亜美「そんじゃ、次は兄ちゃんが鬼ねー!」 (98)
P「オッケーwwwwwwまかせろwwwwwwww」
亜美「ちゃんと30秒数えなきゃダメだかんね!」
P「バカバカ、俺はずるなんてしねーよ」
亜美「んっふっふー、それはどうですかな~?」
P「しねーからwwwwwwwwほら行くぞ!」
P「いーち!にーい!」
亜美「うあうあー!隠れろー!」タタッ
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P「29……30!」
P「よーし、それじゃ」クルッ
P「探しちゃうぞーwwwwww」
P「うへへ、亜美ぃー……どこかなぁ?」ザッザッ
亜美(……)
P「ふふ、こう言う時は大体草の茂みとかがメジャーだからな」
P「……」ソーッ
P「亜美ぃ!」バッ
……
P「くそ、はずれか」
P「それじゃ、滑り台の下とか……」
P「……見つけたぞ亜美ィ!」バッ
P「……あ、あれ?いない」
亜美「……んっふっふー」クスクス
P「っかしーな、どこいったんだろ」
P「おーい、亜美ー!」キョロキョロ
10分後
P「……んー?」
20分後
P「あ、亜美……?」
30分後
P「……いない」
P「どこいったんだあいつ……」
亜美(んふふ、流石に兄ちゃんも木の上探す発想は無いよねー)ガサッ
P「こんな狭い公園に、他に隠れる所もないし……」
亜美(これなら、亜美の完全勝利は間違いなしだよ)
P「……まさか、もう帰っちゃったとか……?」
亜美(どうだ、兄ちゃん……)
P「……」
P「……グスッ」
亜美(!?)
おい、まさか……
P「あ、亜美ぃ……」グス
亜美(え!?兄ちゃん泣いてる?)
P「どこいっちゃったんだよ……」
亜美(……めっちゃ泣いてる)
P「う……」
P「うええええええ……!」
亜美「ちょ、兄ちゃん、待って待って!」ガサガサ
P「うええええええ!うええええ……!」
亜美「兄ちゃん、泣かないで!泣かないでってば!」
P「亜美ぃ……どこ……?」
亜美「亜美ならここにいるっしょ!ほらほら!」
P「……あ、亜美!」
亜美「ね?ほら、だから泣いちゃダメだよ?」
P「亜美、グスッも、もう帰っちゃったのかと、ヒックお、思って……!」
亜美「や、やだなー兄ちゃん、亜美がそんなことするわけないっしょ?」
亜美「ほら、泣き止んでよ」
P「……ぐすっ」
P「……」
亜美「……落ち着いた?」
P「ああ、落ち着いたよ……」
亜美「ほっ……よかった」
P「……」
亜美「……」
P「……」
亜美「……」
P「じゃあ次は砂のお城建てようぜ!wwwwwwwwwwwwww」
亜美「いいねーwwwwwwww」
P「めっちゃでっかいの作るからwwwwwwww砂場の砂全部使い切るからwwwwwwwwwwww」
亜美「いえー!」
P「亜美、水汲んできてwwww」
亜美「え?でもバケツないよ?」
P「……あ」
亜美「……」
P「……あるんだなwwwwwwこれがwwwwwwwwww」ジャジャーン
亜美「流石兄ちゃんwwwwwwww」
サイコパスかよ
亜美「水汲んで来たよー!」
P「よっしゃ、じゃあ早速軽く流して……」ザバーッ
P「固めろー!!」ザッザッ
亜美「わーい!!」ザッザッ
P「盛れー!!」ドカドカ
亜美「うひょーい!」ドカドカ
P「さらに固めろー!!」ペタペタ
亜美「あいあいさー!」ペタペタ
P「wwwwwwwwwwww」
P「はーwwww楽しいwwwwwwめっちゃ楽しいwwwwwwwwww」
亜美「ね!楽しーね!」
亜美「このちょーしで、めっちゃでっかいの作……」
P「……人生もこんぐらい上手くいけばなあ」
亜美「……えっ?」
亜美「に、兄ちゃん……?」
P「キャリアが砂の山みたいに簡単に積みあがればいいのになあ……」
亜美「え、ちょ……」
P「マイホームも、こんな風に好きなだけ崩したり削ったりして」
亜美「ほ、ほら!兄ちゃんみてみてー!亜美、ちょー楽しー!」
P「好きな場所に建てられたらいいのになあ……」
亜美「ほ、ほら!山2つにちょっと先っちょ付けて……」
亜美「おっぱい!なんちゃって!」
P「……はぁー」
亜美「あはは、はは……」
P「……でも現実は、崩れちゃったらそれでお終いなんだよな……」
亜美「……」
P「……グスッ」
亜美「あーもう!兄ちゃん泣かないでってば!」
P「うえ……」
亜美「ほら、今泣いたら手砂だらけだよ?」
P「うええ……」
亜美「目擦ったら、めっちゃ痛いよ?」
P「……」
亜美「ね、だから、泣かないで兄ちゃん」
P「……」
P「……」
亜美「……」
P「……」
亜美「……あ、アリだ」
P「え!どこ!?」
亜美「ほら、そこ」
P「え?どこ……」
P「あー!wwwwwwwwいたーー!!」
亜美「う、うん……」
P「ちょwwwwww亜美wwwwwwww巣、探そうぜ、巣!!」
亜美「……」
亜美「う、うん!次はアリの巣探しだねーwwwwwwwwwwww」
働きすぎて精神を病んじゃったか
P「あったwwwwwwwwアリの巣wwwwwwwwwwww」
亜美「めっちゃすぐ見つかったねwwwwwwww」
P「やべえ、行列作ってるwwwwwwww」
亜美「ねーねー、なんかあげてみようよ!」
亜美「亜美、確かポケットに飴が……」ゴソゴソ
亜美「あ、あれ?無い」
P「んっふっふー、亜美よ、案ずるな」ゴソゴソ
P「見ろ!俺が角砂糖入り乾パンを持っている!」ジャジャーン
亜美「兄ちゃんすっげー!なんでそんなん持ってんの?」
P「それは秘密だ」
亜美「えー、ケチー」
P「まあまあ、ほら、見てろよこうやって角砂糖をアリさんに」ポイッ
亜美「……」ワクワク
P「……」ドキドキ
アリ「……」
亜美「……」
P「……」
アリ「……」クイックイッ
P「お?」
亜美「気が付いたね」
アリ「……」
P「……」
亜美「……」
アリ「……」
亜美「……なかなか運ばないね」
P「デカすぎるのかな」
P「ちょっと小さく砕いてやろう」パキッ
P「ほれ」ポイッ
アリ「……」
亜美「……」
アリ「……」ヒョイ
亜美「……おおー」
アリたち「……」セッセ
亜美「運んでるね」
P「運んでるな」
亜美「皆偉いねー自分たちより全然おっきのに」
P「ありのパワーはすごいからな」
P「働き者だよ」
亜美「……」
亜美「……ねえ」
P「何だ?」
亜美「……兄ちゃんはさ、新しい仕事見つかった?」
やめろ…やめてくれ…頼むから…
助けて杉下右京
P「……」
P「……いや、まだだよ」
亜美「そっか……」
P「……」
亜美「亜美、びっくりしたよ」
亜美「今日たまたま事務所行くときにさ」
亜美「ちょっと違う道でも通って見よっかなーと思ってここ来たら」
亜美「兄ちゃん、こんな所でボーっとしてるんだもん」
Pよ……一体を何したんだよ……
P「……うん」
亜美「1週間前に兄ちゃん、急にいなくなっちゃてさ」
亜美「……みんな心配してたんだよ?」
P「……」
P「……ごめんな」
P「……」
亜美「おフロ、何日入ってないの?」
P「……3日」
亜美「ご飯どうしてるの?コンビニのお弁当?」
P「コンビニなんて行けないよ、体が臭いからな」
亜美「……じゃ、どうしてんの?」
P「これ」カランカラン
亜美「……乾パンが何?」
P「俺の、今日のお弁当だ」
亜美「……に、兄ちゃ……」ジワッ
P「これでも結構、お腹に溜まるんだよな」
亜美「うう、うっ……」グスッ
亜美「に、兄ちゃあん……」
P「泣くなよ……」
亜美「ねえ兄ちゃん!なんで急に事務所来なくなっちゃったの!?」
P「……」
亜美「亜美たちがイタズラし過ぎたから?それでヤになっちゃったの!?」
亜美「それとも、りっちゃんと社長にめっちゃ叱られたの?」
亜美「それか……えーと……」
亜美「はるるんが転びすぎるから!?ミキミキがいっつも寝てるから!?」
亜美「あと、まこちんがいっつもムリしてたり、雪ぴょんが穴掘ったり……」
亜美「あ!それか、もうちょっとしっかりした事務のおねーさんが欲しかったの!?」
P「……」
亜美「そ、それなら今度から亜美が事務員やってもいいしさ!」
亜美「ね、兄ちゃん、だから」
亜美「事務所、戻ってきてよ……」
亜美「ううっ、ぐすっ……」
P「なあ、亜美」
亜美「……何?」
P「音無さんたち、やっぱり怒ってたかな?」
P「急に何の連絡もしないで、いなくなっちゃってさ」
亜美「……怒ってたっていうか、困ってたよ」
亜美「あれもこれも、どうなってるのか兄ちゃんしか分かりませーんって感じで」
亜美「事務所、みーんなパニクってたよ」
P「そうか……」
P「な、亜美、ちょっと座ろうぜ、疲れちゃった」
亜美「あ、じゃあ亜美、あっちの地球儀がいい」
P「えー、普通にブランコにしようぜ」
亜美「何で?」
P「地球儀、話しにくいだろ」
亜美「それもそだね」
P「よいしょっと」
亜美「……」
P「……」ギーコーギーコー
亜美「……」ギコギコ
亜美「……で、兄ちゃんさ」ギーコーギーコー
P「なんだ?」ギコギコ
亜美「事務所に来なくなったのは良いとしても」
亜美「……何で公園になんて住んでるの?」
P「……」
亜美「……しかもこんな狭い公園だし」
P「……よく分かったな」
亜美「公園のど真ん中に段ボールとブルーシートだもん、そりゃ分かるよ……」
P「……」
亜美「……」
P「……だって」
亜美「……だって?」
P「家、焼けちゃったんだもん……」
亜美「……知ってるよ」
P「え?」
亜美「兄ちゃんのお家が焼けちゃったのは知ってるよ!」
亜美「兄ちゃんが来なくなっちゃって、事務所が大パニックだったから!」
亜美「社長とピヨちゃんが兄ちゃん家に押し掛けてったら!」
亜美「帰って来た社長が何て言ったと思ってんのさ!」
亜美「『彼の家は、全焼して、彼は行方知れずだったよ……』って!」
亜美「みんなめっちゃ泣いてたんだよ!?」
またPの家が焼けたのか……
アイマス世界のPの家はアイドルのブログより炎上しやすいからな……
P「じゃあ、分かるだろ、家が無くなったから公園に……」
亜美「そうじゃなくって!」
亜美「家ないなら言ってくれればよかったっしょ!?」
P「言えるわけないだろ、事務所から逃げ出した俺が」
亜美「そんなことないよ!」
亜美「別に事務所に来てさ、何もなかったみたいに」
亜美「家が焼けちゃったから、誰か泊めてーって言えば」
亜美「みんなきっと泊めてくれたよ!?」
P「まさか、そんな……」
亜美「嘘じゃないよ!」
亜美「困ってるならみんな助けるはずだよ!」
亜美「言ってくれれば、あんなバケツに2杯も3杯もにザリガニ釣ること無かったのに!」
P「ああ、あれな……」
亜美「あれ、どうするつもりだったの?」
P「いや、後で食べようかなって」
前スレどこー
亜美「……兄ちゃん、悲しすぎるよ」
P「まあ、俺もひたすらザリガニ釣ってる時はさすがに情けなくなった」
亜美「それなら、やっぱり事務所帰ろうよー……」
P「それも無理だろうなー」
亜美「何でさ……」
P「流石にこんだけ時間明けちゃってさ、損失もだいぶ出しただろうし」
P「戻っても許してももらえないって」
亜美「……そうかな」
亜美SSはやっぱいいね
亜美「……そんなことないと思うけど」
P「そうなんだよ、大人の世界っていうのはさ」
亜美「ふーん……」
亜美「……ねえ、もしかしてさ」
P「ん?」
亜美「兄ちゃん、怒られるの怖いの?」
P「……え?」
亜美「あのね、確かに社長もピヨちゃんも兄ちゃんが急にいなくなって怒ってたけど」
亜美「それよりも、心配してたんだよ?」
P「……」
亜美「だから、多分事務所に行っても怒られたりなんて……」
P「……ふふっ」
亜美「ちょ、兄ちゃん何で笑うのさ!」
P「いや、だってさ」
P「亜美もまだまだ子供だなって」
亜美「な、何だとー!」
亜美「酷いっしょ兄ちゃん!亜美はホントに兄ちゃんのこと心配してるのにー!」
P「はは、ごめんな」
P「ま、でも、俺が事務所に行かないのはそう言う事じゃないよ」
亜美「じゃあ、どういうことなの?」
P「……疲れちゃったんだよ、単純にな」
亜美「……」
P「……それより、亜美は大丈夫なのか?」
亜美「え?」
P「お前、事務所に向かう途中だったんだろ?」
亜美「え?……あ、ああー!」ゴソゴソ
亜美「うあー!やばいよ兄ちゃん!りっちゃんからオニ電だよー!」
P「あーあ」
亜美「どうしよ、どうしよー!」
P「今日、仕事か?」
亜美「ううん、レッスンだけど……」
P「なんだ、じゃあ大丈夫だろ」
亜美「レッスンだって無断で休んだら怒られるんだよー!」
P「じゃあ、今から急いで行けばいいじゃん」
亜美「ううー……」
P「今ならちょっと怒られるだけですむんじゃないか?」
亜美「うーん……」
P「ほら、ぐずぐずしてたら」
P「律子の怒りが、さらーに酷いことに」
亜美「うあー……」
亜美「……ん゛ー…………」
亜美「……やっぱり亜美行かない!」
P「行かないのか」
亜美「うん、だって亜美も怒られるのヤだもんね!」
亜美「兄ちゃんと一緒で!」
P「いや、だから俺はさ……」
亜美「ほら、兄ちゃんもっかいあそぼー!」スタッ
亜美「かくれんぼしよーよ!」
P「……」
亜美「次、亜美が鬼ね!」
亜美「はい30秒!いーち、にーい……」
P「……」
P「しょうがねえなあwwwwwwwwww」
P「よっしゃ、隠れるぜーwwwwwwww」
亜美「29……はーい30秒!」
亜美「んっふっふ~、探しちゃうよーん」
亜美「兄ちゃんどこかなーっと」スタスタ
P(……んっふっふー、亜美の奴絶対ここには気が付かないだろ)
P(公園の柵と隣家の塀の間に空いた隙間!)
P(俺が昨日来た警察をやり過ごすために必死で探してやっと見つけた場所だからな!)
亜美「……うーんと」キョロキョロ
P(……ふふ、探してる探してる)
亜美「……滑り台かな」
P(……残念!)
P(……って、アホなことしてるなあ、俺も)
P(……)
P(……連日の出勤に、連日の残業)
P(皆をアイドルとして輝かせるのが嫌いになった訳じゃないけど)
P(毎日事務所と自宅を往復して、出先で頭下げて、キャバクラで飲まされて……)
P(流石に嫌気がさして逃げ出しちゃったけれど)
亜美「とりゃー!兄ちゃんはここだぁー!」
亜美「あり、いないか……」
P「結局逃げても、何にもなかったなあ……」
亜美「あれー?なんでだろ、こんな狭い公園なのに……」
P(逃げ出す直前には、俺、何やってるんだろって思ってたけど)
P(逃げたら先にも何にも無かったなあ……)
P(でも、もう戻りたいとも思えないし……)
P(社長にも音無さんにも律子にも迷惑かけただろうな)
P(流石に謝っても許してもらえないだろ……)
亜美「んー、あと探してないのは……」
P(このまま、亜美には黙ってどっか行っちゃおうかなあ……)
P(……そうするか、よし……)
男の子「あれ、お姉ちゃん誰?」
P「……ん?」
女の子「ここで一人で何やってるの?」
亜美「……へ?」
えっ....うそ....
亜美「お姉ちゃんって、亜美のこと?」
男の子「そーだよ、他に誰が居んのさ」
女の子「こ、こら……!あんまりそう言う事言わない方が良いよ……」
亜美「……亜美は、今かくれんぼしてるんだよ?」
男の子「えーかくれんぼ!?その年で!?」
亜美「むっ」
亜美「キミぃ、かくれんぼを舐めちゃあいけませんな……」
男の子「だって、お姉ちゃんそんなにでっかいのに」
女の子「こ、こら……!」
亜美「あ、そーだ」
亜美「ねね、二人も兄ちゃんのことさがしてよ」
男の子「兄ちゃん?」
亜美「うん、今隠れてんの、見てない?」
男の子「ううん、見てない」
女の子「わ、私も……」
亜美「そっかー、どこ行ったんだろ、兄ちゃん……」
男の子「つーか、勝手に仲間にすんなよな」
亜美「え?だって公園に遊びに来たんでしょ?じゃあ一緒に遊んでもいいじゃんか」
男の子「ちげーよ!俺たちは、社長を見に来たの!」
亜美「は?社長?」
男の子「そう、ほら、最近ここに住み始めたホームレスだよ」
男の子「そこに段ボールハウスがあるだろ?」
亜美「いや、見えるけど……」
亜美「社長って何さ?」
男の子「そりゃ、あれだよ、あいつのあだ名」
男の子「いっつもそこのベンチで昼間からゴロゴロしてるから、じゃあベンチャー企業の社長だなって誰かが付けて」
男の子「で、長いから縮めて社長」
亜美(兄ちゃんひっどいあだ名つけられてるー!)
男の子「あと、公園で空き缶拾ってっから、どうせそれ集めて売るんだろーなって」
男の子「デイトレーダーって呼ばれたりとか」
男の子「昨日なんてそこの地球儀でボーっとしてたからさ道路から」
男の子「『流石社長wwwwwwwwグローバルな視点からものを見てるんすねwwwwwwwwww』」
男の子「つったらアイツ泣き出しちゃってさー」
亜美(に、兄ちゃーん!!可哀そうすぎるっしょ!!)
亜美「あ、あはは……」
男の子「で、流石に可哀そうだったから謝ろうと思ったんだけど……」
男の子「お姉ちゃん、知らないってことはここら辺の人じゃないの?」
亜美「あ、えーっと……」
女の子「……」
女の子「……あ、あの」
亜美「何?」
女の子「もしかして、双海亜美ちゃん、ですか……?」
亜美「あ」
男の子「は?双海亜美ってアイドルの……」
男の子「……あ!そう言えばテレビで見たことある!」
亜美「あ、う、うん……」
亜美(や、やばいかも……)
男の子「すっげー!ホンモンじゃん!双海亜美、双海亜美!」
亜美「ちょ、そんな大声で……!」
女の子「あ、あの、私亜美ちゃんのファンで……」
亜美「え?あ、ありがとね」
男の子「双海亜美!双海亜美!」
亜美「ちょ、静かに……」
亜美(やばいよ!これで人が集まってきたら、騒ぎになって、兄ちゃんが捕まっちゃうかも……)
亜美(……どーしよ)
男の子「あーみ!あーみ!あーみ!」
亜美「こら!そんなに騒ぐと……」
P「あー!あっちに双海真美もいるっしょー!」
女の子「え!?」クルッ
男の子「どこどこ!?」クルッ
P「」ガシッ
亜美「へ?」
P「」グイッ
亜美「うあっ……」
ガサガサ
男の子「なんだよ、何処にも……って」
女の子「……いない?」
亜美「ちょ、兄ちゃん!いきなり何すんのさ!」ヒソヒソ
P「しょうがないだろ、声出したらばれるんだから」ヒソヒソ
亜美「っていうか、兄ちゃんこんなとこに隠れてたの?」
P「ああ、絶対見つからないだろ?」
亜美「ムリゲー過ぎるよ……」
男の子「あれー?どこ行っちゃったんだよ……」
女の子「亜美ちゃーん?」
P(さ、アイツらが居なくなるまでやり過ごすぞ)
亜美(……兄ちゃん、ちょっとここ狭くない?)
P(我慢しろ!)
男の子「なんだよ!折角初めて生でアイドル見たのに!」
女の子「うん……」
亜美(あと兄ちゃん)
P(何だよ)
亜美(この距離だと兄ちゃん、めっちゃ臭いよー……)
P(……我慢しなさい)
男の子「もっとお前も残念がれよな!」
女の子「ざ、残念だよ……?」
P(……)
男の子「悔しいだろ!だって、あの765プロのアイドルだぞ!?」
P(!)
女の子「う、うん」
男の子「お前、大ファンだって言ってたろ!?」
女の子「うん、特に亜美ちゃんと、春香ちゃん……」
男の子「そーなんだよなー、ま、俺はあずささんが一番好きだけど」
亜美(……へえー、亜美たちのファンなんだ)
男の子「あーあー、歌って欲しかったな、生で」
男の子「765プロってさ、ライブのクオリティめっちゃ高いんだってさ」
女の子「そうなの?」
男の子「うん、うちの兄貴がそう言ってた」
P(……)
亜美(……兄ちゃんがいっぱいレッスン見てくれたもんね)
男の子「それに、テレビ出てても、おもしれーし」
女の子「うん、みんな可愛いよね……」
P(……)
男の子「漫画の雑誌見ててもよく見るし」
女の子「……あと、ファッション誌とかにも」
P(……)
男の子「それに、曲とかも結構いいよな」
女の子「……うん」
女の子「私、765プロのみんなの歌聞くとすごい元気もらえるんだ」
P(……!)
P(……)
男の子「そーだよ、だから歌ってもらいたかったのにさ……」
女の子「うん……」
男の子「ちぇ、いこーぜ」
亜美(んっふっふ~、よかったね、兄ちゃん)
P(……)
亜美(テレビも歌もライブも、ぜーんぶ兄ちゃんが頑張ったから……)
亜美(……兄ちゃん?)
P(……グスッ)
亜美(あ、泣いちゃった……)
P「うええええ……」
亜美「……兄ちゃん、やっぱりその泣き方なんだね」
P「……うえっ、ひっく、グスッ」
亜美「……」
ギュッ
亜美「んっふっふ~、兄ちゃんは頑張り屋さんですなあ」
P「亜美ぃ……」ギュウ
亜美「……」
亜美「……よしよし」
……
亜美「落ち着いた?」
P「ああ、ありがとう、だいぶ楽になったよ」
亜美「それは良かったけど……」
カァー カァー
亜美「……あーあ、もう日が暮れちゃったねー」
P「結局、丸一日公園で遊んでたな……」
>>54
P死んでんのかよ……って思ってしまった
P「律子から、あれから連絡来てるか?」
亜美「うん、5件、あとメールが10通」
P「はは、それは相当不味いなあ……」
亜美「亜美、怖くてメールも留守電も聞けないよ……」
P「だろうな」
亜美「あーあ、亜美、明日どーしよっかなー」
P「……」
P「……なあ、亜美」
亜美「何?兄ちゃん」
P「これからさ、律子に怒られに行こうぜ、俺と二人で」
亜美「へ?」
亜美「に、兄ちゃん……それって……」
P「いやー、実は俺もさ、本当のこと言うと怒られるのが怖くってさー」
P「だからさ、亜美が俺と一緒に怒られてくれればちょっとは楽になるんだけどな」
亜美「……」
P「な?一緒に怒られようぜ、俺と」
亜美「……んっふっふ~、まったく、しょうがないですなあ兄ちゃんは」
P「よし!それじゃあ決まりだな」
亜美「あ、でもさ、兄ちゃん」
P「何だ?」
亜美「そのカッコで事務所行くのは流石に不味くない?」
P「……確かに」
亜美「そーだ!おフロ入ってから行こうよ!」
P「お、いいなー」
亜美「よし、じゃあ決まりだね!」
お城みたいな建物で
亜美「下は大火事、上は洪水、今の兄ちゃんにピッタリですなあ」
P「あはは、言うなー亜美は」
亜美「ほら、早く行こ行こ!」
P「あ、ちょっと待って」
亜美「何?」
P「ザリガニ、逃がしてかないとな」
亜美「あー!もう、折角いい感じだったのに、台無しだよー!」
今から一緒に
これから一緒に
ドボドボ
亜美「うあー……川が赤に染まってるよー……」
P「結構釣ったからなー」
P「でも、亜美、このザリガニに慣れといた方が良いぞ」
亜美「へ?なんで?」
P「多分、切れた律子の顔はこれより真っ赤だからな」
亜美「うえー、兄ちゃんそういうこと言わないでよー……」
P「次の鬼は律子だなー」
亜美「うあうあー!もうやめて!」
P「あはは!さ、それじゃ行こうか」
亜美「うん!」
ギュッ
P「お、大体だなー亜美、俺の手を取るとは」
亜美「んっふっふ~、こうしとかないと、兄ちゃんまた逃げちゃうかもしんないかんねー」
P「はは、そうかもな」
亜美「ま、でも」
P「ん?」
亜美「もしまた兄ちゃんがどっか行っちゃっても、また亜美が探してあげるかんね!」
P「亜美……」
亜美「……えへへ」
……
ザリガニ「へ、妬けちまうぜ……挟み入る隙もねえってな」
ザリガニ「……ハサミだけに」
おわり
あ、終わりです
ありがとうございました
おつなの
社長までホームレスになっちゃったと思ったは内緒なの
シャベッタァ
キチかと思ったらいい話だった
乙
乙
乙
前半で基地かと思って閉じかけたが最後まで読んでよかった
前半の基地路線も勢いあってすき
おつおつ
亜美ホントいい子、おつ
真美なく亜美とは…珍しいな。gj&乙
ベンチャー企業やらグローバルやらのくだりでクソ笑った
でもハサミはない
ザリガニ「へ、妬けちまうぜ……挟み入る隙もねえってな」
ザリガニ「……ハサミだけに」
これはなに?
ほら、ザリガニだから……
いい話を書いておきながらゴミみたいなダジャレでオトす……
この手法は流行るな(適当)
ベンチに座ってるベンチャー企業の社長とかも酷いの
おつなの、よかったの
このSSまとめへのコメント
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