催眠術師「はいはーい、幸福になれますよー」(6)


男「幸福にぃ~?意味わからん」

催眠術師「ああ、説明不足でしたね私が催眠術をかけてですね、その人の潜在意識にある幸福を味あわせる
とまあ、そんな感じです」

男「で、その幸福感で人を縛り付けて金をたんまりいただくって話だろ?えげつねー」

催眠術師「そんな!人聞きの悪い!お金はいただいていませんしそれに捕らわれてしまわないように幸福の余韻だけが残るようにしてます!」

男「ハイハイ、そこまで言うならかけてみろよ……」

催眠術師「むう、信用してないですねえ……んんっ!では……○○○」ゴニョゴニョ

男(ん……あたまがぼんやり……し……て………)


さて、つまらなくなってしまいそうだ。
アナタの幸福ってなんですか?
お金持ちであること?
恋人がいるということ?
おいしいものを食べること?
面白い文を読むこと?
綺麗なものを見ること?
まあ、なんでもいいのです、アナタが幸福であれば。

私はアナタの幸福を願います。


あれはいつぐらいだったろうか?

俺がまだこんなひねたオッサンになる前のころ?

とにかく、昔、そう昔のことだっんだ……。

続きはよ

あの時、俺は友だち連中の中でヒーローだった。みんなで走り回ったり、秘密基地を作ったり、楽しいと思うことはなんでもやったっけ……。

そう、あの頃の俺は間違いなく幸福の中にいたんだ。

ん?

(おーい)

あ、あの声はみんな?

(俺たちのヒーローが来たぞ!)
(やっぱりアイツがいないとなー!)

今いくぜ!今日は裏山の洞窟にいくぜー!

……

男「……んあ?ちょっとぼんやりしちまってたかな……でも、なんだろうな少し、気分がいい……さあって!外回り頑張るとするか!」


催眠術師「いいですよね、子どもたちのヒーロー、それはテレビやショーの中だけではなく案外身近にいるんですねえ……
自分がそうだったら?いやはや、それはそれは素敵な気分なのでしょうね」

過ぎ去りし日の栄光、もう夢にも見ないけれど
確かに俺はヒーローだった。

こんな感じで短い誰かの幸福を書いてみようと思います。他の人も書いてもいいのよ?むしろ書いて下さい。

小さくても幸福はあるよ。
それだけでも案外やっていけるんだよ。

長期滞

ms
超期待

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