はだしのカリオストロの城 (30)


ガシャーン!!



アノガキドモヲミツケシダイブチコロセ!!

ゼッタイニヒロシマカラダスナ!!!




元「ガハハハハ!! 見てみい!! 30万はあるぞ!!」ハァハァ

ムスビ「まさか賭場荒らしがこんなに上手くいくとは思わんかったわい!」

勝子「うれしいね! うれしいね!」

隆太「そおれ、兄ちゃん! 札束のシャワーじゃ!」バサバサ

元「馬鹿たれ! わしら、一銭だって惜しいんじゃ! もったいないことをするなッ!!」ゴチン

隆太「ぎゃいん!」

ムスビ「ガハハ!」

勝子「ふふふ! ///」





元「……む!」マジマジ




隆太「? どうしたんじゃ、兄ちゃん……」




元「……風呂の焚きつけにでもするかのう……」

隆太「なぬッ!?」

ムスビ「変なもんでも食うて気が狂ったんか!?」



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元「……こりゃ、偽札じゃ……」

隆太「そんなわけないわいッ! わしら、山内組から命懸けで盗み出したんじゃぞ!!」

ムスビ「ほうじゃ! 偽札なわけが……」

元「よう見てみぃ……。すかしが入っとらんわい」

勝子「あッ!」

隆太「やッ!?」

期待


元「こんな偽札使うたら、すぐにバレてシゴウされるぞ。燃やしてしまうんが一番じゃ」

ムスビ「……せっかく盗み出したんにのう……」

隆太「馬鹿を見たのう……」

勝子「うぅ……」




元「……」

隆太「……」

ムスビ「……」

勝子「……」




シーン……


ラピュタ書いてた>>1
期待



OP『炎のたからもの』




うう~……


うぅう う~……


うう~……


うぅう うぅう~



トゥルル ルルルルン~ 


トゥルルン~ トゥ~ン トゥル~


トゥル トゥル トゥル 


トゥル トゥル トゥル トゥ~ン……




しぃあぁわ せぇ~を たず ねぇて~




(中略)




あなたぁ~に だけはぁ……


わか ああって! ほしぃ……


絆でぇ わぁた~しを つぅつんで~……



トゥル トゥル トゥル 


トゥル トゥル トゥル トゥ~ン……



ムスビ「はぁはぁ……元、少し休もうや……」

元「早うせんとヤクザがくるぞ」

ムスビ「ほいじゃが勝子はもう歩けんぞ……」

勝子「ふぅふぅ……」

隆太「兄ちゃん、大丈夫じゃ。ここは交番の近くじゃけぇ、ヤクザも迂闊に手は出せんわい」

元「ほうか。なら店で雑炊でも食うかのう。腹が減ったわい」

隆太「兄ちゃん、雑炊なんかけち臭いもの食わんと、銀シャリでも食おうや」

元「バーカ! そんな金ないわい」

隆太「一回くらい偽札を使うても、分からんのと違うか?」

元「偽札は重罪じゃ。もし捕まったらGHQにまで連れてかれるかもしれんぞ」

ムスビ「つ、連れてかれたらどうなるんじゃ?」

元「分からんわい。……じゃがきっと手ひどい拷問が待っとるぞ。生爪を剥がされ、熱湯をかけられ、軍靴で蹴り飛ばされ、意識を失えば水をかけられて、その繰り返しじゃ……」ハァハァ

隆太「や、やめえや兄ちゃん!」ガチガチ

ムスビ「つ、使わんほうがええのう……」アワアワ



***


ムスビ「おッ! この雑炊、箸が立つぞ!」

元「得した気分じゃのう!」

隆太「ハァ~! 貧乏人は悲しけれ!」ペンペン

勝子「あははッ!」



バタバタバタ


マチヤガレ クソアマ!!

ハァハァッ!!



元「なんじゃ? おっさんが女を追いかけ回しとるぞ」

隆太「浮浪児狩りじゃないんか?」

ムスビ「ほいじゃがポリじゃないようじゃ……」

元「なら親の借金で売りとばされたんかかもしれんのう……」

勝子「かわいそうよ。うちらで助けてあげんと!」




***


クラリス「ハァッ! ハァッ!」タッタッタッ

男「もう、逃げられんけぇのう! 大人しくカリオストロに戻らんかいッ!!」

クラリス「な、何故そのようなヒロシマの方言を……」

男「やかましいッ! おどれを捜しとるうちにうつってしもうたんじゃ!!」ガシッ

クラリス「あぁ……ッ」




元「やめえやッ!!!!」パカーン


男「ぎえッ!!」



男「だ、誰じゃ、このガキッ!!」

元「弱い者イジメはやめえやッ!! おっさん、恥ずかしくないんかッ!!」

隆太「ほうじゃ!! おどれも日本人なら……て、兄ちゃん! このおっさん、日本人じゃないぞ?」

ムスビ「ほんとうじゃ! 髪が赤いわい!!」

男「うるせえッ! 関係ねえじゃろうがッ!! 舐めとるとシゴウしたるぞ!!」



元「やってみいや! わしゃ鍛え方が違うけぇ、コテンパンにしたるわいッ!!」

男「調子に乗るなッ!!」ガキッ!!

元「ギャッ」

隆太「兄ちゃん!」

男「ヘッ! このガキが……ッ」ペッ

元「ぎぎ……舐めるなッ!!」バキッ

男「ギエッ!!」ズサアアアアア

元「こいつめッ!! こいつめッ!!」バキッ バキッ バキッ バキッ

男「ギエエエエエエエエエエエエエエエエッ!!!!!!!!!!!!!」










男「ギギギ……」


元「ワシを舐めるからじゃ、バーカ!」ケッ

隆太「兄ちゃん、こいつに小便かけてやろう!」ジーッ

ムスビ「ガハハ! おもしろそうじゃ!」





ジョバババババババババ



勝子「あんた、大丈夫ね?」

クラリス「は、はい……」

ムスビ「なんじゃ、あんたも外人さんか……」

隆太「え、えらいベッピンさんじゃのう……///」

元「こいつ、タコみたいに赤くなりやがって」



クラリス「あの、あなたたちは……?」

元「わしか? わしは中岡元じゃ」

隆太「わしは隆太じゃ」

ムスビ「ムスビじゃ」

勝子「勝子よ」

クラリス「元に隆太にムスビに勝子ね。私はクラリスと言います。先ほどはどうもありがとうございました」

元「気にするな。困ったときはお互いさまじゃ」ガハハ


ムスビ「ほうよ! ところでこのおっさんは、なんでクラリスを追っかけとったんじゃ?」

クラリス「……実は私、ヨーロッパにあるカリオストロ公国から抜け出してきたんです」

隆太「ヨーロッパ!? ヨーロッパっていうと……」

元「ドイツとかイタリアがある地域じゃ。ちなみにソ連もヨーロッパでのう……。戦争終結のギリギリになって日本を攻撃してきたんじゃ。今も死にそうなくらい寒いシベリアで凍えながら強制労働させられとる日本人がおるかと思うと、わしゃつらいよ……」

ムスビ「むごいのう……」

隆太「ひどいことしやがって……!」

元「ほいじゃが敗戦国の日本は何も言えないんじゃ……。おかしいわい、負けたほうばかりが罰をうけるんは……。喧嘩両成敗じゃ……」


男「」ギギギ




元「……」

隆太「……」

ムスビ「……」

勝子「……」




シーン……


この連中のある種異様な甲斐性はどこからくるのか


勝子「あ、でも何でそのカリオストロ公国を抜け出してきたんね? 広島に来ても、できるのは靴磨きかクズ鉄拾いくらいなんに……」

クラリス「あ、別に職にあぶれたわけじゃなくて……。……伯爵が私の先祖の隠した財宝を狙って、私と無理やり結婚しようとしたので……」

ムスビ「そりゃあ酷いのう!」

隆太「ほうじゃ!」

勝子「あんまりよ!」









元「……ほうかのう……?」





クラリス「……え?」

勝子「元! 何てこというんね!」

元「うちのお母ちゃんも親が勝手に結婚を決めたそうじゃ。お母ちゃん、つるっぱげの仲人さんをお父ちゃんと勘違いして泣いて暴れたらしいわい。結局、お母ちゃんはお父ちゃんと結婚して、仲良うやっとったよ」

ムスビ「いや、でも相手は財宝目当てじゃぞ?」

元「伯爵と言うからには、元々金持ちじゃろう? ええじゃないか。隠されて使えん財宝よりも、金持ちと結婚するほうが」









隆太「……ほうじゃのう」


何故か笑ってしまう…何故なんだ…


クラリス「で、でも結婚はお金じゃなくて愛だと……」

元「馬鹿たれ! 今の世の中、信用できるのは金と食料だけじゃッ!! 食える時に食うて、貰えるときに貰うとかんと死ぬるんじゃッ!!」

クラリス「……」ポロッ

ムスビ「お、おい元! 言いすぎじゃ! よっぽど嫌なんじゃろう! 泣いとるぞ!」

隆太「ほ、ほうじゃ! 相手がつるっぱげとるかもしれんじゃないか!」

元「う……は、ハゲがなんじゃ! わしだってピカの放射能でつるっぱげたわいッ!! 戦争のばかたれー! ピカのばかたれ―!!」

勝子「元ッ! いつもみたいにピカで誤魔化そうとしたっていけんよ! クラリスに謝りんさい!」

元「……。す、すまんかった……。言いすぎたわい」

クラリス「……いいのよ」


元「ま、まぁ嫌なもんは仕方ないからのう! こんなおっさんに連れて来させようとするんは夫として失格じゃ!」

隆太「兄ちゃん、さっきと言うとることが360度違うぞ」

ムスビ「隆太、180度じゃ……」

元「安心せえや! ほとぼりが冷めるまでわしらの家にいればええよ! たまにヤクザが来たりするが、いたって安全なわしらの家に!」

クラリス「え、ええ……」




イタゾー!!!!

ツカマエロ!!!!



勝子「だ、誰か来たよ!?」

元「!? ま、まだ追手がおったんか!!」




男A「大人しくその女を渡せ」チャキッ

元「い、いけんわい! 嫌がっとるじゃないか! 見逃してやりんさい!」

男B「ガキだからと言って手加減してもらえると思うな」ガチャッ

元「ひッ!!」

隆太「だ、ダメじゃ兄ちゃん……向こうはピストルをもっとるぞ……。ワシら、ハチの巣にされるわい……」ガタガタ




クラリス「やめて! この子たちは関係無いのッ!」


ムスビ「……」アワアワ





クラリス「迷惑をかけてごめんなさい……」スッ





勝子「クラリス……」






***



元「……」

隆太「……」ポーンポーン

ムスビ「……」

勝子「……」



元「やっぱり納得いかんのう……。あんなやり方で連れていくのは結婚じゃないわい」

隆太「ほいじゃがヨーロッパに連れてかれてしもうては、どうしようもないぞ……」ポーンポーン

勝子「よっぽど凄いお宝なんね……」

ムスビ「ほうじゃのう……」




元「金がありゃあ、助けにだっていけるんじゃが……。くそ、いつも金、金、金じゃ……。わしらには金がないわい……」



隆太「……」ポーンポーン



ムスビ「ところで隆太、さっきから何を投げて遊んどるんじゃ?」

隆太「ん? ああ、これじゃ」つ指輪

勝子「どうしたんね、こんな高そうな指輪……」

元「あッ! さてはお前ッ!」

隆太「えへへ……。クラリスがあんまりええ指輪をしとったもんだから……///」

ムスビ「いつの間にすったんじゃ……」



元「ほうじゃ! コイツを売れば、カリオストロまで行けるかもしれんぞ!」

とんでとないスレを開いてしまった

書ききったら伝説になるかも知らん
俺の中だけでも

うわーん
保守じゃばかたれー

なんだろう、ラピュタの時もそうだけどこいつらなら本当に何とかしてくれそうなヤバさがある
生きることに関しては広島を生き延びたタフさがあるからか

支援せざるを得ない

こいつらならどこの世界に行ってもゴキブリ並に生き延びそう

カ→リ→オ→ス→ト→ロ 完成でおどりゃ伯爵ハイパーギギギタイム

まだ?

おどりゃクソ>>28>>1が来たかと思ったじゃろうがしごうしたるぞワレ!

オナロウ先生の新作だー!

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