諸星きらり「24cm」 (46)
P「今日から二人の担当になるPだ。やるからにはトップ取るつもりだから、よろしくな」
P「気合入れて行くぞ、今から覚悟しとけよ」
杏「…………」
きらり「…………」
P「……なんだよ、その目は。返事くらいしろよ」
杏「プロデューサー……男の人……だよね?」
P「当たり前だ! どこからどう見ても男だろ!」
杏「いや、それは――」
きらり「うきゃー☆ Pちゃんちょぉかわゆーい!」ガバッ
P「うぉ!?」ドサッ
きらり「ちっちゃーい☆ かわうぃー☆」ギュー
P「やめろてめっ、離せこのぉ!」ジタバタ
きらり「んん――――☆」スリスリ
P「ちょっ……頬ずりするのやめろぉ! 何か大切なものが削られる気がする!」
きらり「Pちゃんやらかーい☆」ムニムニ
P「ああああああぁぁぁぁぁぁ!!」イヤイヤ
杏「……プロデューサーがきらりに襲われてる……」
杏「絵面的にやばいんじゃないのこれ」
P「いい加減に、離れろ……っ!!」グイグイ
きらり「うに゛ぃぃぃぃぃ☆」ググググ
P「誰か助けてくれェ!」ジタバタ
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ガチャ
愛海「なんだか無理やり犯されて悔しいでもダメ感じちゃう的な悲鳴が聞こえたんだけど……」
P「ん?」
きらり「にょわ?」
愛海「…………!」
愛海(これは……美少女がきらりさんに襲われてる?)
愛海(あれは誰? 新しいアイドル……?)
愛海(それはともかく、そこに山があれば登るのが登山家!)キラーン
愛海「い――――れ――――て――――!」ピョーン
P「増えた!?」
杏「Oh……ルパンダイブ……」
きらり「にょふふふふ……もぉ逃げられないにぃ☆」ワキワキ
愛海「ウォフフフだいじょうぶドゥヒフさきっちょだけさきっちょだけからオホフヒwww」ハァハァ
P「けだものーっ!!」
P「お、お前らなぁ……!」ハァハァ
愛海「新しいプロデューサーだったんだ」ツヤツヤ
愛海「道理でお山がないと思った……」ワキワキ
P「あってたまるか!」
きらり「たのしかったー☆」ツヤツヤ
杏「同じ経験を持つ身として同情するよ、プロデューサー」ポン
P「……」
諸星「きらりはねー、諸星きらりだよ☆」
杏「杏は双葉杏……ふぁぁ」
愛海「あたしは担当じゃないけど、棟方愛海だよ。よろしくねプロデューサー」
P「ああ……よろしく」ゲッソリ
愛海「でもすごい美形だね、プロデューサー。新しいアイドルの女の子かと思ったよ」
P「……俺の事はどうでもいい」
P「それより、改めてトップアイドル目指して行くからな」
きらり「うんっ! きらりがんばるー☆」
杏「zzz……」
愛海「青い果実の美少女だと思えば……アリだよね」ブツブツ
愛海「また今度触ってもいい?」ワキワキ
P「いい訳ねえだろ」
P「……」カチ
きらり「おっはよー☆」
杏「っす」
P「おう、おはよう」カチン
きらり「にょわー☆ Pちゃん今日もかわゆーい!」ガバー
P「待て諸星! ウェイっ! ステイっ!」バッ
きらり「う?」ピタッ
P「いいか諸星、諸星はもう17歳。一般的な常識では年頃の、花も恥じらい箸が転げてもおかしな女の子だ」ジリ...
杏(表現が古い……)
きらり「うんっ、きらりん17歳☆」ジリ...
P「普通の女の子は、好きでもない年上の男に抱きついたりはしない……そうだな?」ジリ...
きらり「きらり、Pちゃんのこと好きだょ?」
P「……いや、そうじゃなくてだな……」
杏「プロデューサー、きらりに倫理的な説得は無駄だよ」
杏「本能で生きてるから」
P「…………」
P「ともかく、だ」
P「相手が女の子ならまだいい。だが俺も含めて男に抱きつくのはやめろ」
P「アイドルとしてもな。わかるか?」
きらり「うん、わかった!」
P「そうか……良かった」フゥ
きらり「おはようのぎゅー☆」ギュー
P「んなあああぁぁぁ!?」ムギュ
杏「だから無駄だって……」
杏「杏が四六時中やめろって言ってるのにやめないんだから」フッ
P「離せぇぇぇ!!」グイグイ
きらり「Pちゃん今日もいいにおいー☆」ギュギュー
P「…………」グッタリ
きらり「う? Pちゃんライターもってどしたの?」
杏「プロデューサー、タバコ吸うの?」
P「……昔は吸ってたけど、今は全く吸ってねえよ」
P「プロデューサーやるって決めてからやめたからな」
P「なんか部屋を掃除してたら出てきたんだけど、見てたら昔を思い出しちゃってな」カチン
きらり「Pちゃん悪い子だったの?」
P「まぁ、昔はツッパってたから」
杏「ふーん、元ヤンなんだ」
杏「でもあんまりそんな感じしないね」
P「俺も大人になったしな」
杏「…………」
杏(外見的に、って意味なんだけどな)
きらり「めーっ!」ガツーン
P「いてぇっ!?」ボコッ
P「何しやがる、背が縮むじゃねえか!」
きらり「悪い子はめっ! だよ!」
P「いや、もう悪くないから!」
P「大体、お前らをトップアイドルにするんだ」
P「バカな事して下手打ったりはしねえから、心配するな」
きらり「Pちゃんいい子?」
P「……ああ、いい子だよ」
きらり「うぇへへー、Pちゃんいいこ、いいこ☆」ナデナデ
P「…………」グリグリ
杏「……ブフっ」
P「笑うんじゃねえ!」パシッ
杏「い、いや、だって……フヒっ、あははははははは!」ケタケタ
P「屈辱だ……」
杏「あー笑った……」
杏「ところでさ、プロデューサーって身長いくつなの?」
P「なんだよ、俺の身長なんて双葉には関係ねえだろ」
杏「いいじゃん、教えてよ」
P「…………」
P「171cmだ」
杏「ふーん……?」ジロジロ
P「……なんだよ」
杏「その割にはアーニャちゃんや凛より小さい気がするけど……」
P「気のせいだよ。ホラあれだ、目の錯覚とか……遠近法とか、なんとか殺しとか、そんな感じのやつ」
杏「…………」
杏「ちひろさーん」
ちひろ「はぁい?」ヒョコッ
杏「プロデューサーの健康診断書見せてー」
P「!?」
P「ちょっ、バカお前やめろって!」
ちひろ「いいですよー」
杏「どれどれ?」ペラ
きらり「あ、写真かわうぃー☆」
P「双葉ァ!!」
杏「…………」
杏「……162cm」
P「…………」
杏「なーんだ、やっぱり165ないじゃん」
杏「……プロデューサー?」
きらり「?」
P「…………」
杏「えっと……あの」
P「…………」
杏「……ご、ごめん。でもほら、杏よりずっと大きいじゃん」
杏「……飴食べる?」
きらり「Pちゃんはちっちゃい方がかわゆいよ!」
P「優しくすんじゃねえ!」
P「おはようございます」ガチャ
杏「あ、プロデューサー……」グダ
P「双葉……事務所内だからまだいいけど、ちょっとはシャキッとしろよ」
杏「だいじょうぶだよ……仕事はちゃんとするから」ゴロ
杏「目指せ夢の印税生活!」カッ!
P「相変わらず不純な動機だな……まぁ、頑張ってるからいいけど」
P「ほら、この間のオーディションで合格したから飴やるよ」
杏「わーい」ゴロン
杏「いれてー」アー
P「お前な……」ポイ
杏「んー♪」パク
杏「でもこないだのオーディション、かなり杏に有利に動いてた気がするんだけど」コロロ
杏「……なんかしたの?」コロ
P「別に……審査員が昔の馴染みだったってだけだ」
杏「へえ、そりゃ運が良かったね」
P「それよりお前、飴はいいけど食い過ぎて腹出したりするなよ」
杏「大丈夫だよ、杏食っちゃ寝してもあんまり太らないから」ペロリ
P「本当に飴好きだよなお前……」
杏「飴はいい。飴ってエラいよ。だって口の中に入れてるだけで溶けてくれるし、甘いんだもん」
P「え、そんな即物的な理由だったのか?」
杏「夏場の溶けかけたチョコもいいよね。でも最近のチョコってクッキーとか入ってて噛み締める系のが多くて世知辛い世の中だよ」ダラー
杏「ゼリーやプリンもいいけど、両手使うから疲れるし……」コロ
杏「飴最高。マイフェイバリットおやつ」ポロ
杏「あ……飴落ちた」
杏「プロデューサーとってー」グイー
杏「三秒ルールがー」グデ
P「お前……ある意味凄いな」
杏「でも会社も酷だよねー」
P「何がだよ」
杏「きらりみたいな超個性派と新人を組ませるなんて」
P「……自分のことを棚に上げるなよ双葉。実際お前にも結構手を焼いてるんだから」
杏「てへぺろ☆」ペロ
P「……諸星の担当を願い出たのは俺自身だよ」
杏「え、そうなの?」
P「ああ」
杏「……プロデューサーはなんでプロデューサーやってんの?」
杏「聞いてもいい?」
P「…………」
P「俺もさ、実はアイドル目指してたんだ」
杏「えっ?」
P「運良くツラは人受けのいい方に産まれたみたいだったし、運動神経にも恵まれてたしな」
P「アイドルになれば、学の無え俺でも誰かの憧れになったり、ちょっとは人の役に立てるのかな、って思ってさ」
杏「それで新人なのに結構業界の訳知りだったんだね」
P「俺はカッコいいアイドルになりたかった。俺みたいなクズでも輝けるんだって、証明して見せたかった」
P「でもアイドルは甘くねえ。先に進めば進むほど、頂点は俺が思ってたよりも遥か高みにあった」
P「それに俺がどう思っていようと世間の目や事務所は俺の事を女扱いだ」
P「フリフリのドレスみたいな衣装ばっかり着させられてな。最初はこんなもんかって我慢してたけど……やっぱり無理だった」
杏「無理だったって……」
P「心が折れちまったんだよ」
杏「…………」
P「それで不貞腐れて足を止めちまった。その時点で俺はアイドルとして相応しくねえと思ったんだ」
P「それで目的も失ってフラフラしてた時に、初めて諸星を見たんだ」
P「凄かった。キラキラしてた。俺の目指していたものが、そこにあった」
P「さっきも言った通り、アイドルは甘くねえ。なのに諸星は素のままで頑張ってた」
P「あんなキャラじゃ風当たりも強いだろうに、心底凄いと思った」
P「それになんか……諸星が他人に思えなくて、応援してやりたくなってな」
P「それで、勉強し直してプロデューサー業に転向したんだよ」
杏「ふうん……」
ガチャ
きらり「おっはにょわー☆ きらりんだよ!」
P「おう諸星、おは――」
きらり「うっきゃーっ☆ きらりPちゃんとハピハピすぅー☆」ギュー
P「おまっ、毎回毎回やめろっての!」グイグイ
きらり「んん――――☆」ギューーーー!
P「ふぐおおおおおぉぉぉぉぉ!?」ギギギギ
杏「あれ結構体力奪われるんだよね……」
ガチャ
P「お疲れさん」
きらり「あっPちゃん!」
P「今日のライブ、良かったぞ二人とも」
きらり「やったー☆ ごほうびのぎゅー!」グワァー
P「ちょ、待っ、やめろ諸星!」バッ
きらり「う?」ピタッ
P「…………っ!」ビクビク
P「……あれ?」ソー
きらり「うゅ……?」
P「き、今日は素直に止まったな……いつもそうしてくれると嬉しいんですが」
杏「なんで敬語なの?」
きらり「…………?」
杏「疲れた……杏、一週間は動かないぞ」ダルーン
P「わかった、一週間後にまた仕事な」
P「キツいの入れとくから覚悟しとけ」
杏「う゛えええ……」
ピリリリ ピリリリ
P「っと……」
P「悪い、ちょっと打ち合わせがあるから先に帰っててくれ」
バタン
杏「きらりー、帰ろうよー」グダー
杏「おぶってー」アー
杏「歩くのめんどいー」
きらり「……」
杏「……きらり?」
きらり「えっ、な、なにかな?」
杏「どうしたの、自分の手なんかじっと見て」
きらり「んー……なんかヘンなかんじなの」
杏「なんだよ、変って」
きらり「あのね、さっきPちゃんにぎゅーってしようとした時ね」
きらり「なんか……お胸のところがうーってなって、きゅーってなって……」
杏「…………」
きらり「ぎゅって出来なかったの……」
杏「それさ……きらり、プロデューサーのこと好きなんじゃないの?」
きらり「うゅ?」
きらり「きらり、Pちゃんのこと好きだよ?」
杏「いや、そうじゃなくてさ」
杏「男として」
きらり「……?」
杏「あー、だからさ、チューしたりとか……」
杏「あ、あとはその……」ゴニョゴニョ
杏「え、えっちなこととか……」///
きらり「!?」ボンッ
きらり「にょ、にょわわわわわわわわわわわわわ」///
杏「あ、バグった……」
きらり「にょわ――――――――っ!?」ガバッ
杏「おあ――――――――っ!?」ギュー
きらり「~~~~~~~~~!!」ギュギュー
杏「や、やめろー! い、息が……止……」グググ
杏「……ふ、ふっ……杏死すとも……怠惰は死せず……」ガハッ
杏「 」チーン
きらり「あ、杏ちゃーん!」パッ
杏「う…………」パチ
杏「どこだここ……」キョロキョロ
杏「なんでこんなところにいるんだっけ……?」
ちひろ(鬼代理)「あ、いらっしゃいませー」
杏「……ちひろさん?」
杏「なんか凄いカッコしてるね……ラムちゃんのコスプレ?」
ちひろ(鬼代理)「ちひろ……?」
ちひろ(鬼代理)「ああ、人違いですね。私は地獄の鬼ですよー」
杏「へえ……って地獄!?」
杏「杏死んだの?」
ちひろ(鬼代理)「ええ、双葉杏さん。死因は腹上死となっていますが」
杏「ああ……そっかー……きらりに前科ついちゃったかなー……」
杏「って杏、地獄行きなの!?」
ちひろ「えーっと、双葉杏さん……」ペラ
ちひろ「罪状は働かずにスネをかじり堕落三昧……」
杏「ああ……うん。そうだね……」
杏「じゃあ仕方ないかな……」
ちひろ「マニーさえあれば天国へご案内しますけど?」
杏「いや、いいよ……お金持ってないし、歩くのめんどいから」
ちひろ「あとは鬼アイドルガチャもありますよ。一回300モバコインで、担当の鬼さんが変わります」
杏「鬼アイドル?」
ちひろ「かわいい鬼さん達に責められるのは逆に嬉しいと好評をいただいてます♪」
ちひろ「責められたいが為に天国行きなのにこっちを選ぶ方もいるくらいなんですよ?」
杏「世も末だね」
ちひろ「私のお勧めはこの子、鬼アイドル市原仁奈ちゃん」
仁奈(鬼代理)「鬼さんのきもちになるですよ!」ガォー
杏「いや……杏女の子だし、いいや」
ちひろ「女性の方向けには鬼ガチャSideMもありますけど」
ちひろ「イケメンな鬼さんに責められるというMにはたまらない内容ですよ?」
杏「あ、そっちのMなんだ」
杏「……ちなみに無課金だとどうなるの?」
ちひろ「ムキムキマッチョの鬼、アドンさんとサムソンさんによるくんずほぐれつの責め苦です」
杏「…………」
杏「いいよ何でも……どうせ死んでるし」
ちひろ「そうですか。では杏さんの地獄のランクは……」ペラ
ちひろ「……あら?」ペラ
ちひろ「書類の不備ですね、杏さんはまだ死ぬ予定ではないようです」
杏「あ、そうなの?」
ちひろ「ええ、臨死体験ってやつですね」
ちひろ「杏さんの死亡予定は……80年後ですね」
杏「杏、97歳まで生きるの!?」
ちひろ「徳を積めば無条件で天国へ行けますから、死ぬまでに頑張ってくださいね♪」
杏「…………」パチ
杏「……なんか変な夢見た……」ムクリ
きらり「ごめんにぃ……」シュン
杏「ああいや……久々だったから防御の仕方を忘れておったわ」
杏「えーと、何だっけ、話の続き」
杏「あ、そうだ。きらりが恋をして……」
杏(よく考えたら杏関係ないような……)
きらり「き、きらりどうしたらいいのかな……」ツンツン
杏(うっわ、照れるきらりかわえええええ)
杏「杏に聞かれてもなー、経験なんてないし……」ボリボリ
杏「……エロ同人で得た知識なんて役に立たないよね」
きらり「?」
杏「きらりはどうしたいの?」
杏「大事でしょ、そこ」
きらり「……わかんない」
きらり「こんなの初めてだし……きらり、Pちゃんよりずっとずっとおっきいし……」
杏「んー……」
きらり「もし……Pちゃんにキライって言われたら……って思うと」
きらり「どうしたらいいのか、わかんないにぃ……」
杏「恋愛に関しては杏は力になれそうもないけどさ……」
杏「まぁ、友達として味方にはなってあげるよ」ポン
きらり「杏ちゃん……」
杏(娘に恋人が出来たってこんな気分のような気がする……)
P「おはようございまーす」ガチャ
杏「あ、おはよプロデューサー」グモグモ
きらり「おっはよーPちゃん☆」
かな子「おはようございます、プロデューサーさん」モグモグ
P「何食ってんだ?」
杏「かな子ちゃん謹製マドレーヌ。食べる?」グモグモ
P「ああ、貰っとくよ」パク
P「……うん、うまい」モグモグ
かな子「えへへ、嬉しいです」ゴク
かな子「はい、お茶もどうぞ」
P「ん、さんきゅ。諸星は食わないのか?」ペロリ
きらり「い、今あんまりお腹すいてないからにぃ」
P「ふうん……?」
かな子「もう、駄目ですよプロデューサーさん」
かな子「女の子のお食事事情はデリケートなんですから」
P「……そんなもんか」ゴク
P「……ん?」
P「諸星、なんか顔色悪くないか?」
きらり「そ、そんなことないよ?」
きらり「きらりはいつも元気いっぱいだょ☆」
P「まぁ、俺の気のせいならいいけどな」
杏「……」パク
P「はぁ……」
拓海「ンだよ、ため息なんてついて、辛気臭えなぁ」
P「男らしくなりてえなぁ……」ハァ
P「せめて諸星に抵抗できるくらいには力と身長が欲しい……」
巴「その基準はどうなんじゃ」
拓海「力はともかく身長はどうにもならねえだろ……」
P「身長くれよ向井」
拓海「やれるもんならな」
夏樹「何言ってんの、プロデューサーは男らしいじゃん」ニヒ
P「慰めでもありがたいよ」
夏樹「最近の男はヤワでいけないよ」
巴「ほんまじゃけえ、どいつもこいつもなよなよしとってあかんわ」フゥ
P(村上の男の標準ってどれくらいなんだろうか……)
拓海「やっぱりよ、男はナリじゃなくてハートだって」ニヒヒ
P「おっ、いい事言うじゃねえか向井。杏飴やるよ」ゴソゴソ
拓海「なんだよ杏飴って」
夏樹「あんず味の飴?」
P「双葉餌付け用飴の略」
拓海「まぁ……貰っとくよ」
巴「のうプロデューサー、プロデューサーの武勇伝を聞かせてつかぁさいや」
拓海「おっ、それアタシもちょっと興味あるな」
P「武勇伝って言ってもなぁ……」
P「チビだからって舐められたくねぇから、単車転がして喧嘩ばっかりしてたよ」
P「あ、でも喧嘩は結構強かったんだぜ」
拓海「結構いい身体してるもんな、プロデューサー」
P「鍛えたからな」
ピリリリ ピリリリ
P「ん、悪い」カチャ
P「もしもし……双葉?」
P「な……諸星が倒れた!?」
P「待ってろ、すぐに行く!」ピッ
P「何かあったら事務所に直接連絡するから、千川さんに伝えておいてくれ」
拓海「任せとけ」
巴「何か力になれるようだったら遠慮せんで言えよ」
P「ああ!」バタン
夏樹「……大丈夫かね、きらりちゃん」
拓海「最近、ちょっと様子おかしかったしなぁ」
巴「ありゃどう見ても恋の病じゃろ」
夏樹「そうだね」
拓海「本人達だけが気付いてねえけどな」
巴「青春じゃのう」
P「諸星!」バタン
杏「ちょ、静かにしてプロデューサー。きらり寝てるんだから」シー
P「す、すまん……」
P「それで、諸星は」
杏「軽い貧血だってさ、大事はないって」
P「そうか……良かった」ハァ
杏「良くないよ、鈍感プロデューサー」
P「……?」
杏「なんできらりが倒れたか、教えてあげようか?」
P「……なんだよ」
杏「ずっとほとんど何も食べてなかったんだよ」
杏「きらりには悪いけど、言わせてもらうよ」
杏「きらり、プロデューサーの事が好きなんだって言ってた」
P「…………!」
杏「たぶん、プロデューサーと一緒くらいの身長になろうとしたんじゃない?」
P「そんな――――」
杏「バカだよね、ごはん抜いたくらいで背が縮む訳ないのにさ」
P「…………っ」
杏「……杏、一人で帰るから」
杏「あと、よろしくね」
バタン
P「…………」
きらり「……う」
P「…………諸星」
きらり「あ……Pちゃん」
きらり「ごめんね……レッスンしてたら、ふらってなって……」
P「いいよ、気にするな。今はゆっくり休め」
P「それに、謝るのは俺の方だ」
きらり「……?」
P「双葉に聞いた。諸星が俺のことを好いてくれてるって」
きらり「あ…………っ!」///
きらり「あ、あのねっ、それはねっ」アタフタ
P「聞け、諸星」
きらり「やだ、聞きたくないよ!」バッ
P「諸星!」ギュ
きらり「あ……っ」キュ
P「俺はお前に憧れてプロデューサーになったんだ」
P「我を通していく事を挫折した俺に、諸星は諦めないことを教えてくれた」
P「人に夢と希望を与えるのがアイドルだ。諸星はこんな俺にさえ、夢と希望をくれた」
P「それにお前は頑張ってるじゃないか、諸星。誰よりも」
P「だから……そんなこと、やめてくれよ……」
きらり「Pちゃん……泣いてるの?」
P「バカ野郎……惚れた女が弱ってくの見て、喜ぶ男がいるかよ……!」
P「一目惚れだったに、決まってんだろ!」
きらり「Pちゃん……」ジワ
P「くそっ、情けねえ……!」グイッ
きらり「Pちゃん、きらりはPちゃんのことを好きでいいの?」
P「当たり前だ。俺だって夢みたいだ」
きらり「夢じゃないよ。きらりがPちゃんのことを好きなのも」
きらり「きらりがトップアイドルになることも、夢で終わらせないから……」グスッ
きらり「だから……!」
P「ああ、一緒にトップ取ろうぜ。世の中にお前みたいなすげえ奴がいるって、世界中の奴らに知ってもらいたいんだ」
P「俺も……お前に負けないくらい、でけえ男になるからさ」
きらり「……うんっ!」ニコ
きらり「ね、Pちゃん」
P「なんだ?」
きらり「ぎゅってしてもいい?」
P「…………」
P「……今後、俺だけにするなら、許す」
きらり「えへ……Pちゃんかーわいい」ギュッ
P「バカ……」
杏「ちょっと……二人ともいい?」コソ
杏「人が――――」
P「ん……きらり……」ギュッ
きらり「Pちゃん……」ギュ
杏「あ」
P「……あ」
きらり「あ……っ!」///
杏(プロデューサーがきらりをおし……お、押し倒して……!)
杏「ごっ、ごごごごごごめんね!」///
杏「じゃ、邪魔するつもりじゃなかったんだけど、そ、そそそその、ひ、人が来たからやばいかなって」
杏「ご、ごごごごゆっくり!」ピュー
バタン
きらり「――――――――」
P「なんだあいつ一人で……」
きらり「にょ、にょわ……」///
P「ん?」
きらり「にょわ――――――――――――!!」///
P「うおおおぉぉぉっ!?」
杏「おはようございまーす……」ガチャ
きらり「あっ、杏ちゃんおはよー!」
P「よう双葉」
杏「あ……」///
P「お前な、昨日――」
杏「え、っと……その」
杏「……き、きのうはおたのしみでしたね?」カァ
P「……なに勘違いしてんだ、お前」
P「お前が想像しているようなことは何もしてねえよ」
P「な、きらり」トン
きらり「うんっ☆」
杏「……ふーん」
杏「ま、いっか。上手く行ったみたいだし」
杏「いやあ、でもきらりが恋するおとめになる時が来るなんてねぇ」ニャマリ
きらり「うぇへへー☆」///
P「言っとくけど、きらりがアイドルとして大成するまで恋人関係にはならねえよ」
杏「え、そうなの?」
P「当たり前だ。現役アイドルに恋人がいちゃまずいだろ」
杏「そりゃそうだけどさ……なんかもったいないなぁ」
杏「そんなんでプロデューサー我慢できるの?」
P「下世話な心配してんじゃねえよ……」
P「いいんだよ、お互いが信頼し合ってるんだから」
P「な」ニッ
きらり「うんっ!」
きらり「Pちゃん、だーいすき☆」ギュー
P「ちょ、事務所ではやめろって!」ギューーー
きらり「うっきゃー☆」ギュギュー
P「いででででで!!」グギギギ
杏「あぁ、うん……ごちそうさま」
諸星きらり「24cm」 END
拙文失礼いたしました。
最近、きらり愛がやばいレベルで迸って止まりません。
読んでくれた方、ありがとうごぜーました。
乙
やはりきらりはカワイイ
乙
お嬢とたくみんとなつきちがカッコいい
乙
なんか前に似たタイトルの見たなぁ
きらりと身長2mのPの人?
その溢れんばかりのきらりん愛、もっと書いてもいいんじゃぞ?
>>41
低い方
もう1年くらい前かもしれんが多分どこかでまとまってる
>>43
ありがとう、タイトルヒント欲しいかも
>>44
32cm
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