イレギュラーハンターが鎮守府に着任しました。 (169)



提督が姿を消したのも…夢で見ただけで吹雪を着任させたのも…全て理由があったんだ……!!

そう思って書きました。



※これはロックマンXとアニメ版艦隊これくしょんのクロスオーバーssです。


※アニメ時系列で進行します。

※ですが如月は生存ルートです。

※ゲームのロックマンX6をゼロで攻略(ゼロの100年冬眠ED)した後の世界となります。

※ゼロが時々漫画に出て来る岩本先生版の性格になります。

※みんなの口調などの細かい所はお見逃しいただけると嬉しいです。

※最終話のみ展開が大きく変更されてます。



※ストーリー上、エックスよりゼロの活躍が目立ちます。

※このssでは吹雪より夕張が主人公並に出てきます。





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1427811405




《あらすじ》


21XX年、幾度となく繰り広げられたイレギュラー…シグマの野望は、イレギュラーハンターである2人のレプリロイドにより打ち砕かれ……世界は滅亡の危機を免れた。


しかし蔓延するナイトメアウィルスと環境汚染により、半数以上の人類とレプリロイドを失った状況は変わらない。


環境汚染とイレギュラーの暴走から逃れるため、人類は月に移住する計画を進め始める。




だが汚染されていない海域から突如、人の形をした化け物…深海棲艦が姿を現した。


彼女達は人類もアンドロイドも関係なく殺し、破壊していった。


事態を重く見た人類とレプリロイドは戦える者達を集結させ、深海棲艦を一掃する計画を立案し、実行に移した。


地上の半数以下になったとはいえ、人類とレプリロイドが手を組んだ大隊での出撃…事態は間もなく鎮静する、そう思われていた。





だが、状況は最悪の事態へと発展していく。






全てのレプリロイドの判断機能が、深海棲艦を人と認識したのである。



人を殺してはならないとプログラムされているレプリロイドは深海棲艦を前に攻撃できずに破壊され、海の底へと消えて行く。


それに抗い攻撃を行うレプリロイドはプログラムに反した行為を行ったとみなされ、回路が暴走しイレギュラーへと変貌していく。


思考を持たないイレギュラーと化したレプリロイドは仲間の人間をも襲い、隙だらけの背中を深海棲艦の格好の的とされ…撃たれ、沈んでいった。




戦場に出た人類とレプリロイドが次々に殺され…破壊されていき、地上に残る者は僅かとなってしまった。


月へ移住する計画も深海棲艦の奇襲により凍結、もはや全てが終わる…そう誰もが諦めていた。




その人類の危機に呼ばれたかのように、彼女達も突然現れた。


深海棲艦と互角な戦いを繰り広げる彼女達。


世界に救いの光を刺した彼女達を、人類は艦娘と名付けた。





過去に海戦を繰り広げた海洋艦の名を持つ彼女達。

彼女達の補給は軍艦と同じように鎮守府でしか出来ないため、残り少ない人類から提督を募り…海軍による反撃が始まった。








だが、その影で唯一深海棲艦を倒しながらもイレギュラーにならなかった一人の青きレプリロイドがいた。




先の戦いにより仲間を全て失った彼は、一人で海上を戦い続けていた。


幾度となく戦いを繰り広げた彼の強さに深海棲艦も危険を感じ、大多数の艦隊で彼を襲い始める。




その数により撤退を余儀なくされた彼も次第に追い詰められ…最後には死を覚悟した。




だが、彼の目の前に突然現れた艦娘により事態を変える事に成功する。


彼女と協力しこの窮地から反撃を開始し、深海棲艦は多数の兵力を失い撤退していった。



その後も彼は彼女と共に深海棲艦と戦い、戦果を上げていった。


その噂を聞いた海軍は彼を招き、艦娘の整備に欠かせない鎮守府を提供する代わりに提督として着任してほしいと頼んだ。


彼女の補給や整備を彼がする事が出来なかったため、彼はすぐに申し出を承諾し…提督となり、艦娘達と共に海で戦う事となった。





年月が過ぎ、彼の要望のもとに駆逐艦『吹雪』が鎮守府に着任する。


そして数週間後…開始されたW島攻略作戦、この戦いの裏で彼は初めて会った艦娘を旗艦とし遠征へと派遣させる。






彼の先輩であり、友である……赤きレプリロイドを呼び起こすために。








第3話「W島攻略作戦!」






《数十年前・とある研究室》



……よろしいのですか?



ああ、構わない…やってくれ。



ですが、そのためには100年以上の眠りにつかないければならない…その間にまた事件が起こったら……



アイツがいれば、大丈夫だ。それに、このままだとその事件を起こす側になるかもしれん……始めてくれ。



分かりました……



大丈夫だ、アイツがいる限り…世界が滅びることは………





《第三水雷戦隊、W島攻略開始同時刻・とある島》





ザザァァーン……






夕張「たしか、提督が言うにはこの島に……」タッタッタッ…


球磨「あ、何かあるクマー。」

多磨「カプセル…かニャー?」

夕張「!!?」バッ!!

如月「たしか鎮守府にも似たようなのがありましたよね?」



夕張「(あのカプセル、そして中の赤いレプリロイド…間違いない!!)」



夕張「…旗艦として命令します。全員外の警戒と仲間の通信に集中を。」スッ…

夕張「私はこのカプセルの解析に入ります。」ガシャン!!

弥生「なんと、いつの間に工具を……」



夕張「(これが提督の思っている物と同じなら、現在の戦況は一気に変わる……!!)」ピピッ!カタカタカタカタ…







如月「(夕張さんがカプセルに張り付いてから数分経つけど……さっきの言葉からして、あのカプセルの中身はおそらく……そうなると、持っていくように言われたこのライドチェイサーも中の………)」



ザザッ…ビビビッ!!



球磨「味方から入電!第三水雷が奇襲されているクマ!!」バッ!!

夕張「そんな…!」ガバッ!


夕張「(もう少し時間があれば起動まで……だけど、そうすると第三水雷が…!!)」ギリッ…



夕張「…援護に向かいます、全員続いてください!」ガチャン!

如月「わ、分かりました!」

多磨「了解ですニャー!」

球磨「クマー!」

望月「了解でーす。」

弥生「了解。」



ダダン!ザァァァァァ…






……ピピッ!


《---起動--作-----確認---》ビビビ…ピッ

《---機能--復-----解除---》ビビビ…ピッ


《--イレギ--ハン---Z--O----始動---》






ガシャン!!ウィーーン……


ガタン…





ゼロ「……感覚からして100年は、経ってないな。そして起こしておきながら歓迎も無し、か。」スタッ…


ゼロ「何があったんだ……エックス。」





《第三水雷戦隊、及び金剛隊の活躍省略》





ザァァァァァァァァ!!





望月「援軍には間に合ったようだね。しかし、戦艦さんの攻撃翌力はいつ見てもすっごいな……」



夕張「(敵を撃退した今、私だけでもいい…すぐに戻ってもう一度起動準備すれば……!!)」ブツブツ…


多磨「ゆ、夕張さん!如月さんが…」

球磨「如月さんが、いないクマー…」

夕張「!!?」バッ!



夕張「(しまった、考えるのに夢中になりすぎて…!!提督から隊を任されていたのを、私は……)」ギリィ…


夕張「全員で捜索を!見付け次第合図をお願い!!」バッ!!

全員『了解!!』







ザザァー……





如月「みんな、いったいどこに…?」


如月「……まあ、敵も撤退して行くし…大丈夫よね。」




ビュォォォォ……




如月「やだ、髪の毛が痛んじゃう……」スッ…





ゴォォォォォォ…


駆逐「」ガシャコン!







ゼロ「悪いが、ソイツには聞きたいことがある。」






ズバッ!!……ズドォォォン!!!



如月「!!?」ビクッ!!

如月「背後から!?」クルッ




ブォォォン!



ゼロ「お前が俺を起こしたのか?」

如月「ライドチェイサー…ということは、あなたは……」

ゼロ「おいおい、人に物を尋ねる時はまず自分からって教わらなかったか?…まあ、いい。」





ゼロ「ゼロだ。元第0特殊部隊隊長、ゼロ。」



如月「ゼロ…さん。」







ザァァァァァ…



ゼロ「……なるほど、俺が寝てる間にそんな事が…」

如月「ゼロさん寝過ぎです。」クスッ

ゼロ「む…反論できんな。だが当初の予定を考えると早過ぎる起床なんだがな……」ポリポリ

如月「フフッ…」クスクス





オーイ!キサラギサーン!!


如月「あ、みんな!はーい!!」




球磨「如月がいたクマー。」

多磨「あれ?でも横にいるのって……」

夕張「!!?」



夕張「(そんな…もう起動している!?復旧プログラムが作動したって事…!?)」



ゼロ「だいたいの話は如月から聞いた。より詳しい話を聞きたい…鎮守府とやらに案内してもらいたいんだが?」


夕張「…了解しました。どちらにしろあなたを連れてくるように提督に言われていたので。」

ゼロ「だろうな。俺を呼び覚ましたんだ…何かあるんだろう?」

夕張「その話も、鎮守府で………」





《鎮守府・司令室前》



長門「話は聞いている。提督はお前と二人で話をしたいらしい…中に入ってくれ。」スッ…

ゼロ「なら、邪魔させてもらう。」ガチャッ





ギィィィ……バタン





「…………」



ゼロ「背中を向けたままじゃ会話も出来ないな、司令官さん。悪いがこちらを向いてもらってもいいか?」




「ああ、それもそうだ。」ギィ…



ゼロ「……やっぱり、か。」








ゼロ「久しぶりだな……エックス。」フッ


エックス「久しぶり……ゼロ。」フッ






3.5話「回想と邂逅」




《エックス、今までの事を説明》



ゼロ「……そうか。」

エックス「ああ、イレギュラーハンターは前の戦いでね……生き残りは僕一人だけになった。」


エックス「他の鎮守府も人手不足なのか、才能のある者なら誰でも海軍に入隊させているらしい。」

ゼロ「世界を幾度と救ったお前もその一人か?笑わせるなよ。」

エックス「いいんだゼロ。むしろそうじゃなきゃダメだった。」


ゼロ「なに?」



エックス「戦えるレプリロイド…いや、イレギュラーハンターが俺一人になり、海中と海上…全ての深海棲艦を相手して戦った。だけど一人の力じゃ限界があってね……窮地に立った時、そこに彼女達が現れた。」


ゼロ「艦娘、か。」



エックス「その後も色々あったが……提督として地位をもらう変わりに全海域の進出許可を貰った。彼女達と共に戦い…そしてゼロ、君を探すために。」


ゼロ「…エックス。」






エックス「ゼロ、一緒に来てくれるか?」スッ…


ゼロ「…当たり前だろ。」スッ…



ガシッ!



エックス「……フフッ。」クスッ

ゼロ「握手するのも、久しぶりだな。」クスッ





エックス「色々と話したい事もあるが、まずは鎮守府の中を見ていってくれ。長門には指示を出してある。」

ゼロ「長門…ああ、扉の前にいたやつか。分かった。」ガチャッ

エックス「それじゃ、また後で。」

ゼロ「積もる話もその時に、な。」


タッタッタッ…ガチャ、バタン






コンコンコン、ガチャッ



夕張「提督、入ります。」

エックス「ああ、構わない。」

夕張「……ゼロさんの入っていた回復カプセルの運び入れが完了しました。」バッ

エックス「…分かった、すぐに作業に入ってくれ。」

夕張「提督、身体の方は……」

エックス「まだ大丈夫だ…さ、早く。」

夕張「……了解しました。」



タッタッタッ…ガチャッ、バタン





エックス「…俺の回復カプセルが壊れて数ヶ月、か。椅子から動かなければ問題は無いんだが……」ギッ…

エックス「……ゼロ、君と肩を並べて戦場に出るのはもう少し後になりそうだ。」ギギッ…





4話「私たちの出番ネ!Follow me!」




《某日・司令室》



如月「納得できません!!」ダンッ!!



エックス「…これは決定事項だ、異論は認めない。」

如月「今回の作戦で私が危険にさらされたのは私自身の責任です!にも関わらず、私にはおとがめなしで旗艦の夕張さんが10日間の謹慎だなんて……」



夕張「いいの如月さん。アレは私のミス…戦場を見ていなかった私の失態よ。」スッ…

如月「夕張さん…」



夕張「旗艦夕張、慎んで処罰を受け入れます。」

エックス「…以上だ。」



如月「………夕張さん、ごめんなさい。」スッ…


タッタッタッ…バタン





夕張「……10日、か。1ヶ月くらいどうにか出来なかったの?」

エックス「無茶言わないでくれ、アレでもかなりこじつけての始末書なんだから。」ハハ…

夕張「まあ、しょうがないか……夕張、この10日にて提督の回復カプセルの復旧を行います。」

エックス「建造で働く妖精をそちらに回しても構わない。出来る限り…頼む。」

夕張「了解しました。」バッ!




夕張「ちなみに提督、ゼロさんは今どちらに?」

エックス「金剛たちの任務に付いていってもらった。鈍っている身体をほぐしたいらしい…」ハハハ…

夕張「なら吹雪たちの心配はいりませんね。」フフッ


エックス「それに関しては大丈夫だよ…絶対ね。」




《南西海域・進軍中》



金剛「ワーオ!テイトクがそんな事を!?」

ゼロ「ああ、アイツがいなけりゃ人もレプリロイドもヤバかっただろうな。」

榛名「まさか提督と肩を並べる所か、戦った事もあるなんて…」

比叡「ひえー……」

キリシマ「そのデータがあればもっと我々の戦い方も…」ブツブツ

島風「ゼロー!後で競争しよー!そのライドチェイサーにも乗ってみたいー!!」キャッキャ!



吹雪【会ったばかりなのに凄い溶け込んでる!!】ガーン!!




金剛「…さて、雑談はここまでにしまショウ。」

霧島「水上電探に感あり!来ます!」




グォォッッ!!



吹雪「(雨で視界が……!!)」

島風「島風いっちばーん!」ザァァァァ!!

吹雪「あ!ちょっと島風ちゃん!!」





ゼロ「…………!」ピクッ


ゼロ「……金剛、俺は一度隊から離脱する。吹雪のサポートを頼んだ。」ブォォン!

霧島「ちょ、ゼロさん!そんな勝手な…!!」



金剛「…フフン、オッケーデース!」

比叡「金剛姉様!?」


ゼロ「……俺の事は気にするな。お前達は遠慮なく戦え。」ガガッ!


ザァァァァァァ!!!





榛名「金剛姉様!何故…」

金剛「霧島、ゼロの後を追って援護を頼むネ。」

霧島「援護、ですか?」

金剛「イエス!さっきの目、恐らく……」







金剛「敵の別動隊……私達への奇襲ネ。」





ザァァァァァァァァ……



ヲ級「…………」

イ級「……」

ロ級「……」

ハ級「……」


ヲ級「………」スッ…




ブォォォォォ!!!



ヲ級「!!」バッ!



ブォォォン!!!


ゼロ「考えは良かったが…相手が悪かったな。」ニヤッ



ヲ級「…!!」ガシャッ!

ダンダンダン!!


イ級「………」ジャキン!

ロ級「………」ガシャン!

ハ級「………」ジャキッ!



ゼロ「ああ、そうだ…まとめてかかってこい!!」ヴォン!!




《吹雪・金剛姉妹戦闘省略》




金剛「戦闘終了ネー!」ガチャコン!

吹雪「はい!」ガチャン!

島風「誰も島風には追い付けないんだから!」フフン!

比叡「天気も晴れてきましたね……」


吹雪「…あれ、霧島さんは……?」キョロキョロ

金剛「大丈夫ネー。キリシマなら……」




ザァァァァ…


榛名「あ、帰ってきました!」

金剛「Good timingネー!」

島風「あ、ゼロも横にいるー。」

比叡「霧島ー!ゼロさーん!おーい!!」



ザァァァァ…


霧島「…………」

ゼロ「すまない、待たせたな。」ザァァァァ





金剛「……?…キリシマ?一体どうしたんデスカー?」

榛名「霧島ー?」





霧島「……ごか……です。」



金剛「What?」




霧島「金剛姉様!!すっっっごかったです!!!」グォォッ!!

金剛「き、キリシマー?」ビクッ!




霧島「ゼロさんの背中に追い付いたと思ったらゼロさんがライドチェイサーから空高く飛び上がり、イ級の頭上に着地してビームセイバーを鉄剣に切り替えてズドン!!引き抜きながらロ級に分身を飛ばしたと思ったらその分身がロ級を斬り付けてビシュン!!乗ってるイ級が沈む前に海面に手を当てたと思ったら水面が弾け飛び、視界を失ったハ級の目の前をいつの間にかライドチェイサーに乗っていたゼロさんがズバッ!!そして最後にヲ級に向かってビームセイバーを投げた後にライドチェイサーのショットでズダダダン!!」テンヤワンヤ!







イ級:X6技、落鋼刃

ロ級:X5技、疾風

海面:X2.X3技、アースクラッシュ




霧島「もうッ…サイッッコーでした!!」キラキラキラ

金剛「Oh…援軍はいりませんでしたカー。」

ゼロ「だから言っただろう…お前達は遠慮なく戦えと。」

比叡「というより、霧島の説明…」

榛名「霧島の計算は凄いのに、説明が……」

吹雪「……え!つまり敵奇襲部隊を一掃!?」

島風「すごいすごーい!!」キラキラキラ


ゼロ「…だが、まだ本調子では無いな。もう少し出撃して身体のサビを落としたいが……」フー…

霧島「あ、あれでまだ本気ではないと…!?」ビククッ!


金剛「ストーップ!雑談は帰ってからネ!鎮守府に着くまで油断はNo!OK?」

吹雪・金剛姉妹『り、了解です!!』

島風「はーい!」

ゼロ「ああ、分かってる。」




ゼロ「(だが、海上を主軸として戦うならば…水上に立てるパーツが無いとこの先困るだろうな……)」








5話「五航戦の子なんかと一緒にしないで!」




《某日・司令室》



ゼロ「加賀、瑞鶴、大井、北上、金剛、そして吹雪…か。」

エックス「みんなからは異色な編成の遊撃部隊だと言われたけどね。」






ゼロ「いや、十分バランス取れてるだろ。」

エックス「そのはずなんだけどね……」ハハ…




エックス「たしかに個性が強い子が揃っているから部隊の統率が難しいかもしれないけど…」ムゥ…

ゼロ「(むしろ全員そこを心配してるんじゃ…)」





コンコンコン、ガチャ


長門「提督、お話中失礼します。」

エックス「…ああ、大丈夫だ。」

ゼロ「(随分と風格が出ているな…シグナスとまではいかんが。)」



長門「第五遊撃部隊、旗艦が決まりました。」

エックス「そうか……まあ、金剛が自己推薦したって感じかな。」

ゼロ「いや、おそらく経験が高そうな加賀じゃないのか?」


長門「それが、その……」

エックス「?」




長門「第五遊撃部隊旗艦は、吹雪で行く…と。」



エックス・ゼロ『…え?』

長門「」ビクッ



長門「は、話によると異色な編成で組まれているのだから、旗艦も常識とは違う編成の方がいいだろうと…」アタフタ

ゼロ「(冷静そうでコイツも慌てることがあるんだな。)」



エックス「……よくよく考えてみたら、全体をまとめるなら吹雪みたいな性格の方がいいか。」

ゼロ「だが実戦で戦えるのか?」

長門「そこは問題ない。先ほどの戦闘旗艦は吹雪が行ったと報告が来ている。」

エックス「実証済みなら問題ない…か。」

長門「他の者達もそれぞれ旗艦になって出撃した所、全てにおいて壊滅し入渠していたのも後押ししているかと。」









エックス「………出撃?何の話だ。」

長門「ですから、旗艦を決めるために近海出撃を……」










エックス「……ゼロ、すまないが資材庫を見てきてくれないか。」アタマカカエ

ゼロ「…たぶん、お前の想像通りだと思うぞ。」

エックス「…資材かー……そこは、考えておくべきだったな。」ガクッ…

長門「て、提督ーー!!!」







6話「第六駆逐隊、カレー洋作戦! 」




《某日・開発室》



夕張「じゃあみんな、カレー作り頑張ってねー!」フリフリ

駆逐全員『はーい!!』ブンブン!



タッタッタッタッ……




夕張「……提督、みんな行きました…オッケーです。」

エックス「…ああ……世話をかけるな。」ズッ……ズッ……

夕張「そんな事より!早く身体の点検を……」




ザッ…


ゼロ「こんな所で何をしているんだ、エックス。」

エックス「ゼロ!?」

夕張「ゼロさん!?」



ゼロ「お前自身が動かない事について前から疑問には思っていた。だが……」

エックス「…ああ。外見からは分からないと思うが、内部の方が既にボロボロでね。」

ゼロ「……それを知っているのは?」

エックス「夕張と秘書官の長門、陸奥に大淀の4人かな。」

夕張「みんなに心配かけさせたくないと、提督たっての願いで……」

ゼロ「なら俺のカプセルを使えばいい。物はお前のと一緒のはずだ。」

夕張「…解析した結果、エネルギー供給ユニットは同じ物だったから提督のカプセルの修理は出来たんだけど……」

エックス「それだけでも十分助かったんだけどね。」


ゼロ「…内部の機能回復は出来ない、そう言うのか?」

夕張「ゼロさんの入っていたカプセルは100年以上機能し続けるための改良がされていて……提督の物とは全くの別物で…」




ゼロ「…チッ、ダグラスやライフセーバーさえ生きていれば……」

エックス「……仕方ないさ。だけどエネルギー補給が出来るようになっただけでも十分だ。」

夕張「しかし負傷した瞬間砕け散る可能性もあるので、絶対に戦闘には参加しないでくださいよ。」

エックス「分かってるって。」

夕張「分かってない!出会った時だってそう、そのまま撤退すれば良かったのに被害を広めないためにって……!!」

エックス「はは、懐かしいな……」


ゼロ「……いや待て!ケイン!Dr.ケインなら!!」バッ!!

エックス「……残念ながら、深海棲艦の出現以降の行方が掴めていない。」

ゼロ「あのジジイは…一体何してるんだ!!」ガン!!


ゼロ「…なら俺は遠征ついでに医療カプセルの捜索、あとはジジイ探しをしてくる。」ザッ!


タタタッ…バシュン


エックス「ちょっと待っ……行っちゃったか。」





夕張「ねえ、Dr.ケインって誰?」

エックス「世界で初めてレプリロイドを作った人。僕とエックス以外の全ての産みの親みたいな感じかな。」










夕張「……え、そんな偉い人をジジイ呼ばわり!?」

エックス「…ハハハ。」





7話「一航戦なんて、大ッッキライ!」




《某日・司令室》



ゼロ「そういえばエックス、なんで吹雪をこの鎮守府に着任させたんだ?」



エックス「……似てた、からかな。」

ゼロ「似てた?」


エックス「ああ。未だに成長し、誰かに追い付こうと足掻いている姿が…どうにも昔の僕に似ていてね。」

ゼロ「…確かに、お前はいつも俺の後にいたな。」フッ…

エックス「からかわないでくれよ、ゼロ。」クスッ


エックス「……まあ、それだからってだけじゃないんだけどね。」

ゼロ「?」



エックス「…夢に出て来た。」

ゼロ「夢?」

エックス「吹雪、彼女が出てくる夢だ。彼女が都会の…街の方で花嫁の衣装を着る……そんな夢だ。相手は僕だったかもしれないし、違うかもしれない。」



ゼロ「花嫁に、ねえ。」

エックス「はは、笑っちゃうだろ?」





ゼロ「……それで終わりじゃないんだろ?」

エックス「…さすがに鋭いな、ゼロは。」



エックス「ああ。彼女に話したのはそこまでなんだけど……この夢には続きがあるんだ。」














エックス「花嫁の吹雪が嬉しそうに微笑み………何者かに殺された。」

ゼロ「!!?」




エックス「ただの夢、そう思いたかったが…頻繁に出てくる夢でさ。」

ゼロ「…………」



エックス「なんとか彼女を守りたいためにこの鎮守府に呼んだんだが…その途端、夢は見なくなった。」

エックス「もう大丈夫なんだと安心したんだが…まさか今度は如月で同じ夢を見るとは思わなかったよ。」ハハハ…


ゼロ「如月?まさかお前が遠征に力を入れていたのは……」

エックス「みんなを守る力が欲しかった…それだけだ。」

エックス「前にあった遠征中の奇襲に絶望しかけたけど…君が来てくれた。」


エックス「だからもう大丈夫だと思ってるよ。」フッ…




ゼロ「……お前の回復カプセルはまだ直らないのか?」

エックス「夕張と妖精が頑張ってくれているが…どうだろうね。」

ゼロ「…俺が遠征に行く。お前のカプセルの部品…いや、カプセルその物を必ず持ってくる。」


エックス「…いや、ゼロ。君は海域戦闘に集中してほしい。君の戦い方は他の艦娘の良い刺激になる。」

ゼロ「だが!!」

エックス「大丈夫…大丈夫だ。」



ゼロ「……ああ、分かった。」クルッ


タッタッ……バタン






エックス「…すまない、ゼロ。君にも言えない事が1つ、最近出て来たんだ。」






エックス「俺が敵に破壊される夢……は、さすがに言えないな。」ハハ…







8話「ホテルじゃありませんっ!」




《某日・司令室》



エックス「大和が出た、か。」

ゼロ「……………」

長門「報告は以上です。」

エックス「………そう、か。」




長門「…提督。確かに大和の出撃により資源が大量に消費されてしまう事になってしまいました。しかし……」



ゼロ「お前はこの状況を何も分かってないらしいな。」

長門「ゼロ!なんの話だ!!」


ゼロ「どこから情報が漏れてるか分からず、そしてエックスの身体にガタが来ている今…こちらの力の漏洩は避けたかった。特に火力を知られていない大和に関してはな。」

長門「!!」


エックス「いいんだ、ゼロ、長門。過ぎてしまった事を気にするな。」

長門「提督……」

エックス「だが吹雪たちにはこの事は内密にしておいてくれ。責任を感じてしまうかもしれない。」

長門「…了解、しました。失礼します。」



ギィィ…バタン




ゼロ「時間がない、か。」

エックス「大丈夫だよゼロ。動かなければ損傷箇所が広がる事はない……大丈夫だ。」グッ、グッ…


ゼロ「……先に行く。」クルッ

エックス「ああ…頼んだ、ゼロ。」




ギィィ…バタン








エックス「……覚悟を、決めないとな。」





9話「改二っぽい?!」







『司令…今まで、ありがとうございました……』



----待て、ダメだ…!----


『でも…ごめんなさい……せっかくの、白いドレスを赤くしちゃって………』


----そんな…もう回避できたんじゃなかったのか…!!----


『司令……吹雪は、幸せになりたかった……です………』



----何故だ、この夢は…もう、終わったはずなのに……----






ガバッ!!


エックス「…吹雪……?」ハァ……ハァ……






《数週間前・司令室》



エックス「最近、鎮守府への攻撃も激化しているらしい。」

ゼロ「ほぅ、敵も頭を使い始めたか。」

エックス「小さい鎮守府ならともかく、ここから遠くにあった大型建造が実装されていた鎮守府すら壊滅したらしい。」

ゼロ「なら、ここも用心しとかないとな…」


エックス「ただ…その大きい鎮守府、かなり汚い話も出ていたらしくて。大きい割には艦娘の数も極わずかだったとか。」

ゼロ「極わずかでも成果を出していたという事は、かなり強い艦娘だったんだろうな。」


エックス「(その艦娘すらをも圧倒する深海棲艦、か。今会うのだけは簡便だな。)」フッ…




《現在・司令室》



エックス「そう思っていたんだけどね。」


『近海にて深海棲艦を確認しました!至急鎮守府内の艦娘は迎撃体制を…!!』


ガガッ…ピッ!



ゼロ『こちらゼロ、遠征任務を終了した。すぐに帰投する。』

エックス「ゼロか…いや、そのまま長門達と合流してくれ。こっちに戻ってもおそらく…意味は無い。」

ゼロ『?どういう……まさかエックス!?』


エックス「主力を抜いた事を敵に悟られてたみたいでね…おそらく、守りきれない。」

ゼロ『すぐに行く!なんとか持ちこたえろ…エックス!!』

エックス「もういいんだ……ゼロ。」



エックス「今まで彼女達と共に海に出て戦い……やれる事は全てやって来た。」ガタン…

エックス「回復カプセルが壊れた後、夕張達に遠征任務を遂行させていたが……カプセルの修理は結局、完全には出来なかった。」

エックス「だけどゼロ、君を見つける事は出来た。」

ゼロ『何を言っている…エックス!!』




『敵戦艦接近中!敵戦艦接近中!!』

『提督!お逃げください…提督ッ!!』



エックス「君の都合も聞かないで叩き起こした事はすまないと思っている。だが、どうしても…君が必要だったんだ。」

エックス「……俺が万全で…君も一緒にいたのなら、誰にも負けることはなかったのにな………」フッ…

ゼロ『エックス!!』






ヒュルルルルルル……

ズガァァァァン!!!




ゼロ『今の音は……エックス!!』

エックス「…司令室の風通しをよくされたか……。ゼロ、お願いがあるんだ。」タッ……タッ……

ゼロ『下手な事を言ってみろ…ぶっとばすぞ!!』




エックス「何かあった時…みんなのサポートを、頼む。」スッ…

ゼロ『エックス!!』



ピピッ!





エックス「…通信遮断。バスターは……使えるな。エネルギー補給が出来たのは本当に助かった。」チャキッ…




タッタッタッタッタッタッ、バタン!!


間宮「提督!すぐにお逃げください!!」

エックス「全艦隊に告ぐ!!即刻鎮守府から避難し、出撃部隊が無事帰還出来るよう港の防衛を行え!!」

間宮「!!?」



エックス「俺はここに残り、全員退避後に下がる…避難が終わるまで逃げるわけにはいかない。」

間宮「ですが!!」

エックス「早く行けッ!!!」

間宮「………了解、しました。」



クルッ、タッタッタッ………





エックス「…最期に、君と話せて良かった…ゼロ。」




タッ……タッ……タッ………








エックス「…イレギュラーハンター、エックス。任務を開始する。」ジャキン!!





ヒュルルルルルル…ズダァァァン!!





「大丈夫、俺は負けはしない……」



ズダダダダ!!ダンダンダン!!!





「負けるわけには、いかないんだ…!!」




ダンダンダン!!

ズダダダダ…












……タッタッタッタッタッ!!

ゼロ「エックス!!」ダァン!!





ヒュゥゥゥゥゥ……


バサバサッ…




ル級「……………」

タ級「マダイタカ。」

レ級「死ニタガリガモウ1ツ増エタナ。」ケラケラ




ゼロ「……エックス。」

レ級「アノ青イヤツカ?駆逐ノ群レヲ見タ途端、海マデ走ッテ何カに乗ッテ逃ゲタガ……囮トシテハ時間ノ問題ダゾ?何セ……」ケラケラケラ




ズドォォォォォン!!!




ゼロ「!!」バッ!

レ級「ヲ級ガ外デ待機シテイルカラナ!!」ケラケラケラ


レ級「サテ、オ仲間ハ海ニ消エタゾ?追イカケナイノカ?」ニヤニヤ



ゼロ「…………」スッ…

レ級「……ン?ソレヨリオ前……サッキノト同ジニオイガスルナ。新シイ玩具カ!今頃海ニ沈ンデル玩具ト……」





ヴヴン!!












ゼロ「…遺言はそれでいいな、ゴミ共。」




レ級「ナニ言ッテンダ?オ前モ死ヌンダヨ!!」ガシャン!!







ゼロ「…まだ気付かないのか?」


レ級「ナニィ?」ピクッ


タ級「!!?レ級、オ前……」



ズルッ……



レ級「……アレ、カラダガ………アレ、アレ?」ズルズル……







ゼロ「俺の居合は…光よりも速いんだよ。」ヴォン




ズルルッ…ガシャン!!




ル級「……」スッ…

タ級「油断スルナ、アイツハサッキノ奴ヨリ強イ…」

ル級「分カッテル。」






ゼロ「いや、分かってないな。」チャキッ

ル級「……?」

タ級「(ビームサーベルヲ仕舞ッタ?)」


ゼロ「エックスより強いだと?お前達の目玉は不良品だな。」スッ




ゼロ「アイツより強い奴は、この世にいねえよ。」ガガッ!!


タ級「アイツノ床ニ突キ刺シタ両腕ノエネルギー量…ヤバイ!逃ゲ……」

ル級「クッ!シマッ……」









ゼロ「アァァァスクラァァァァァッシュッッ!!!」カッ!!!





ズダァァァァァン!!!!







ヒュゥゥゥゥゥ…



ゼロ「…分かったよ、エックス。」

ゼロ「だが、俺が守るのはお前が帰って来る時までだ。」





ヒュゥゥゥゥゥゥ……



ゼロ「さっさと戻って来い……。」






タッタッタッタッ


間宮「ゼロさん!提督は……!!」バッ!

ゼロ「……野暮用だ、すぐに帰って来る。」

間宮「ゼロさん……」



ゼロ「今、MO攻略に向かっているやつらに提督からの伝言だと伝えろ。作戦は中止、至急鎮守府へ帰還しろ…と。」クルッ

間宮「………了解しました。」

ゼロ「エックスの意思に背く事は分かっている…だが。」

間宮「分かってます。まずは鎮守府の復興が先…そうですよね。」

ゼロ「……すまない、間宮。」
















間宮「(でもこの破壊、大半はゼロさんの決め技のせいじゃあ……)」





《数時間後・鎮守府前》



長門「司令からの命令が残されていた。」



長門「『吹雪、改になれ』。」

吹雪「!?」



ゼロ「(……エックスが吹雪を指名したと言う事は、恐らく夢関連…か?)」

ゼロ「(なら、俺は……)」



ゼロ「訓練には俺も入る。気合を入れろ…吹雪。」ザッ

吹雪「よ、よろしくお願いします!」






10話「頑張っていきましょー!」前編




《某日・開発室》



ゼロ「夕張、時間いいか?」

夕張「ゼロさん?大丈夫だけど…」



ゼロ「単刀直入に言う。水上に立てるフットパーツ、それを渡してほしい。」

夕張「……提督から聞いたんだね。水上走行パーツの事。」


ゼロ「ああ。」

ゼロ「アイツが戦場に出るのをやめた時、そのパーツを外してお前に渡したと聞いた。」


夕張「戦場に出る度ライドチェイサーに乗ったままだと壊れた時にヤバいって思って…提督と協力して作ったんだけど……ね。」

ゼロ「すぐに渡せるか?」

夕張「悪いけど、アレは提督からデータ貰って作った固有の物だからゼロさんに渡せないし、渡しても使えないと思う。」

ゼロ「……そう、か。」




夕張「提督のパーツは渡せない、けど…今作ってるゼロさん専用の水上走行パーツならもうすぐ出来るよ。」

ゼロ「…なに?だが俺はお前にデータを渡した覚えは……」

夕張「ゼロさんのデータはカプセルを解析した時に貰ってるからね…最終調整が終わればすぐにでも。」


ゼロ「…さすが、初期艦であり元秘書官だっただけはあるか。」フッ…

夕張「ははは…それも提督から聞いたの?」




夕張「それじゃ、徹夜で作っちゃうから…ゼロさんは吹雪の特訓に付き合ってあげてて。」ガシャン!

ゼロ「ああ。世話をかけるな。」

夕張「いやいや、むしろこれくらいしないと帰ってきた時に提督に叱られるし…」アハハ…



ゼロ「…お前も信じているんだな。エックスが帰って来る事を。」

夕張「……誰も提督の話題を出さない辺り、提督はもう…って考えている子が多いのは分かるよ。」


夕張「でも私はこの鎮守府で誰よりも提督を見てきた……だから分かるんだって。この程度じゃ提督は死にはしない。」


夕張「そうでしょ?一番長い付き合いのあるゼロさん。」フフッ

ゼロ「ああ、違いない。」フッ



ゼロ「……頼んだぞ、夕張。」

夕張「まっかせなさーい!」フンスッ!



タッタッタッ…ガシャン








夕張「……そう、提督は絶対に帰って来る…帰って来るんだから…!!」ガシャシャン!!




カーン!

カーン!カーン!







10話「頑張っていきましょー!」後編

※漫画版X3要素が多分に含まれてます。




《某日・鎮守府内》



ゼロ「吹雪が轟沈しかけただと?」

夕張「うん。…だけど、なんとか敵の弾が逸れて大丈夫だったみたいだったけど……」


ゼロ「一応、様子を見に……ん?」



タッタッタッタッタッ……




ゼロ「今走って行ったのは…」

夕張「睦月ちゃんね。でも、今…泣いてた。」


ゼロ「……………」




《陸戦訓練場・ゼロとの演習》



利根『周りは気にせず全力で戦えー!なに、そのために整地されて出来た場所じゃ!!』メガホーン

夕張「…………」




吹雪「(早く強くなって…改にならなきゃ……!!)」ガチャン!


ダンダン!!




ゼロ「…随分無茶をしたらしいな、吹雪。」スチャッ!


ズババッ!

ドドォォォォン!!!!!!




吹雪「(凄い…ビームセーバーで全弾撃ち落とされて……)」

吹雪「…はい、もう少しで敵を倒せたのに…残念です。」


ゼロ「………」


吹雪「でも、おかげで強くなってる気がします!次に出撃したら一体ぐらい私が……」






ゼロ「自惚れるなよ。」ギロッ



吹雪「!!…ゼロ、さん?」ビクッ!



利根「…なんじゃ?」

夕張「ゼロさん…?」





ゼロ「強くなってる?次は敵を倒せる?…笑わせるな。」

ゼロ「今のお前からは何も感じない…改になるのは夢の中だけにしておけ。」






吹雪「……何を根拠に、言っているんですか?」

吹雪「あなたに…何が分かるんですか!!」キッ!!

吹雪「死に物狂いで鍛練して!敵とも死ぬ間際まで追い詰めて戦って!!それでもまだ私が弱いって言うんですか!!?」


ゼロ「ああ、弱い。」



吹雪「……ゼロさんは最初っから強いから言えるんですよ!!私だってゼロさんみたいに初めから強い力や武器があれば、もっと早く改になれるのに!!!」

利根『言葉が過ぎるぞ吹雪!ゼロももっと言葉を…』



ゼロ「…強い力、強い武器……ね。」フッ…



シュッ、カラン…


利根『これゼロ、まだ演習は終わっとらんぞ。ビームセーバーを捨てるんじゃ……』



パカッ、ブチブチッ…

スッ……




利根「…腕から何か引き抜いたかの?」

夕張「あれは…アースクラッシュと特殊技のデータチップ?」





ゼロ「こんなオモチャに用は無い。」グッ、パキャン!


夕張・利根『なっ!!?』






吹雪「……憐れみのつもりですか?」


ギギ…ガシャン!!


吹雪「武器がなくても勝てるほど弱いって言いたいんですか!?ふざけないでください!!!」カッ!!

利根『待つんじゃ吹雪!いくらなんでも…』




ダンダンダンダン!!!


ズダダダダァァァン!!!!


ゼロ「ぐぅ…ガハッ!!」ガガガ!!


吹雪「(そうだ、ここでゼロさんを倒せば…すぐに改になれる……!!!)」ダンダン!!



ズドォォォォン!!!




吹雪「…はぁ………はぁ………」


利根『吹雪、お主……』

夕張「吹雪ちゃん……」



吹雪「……これで、私も改に…………」フッ…








「俺の隊に入った奴には必ず伝えている教訓がある。」



吹雪「!!?」バッ!!





ゼロ「戦場での判断ミスは自分に死を招く…今のお前がそうだ。」ボロッ…





吹雪「(なんで……あれだけ直撃して、どうして倒れないの…!!)」


吹雪「(ここで、ここで倒さなきゃ…改になれない!私は、私は……!!)」

吹雪「私は…改になるんだぁぁぁぁぁ!!」ダダッ!!



ザッ!ガシッ!!



利根『待てぇ!それはゼロのビームセーバー…』

夕張「吹雪ちゃん、それは危ないから!!」



吹雪「…私の武器が弱いなら、強い武器で倒す。それは別に変な事じゃありませんよね?」ユラァ…

ゼロ「…………」


吹雪「艦娘は普通の人より数倍強化された肉体なんですよ?だからこのビームセーバーだって…」ヴォン…

夕張「危ないッッ!!」



吹雪「え、嘘っ!!」ヴォンヴォンヴォン!

ガシッ!!





吹雪「(両手じゃないと抑えれない出力のビームセーバー…!?こんな物をゼロさんは片手で………!!?)」グググッ…




吹雪「…ゼロさん。ズルいじゃないですか……」

吹雪「こんな強い武器を持っていたなんて…!!」ガバッ!!

利根『よせ!吹雪ぃ!!』

夕張「ゼロさん!!」






ガキィィィン!!!






ピシッ!ピシピシッ……

バキィィィン………







夕張「ゼロさんの、ヘルメットが……」












ゼロ「お前の言う強さは、俺のメットしか割れないのか。」スッ…





ガシッ!





ゼロ「そんな力を、お前は求めていたのか…吹雪。」ギラッ!





グ……ッ!






ゼロ「違うだろぉぉぉぉ!!!」グォッ!!




パァァァン!!








吹雪「(そうだった……私は、改になりたいから強くなりたいんじゃない……)」


吹雪「(提督や赤城さん、睦月ちゃん達を守りたいから…強くなりたいんだ。)」


吹雪「(ただ改になればいいってわけじゃ…ないんだ……!!)」




ダァン!ズサァァァァァ……





利根「…気持ちよい張り手が頬に決まったの。」

夕張「あれは食らいたくないですね。」




吹雪「……私、睦月ちゃんやみんなの気持ちを…分かってなかった……」ググッ…




ザッ…ザッ…ザッ…







ゼロ「目を冷ましたか?特型駆逐艦。」

吹雪「ゼロ、さん……」




吹雪「(ダメ…ゼロさんや睦月ちゃんにどんな顔をすればいいのか……)」バッ



ゼロ「………」ポリポリ





ゼロ「根性と諦めない力を誰よりも持っていると、第五遊撃部隊から聞いていたんだがな。」フゥー…

吹雪「!!」




ググッ…




吹雪「あ、当たり前じゃないですか…!」バッ!!

吹雪「私が、第五遊撃部隊のリーダーなんですよ!!」ニッ!



ゼロ「…ああ、そうだったな。」フッ…




吹雪「……私、睦月ちゃんに謝ってきます。ですので今日の演習は…」

ゼロ「さっさと行ってこい。…いいな、利根。」

利根『何をしておる、早く行かんか。』


吹雪「ゼロさん…利根さん……ありがとうございます!!」




バッ!タッタッタッ!!





夕張「…随分と荒療治だったね。」

ゼロ「これくらいやらないと分からないんだよ、力に溺れた奴ってのはな。」

夕張「ふーん……ところで。」












夕張「さっき潰した特殊技のデータチップ、誰が直すと思ってるの?」ゴゴゴゴゴゴゴ

ゼロ「………データのバックアップはあるから、それをお願いするつもりで」ダラダラダラ

夕張「あ゙?」

ゼロ「………ごめんなさい。」

利根「(あれは漫才か何かかのう?)」








10.5話「目覚め」







----俺は、沈むのか…?-----




---暗い…暗く冷たい……----




----ゼロ…すまない……----




-----君と、また…共に戦場に……立ちたかった………-----








『間違いありません!この方です!!』


『早く!早く運ぶでち!!』


『すっごくおーもーいー……』






----この声は、一体……?----






『エックス…エックス!!!』




---!!!---



エックス「ケイン、博士……?」パチッ



58「起きたー。」

8「いや、なんでこんなボロボロで起きれるのよ。」

168「意識は戻った…なら…!!」



エックス「…君、達は……?」ガクンッ

58「無理しちゃダメです!」ガシッ!

168「私達は、この深海域を守るように言われていて…」ガシッ!

8「それよりはやく、目の前のカプセルに入ってください。」ガシッ!

エックス「…カプ、セル……?」ググッ…





『エックス、聞こえるとるか?』



エックス「カプセルヴィジョン……ケイン…博士。……そうか、あなたは…もう。」






『すまぬ、エックス。人類とレプリロイドが手を取り戦った深海棲艦戦争…あの大敗によりワシは気付いてしまった。』

『例え艦娘がいようとも、このままでは世界は滅ぼされてしまうと。』


『レプリフォースとの決戦を終わらせたお主は、あの悲劇を忘れるためアーマーをカプセルに戻しプロテクトをかけた。』

『だが、人とレプリロイドが生き残るためにはエックス…このアーマーは必ず必要になるじゃろう。』

『カプセルにはエネルギー補給の他に損傷部分のリペアもしてくれるよう改良した。』

『すまぬ、エックス……最後までお主に頼る事しか出来ないワシを許してくれ……』





エックス「ケイン…博士。」




グッ…


エックス「お礼を言うのは、俺の方だ…」ツゥー…


エックス「あなたは、最後まで人とロボットが共に歩む道を考えて……」スッ…




タッ……タッ……




8「…8達は偶然、近海の人気の無い基地で博士と会ったの。」

58「そして言われたの。『このカプセルを守っていてほしい』って。」

168「『青いレプリロイドが必ず探してくれるから、それまで…』って。」

8「ただ、それを言い終えた後に…博士は………」



58「敵に見付けられないようにカプセルを深海深くのこの場所に運んで…ずっと待ってた。」

168「あなたが来るのを、ずっと……」




エックス「…そうか。君達もずっと……」


フラッ……ガシッ!


ガシャン!!



エックス「…約束しよう。必ず、平和な海を取り戻すことを……!!」





ウィン…ピピピッ!


《--識別……ロックマンエックス、確認--》

《--アルティメットアーマーの装着、及び損傷箇所の修理を行います--》

《--リペアまで強制スリープを行います--》




エックス「(みんな…すぐに、向かうから……)」スゥ…













8「…あれ、これってもしかして私達が敵地まで送るの?」


168「え、そりゃ………あ。」

58「(運ぶの重そうだなー……)」






11話「MI作戦!発動!」




《MI作戦発動当日・作戦室》



カンカンカン…ガチャ


ゼロ「入るぞ、長門。」

長門「ゼロか…何の用だ。」


ゼロ「エックスが残した作戦指令書…読ませてもらった。」パサッ

長門「なっ!!それは極秘の…なんでお前が!!」

ゼロ「こう見えて元0特殊部隊で隊長をやっていてね…隠密行動は18番なんだよ。」



ゼロ「エックスのいない今、全権限はお前が持っている事に疑問は無い。だが残された指令通り動くのはどうかと思ってな。」

長門「何が言いたい?」

ゼロ「今回のMI作戦、お前や陸奥も援軍としてMIに向かう…それは良い。」



ゼロ「だが、その後の鎮守府の守りはどうするつもりだ。またMO作戦の撤退を繰り返すのか?」


長門「……ああ、分かっている。分かっては…いるんだ。」ギリッ…

長門「だが提督が残した最後の指令、これを無碍にするには……」





ゼロ「……長門、1つ提案がある。と言っても、交渉次第なんだがな。」

長門「何の話だ。」

ゼロ「…入ってくれ。」






ガチャ







ダイナモ「どーも、ゼロ君の御紹介に与りました者です。」

大鳳「与ってないでしょ。」





《数時間前・開発室》



ゼロ「…水上フットパーツ、なんとか完成したようだな。」

夕張「徹夜ぶっ続けでやったからねー!…ただ、凄く眠い……」フラフラ…

ゼロ「部屋に行って寝ていろ。他のやつらには……」







「大変そうだねー、ゼロ君。」





ゼロ「!?」バッ!

夕張「誰です!?」バッ!!








ダイナモ「こーんにちは。」ヒョコッ

大鳳「……どうも。」ヒョコッ



ゼロ「ダイナモ…!!生きていたのか!?」

ダイナモ「そりゃープロの殺し屋だからね。最近は深海殺しの方で仕事をちょくちょくいただいてるんだけど。」

大鳳「…です。」




夕張「…ゼロさん、この人達は?」

ゼロ「……ダイナモ。金さえもらえば仕事をこなすプロの殺し屋だ。」

ダイナモ「殺し屋だけど殺しだけじゃないよー。金さえもらえばなんでもする…ってのが正しい。」

大鳳「…です。」



ダイナモ「…しかしエックス君がいないと言うことは…死んじゃった?あーあ、ちゃんと2度目の別れ際に忠告しておいたのに……」ヤレヤレ

ゼロ「……で、何のようだ?今の話からして俺達の邪魔をしに来たわけではなさそうだが?」イラッ

ダイナモ「さすがゼロ君、鋭いね。」ニッ



ダイナモ「簡単に言えば…売り込みよ。」

夕張「売り込み?」

ダイナモ「そうそう、だからさ……」









ダイナモ「俺達を雇わないか?立て込んでんだろ。」ニヤリ






《現在・作戦室》



ゼロ「と、言うわけだ。」

長門「殺し屋だと?そんな奴を中に入れるわけにいくか!」

ダイナモ「まっとうな解答、ありがとうございます。」


長門「だいたい、もし裏切ってコイツらが鎮守府で暴れたりしたら……」

大鳳「案外、ビックセブンも臆病なんですね。」フゥー…



長門「…なに?」カチン

ダイナモ「はいはい、おチビちゃんも挑発しないの。」ポンポン

大鳳「むぅ…」

ゼロ「そもそもコイツに限ってそれは無い。単身でハンターベースに奇襲をかけた奴だぞ?」フッ…

ダイナモ「そうそう。内部から破壊するんなら今すぐ動くよ俺は。」ニタリ

長門「!?」ゾクッ!





ゼロ「…そう言えば聞いてなかったが、お前達はいくらで雇われるんだ?」

長門「な、私は雇うなどと…!!」

ダイナモ「はは……まあ、今回欲しいのは金じゃあない。」




ダイナモ「このチビちゃんの風呂と飯、俺のエネルギー補給の使用許可だ。」

大鳳「チビではありません、大鳳です。」フンス!


長門「金じゃないのか…?」

ゼロ「ほぅ?お前にしては随分優しい条件だな。」

ダイナモ「俺の存在を知りながら、コイツが安心して飯と風呂が取れる場所の確保…金じゃあ手に入らないからねえ。調べた所…そちらの戦艦さんはともかく、他の艦娘達は他人を邪見する者が少ない優しそうな鎮守府っぽいしねー。」

大鳳「雇われた先も酷い所ばっかりでしたし。」シュン…


長門「ぐ…むぅ。」

ゼロ「さて……どうするんだ、秘書官さん?」




長門「……大丈夫なんだな、ゼロ。」

ゼロ「ああ、雇われたからには仕事はする…そうだろ?」

ダイナモ「命を大切にするのが俺のモットーでね…ここでゼロ君に刃向かったら簡単に刈り取られそうだ。」

大鳳「まだ死にたくないです。」キッパリ



長門「……分かった。だが夕張に見張りをしていてもらう、それぐらいは構わないな?」

ダイナモ「…交渉成立って事で。」ニヤリ

大鳳「…さっそく食事が欲しいです。」ニヤリ


ゼロ「(切り替えが早いのはダイナモと一緒にいるからか…?)」






《MI作戦、援軍発艦前》



ゼロ「俺が先に進み、その少し後に長門含む援軍が出撃する…そういう段取りでいいんだな?」

長門「ああ。……全主力が抜けている今、再度の鎮守府襲撃は大打撃になる…雇われたお前達はその防衛を鎮守府内の艦娘と共に行ってくれ。」

ダイナモ「りょーかい。それじゃゼロ君とお嬢さん方、しっかり頑張ってきな!」

大鳳「では、また。」フリフリ

夕張「御武運を!」

如月「頑張ってくださいね。」

睦月「いってらっしゃい!吹雪ちゃんを、よろしくお願いします!!」



ガシャシャン!


ザバン!ザァァァァァァァァァァァァァ………











ダイナモ「……よし。さ、昼寝でもするか。」クルッ、スタスタ

大鳳「私も食べた後なのですごく眠いです。」フワァー…


夕張【ゼロさん、この人達…本当に頼りにしていいんだよね!?】








最終話「敵機直上、急降下!」






----なんで……----




北上「右任せるよ大井っち!!」



----どうして……----



北上「……そうだったね。」ハハッ…


ズダァァァン!!




----こんな事態だけは、避けようと………----




ゴォォォォォ!!


加賀「赤城さんッ!!」




----運命には、抗えないの…?----






ダァン!ズダァァァン!!!


パラパラパラ……





赤城「……え?」



吹雪「大丈夫ですか!赤城さん!!」ザァァァ!!



加賀「吹雪、さん?あなたは待機するよう言われていたはずじゃ……」

金剛「oh、この現状で怒られるとは思わなかったネー。」ザァァァ!


飛龍「金剛さんも…!!」

蒼龍「助かった…のかな?」

夕立「って事は、援軍が来たっぽい!?」パァァァ


金剛「イエース!それに…心強いヒーローも登場ネ!!」

吹雪「これでもう、大丈夫です。」ニコッ






ヲ級「……?」ジーッ…




タッ…タッ…タッ…


ゼロ「飛行場姫との連携による奇襲は失敗だな。」


ヲ級「!!?」バッ!!



ゼロ「何を驚く?背後を取られた事に気付かなかった事か?それとも水上を歩いている事をか?」

ヲ級「………」ガシャン!




ブォン!!



ゼロ「悪いが、全て説明する義理も理由も無い。」


ヲ級「……!!」ダンダンダン!!


ゼロ「空母旗艦の目の前に近距離の敵がいるのはどういう気分だ?……まあ、」チャキッ

ゼロ「生きた心地では無いんだろうな!!」ダッ!!



ズバッ!!!




ヲ級「………グオッ…」グラ…


ズドォォォォン!!!





ゼロ「…敵旗艦は倒した!大和率いる全艦隊は散り散りになった敵艦を殲滅しろ!!」

大和「了解です!!」ギィィィ…ガシャン!!

ゼロ「俺はこのまま飛行場姫を……」





チャプン…



ゼロ「!?」ババッ!




ゼロ「………まったく。生きてたなら一声あってもいいだろ。」フッ…







夕立「背後の敵が撤退してるっぽい!」

吹雪「旗艦ヲ級を倒したと報告がありました。赤城さん!あとは飛行場姫を……」

赤城「…ですが、私達空母はもう……それに北上さんも………」







北上「あー……なんかごめん。私は大丈夫。」

夕立「…っぽい!?」ビクッ!

加賀「北上さん……無事で良かったです。」

蒼龍「だ、大丈夫なの!?敵の魚雷が当たったように見えたけど……」

北上「あー…私もそう思ったけど、下からの援護魚雷が撃ち落としてくれたみたい。」

飛龍「下から…?」






ザバァン!!



8「潜水艦8、援軍に入ります。」


加賀「せ、潜水艦…!?私達の鎮守府に潜水艦は……」

8「援護はついでです。私達は別件でこちらに来ました。」

北上「(ついでで助けられたのか……)」ズーン…

赤城「ついでと言うのは?」





8「提督をここに連れてくる事です。」ニコッ









飛行場姫「…………」





ヴィンヴィンヴィンヴィン…




飛行場姫「!!」バッ!

飛行場姫「…ナンダ、コレハ!?」キョロキョロ





ヴィンヴィンヴィンヴィン……


飛行場姫「……下ダトッ!!」ガバッ!







58「気付くのが遅いでち。」



ザバァッッ!!!



エックス「不意打ちで悪いな!」バッ!!



バシュゥゥゥゥゥゥン!!!!



飛行場姫「バ、バカ……ナ………!!」ガガガガガ…





ズドォォォォン!!







飛行場姫→中間棲姫「グ……オオォオォオォオォオォォ!!!」ガシャン!ガシャシャシャシャシャ!!!



中間棲姫「殺ス…!!アイツヲ……!?」バッ!

中間棲姫「ド、ドコニ行ッタ!!?」キョロキョロ




ヴィンヴィンヴィンヴィンヴィン……



中間棲姫「…!!今度ハ上ダト!!?」バッ!!





ヒュゥゥゥゥゥゥゥ!!


エックス「下の次は上……敵機直上って奴だな。」ニヤッ


エックス「急降下からの手土産だ、受け取れェッ!!」チャキッ!




バシュゥゥゥゥゥゥン!!!!


中間棲姫「ガァ……ワ、ワタシ…ガ…………!!」ミシシ…ガガガ……






ズドォォォォォォォォン!!!!






スタッ



エックス「…間に合ったかな。」フッ










赤城「い、今のは……」

加賀「間違いありません。」

北上「おー…まあ、死んだとは全く思ってなかったけど。」

吹雪「提督…?」

金剛「テーイトクネー!!」パァァァ!!



テートクー!テーイトクー!!




エックス「…みんな、心配かけた。」











ゼロ「…遅刻だ、エックス。」フッ…




《合流》



ゼロ「現状は…全員合流出来たようだな。」

赤城「ですが、こちらは空母が中破……」

加賀「飛行場姫を倒した現状、ここは撤退した方がいいかと。」

エックス「それに関しては問題ない…58。」

58「はいでち!」ゴソゴソ


パァァァァァァ…


赤城「こ、これは…」

エックス「応急修理女神 。武器と装甲の修理、及び回復まで瞬時にしてくれるものらしい。」

加賀「身体が軽いです…」パァァ…

58「博士がたくさん持ってたでち!」

蒼龍「(博士…?)」パァァ…

赤城「…ですが、何故今?敵も倒したのだから後は帰還するだけで……」パァァ…


エックス「……いや、そうも言ってられない。」

赤城「提督…?」





吹雪「…!?敵影発見!大群がこちらに来ています!!」バッ!

赤城「そんな…!!」



エックス「MIは敵にとっても取られたくない場所なんだろう…敵援軍が来るのも予想はついた。」

ゼロ「ここでケリを付ける、そういう事か。」

エックス「俺とゼロは敵陣に斬り込み、他の皆はそれをサポートしてくれ。」


8「ですが隊長、水上に立てないから8達が必要なのでは?」



ゼロ「ああ、その事だがエックス…お前にプレゼントだ。」ヒュッ!

エックス「これは、まさか……!!」パシッ!





ゼロ「夕張が必ず提督が帰って来るからと俺に渡したやつだ…礼は帰ってから伝えろ。」

エックス「そうか……さすが、だな。」フッ…


スッ…ガシャン!



エックス「このパーツを付けるのも久しぶりだな。」トントン

ゼロ「お前の初代秘書官様は、本当にいい仕事をする……」











潜水艦全員【そんな便利な物があるなら、初めから持っててほしかった!!】





ザァァァァァァァァァ!!!



吹雪「敵……そんな!!」

金剛「ブッキー、どうしたネ?」



吹雪「姫級2体、鬼級が1体……そして周りにフラグシップ棲艦が多数…です。」サァー…

金剛「What!?」

赤城「そんな…敵も本気で……!!」



大和「大丈夫ですよ!みんなで力を合わせれば…それに私も付いてます!!」フンス!

吹雪「大和さん……!」






ゴォォォォォォォォォ!!



長門「ああ、それに私達もいるからな。」


吹雪「長門秘書官!!」

陸奥「私もいるよー。」フリフリ

長門「最大戦力の戦艦が揃ったからには、もはや敵などいない。」


長門「そうだろう?提督。」フッ

エックス「…久しぶりだな、長門。」フッ




ゼロ「長くなりそうな話は後にしろ、エックス。」

エックス「ははは…」

金剛「むー…私もお話したかったネー。」プクーッ

吹雪「ははは…」



赤城「…ですが、あの大艦隊を御二方で斬り込むのは……」

エックス「え?」

ゼロ「うん?」



エックス「あ、そうか。本気を出して戦った事があるのを知ってるのは夕張だけだったっけ。」

ゼロ「なるほど……そう言えばここに来てから3割ぐらいしか力を出してなかったか。」

金剛「What!?今まで私達が見たテイトクの戦いは、本気では無かったのデスカ!!?」ガーン!

霧島「(そんな、本気を出して無かったとは聞いていたけど…私達が見てたのが3割分の力って言うの!!?)」ガーン!!




エックス「久しぶりの戦場にこのパーツも付けているんだ、今日は本気で戦うから…みんなは後方から援護を頼む。」ジャキン!!

ゼロ「特別サービスだ、俺の全力を見せてやる!巻き込まれるなよ!!」バッ!ギュイン!!

長門「バッ…!!総員全速力で退避ぃぃぃ!!!」ガバッ!!

吹雪「え?え?」オロオロ

金剛「ブッキー全速力ネー!!!」バッ!!









エックス「チャァァァァァジショットォォォォォォォォ!!!!」グォッ!!

ゼロ「アァァァァァァスクラァァァァァァァッシュッッ!!!!」ガバッ!!



ズッッダァァァァァァァァァァァン!!!!!!




パラパラパラ……








長門「……もう少し遅れていたら全員、あそこでバラバラになっていたかもしれんな。」


加賀「ひ、飛行場姫が居た岩島が………」

赤城「ふ、吹き飛びました………」

金剛「………ワーーオ。」

比叡「ヒエー……」

霧島「す、凄すぎる………」

吹雪「あ、提督達の所に敵が集まりだして……!!」






ゾロゾロ…ゾロゾロ……





チ級「……?」

ヘ級「?」





ギラッ!


チ級「!?」




バシュゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!!



チ級「」…ドサッ

ヘ級「」ドサッ







エックス「……ゼロ。ようやく、約束を守れそうだ。」スッ…

ゼロ「肩を並べて戦うってやつか?」スッ…

エックス「ああ。」




ゼロ「ならこっちも1つ聞きたい。」

エックス「なんだ?」




ゾロゾロ…ガシャン!!

ガシャシャン!!




ゼロ「最近見た夢では、俺は死んでいたか?」ニヤッ

エックス「…まさか。」クスッ


エックス「だけど、海中に沈んでいく時になら1つ…夢を見たよ。」

ゼロ「ほぅ。」



ダンダン!ダダダダン!!



エックス「みんなで鎮守府に帰る、普通の夢さ。」ヒョイッ

ゼロ「随分な夢だな。打ち壊すには勿体無い。」スカッ


ドォォォォォォン!!!



エックス「ああ、だから…正夢にしよう。」チャキッ

ゼロ「賛成だ。」ヴォン






エックス「イレギュラーハンター・エックス…」

ゼロ「同じく、イレギュラーハンター・ゼロ…」



エックス・ゼロ『任務を開始する!!』












聖地MI攻略、この作戦の成功は瞬く間に世間へと広がった。


姫棲艦2体と鬼棲艦1体を相手したにも関わらず味方を失わなかったと言われるこの攻略作戦の内容は他の鎮守府にもすぐに知れ渡った。


人類とレプリロイドは歓喜した。

我々には艦娘以外の希望がまだ残っている、と。


人類が存亡の危機に陥った時に必ず現れると言われた伝説の青きレプリロイド。

そして、彼に比肩する力を有する赤きレプリロイド。



エックス、そしてゼロ。

彼らという希望を、人類は思い出した。








《MI作戦から数日後、鎮守府・司令室》



ゼロ「これで1段落…と言った所か。」

エックス「ああ。姫級を1人逃がしてしまったが…これでMIも暫くは大丈夫だろう。」

ゼロ「今は海軍の工兵がMI付近に鎮守府を立てる予定らしいな。」

エックス「攻略したのにまた取られてしまったら元も子も無いからね。」


ゼロ「ま、これで暫くはゆっくり出来るな。」

エックス「いや、俺はこれから仕事の整理だよ…」ハァ…

ゼロ「ははは…まあ、頑張れ。」





ダダダダダダダダダダダッッッッ!!!!!




エックス「…まずい!ゼロ、後はよろしく頼んだ!!」バッ!!



ガラガラ…ダッ!!



ゼロ「窓から逃げて…アイツ、どこに行く気なんだ?」




バァン!!!



金剛「テイトクー!会えなかった分まで私にバーニングラブをプリーズ!!」ババッ!!




金剛「って、アレ?」キョロキョロ

ゼロ「エックスなら出張で中庭に行ったぞ。」

金剛「Oh!凄く近い出張…情報提供感謝デース!!」ババッ!





バァン!!ダダダダダダダダ!!!

テーイトクゥゥゥゥゥゥゥ!!!!






ゼロ「……元気だな。」

大淀「まったくです。」



ゼロ「だが…まさか、こんな未来が来るとはな。」フッ…

ゼロ「(エックス、お前がどんな未来を作るか…それを見るまで、俺は長い眠りを取る事は出来無なさそうだ。)」







ピピーッ!ピピーッ!!


大淀「近海にてSOS信号をキャッチしました!!……なっ!!この信号は……!!」

ゼロ「なんだ?」

大淀「…遠征から帰艦途中の軽巡洋艦、夕張です!!姫級と遭遇したとの事!!」

ゼロ「なに!?」バッ!!

ゼロ「(前に取り逃がしたヤツか…?どっちにしろ、夕張が危ない!!)」

大淀「近くにいたレプリロイドが共に応戦してくれているらしいですが、油断出来ない状況との事!!」

ゼロ「すぐに出る!!」ダッ!!





ゼロ「(俺達以外にまだ戦えるレプリロイドがいたのか…いや、今はそんな事を考えてる場合じゃないな。)」タッタッタッ




ゼロ「平和はまだまだ先そうだぞ……エックス。」







《近海・応戦中》



夕張「クッ…まさか遠征帰りに姫級と遭遇するなんて!!」ガチャ!!


ダンダン!!


球磨「なんとか援軍を待つクマ…!!」ガシャン!

多磨「だニャ!!」ガシャッ!


ズドォン!ズドォン!




「ほんっと、面倒な相手だな…コレ。」ガチャ!


ダンダンダンダンダンダンダンダンダンダン!!!!


ズガガガガガガガガガ!!!




夕張「…援護、感謝します。私は夕張…あなたの名前を聞いても?」



「あ、そう言えば自己紹介がまだだったね。」








アクセル「僕は新世代型レプリロイド、アクセル!…ま、よろしくね!」ニカッ!








以上で本編は終わりです。

あと2つ、おまけがありますので投稿していきます。







おまけ その1「ダイナモさんと大鳳さん」




《ゼロがMIに出撃して数日後》



ダイナモ「いやー…楽でいいねー。木陰に寝ながら空を見上げる……実にいい天気だ。」ダラァー

大鳳「ダイナモ、油断するのはよくありませんよ。」クタァー…


夕張「(今の所、怪しい動きは無いけど…これはこれで本当に大丈夫なのだろうか……)」ムムー…






《全艦に告ぐ!近海より敵艦を発見!!至急迎撃体制に入れ!!繰り返す!至急迎撃体制に入れ!!》




夕張「そんな!こんなタイミングで……」

ダイナモ「…あー、まあね。こちらと同様、敵も機会を伺ってたんでしょ。」スッ…パンパン

大鳳「ほら、行きましょ?」







如月「夕張さん!」

夕張「如月さん、敵の情報を!」

如月「そ、それが……」

夕張「?」




睦月「……敵は、1体です。」

ダイナモ「1?」

大鳳「なら大丈夫でしょう。」




睦月「……戦艦水鬼が…こちらに向かっています。」ガタガタガタ

夕張「!!そんな…鬼が、なんでここに……」ゾクッ!







ダイナモ「鬼、ねえ。」フゥ…

大鳳「鬼ですかー…」




夕張「……陣形編成を行います!!」バッ!

夕張「練度の低い子、特に駆逐艦の子は後列に回って……」





ダイナモ「そんな怯えた声を張り上げるなって。周りに恐怖が伝染するぜ?」ポンポン

夕張「!?」バッ!




ダイナモ「…大鳳、飯は?」クルッ

大鳳「食べました。」ハチブンメ!

ダイナモ「風呂は?」

大鳳「入りました。」サッパリ!

ダイナモ「昼寝は?」

大鳳「そこそこです。」


ダイナモ「…イケるか?」

大鳳「余裕です。」ブイッ!



ダイナモ「…そういうわけだから。君達はのんびり後ろから来な。そして俺達の正確な評価をヨロシク。」ガシャン!パシッ!ダッ!!

大鳳「よろしくお願いします。」ガシャン!ダダッ!!




バシャァン!ザァァァァァァァァァ…




夕張「ダイナモさん!先に行くのは………行っちゃった。」

睦月「え、艦娘じゃないのに水上を走って……!!?」




《海上》



戦艦水鬼「………!」ピクッ



ザァァァァァァァ!!


ダイナモ「どーも、わざわざ遠くからお疲れ様でした。」ザァァッ

大鳳「お疲れ様でした。」ザァァッ




戦艦水鬼「………」ガシャシャン!


ダイナモ「ああ、こちらも仕事でね…別に戦おうってわけじゃない。」



戦艦水鬼「………?」


ダイナモ「任されたのは鎮守府の防衛。つまり帰ってくれればこちらは追わない……な?」





ズダァァン!!

ヒュン……ズドォォォォン!!!




ダイナモ「…なるほど、交渉は失敗か。やっぱりこう言うのは苦手だわ。」ポリポリ

大鳳「よくゼロとの交渉は成功しましたね。」ハァー…



ダンダンダン!!

ダダダダダダダダ!!



ダイナモ「それじゃあしょうがない。」ヒョイヒョイ


大鳳「しょうがないですね。」ヒョヒョイ












ダイナモ・大鳳『仕事と行きましょうか。』ニッタリ







《ダイナモ・大鳳、鬼を撃破》





夕張「……嘘、でしょ?」

睦月「戦艦水鬼を…たった二人で?」




ザァァァァ…


ダイナモ「はい、お疲れ様。…お嬢さん方には刺激が強すぎたかな?」

大鳳「お腹がすきましたね。」グー…




陽炎「す…すごーい!!」キラキラキラキラ

不知火「あの跳躍力…どうやったらあんなに高く飛べるのか……」キラキラキラキラ

島風「私も知りたい!知りたーい!!」キラキラキラキラ



キャーキャー!ワーワー!!



大鳳「おぼふ…ダイナモ、助け……いない!!」イツノマニ!?




《鎮守府・裏側》



ダイナモ「やれやれ、他の鎮守府とは大違いだ…やっぱ、エックス君とゼロ君の影響かな。」



夕張「他の…と言うことは、違う鎮守府にも行った事があるんですね?」


ダイナモ「……(撒いたと思ったが、案外侮れない女だ。)」


ダイナモ「…まあね。深海棲艦殺しの依頼はよく来ていた……特に提督さんからはね。」

ダイナモ「倒す前に報酬半分、倒し終えたら残り半分を貰うのが俺のルールなんだが……だいたいの提督は仕事終わりの俺に対してこう言う。」












ダイナモ「『深海棲艦を倒したのなら、貴様はイレギュラー何だろう』ってね。」ヘラッ



夕張「そ、そんな!そんなわけ……!!」

ダイナモ「まー、まえの大戦の敗因理由が理由だからねえ…気持ちは分からんでもない。だが、そんな提督は決まって同じ行動を取る。」







ダイナモ「艦娘で俺を包囲してイレギュラーの処分。報酬も返ってきて一石二鳥…ほら、お得でしょ?」

夕張「!!」ゼック





夕張「…ですが、ダイナモさんが生きていると言うことは……」


ダイナモ「殺らなきゃ殺られちゃうからねー。何だかんだ言って、命が惜しいのよ…俺は。」

ダイナモ「敵に攻められて滅んだ鎮守府の報告の中には俺がやっちゃった鎮守府があるかもしれないね。」

夕張「…………」





夕張「…大鳳さんは、一体……」

ダイナモ「おチビちゃんは…まあ、襲い返した鎮守府を漁ってたら工房から出て来てねえ……いつの間にか懐かれた。」ポリポリ



タッタッタッタッ!!



大鳳「ここにいるのは気配で分かりました!!私を置いて逃げるなんて…酷いです!!」ザザッ!

ダイナモ「あははー、ごめんねー。」ヨシヨシ




ダイナモ「…っと、あの影は……ゼロ君達も帰ってきたんじゃない?」クルッ

夕張「ゼロさん…それに提督も……!!」パァァ!



ダイナモ「おー、エックス君生きてたか……じゃ、俺達はみんなが帰ってくるまでの防衛がお仕事。終わったらさっさと出て行くとしましょうか。」ザッザッ

大鳳「そちらの頼みは帰還までの鎮守府の警備。私達の要求は鎮守府の使用許可……つまり、またいつか来ますので。」ペコリ


夕張「え?あ、はぁ……」

ダイナモ「じゃ、お嬢ちゃん…またな。」フリフリ

大鳳「さよならー。」フリフリ



ザッザッザッ……






《鎮守府・司令室》



夕張「……以上です。」

ゼロ「ダイナモが、か……」

エックス「次会う時も味方だと良いけどね。」クスッ

夕張「…あ、御伝えするのを忘れていました!」

エックス「ん?」












夕張「お帰りなさい、提督!」ニコッ





おまけ その2「もう1人の姫」









なんで……?




わたしたち、ただあそびにきただけなのに……




へんなやつがきたけど、みんないるからだいじょうぶでしょ……?








………なんで?



わたしだけにげろって、どうして………?




みんなつよいから、あいつらもすぐに………




あれ…?あれ……?




みんな、しんでるの………?








やだ…!わたしだけ、にげたくない……!!




おねがい、わたし…ひとりはいやだ………




こうわんおねえちゃん、いっしょににげよ………?









『ゼロ!そっちは頼んだ!!』

『任せろ!!』













おねえちゃん……わたし、ひとりは……いやだ…………














…………




…………………



………………………………










ここは、どこ……?






わたし、ひとり……






にげちゃった……わたし、ひとりでにげちゃった………










………『ゼロ』




……あかい、あのおとこ………




………あかい、ゼロ……




…ゼロ……ゼロ……ゼロ…………









『さ、早く帰るわよ。提督とゼロさんが待ってるしね。』

『はーい!』










…ゼロ……ゼロを……ゼロヲ……













チャプン












北方棲姫「ゼロ…オイテケ……」









以上になります。

彼女達に救いを求めていたらこんなに長くなりました……


長い時間のお付き合い、ありがとうございました!

おつ
エックス、ゼロはアクセルとの絡みはなしか


マーティーがいないのは悲しかったけど、ガッツリ岩本版てわけでもないしね

乙乙

裏にあのハゲがいるかとおもったがそんなことなかった

流石のハゲもあんだけアゴ割れてたらもう出てこんだろう


続きは

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