看護士｢十二指腸潰瘍ですか～私も経験あるんですよね。｣ｽﾀｽﾀ

男｢いや～参りました。前々から黒い便が時々出てたし、自分で調べて分かってはいたんですけど…｣ｽﾀｽﾀ

看護士｢分かっててなんでほっといたんですか？｣

男｢…仕事とかね。休めなくて…｣

看護士｢嫌な仕事にストレス溜めながら、それでも仕事のことを大切にするんですか？｣

男｢…｣

看護士｢私と一緒ですね。体の方も大切にしてあげてください？｣ﾆｺ

看護士｢ｺﾎﾝ…ほっといたら悪くなる一方ですから、この一週間ゆっくり休んでキッチリ治しちゃいましょうね？｣

男｢…｣ｺｸﾝ

看護士｢こちらが男さんのお部屋になりますね～｣

男｢どうも…｣ｷｮﾛｷｮﾛ

男｢(あれっ…窓際のベッドに女の人…)｣

女｢あっ…こんにちは｣ﾆｺｯﾍﾟｺ

男｢あの…ここって…｣
看護士｢一応４人部屋なんですけど、短期療養の方が使う部屋で、今はこんな状況です｣

男｢…？｣

看護士｢どうかされましたか？一人だと寂しいですか？｣

男｢…｣ｼﾞｰｯ
女｢…｣ﾆｺﾆｺﾌﾘﾌﾘ

看護士｢…他の患者さんの居るお部屋案内しましょうか？｣

男｢いや…ここでいいです｣

看護士｢それじゃあ、このベッド使って下さい。検査等はこちらから伺うので、ゆっくりなさって下さい。｣

男｢ありがとうございます｣

看護士｢いえいえ、それでは失礼しますね｣ｽﾀｽﾀ…

男｢…はぁ…｣