【艦これ】川内「なんで、電ばっかり……」 (20)

短い

深夜夜勤クオリティ

雲龍も持ってないからE-4へ出撃を繰り返す日々

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川内「提督ー! 敵戦艦をばっちり沈めてきたよー! もちろん夜戦でね!」

電「あ、川内さん。お疲れ様なのです」

川内「…………電じゃん、おつかれー! それで、提督はどこ?」

電「司令官はお食事に出掛けてます」

川内「へーぇ、じゃその間に電は書類整理してるんだ」

電「これが司令官に対して貢献できることですから」

川内「電は秘書官だからいいよねー、私なんかこうやって戦いの場に出させてもらえないと褒めてくれないし」

電「でも、司令官なら電の次に川内さんのことが好きだと思いますよ」

川内「さらっと自分が一番宣言かぁ、やるねぇ」

電「司令官の横は川内さんでも譲りたくないのです」

川内「まぁ電には敵わないよ。始めて会ったときから提督の横にいた…………はぁ」

電「川内さんも昔から変わらないですね、始めて司令官にお会いしたときのことを思い出すだけでため息つくこと」

川内「今では好きだけどさぁ、提督と初めて会ったときのこと忘れられないよ……」

1-1にて

電『司令官! 新しい仲間が見つかったのです!』

提督『おお! でかした電! さて、誰なんだ!』

川内『川内参上! 夜戦なら任せておいて!』

提督『…………』

川内『……? 提督?』

提督『ん? おぉ、お前はとりあえず電の艦隊に入れ』

川内『むかっ! ちょっと提督! 初めて会ったところで悪いんだけどさ、私さっき川内って名乗ったじゃん。お前って言わないでよ』

提督『…………』

川内『……え、ちょっと無視とか止めてよ!』

提督『後は任せたぞ、電』

電『えっと……はい』

川内『な、なんなの……』

川内「はっきり言うとあれは少し傷ついた……」

電「あの時の司令官はちょっと大丈夫じゃなかったですから……」

川内「今だから言うけど、巷で言うバイト艦なんてことをさせられるのかと思ったね」

電「そう思っても仕方ないのです。でもそれも杞憂だったと今ならみんな思っています」

川内「ねー、帰ってきたらまた無視されるかと思ってたけどそんなこと全くなかったもん」

川内(初めての実戦だけあって駆逐艦相手にちょっと傷ついちゃった……)

電『第一艦隊ただいま帰りました』

川内(もし、バイト艦なのだとしたら……このまま出撃かなぁ、嫌だなぁ……そんなことするためにここに来たわけじゃないんだけど)

提督『お疲れ様。電以外の第一艦隊はドック空けてあるから入渠してこい』

川内『……!』

電『分かりました、ところで電は何をすればいいのですか?』

提督『休息だ、怪我一つついていないみたいだし。普通の風呂に入って部屋で寝てこい』

電『分かったのです!』

提督『返事が一つ聞こえないが……?』

川内『あっ……分かりました』

電『それでは失礼するのです!』

バタン

川内『…………』

川内(まだ、ここにいていいってことなのかな……)

提督『おい、次の海域は水雷戦隊でいくぞ、お前が旗艦だ』

川内『……はい』

提督『電は中破して入渠中だが、できる限り今すぐに敵を片付けたい、頼んだぞ』

川内『分かりました』

ガチャバタン

川内『ふぅ……』

望月『ちょっと驚いたよ』

川内『何が?』

望月『だって普段の川内さん見てたら提督に対しても馬鹿みたいに騒ぐのかなって思ってさ』

川内『馬鹿……ね。まぁいいけどさ、提督とは昔からあんなんだよ。ちなみに名前で呼んでもらったことすらない』

望月『へぇー、……なんでだろ』

川内『さぁ? でももっちーはちゃんと名前で呼んでもらってるからね、意外とロリコンだったりして』

望月『あぁだから電が秘書艦だったのかな……』

川内『……自分で言っておいて納得しちゃったよ』

------


電「司令官がロリコンだとしたら、やっぱり私のほうが有利ですね」

川内「まぁそれなら勝つ要素ないね……」

電「……ふぅ、そろそろ司令官が食事から帰ってくる頃です」

川内「……あのさ電……」

電「……電は司令官の横にいたいです。けれど……司令官が川内さんを選ぶのなら、話は別なのです」

川内「…………」

電「……川内さん、ちょっとこっちへ来てください」

川内「? う、うん……」

電「この司令官の机の一番下には鍵がかかってます。……でも、後ろの本棚の一冊に鍵が隠してあります……」

川内「……漁っちゃっていいのかなぁ」

電「いいのです」

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戦闘海域、夜---

川内『夜戦に入ったけど……さて、何隻沈めてあげようか!!!』

望月『ひゃー、川内さんの特攻かっくい~♪』

川内『ほらほらもっちーも後に続いて!』

望月『あいよっと、じゃ、隊列からはみ出してる艦にっと』

ドオォォン

川内『おー、やるじゃん!』

望月『…………』

川内『んー? どしたー?』

望月『まさか当たるとは……』

川内『いやいや最初から当てる気で行こうよ! …………!? もっちー!!』

望月『あっ!?』

-----


提督『……望月が夜戦にて中破、近くにいたお前がその後かばうように望月の側に近寄り、敵艦の砲撃を喰らい大破……』

川内『…………』

提督『…………』

川内『…………』

提督『俺もどういえばいいのか分からんな。敵艦隊は沈めてもいないが、こちらも沈められてはいない』

川内『…………ごめんなさい』

提督『……確か、最初の時もそうだったな。電と一緒に出撃したときも、電を庇って少し傷ついてたろ』

川内『……気付いてたの?』

提督『後で電が教えてくれて初めて知ったんだけどな。何でそうした』

川内『……最初は、使い捨てるために私を出撃させたかと思ったんだ。だから私は電を庇った』

提督『……』

川内『でも今回もっちーを庇ったのは…………』

おまえ呼びが恥ずかしいからとかの理由だったら川内大勝利もありえるな

-----

ガチャ

川内「…………これ」

電「…………」

川内「指輪……だよね」

電「……今この鎮守府にそれを付けることが出来るのは」

川内「……っ! 電ぁ……」

川内『もっちーを、電の時のように沈めさせたくないからだよ……』

提督『…………』

川内『あの敵戦艦を、許さないよ……』


----戦え!!


川内『電は大破したから撤退途中だったんだ……』


----ル級! お前の相手はこの私だ!!


川内『なのにどうして、あいつは……』


----戦えええぇぇぇええぇ!!


川内『なんで、電ばっかり……狙うんだ』

提督『…………』

川内『…………』

提督『……川内、電は……中破しているだけだぞ』

川内『…………そう、だったっけ……?』

提督『……あぁ、喉かどこかをやられたんだろう。……喋れないだけだ』

川内『……そう、かぁ……』

提督『……川内の行動はとても評価できたもんじゃない。私事に囚われすぎている。……今はゆっくり休め』

バタン

川内『…………』

川内(電が沈んでから、提督もおかしくなってしまった……)

電「電も苦しいのです。もう沈んでしまったのに、提督は私の体を回収してはドックに入れ続け、川内さんにはこうやって鎮守府に現れてしまう電が見える……」

川内「……でも、この指輪は本来電の……!!」

電「電はもう、いないのです」

川内「…………」

電「何故か書類整理が出来るくらいです……」

川内「…………」

電「でも、これからは川内さんに代わってもらいましょう。この書類整理も、……司令官の隣も……」

川内「……」

電「…………それでは、さよなら、なのです」スー

ガチャ

提督「……川内、か? どうした……ってそれは!」

川内「……提督」

提督「なんで、その指輪を川内が持ってるんだ……」

川内(……いつのまにか、川内って言ってくれるようになったんだね)

川内「これ? これはね」

川内「親友から、譲り受けてもらったんだよ」

>>10
実は最初その路線で、行こうとしてたんだけど
捻った結果こうなった


元々1-1を周回するロリコン提督の元に何故か軽巡洋艦しか来ず
電に泣きつく提督とそれにじわじわ嫉妬する川内が書きたかった(誰か書いてくださいお願いしますなんでも島風)

ネタ潰しちゃってたか…

望まぬ軽巡ハーレムも書いちゃおう(提案)
大井とか龍田みたいな提督に対して厳しいのが好きになってからそのころを後悔するっていうのすごくいいよね


まさかの展開だった
>>16
良いね…

そういえば4日続けて投下してましたけど、明日から夜勤二連休なので投稿しませぬい

土曜の朝からまた投下するっぽい!


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