・ペルソナ3の二週目
・キャラ崩壊、こじつけ有り
・ラブライブのキャラは主にコミュ相手として登場
・ペルソナ3のキャラも出る
・不定期
それでも良ければ読んでくださいな
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2010年 3月5日
あのニュクスとの戦いから2か月。
皆で決めた約束の場所へ向かう。誰も来ないと解っているはずなのに。
誰も、記憶はなかった。隠された時間のこと、僕たちの思い出。
そんなことを考えていると、聞き慣れた皆の声が聞こえてきた。
・・・なんだか、眠いな・・・。
一週目のラストです。この後本編スタートになります
2009年 4月6日
明日から学校だ。僕は、「音ノ木坂」という学校に通うことになっている。
幾月が手を回し、僕は月光館学園に入れられるはずなのに、どうしたことか。
ならば、僕の代わりにあの寮に入る生徒がいるのだろうか。
自分の居場所が奪われたような気がして、少しだけ寂しいような気がする。
深く考えても仕方がない。どのみち僕が入学しなければ、滅びの運命からは逃れられる。
・・・今日は眠ってしまおう。そのうち、ただの思い出になる。
隠された時間も、皆と過ごした日々も、全部。
・・・今日は、眠ってしまおう。
しばらくして気づく。彼が来た。懐かしい雰囲気に少し落ち着く自分がいた。
「・・・誰?」
本当は知っているが、デスに関わるのも危険な気がして、以前と同じように接してみる。
「君は知っているはずだよ。僕のことをね。」
どういう事なのだろう。初めて会ったはずだ。
「君は僕だ・・・だから、君のことはわかる。記憶があるということも。」
そういう事か。なら、別にかしこまる必要もなさそうだ。
「何の用?僕は月光館には関わってないはずなのに」
「解らない。でも・・・君の中に僕はいない。なんで君と話せるのかも解らない。」
「じゃあ何の用なの?」
「もう時間がない。満月の夜・・・わかってるね?」
そう言い残し彼・・・ファルロスは、消えた。
よくわからないが、次の満月・・・寮に行くことにしよう。
4月7日
・・・まずい。非常にまずい。
編入初日から遅刻なんてあってたまるか。
明らかにファルロスのせいの寝坊だろう。昨日話した時は夜中2時だった。
・・・このあたりなはず。くそ、正確な位置を覚えておけばよかった。
そう思ったとき、このあたりに住んでいるであろう中学生を見つけた。
「そこの君、音ノ木坂学院ってどこかわかる?」
そう話しかけると、明らかに不機嫌そうな顔をした後
「・・・ついてきて」
そう言われて1、2分歩くと、音ノ木坂にたどり着いた。
「ありがとう。・・・君の名前は?」
「矢澤にこよ。ここの三年生」
・・・三年生だったのか。そりゃ、「そこの君」とか言われたら不機嫌になるよな。
「ありがとう。今日からここの二年生なんだ。よろしく、にこ先輩」
そう言うと、矢澤にこは返事をせずに校門をくぐり去って行った。
・・・嫌われたかな。そんなことを考えると同時に、大事なことを思い出す。
自分が焦って案内してもらった理由を。そう、遅刻寸前ということに。
矢澤にこに続き校門をくぐり、職員室へ向かう。
担任に挨拶し、共に自分の教室、2-Aへと向かう。
「はい、みんな静かにして!転入生の紹介するよ!」
「(主人公)です。趣味は音楽を聞くことと食べることです」
「空いてる席はあるかしら?」
「センセー、私の隣あいてるよー!」
「じゃああなたの席は高坂さんの隣ね」
見てみると、元気そうな生徒が手を振っている。
「よろしく」
声をかけると、周囲の席の生徒が挨拶してくる。
「高坂穂乃果だよ!よろしくね!」そう言うのはさっきの元気そうな生徒。
「園田海未です。宜しくお願いします」そういうのは青い髪の真面目そうな生徒。
「南ことりです、よろしくお願いします♪」そういうのは銀髪の優しそうな生徒。
・・・見事に女子しかいないな。
そう考えていると、頭を懐かしい感覚が襲う。
汝、新たなる絆を得たり・・・。
そう、コミュニティ。複数のアルカナのペルソナを使うためには、必要不可欠な
能力である。
どうやら、高坂穂乃果は、「太陽」のアルカナ。
園田海未は「月」のアルカナ
南ことりは「節制」のアルカナのようだ。
昨日のファルロスの話だと、またシャドウと戦うことになるだろう。
それなら、親交を深めるのはとても大事なことだ。
ニュクスを倒すのは、他でもない、絆の力なのだから。
期待
名前は決めないの?
名前募集
特に案がなければ明日から適当な名前で書くことにします
有里湊
一人称が僕って事はこれ主人公はキタローの方か?
音ノ木は女子校だからボクっ娘のハム子じゃないと入学できんぞ
スクフェスはプレイヤー=自分だし、共学設定でも別にいいんじゃね
アニメと設定変えるとややこしくなるし、主人公の入学理由についてはストーリー内で
説明することにします
○ね
期待
海未ちゃんのアルカナってぴったり来るのがイマイチ思い浮かばない
名前はやっぱキタローだなぁ
主人公でも四コマみたいでいいけど
名前は漫画版の有里湊で進めていきます
授業が終わり、帰る準備を始める。
すると、穂乃果から声をかけられた。
「途中まで一緒に帰らない?」
今日初対面のはずなのに、遠慮なしに話しかけてくる穂乃果。
ああ、これがこの人の魅力なのかもしれないと思う。
「うん。一人じゃまた道に迷いそうだ。」
…帰り道。
聞けばいつも一緒に帰っている南ことりは用事があるらしい。
「海未ちゃんも部活だし、一人で帰るはめにならなくてよかった」
「歩いて通ってるんだし、近いんじゃないの?」
「うん、でも話しながら帰るほうが楽しいでしょ?」
「でも、今日初対面の人と一緒に帰るのは危ないよ」
そう言うと、彼女は少し悩むようなしぐさをして、一言。
「だって有里くんは危ない人じゃないし!」
なぜ断言してるんだろう。心配になってくる。
「そういえば、有里くんの家はどのあたりなの?」
「えっと・・・ちょっと待って」
目印になるようなものあったかな。確か右側に和菓子屋が・・・
「そうだ、和菓子屋」 「えぇ!?」
なんでそんなに驚いてるのだろうか。いわくつき物件かな?
「そう。名前は・・・穂むら、だったかな?」 「えぇぇぇぇぇ!?」
「そこ!うち!」
何を言ってるのだろう。とりあえず落ち着けと言うと、穂乃果は深呼吸して話した。
「そこ、私の家。穂むらは私の家だよ!」
「そうなんだ。偶然だね。」
「なんでそんなノーリアクション!?海未ちゃんの家もすぐそばだよ!」
そんなこと言われても。僕に家凸しろとか言うんじゃないだろうな。
「それより、寄ってもいい?和菓子屋」
「え、えぇ!?う、うん!私の部屋は二階だから!」
どうしてそうなるんだろう。本当にこの人心配になってきたぞ。
「うぐいす団子、ある?」
「え、ああ、そっか。買い物か。」
・・・この人、バカなの?
「ただいまー!」 「お邪魔します」
「おかえりー、ん、友達かい?」
「うん、今日転入してきたの!」
「有里湊です。うぐいすだんごと、これ・・・穂むら饅頭を」
・・・五分後
会計をすまし、店を出ようとすると、後ろから声をかけられた。
「今度は普通に遊びにおいでよ。和菓子ならいつでも出せるし」
見ると、穂乃果だけでなく、父と母らしき二人も笑顔で頷いている。
「・・・お邪魔しました。また来ます。」
この学校でも、楽しくやっていけそうだ。
4月8日
朝、家を出ると、穂むらの前に二人の女子生徒がいた。
園田海未と南ことりだ。園田海未の家は隣と言っていたが、南ことりも近くなのだろうか。
「一緒に行くの?」
そう声をかけると、海未が答える。
「ええ。ですが、いつも穂乃果は遅いのです。」
「まあまあ海未ちゃん、穂乃果ちゃん待ってあげよ?」
本当に仲がいいんだな。そう思いながら学校に行こうとすると、
「有里さん、どうしたのですか?」
・・・学校に行くんだけど何か?
「同じ学校なんだし、一緒に行こ?」
昨日の穂乃果といい、もうちょっと警戒したほうがいいんじゃないかな。
「うん。じゃあ、僕もここで待たせてもらうよ。」
2分ほどたっただろうか、穂乃果が店から出てきた。
「お待たせー!って湊君もいる!」
「それより、学校遅れるよ」
「え、今何分!?うぁ!急がなきゃ!」
そう言うと穂乃果は走り出した。
「なんだか楽しいお友達だね」
海未とことりは目配せして笑った。
学校に着くと、担任に呼び止められた。
「有里、理事長が来てくれって言ってたぞ、入学早々何かしたのか?」
何も悪いことはしていないので、手続きか何かが残っていただけだろう。
だが、理事長が言ったのは、僕の想像とは全く違うことだった。
「単刀直入に言います。生徒会の活動を手伝ってほしいのです。」
なぜ自分に、と思ったが、理由はちゃんとあった。
「この学院は生徒数が減少しており、廃校の危機に直面しています。
今年度から共学にするなどの対処も、あまり効果はありませんでした。
そこで、女子生徒だけであった生徒会に男子生徒を加え、入学希望者を集める方策を
考えて欲しいということになったのです。」
確かに、共学にしたのに生徒会が女子しかいないというのは問題だな。
聞けば、編入した男子生徒は大多数が部活による学校の知名度上昇を見込まれている者たちであり、部活に所属することが決まっていないのは僕だけだそうだ。
「無理にとは言いません。お願いしても良いでしょうか。」
そう言うと、理事長は深々と礼をした。
・・・どこぞの幾月とは大違いだな。
「分かりました。手伝います。」
「ありがとう。生徒会に話は通しておくから、放課後生徒会室へ行ってくれる?」
「はい。では、失礼します。」
放課後、生徒会室へ入ると、二人の女子生徒がいた。
「あなたが理事長の推薦した生徒ね。私は絢瀬絵里。生徒会長を務めています。」
「ウチは東條希。こう見えて副会長をしとるんよ。」
「有里湊です。よろしくお願いします。」
「でも、今日は顔合わせだけで、仕事は特にないのよ。もう帰ってくれていいわ。」
そういう会長の机には、大量のプリントが置かれている。
「プリント、手伝いましょうか?」
「いえ、大丈夫よ。今日は帰ってくれて構わないわ。」
「えりち、そんな言い方したら、邪魔だから帰れ~みたいに聞こえるよ?」
「別にそんなこと思ってないわ。でも、気を悪くしたなら、ごめんなさいね。」
「手伝いますよ。分担したほうが、絵里先輩も楽でしょ?」
「…ありがとう。」
俯き答える会長。不器用なところが美鶴に似ている、そう思った。
・・・生徒会の仕事が終わり生徒会室を出る。
「まさか今日終わるとは思わなかったわ。」
「湊くんがあんなに働いてくれるとは思わなかったわ。ウチより仕事してたな」
「それは希がさぼってただけじゃない…」
第一印象はキツそうだったが、話してみると意外と気さくな人物だとわかった。
最初の「帰っても大丈夫」というのも、転入したばかりの僕に負担させたくないという
思いからだと希先輩が言っていたし、根はやさしい人なのだろう、と思う。
ちなみに絢瀬絵里は女帝、東條希は魔術師のコミュが発生した。
行間空けてくれ
了解です
見づらくてすみませんでした
頑張れキタロー期待してる!
帰り道、玄関で園田海未に会った。
「部活終わり?お疲れ様。」
そう声をかけると、海未は明らかに動揺し、2,3秒硬直した。
「え、ええ。有里さんは、この時間まで何を?」
「生徒会だよ。理事長に頼まれてね。」
「入学早々大変ですね」
話す話題が見つかって安心したのだろう。海未の緊張がとれ、強張っていた表情が
柔らかくなる。
そんなことを話しながら歩いていると、もう家に着いた。
こんなに短い道だったんだな。昨日はあんなに時間がかかったのに。
「じゃあ、また明日」
「ええ、迎えに行きます。近いですし。」
・・・一緒に行くのは確定なのか。
そう思いつつ、僕は玄関のドアを開けた。
家に帰り、ふと思い出す。
初めてゆかりや順平、美鶴や明彦に会った時のことを。
一緒に戦った仲間たちの顔、声、他愛のない話。
それが穂乃果やことり、海未、絵里や希に重なる。
デスのせいで感情があまりなかったときの記憶のはずなのに、よく覚えている。
大切な仲間。今度こそは、誰一人欠けることなく過ごしたい。
たとえそれが、自分のエゴに過ぎないとしても。
4月9日
【ピンポーン♪】
そろそろ家を出ようか、そう思ったときに、玄関のチャイムが鳴った。
「ことりでーす」
今出る、そう返事して、急いでドアを開ける。
「おぉ、早い!いつも穂乃果ちゃんを待ってるから、すぐに出るのに驚いちゃった」
「そんなに待たされてるの?」
「うん。ひどいときなんて、20分!」
それはひどい。低血圧の僕でも、さすがにそれはありえないと思うほどの数字だ。
「お待たせー!」
「お待たせしました」
穂乃果と海未だ。意外と早かったな、そう思う。
学校に着くと、校門に希先輩がいたので、軽く会釈する。
気づいたらしく、手を振ってきた。先輩後輩の挨拶なら、この程度のものでいいだろう。
授業が終わり、急いで家に帰る。
穂乃果たちと一緒に帰るような時間はない。
今日は満月・・・魔術師のアルカナのシャドウが現れる日なのだから。
影時間。学生寮屋上。
僕は何時間も前から、この屋上に潜んでいた。
予定通り、ゆかりと、もう一人の女子生徒がやってきた。
あの女子生徒が、僕の代わりにこの寮に来たという人物だろうか?
とにかくしばらく様子を見ていよう。
魔術師のシャドウが出てくると、あの女子生徒はオルフェウスを召喚した。
・・・やはりあの子が、僕の代わりなのか。
僕と同じように、オルフェウスは‘マジシャン’に対し防戦一方だ。
そして、やはりオルフェウスは負け、少女は倒れた。
ここでタナトスが現れ、‘マジシャン’を粉砕するはずだ。
・・・ん?
タナトスは出てこず、少女に止めをさそうと‘マジシャン’が剣を振り上げる。
まずい!助けなければ!
気づいたときにはもう、駆け出していた。
少女のものであろう薙刀を拾い、‘マジシャン’に向かい走り出す。
何本もの剣が振り下ろされるが、止まって見える。僕には当たらない。
LV99の僕がこんな雑魚にやられるはずがない。
腕を切り落とそうと、全力で薙刀を叩き込む。
【バキッ!】
鈍い音を立て、【薙刀が】飛んでいく。
「くそ・・・!」
・・・思い出す。シャドウに普通の攻撃は効かないのだ、と。
召喚器がない自分に、ペルソナが扱えるだろうか?
いや、できるはず。召喚器は、ただのきっかけにすぎない。
「メタトロン!」
ゴッドハンドを繰り出す。最強の打撃属性攻撃に、‘マジシャン’が怯む。
だが、その直後、全身を激しい痛みが襲う。
足元がふらつく。なぜ?一回のペルソナ召喚でなぜこんなことに?
考えている時間などない。‘マジシャン’は体制を整え、今にも切りかかってきそうだ。
その時、頭に声が響いた。
ハム子か
-------ペルソナは、絆の力。貴方の想いがあればこそ、強大な力に為り得るのです-------
僕の想い・・・?ちょっと待てまだコミュランク1なんだが。
気が付く。「死神」だけは、絆が深まっているということに。
攻撃を躱しつつ、デスの宿っている少女の近くに行き、体に触れる。
「ファルロス、力を貸してくれ。・・・タナトス!」
タナトスが現れ、シャドウを粉砕する。
だが、この力は何度も使えるものではない。精神力の消耗が激しすぎる。
ペルソナでないものを無理やり具現化するようなものだし。
・・・それに、この少女がいないと使えない能力。はっきり言って、役に立たない。
美鶴たちが来ないうちに、早くここから離れよう。
そう思い、屋上を離れる。
監視カメラで屋上を見ていた、幾月に気が付かないまま。
何とか家の近くまで来たが、意識が朦朧とする。
身体が言う事を聞かない。足元がふらつき、地面に倒れる。
起き上がろうとしても、ピクリとも動かせない。まるで、体が鉛になったように。
・・・おやすみ。
4月19日
気が付くと、知らない場所にいた。
真っ白で殺風景な部屋・・・病室、だろうか?
時計を見ると、もう5時ごろ。学校から帰ってくる時間だ。
ああ、昨日倒れて・・・学校、休んじゃったのか。
そう考えていると、ドアが開き、穂乃果とことりが入ってきた。
「よかった!目、覚めたんだ!」
「すごい心配だったんだよ?」
1日休んだくらいで大袈裟じゃないか、そう答えると、二人は苦笑いした。
「えっと、今日、何日だかわかってる?」
「昨日が9日だから・・・10日?」
二人がため息をつく。
「湊君、1週間以上眠ってたんだけど・・・?」
「今日は、19日だよ?」
それは驚いた。10日も眠っていたのか。
「学校行こうと思ったら道路で倒れてるんだもん。すごいビックリしたよ!」
「穂乃果ちゃん、病院で大声出さない。湊君も病み上がりなんだし。」
たまにはまともなこと言うんだな。意外。
4月20日
今日から学校へ行ける。
体に異常はなかったらしく、医者も意識不明の原因はわからないそうだ。
十中八九、ペルソナを無理に使った影響だろう。
学校に着き、職員室にいる担任に声をかける。
「おう、有里か。入学早々10日欠席とは、問題児め」
全然怒っていない口調で楽しそうに言う担任。
・・・よかった、この人が担任で。
教室に着くと、穂乃果たちに話しかけられる。
「学校、来れたんですね。無事なようでよかったです。」
と海未が言う。
「それより、何があったの?」
とことりが言う。
「よくわからないんだ。家に帰るときに倒れたとこしか覚えてない。」
正直に話すわけにもいかないので、適当に言葉を返す。
そうしているうちに、HRの時間になった。
理事長から発表があった。
入学希望者が集まらない場合に、廃校を決定するとのことだった。
穂乃果は燃え尽きたように無言になり、何も言わず一人でかえっていった。
・・・しかたない、僕も帰るか。そう思い教室をでようとすると、ドア付近に絵里先輩がいることに気づく。
「ごめんね、病み上がりに。今日、ちょっといいかしら?」
恐らく廃校に関することだろう。
放課後、生徒会室に行くことにした。
まあ、内容は予想通りだった。
理事長からは何も聞いてないということ。
生徒会で廃校阻止のため独自に活動できるよう、理事長に話すということ。
この人、少し責任感が強すぎるんじゃないか?
といっても、理事長の許可がなければ活動できないため、特に今やることはない。
・・・今日は帰ることにした。
夜、有里家
僕は眠ったはず。ここは・・・?
ああ、久しぶりで忘れていた。イゴールに呼ばれたのか。
-----貴方の想いがあればこそ、強大な力に為り得るのです-----
このことがどうも心に引っかかっていたのだ。
「イゴール、僕はなぜ絆を深めたコミュのペルソナしか使えない?」
「それには、少々複雑な事情がありましてな。貴方になら、話してもいいでしょう。」
「どういう事?」
「貴方は、ニュクスの封印をした。それは、ご存じのことでしょう。」
「そして、貴方の持つ‘ワイルド’の力。それは、デスの力に加え、私との契約で初めて生まれた力。」
「もちろん、貴方は‘ワイルド’の力を持っております。ですが、完全なものではない。」
「僕の中に、ファルロスがいないから。そういうこと?」
「それもあります。そして、もう一つ理由が。」
「貴方は、ご自身の魂を使い、ニュクスを封印なされた。ニュクスの一部となって。」
「そう、貴方には、魂がない。意志の力で動いている、人形といったところでしょうか。」
「そして、満月に現れる12のシャドウは、ニュクスの一部。貴方の魂は、それらの中にある。」
「ペルソナは、絆の力、魂の産物。今の貴方には、そのどちらもない。強大なペルソナは、扱えない。
絆を深め、シャドウを倒す。そうすれば、以前の力を取り戻せるでしょう。」
「今日はもうお疲れの様子。もう一つ伝えることがありますので、また明日。」
そう言うと、イゴールは姿を消した。
乙
乙
今週少し時間がないので
次の更新は土曜日になると思います。
スクフェス楽しいね!
月の正位置は危機を暗示
うみみちゃんデフォルトで危険対象なんか…
「月」
見えない実態や未来に対する不安、危機などを表します。
μ'sを始めることに対する不安、廃校に対して感じている危機。
それを取り除き自信を持たせてあげられるのは誰なのでしょうかね・・・
(実はアルカナに関しては何も意味はないです。100%脳内イメージ)
ペルソナ原作でもアルカナの暗示とアルカナを持つ人はあまり関係ないし間違ってないな
すみません最近更新できなくて…
明日からちゃんと更新しますね
4月21日
学校。いつものように穂乃果を迎えに行ったのだが、
先に行っててと言われたので海未たちと学校に行った。
教室で話していると、穂乃果が入ってきて、席に着くなり俯いた。
「穂乃果ちゃん、大丈夫?」
ことりが話しかけるが、返事はない。
「穂乃果ちゃん、すごく落ち込んでる…そんなに学校好きだったなんて…」
心配そうに話すことりの話を、海未が遮る。
「違います。あれは多分、勘違いしているんです。」
「勘違い?」
どういう事か聞こうとしたが、今度は穂乃果に遮られた。
「どーしよー!全然勉強してないよ!」
「何言ってるの?」
なんでこのタイミングで勉強が出てくるのか謎だ。
「だって、学校なくなったら別の学校入るんでしょ?受験勉強とか、編入試験とか!」
「やはり…」
呆れたように言う海未。勘違いってそういう事か。
「穂乃果ちゃん落ち着いて!」
「ことりちゃんと海未ちゃんはいいよね!そこそこ成績いいし、でもあたしは…」
ことりが落ち着かせようとするが、効果がない。その様子を見ていた海未が一喝。
「だから落ち着きなさい!私たちが卒業するまで学校はなくなりません!」
「え、そうなの?よかったー!じゃあごはん食べに行こうよ!」
なんという切り替えの早さ。
中庭で皆で食事する。
「今いる生徒がいなくなってからだから、少なくとも3年後だよ。」
ことりが説明すると、穂乃果は安心したようにパンを食べる。
「よかったー!今日もパンがうまい!」
さっきまで落ち込んでいたとは思えない、つい口に出してしまった。
「でも、正式に決まったら、来年は二年と三年だけなんだね…」
「今いる一年生は、後輩がずっといないことになるのですね…」
今年転入したばかりなのに、廃校、か・・・
「そっか…」
今の言葉に、穂乃果も不安を感じたようだ。
そのとき、前から絵里先輩と希先輩がやってきた。
「ちょっといいかしら?あなた、たしか理事長の娘よね?理事長、何か言ってなかった?」
「いえ、私も昨日聞いたばかりなので・・・」
「そう、ありがとう。」
淡々と答え、去っていく絵里。よほど切羽詰まっているのだろう。
「本当に学校、なくなっちゃうんですか?」
そう聞く穂乃果に、絵里は無表情で答える。
「あなたたちが気にすることじゃないわ。」
そう言うと、足早に去って行った。
放課後、生徒会室に行ってみるが、理事長の許可を得ていないということなので、帰ることにした。
今日も、イゴールに呼ばれるのだろうし、早めに寝ることにしよう。
夢の中、イゴールが現れる。
「さて、昨日はどこまで…そうそう、ペルソナとニュクスの関係について、でしたな。」
「では、今日は貴方の代わりにあの学校に入学した、あの少女についての話でもしましょう。」
「一週目の貴方と同じ環境、境遇で育った、もう一人の貴方と言うべき存在でしょうか。」
「あの少女は、デスを宿し、ワイルドの資質も持っておられる。ですが、タナトスを出現させることはできなかった。」
「それは、このベルベットルームとの契約をなされていないからです。」
「あの少女と契約するはずだったのですが、契約を交わしている貴方がこの世界に来てしまったから。」
「貴方は私に、人間の、絆の可能性を見せてくださった。」
「滅びの運命を退けることができたのは、貴方だけなのです。最後まであきらめずに戦い抜いたのは、貴方だけなのです。」
「だから、私は貴方の願いを叶えることにしたのです。」
願い・・・?何のことだ?
「もう一度、仲間と共に、限られた時間を過ごしたいと。」
「ですが、過去に時間を戻すなど、私にできることではありません。」
「私にできることは、この扉を、別の世界につなぐことだけ。」
「あの仲間とやり直せる世界は、ここしかありませんでしたので。」
僕は、別の世界に飛ばされた?
「じゃあ、なぜファルロスまで記憶があるんだ?僕だけがここに来たのなら・・・」
そう聞くと、黙っていたエリザベスが答える。
「簡単に言うと、私は、貴方と共に、ニュクスを引きちぎって持ってまいりました。」
「この世界に、元の世界から、ニュクスと僕を連れてきたと?」
相変わらず規格外の力だ。
「そういうことになりますね。人生をやり直していると思ってください。」
「では、失礼します。楽しい everyday younglifeを」
エリザベスがよくわからない単語を口にした。また何かに影響されたのだろうか。
・・・今度こそ、おやすみ。
解説
一週目クリア→イゴール感動、願いを叶える→エリザベス、ニュクスごと主人公を別世界へ
→ハム子、有里湊のせいで契約できない(契約者のカギを持てるのは一人)
→湊、ワイルドの力を使いこなし、特殊課外活動部の皆を助けるためにコミュ活動←イマココ
ペルソナのSSは完結しないことが多いから頑張ってほしい
ハム子ちょっと(´・ω・`)カワイソス
4月22日
四人で学校に向かう。
毎日元気に話している穂乃果が、今日はなんだか静かにしている。
何か考え事をしているようで、話しかけても上の空。
そうしているうちに学校に着いてしまった。
席に着くと、さっきまで静かだった穂乃果が口を開いた。
「入学希望者を下回る場合、廃校にせざるを得ないって発表にはあったよね?」
「・・・そうだね」
何を考えていたかと思えば、廃校のことか。
「ってことはさ、入学希望者が集まれば、廃校にならないってことでしょ?」
「うん、・・・どういう事?」
「この学校のいいところをアピールして、生徒を集めるんだよ!」
それができないから廃校なんじゃ・・・?
そう言おうとしたところで、海未が口をはさむ。
「いいところって、例えばどこです?」
「えっと、弓道場は、歴史がある!講堂が広い!銅像がカッコいい!」
さすがに銅像で生徒は集まらないんじゃ?
「強いて言えば、歴史があるってことかな…」
穂乃果もそれ言ったよ・・・
「ことり…話聞いてましたか?」
「ぶ、部活動は、少しいいところ見つけたよ?スキー、合唱…」
確認してみるが、すべて地区大会止まりだ。
「もう一声欲しいですね…そもそも、目立つところがあるならもう少し生徒も集まるでしょうし…」
「家に帰ったら、お母さんに聞いてみるよ」
さすがに無茶な話だ。学生が廃校を止めるなんて。
「私、この学校好きなのにな…」
「私も好きだよ。」
「私も…」
無茶な話だ。だけど…僕も、止めたい。そう思えてきた。
乙
4月23日
生徒会の仕事のため、早めに学校に向かうことにした。
学校に行く途中には、UTX学園がある。
いつもなら普通に通り過ぎるのだが、今日は違った。
人だかりができている。それに、穂乃果もいた。
見ると、別の女子生徒・・・矢澤にこと、なにやら話しているようだ。
「あ、あの…」
「何?今忙しいんだけど!」
「あの人たちって、芸能人とかなんですか?」
あの人たち?それを聞いて流れている映像に気づく。
スクールアイドル?すごい人気みたいだな。
「はぁ!?あんたそんなことも知らないの?そのパンフレットに書いてあるわよ!」
「A-RISEよ!」
「アライズ?」
「学校で結成されたアイドルよ、聞いたことないの?」
そう言われると、穂乃果は考え事をし始めたようで、パンフレットを落とす。
もうそろそろ学校にも行かなくてはいけない時間だ。
穂乃果の落としたパンフレットを拾い、渡す。
「うわ、いつからいたの!?」
「・・・最初から?ていうか、そろそろ学校行かなきゃ」
校門で、穂乃果とは別れる。
生徒会室には、すでに絵里先輩と希先輩がいた。
「ああ、有里君、今から理事長に話をしに行くところなの、一緒に来て」
半ば強制的に連れて行かれる。
「生徒会としても、学校存続に向けて、活動をさせていただきたいのですが」
「発表には、‘定員を下回った場合’とありました。」
「つまり、定員を上回れば、廃校にはならないということですよね?」
「たしかに、ですが、そう簡単に集まらないからこそこの結果なのです。何か良い方法はあるんですか?」
少しの沈黙。そして、理事長が再度口を開く。
「思いつきで行動しても、良い結果は得られません。生徒会は、今いる生徒の活動をよりよくするために活動するべきです。」
「…気持ちだけ、受け取っておきます。」
会話は終わった。・・・僕、完全に空気だったよね。
更新きてたのかwktk
待ってた
放課後。
なんとなく、屋上に来ていた。
月光館にいたときも、屋上はお気に入りの場所だった。
涼しい風。何も考えずにいられる、この場所が好きだ。
「どうしてここに?」
振り返ると、そう言ったのは穂乃果だということが分かった。
「それはこっちが聞きたいよ・・・」
別に屋上にいたっていいじゃないか。
そのときだった。どこかから、歌が聞こえてくる。
歌のするほうに向かうと、音楽室だった。
「きれいな声…」
ピアノを弾きながら歌っている赤い髪の女子生徒。
「本当に、きれいな声」
穂乃果と同じことを言ってしまっているが、素直な感想だった。
しかし、隣にいたはずの穂乃果は、すでに音楽室にいた。
「歌上手だね!ピアノも上手だね!それに…アイドルみたいにかわいい!」
そう穂乃果がいうと、赤髪の女子生徒は顔を真っ赤にし、立ち上がる。
「いきなりなんだけど、アイドルやってみない?」
そう言われ、さらに顔を赤くする。
「何それ、意味わかんない!」
そう言うと、音楽室を出て行ってしまった。
生徒会の仕事を再開ししばらくすると、ドアが開き、穂乃果が入ってくる。
そして、絵里先輩に書類を渡す。どうやら、部活の申請書のようだ。
「…これは?」
「アイドル部の申請書です。」
「それは見ればわかります。」
「では、認めてくださいますね?」
三人で部活を作るのはさすがに不可能だろう。
「無理・・・かな。最低5人は必要だから」
「ですが、校内には、5人以下のところも----」
海未が反論するのを、絵里先輩が遮る。
「設立のときは、どの部活も5人以上部員がいました。」
「あと二人やね。」
そう聞くと、わかりました、と言い3人は出てこうとする。
それを見て、絵里先輩が質問する。
「どうしてこの時期にアイドル部を?あなたたちは2年でしょう」
穂乃果は、迷わずにはっきりと答える。
「廃校をなんとか阻止したいからです!」
絵里先輩はさらにはっきりと答える。
「なら、たとえ5人集まっても、認めるわけにはいきません。」
「残り2年、何をするか考えるべきです。」
穂乃果たちが出て行って、希先輩が一言。
「さっきの、誰かさんに聞かせたいセリフやな」
「いちいち一言多いのよ、希は」
そんな会話を聞きながら、生徒会室を出る。
校門のところに来たとき、ダンスの練習をしている穂乃果たちを見つけた。
本気でスクールアイドル、やるつもりみたいだね。
邪魔しても悪いし、今日は一人で帰ろうかな。
つづきまだかな
まっとるんやで
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