セーブ子「今日もセーブポイントから出ないんですか」男「だって幽霊出て怖いし」 (32)

セーブ子「まあ、良いですけど...」

男「ありがとう...隣良い?」

セーブ子「良いですよ、立ったままでは疲れるでしょう?」

男「それじゃあ、お言葉に甘えて」ストッ

セーブ子「・・・」

男「・・・」

男「ここは、何もないね」

セーブ子「退屈なところですよ」

男「命を狙ってくる幽霊とか出ないだけましだよ」

セーブ子「そうですか...」

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男「ねえ、セーブ子ちゃん」

セーブ子「なんですか?」

男「セーブ子ちゃんも幽霊なんだよね?」

セーブ子「そうですけど」

男「何で俺の事を襲わないの?」

セーブ子「私も男さんと同じ外の世界から来てこの異空間に閉じ込められた側なんです」

セーブ子「そしてここで死んだら成仏できないので、死んでも縛り付けられてるんですよ」

男「えーと、つまり死んだら一生セーブ子ちゃんと一緒に居られるって事?」

セーブ子「それはありませんね、男さんはセーブしたので死んでもやり直しです」

男「ちぇー」

セーブ子「ふふ...お気持ちだけ貰っておきます」

男「ねえねえ、セーブ子ちゃんは次のポイントに行けばもう居るんだよね?」

セーブ子「はい、私はセーブポイントには何処にもいますよ」

男「てことはテレポーター?」

セーブ子「いいえ、私しか知らないルートがあるので」

男「そこを俺が通れば簡単に進めるじゃん」

セーブ子「次の地点までに、十一回の壁抜けが必要になりますが、それでも?」

男「うーん...やめとく」

男「ねえ、セーブ子ちゃん」

セーブ子「はい、何ですか?」

男「俺がこのゲーム初めて何時間?」

セーブ子「久々にまともな内容ですね、少し待ってください....」

セーブ子「えーと...」

セーブ子「三十六時間」

男「結構経ったね」

セーブ子「進む気は?」

男「無い」

セーブ子「ですよねー」

男「ねえ、セーブ子ちゃん」

セーブ子「なんですか?」

男「セーブ子ちゃんはこのゲームの事なんでも知ってるんだよね?」

セーブ子「基本的には」

男「それじゃあ、パッケージのヒロインって、どんな子?」

セーブ子「そうですね......」

「可愛くて...」「優しくて...」
     ・・
「そして、ここから出た後で男さんと...」

男「....よし」

男「俺はここから出ない」

セーブ子「...今もじゃないですか?」

男「新たな理由が出来た」

セーブ子「......ありがとうございます///」

男「暇だねー...」

セーブ子「そうですね」

男「しりとりしようか?」

セーブ子「そうですね」

男「はい、まずセーブ子ちゃんから、り、ね」

セーブ子「り、ですか..り...り...!」

セーブ子「リビング・ア・オッドマンティス!」

男「...何それ?」

セーブ子「それはですね、このゲームのキーマンである...は!?」

セーブ子「すみません、ネタバレなのでこれ以上は...」

男「....良いけど、次俺ね、スルメいか」

セーブ子「怪紀要!」

男「いや、だからさ...」

かわいいな

男「セーブ子ちゃんって何才?」

セーブ子「何才に見えます?」

男「うーん、十七ぐらい?」

セーブ子「ブー、今五十時間になりました」

男「そう言うんじゃなくてさ」

セーブ子「私の設定的な年齢は、説明書に書いてあるでしょ?」

男「これを聞くのは乙女への配慮でしょ?」

セーブ子「そう言うのは年を取るような人に言う時に限ったものだと思いますよ?」

男「ねえ、セーブ子ちゃん」

セーブ子「なんですか?」

男「俺が知ってる事への解説はネタバレじゃないんだよね?」

セーブ子「そうですけど...」

男「なら、俺を襲ってきた幽霊について教えてよ」

セーブ子「いいですけど...どんな特徴でしたか?」

男「えーと...片腕無くて...」

セーブ子「?」

男「後、でっかい斧を振り回してきて?」

セーブ子「??」

男「そして、変な呻き声を上げてた」

セーブ子「!?????????」

男「どうかした?」

セーブ子「そんな敵キャラいましたっけ....?」ダラダラ

男「何それ怖い」

男・セーブ子「「」」ガクガク

男「どどどどどど、どうしよう」ガクガク

セーブ子「だ、大丈夫ですよ、セーブ...セーブがあれば...」ガクガク

セーブ子「そういえば」

男「何か思い出した!?」

セーブ子「どっかのゲームで、操作キャラじゃなくて、プレイヤーを狙ってる幽霊っていましたね」

男「」ガクガクガク

セーブ子「ご、ご愁傷様です」

男「ありがと、さっよならー♪」

セーブ子「こ、こうなったら」ピ・ポ・パ

男「何か、おもむろに携帯取り出して、誰かに電話かけ始めた」

プルルルルルルルル

セーブ子「もしもし」

男(相手は誰だ?制作会社の人とか?)

セーブ子「ラスボスさんですか?」

男「!?」

セーブ子「ふぅ...これで万事解決です」

男「何だって?」

セーブ子「初期ステージにラスボスさんと幹部さん達で向かってるらしいです」

男「行動が早いな」

セーブ子「とてもいい人たちなんですよー♪」

男「へー...」

男(会ってみたくなったとか、言ったら悲しむかなー?)

セーブ子「?」

男「ねえ、セーブ子ちゃん」

セーブ子「なんですか?」

男「この場合、俺のディスクだけ初期ステージにラスボスが居るの?」

セーブ子「いえ、そのイレギュラーを全ディスクで調べないといけないので」

セーブ子「全部のディスクで初期ステージにラスボスさんが出現してる事になりますね」

男「oh」

男(すまない、初っ端からラスボスたちと闘う事になってしまった同志たちよ)

プルルルルルルル

セーブ子「あっ、ラスボスさんから電話」ピ

セーブ子「...そうですか!それは良かった!ありがとうございます」

男「どうしたって?」

セーブ子「木端微塵になったそうです!」

男「身長三メートルぐらいあったよ?」

セーブ子「はい、塵も残して無いらしいです!」

男「そんな連中に勝てる気がしない...」

男「それじゃあ、いい機会だし、ちょっとだけ進んでみようかな?」ヨット

セーブ子「やっと進む気に慣れましたか」

男「まあ、危なくなったら、戻って来るよ」

セーブ子「セーブしてあるから大丈夫ですよ」

男「それもそうか...んじゃ、また」

セーブ子「すぐに、会えますよね?」

男「もちろん!」

セーブ子「それでは...また...いや」

セーブ子「行ってらっしゃい」ニッ

男「うん、行ってきます!!」ニッ

~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
男(あれ...ここは...セーブ子ちゃんのふともも?)

セーブ子「・・・」ポロポロ

男(ああ、俺...殺されて...)

セーブ子「起きましたか?」ポロポロ

男「はは、膝枕...嬉しいな...」

セーブ子「そんなんで、許しませんよ」グシグシ

男「......ごめん...」

セーブ子「その気持ちがあるなら、もう少し、このままで...」ギュッ

男「うん、良いよ」

男「時間は、まだまだあるから...」フッ

今日は終了

不定期で書いてく、スマホでも投下するからよろしく

んじゃ

乙!!
続きに期待

はよ

帰還待たせてすまん

チャララララー デロデロデローン

「 ク ろ 異 喪 リ 」ボローン

・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

<すみません、何故起動しないんですか?

男「いや、タイトルで放置してると隠し絵が出てくるって」

<そうですね

<で、まだ起動しないんですか?

男「いや」

<まだですか?

男「ちょっ」

<早く!!

男「....負けました」

セーブ子「こんにちは、お久し振りですね」

男「久し振り」

セーブ子「どうでしたか?テストは」

男「まあ、ぼちぼち」

セーブ子「でしょうね」

男「でしょうね....って」

セーブ子「私と会えなくて寂しくはなりませんでしたか?泣いたり」

男「凄く寂しかった」

セーブ子「でしょうね.....って?」

男「俺は凄く寂しかったよ、セーブ子ちゃんは?」

セーブ子「私もです...///」

男「そういやさ」

セーブ子「なんですか?」

男「このゲームってセーブ子ちゃんとヒロインの子以外に女の子っていたっけ?」

セーブ子「?いえ、私の知る限りでは...なぜですか?」

男「いや、俺の友達がめっちゃエロイ下半身してる子が出てくるって」

男「二人とも結構やせ形じゃん?」

セーブ子「いや....ええと、どれくらいで出るって言ってましたか?」

男「確か、屋敷を越えたあたり」

セーブ子「....います」

男「何だ、いるんじゃ「ただし」

セーブ子「敵モブで下半身しか存在しない奴です」

男「あの野郎...むちゃしやがって」

男「このゲームってさ隠しENDとか無いの?」

セーブ子「ありますけど」

男「なら、セーブ子ちゃん生還ENDは?」

セーブ子「残念ながら」

男「んじゃいーや」

セーブ子「ありがとうございます...」ボソッ

男「何か言った?」

セーブ子「いえ、それより本当に聞かなくて良いんですか?」

男「いいよ、興味ない」

セーブ子「そうですか...ラスボスが全裸で踊り狂うんですけどね」

男「え?何それ気になる」

男「このゲームに裏設定とか無いの?」

セーブ子「いきなりどうしたんですか?」

男「俺そう言うの好きなんだよね、裏話でも良いよ」

セーブ子「そうですね」

男「ワクワク」

セーブ子「ヒロインのデザリングしてる時、誰も居ない開発チームのデスクに謎の書置きがあったらしいですよ」

男「何それ、ヤバい」

セーブ子「『もっと、おっぱい大きく!!』って」

男「ワオ」

セーブ子「その書置きでヒロインの方向性が決まったらしいです」

男「墓穴を掘ったな、生還するらしいけど」

男「もしもの話だけどさ」

セーブ子「なんですか?」

男「もしも、続編出たらセーブ子ちゃんは出るのかな?」

セーブ子「どうですかね?」

男「もしもメインヒロイン昇格だったらなー」

セーブ子「そうですね...」

男「でも、今と同じ立場でも買うよ」

セーブ子「....」

男「セーブ子ちゃん、どうかした?」

セーブ子「いえ、もしもそうなったら私は私なのかと思って」

男「え?」

セーブ子「設定は同じだけの、全く別人だとしたら...と」

男「...ごめん」

セーブ子「こちらこそ、すみません」

男「そろそろ、お別れだね」

セーブ子「そうですね、さようなら」

男「明日も来るよ」

セーブ子「ありがとうございます、それでは」

男「バイバ「コラーッ」バタン

男・セーブ子「「!?」」

???「全然来ないから迎えに来てやったわよー、このノロマー」

男「あの子誰?」ボソボソ

セーブ子「....あの人は....いえ、あの人が」

ヒロイン「感謝しなさい」フフン

セーブ子「ヒロインです」

今日は終わり、今度はもっと早く来ようと思う


待ってた


諦めずに待っててよかった

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