギィィィッ!!」

じい「祟り神じゃ!」

貴音「何あれキモい」

じい「その様な言葉を使ってはなりません!」

貴音「……っ! あれは、雪歩!」

じい「祟り神に追われてますぞ」

貴音「本当ですね」

じい「……」

貴音「……」

ヒェー、アナホッテウマッテマスー

じい「あ、あのぉ」

貴音「何か?」

じい「助けたり、しないのかなぁ……なんて」

貴音「あー」

貴音「やはり、助けた方が良かったですか」

じいや「はぁ、まあ……呪われますが」ボソッ

貴音「今なんと?」

じい「呪われますが」

貴音「お疲れ様でした」

じい「お嬢様! 適切な判断ですが話が進みません!」

貴音「呪い怖い呪い怖い呪い怖い……」ガクブル

じい「大丈夫です。聞いた話によると、あんまり痛くないと専らの噂ですから!」

貴音「ほ、本当ですか? 嘘ではありませんか?」ガクブル

じい「それはもう、町では痛くないと評判です」

貴音「うぅ……では」バッ

貴音「参りますよ、やっくる!」パカラッパカラッ

雪歩「ふぇぇぇ! 穴掘って埋まりたいぃぃぃぃい!!」

貴音「雪歩、今助けます!」ギリギリギリ

雪歩「四条さん!」

パシュンッ

祟り神「ピギィィィ!!」

シュルルル

貴音「きゃっ」グルグル

雪歩「し、四条さんの腕にキモい触手が!」

貴音「あ、本当に痛くな……や、痛い! やっぱり痛いです! じいの嘘つきぃぃぃいいいいいい!!!!」ジタバタ

じい「いやぁ、あくまで噂ですから」

雪歩「し、四条さん!」

じい「触れてはならん! 呪いがうつるぞ」

貴音「じい、酷くありませんか?」

小鳥「貴音ちゃん!」パカラッパカラッ

スタッ

じい「ピィさま!」

小鳥「うわぁ……凄い呪われてる」ミズドバー

貴音「はやー!?」

小鳥「あのぉ、祟り神さん……何でそんなに怒ってるんでしょうか?」

祟り神「汚らわしい人間どもよ……我が憎しみと苦しみを知るが良い」シュゥゥゥゥ

小鳥「急にそんなガチっぽいこと言われても……」

……

小鳥「さて、困ったことになったわね……困ったと言えば、何で私この配役なわけ?」

じい「さ、さぁ……」

小鳥「とにかく、あの祟り神はここからはるか西から来たみたい。貴音ちゃん、皆に傷を見せてあげて」

貴音「はい」スッ

皆「うわぁ……」

小鳥「アシ貴音彦ちゃん。あなたには自分の運命を見据える覚悟はあるかしら?」

貴音「……それが、私のさだめならば」

小鳥「その痣はやがて骨まで達し、あなたを殺すでしょう」

貴音「えっ!?」

雪歩「何とかなりませんか!? 四条さんは私たちを助けて……」

貴音「そうです! ただ死を待つだけというのは……」

じい「自分で言うなよ」

貴音「黙らっしゃい!」

小鳥「悲しいけど、誰にも運命は変えられないわ。でも、ただ待つか、自ら赴くかは選べる」

小鳥「見なさい。あの祟り神から出てきた物よ。肉を咲き、骨を砕いた恐ろしい物」

小鳥「西の彼方で、何か良くないことが起こってるみたいね……アシ貴音彦ちゃん、西へ向かいなさい。これができた土地なら、もしかするとあなたの助かる方法も見つかるかもしれないわ」


貴音「……」

小鳥「掟で見送ることはできないけれど……元気でね、貴音ちゃん」





……

貴音「……」パッカパッカ

雪歩「四条さん!」

貴音「雪歩!? 見送りは禁じられているはずです!」

雪歩「お仕置きは受けます! 私の代わりに、これを持って行って下さい!」スッ

貴音「これは……大事な黒曜石の小刀ではありませんか」

雪歩「四条さんをお守りするよう、お祈りしました。いつも私は四条さんのことを想ってますぅ!」

貴音「私も、雪歩のことを想っております」

雪歩「……本当に?」

貴音「へ?」

雪歩「本当に……浮気、しませんよね?」ゴゴゴゴゴゴ

貴音「ひぃっ!? ゆ、雪歩?」


……

貴音「あれは……戦?」パッカパッカ

侍A「大将首だな!」

侍B「首置いてけ! 首置いてけよ!」

貴音「私の何処を見たら大将首に見えるのですか!」ゴボッ

貴音「っ!? う、腕が……」ゴゴゴゴゴゴ

侍A「ぐわぁっ!!」ズパッ

貴音「な、何と……」

侍C「お、鬼だ……」

貴音「くっ、御免!」パカラッパカラッ

クビオイテケー

書きためもないし今日はここまでです。ここからしばらくは原作通りの予定

はるか東の地でゲッター展やってるらしい。超行きたい

エボシ様の配役が春香な気しかしない

いやモロの君かも

いや、うっかり石火矢撃っちゃった人かも

こわやこわやの人だろ

だんだん脇役になってくww

いやいやシシ神様の役だろう

わた春香さんはヒロインですよ、ヒロイン!

……

貴音「……痣が濃くなっていますね」チャプン

貴音「早く何とかしなければ……」

……

律子「何だか白湯みたいなご飯ねぇ」ズズズ

「何だいこりゃ!!」

律子「ん?」

貴音「これではいけませんか?」

村人「お代は銭で払いな! こんな石ころじゃ話にならないよ!」

律子「はいはーい、ちょっと見せてもらえる?」

村人「な、何だいアンタは」

律子「ふぅん……あら、これ砂金じゃない」

村人「えっ!?」

ザワ……ザワ……

律子「これだけの大きさ……これは米の五貫や十貫じゃ足りないわね……」

律子「これ、要らないの? 要らないなら私が」

村人「わ、私んだ!」パシッ

貴音「……」テクテク

律子「あっ、ちょっと待ちなさいよ!」タッタッタッタッ

律子「さっきの戦い、見てたわよ」

貴音「っ!」ピクッ

律子「鬼神の如しってのはあの事ね。あ、責めてる訳じゃないのよ? こう荒れた世の中じゃ、仕方ないわよね」

貴音(この御仁は何故着いてくるのでしょうか……)

律子「……気付いた? つけられてるわよ」

貴音(気付かなかった……)

律子「あんなとこで砂金見せれば、まぁこうなるわよね。全く、人心の荒みっぷりときたらないわね」

律子「寝込みを襲われちゃ堪らないし、走りましょ」

貴音「……」コクン

……

グツグツ

律子「ふぅん、猪が祟り神にねぇ……」

貴音「ええ。足跡を辿っていたのですが、ここに来て完全に見失ってしまいまして……」パクパク

律子「ま、仕方ないわよね。ここのところ戦続きだし。戦災、飢饉、天変地異……人の世は恨みで満ちてるわ。祟りと言うなら、そこらじゅう祟りだらけよ」ヤレヤレ

貴音「人里に下りたのは間違いだったのかもしれません……人を殺めてしまうとは」モグモグ

律子「人はいずれ死ぬわ。早いか遅いかよ……相手が侍なら、それで助かる命もあるわ。結局、巡り合わせなのよ」

貴音「そういうものでしょうか……」ズルズル

律子「あなたを見てると、東の果てに暮らすという古い一族の話を思い出すわ。石の鏃を用い、アカシシに跨る面妖な一族……ってね」

貴音(どうでもいいのですが、この方はいつまで着いてくるつもりでしょうか……)ムシャムシャ

律子「大切なのは死に飲まれないことよ……ま、私の上司の受け売りだけどね」

貴音「この鉛の礫をご存じではありませんか?」ガツガツ

律子「ん?」

貴音「大猪の肉を裂き、骨を砕いた物です」モグモグ

律子「大猪……ねぇ」

律子「……ここから更に西に進むと、人の立ち入らない深い森があるの」

律子「春閣下の森と呼ばれるその森では、動物たちは皆昔のまま大きく、賢く、なんくるないというわ」

貴音「……」ムシャコラムシャコラ

律子「どうしても行くのね?」

貴音「ゴクン」コクン

律子「ハァ。ま、これもまたさだめなのかも知れないわね。それにしても……」

貴音「?」パクパク

律子「よく食べるわね……いや、アンタの米だから良いんだけどね」



本日は以上です。ということで、正解は>>25のシシガミ様役でした
正解者に拍手

ヨクデキマシタ ヨクデキマシタ

瞳孔が開ききったシシ神真顔スマイルは、ほm…春香さんしか出来ないしな

春閣下の首が吹っ飛ぶのか…

……

亜美「えっほいえっほい……ふぃー、疲れた~」

牛飼い「山犬だーっ!」

牛飼い=サン「アイエエエ! ヤマイヌ!? ヤマイヌナンデ!?」

牛飼いB「モロだっ! モロが出たぞ!」

亜美「うぇっ!? わわっ!!」ヒュー

美希「あふぅ……列を乱しちゃ、ヤ!」

伊織「石火矢構えなさい! 雨で火薬を塗らさないようにね!」

美希「まだ撃たないでね……じっくり近づけて」

モロ「グルルルルルル」

美希「今なの!」

伊織「撃てぇぇぇええええっ!!」ズドンッ

モロ「ぐぅっ!!」ヒュー

村人「やったぞ!」

伊織「仕留めたかしら?」

美希「デコちゃん甘過ぎ。あの山犬がこの程度で死ぬわけないの。みんなー、列を組み直して出発なのー!」

伊織「落ちた子達は?」

美希「放っとくの。どうせこの高さじゃ無駄だし、助けたくても助けも出せないの」

……

亜美「……っ」

貴音「もし?」

亜美「……ぅぅ」

貴音「もし!」

ガサッ

貴音「っ!」

響「……」

貴音(巨大な山犬……それに、あの娘は?)

響「……」

貴音(発見、美味しそうな女の子、じゅるるん!)

響「っ!!?!」ゾクッ

モロ「どうしたんだい、響」

響「ううん、何でもない! それより大丈夫、いぬ美?」

モロ「だから私ゃいぬ美じゃないといつも……」

響「いぬ美、今手当したげるぞ!」スッ

モロ美「だから私は犬神のの長、モロだと……」

響「いぬ美、痛かったら言ってね」

モぬ美「話を聞かないね、この娘は」

響「よし、これで大丈夫だぞ、いぬ美!」

いぬ美「もういぬ美で良いよ」

ガサッ

響「っ!? 誰だ!」

貴音「我が名は四条貴音! 東の果てより参りました。貴女はもしや、この地に古くから住むという女神でしょうか?」

貴音(ふっ、決まりました)

響「……帰れ!」クルッ

貴音「なっ!?」ガーン

亜美「あわわわわわっ!?」

貴音「っ! 気付かれましたか」

はるかさん「かっかー」

貴音「おや、はるかさんではありませんか。この地にもいるのですね」

はるかさん「かっかー」

亜美「あばばばばばばば」

貴音「静かに、動くと傷に障りますよ。何もしなければ悪さはしません」

亜美「こいつら春閣下を呼ぶんだよ!」

貴音「春閣下? 大きな山犬でしょうか?」

亜美「違うよ! もっともっとおっかないお化けだよ!」

貴音「お、お化け……」ブルブル

貴音「」キョロキョロ

貴音「き、危険なものはいないようです。さ、今の内に」スッ

亜美「わーいおんぶだー!」キャッキャッ

貴音「元気なら歩きますか?」

亜美「がふっ……亜美はもう駄目だ……」

貴音「面妖な……」テクテク

ヤックル(私に乗せれば良いんじゃ……)

はるかさん「かっかー!」ワラワラ

貴音「ふふ、道案内をしてくれるのですか?」

はるかさん「かっかー」

亜美「お姫ちーん、こいつらどんどん増えてるよ! 亜美達を帰さない気だよー!」

貴音「昨夜は雨でしたからね。大繁殖したのでしょう」

……

亜美「zzzzzz」

貴音「ふふ、寝てしまいましたか。私も少し休みましょう」

貴音「……りぼんの跡? まだ新しいようですが」

貴音(……自分で言っておいてなんですが、りぼんの跡とはなんでしょうか?)

貴音「っ! 腕が!?」ゴゴゴゴゴ

亜美「むにゃ……お姫ちん?」

貴音「ハァ……ハァ……先へ、進みましょう」

やっぱり響がサンか
期待

……

亜美「わーい! 凄いやお姫ちん、ビシャビシャだ! たたら場についた!」

貴音「もしや、どんぴしゃでは?」

亜美「おーい、私だよ! 牛飼いの亜美だよー!」



……

亜美「ふぃー、助かったぁ」

やよい「うっうー! 無事で良かったね!」

真美「亜美ー!」タッタッタッタッ

亜美「真美っ!」

真美「ばかばか! 牛飼いが脚折ってどうすんのさ!」

亜美「そ、そんな事言われても……」

真美「もう……心配したんだからね!」グスッ

亜美「真美……」

貴音「ふふ、仲良きことは美しきことですね」

伊織「ちょっとアンタ!」

貴音「はて、私でしょうか?」

伊織「亜美を助けてくれたのは礼を言っとくわ。けど、アンタ何者? 私達が帰ってきて1刻もたたない内に、人一人担いで、それも春閣下の森を越えてくるだなんて……」

亜美「いおりん、亜美のオンジにそんな言い方はないでしょ!」

伊織「恩人ね。アンタ達は黙ってなさい。こいつ、もののけの仲間かも知れないんだから」

美希「そこの人が亜美を助けてくれたの?」

伊織「美希っ」

貴音「……貴女は?」

美希「ミキは美希だよ。このたたら場の主なの」

美希「亜美を助けてくれてありがとね。ゆっくりしてって欲しいの」

貴音「ありがとうございます。私、四条アシ貴音彦と申します」

美希「よろしくね。えーっと」

貴音「貴音で結構ですよ」

美希「よろしくね、貴音!」

伊織「ちょっと美希、良いの? もののけや侍連中の手先かも知れないのよ?」ヒソヒソ

美希「大丈夫なの。見張りはつけてるから」ヒソヒソ

伊織「でも……」

美希「泳がせといた方が、尻尾も掴みやすいの。今は放っとこ?」ヒソヒソ

美希「貴音、後でミキのお家に来て欲しいの。歓迎するの!」

貴音「かしこまりました」

亜美「お姫ちん、こっちこっち! 助けてくれたお礼にご馳走するよ!」

貴音「ご馳走!?」ジュルリ

やよい「もやし祭りですよー!」ウッウー

真美「後で真美達のたたら場にも寄ってねー」

……

貴音「ごちそう……」パクパク

やよい「ごめんなさい……あんまり贅沢な物がなくて」

貴音「い、いえ。しかし、この町はそう貧しいようには見えませんが……」

亜美「ここらは採鉄や精錬に土地を使ってるからね。田畑がほとんどないんだよ。だからあんま余分な食料がなくて……」

貴音「そうなのですか」パクパク

亜美(まあお姫ちんの分、二人分はあるんだけどね)

やよい「だから私や亜美みたいな牛飼いが、山を越えて食料を手に入れてくるんです!」

貴音「なるほど」モグモグ

亜美「ま、ここらも大分鉄を採っちゃったんだけどね。いやー、ナゴノカミ倒せて良かったよ」

貴音「……ナゴノカミ?」ピクッ

やよい「こーーんな大きな猪で、この辺りの山の主だったんですよー」

亜美「あいつが山を守ってるせいで採鉄が出来なかったんだけど、我らがミキミキがあいつをやっつけてくれたんだ!」

貴音「然様、ですか……」ゴゴゴゴゴ

亜美「……お姫ちん?」

やよい「お腹痛いんですか?」

貴音「……ご馳走様でした。そろそろ、美希の館へ行ってみます」

亜美「う、うん」

筆が進まないので本日は以上で

乙事主

美希がエボシ様か、納得だな。

美希は最後にいぬ美に片腕を喰われるのか…

……

美希「いらっしゃいなの」

伊織「……」ムスッ

貴音「……」スッ

美希「ん?」

貴音「この礫に覚えはありませんか?」

美希「んー、これだけじゃ分かんないかな。同じようなの何発も撃ってるし」

貴音「この礫は、大猪を傷つけ、祟り神にしたものです」ズイッ

貴音「祟り神は村を襲い、死の間際にこの呪いを放ちました。この痣はやがて私を悔い殺してしまうでしょう」

美希「……貴音は何処から来たの? 見かけない服装だけど」

貴音「東と北の間より……それ以上はそう、とっぷしぃくれっとです」

伊織「正直に応えなさい! たたっ斬るわよアンタ!」

美希「良いのデコちゃん。で、礫の秘密を知ってどうするの?」

貴音「曇りなき眼で見定め、決めましょう」

美希「……アハッ、曇りなきマナコかー」

美希「デコちゃん、クモリナキマナコって何なの?」ヒソヒソ

伊織「冷静に考えてるってことよ」ヒソヒソ

美希「……分かったの。ミキの秘密、教えたげるの。ついてきて」テクテク

……

美希「どう、順調?」

ファン「ミキミキハァハァ」

貴音「この者達は?」

美希「この人たちはミキのファンなの」

ファン「ミキミキ、新しい石火矢が組み上がったよ!」

美希「ありがとなの……ん、まだちょっと重いかな?」

貴音「美希、貴女は一体ここで何を……」

美希「ミキはね、春閣下をやっつけるの」

貴音「春閣下を!? あの森の神ではありませんか」

美希「春閣下がいなくなれば、春閣下の力を貰ってる愚民達もただの小さな獣になるの。そうなれば、もののけ姫も人に戻るんじゃない?」

貴音「もののけ姫?」

美希「山犬に育てられた女の子なの」

貴音「あの娘が……」

美希「春閣下の山が手に入れば、この町はもっと豊かになるの。おにぎり食べ放題なの!」

貴音「た、食べ放題……し、しかし! その過程でどれだけの命を奪い、恨みを生む気ですか!」

美希「じゃあ、貴音が代わりにここの皆にご飯を食べさせてくれるの?」

貴音「なっ……」

美希「ここの子達は皆捨て子や人買いに売られた子達なの。そんな子達で集まって、自分たちの力で食べてくには他に方法なんてないの」

貴音「……」

美希「貴音には悪いと思ってるの。ナゴノカミもバカだよね、呪うならミキを呪えば良いのに」

貴音「っ……くっ!」ゴゴゴゴゴ

ビュンッ!

ミキ「その腕はミキを殺そうとしてるの?」

貴音「この腕、今更その程度では止まりません! この場の人全てを殺し尽くそうと止まらぬでしょう」グッ

ファン代表P「貴音ちゃん、どうか美希ちゃんを殺さないでくれないかい」

美希「そこの人……」

ファン代表P「美希ちゃんは僕のようなヒキオタニートを気持ち悪がらず、職と美希ちゃん達の側で住む権利を与えてくれた」

ファン代表P「どうか美希ちゃんを助けてくれ。愚かな僕に免じて……」

貴音「……」

美希「……貴音、ここに暮らしてミキ達に力を貸して欲しいの」

貴音「私に呪いを振り撒くのを手伝えというのですか!」

美希「だとしても、ミキは今更立ち止まれないの」

貴音「……」

美希「春閣下のリボンはどんな病気も治してくれるって言うし、もしかしたら貴音の痣も治るかもしれないの」

貴音「りぼんで病が治るとは思えませんが……」

美希「その点は同意なの」


千早が何の役になるのか気になる…

>>77
タタラ場で踏まれてるよ

……

真美「んーしょ、んーしょ……あ、お姫ちん!」

貴音「真美、私にもやらせてもらえませんか?」

真美「うん、いーよ」

ギィ……ギィ……

真美「あはは、凄いや!」

貴音「厳しい仕事ですね」

真美「でしょー? これを5日も続けなきゃなんだよ!」

貴音「辛くありませんか?」

真美「他所に比べればずーっとマシだよ! ここには恐いおじちゃんもいないし」

真美「真美達ね、人買いに売られちゃったんだ。けど、ミキミキが真美達を買い取って、ここで働かせてくれたんだ!」

貴音「そう、ですか……」

真美「うん! だから、大変だけどちっとも辛くなんてないよ!」

貴音「……」

……

真美「えー、明日には出てっちゃうの!?」

貴音「ええ」

真美「お姫ちんもここに住んじゃいなよ!」

貴音「どうしても会いたい方がいるので」

「山犬だーっ!!」

真美「あ、あいつらだ!」

貴音「っ!」タッタッタッタッ

真美「あ、お姫ちん!?」

……

美希「町へ入ったのは?」

伊織「もののけ姫一人だけよ。にひひ、アイツも相当追い詰められてるみたいね」

美希「例の場所に誘い込むの」

伊織「どのみち、狙いはアンタよ」

美希「そうだね……もののけ姫!」

響「……」スタッ

美希「おいでよ、決着つけよ?」

伊織「まだ引きつけるのよ」ヒソヒソ

響「……」バッ

貴音「っ! いけません、これは罠です!」

伊織「あ、アイツぅぅぅ!」

美希「放っとくの」

貴音「山犬の姫、退くも勇気です! 森へお帰りなさい!」

響「……」タッタッタッタッ

美希「……今なの」

伊織「放てぇぇ!!」

ドォン!

響「うぎゃっ!」パリンッ

ドサッ

伊織「やった!」タッタッタッ

響「」グッタリ

伊織「もののけ姫、とうとう討ち取ったわよ!」

響「……おりゃ!」バッ

伊織「へ? ぐぇっ!?」

タッタッタッタッタッ

キィンッ!

美希「やっぱり、ミキが直接ケリをつけなきゃみたいなの」カキンッ

響「くぃどぅるるる!」キンッ!

貴音「……」ユラリ

伊織「くっ……アイツこの伊織ちゃんを本気で蹴りやがったわね……ん?」

貴音「……」ゴゴゴゴゴ

伊織「っ! アンタやっぱりもののけの仲間だったのね!」バッ

貴音「邪魔です」ググッ

伊織「な、薙刀が腕で曲げられたですって!?」

カンッキィンッ!

貴音「……」ガシッ

美希「っ!? 何のつもり?」

貴音「互い矛を納めなさい。この娘の命、私が預かります」

響「うがー!」ガブッ

美希「何がしたいの? その子を嫁にでもするつもり?」

貴音「その通r」

美希「え?」

貴音「コホン。貴女の中には修羅がいます。そして、彼女にも」ズズズズズ

響「ひゃっ!?」

貴音「皆の衆、ご覧なさい! これが憎しみに身をやつした末に生まれる物……肉を腐らせ死を呼ぶ呪いです! これ以上、徒に憎しみを生んではなりません!」

美希「下らない説法じゃ誰も救えないの……そんなに憎しみを断ちたいなら、ミキがその腕たたっ斬ったげるの!」

貴音「……」ヒュッヒュッ

美希「かはっ!」ガクッ

響「がなはっ!」ガクッ

貴音「……何方か手を貸していただけますか?」

伊織「美希っ!」

貴音「案ずることはございません。じきに目を覚まします」

貴音「山犬の姫は私が貰い受けます」テクテク

伊織「ま、待ちなさい! 動いたら撃つわよ!」

貴音「……」テクテク

伊織「ほ、ホントに撃つわよ!」ガタガタ

真美「いおりん、止め……」

ドォンッ!

貴音「がはっ!」

真美「ほ、ホントに撃った……」

伊織「違っ、手が震えて……」

貴音「……」スタスタ

真美「う、撃たれた……よね?」

……

亜美「駄目だよお姫ちん! 戻ってよ!」

貴音「私は自らの足で参りました。出る時もまた同じです」グッ

亜美「ムリだよ! 10人で開ける門だよ!?」

ギギギ……

亜美「……嘘、一人で開けちゃった」

貴音「世話になりました」バタンッ

このアシ貴は煩悩まみれなのに話自体は同様に進んでるという

山犬「わんわん」

貴音「山犬たちよ、姫君は無事です。森へ案内して下さい」

パカラッパカラッ……

ヤックル(私の影薄くない?)パカラッパカラッ

響「ん……ん?」

貴音「……」

響「なっ、お前は!」

貴音「……」グラッ

ドサッ

山犬「わんわん」カミカミ

響「ステイ!」スタッ

響「お前、撃たれたのか? 死ぬのか?」

貴音「……」

響「何で邪魔したんだ!」

貴音「貴女に、死んで欲しくはなかったのです……」

響「死ぬのなんて恐くないもん!」

貴音「ええ、今は、そうでしょうとも……」

響「そうやって自分をからかってんでしょ! 黙らないとその喉噛みちぎってやるぞ!」

貴音「生きて……ください」

響「まだ言うか!」グッ








貴音「貴女は、美しい」






響「っ////!?!?」

カランッ

山犬「!」

ほめ春香「ニンゲンオイテケ」

響「ほめ春香、何言ってんだ?」

ほめ春香「ワタシタチニンゲンクウ」

ほめ春香「ニンゲンノチカラモラウ」

響「人間を食べたって人間の力は手に入らないよ! 皆の地が汚れるだけだぞ!」

ほめ春香「ニンゲンワルイ。モリノキヲキル。ワリバシツクル。ケツニハサンデオル」

響「諦めないで! 自分たちには春閣下がついてるんだから!」

ほめ春香「ハルカッカタタカワナイ。ワタシタチシヌ」

ほめ春香「ヤマイヌノヒメヘイキ。ニンゲンダカラタスカル。ヒメモワリバシオル」

山犬「無礼な猿……ん、猿? とにかくその喉噛み砕いてやる!」ワンワン

響「ステイ! グスッ……大丈夫。じぶ……自分平気だよ」ウルウル

山犬「響……」

響「行きな。この人間は自分が始末をつけるよ」

山犬「彼奴は食べて良い?」

ヤックル(えっ!?)

響「良いぞ」

ヤックル「え」

本日は以上です。ヤックルは最初は生きて響にシカ子と命名される予定でしたが、書いてて扱いに困ったので食べました

>>77
今回千早は登場予定無いです。すみません
ぶっちゃけもうだいたいのキャラは出そろってます。まぁ最後まで書いてないんで途中で出てくるかもしれないですけど

たたら場が勝てば尻で割りばしを折る響が見られるのか…

今流行りの鹿肉ですね判ります

ヤックル「え」

ヤックル食うなしwwww
ワリバシオルに吹いたわ
千早は閣下の頭を入れる箱の蓋役ですね、わかりまsわかりません
あずささんは頭を入れた箱を運ぶ人の一人で運ぶ途中で一人迷子になるのかな?

……

律子「……出たわよ、アレがハルシュタインね! ちょっと涼、何してんのよ。アンタも見なさい」

涼「で、でもハルシュタインを見ると眼が潰れるって言うよ……」

律子「情けないわね。強い男になりたいんでしょ? こっちにはあの日高舞の直筆サインがあるのよ!」

サイン『春閣下とかよく分かんないけど狩っちゃって良いよby舞ちゃん』

律子「ハルシュタインは春閣下の夜の姿よ。もうすぐ昼の姿に戻る……そこが春閣下の住処ってわけね」

春閣下「……」ヴァイ

律子「戻った! 彼処が住処よ!」

涼「律子姉ちゃん、あれ!」
 
律子「どうしたのよ……何あれ!? 凄い数の猪ね」

涼「あれは……鎮西のオッコトヌシ!」

律子「鎮西!? 海を渡ってきたっての?」

涼「あの四本牙、間違いないよ! 春閣下の森を守るために一族を連れてやって来たんだ!」

オッコトヌシ「……」ギロ

律子「やば、バレたわよ」

涼「えっ」

律子「引き上げよ、急ぎなさい!」

涼「ぎゃぉおおおおん!」



……

貴音「……」

春閣下「……」テクテク

シュゥゥ……

貴音「……んっ」ムクッ

貴音「銃傷が、消えた?」

響「あ、気付いたんだ?」スタッ

貴音「もののけ姫……」

響「それは人間が勝手に言ってるだけだぞ。本当は響って言うんだ!」

貴音「響……良い名です。私の事は、貴音と呼んで下さい」

響「貴音、干し肉は好き?」

貴音「ええ、大好物です! 痛っ」

響「無理しない方が良いぞ。春閣下が貴音を治した。だから自分も貴音を助けるよ」

貴音「不思議な夢を見ました。頭にりぼんを着けた少女の夢を」

響「食べなよ」スッ

貴音「ん……」モグ

響「ほら、よく噛んで」

貴音「……ん」ポロッ

響「もう……」パクッカミカミ

チュッ

貴音「……お代わりを」

響「ち、調子にのるな!」

猪A「人間だっ! 何故ここに人間がいる!」

猪B「我らは人間を殺す為にここへ来た!」

いぬ美「私の娘だ。人間を殺したければ自分の山でやれば良い」

響「いぬ美! もう怪我は良いのか?」

いぬ美「何、歩く程度ならどうということはない」

猪A「春閣下の森を守るために殺すのだ! なのに何故ここに人間がいる!」

響「春閣下が貴音の傷を治したんだ! だから生かして帰すんだぞ!」

猪A「春閣下が人間を助けただと!?」

猪B「ナゴノカミは助けなかったというのに! 春閣下は森の守り神ではないのか!」

いぬ美「春閣下は命を与えもすれば奪いもする。猪共はそんなことも忘れたのかい」

猪A「騙されんぞ! ナゴノカミは美しく強い兄弟だった!」

猪B「山犬共が食っちまったんだ!」

響「いぬ美を馬鹿にするな!」

貴音「……もし」

響「貴音?」

貴音「山犬たちはナゴノカミを食べておりません。ナゴノカミにとどめを刺したのは私です」

貴音「ナゴノカミは祟り神となって私の故郷を襲い、やむなく殺しました。この痣が証しです」

オッコトヌシ「通しとくれ」

いぬ美「オッコトヌシか……少しは話の出来る奴が来た」

響「待って、ぶた太!」

オッコトヌシ「モロの娘、ワシの名はオッコトヌシだ」

響「贅沢な名だなぁ……今日からお前はぶた太だぞ!」

ぶた太「作品が違うぞ」

貴音「響、構いません。ナゴノカミの最期を伝えたいのです」

ぶた太「ありがとうよ、お若いの」スンスン

ぶた太「……悲しいことだ。一族から祟り神が出てしまった」

貴音「この呪いを解く方法を知りませんか?」

ぶた太「……森を出なさい。次に会う時は殺さねばならない」

貴音「……」シュン

いぬ美「ぶた太。数だけでは人間には勝てぬぞ」

ぶた太「いぬ美、ワシの一族を見ろ。皆小さく馬鹿になりつつある。今にただの獣になってしまうだろう」

いぬ美「急いても人間の思うつぼだ」

ぶた太「口出しは無用だ。山犬の手は借りん」

貴音「山犬に手はございませんが」

いぬ美&ぶた太「」ギロ

貴音「し、失礼しました」

ぶた太「……とにかく、例え我が一族ことごとく滅ぶとも、人間共に思い知らせてやるわい」

……

美希「まだまだ近づけるの……」

伊織「今よ、放てぇっ!」ドォンッ

侍「ぬわー!」

律子「やれやれ、美希ったら相手が違うわよ……涼、アンタは先に行って潜んでなさい」

涼「うん」

律子「美希ぃ!」

美希「あ、律子!」

律子「さんを……まぁ良いわ。社長連から矢の催促よ。田舎侍なんて放っときなさい」

美希「あずさがこの辺の地侍をけしかけてくるの」

律子「あずささんか……大侍ね」

美希「鉄を半分も寄越せっていってくるの!」

律子「そりゃ大きく出たわねぇ。でも、今は人間同士やりあってる時じゃないわよ」

律子「森に猪がうじゃうじゃ集まってるわ。この際あずささんは放っときなさい」

亜美「ミキミキー、侍が来るよー、中入りなよ!」

律子「噂をすれば、あれはあずささんとこの使者ね」

美希「亜美、真美、任せるの」

亜美真美「「はーい!」」

律子「ちょっ、会わないの?」

パカラッパカラッ

小鳥「美希ちゃん、さっきの戦い凄かったわよ! あずささんからのお手紙を持ってきたから開けて頂戴! 後、何で私一人二役なの!?」

亜美「べー、ここは未成年しか入れないもんねー」

真美「ここはミキミキが一生懸命作ったたたら場だよ! 後から来て寄越せなんて言うアラサーは帰れー!」

小鳥「あ、アラサーちゃうわ! 失礼ぴよ!」

亜美「失礼だって、真美」

真美「どーいう意味だろうね?」

亜美「鉄が欲しけりゃこれでもくらえぃ!」ドォン

小鳥「ピヨー、覚えてなさい!」パカラッパカラッ

真美「やーいやーい」

亜美「明日おいでー!」

律子「一昨日でしょうが」

美希「律子……さん、こんな紙切れ役に立つの?」

律子「日高舞のネームバリューは伊達じゃないわよ」

美希「ふーん……亜美、真美、この紙切れ分かる?」

亜美「何これ?」

美希「日高舞のサイン」

真美「日高舞?」

亜美「愛ぴょんじゃなくて?」

律子「まぁ、アンタらの世代じゃそんなもんかもね」

美希「ミキ達がここでたたら場を続けてれば、それだけで森の力が弱くなるんでしょ? それからでも良くない?」

律子「金も時間も十分かけたわ。石火矢衆を40人も貸し出したのは鉄とおにぎりを作るためじゃないわよ、とまあ社長連はそう言うでしょうね」

美希「まさか律子……さんまで、春閣下のリボンに個性を宿す力があるなんて信じてるの?」

律子「偉い人たちの考えは私には解らないわ」」

美希「ふーん……ま、約束は守るの。裏に隠れてる変なカッコした子も連れてくれば?」

律子「あはは、バレてたわけね……あ、そうだわ」

美希「どしたの?」

律子「この町に、面妖な旅人が訪ねて来なかった?」

美希「……もう、何処かへ行っちゃったの」

律子「そう、残念ね」

美希「……別に」

律子「ふぅん……珍しいわね、アンタがよそ者に興味持つなんて」

美希「別にって言ってるの!」

律子「まぁ良いわ。あの子の行き先ならだいたい見当ついてるし」

……

ザワザワ

亜美「誰あのおっちゃん達、何か気味が悪いよ」

やよい「めっ。亜美、そんなこと言っちゃダメだよ!」

真美「あれは……」

亜美「知っているのか真美!」

真美「ちらない」

伊織「ジバシリよ。サンカみたいなものね」

真美「ミキミキ、真美達も連れてってよ!」

亜美「そーだよ! あんなアヤシイ奴ら信用しちゃダメだよ!」

やよい「うっうー! 血ぃ見んことには収まりつかんですよー!」

美希「亜美はそんな身体じゃムリって思うな。それに、皆にはたたら場を守って欲しいの」

伊織「心配いらないわ。美希には私がついてるんだから!」

亜美「えぇー」

真美「いおりんじゃなぁ……」

伊織「きー、何よ! 私じゃ不満なわけ!?」

亜美真美「「あははははは!」」

本日は以上です
ということで、あずささんは大侍の浅野さんです

まだ出てないアイドルはいない…って真と千早がまだか…


今んとこヤックル退場以外は原作通りだよな

美希「あれ、そう言えば律子は?」

伊織「さぁ、涼なら部屋にいたけど……」



……

貴音「……っ」ムクッ

響「むにゃむにゃ……」zzz

貴音「……ふふ」ナデナデ

貴音「っ!」ズキッ

いぬ美「辛いか?」

貴音「……いぬ美殿」

いぬ美「お前にいぬ美と呼ばれる筋合いは無い!」

貴音「私は随分長い間眠っていた様ですね。夢うつつに、響が世話をしてくれたのを覚えております」

いぬ美「お前が一声でも呻き声をあげれば、すぐさま噛み殺してやったものを」

貴音「ふふ、呻き声を漏らしたのは響の方でしたね」

いぬ美「惜しいことを……おい待て私の娘に何をした!」

貴音「美しい身体でした……オッコトヌシはまだ動いていないのですか?」

いぬ美「穴に戻れ小娘! お前には聞こえまい。娘を蹂躙された母の嘆きとついでに猪に食い荒らされる森の悲鳴が!」

いぬ美「私はここで朽ちていく身体と森の悲鳴に耳を傾けながら、あの金髪毛虫を待っている……あの時代考証もクソもない頭をかみちぎる瞬間を夢見ながら」

貴音「モロ、もう止められないのでしょうか……争い以外に道は無いのですか!?」

いぬ美「人間共が集まっている。じきにここまでやって来るだろう」

貴音「響をどうするのですか。道連れにすると言うのですか!?」

いぬ美「ふん、如何にも人間らしい手前勝手な考えだ。響は私の娘だ。森を守り、森が滅びる時は共に死ぬ」

貴音「母上様、あの娘を私に下さい!」

いぬ美「黙れ小娘! いつ私が貴様の母になった!」

貴音「そもそも、貴女は響の本当の母ではありません。彼女の本当の親御さんは何処に?」

いぬ美「……あの子は生け贄だよ」

貴音「なっ!?」

いぬ美「かつて森を侵した人間が、自らの命可愛さに投げて寄越した赤子が響だった」

いぬ美「あの子は自分が捨てられたという事を理解している。そして、このまま山犬として生き続けられぬ事も……人間にもなれず、山犬にもなりきれない。あの子は、哀れで愚かな可愛い我が娘よ」

貴音「……」

いぬ美「貴音とやら。人の垣根を越えられぬ貴様に一体何が出来る! お前に響が救えるか!」

貴音「それでも……それでも私は響を愛してしまったのです」

いぬ美「ふんっ、話にもならないねぇ。猪共の方がまだマシだ」

……

貴音「……月が、美しい」

??「そうね」

貴音「っ!? 何奴!」

律子「そう構えないでよ」

貴音「律子嬢?」

律子「モロとアンタの話、聞かせて貰ったわよ」

貴音「……」

律子「山犬に言い負かされてちゃ世話無いわね。ま、モロの言うとおりよ。アンタは覚悟が足りないわ」

貴音「覚悟……」

律子「アンタ、もののけ姫が好きなんでしょ?」

貴音「ええ。一目見た時から。そして話す度に、会う度に、身を重ねる度に、思いは強くなっていきました」

律子「なら、迷うことないじゃない。山犬や猪たちと、たたら場を滅ぼせば良いのよ」

貴音「そんな事……私には出来ません」

律子「アンタ、たたら場に行ったんでしょ? 亜美や真美、やよいに伊織。そして美希と話したのよね」

貴音「彼女たちは、真強く生きていました。私の浅はかな正義感など、彼女らの強さに比べれば紙切れのような物です……」

律子「はぁ……森を壊すたたら場の皆は助けたいけど、森に生きるもののけ姫を愛してる? そんな矛盾が許されるわけないじゃない」

貴音「ですが、何か他に手だてが……」

律子「無いのよ。たたら場を維持するには、砂鉄と木が絶対に必要なの。美希だって馬鹿じゃない。自分たちで植林もしてるし、木や砂鉄も他の町から買い入れてる。けどそれじゃ、あの町の子皆を食べさせるには足りないのよ」

貴音「……」

律子「現実を見なさい、貴女は人間よ。貴女がどうするべきなのか、人が生きていく為には何が必要か、分からないわけじゃないでしょ? 美希も貴女の事を気に入ってるみたいだし、たたら場で美希のことを支えてやってもらえないかしら? あの子、ああ見えて結構甘えん坊だから……」

貴音「美希が……」

律子「あの子もまだまだ子供なのよ。それでも、皆の為に決断してきた。アンタも決めなさい。良い返事、期待してるわよ」タッ

貴音「……」

……

響「貴音、歩けそうか?」

貴音「ええ、響と春閣下のお陰です」

響「そうか……」

貴音「響」ツツー

響「うぎゃっ!? ど、何処を触ってるんだ!」

貴音「やっと硬さがとれましたね」

響「貴音……」

貴音「響、もう行くのですね?」

響「うん。やっぱり人間を許すことは出来ないから」

貴音「そうですか……」

響「この子が麓まで送ってくれるぞ」

山犬「わんわん」

貴音「……達者で、響」テクテク

響「貴音、何か思い詰めてたな?」

山犬「クゥーン?」

響「……行こう。今日こそ決着をつけてやるんだ」

……

貴音「妙ですね、森が静かすぎます。はるかさん達もいません」

貴音「ここまでで結構です。一つお願いがあるのですが」カチャッ

貴音「この小刀を響に届けてもらえませんか?」

山犬「承知した。だが、先程自分で渡せば良かったのではないか?」

貴音「今の私に、そんな資格はありませんから……では、さようなら」テクテク




……

響「何だこの煙、ひどい臭いだ」ゲホゴホ

いぬ美「ただの煙じゃない。私達の鼻を効かなくしようとしてるのさ」

響「見ていぬ美、彼処に美希がいる。木を切ってるぞ! 割り箸にする気だ!」

いぬ美「ふん、見え透いた罠だね」

響「罠?」

いぬ美「猪共を怒らせて森から誘き出そうとしてるのさ。よほどの仕掛けがあるのだろう」

響「大変だぞ、ぶた太達に教えたげなきゃ!」

いぬ美「ぶた太とて馬鹿ではない。全て分かっていても猪たちは真正面から突き破りたいのさ」

響「……いぬ美、ここでお別れだよ。自分、ぶた太の眼になってくるぞ!」

いぬ美「……お前にはあの若者と共に生きる道もあるんだがねぇ」

響「人間は嫌いだ! ……でも、貴音のことはそんなに嫌いじゃない」

いぬ美「響、己の信ずる様に生きると良い」

山犬「ただいまー」ワンワン

響「ん? 貴音が自分に?」

響「綺麗……黒曜石の小刀か」

いぬ美「お前達は響とお行き。私は春閣下の傍にいよう」

響「……さぁ、行こう!」ダッ

……

ワーワー

貴音「この音は……」

侍「何者だ!」

貴音(たたら場が攻められている!?)

侍「止まれぃ!」

貴音「推し通る!」バッ

侍「……たまげた、飛び越えやがった」



貴音「亜美、真美! やよい! 無事ですか!?」

亜美「ん? 真美、あれお姫ちんじゃない?」

真美「えっ!? ホントだ、お化けじゃない?」

貴音「え、お化け!?」キョロキョロ

亜美「大丈夫みたい。お姫ちーん!」

貴音「亜美、皆は無事ですか?」

亜美「無事っちゃ無事だけど、下はやられちゃったよ!」

真美「あいつら、ミキミキ達の留守を狙って来たんだよ!」

貴音「美希はどちらへ?」

真美「いおりん達連れて春閣下狩りに行っちゃった。知らせに行こうにも囲まれちゃってて……」

貴音「私が美希を呼びに行って参ります。それまで持ちこたえられますか?」

真美「いざとなったら溶けた鉄をぶっかけてやんよ!」

貴音「必ずや戻ります!」ダッ

真美「頼んだよー!」


……

貴音「非道い……どこも死体だらけです」

石火矢衆「何者だ! ここは修羅の庭。よそ者は立ち去れ!」

貴音「この死者達に世話になった者です。美希はどちらへ?」

石火矢衆「星井はここにはいない。私が伝えておこう」

貴音「いえ、直に話します!」

やよい「貴音さーん、無事だったんですね!」

貴音「やよい! 此方にいたんですね」

やよい「はい。伊織ちゃんにお願いして連れてきて貰ったんです」

貴音「非道い有様ですね……」

やよい「はい……まだ沢山の人が埋まっちゃってるんです」

貴音「やよい、たたら場が侍に襲われています」

やよい「えっ!?」

貴音「亜美や真美達が頑張っていますが、時間の問題でしょう。早く皆お戻り下さい!」

やよい「はわっ、大変ですー!」

貴音「落ち着いて下さい! 美希はどちらへ?」

やよい「眼鏡連の人たちを連れて先に進んじゃいました」

貴音「眼鏡連?」

やよい「社長連っていう都の偉い人たちの手下で、皆眼鏡をかけてるんです」

貴音「眼鏡を……」

石火矢衆「用が済んだならさっさと帰れ。おい貴様ら、作業に戻れ!」

やよい「ちょっと待って下さい!美希さんに連絡を……」

石火矢衆「森が深すぎる。遣いはだせん」

やよい「そんなぁ……」

貴音「やよい、攻め手の中に山犬たちはいませんでしたか?」

やよい「へ?」

貴音「響……もののけ姫は?」

やよい「えーっと、ごめんなさい。分かんないです」

貴音「そう……ですか」

ワンワン

貴音「っ! あの声は」

山犬「わん」ジタバタ

貴音「そこにおられましたか!」

山犬「くぅーん」

貴音「響は……響は無事ですか!?」

山犬「気持ちは分かるが先に助けてくれ……」

貴音「くっ、やよい! 手伝って下さい!」

やよい「えっ!? でも、山犬を?」

貴音「良いから早く!」

やよい「は、はい!」ンションショ

石火矢衆「貴様いったい何をしている!」

貴音「この者に案内を頼むのです」グググ……

石火矢衆「貴様もののけの仲間だな!」

貴音「春閣下殺しとたたら場、どちらが大事か判らぬわけでもないでしょう!」

石火矢衆「我らには関わりない事よ!」カチッ

やよい「めっ!」ガシッ

石火矢衆「貴様何を……え、ちょっ! うわぁぁああああああっ!? お母ちゃぁぁぁあああああああん!?!!!」ボコメキョグキャッ

貴音「……」ポカーン

やよい「……さ、山犬さんを助けましょー!」

貴音「あ、はい」

本日は以上です
とうとう原作ストーリーからちょっとずつ脱線していきます

雪歩が【貴音を想って渡した】お守りの小刀を他の女に贈ったと知ったら……

>>145
>貴音「ええ。一目見た時から。そして話す度に、会う度に、身を重ねる度に、思いは強くなっていきました」

是非詳しく

>>169
なんか身体から大量のスコップを生やした祟り神が東北から南下してるらしい

実際、あの小刀渡すシーンのせいでアシタカのこと好きになれない

近所の幼なじみが御守りくれた位にしか考えてなかったんだろうけど、「それ他人にあげるんだ…」て子供の頃見た時に思ったな

カヤって許嫁じゃ

ついで扱いされるぶた太たちwwww
そしてやよいは一体何をしたのか…
「たくさん埋まってる」ってことは雪歩の掘った穴にたくさん人が落ちたのかー雪歩は貴音の匂いを嗅ぎ付けてきたのかな?

カヤはアシタカの許嫁ですね
私も初めて見たときは「おいアシタカおい」と思いました。アシタカまじ浮気者

……

貴音「やよい……いえ、やよい様、貴女はたたら場へお戻り下さい。私は美希を呼び戻して参ります」

やよい「気をつけて下さいね。眼鏡連もさっきの人たちの仲間ですから!」

貴音「ありがとうございます」

山犬「わんわん!」

貴音「さぁ、響の下へお願いします。そこに美希もいるはずです!」

……

律子「ジバシリに遅れをとるんじゃないわよ、涼!」

涼「うぅ……臭いなぁこの毛皮。律子姉ちゃん、やっぱりオッコトヌシはもののけ姫と山奥へ向かってるみたいだね」

律子「狙い通りね。春閣下に助けを求める気だわ。しっかりやんなさい!」

涼「こうなりゃヤケだよ……」

美希「さっきの男の子が顔に塗ってたのって、猪の血?」

律子「ジバシリの技よ。人間臭さを隠してくれるらしいわ」



……

響「ぶた太、頑張って! 後ちょっとで春閣下の池に着くぞ……っ!?」ビクッ

響「……何か来る。何だろう? 何処も彼処も血の臭いばっかでよく分かんないぞ」

カランッ

響「ほめ春香達?」

ほめ春香「オマエタチノセイデコノモリオワリ」

ほめ春香「オマエタチモリノハメツツレテキタ」

ほめ春香「イキモノデモニンゲンデモナイモノツレテキタ」

響「生き物でも人間でもないもの?」

響(それってほめ春香達の事じゃ……)

ほめ春香「キタァァァ、モリノオワリダァァァ」

響「……」

山犬「ヴヴゥゥッ」

ガサガサ

猪?「……」ヒョコッ

響「せ、戦士達?」

ぶた太「おおぉ……戻ってきた、黄泉の国から戦士達が帰ってきた!」

響「まずいぞ!人間の狙いは春閣下だ。お前はいぬ美にこの事を伝えに行け!」

山犬「わんっ!」

響「さぁかかってこい! 森中にお前らの正体をバラしてやる!」

ワオォォォン!

響「っ! 遠吠え」

ワオォォン!

響「貴音が森に?」

猪?「……」ゾロゾロ

ぶた太「プギィィイイイッ!」

響「しまった! このー!!」ビュン

ぶた太「熱い……身体が火のように熱いぞ……」ズモモモモモ

響「あっ、ダメだ! ぶた太、祟り神なんかなっちゃダメだ!」

涼「ご、ごめんね!」ボコッ

響「うぎゃっ!?」バタッ

……

ワオォォォン……

貴音「応えが! 響は!?」

山犬「響が危ない!」

貴音「急ぎましょう!」バッ

……

響「ん、身体が熱い……っ!?」ズモモモモ

響「嫌だ! 祟り神なんかなりたくない! ぶた太やめて!」

貴音「響ぃぃいいいいい!!」バッ

涼「山犬っ!?」

律子「あの子は!」

美希「もう、ここまで来てジャマばっかりでヤになっちゃうの」

貴音「美希、たたら場が襲われています! すぐに戻りなさい」

伊織「何ですって!?」

美希「デコちゃん、ちょっと黙ってて。ミキが話すから」

伊織「美希? でも……」

美希「貴音、その話証拠は?」

貴音「……ありません。信じて貰うしか」

美希「春閣下狩りをやめてアラサー狩りをしろって言うこと?」

貴音「そうは言っておりません! そもそもあずさはまだあらさぁではありません!」

伊織「美希、戻りましょうよ!」

美希「たたら場には出来るだけの準備はしてるの。ここまで来て、今更戻れないの!」

律子「池が見えたわよ! いよいよ正念場ね」

涼「ねぇ律子姉ちゃん。ここまで来れば僕らだけでも……」

律子「アンタ何も解ってないわね。『春閣下』という巨大な偶像を倒すには、同じくらい強いメインヒロイン力を持った者じゃなきゃいけないのよ」

涼「なるほど……だから移植後版におけるメインヒロインと言われる彼女を」

律子「ここにいる人間の中で春閣下を倒せるとしたら、それはコンシューマ化時のヒロインである美希か、SPでメインヒロインに立ちふさがったもののけ姫だけよ」

涼「もののけ姫が!?」

律子「そう。人間は自ら、切り札を相手に渡しちゃってたってわけ。皮肉なものよね」

懺悔します、ごめんなさい…あらさーで小鳥さんだと思ってしまいごめんなさい

>>191
そう悔いるな。俺も思った

>>191>>192
よ、おれら

俺だけじゃなかったのか…よかった

貴音「響、何処にいるのですか! 響ぃぃ!」

響「た、かね……」

貴音「っ! これは、ぶた太殿!?」

猪?「……」グサッ

ぶた太「プギィィィイイッ!」

貴音「散りなさい!」ビュン

貴音「ぶた太殿、触手ぷれいとは不埒な! 響を返しなさい!」バッ

貴音「響!」

響「貴音!? 来ちゃダメだ! 貴音まで祟り神になっっちゃう!」

いぬ美「やれやれ……あの金髪毛虫の為にとっておいた最後の力なんだけどねぇ」ムクリ

祟り神「プギィィイイッ!」

いぬ美「もう言葉まで失ったか。さ、私の娘を帰して貰おうか!」

律子「しめたわ、山犬が祟り神の相手をしてる今がチャンスよ!」

春閣下「……」

美希「メインヒロインの座、頂くの!」ドウンッ

春閣下「ヴァイ!」

律子「し、死なない!?」

美希「やっぱりリボンをとらなきゃダメみたいなの」チャキッ

律子「ま、拙いわ……早くしないとハルシュタインになっちゃうわよ!」

貴音「……げほっ、ごほっ! やはり私は攻められるよろ攻める方が性に合っている様ですね」

響「」ビクンビクンッ

貴音「響、しっかりして下さい! 私以外で気をやるなど許しませんよ!」ペチペチ

響「うっ……」

美希「これで……決めるの!」カチッ

ドォンッ!

貴音「はっ! 美希!」

春閣下「……」ポテッ

律子「リボンが取れたわ! 涼、リボン入れにしまいなさい!」

涼「よいしょっと。リボン二つにたいそうな入れ物だなぁ……ん?」

ハルシュタイン(リボン無し)「畏れ、敬い、崇め奉りなさい!」

涼「ぎ、ぎゃぉぉおおおおん!!」ジョロロロロ

律子「り、リボンがないのに動いてる!?」

伊織「律子落ち着いて。アンタ今凄い面白いこと言ってるわ」

美希「律子……さん、涼がハルシュタインにビビっておしっこ漏らしちゃったの。代わりに担ぐの!」

律子「全く、情けないわねぇ!」バッ

美希「ハルシュタインの凶悪ロボット軍団に気をつけるの!」

律子「もうこれ設定もクソもないわね! よっしゃ取った! 逃げるわよ、原作通りなら朝まで逃げ切ればこっちの勝ちだわ。どういう理屈か分かんないけど!」

美希「そんなの今更って思うな」

いぬ美「……小娘が、油断したな!」バクッ

美希「きゃっ!?」

律子「美希!」

美希「モロの奴、首だけで動きやがったの……」

伊織「美希、アンタ髪が……」

美希「髪をばっさり持ってかれて、セミロングになっちゃったの」

律子「オマケに茶髪になってるわね」

いぬ美「これで少しは……時代設定にあう」ガクッ

律子「目的それ!? アンタがそれで良いなら良いけど……とにかく逃げるわよ!」

……

貴音「響、大丈夫ですか?」

響「もうダメだよ……春閣下のリボンが取られちゃった。森は終わりだ」

貴音「ずっと疑問だったのですが、それはいったい何が問題なのでしょうか?」

響「何がってそれは……とにかく、昔からそう言われてるの!」

美希「あ、貴音だ」

貴音「おや、美希。随分さっぱりしましたね」

響「あ、見つけた! そいつをこっちに寄越せ! ギッタンギッタンにしてやるぞ!」プンスカ

美希「いやんなの」

伊織「どうにも緊張感でないわね……」

貴音「響、彼女はいぬ美に十分な罰を受けました」

美希「何でミキを助けてくれるの?」

貴音「亜美や真美に、連れて帰ると約束しましたから。それに、あの町には貴女が必要です」

伊織「その為には、とにかくこの状況を何とかしなきゃね」

貴音「春閣下のりぼんを人の手で返しましょう。響、協力して頂けませんか?」

響「い、嫌だ! 人間は皆敵だぞ!」プイッ

貴音「いけずです……」

響「ふんだ!」

貴音「響、確かに私は人間です。しかし、貴女もまた人間なのです」

響「違う、自分は山犬だ!」

貴音「響、自らの境遇を受け入れなさい。そうしなければ、事は何も進みません」

響「う、うるさーい!」グサッ

貴音「うっ! ……ふぅ」

響「え、何その反応」

貴音「時には突かれるのも良いですね」

響「変態だー!?」

貴音「響、今はいがみ合っている場合ではありません。共に春閣下のりぼんを取り返しましょう」

響「それには賛成だぞ。早くリボンを取り戻そう!」

美希「律子はあっちに行ったの。追いかけるなら急いだ方が良いって思うな」

貴音「参りましょう、響」

響「うん!」

とりあえず、本日は以上です
次回まではしばらく間が開くかもしれないです

ハルシュタイン閣下の台詞って畏れ!ひれ伏し!崇め奉りなさい!じゃなかったかな…まあもう何が何やらわからんからいいがww

あ、間違えてた

乙事主

>律子「り、リボンがないのに動いてる!?」
>伊織「律子落ち着いて。アンタ今凄い面白いこと言ってるわ」
確かに面白いこと言ってるリッチャンハカワイイデスヨ

話の終盤だからか、貴音が自らの(響への)欲望をさらけ出しまくってるな

>>213
響とあってからずっとフルスロットルだったように思えるが…
いぬ美をお義母さん呼びしたり響と肌を重ねただの…あれ?いつも(765プロ)の貴音と変わらな…い?

序盤は完璧にギャグキャラだったけどな

……

響「いたぞ、律子だ!」

貴音「律子嬢、止まりなさい!」

律子「あら貴音、生きてたのね。良かったわ」

貴音「律子嬢、春閣下のりぼんを返していただけませんか?」

律子「ここに来てそんなこと出来るわけないでしょ。もうじき夜が明けるわ。そうすれば春閣下はただの無個性になって消え去るはずよ」

貴音「森と人、双方が生きることは出来ないのですか?」

律子「欲を抱き続けるのは人の性よ。今更立ち止まる事なんて……できないわっ!」シュッ

貴音「くっ、交渉決裂ですか。ならば私も肉体言語にて!」バッ

律子「そう恐い顔しないの。これもまた世のため人のためってね!」ガッ

貴音「それでも……私は負けるわけには参りません!」

律子「言ってくれるわね。もののけの仲間にもなれず、人間を見捨てることも出来ない……そんな中途半端なアンタに、いったい何が出来るって言うの!」

貴音「確かに私は響を愛おしく思い、同時にたたら場に生きる彼女らにも健やかに生きて欲しい。そんな半端な事を願う愚か者です」

律子「分かってるじゃない。二兎を追う者は、どっちも失うのが世の常なのよ!」

貴音「生来煩悩の払えぬ私には、どちらかの想いを捨てることなど出来ません。ならば私は、私の求める全てのために、ただただ死力を尽くすのみです!」

律子「ったく、アンタみたいな馬鹿が一番やっかいなのよ!」バッ

貴音「律子嬢、これにて決着です!」ダンッ

律子「ぐはっ!?」

貴音「今です、響!」

響「ちぇいさー!」ガシッ

律子「あ、待ちなさい! リボン泥棒!」

響「お前が言うなー!」スタコラ

貴音「さぁ響、春閣下にリボンをお返ししましょう」

響「うん!」

律子「今更戻したって春閣下はもう元には戻らないわよ!」

貴音「そんなことは最早関係ありません!」

律子「なっ、アンタ自分が何言ってるか解ってんの!?」

貴音「人の手で起こした事は、人の手で決着をつけねばならないのです!」

律子「何を今更マトモそうなこと言ってんのよ!」

貴音「さあ響、共にりぼんを掲げましょう!」

響「うん!」スッ

ハルシュタイン「うー……わっほい!」スチャッ

美希「ハルシュタインがリボンを着けたの!」

伊織「見て、最凶ロボット軍団が崩れていくわ!」

……

やよい「うっうー、何だか分かんないけど木が生えてきましたー!」

亜美「これ何が解決したの?」

真美「○ブリお得意の緑化エンドってやつだねぇ」







……

貴音「……」

響「……」

貴音「……あの」

響「どしたの?」

貴音「痣、治ってないのですが……」

響「そりゃ、まだエンディングじゃないからな」

貴音「そんな! 原作では結局特に何も解決しないまま痣が治って私ことアシタカの一人勝ちでおしまいではありませんか!」

響「そうは問屋が卸さないぞ! 貴音にはきっちり森の味方になって貰うからな! じ、自分にあんなことまでして、捨てるなんて許さないんだからな!」

美希「ミキだって、貴音にはたたら場にいて欲しいって思うな」

貴音「なるほど、これが世に言うもて期というやつですか」ムフゥ

ひびみき「「調子にのるな!」」ペシン

貴音「あうっ……いけずです」

響「それで!」

美希「どっちにするの!?」

貴音「むむむ……これは難問です」

響「簡単だぞ! 貴音は森で自分と暮らせば良いんだ! 自分、立派なお家を作るぞ!」

貴音「愛の巣、という訳ですね。これは心惹かれます」

美希「違うの! 貴音はたたら場でミキ達と町を大きくするの! 目指せおにぎり食べ放題なの!」

貴音「た、食べ放題……」ゴクリ

貴音「弱りました……私の故郷であれば、自然がそのまま我等が部族の住居になるのですが……」

伊織「ところで、たたら場は大丈夫なのかしら? あずさ達が攻めてきてるんでしょ?」

貴音「そ、そうです! 一度たたら場に戻りましょう!」

……

小鳥「ぴよよ……小さなたたら場だと思ったら、予想外にねばるわね」ムムム

??「あらぁ? どうしてまだ戦が終わってないのかしら~」

小鳥「あ、あなたは!?」ゾクッ

あずさ「困りましたねぇ。せっかく鉄を受け取りに着たのに、準備が出来てないどころか、町一つ落とせてないなんて……」ゴゴゴゴゴ

小鳥「あ、あわわわわわ」ガクブル

あずさ「小鳥さん、何か弁解はありますか?」ニッコリ

小鳥「あ、あのですね! あの子達ったら結構性能の良い武器を使ってて、それで」ワタワタ

あずさ「そうなんですか~。じゃあ、お・し・お・き、ですね~」

小鳥「そうですよね! あずささんやっちゃって下さい!」

あずさ「あらあら~、何か勘違いしてませんか? おしおきされるのは……」

あずさ「あなたですよ、小鳥さん」

小鳥「え!? いや、ちょっと待っ……いやだー! お仕置きは嫌ー!」

あずさ「うふふ。さてと、あのティーンエイジャー共にもおしおきしてあげないとね」

……

伊織「やばいわね……完全に包囲されてるじゃない。これじゃたたら場に帰れないわ」

美希「包囲を破れないの?」

美希「ムリよ。こっちは銃があるとは言えたったの四人よ?」

貴音「やよいはどうやってたたら場に戻ったのでしょうか……」

伊織「やよいは天使だからに決まってるじゃない」

響「そうだそうだ!」

貴音「面妖な」

美希自問自答してるぞ.......

ageすまん

すみません間違えました

伊織「ムリよ。こっちは銃があるとは言えたったの四人よ?」

の間違いです

>伊織「やよいは天使だからに決まってるじゃない」
天使ならしょうがないな

やよいは女神だろ?

続きはまだか?

間が空くって言ってるしまだじゃね?
最近765のss少ないから早く更新して欲しいけど

お待たせして申し訳ないです
今からちょろっとだけ更新します

美希「……っ!? 見てあれ!」

伊織「なっ、何あの軍勢……あずさのとこにあんな兵力あるなんて聞いてないわよ!?」

美希「理由なら簡単なの。あずさの横に居る二人を見るの」

伊織「あ、あのシルエットは……」

……

あずさ「どうやら、計画は上手くいかなかったみたいですねぇ」

高木「うむ、どうも律子君がしくじった様だね」

黒井「ふんっ。だから高木のとこのへっぽこ眼鏡連なんぞ信用ならんと言ったのだ」

あずさ「まぁまぁ。春閣下はいなくなったみたいですし、後は予定通り、あの山とたたら場を両方私達の物にするだけじゃないですか」

高木「そうだね。じゃあ始めようか」

黒井「ウィ、へっぽこティーンズとへっぽこ動物どもを皆殺しと行こうか」

……

亜美「どーしよー! 数がドンドン増えてくるよー」

真美「諦めちゃダメだよ! ミキミキとたたら場を守るって約束したんだから!」

やよい「うっうー! みなごろしれすぅ!」

……

貴音「拙いですね……あずさ達が動き出した様です」

響「あ、あいつら自分たちの山にも向かってないか!?」

??「そりゃそうよ。あずささんと社長連の目的は、最初からたたら場と山の両方なんだから」

美希「律子!」

律子「さんを付け……まぁ良いわ。あの人達は、たたら場の持つ技術力と、春閣下の山が持つ豊富な資源を狙ってるのよ」

伊織「そして、アンタ達眼鏡連もその手下ってわけね」ギリッ

律子「まあその通りなんだけど……今回はアンタ達に味方するわ」

貴音「律子嬢?」

律子「結局、馬鹿には勝てないってわけね。貴音、アンタを見てると、分の悪い賭けも悪くないかもって思っちゃったのよ」

貴音「律子嬢……ありがとうございます」

響「それにしたって5人にしかならないぞ! こんなんじゃどうしようもないよ……」

律子「とにかく、向こうにいる亜美達と合流するしかないわね。武器の大半は向こうにあるわけだし」

美希「それにしたって戦力が全然足りないの!」

貴音「戦力ならあるではありませんか」

伊織「え、何処にいるっていうのよ」

貴音「彼方です」

律子「彼方って……まさか、山の動物たちの力を借りろって言うの!?」

響「い、嫌だ! 何で人間の住処……それも自分たちの山を荒らしてきたたたら場なんかを守らなきゃならないんだ!」

美希「こっちこそお断りなの! 山犬の手なんか借りないの!」

ひびみき「「ぐぬぬぬぬぬ……」」

貴音「この……うつけ者が!」バチコーン

ひびみき「「へなっぷ!!」」

貴音「今は意地を張り合う時ではありません! 互いに守らねばならぬ物のある身同士、何故協力出来ないのですか!」

響「だ、だって……」

美希「ミキは悪くないの。もののけ姫のせいなの」

響「何だとー!」フシャー

美希「なんなのなの!」ナノー

貴音「まだ解らぬようですね……」ゴゴゴゴゴ

響「自分は響って言うんだ、よろしくな!」ガクガク

美希「響、よろしくなの!」ブルブル

貴音「仲良きことは、真美しき事ですね」ニコニコ

律子(双方が生きる道ってこれ?)

貴音「では、一度たたら場に戻る方法ですが……」

美希「ミキに良い考えがあるの!」

律子「本当? その台詞、何だかもの凄く不安なんだけど……」

……

兵士A「連中、ティーンエイジャーのクセに粘るわね」

兵士B「そうですね。こんな膠着状態には、のんびり紅茶は如何ですか?」

兵士C「それ、もしかしなくてもギャグですか?」

兵士D「わかるわ」

兵士C「いやいや何がですか!? っていうか、ナナはどうしてこの陣営にいるんでしょうか?」

兵士A「そりゃさんじゅ……」

兵士C「ナ、ナナはにじゅっ……ピッチピチの17才ですよ!」

兵士B「あら? あれは……」

祟り神?「がおー!」

兵士A「あ、あれって祟り神じゃない!?」

兵士B「そうみたいですね。山狩りに出ている訳ですから、祟り神が出るのはおかしくありませんね」

兵士D「わかるわ」

兵士C「あわわわ、そんなこと言ってる場合ですか! 祟り神に近づくと呪われちゃうんですよ!?」

兵士A「ここはいったん逃げちゃいましょ!」

兵士C「えぇっ!? 逃げちゃって良いんですか?」

兵士D「逃げるわ」

兵士A「残りたいなら残っても良いけど?」

兵士C「何をぐずぐずしてるんですか、早く逃げますよ!」ウッサミーン

……

美希「ふぅ、思ったより上手くいったの!」

響「戦士達の毛皮をこんな事に使うなんて……ぶた太に申し訳ないぞ」

貴音「私の痣からでるあの昆布の様な物が役立つ日が来るとは思いませんでした」

律子「昆布ってアンタねぇ……」

伊織「律子、そう言えば涼はどうしたの?」

律子「涼は置いてきたわ。おもらししてるし、ハッキリ言ってこの戦いにはついて行けそうにもないわ」

美希「そんなことより早くたたら場に入るの!」

……

亜美「ミキミキぃ! 無事だったんだね!」

真美「心配したんだよ!」

やよい「うっうー、皆揃えば百人力ですー!」

美希「それで、こっからどうするの?」

貴音「今こそ山に籠もり、人と獣が手を取り合うことであずさの軍勢を追い返すのです!」

ひびみき「「うー……」」

律子「ま、やっぱりそれしかないわよね」

伊織「利害も一致してるし、良いんじゃないかしら?」

響「やっぱりダメだぞ! だって自分たちずっと争ってきた訳だし……」

美希「そうなの! 今更って感じなの!」

亜美「えー、良いじゃんか。もののけ姫……じゃなくて、ひびきんって思ってたよりおもしろそうなキャラだし」

響「ひ、ひびきん!?」

真美「そうだよー。大体、いがみ合って全滅しちゃったら友子もいないじゃんか!」

伊織「元も子も、でしょ。美希、亜美や真美の言う通りよ。ここは意地をはる場面じゃないわ」

美希「むぅ~……仕方ないの。山の獣たちと手を組むの」

響「自分は嫌だからな! いぬ美やぶた太、春閣下を殺しておいて、今更仲良くしようなんて都合が良すぎるぞ!」

美希「それを言うなら、こっちだってた何人モロに食べられたか分からないの!」

響「それはそっちが山を荒らすからだろ! いぬ美だってわざわざ不味い人間の肉なんて食べたくないって言ってたぞ!」

やよい「二人とも、喧嘩はやめて下さい!」

響「やめるぞ!」

美希「え」

やよい「流石響さんです!」

美希「ず、ずるいの! 元はと言えばミキの方が先に手を組むって言ったのに」

響「ふん、美希の事認めた訳じゃないからな! 自分はやよいの可愛さに免じて許したげるだけなんだぞ!」

伊織「分かるわ」

律子「アンタその台詞は紛らわしいわよ」

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いまさらだが祟り神ではなくタタリ神でっせ

え、そうなんですか!?
すみません脳内補完しといて下さい。

……

伝令「あずさ様! 山に向かった部隊が!」

あずさ「あらぁ、もう動物さん達を皆殺しにしたんですか?」

伝令「い、いえ。山に向かった部隊からの連絡が途絶えまして……」

あずさ「……」

伝令「おそらく、何者かによって壊滅したものと……あ、あずさ様?」

あずさ「あらあら、困ったわねぇ……」ゴゴゴゴゴ

伝令「ひ、ひぃっ!!」

あずさ「かくなる上は、私自らお相手しなきゃいけないかしらねぇ」

……

伊織「山に向かってた部隊は結構簡単に倒せたわね」

美希「やっぱあずさも、山よりたたら場の方が手強いって思ってたんじゃないかな?」

響「な、なんだとー!」

律子「あーもう、アンタ達いちいち喧嘩するのやめなさいよ! それにしても……」

ほめ春香s「ニンゲンウツ。テッポウデタオス。ワリバシモヤス」ワラワラ

律子「味方とは言え、ぞっとする光景ね……」

亜美「それで、これからどうする?」

律子「とりあえず本陣を構えるわよ。響、この山で一番守りに適してるのは何処なの?」

響「春閣下の泉か、自分たちの住処だな。春閣下の泉は今お前らのせいでかなり荒れてるから、自分の住処に行こう!」

~響のお家~

響「それで、これからどうするんだ?」

伊織「そんなことより、たたら場を空にして来て良かったの? あずさ達に取られちゃうんじゃ……」

律子「大丈夫よ。今のたたら場には武器も食料もないし。攻め手のあずささんにとっては籠城する必要も無し。あずささんにとって、拠点としてのたたら場は無価値よ。その上、あずささん達はたたら場自体を欲しがってるから傷つけられる心配もないわ」

美希「一番の問題は戦力差なの。ほめ春香達に銃を持たせたのは良いけど、それでもまだまだこっちが不利なの」

律子「そうなのよね……」

響「……ねぇ律子。敵の親玉は何人いるんだ?」

律子「まずは三浦あずささん。この近くに広大な領地を持つ侍よ」

律子「そして、残り二人は社長連の高木順二郎社長と黒井崇男社長。高木社長は飄々としていてつかみ所の無い人で、黒井社長は力で何でもねじ伏せるタイプね。この二人、昔からライバル関係で……っていっても、黒井社長が一方的に高木社長に対抗心を燃やしてるだけなんだけどね」

響「……自分に良い考えがあるぞ」

伊織「アンタ達は何でどこぞの総司令官っぽい台詞が多いのよ」

……

兵士「黒井社長、先程見回りの兵が捉えたこの奇妙な生き物がこのような文を」

ほめ春香「シバラレルノキモチイイ。アラタナセカイミエテクル」

黒井「どれ、見せたまえ。それとその気味の悪い生き物は処分しておけ」

兵士「はっ!」

黒井「何々……ん!?」

手紙『高木社長へ。かねてよりの計画通り、黒井社長の部隊を山へ誘導して下さい。後は我々で始末を付けます。律子より』

黒井「この筆跡、間違いない……あの高木の犬め、失敗したと見せかけて山に潜んでいたのか! それよりもあの卑怯者の高木め……この私を陥れようとしていたとは。ふん、こうなれば逆に奴らを罠に嵌めてやる!」

……

亜美「やるじゃんひびきん!」

律子「私の存在を上手く使ったわね。良い策だわ」

響「えへへ、昔二頭の鹿が喧嘩してる隙をついて両方捕まえた時の事を思い出したんだ!」

美希「これで敵の1/3は動きを封じられたの! これならミキ達でも勝てるかも」

ほめ春香さんが目覚めた?つか閣下死んでなくね?
リボン取られたがひびたかで元に返したような…
まあその後生き返ったのか死んだのかもわからないで今の状態だけど

続きキター

律子「いいえ、こうなったら徹底的にやるわよ! 黒井社長をこっちに引き込むわ」

真美「どうやるの?」

律子「おそらく、黒井社長なら放っておいても勝手に高木社長を攻撃しそうだけど……美希、アンタにやって貰いたいことがあるわ」

美希「面倒くさいけど頑張るの!」

……

黒井「さてと、感情にまかせて手勢を集めたは良いが、高木を攻撃すると言うことはあのやっかいな三浦あずさも敵に回してしまう。どうしたものか……」

美希「そんなの簡単だって思うな。予定通り、高木社長を攻撃すれば良いの!」

黒井「何者だ!」

美希「美希はたたら場の主なの。黒井社長と交渉しに来たの」

黒井「星井美希……確か金髪だったと聞いたが?」

美希「山犬にカットされて覚醒したの」

黒井「覚醒? まぁ良い。それで、交渉とはどういう事だ?」

美希「簡単なことなの。ミキ達はたたら場が無事ならそれで良いの。黒井社長にはあの山の資源とたたら場で作った鉄を半分あげるから、代わりにミキの味方になって欲しいの」

黒井「ほう。だが、貴様らは山の連中と手を組んだと認識していたが?」

美希「それは黒井社長達が急に攻めてくるから仕方なくなの。ミキだって別に組みたくてあの人達と組んでる訳じゃないの」

黒井「ふっ、なるほど。その他者を蹴落としてでも自分が生き残ろうという考え、気に入ったぞ。良いだろう、貴様の提案に乗ってやる」

美希「アハッ、ありがとなの! それじゃ、あずさ達が山に登りだしたらミキ達も打って出るから、その時に後ろから……」

黒井「ふむ、挟み撃ちという訳だな。良かろう。それで、山の連中はどう片付ける気だ?」

美希「その点はこれがあるから大丈夫なの」スッ

黒井「それはまさか……春閣下のリボンか!?」ズイッ

美希「ダメ、これはミキ達のなの! これさえあれば、山の連中はどうとでもなるの」

美希(まぁコレ響のリボンだけど)

黒井「なるほどな。分かった、手はず通りにしようではないか」

美希「それじゃ、後は作戦通りよろしくなの」

……

あずさ「それじゃ、お山の動物さんとたたら場の子供達を皆殺しにいきましょうか~」ニコニコ

高木「大丈夫なのかね? 彼らの武器は我々の物より数段高性能だが……」

黒井「ふん、だとしても数では此方が圧倒的に有利だ。押し切れぬ訳ではない」

あずさ「うふふ、それだけではありませんけどね~」

黒井「? まあ良い。とっととこんな田舎は滅ぼしてしまうぞ」

高木「二人がそう言うのなら仕方ないね。どれ、先陣は私が行こうか」

あずさ「ええ、おねがいしますね」

黒井「私は後詰めを担当しよう。戦場が深い森な以上、何処から攻撃が来るか分からんからな」

あずさ「それじゃあ、レッツゴ~」

高木「み、三浦君! そっちは逆だよ」

……

響「……動き出したぞ!」

律子「良い? 作戦通り行くわよ!」

伊織「まずは私の部隊ね。行くわよアンタ達、着いてきなさい!」

ほめ春香s「イオリンハァハァデコナメタイ」ワラワラ

伊織「……」

やよい「頑張ろうね、伊織ちゃん!」

……

高木「予想に反して真正面から来たね。どうするかね?」

あずさ「片付けちゃって下さい」

高木「承知した。全軍抜刀したまえ! 散開して木に隠れながら接近だ!」

伊織「ふぅん、相手も馬鹿じゃないみたいね。これじゃ鉄砲が当たらないじゃないの」

高木「伊達に歳は取っていないという事だよキミぃ」

伊織「でも、やっぱり都暮らしは解ってないわね」

高木「ん?」

伊織「にひひ、不用意に森に入ったら、山犬に食べられちゃうのよ」

兵士「た、高木社長! 森の中に山犬が! 兵が次々とやられています!」

山犬弟「人間って不味いから嫌いだ」ガジガジ

山犬兄「響のためだ、我慢しろ」ガジガジ

高木「ぜ、全隊集合! 盾で銃弾を防ぎながら接近だよ!」

黒井「ふん、やはり貴様の甘っちょろいやり方ではこの程度か」

高木「なっ!? 黒井、いったい何を」

黒井「黒井隊、突撃! 敵は高木と三浦あずさだ!」

ワー!

高木「う、裏切るのか黒井ぃ!」

黒井「それは此方の台詞だ。ふはははは、これで山も鉄も全て私の物だ!」

高木「ぬわー!」

響「やったぞ! 敵は総崩れだ!」

律子「よし、作戦通りね!」

美希「……まだみたいなの」

……

黒井「くっくっく。とうとう私が天に征く時が来たぞ! やはり王者はこのくろ」グサッ

あずさ「あらあら~、面白い冗談ですねぇ」

黒井「ガフッ……み、三浦あずさ。貴様何故」

あずさ「うふふ。私、最初から社長達の事を信じてなかったんですよ」

黒井「」バタッ

やよい「い、伊織ちゃん!」

伊織「て、撤退よ! 撤退!」

ほめ春香s「オッパイオソッテクル。モリノオワリダァァ」ワラワラ

あずさ「さてと、予定より大分兵隊が減っちゃったけど、ここからが本番よ~」パチンッ

……

響「っ!? この足音……か、囲まれてるぞ!」

亜美「えぇー!?」

真美「何で何で!? さっきまで影も形もなかったのに!」

やよい「ふ、伏兵さんですか!?」

律子「っていうか響! アンタなら匂いで気付くはずでしょ!?」

美希「……ジバシリの技だね」

響「多分それだぞ。ごめん、足音がするまで全然気付かなかった……」

伊織「ど、どうするのよ! こんな急造の砦じゃあっという間に落とされちゃうわよ!」

律子「万事休す、かしらね。あーあ、やっぱりらしくないことはするもんじゃないわね」

響「……そう言えば」

美希「どうしたの、響?」

響「いや、貴音が248レス目からいないんだ!」

皆「っ!!??!!」

亜美「た、確かに!」

真美「喋ってないだけでいるものだと思ってたよ」

律子「さっきから妙に話が真面目に進むと思ったらそう言うことだったのね!」






皆(……これもしかしていなくても良いんじゃ)

~精神世界的な何か~

貴音「むにゃむにゃ……らぁめん」

「……さん、貴音さん」

貴音「はっ、ここは……」

春香「ここは私が作った精神世界です」

貴音「春閣下?」

春香「いいえ。今の私はほとんどの神性を失って、普通の女の子に戻っています。そうですね、春香とでも呼んで下さい」

貴音「春香……」

春香「残りわずかな力を使って、こうして貴音さんとお話しています。今から三つだけ、どんな質問にも答えますから、何でも聞いて下さい!」

貴音「何と、何でもですか……では」

貴音「響は私の事をどう思っていますか?」

春香「へ?」

貴音「ですから、響の気持ちです」

春香「べ、べた惚れです」

貴音「そうですか。いえ、そうでしょうとも!」ニヤー

春香「コホン、気を取り直して次の質問をどうぞ!」

貴音「そうですね……それでは」

貴音「何故我々は全裸なのですか?」

春香「……精神世界っていうのはそう言うものなんです」

貴音「面妖な……」

春香「貴音さん! 今の状況解ってるんですか!? 貴音さんの大事な響ちゃんが生きるか死ぬかの瀬戸際なんですよ!」

貴音「そ、そうでした! こんな事をしている場合ではありません」

春香「そうですよ!」

貴音「さて、そうなるとよく考えて質問をせねば……おや? 後何度質問出来るのでしょうか?」

春香「これで最後です……あっ!」

貴音「……あ」

春香「貴音さんのおばかー!」フイッ

貴音「春香が消えてしまいました……」

……

あずさ「皆よく頑張ったわねぇ。あれだけの兵力差が、もうほとんどなくなってしまったわ。でも、それももうおしまいよ~」

律子「あ、あははは……もうダメだわ」

亜美「真美……」

真美「大丈夫。大丈夫だからね」ギュッ

やよい「うぅー、本当にもうダメなんですか?」

伊織「やよい……」

美希「ミキは、諦めないの!」カチャッ

響「自分もミキに同意だぞ!」

律子「ふ、二人とも!?」

響「やれやれ、最後に背中を預けるのがお前だなんて、全くついてないぞ」

美希「ふん、それはこっちの台詞なの。でも……」

響「……」

美希「どうしてだろ? こうしてるの、悪くないって思うな」

響「自分もだぞ。変なの、殺し合ってた仲なのに」

美希「ねえ響。もし生まれ変わったら、今度は仲良く出来るといいね」

響「そうだな。争いのない世界……そう、例えば歌や踊りを好きなだけ楽しめる様な世界で」

美希「ま、もしものことなんて今はかんけーないの!」

響「だな!」

あずさ「あらあら~。お姉さん、聞き分けない子は嫌いよ?」

ひびみき「「おりゃぁあぁああああ!!」」

あずさ「うふふ、若いって良いわねぇ……勝ち目がないって気づけないって、ある意味幸せよね~」シュバッ

響「あがっ!!」

美希「ぐっ!!」

あずさ「あらあら、二人ともとっても痛そうね。かわいそう……」

響「くそっ、強すぎるぞ」

美希「これが765一の弓取り、あずさの実力なの?」

あずさ「今、とどめを刺してあげるからね~」スッ

ガキンッ!!

あずさ「……あら~、何方かしら?」

貴音「二人に手は出させませんよ」

響「た、貴音!」

貴音「響、無事で何よりです」

美希「何処へ行ってたの?」

貴音「面妖な世界です」

あずさ「あらあら、私を相手してる時によそ見するなんて、妬けちゃうわね~」ググッ

貴音「何という力……こちらも最初から昆布100%で行かせていただきます!」ゴゴゴゴゴ

伊織「だから昆布言うな!」

ひびみきのオーラを感じる

あずさ「あら、貴女呪われてるのね。かわいそう……」キンッ

貴音「同情するなら、手加減をお願いできますか?」ガキンッ

あずさ「それはムリな相談ね~」ググ

貴音「くっ、痣の力を使って尚押し負けるとは……」

響「貴音!」

美希「力を合わせるの!」

貴音「響、美希!」

あずさ「あらあら~、3対1なんて卑怯ねぇ。でも、お姉さん負けないわよ?」

ひびたかみき「「「おりゃああああああああ!!!」」」

あずさ「ふふ、あくびがでちゃいそう」ブンッ

美希「きゃっ!!」

響「美希っ! くそ、何で勝てないんだ!?」

貴音「落ち着くのです響、彼女にも必ず弱点はあるはずです」

律子「弱点……はっ! そうよ、あずささんの弱点は……」

あずさ「あらあら~。律子さん、おイタはダメですよ?」グサッ

律子「え?」グラッ

バタッ

伊織「り、律子!!!」

律子「あ、あはは……やっぱり、私じゃダメなのかな……私みたいな生き方、してきたら……幸せには、なれな……」

伊織「律子!? 律子ぉおおおおお!!」

涼「律子姉ちゃん!」

真美「り、涼ちん!?」

亜美「無事だったんだね!」

涼「気付いたら周りに誰もいなくて……それより皆、あずささんの弱点は方向音痴なとこだよ!」

やよい「あずささん方向音痴なんですね!」

亜美「でも、それを知ってどうしろって言うのさ」

真美「うーん、律っちゃんなら何かナイスな作戦を思いつきそうだけど……」

伊織「とにかく、あの三人があずさを止めてる間に私達が何とかするしかないわ!」

亜美「何とかってどーするのさ!」

伊織「それは……」

やよい「うっうー! あずささんが方向音痴なら、迷子にしちゃえば良いんです!」

伊織「そ、それよ! アンタ達、私に協力しなさい!」

亜美真美「「ぶ、らじゃー!」」

……

美希「はぁ、はぁ……」

響「くっ……何て強さなんだ」

貴音「此方は三人がかりだと言うのに、未だ底が見えませんね」

あずさ「うふふ、ティーンエイジャーとは人生の覚悟が違うのよ~」

貴音「貴女がそこまでの強さを得てまで望むものとは……」

あずさ「……良い質問ね。私はこの力を使って天下を手に入れて」

フェアリー「「「……」」」ゴクリ

あずさ「運命の人を見つけるのよ~」

響「へ?」ガクッ

美希「なんなのなの!」

貴音「面妖な……」

あずさ「あなた達には分からないでしょうね……でも、私にはとっても大事な事なのよ~」

響「くそー、ラスボスなのに何て締まらない理由なんだ!」

美希「響、そんなの今更って思うな」

伊織「あずさ、こっちを見なさい!」

あずさ「あら~?」

亜美「くらえいおりんの必殺奥義!」

真美「太陽拳!」ハラリ

伊織「」ペカー

あずさ「きゃっ、眩しっ!?」

やよい「今です、皆さん!」

フェアリー「「「おりゃぁあああ!」」」ドンッ

あずさ「あ、あららららら……」フラッ

あずさ「あら~~」ヒュー

貴音「……この高さから落ちては、助からないでしょう」

美希「貴音はどうしてそういう要らないフラグをたてるの?」

伊織「大丈夫よ、あずさは方向音痴だから、どの道ここには戻ってこれないわ」

響「とにかく、自分たちが勝ったんだ!」

やよい「うっうー! もやし祭りの開催ですー!」ピョンピョン

律子「やれやれ、アンタ達といると心臓に悪いわ」

伊織「律子! 無事だったのね!」

律子「涼にすごい傷薬持たせといたおかげで助かったわ。もちろん、しばらくは絶対安静だけどね」

亜美「亜美と一緒にゴロゴロしてよっか」

真美「それより、まずはワンピースに倣ってウタゲしよーよ!」

??「あ、あの~」

皆「??」

春香「私も混ぜて貰っていいかな……なーんて」アハハ

響「は、春閣下!?」

貴音「おや、春香ではありませんか」

春香「あー、貴音さん! 酷いじゃないですか! せっかくの私の見せ場をあんな事で無駄にしてー!」プンスカ

貴音「ふふ、すみません。ですが、全ては丸く収まりました」

美希「そうなの! ミキ達もこれからは響と話し合って、間伐材だけ取らせて貰うの!」

響「資源については、美希と話し合って、森を傷つけない様に持って行って貰うことにしたんだ。どうせ自分たちには鉄なんて要らないし」

春香「良かったね、響ちゃん!」

貴音「あのぉ……」

春香「どうしたんですか?」

貴音「私のこの痣、何とかなりませんでしょうか?」

春香「あー……」

貴音「……」ドキドキ

春香「仕方ないですねぇ、私の最後の力で消してあげます」

貴音「本当ですか! 感謝します」パァァ

春香「ただし!」

貴音「な、何でしょうか?」

春香「響ちゃんを大事にすること! 浮気しないこと! これを守るなら、治してあげますよ!」

響「は、春香ぁ////」

貴音「おや、そんなことですか。それなら、頼まれずともそのつもりですよ」

春香「交渉成立ですね!」

……

美希「ホントに行っちゃうんだね」

貴音「ええ。やはり私は響と共に生きます。それに、自然の中で暮らすのは慣れたものですから」

美希「そっか。寂しくなるの」

律子「なーに言ってんの。これからは美希はたたら場だけじゃなくて、あずささんが治めてた領地全体の主なんだから。しゃきっとしなさい!」

伊織「そうよ! ……それに、いざって時は私たちに頼れば良いんだから」ボソッ

美希「律子、でこちゃん……」

響「貴音ぇ、そろそろ行くぞ!」

貴音「ええ。それでは皆様、また」

美希「響ぃ、貴音ぇ! またいつでも遊びに来るの!」

響「うん! また会おうな、美希!」

春香「めでたしですよ、めでたし!」

……

あずさ「あら~、ここは一体どこでしょうか?」

P「お困りですか?」

あずさ「っ!! う、運命の人!?」

P「はい?」

あずさ「い、いえ! そうなんです。旅の途中で迷ってしまって、食料も尽きてしまって」

P「もし良ければ、私の家に来ませんか? たいした物もありませんが」

あずさ「ぜ、是非!」

あずさ(うふふ。幸せって、意外と近くに転がってるのね~)


~東と北の間~

雪歩「……他の女の気配がしますぅ」

小鳥「へ?」

雪歩「野生児なんかに、四条さんは渡しません! 四条さん、今行きますね!」

小鳥「ちょ、雪歩ちゃん!?」

雪歩「うぉおおおおおおお!! あうっ!?」

??「うわっ!? だ、大丈夫かい?」

雪歩「あいたたた……ご、ごめんなさいぃ……はっ!」

真「怪我は無いかい?」スッ

雪歩「……は、はい!////」ギュッ

小鳥「ピヨー、最後の最後で眼福ぴよ!」

おわり

長くなりましたが以上です。お付き合い下さった方々、ありがとうございました


他に何か書いたりしてた?

乙!途中真面目だと思ったら、なるほど、貴音がいないからかww

エピローグでひびたかのイチャイチャ書こうか

ちょっと72か忘れてないか?Pや真だして春香だしたし13人出たのに72か忘れてる気がしないか?

乙です

乙です

72か主題歌がないような

最後にこれつけるの忘れてました!

主題歌「もののけ姫」:如月千早

>>308
今まで書いたのは、

亜美「765プロ!」真美「七不思議!」
亜美「あなたは、好きですか?」
貴音「至上の愛情表現とは・・・・・・」
響「貴音に面妖なと言わせとけばいいという風潮?」
貴音「響、こんなところにいたのですか」
春香「ゲッターロボですよ、ゲッターロボ!」
貴音「王女の悋気」
亜美「誕生日ねぇ……」
春香「私、アメリカンドッグが好きだった気がする」
律子「誕生日……か」
千早(19)「……」
千早(23)「……」
貴音「響でぇぶいでぇ」
響「プレゼントは何が良い?」美希「うーん、響かな?」
貴音「らぁめんふぁいたぁ貴音」
春香「突撃! 響ちゃんち!」
千早「夜の春香は凄いんだから」
愛「ゲッター!!」絵理「ロボ?」涼「ぎゃおおおおおおぉぉん!」
千早「我那覇さん、そのみかんとって」
春香「響ちゃん、キスしてみよっか」
貴音「謎肉復活ッ! 謎肉復活ッ!」
貴音「響があほ面でご飯を食べている所がみたいのです」

です

あ、後

P「嘘をついてはいけない世界」
響「真が頭を打っただって!?」
P「久しぶりにスカイフィッシュ捕りにでも行こうかな」
響「亜美は違法という風潮?」
亜美「ひびきんが可愛すぎて辛い」
貴音「やよいの真似をすれば」
春香「やよいと銭湯行った時の話、をしたときの話」

です

銭湯もあんただったのかって違う違う、主題歌とかじゃなく本編に72か足りないやろ
Pも小鳥さんも社長も出てアイドル12人出て765proで一人本編にでてないのが72かいるでしょ

乙事主
普通に終わるかと思ったら、どんどんカオスな展開になっておもろかった

ひびたかのやつほとんど読んだことあるわ

今回出番が無かった分、次回は多分千早と真メインでやると思います

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