東方安価主人公 (655)

性別


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無い

最初に会うキャラ

にとり

神子

性別ないって何者?

~川~


にとり「……なんだあれ?また土左衛門?」


「………………」


にとり「…………まだ生きてるかな?おーい、生きてるかー」ぺちぺち


「…………ぁ……ぅ……」


にとり「お、生きてたか。今川から引き上げるから大人しくしててよ」


「………………」


ざぶん。

――――――


~川岸~


「…………ありがとうございました」


にとり「はは、あのままほっといて死なれても川が汚れるからね。感謝しなよ、私は命の恩人なんだから」


「…………そうですね。ありがとうございます」


にとり「アンタ、人間?いや違うか。じゃあ妖怪か」


「……一応神をしております」


にとり「へー……なんだって神様が土左衛門になってたのさ」


「……お名前を伺ってもよろしいですか」


にとり「え?あ、あぁ……私は河城にとり。谷ガッパのにとりだよ。で、お前さんは?」


「私は……」


い 忘れた
ろ 言えない
は 名乗る(安価)


「…………覚えていません」


にとり「は?」


「覚えていないのです」


にとり「あ、ああ……そうかい……そりゃ大変だったね」


「……はい」


にとり「ところでなんであんなとこに引っかかってたの?」


「…………すみません、覚えていません」


にとり「記憶喪失ってやつ?」


「……恐らく」


にとり「でも神様なんだ?」


「はい」


にとり(うわー予想以上に面倒臭そうなの拾っちゃったよ。記憶喪失の自称神様とか。これどうしよう。ほっといていいか)


「あの……ここはどこでしょうか」


にとり「うん?ここは妖怪の山の谷……もっと広く言うなら幻想郷さね。ひょっとして外から来たのかもしれないね」


「幻想郷……外?」


にとり「あーやっぱりそうだった。まぁそれくらい教えてやるよ」


~~~~~~


「なるほど……幻想郷」


にとり「まぁこんなとこさ。……それじゃ、私はこのへんで失礼するよ。済まないがずっと暇ってわけじゃないんでね。まぁ頑張んなよ」


すたすた……。


「…………」


い 着いて行く
ろ ぼーっと眺めている

~~~~

にとり「…………」すたすた


「…………」てくてく


にとり「…………」すたすた


「…………」てくてく


にとり「…………………………なんで着いて来るんだ?」


「…………どうすればいいかわからなくて」


にとり「……あのね、私も暇じゃないんだよ?作りっぱなしで実験もしてない発明の実験したり新発明のアイディア練ったり椛んとこにちょっかいかけに行ったり忙しいんだ」


「邪魔はしません」


にとり「あのねぇ」


「……お願いします」ぺこり


にとり「…………はぁ。わかったよ、何も言わない」


「…………ありがとうございます」


~~~~~~~~~~~

~河城邸の前~


にとり「…………ったく。結局一日中ついて回って」


「申し訳ありません」


にとり「私はもう家に戻るけど、お前さんはどうするんだい?まさか家の中まで着いて来る気じゃあないだろうね」


「…………」

い 泊めてください
ろ 適当にその辺で……


「…………いえ」


にとり「そうかい。じゃ、お達者でな。おやすみ」


「はい、おやすみなさい」


にとり「…………ふん」


ばたん。


「………………」


い その辺の木の下で寝る
ろ 扉の前で座り込む
は 彷徨う


「…………はあ」


とことこ……。

~~~~~~~


椛「……そこの怪しい奴。動くな」


「はい」


椛「…………やけに素直ですね……・」


「そうですか?」


椛「……こほん。ここ妖怪の山は天狗の領域です。こんな夜遅くに何故こんなところにいるのですか?何者ですか?」


「……わかりません」


椛「……はい?」


「気がついたら、ここにいました。自分が何者かもわかりません」


椛「……そ、そうですか……」


「ただ、自分が神であるとしか」


椛「神?神様ですか?」


「はい」


椛「うぅーん……守矢神社がまた何かしたんでしょうかねぇ……?」


「守矢神社?」


椛「あ、はい。この山の頂上にある神社です。もしかしたらそこが関係しているのかなと」


「してるんですか」


椛「ひょっとしたら、と思っただけです……ともかく」


「?」


椛「正体不明、所属不明の不審者を妖怪の山においておくわけにもいきません。とりあえず下山してください」


「下山……」


椛「はい。天狗の領域を出るまでは送りましょう」


「…………」


い 従う
ろ 守矢神社へ行きたい
は その他


「わかりました」


椛「……よかったぁ、ありがとうございます!」


「?」


椛「あっ……すみません。こんなに穏便に済んだのは珍しくてつい……あ、案内します。こっちです」てくてく


「わかりました」


とことこ……。

~~~~~~~~~~~

「穏便、と仰っていましたが」


椛「はい?」


「普段は違うのですか?」


椛「そうなんですよ!!聞いてください、この前なんか霊夢さんが、あっ霊夢さんってのは山の麓の神社の巫女で……」


「はい」

~~~~~~~~~~~



椛「(前略)……それでね、その時文様が私のことを『濡れた犬みたいな匂い』だって……酷くないですか!?そもそも……(後略)」


「はい」


椛「だから私は言ってやったんですよ、『柿でも食わせておいてください!』って!すると……(中略)そしたら文様が……(後略)」


「大変でしたね」


椛「ええ、もう本当に……っと。ここまでですね」


「そうですか……ありがとうございました」


椛「いえいえ……こっちこそ愚痴まで聞いて頂いてありがとうございました。記憶喪失の方を放り出すような真似で申し訳ありません」


「いえ……大丈夫です。お仕事頑張ってください」


椛「あ、はい。ありがとうございます。当てが無ければ麓の神社に行くのもいいと思います」


「神社」


椛「はい。さっきも話した……妖怪のたまり場ですから、誰か貴方のことを知っている人がいるかもしれませんから」


「成程……ありがとうございます」


椛「こちらこそこれくらいしかお役に立てずにすみません。……では、これで」


ざっざっ……。

~~~~~~~~~~~~~

い 博麗神社へ
ろ 彷徨う
は 疲れた



~博麗神社~


霊夢「……ふわぁ……ん……」


ざっざっざっ……


霊夢「……あとでちょっと寝直そうかな……」


「あの」


霊夢「何?誰?掃除の邪魔しにきたの?」


「いえ、すみません。お邪魔して申し訳ありません、出直します」


霊夢「ああいやいや、帰らなくていいから。誰なのアンタ」


「わかりません。ここに来たらわかるかもしれないと聞いて来ました」


霊夢「……ここは何でも屋じゃないんだけどねぇ……はぁ。とりあえず縁側にでも座って待ってて。今境内の掃除してるから」


「はい」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


霊夢「お待たせ」


「いえ」


霊夢「で、なんだっけ?」


「私が誰なのかと」


霊夢「ああ、自分探しだっけ。……と言われてもねぇ……私は探偵じゃあないし。そういえばあんた神様?」


「はい」


霊夢「そっか、やっぱり。名前は?」


「わかりません。……覚えていないのです」


霊夢「うーん……じゃあ何の神様は覚えてる?」


「…………水の神、だったと思います」

霊夢「他に覚えていることは?」


「水を操れます」


霊夢「そりゃあ水の神様だしねぇ……」


「……すみません」


霊夢「ああもう!陰気臭いからすぐに謝らないの!!」


「わかりました」


霊夢「…………話を戻すけど、手掛かりが少なすぎるわ。あなたの正体を今すぐどうこうってのは私には無理ね」


「……そうですか」


霊夢「で、どうしたいの?」


「……えっ」


霊夢「だから、これからどうする気なの?」


「……それは」


い 知ってる人がいないか探します
ろ ここに置いてください
は その他

「……ここに」


霊夢「ん?」


「ここに置いて頂けませんか」


霊夢「えっ?」


「お願いします」土下座


霊夢「あの、いきなりそんなこと言われても困るんだけど」


「お願いします、なんでもしますから」


霊夢「何でもって、そんな簡単に言うもんじゃないわよ」


「お願いします」


霊夢「だから……」


「お願いします」


霊夢「…………はー。どうして私の周りには話を聞かない奴らばかりなんでしょうね」


「…………」


霊夢「……いい加減に頭上げなさい。いつまで土下座してるの」


「ですが……」


霊夢「……別に追い出したりゃしないから」


「……!ありがとうございます!」


霊夢「……はーあぁ…………」

霊夢「なんでもするって言ったわよね?」


「はい」


霊夢「水を操るって、例えばどんなことが出来るの?雨を降らせるとか?」


「いいえ。雨を降らせることはできません。……既に地上にある水を操れます」


霊夢「ってことは豊穣の神様って線は消えたわねぇ。川の神様かしら」


「そういえば、最初に気がついた時には川で流されていました」


霊夢「川?どこの?」


「妖怪の山という場所の川でした」


霊夢「へぇー……まいっか。にしても川の神様かぁ……」


「どうかしましたか?」


霊夢「うちの神社で祀ったら治水の御利益があるかなーって思って」


「そんな簡単なものなんですか?」


紫「そんなわけないじゃない」にゅっ


霊夢「うわっ!?ちょっと、いきなり出てこないでよ!びっくりするじゃない!!」


紫「はぁい霊夢。御機嫌よう」


霊夢「はいはい御機嫌よう……何しに来たの?」


紫「何って、野良神を勝手に祀り上げようとしてる巫女に釘を差しに」


霊夢「野良神って……まぁそうだけど」


紫「この神社は博麗大結界のためにあるのだから、勝手なことしないように。前にも言わなかったかしら?」


霊夢「あー、聞いたような気がするわ」

「あの」


紫「あらごめんなさい。二人だけで話してしまって」


「霊夢さん、この方は?」


霊夢「あー、コイツ?八雲紫っていう胡散臭い奴」


紫「初めまして、野良水神さん。八雲紫と申します」


「どうも、初めまして」


霊夢「ところで私名乗ったっけ?」


「八雲さんが呼びかけているのと、妖怪の山で天狗の方に名前を教えてもらいまして」


霊夢「天狗?文かしら」


「いえ、椛という方でした」


霊夢「ふーん。ところで紫、あんたコイツの正体とかわからないの?」


紫「私だって全てを知ってるわけじゃないわ。知ってることだけ」


霊夢「つまり知らないってことか。使えないわね」

紫「さて。……霊夢、あなた本当にこれを飼うの?」


「飼うって……」


霊夢「いいじゃない別に。部屋もどうせ余ってるんだから。それに、『なんでもする』って言ったから体良く雑用でも何でもさせるわよ」


「雑用……」


霊夢「なんか文句ある?」


「ありません」


紫「そう……ならいいのですけど。あぁ、祀るのはやめてね」


霊夢「わかってるわよ。……いつまでも『コイツ』とか『コレ』って呼ぶのも面倒ねぇ」


「そうですか」


紫「名前でも付ける?ますますペットね」

霊夢「そういえば勝手に神様に名前つけて大丈夫なの?」


「さぁ……」


紫「この程度の神なら変質しても然程問題はないでしょう」


霊夢「変質?問題?」


紫「名前が変わることで本来の役目を失ったりすることがあるけど、この程度の力の神なら突然本来の位場所から消えても大したことは起きないでしょう」


「私はそんなに弱いんですか?」


紫「あまり強くはないわ。だから貴方がどうなろうと幻想郷に大した変化は訪れない。だから問題ないの」


霊夢「じゃあ適当に付けちゃってもいいってことね」


「適当ですか……」


霊夢「うーん……」


紫「どんな名前がいいかしらね?」


「紫さんも考えるんですか?」


紫「だめぇ?」


「いえ」


霊夢「なに気持ち悪い声出してんのよ……」


紫「あら、酷い。そんなことないわよねぇ?」


「え?あーっと……はい」


紫「ほらぁ」


霊夢「アンタも適当に頷かないの。……ったく」



い のら(野良)
ろ 自由安価
↓2

河井 爽

霊夢「じゃあ……かわいそう」


「?」


紫「確かに記憶喪失で野良の可哀想な神様だけど……いきなりどうしたの?」


霊夢「河井が苗字で爽が名前ね」


「「名前だったっ!?」」


紫「うわー私の想像以上に適当だったわー……最初に思い付いた単語で名前決められる側にもなってみなさいよ貴方」


霊夢「あによ、別にアンタの名前じゃないんだからいいじゃない」


紫「それもそうね」


霊夢「で。アンタはこれから爽ね」


爽「はい……」


霊夢「不満?」


爽「いえ、そんなことないです。苗字と名前を分けたら普通っぽいですし。どんな字を書くんですか」


霊夢「えーっと……じゃあこういう」


紫「お祓い棒で地面に字を書くんじゃないわよ。それと『じゃあ』って……」


霊夢「先っちょだけだから大丈夫よ」


爽「良い名前ですね。川っぽい清涼感が出てます」


霊夢「そ、じゃあ決定ね。ほら、本人はお気に召したみたいよ?」


紫「まぁ、どうでもいいんですけど。……で、貴方のパシリにするんでしたっけ?」


霊夢「そうね、当面は。じゃあ早速だけどお茶淹れてきて。急須と湯呑と茶菓子は戸棚開けたらわかるから」


紫「私の分もお願いね♪」


爽「はい」


すたすた……。


紫「……聞き分けのいい子ねぇ」


霊夢「そうね。幻想郷じゃあ珍しいわ。外から来たのかしら」


紫「かもしれないわ。まぁすぐにここに慣れるわよ」

い 神社で雑用
ろ お使いを頼まれる
は その他
↓2 あと寝る

お使い

5日ほど経ちました


霊夢「爽ー?そうー?」


爽「はーいー?」


霊夢「あら、そんなとこにいたの」


爽「何か御用ですか?」


霊夢「ちょっと里までお使いに行ってきてくれる?」


爽「里……ですか?何をしに?」


霊夢「場所はあっちに飛んでけばわかるわよ。この御札をこの場所に届けて欲しいのと……あとお醤油買ってきて」


爽「はい、わかりました」


霊夢「わからなかったら適当に人捕まえて聞けばいいから。はいこれお金、残ったらお小遣いでいいわ」


爽「ありがとうございます。一升でいいですよね?」


霊夢「ええ。できるだけ値切ってね」


爽「頑張ります。じゃあ準備したらすぐいきますね」


霊夢「お願いねー」


―――――――

~人里~


爽「はい……はい。ありがとうございました」


老人「いえいえ、こちらこそ……博麗の巫女にもよろしく言っておいてください」


爽「ええ、わかりました。ところで醤油って何処に行けば買えるんでしょうか」


老人「醤油なら通りに出てしばらく歩いた先の豆腐屋の角を左に……」


爽「ありがとうございます。ではこれで失礼します」


………………


爽「豆腐屋まだ見えませんね……道間違えたのでしょうか……」


爽「えっと、あのお爺さんのとこへ一度戻りま……あれ、どっちから来たのでしたっけ……」


爽「…………」



い にとり
ろ 早苗
は その他


にとり「……ストーカーの次は里を徘徊かい?こんなとこで会うとはびっくりだよ」


爽「あ、にとりさん。こんにちは」


にとり「はいこんにちは。で、何やってたの?さっきからずっとウロウロしてたけど」


爽「えーと、道に迷ってしまって……お醤油って何処で買えるんでしょうか」


にとり「醤油屋ならあっちのほうで……というか、お前さん里で暮らすことにしたんだね」


爽「いえ、霊夢さんのご好意で博麗神社に居候させていただくことになりました」


にとり「へぇ、あの巫女が……」


爽「名前も貰ったんですよ。改めてにとりさん、河井爽と申します」


にとり「可哀想?」


爽「こういう字を書くんですよ。良い名前ですよね、川っぽくて」


にとり(これ絶対適当だな……)


爽「……あの、にとりさん。もしよろしければ……お醤油屋さんまで案内してもらえませんか?里に不慣れなせいか、一人で行くとまた迷いそうで……」


にとり「ええー……まぁいいけど。こっちだよ」


爽「あ、はい。ありがとうございます!」


てくてく……。

――――――

爽「そういえば、どうしてにとりさんは人里へ?」


にとり「ちょいと龍神像のメンテにね」


爽「龍神像?」


にとり「なんだ、知らないの?河童が作った天気予報の出来る龍神像が里にあるの」


爽「そうなんですか。天気予報もできるなんて、河童って凄いんですね」


にとり「ふふん、そうだろそうだろ!河童の技術は幻想郷一なんだぞ」


爽「へぇー……どういう仕組み何ですか?」


にとり「おっ、聞きたい?あれはね、まず風向きと気圧をだね……」


爽「ふんふん……」



い 無事醤油を買う
ろ 何か話題に出る
は なんか起こる

―――――

<まいどありー


爽「にとりさん、案内ありがとうございました」


にとり「いいって、こっちも楽しく話せたし。河童以外でこういう話に興味持ってくれる奴ぁ少なくてね」


爽「そうなんですか」


にとり「ああ、そうさ。みーんな使うことしか考えないから、原理とか仕組みに全然興味ないでやんの」


爽「よかったら、またお話きかせてくださいね」


にとり「こっちこそ。……この前は邪険にして悪かったね、正直、記憶喪失とか関わると面倒くさいとしか思わなくてさ」


爽「いえ、こちらこそご迷惑をお掛けしました」


にとり「お互い水に流すってことにしよう、うん。そいじゃね、帰りは迷子になるなよー?」


爽「ええ……神社ってあっちですよね?」


にとり「……いや、こっちだけど」


爽「……ありがとうございます」


にとり「流石に神社までは送らないからね」


爽「わかってます!」


………………

~神社~

爽「ただいま戻りました」


霊夢「……んー、おかえりー。……なんかあったの?」


爽「はい。にとりさんと少し話をしまして」


霊夢「ふーん、あの河童と」


爽「醤油片付けてきますね。あ、そうそう……御札のお爺さんが霊夢さんによろしくと」


霊夢「あーはいはい。いつものことだから…………ついでにお茶のおかわりお願いできる?炒り豆作ったから一緒に食べましょ」


爽「わかりました。ではご一緒させていただきます」


~~~~~~


い 神社で日常パート
ろ 自由行動
は その他

~~~~~~~

<霊夢さーん、晩御飯できましたー


霊夢「んー、わかったー」


霊夢「……っくぅ~~……ぁは……今日はこれくらいにしときましょ。さてご飯ご飯……」


すたすた……がらっ。


紫「この切り干し大根の煮物、美味しいわ」


爽「ありがとうございます。初めて作ったんですけど、上手くいってよかったです。あっ、霊夢さん」


紫「あら霊夢。どうも、お先に頂いてるわ」


霊夢「あら、じゃないわよ。勝手にひとんちの食卓に上がりこむな!」


紫「いいじゃない、たまには。煮物おかわりいただける?」


爽「あっ、はい」


霊夢「爽もおかわり渡さない!私の分なくなるでしょ!」


爽「大丈夫です、ちょっと多めに作ったので」


紫「ですって。にしても、すっかり馴染んでるわね貴方。まだ一週間程度なのに」


爽「そうですか?」


霊夢「素直で従順だから重宝してるわ。おまけに働き者だから、炊事に掃除に洗濯とおかげで楽が出来ていいわ」


紫「あらそう。ならこれからは修行の時間も多く取れるわね」


霊夢「うげっ……」


爽「修行?」


紫「そ。巫女としての修行。この子、今までサボってきたからちょっと鍛えてるのよ」


爽「へー」


霊夢「あんまり興味ありませんって顔にでかでかと書いてあるような返事ね……」


爽「そうですか?……失礼しました」


霊夢「いや、別にいいけど……味噌汁おかわり」



い なんか紫が喋る
ろ なんか霊夢が喋る
は その他

紫が話す内容

爽の信仰の出所


紫「そういえば神様よね貴方」


爽「ええ、はい」


紫「誰に信仰されてるのでしょうね?」


爽「さぁ……?わかりません」


霊夢「そもそも正体すら知れないのに」


紫「うーん……水の神よね、幻想郷でそれっぽい神が行方不明なんて聞いてないし……」


霊夢「アイツらと一緒じゃない?守矢神社」


爽「妖怪の山の方ですか」


紫「ええ……あそこの神は外で消えてしまう前にこっちに自分で来たの。外じゃ大抵の妖怪も神も忘れられていく一方だから」


爽「外って?」


霊夢「ああ。弱りきってこっちに招かれたって割にはまだ力もそれなりにあるみたいだし、爽も自分で来ようとしたのかもね」


紫「でも、幻想郷でまったく信仰も得られなかったらそのうち消えるでしょうね」


爽「えっ」


紫「そりゃあそうじゃない。人から信じられなくなった神様がどうして存在できるのよ」


霊夢「そもそも爽って信仰どころか知名度もないわよね。アンタ知り合いどれくらいいるの?」


爽「えっと……にとりさんと霊夢さんと紫さんと椛さんと、この前御札を届けたお爺さんとお醤油屋さんと八百屋さんと……」


紫「貴方を神と知ってる者は?」


爽「にとりさんと霊夢さんと紫さんです」


霊夢「片手の指より少ないか……」


爽「うぅ……」


紫「まぁ、明日にでもどうこうという話ではないからそんなに急がなくてもいいわよ。焦って騒ぎを起こされても困るし」


爽「そうですか……」


紫「前から気になってたけど、それってギャグ?」


爽「何がですか?」


紫「いえ、なんでもないわ。おかわり」


爽「あっ、はい」


霊夢「アンタ食い過ぎよ」


霊夢「でもまぁ、信仰集めかぁ……」


爽「ど、どうにかなりませんか霊夢さん……」


霊夢「さぁ、私やったことないし」


紫「必要ないもの、この神社には。まぁ、神社がなくても元気に生きてる神もいるわ」


霊夢「ああ、あの焼き芋姉妹」


爽「焼き芋?」


紫「妖怪の山に秋の神様がいるの。彼女たちは自分たちの神社はないけれど、里からもある程度信仰されてるわ」


霊夢「豊穣の神だもんねぇ、妹は」


紫「ともかく、貴方が神様だと知られなきゃ信仰もされないでしょうね。ごちそうさま」


爽「なるほど……お茶持ってきますね」


霊夢「私の分もお願い。ここに小さい社でも建ててあげる?」


紫「こんなとこに里の人間は来ないじゃない。まぁ、急がなくてもいいわよ、また宗教戦争起こされても困るから」


霊夢「ふーん……あとどれくらい持つの?」


紫「無理に力を使わなければ二年位は持つんじゃないかしら」


霊夢「二年、ねぇ……」


紫「情でも移った?」


霊夢「便利な雑用係が消えるのは惜しいわ。それに同居人が消えてくってのに、はいそうですかで終わるほど薄情じゃないわよ」


紫「…………」


霊夢「そこで何故驚いた顔をする!」


紫「うそうそ、冗談よ、もう……」


い 会話が続く
ろ 次の日
は その他

次の日


い 神社で雑用して過ごす
ろ 休みをもらって自由時間
は その他

………………


爽「いい天気……」


爽(霊夢さんは何やら話し合いがあるらしく里へ行った。夕方には戻るらしい)


爽「ふー……洗濯物、よく乾きそう」


魔翌理沙「ああ、絶好の洗濯日和だな」


爽「そうですね……」


魔翌理沙「ところでお前誰だ?」


爽「私のセリフだと思います。どちら様でしょうか」


魔翌理沙「私のセリフでもあるな。知り合いのところへ遊びに来たら知らない奴がいるんだから」


爽「霊夢さんのお知り合いの方でしたか」


魔翌理沙「ああ、お知り合いだぜ」


爽「これは失礼しました。私はこの神社で居候させていただいている河井爽と申します」


魔翌理沙「これはご丁寧に。霧雨魔翌理沙、魔法使いだ。しかし……本当かぁ?あの霊夢が居候って……」


爽「魔翌理沙さんですね。ところで魔翌理沙さんは霊夢さんに何か御用でしたか?」


魔翌理沙「ん?ああ。霊夢は?」


爽「今日は里へ出かけています。夕方には戻るそうです。用があるなら伝えておきますが」


魔翌理沙「いや、いい。今いないんだったら意味が無いしな。代わりにお前に相手してもらおう。お前、昼はもう食べたか?」


爽「まだですが」


魔翌理沙「そりゃあ良かった!!じゃあ私の分も頼むな!」


爽「はい」


魔翌理沙「いやぁ、研究に没頭してたらもうすっかり空が明るくてさ、家に食材も切らしてたから昼飯たかりに来たんだ……って嫌に素直な奴だな……」


爽「霊夢さんのお客さんに礼を欠くわけにはいきませんから」


魔翌理沙「……今、私、客人扱いされている?」


爽「……?はい、そうですが、何か」


魔翌理沙「……おお。なんだこの感覚……すごく久々過ぎて逆に新鮮だ…………と言っている間にも、ああもうだめだ、腹減った……」


爽「すぐに用意するとなると、お茶漬けになりますが」


魔翌理沙「あー構わん構わん。よろしく頼む」

訂正
………………


爽「いい天気……」


爽(霊夢さんは何やら話し合いがあるらしく里へ行った。夕方には戻るらしい)


爽「ふー……洗濯物、よく乾きそう」


魔理沙「ああ、絶好の洗濯日和だな」


爽「そうですね……」


魔理沙「ところでお前誰だ?」


爽「私のセリフだと思います。どちら様でしょうか」


魔理沙「私のセリフでもあるな。知り合いのところへ遊びに来たら知らない奴がいるんだから」


爽「霊夢さんのお知り合いの方でしたか」


魔理沙「ああ、お知り合いだぜ」


爽「これは失礼しました。私はこの神社で居候させていただいている河井爽と申します」


魔理沙「これはご丁寧に。霧雨魔理沙、魔法使いだ。しかし……本当かぁ?あの霊夢が居候って……」


爽「魔理沙さんですね。ところで魔理沙さんは霊夢さんに何か御用でしたか?」


魔理沙「ん?ああ。霊夢は?」


爽「今日は里へ出かけています。夕方には戻るそうです。用があるなら伝えておきますが」


魔理沙「いや、いい。今いないんだったら意味が無いしな。代わりにお前に相手してもらおう。お前、昼はもう食べたか?」


爽「まだですが」


魔理沙「そりゃあ良かった!!じゃあ私の分も頼むな!」


爽「はい」


魔理沙「いやぁ、研究に没頭してたらもうすっかり空が明るくてさ、家に食材も切らしてたから昼飯たかりに来たんだ……って嫌に素直な奴だな……」


爽「霊夢さんのお客さんに礼を欠くわけにはいきませんから」


魔理沙「……今、私、客人扱いされている?」


爽「……?はい、そうですが、何か」


魔理沙「……おお。なんだこの感覚……すごく久々過ぎて逆に新鮮だ…………と言っている間にも、ああもうだめだ、腹減った……」


爽「すぐに用意するとなると、お茶漬けになりますが」


魔理沙「あー構わん構わん。よろしく頼む」

つまりすぐに帰れって事だな

~~~~~~~~~~~

魔理沙「………………美味いッ!!」


爽「それは良かったです」


魔理沙「空きっ腹に温かいものは良いな、やっぱり。それに薬味も沢山あってお茶漬けの癖に贅沢だぞ」


爽「昨日の夕餉に使った野菜の切れ端を残しておいたのを、みじん切りにして乗せました」


魔理沙「うん、うん……あー、おかわりあるか?」


爽「すみません、魔理沙さんがいらっしゃるとは思わなくて……」


魔理沙「あーそうか。残念だが無いものは仕方ない。それに私が押しかけたんだしな」


爽「お茶を持ってきますね」


魔理沙「おーう」


………………


魔理沙「…………しかしなんだアイツは?至れり尽くせりじゃないか……メイドの妖怪か何かか?」


爽「妖怪ではありませんよ、どうぞ」


魔理沙「おうサンキュ……妖怪じゃなければ、メイドの妖精か?」


爽「いえ、一応神です」


魔理沙「そうかそうか、メイドの神様だったか。なるほどな」


爽「いえ、水の神です」


魔理沙「んで、なんだって水の神様なんかがこんな神社に居候を?祀られに来たのか?」


爽「記憶喪失で彷徨っていたところ、ここを紹介されたので霊夢さんに頼み込んで」


魔理沙「記憶喪失の神様か……よくわからんが大変なんだな。神様が記憶喪失ってなんなんだ?」


爽「ありがとうございます。……さぁ、それは私も知りたいです」



い よし、ちょっと付き合え
ろ 礼と言っては何だがこれをやろう
は その他

ぶぶ漬けちゃうわ



魔理沙「よし、ちょっと付き合え」


爽「はい?」


魔理沙「お茶漬けの礼に、な。ちょっとばかしこの幻想郷を案内してやろう。記憶喪失ってことは土地勘もないだろう?」


爽「そうですね……知ってるのは妖怪の山と人里とここくらいです」


魔理沙「というわけだ。ガイド付きで幻想郷ツアーに出発だ」


爽「ありがとうございます、ですが……」


魔理沙「? どうかしたか?」


爽「洗濯物を片付けてからでいいですか?」


魔理沙「……はは、はいはい。やっぱりお前メイドの妖怪だと思うぜ」


爽「妖怪じゃないです」


魔理沙「はいはい」


爽「……」むすっ



行き先

地底

おやすみ

~~~~~~~~~~~

爽「神社の裏からこんな洞窟に……」


魔理沙「ちゃんとついて来いよ、地底にゃ妖怪がいっぱいいるからな」


爽「は、はいっ」


魔理沙「んじゃ、音速で観光といきますか」


爽「速すぎです!」


い 洞窟の途中で……
ろ 橋が見えてきた
は ここが地獄の一丁目
に その他
↓2


爽「……橋?地底にも橋が……水が流れてる」


魔理沙「いいから行くぞ。ここはさっさと素通りだ」


爽「ここはなんていう橋なんですか?」


魔理沙「おい、もたもたしてると……」


パルスィ「もたもたしてると、何かしら」


魔理沙「うげっ……」


爽「お知り合いの方ですか?こんにちは、はじめまして」


パルスィ「ふふ、礼儀正しい子ね。はじめまして。二人連れ添って逢引かしら、妬ましいこと」


魔理沙「……ただの観光ツアーだ。それに逢引ってなんだ、コイツは女……だよな?」


爽「いいえ」


魔理沙「男だったのかっ!?」


爽「いいえ。性別は持ちません」


魔理沙「そ、そうなのか……まぁそういうことだ。だから逢引じゃあない」


パルスィ「ふふ、そうなの。男の愚かさも女の醜さも持たないってことね、妬ましいわ」


魔理沙「お前はなにがどうあっても妬むのな……」


パルスィ「それが私だもの」


爽「私は河井爽です。あなたのお名前をお聞きしてもよろしいですか?」


パルスィ「水橋パルスィ。橋姫よ」


爽「橋姫。あの宇治の……」


パルスィ「あれとは別よ。にしても、何も知らなさそうな顔していて存外博識なのね、妬ましい」


爽「申し訳ありません」


パルスィ「なんて謙虚な子なのかしら、妬ましい」


爽「すみません」


パルスィ「ああもう、妬ま……」


魔理沙「もういい!!いつまで続ける気だ!!」


い パルスィと話す
ろ 進もうとする
は その他

い 見ない顔だけど、何者?
ろ その他自由な話題
↓2

あー

めっちゃ平和

パルスィ「で、何者なの?」


爽「んい?」


魔理沙「何者も何も、今自己紹介したとこだろう」


パルスィ「あなたがわざわざこんなとこまで連れ回してるなんて珍しいじゃない。地上の妖怪が地底に来たがるとは思えないし」


爽「そうなんですか?」


魔理沙「そうか?知り合いにも何人か地底に遊びに来てる奴がいたと思うが。まぁコイツは神らしいからノーカンじゃないか?」


パルスィ「神様。へー、神様が地底なんかに何の用で?陰気臭い地の底で惨めにこそこそと暮らしてる連中を嘲笑いに来たのかしら」


爽「そ、そんなつもりは……」


魔理沙「お前ら別に陰気臭くも惨めでもこそこそしても無いだろ全然……」


パルスィ「ええ、当然」


爽「う……?」


パルスィ「妬ましい。この子本当にからかい甲斐があってすごく妬ましいわ」


魔理沙「お前の妬ましいがなんだか別の意味に聞こえてきたぜ。……コイツ記憶喪失らしくてな」


パルスィ「記憶喪失?神様が?」


爽「……はい」


魔理沙「まぁどうでもいいんだがな、それは。幻想郷のこともあんまり知らないみたいだから、昼飯を馳走になった礼に観光案内中だ」


爽「どうでも……」


パルスィ「ふーん、どうでもいいわね。でもなんで地底から?地上にはもっと見て回るものくらいあるでしょう?知らないけど」


魔理沙「いやなんとなく。確かにそうだけどな。でも地上にあるものならそのうち知るだろ?ならどうせ滅多に来ないような場所をと思ってな」


爽「そんな理由で来たんですか?」


魔理沙「地底じゃ不満か?」


爽「いいえ」


魔理沙「ならいいだろ」


爽「はい」


魔理沙「……時々その聞き分けの良さが気味悪くなるぜ」


爽「……そうですか」

い まだパルスィに
ろ まだ案内する場所は残ってるZE
は そろそろ戻るか
に その他

魔理沙「そろそろ行くぞ。ここで捕まってたらいくら時間があっても足りないぜ」


爽「わかりました。ではパルスィさん、私たちはこれで失礼します」


パルスィ「地上の連中のくせに珍しく礼儀を弁えてるのね。その礼儀正しさが妬ましいわ」


爽「申し訳ありません」


魔理沙「それはもういいから」


爽「すみません」


パルスィ「はいはい。それももういいから。それじゃあね、おふたりさん」


魔理沙「お前が……んぐ、まぁいい。じゃあな」


……………………


爽「綺麗な方でしたね」


魔理沙「あ?お前あーいうのが好みなのか?」


爽「いえ、ただそう思っただけです。金の髪とか翠の瞳とか。そして面白い方でしたし」


魔理沙「お前が言うな。にしても、そうかそうか、お前は面倒くさい女が好みか」


爽「魔理沙さんも可愛らしいと思いますよ」


魔理沙「……いきなりそういうことを言うんじゃない。なんだ、人をおだてて何をさせるつもりだ?」


爽「ただそう思っただけですが」


魔理沙「……お前、案外思い付きで生きてるんだな」



い 旧地獄街道を行く
ろ 色々通り過ぎて
は その他

………………


爽「地底にも街があるんですね……」


魔理沙「ああ。もともと地獄の繁華街だったらしい」


爽「今は地獄じゃないんですか」


魔理沙「らしいな。あと、冬には雪が降るんだぜ?地下なのに」


爽「へぇー……どうなってるんでしょうね」


魔理沙「知らん。降るもんは降るんだろう」


勇儀「雪が降ったほうが粋だろう?だから降るんだよ」


魔理沙「だったらもっと面白いもんでも降ったほうがいいのに。呪われた仮面とか」


勇儀「仮面が降ってくるのを見てなにが楽しいのさ……」


魔理沙「そりゃあ……うーん、落ちてきた仮面を拾って着けて呪われる奴を見るのが?」


勇儀「酷いやつだ。お連れさんは見ない顔だね」


爽「はじめまして、河井爽です。魔理沙さんはお知り合いが多いんですね」


魔理沙「たまたまだ。地底の知り合いなんぞ片手の指で足りる程度の知り合いしかいないぞ」


勇儀「そんなに少なかったっけ?」


魔理沙「片手では31まで数えられるからな」


勇儀「なんのこっちゃ……ああ、悪い悪い。私は星熊勇儀だ、よろしく」


爽「はい、よろしくお願いします」


勇儀「んで?地上の妖怪が何しに来たの?」


爽「魔理沙さんに観光案内をしてもらっているんです。もしかして勝手に地底に入ってはいけませんでしたか?」


勇儀「昔はそうだったけどね、最近は違うみたいだ。ただまぁ、それでも好き好んでここに来る地上の奴はそんなにいないけど」


爽「片手の指で数えられる程度?」


勇儀「それはもういいから」


い 勇儀となんか話す
ろ まぁ飲めや
は その他
↓2


勇儀「じゃあ飲むか!」


爽「えっ?」


勇儀「初対面で友好を深める手段なんて酒以外に無いだろ!!」


爽「言い切った……!」


勇儀「どんなことでも酒を飲む理由に繋げる、それが鬼だ!!」


爽「あ、鬼だったんですか……あの、私お酒はあまり飲んだことがなくて……」


勇儀「何ぃ?そりゃあ勿体無い!!それじゃあ、今日はしっかり酒の味を覚えて帰ってもらおうか」


爽「えーと、あの魔理沙さ……あっ、いない!?」


勇儀「なんだ、魔理沙は逃げたのか……まぁいい、飲む機会くらい幾らでもあるからね。さぁ、アンタはこっち座った座った!」


爽「え、あの、はい」


勇儀「それではぁ、我々の未来の友情に、乾杯!」


爽「はい、乾杯……」


勇儀の酒の強さ 95

爽の酒の強さ
↓コンマ

25 もずく級


い 普通に酔う
ろ 笑い上戸
は 泣き上戸
に 絡み上戸
ほ その他

はい

……………………
30分後


爽「…………んぇ……」


勇儀「なんだ、もう酔ったのか?」


爽「ひゃい……しゅみまへ……んふっ」


勇儀「だらしない……地上の妖怪はこの程度かい?」


爽「んー……よーかぃ違う……ます……かみしゃま……」


勇儀「神?神ならもっと飲めるだろう。お供え物に酒とか貰うんだから。ほら、もういっぱい」とくとくとく


爽「あー……んぐ、んぐ……」


勇儀「ほらほら、飲める飲める。もーちょっと、もーちょっと」


爽「んぐ……ぷはぁ」


勇儀「おーよくやったよくやった」


爽「れきまし……はぁぁぁ~……」


勇儀「おうお疲れさん。……このへんにしとくか。限界みたいだしな」


爽「えー……?んぐ、んぐ……」とくとくとく


勇儀「手酌で飲んでるし……アンタはもういいの。私が飲むから貸しなさい」


爽「あい……っとと」


勇儀「んっ……ぷはぁ。はいはい、これでお開き。立てる?」


爽「たてれぅ……?たーてますよぉ……?よっ……っしょい……ああああ」ふらぁ


ぽすん


勇儀「ほいキャッチ。無理そうか、ったく。魔理沙の奴まだ戻ってこないのか」


爽「……ん……………………すー……」


勇儀「こいつも寝ちまったし。……ま、いっか。酒でも飲みながら待つか」


………………

………………


爽「くー………………」


勇儀「………………」とくとくとくぐいっ


爽「すー………………」


勇儀「泥酔だねぇ……大して飲ませちゃあいないのに、大袈裟だ」


魔理沙「うーっす、そろそろ潰れたかー?」


勇儀「おっ、帰ってきた」


魔理沙「うん、潰れてるな、よしよし」


勇儀「連れを置いて一人で逃げようたあ、薄情者め」


魔理沙「そう言うなって。私まで酔い潰されたらそいつを連れて帰れないじゃないか」


勇儀「あーん?なんか用事でもあるの?」


魔理沙「まーな。放って帰ったら後で何を言われるかわからん」


勇儀「ふーん」


魔理沙「しかしどんだけ飲ませたんだ?顔真っ赤にして酔い潰れてんじゃねーか」


勇儀「そんな飲ませてないよ。かなり酒に弱いみたいだ、だらしのない奴め」


魔理沙「お前らの基準でそんなに飲ませてないは信用できねーっての……」


勇儀「いやいや、本当さ。私らと比べなくても、ずっと少ない。すぐ潰れちゃったから、大した話も聞けなかったし」


魔理沙「何話してたんだ?」


勇儀「神だとか。神が酒に弱いわけ無いのにねぇ」


魔理沙「あー、確かに神って酒豪のイメージあるな。ついでにそいつ水の神らしいぜ」


勇儀「なんだって?尚更おかしい……酒なんて供物の代表みたいなもの、それに酒は良い水がないと造れないんだから、酒と神の関係は切り離せない」


魔理沙「単にそいつが弱小神様なだけかもな」


爽「……くぁー…………」


勇儀「……かもねぇ」


魔理沙「おーい、そろそろ起きろー」


爽「……ぁー……ふー…………」


魔理沙「起きろってば。帰るぞ」


爽「………………すー…………」


勇儀「ダメみたいだね。もう半刻ほどそんな感じだ」


魔理沙「はぁー……じゃあこの荷物、持って帰るぜ」


勇儀「あぁ。気が向いたらまた飲もうとでも言っておいておくれ」


魔理沙「なんだ、興味あるのかこいつに?酒の飲めない奴は路傍の石以下の扱いなのが鬼じゃないのか」


勇儀「なんだいその認識は……酒に強いに越したことはないが、酒の強さだけで決めてるわけ無いだろう。大した話もできなかったから、そいつに合わせてゆっくり飲もうってことさ」


魔理沙「ふーん、そうか。わかった、気が向いたら伝えておくぜ」


勇儀「ん。落とすなよ」


魔理沙「落としたら拾えばいいだけさ。落ちた衝撃で目を覚ませばそれでもいい」


爽「…………んゃ…………」


勇儀「…………乱暴なやつだ」


……………………

~~~~~~~~~~
神社


魔理沙「おー日が暮れてら……結局起きなかったしこいつ」


爽「かー……………………」


魔理沙「どうすっかなこれ……適当に神社に放り込んでおこう。えーと布団はあっちの部屋に…………」


………………


魔理沙「よし、これでいいか」


爽「…………」すやぁ


魔理沙(あとは適当に書き置きでもしといて……)


【鬼に酔い潰されました】


魔理沙「んしっ。んじゃーな、おやすみ」


爽「……ぁー…………」


……………………


爽の二日酔い
40以下 なし
80以下 あり
81以上 酷い
↓コンマ

mo

~~~~~~~~~~~~~

霊夢が里から帰ってきて発見したのは布団を敷いて眠りこけている居候と友人のものらしき筆跡の書き置きであった。

~~~~~~~~~~~~~


霊夢「…………ちょっと、起きなさい。ねぇ」ゆさゆさ


爽「…………ん…………ぁ……?」


霊夢「……だから、起きなさいってば。ほら」


爽「ぁ……れぃ……む……さん……?」


霊夢「色々と聞きたいことがあるんだけど。なんでそんなことなってるの?」


爽「……あ゛ぁ゛ぁ゛…………ここ、神社ですか…………私……地底に……魔理沙さんと……」


霊夢「やっぱアイツか。それで?」


爽「う゛ぅ゛ー……えっと……勇儀さんとお酒を……」


霊夢「そ。だいたいわかったわ。随分飲まされたのね」


爽「……すみません、そこの桶を……」


霊夢「あーはいはい。ほら、いいわよ」


爽「ありがとうござ……うぇ」


霊夢「水持ってくるから。治まったら寝てなさい」


爽「ぁぃ……」


~~~~~~~~~~~~~~


い 次の日も寝込んでいたのだが
ろ 次の次の日
は その他
↓2

が?

い 誰か来たようだ
ろ 何かあったようだ
は その他

何があったようだ


何が?

↓2

踏み台

天子が境内に落ちてきた

~~~~~~

次の日の朝になっても頭痛と吐き気は完全には治まらなかった。
家主様には今日は一日寝ているように言われた。
せめて何か出来ないか、と申し出たのだが「そんな青い顔をしているやつがほざくな」と一蹴されてしまった。

~~~~~~


爽「……ぅう」


ごろり


爽「………………痛…………ぅー……」



暇である。
ずっと眠っていたので眠気はないが、体を起こすのは辛い。
従って布団の中で横になっているだけなのだが、とにかく暇である。
時折水差しの水を飲むか、飲んだ水と胃液を枕元に置かれた桶に吐き戻すかくらいしかやることがない。
何か考え事をしようかと考えたが、頭痛と吐き気でうまく考えが続かない。
そろそろ水差しの水が無くなってしまうな、と熱っぽい息を吐いてまた瞼を閉じる。



爽「………………はぁー……………………」


ずっどーーーーーーーーーーーーん!!!!!


爽「っ!?……ぐっ、痛たた……うっ」


突如轟音が外から聞こえ、神社全体が酷く揺れた。
大きな音が頭に響いて頭痛が悪化し、また揺れによって一度治まった吐き気が再び強まり、また桶に吐き戻してしまった。
つい先程――といっても時間間隔が曖昧なのでどれ程前かはわからないが――吐いたばかりなので吐瀉物の殆どが胃液であり、喉が痛い。
口を軽く濯いだ後、私はまた横になった。
何があったのかは気になるが頭痛はますます酷くなり動く気になれない。また、嘔吐したことで体力を消耗したようだ。
どうやら誰か人が来たらしく、その人物と霊夢さんの声が聞こえてくる。
霊夢さんが応対してくれるなら問題ないだろう。そう思い私は瞼を閉じ――ようとしたところで勢い良く障子が開け放たれた。



天子「邪魔するわ!!」


霊夢「ああ、もう、だから病人だって言ってるでしょうに……」


天子「二日酔いなんて病気じゃないわよ。で、コイツは?ツバメ?」


霊夢「馬鹿言ってんじゃないわよ……居候」


爽「…………初めまして。この神社に居候させていただいている河井爽です。このような姿のままご挨拶する失礼をお許し下さい」


天子「気にしないわ。私は比那名居天子、泣く子も黙る天人様よ。崇め讃えなさい」


霊夢「あんたねぇ……爽、気分は?ってそんな顔してちゃあね」


爽「…………まだ少し。横になっていたほうが楽です」


天子「あそう。じゃあ横になってていいわよ」


い 天子が何か話しかけてくる
ろ 桃食べる?
は 比那名居流按摩術の妙技を……
に その他

何を話しかけてくる?

↓2

kskskt

いつまで霊夢のとこにいるのか


天子「ふーん……霊夢がねぇ……」


霊夢「……あによ」


天子「別に。ずっと住ませるつもりなの?」


爽「…………それは」


霊夢「別に追い出すつもりはないけど」


天子「誰かに肩入れするなんて珍しいわね。いつもは異変以外我関せずって感じなのに」


霊夢「別にそういうわけじゃあ……」


爽「………………」


霊夢「爽が行くところないからって頼み込んできたから、置いてるだけよ」


天子「ふぅん。他のやつが頼み込んできたら住ませるの?妖怪なんて住む場所決まってないようなやつも多いじゃない」


霊夢「…………だったとして、アンタには関係ないじゃない。何?なにか文句があるの?」


天子「別にぃ?気になったから聞いただけよ。だって仕方ないじゃない。普段のアンタからすれば相当おかしなことしてんだから」


霊夢「…………」


天子「あんたはどう考えてるの?」


爽「…………私は……霊夢さんが良いと言ってくれるのであれば……」


天子「ふーん。ところでこいつ何者?」


霊夢「……そっからかい」


天子「そもそも、なんで居候なんかさせてるの?」


霊夢「聞く順番逆じゃない?」


天子「思いついた順に聞いてるだけよ」


霊夢「…………はぁ。こいつは――」


爽(……私は――このままでいいんでしょうか……?)



い 続・天子トーク
ろ その他

続・天子トーク

天子と話す内容

何かしら神っぽいことしろ


天子「――へー、神様なの」


霊夢「記憶喪失らしいけどね」


天子「ねえねえ、何か神っぽいことできないの?」


爽「え……」


霊夢「半死人に何させようとしてんのよ」


爽「……あの、死んでな……」


天子「いいじゃない、どうせ二日酔いでしょう?二日酔いは体動かして血を巡らせたほうが回復が早いのよ」


爽「そう……ですか……」


天子「そうそう。だから二日酔い治すためにね?」


爽「それなら……」


天子(コイツちょろいなー)


霊夢(こいつちょろいなぁ……)


天子「で。何が出来るの?」


爽「あまり……神らしいことは……できません。力がないので……」


天子「なーんだ、つまんない」


爽「できるのは……精々、水を動かすとか……」


天子「水を動かすねぇ……やってみせてよ。水持ってくるから」


爽「はい、わかりました……」


霊夢「ねぇ、調子悪いんだから断っても……」


爽「大丈夫……です。この程度なら……それに……ずっと寝ていて眠れなかったので、丁度いいです」


霊夢「……そう。なら何も言わないわ」


天子「とりあえずタライに一杯持ってきたわ」


爽「では……やります」


ざぱぁ……


天子「おー浮いてる浮いてる」


霊夢「へぇ……」


爽「これを……」


ぐにゃぁ……


天子「輪っかになった……」


爽「どうですか?」


天子「水を浮かせたり、動きを操れるってところ?」


爽「今やっているのは、はい。その通りです」


天子「ふぅーん……面白いわね。ただ、神様というにはショボイわねぇ……」


爽「そうですか……そうですよね……」


霊夢「水芸……」


天子「ぷふっ!!ははは!!そうね、水芸だわ!!」


爽「霊夢さんまで……」


霊夢「ご、ごめん」


天子「これくらい自由に動かせるなら、色々な形にしてみたり、絵を描いてみせたり出来る?」


爽「……それくらいなら、できます」


天子「それだったらまぁまぁ見せられる物になるんじゃない?アンタのセンス次第で」


霊夢「アンタ、本気で爽に芸人させたいの?」


天子「できるかもね、と言ってるだけ。一流の水芸人になったら天界に呼んでショーを開かせてあげるわ」


爽「いえ、別に水芸人になりたいわけでは……」


い まだ話す
ろ 天子が飽きて別のことをする
は 天子が飽きて帰る
に その他
↓2


天子「じゃ、面白いものも見れたし帰るわ。病人相手にいつまでも騒いでるわけにもいかないしね」


霊夢「あーはいはい。もう突っ込まない」


天子「それじゃあね、霊夢、水芸人」


爽「……水芸人違います……」


~~~~~~


い 午後に何かあった
ろ 夜に何かあった
は 次の日

何が?

文屋が取材にきた

い からす
ろ ひっきー

~~~~~~~~
午後


爽(……だいぶ楽になったけど、まだ頭痛い。体はすっきりしない。うー……)


爽「……ぷはぁ。水汲んでこよ……」


はたて「ほんとにいた……もしかして一番乗り?」


爽「……どちら様でしょう。霊夢さんのお客様でしょうか」


はたて「いいえ。どちらかというと貴方に用があるのかしら。私は姫海棠はたて、花果子念報の記者よ」


爽「私は河井爽と申します。花果子念報……どこかで聞いたような……?あぁ、あの新聞の……」


はたて「知ってるのっ!?」


爽「え?え、えぇ……まぁ、はい。神社にも何部か置いてありましたから」


はたて「そう……かの御仁にも名を知られているとは光栄ね」


爽(この前焼き芋作る時に使ったって言ったら怒りますかね……ん?)


爽「私を知っておいでで?」


はたて「ええ、噂で貴方のことを耳にして取材に来たんだから。この分だとアイツもまだ来てないみたいね……やっぱり私が一番乗り?」


爽「噂って、どのようなものなのでしょうか」


はたて「あの博麗の巫女が若い男を囲っているって」


爽「事実無根です」


はたて「でも貴方ここに住んでいるじゃない」


爽「確かに私はこの神社に居候させていただいていますが、私は男ではないし人間でもありません」


はたて「女?でも妖怪がなんで神社に?」


爽「どちらでもありません。そして私は神です。ただし、この神社に祀られているわけではありません。本当にただの居候です」


はたて「神?……うーん、ちょっとよくわからなくなってきた」


爽「私が頼み込んで置いてもらっているだけです。それで終わりです」


はたて「もう少し詳しく聞いてもいい?」



い いいですよ
ろ 今日は少し体調が……
は その他
↓2

爽「はい、いいですよ」


はたて「ほんと?では改めて……こほん。え、えーと……貴方が神社に住むようになったきっかけはなんでしょうか?」


爽「……?何故敬語になったんですか?」


はたて「え……だって取材だし、丁寧に話したほうがいいかなって……」


爽「別に私は気にしませんよ。楽な話し方で構いません」


はたて「そ、そう……?じゃあ、普通にさせてもらうわね」


爽「ええ」


はたて「それで、なんで神社に住んでるの?」


爽「それはさっきも言った通り……」


はたて「それ以前はどこで……」


爽「妖怪の山から……」


はたて「妖怪の山?」


爽「実は……」


はたて「ふむふむ……」


…………………………

爽「このくらいでしょうか」


はたて「記憶喪失、中性、水神、家事手伝い……情報が少ないわね」


爽「一番古い記憶が2週間前なので……」


はたて「それなら仕方ないわ。でも、この情報でどれだけ良い記事を書くかが記者の筆の振るいどころってものよ」


爽「そうなんですか」


はたて「あ、そうそう。良かったら、他の天狗が来ても取材断ってくれる?」


爽「はい?」


はたて「そうしたら私の独占取材じゃない!!ね、いいでしょう?お願い!」


爽「え、はい」


はたて「聞いた!約束だからね!!安心して、私は他の天狗みたいに嘘八百のデタラメ記事なんて書かないから」


爽「ええ、ああ、うん……そうなんですか」


い はたてから何か聞く
ろ 特に何もない
は その他

はたてから聞く話

他の天狗について


爽「私からも少し質問いいですか?」


はたて「ええ。取材に協力してくれたんだもの、私が知ってることならできるだけ答えてあげるわ」


爽「私の知っている天狗の方のイメージとだいぶ違うのですが……天狗というのはどのような方々なのでしょうか」


はたて「あなたの知ってる天狗のイメージってどんなの?」


爽「えーと……犬走椛さんという方をご存知ですか?さっき話した妖怪の山で会った天狗の方なのですが」


はたて「ああ、あの白狼天狗。アイツらは違うわよ。新聞書くのは私たち鴉天狗の仕事だから」


爽「そうなのですか。天狗にも色々あるんですね」


はたて「そ。で、さっき言ったのは……中にはいるのよ、一の事実を十にも百にも誇張して面白可笑しく書く不届き千万の新聞記者も」


爽「そうなのですか」


はたて「でしょう!……でも天狗連中ってのはゴシップ好きばっかみたいで、そんな新聞が一、二を争う売れ筋だったりするのだけれど」


爽「そうなんですか」


はたて「聞いてる?」


爽「聞いてますよ?」


はたて「……ま、そんなわけで、悲しいことにも同僚にはゴシップ好きの真っ黄っ黄な連中が多いわけよ。私は違うけど」


爽(……えーと、確か花果子念報もちらりと見た限りでは……他の天狗の新聞はもっと酷いということでしょうか?)


はたて「他に聞きたい話とかある?これでも記者だから耳は広いつもりよ」


爽「そうですねぇ……」


い 何か聞く
ろ 別にいい

爽「今日は別にいいです」


はたて「色々教えてあげるわよ?いいの?」


爽「はい」


はたて「そう……ま、それじゃあ私はこれでお暇させてもらうわ。早速記事仕上げないとだし」


爽「頑張ってくださいね。あ、そうだ」


はたて「ん?」


爽「椛さんを見かけたら、よろしく言っておいてください。あれきり会っていないので」


はたて「あー……う、うん。わかった。会ったらね、会ったら……」


爽「……?」


はたて「な、なんでもないわよ。あはは……それじゃあバイバイ!!」


~~~~~~~~~~~~~~~

い 晩御飯フェイズ
ろ 次の日

1~6 客なし
7~9 紫
0 誰か
↓コンマ

でやっ

>>128
惜しいっ!

~~~~~~


爽「すみません、今日は手伝えなくて」


霊夢「病人が気を遣わないの。さっさと食べましょ」


爽「……はいっ」


………………


爽「霊夢さんの手料理を食べるのも久しぶり……ですね」


霊夢「アンタが来てからずっと任せてたからね」


爽「私はもう少し薄い味付けのほうが好みです」


霊夢「……文句あるなら食うな」


爽「あっ、霊夢さんの料理も好きですよ。この干物とか美味しいです」


霊夢「……それ焼くだけじゃない」


爽「あっ……この大根おろし」


霊夢「おろすだけ」


爽「味噌汁と里芋の煮っころがし!!」


霊夢「アンタさっき味濃いって言ったじゃない」


爽「そ、それを差っ引いても美味しいってことですよ!!ねぇ?」


霊夢「……ふふ、冗談よ」


爽「あ…………くぅ……」


霊夢「それでもアンタのフォローの下手さには驚いたけどね。何よ料理褒めるのに大根おろしって」


爽「だって大根おろし美味しいですから……」


霊夢「はぁ……アンタ、真面目そうで大概間が抜けてるわよね」


爽「そんな……ぐっ……………………はい」


い 食事フェイズ続く
ろ なんか会話
は 次へ
↓2

ろ 大根おろしは胃にいいですもん


爽「でも大根おろし美味しいじゃないですか。胃にも良いんですよ」


霊夢「え……?大根おろし引っ張るの?」


爽「アミラーゼやジアスターゼなどの分解酵素が消化を助けるんです。他にもプロテアーゼ、リパーゼ、オキシターゼなどが……」


霊夢「アミ……何?いや、よく分からないのだけど」


爽「大根おろしは胃に優しいということです」


霊夢「えぇ、うん……それは知ってるけど人の話を聞きなさいよ」


爽「二日酔いにも効くんですよ。もしかしてまた気を遣ってくれたのでしょうか?ありがとうございます」


霊夢「調子悪いって言ってる奴がいるのに揚げ物やら重たいもの作るわけないでしょうが」


爽「それもそうですね……今日は揚げ物だったら辛かったです」


霊夢「そういえばアンタ揚げ物嫌い?作ってるとこ見たこと無いけど」


爽「いえ。ただ後片付けが面倒なのと、油缶が見当たらないのと、揚げ物に適した鍋が見当たらないので」


霊夢「ああ、油缶はないわね……揚げ物なんて滅多にしないから。鍋は仕舞ってあるから後で教えるわ」


爽「それは今度作れってことでしょうか」


霊夢「どっちでもとって頂戴。でも、今の時期揚げて美味しいものあったかしら」


爽「そろそろじゃないでしょうか。大根のかき揚げでも作りましょうか」


霊夢「また大根に戻った……大根好きなの?」


爽「はい!」


い 引き続き霊夢とコミュニケーション
ろ 次へ
は その他

爽「ご馳走様でした」


霊夢「はいお粗末様」


爽「片付けはしておきますね」


霊夢「ん、いいの?」


爽「はい。もう調子も殆ど戻りましたから」


霊夢「じゃあ任せるわ。私は部屋にいるから、そのまま寝ちゃうかも」


爽「はいー。ではおやすみなさい」


霊夢「おやすみぃ……」


~~~~~~


次の日

い また神社で一日過ごす
ろ どっか行く
は なんか起こる
に その他
↓2

何処へ行く?
↓2

kskst

ココはやっぱ人里やで。
そう、買い物に。

い 買うものがある
ろ 買うものを探すのだ

~~~~~~~~~~~
人里


爽「また休みを貰ったので人里に遊びに来てみました」


爽「色んなお店があるんですねー……」


い 雑貨屋へ
ろ 古書店へ
は なんか食べ物売ってる店へ
に 迷う
ほ その他
↓2

~~~~~~
商店街・なんか食べ物が売ってる店がある通り



爽「こっちは食べものばっかりですね」


爽「特に必要な物はないはずですし……」


爽「適当に見て回りましょうか。団子屋、煎餅屋、たい焼き屋……寿司屋にパン屋?まである」


爽「蕎麦もいいなぁ……香辛料のお店?怪しい……あっちの茶屋も良い雰囲気。あっ、また蕎麦屋」


爽「……なんでこの規模の街でこんなに色々あるんでしょう?まぁいいですか」


爽「そろそろ小腹の空く時間ですし、何か食べようかな」


何屋でもいいよ

うどん


・うどん屋


爽「うどん……なんだか久しぶりな気がします」


爽「品書き多いですね……迷います、これ何が乗ってるんでしょう?」


爽「何うどんにしよう、悩みますねぇ♪」


↓何うどん?


↓2 たまたま隣に座った客

たぬき

らんさま



爽「うーん……よしっ」


爽「すいません、たぬき一つ」


おっちゃん「あいよ」


藍「ならば私はきつねを一つ頼もう」


おっちゃん「あいよ」


爽「……きつねですか、きつねもいいですね」


藍「ああ。好物なんだ。狐蕎麦も好きなんだが、ここの店はお気に入りでね」


爽「好物……」


藍「ま、見ての通りだ。そちらはたぬきか、私はきつねのほうが好きだが……ここのたぬきは良いものだ」


爽「そうなんですか?」


藍「あぁ。私も何度か食べたことがあるが、ここよりたぬきが美味い麺処は知らないな。天かすが汁の上で踊るんだ」


爽「ほうほう……ところで自己紹介がまだでしたね。私は……」


藍「いい、知っている。私は八雲藍、紫様の式だ。貴方のことは紫様から聞いているよ」


爽「紫さんのところの方でしたか。これはどうも……」


藍「ここで会ったのも何かの縁かもしれないな。紫様が珍しいものを見つけたと話していたからよく覚えているよ」


爽「そうだと良いですね。ところで式というのは?」


藍「む……そうだな、式というのは……まぁ、部下のようなものだと思ってくれ」



い うどんが来るまで何か話す
ろ おっちゃん早い

何を?
↓2

紫は何の仕事をしてるのか


爽「部下?紫さんって何をされてる方なんですか?」


藍「なんだ、紫様から聞いてないのか?」


爽「はい。たまに神社に晩御飯を食べに来る人としか思っていませんでした」


藍「……そうか。まったくあの方は……んんっ、紫様は主にこの幻想郷の結界を管理なさっている。私はその手伝いだ」


爽「結界……あっ、ちょっと聞いた覚えがあります。神社と関係あるんですよね」


藍「あぁ。あとはそうだな、外の物を里に卸したりもしている。主に食料などをな」


爽「へぇ……外から来てるんですか」


藍「幻想郷の中だけで作っていては足りないのでな。それに……いや、なんでもない。うん足りないからだな」


爽「……?でも、だからこれだけ色々お店があるんですね」


藍「そうだ。人間の作るものは面白いからな、正体を隠して里に買い物に来る妖怪もいるくらいだ」


爽「八雲さんのようにですか」


藍「藍でいい、紫様と紛らわしいだろう。私も以前はちゃんと正体を隠していたんだが、最近は里も里で妖怪がいてもあまり気にしなくなった」


爽「昔は違ったんですね」


藍「そのほうが当然だがな。妖怪は人間を襲うのだから、恐れるのが普通だ」


爽「何故今のようになったんですか?」


藍「さぁな……気がついたらこうなっていただけだ」


爽「へぇー……」


い うどんが来ないので喋る
ろ うどんが来る


おっちゃん「へいたぬきときつね」


藍「うどんも来たことだ、話は一旦ここまでにしようか」


爽「そうですね……わ、天かすがぱちぱち言ってる」


藍「そうだろう、私も最初見た時は驚いたものだ。完全にふやけてしまう前に食べたほうがいいぞ」


爽「わ、わかりました!いただきます!!」


藍「では私もいただきます」


爽「……!これ美味しいです!!」


藍「ふふ。そういうことは店主に言ってやれ……」


………………


藍「ふぅ、ご馳走様」


爽「私もご馳走様でした。……これだけ美味しいと他のも食べたくなってきました」


藍「おいおい、まだ食べるのか?」


爽「うーん……いえ、また来た時にします。あんまり食べ過ぎるのも良くないですし」


い 食後に何か
ろ 店を出る
は その他

~~~~~~~~~~
うどん屋の前


藍「はー、美味かった」


爽「そうですねぇ……よく来るんですか?」


藍「たまにだよ、たまに。里の近くに寄った時とか」


爽「そうなんですか」


藍「この辺は良い店が割りとあるからな、興味があるなら回ってみるといい」


爽「そうします!!」


藍「はは……じゃあ、私はこれで。また会おう」



い 次見て回る行き先
ろ その他

い 龍の像

寝る

おつ

おつおつ

名前:河井爽
性別:なし
種族:水神
能力:水を操る程度の能力
備考:博霊神社に居候中

人物関係
にとり ファーストコンタクト
椛   苦労人
霊夢  居候先
紫   晩御飯食べに来る人
魔理沙 厄介事
パルスィ 綺麗な人
勇儀  もう飲めません
天子  水芸人じゃないです

はたて  新聞記者さん
藍    うどんメイト

情報少なっ
髪の色決める
↓3まででコンマ一番低いの

水色

なんだこのぞろ目率は・・・

縹色(はなだいろ)カラーコードで言うと#2792c3
小傘の髪の色より気持ち暗い感じの水色

~~~~~~~
龍神像前


爽「はぁー、これがにとりさんの言ってた像ですか」


爽「眼の色で天気予報になるんでしたっけ。明日の天気はどうかなっと……」

↓明日の天気

晴れ


爽「晴れですか。ここ最近晴れが続きますね」


爽「洗濯物が乾いていいんですけど。たまには雨も欲しいです」


爽「……的中率7割と言ってましたね。そこそこ外れますよね」


爽「晴れたらいいな、くらいに思っておきましょうか」


い 龍神像前で何か
ろ 別の場所へ
↓2



龍神像先生たまには雨もほしいです


爽「…………」


ぱんぱんっ


爽(龍神像先生龍神像先生、たまには雨でもいいんじゃないでしょうか)


爽(明日は雨がいいです。よろしくお願いします)


爽「…………なーんて」


↓コンマ8~0で?


爽「…………ですよねー」


爽「そう簡単に変わったりしませんよね……むう」


い 別の場所へ
ろ その他

い 雑貨屋

~~~~~~~~
雑貨屋


爽「前通りがかった時から気になってたんですよねぇ」


爽「何屋さんなんでしょう……色々ごちゃごちゃしてます」


雑貨屋さん「ここは雑貨屋ですよぉ」


爽「あっ、そうなんですか。すみません」


雑貨屋さん「いいですよぉ」


爽「ちょっと見て回ってもいいですか?」


雑貨屋さん「はいぃどうぞぉ」


雑貨屋に置いてあったもの
↓3まで

細長い物干し竿

銀粘土


爽「これ……物干し竿ですか?」


雑貨屋さん「はいぃそうですよぉ」


爽「なんか……細長くないですか?」


雑貨屋さん「ですよねぇ」


爽「ですよねぇって……」


雑貨屋さん「折れちゃったりしないんでしょうかねぇ」


爽「いや知らないですよ……こっちは傘?」


雑貨屋さん「あっそれ珍しいんですよぉ。外の世界の傘だそうでぇ」


爽「ん……開きませんよ、この傘?」


雑貨屋さん「これはぁ、ここを押すと開くんですよぉ」


ばっ


爽「うわっ!?はー、凄いですね、ぱっと開くなんて」


雑貨屋さん「凄いですよねぇ」


爽「へぇー……ふーん……これ、粘土ですか?」


雑貨屋さん「それは銀粘土というらしいですよぉ」


爽「銀粘土」


雑貨屋さん「はいぃ。捏ねて乾燥させて焼くだけで銀細工が作れるとかぁ」


爽「銀細工ですか……」


雑貨屋さん「お気に召しましたかぁ?」


い 他のもの見せて
ろ ○○が欲しい
は 誰か来る
に その他

誰?
↓2

黒城

阿求



爽「うーん……」


阿求「こんにちはー。あ、今日はお客さんいるんですね」


爽「え?あ、こんにちは」


雑貨屋さん「こんにちはぁ。それじゃあいつもはお客さんいないみたいじゃないですかぁ」


阿求「私が来るときは大抵暇そうにしているじゃないですか。何か面白いものありますか?」


雑貨屋さん「今そこのお客さんが手に持ってるのぉ」


爽「見ますか?」


阿求「ありがとうございます。里の外の方ですか?」


爽「えっ……はい。そうですけど、何故?」


阿求「いえ、これでも里では顔が知れてるつもりなので……何の反応もなかったものですから。ちょっと自意識過剰でしたでしょうかね?」


爽「いいえ。寡聞にして申し訳ありません」


阿求「いえいえ、そういうつもりでは。稗田阿求と申します。人里で……歴史家?みたいなことをしてます」


爽「河井爽です。博麗神社で居候中の者です」


阿求「……あっ、天狗の新聞に載ってた人ですね」


爽「もう出回ってるんですか……」


雑貨屋さん「阿求ちゃん里でも偉い人なんですよぉ。稗田のおうちの人だからぁ」


爽「そうなんですか?」


阿求「まぁ、別に発言権が強いという意味じゃないですけど……」


い 阿求と話す
ろ とりあえず店のものを見るのが先だ
は これ買います
に その他
↓2

↓2何を話す?どっちからでも

歴史家ってことは幻想郷についてもお詳しいんですか?


爽「歴史家ってことは幻想郷についてもお詳しいのでしょうか?」


阿求「えぇ、まぁ、はい。幻想郷のことを調べてまとめるのが仕事というか役目だから。幻想郷縁起って読んだことありませんか?」


爽「あー……倉の整理をちょっとした時にそんな本を見た覚えがあります」


阿求「稗田の家はそれを書いてるんですよ。私の代はもう書き終えましたけど」


爽「一代に一冊出すんですか……」


阿求「まぁ概ねその通りです。そういえば、幻想郷のことについて何か聞きたいことでも?」


い ある
ろ ない
は それより

何を聞く?
↓2

加速下

幻想郷縁起に書いてない裏話
ダメなら稗田家と幻想郷の関わりについて
連続がアウトなら下


爽「縁起に書いてない話とかってやっぱりあるんですか?」


阿求「ふふ、聞きたいですか?」


爽「はい。やっぱり聞きたいじゃないですかそういう話」


阿求「くすっ、ですよね。皆さんそういうの好きですから。でも大したことはありませんけどね」


爽「そうなんですか?」


阿求「はい。載せなかった話って大抵つまらなかったり下らない噂だったり記事向けでなかったり……」


爽「ちょっといくつか聞いてもいいですか?」


阿求「……うーん、いいですよ?何から話しましょうかね……」



縁起に書いてなさそうな話
↓3まで

載せるな、と忠告された話 ではなく
載せないで と懇願された話

幻想郷で一番モテるのは誰か、を検証した話

一番の嫌われ者は誰かという話

204追記嫌われるではなく
苦手でも可

東方知らないから出来れば

メンタル弱い子で!

いけたかな


爽「本人から載せないで、と言われた話とかはありますか?」


阿求「ありますよ?こう、気分よく話してくださっているうちにぽろっと口から零れたような」


爽「ほうほう、それはどんな」


阿求「流石に言えませんよ。口外も無用と念を押されてますから。それに、せっかく編纂に協力的な方を裏切るような真似は、ね」


爽「だぁー、そうですよね、すみません……。没ネタとかは?」


阿求「没ネタですか。それならいいですよ。いっくらでもありますから……」


爽(遠い目をされてらっしゃる)


阿求「幻想郷で一番苦手な人、嫌いな人は誰か!というネタがあったのでしたが、結果があまり面白味がなくて」


爽「面白そうな内容じゃないですか」


阿求「一番はやっぱり八雲紫でした。これでは当たり前過ぎて記事になりませんし……紫さんからもいい顔されないでしょうし」


爽(当たり前とまで言われる紫さんは一体何なんですか……?)


阿求「ですがまぁ、他に票が入った方々もある程度予想できるようなものばかりで」


爽「他にはどのような方々が?」


阿求「伊吹萃香や星熊勇儀、鍵山雛。それとレミリア・スカーレットなどですね」


爽「私はまだ寡聞にして勇儀さん以外の方々を存じ上げませんが、そんなに嫌われているのですか?」


阿求「鬼の二人は天狗や河童からの票が……雛さんは厄神ですからそう見られてしまうんでしょうね」


爽「ほうほう」


阿求「レミリアさんは……まぁ紅魔館は悪魔の館などもと呼ばれていますし。人里ではそういう噂で怖がる人間もいます」


爽(紅魔館……)


阿求「あ、あと霊夢さんです。妖怪からの票が多かったですね、あっちこっちで妖怪退治してますから。里の人間からの票もありますが」


爽「里から?妖怪退治をしてる巫女なのに」


阿求「ええ、はい。妖怪でも人間でもあまり態度変えませんから、人間からはそれが恐れられてるようで。神社に妖怪がいることも珍しくないですし」


爽(…………私は違う……ですよね?妖怪ではないし……)


阿求「あ、そうそう!話は戻りますが、幻想郷で誰が一番男性人気があるのかって調査もしたんですよ!」


爽「おっ、結果は?」


阿求「それがですねぇ……」


↓3まででトップ3 コンマ高い順に順位

阿求

小傘

藍さま

納得のコンマ

このロリコンどもめ!

なに?あきゅんのごきげん取ってるの??

よいしょしないと里から消されるのかロリコンが多いのか…

これが権力って奴か……


阿求「主に里の方を対象に調査したんですけど、それが皆さん私をからかって私を挙げたんですよ!」


爽「本心だったのでは?」


阿求「それはないです。もっと他にいくらでも候補はいるんですから私を選ぶ理由が無いです」


爽「はぁ」


雑貨屋さん(阿求ちゃんは恥ずかしがって認めないけど、阿求ちゃんが里で人気なのは本当ですよぉ)


爽(あっ、まだいたんですか)


雑貨屋さん(ここ私のお店ぇ……)


阿求「それで私が1位になっちゃいまして」


爽「おめでとうございます」


阿求「流石に掲載できないでしょう?ヤラセか私がとんでもない勘違い女だって言いふらすようなものじゃないですか」


爽「別にそうはならないと思いますが……ちなみに、2位以下は?」


阿求「2位以下ですか?2位はたしか小傘さんで、3位は八雲藍さんでしたね。あぁ、今思えば私を除外した順位で作ればよかったのに」


爽「藍さんですか」


阿求「あら、お知り合いですか?あの人はよく里に来るし人間に対しても丁寧な態度ですから人気がありますね」


爽「では小傘さんという方も里によく来る方なんですか」


阿求「その通り。人を驚す妖怪なんですが、毎回子供も呆れるような稚拙な手口なんで逆に庇護欲が掻き立てられるらしいです」


爽「これまた随分と不甲斐ない……」


雑貨屋さん「でも小傘ちゃんはそこが可愛いんですよぉ」


阿求「本人は苦労しているみたいですけどね。驚かせられないとお腹が空くようで。でも人を驚かせる才能無いですよあの人」


爽「随分な言われようですね……」


阿求「まぁそんな感じです。次は私を投票対象外にしてやったら公平な結果が出せるでしょうね」


爽「普通に阿求さんが人気なのでは……」


阿求「もう、貴方まで私をからかうんですか?」


爽「いえ……なんでもないです」

阿求「…………ふぅ、少し店先で長話が過ぎました」


爽「そうですね、すみません店主さん」


雑貨屋さん「いいですよぉ。なんなら座るものとお茶でも持ってきましょうかぁ?」


阿求「そこまでされるのも悪いですから」


爽「ええ、そのうちこの店に寄った理由を忘れそうです」


阿求「何かお探しものがあったんですか?」


爽「いえ、ただふらっと立ち寄っただけです」


阿求「理由ないじゃないですか」



い 店を出る
ろ まだ店の中を見て回る
は その他

は 万引きする

こいつやりやがった…

ま、万引きじゃないよお供えだよ


爽(そろそろこの店も出ましょうかね……)


阿求「それでその時……」


雑貨屋さん「えー本当ですかぁ?」


爽(………………)


全部コンマ2ケタ
↓1 万引きするものの価値
↓2 爽の器用度
↓3 雑貨屋さんの器用度

ゴミ(ほんとうのゴミ、埃とか)

えい

>>223
よくやった

コンマでも記述でも有能な>>223
というか爽さん間が抜けててかわいい

10 ゴミ
10 ゴミ
66 暗殺者級




爽(………………イケる!!)


爽(……そーっ……と……)


雑貨屋さん「………………」


がっ


爽「っと、わわっ!?」


がっしゃーん!


阿求「!?」


雑貨屋さん「あれぇ?何やってるんですかぁ?」


爽「あっ、えっと、その……あー……あはは」


雑貨屋さん「あっ、それぇ……」


爽「えっ、あのっ、これは、違うんです!!」


雑貨屋さん「それ、ちょうどそろそろ捨てようと思ってたんですよぉ。もうボロッボロで売り物にならなくってぇ」


爽「ごめんなさ……え?」


雑貨屋さん「ありがた~い経文の写本らしいんですけどぉ、見ての通りボロボロで滲みまくっちゃってて全然読めなくってぇ」


阿求「……なんでそんなものを店先に並べて置いたんですか?」


雑貨屋さん「お祖母ちゃんがお店やってた頃からずっと店に置いてあったからぁ、なんか捨てづらかったんですよぉ」


爽「そ、そうなんですか……」


雑貨屋さん「ゴミと間違えちゃったんですよねぇ?ごめんなさいぃ、後でちゃんと捨てておきますねぇ」


爽「は、はい!あ、あのっ、私はそろそろ失礼しますっ!!さようなら!」


雑貨屋さん「はぁいぃ、またお越しくださいませぇ。……でもその前にぃ……ちょっと耳を貸してくださぁい……」


爽「え……?」


雑貨屋さん(他のものに手を出してたらぁ、これじゃ済まなかったですからねぇ……?お忘れなくぅ……)


爽(…………ひぃっ!!!)


雑貨屋さん「……またお越しくださいませぇ♪」


……………………

………………
里 どっか


爽「…………はぁー、怖かった」


爽「………………気の迷いとはいえ、恐ろしい相手を敵に回してしまったかもしれません……」


爽「……イケると思ったんだけどなぁ」



い どっか行く
ろ 帰る
は その他
↓2

~~~~~~
夕方・神社



爽「ただいま戻りました~……」


霊夢「おかえり。どこに行ってきたの?」


爽「人里でちょっと……観光をば」


霊夢「ふーん。騒ぎとか起こしてないでしょうね?」


爽「お、起こしてませんよ?大丈夫です!!」


霊夢「…………ふーん。まぁいいわ」


爽「す、すぐ夕餉の支度しますねー!」


ぴゃっ


霊夢(……逃げたな)


霊夢「……もっと生真面目で堅物な奴だと思ってたんだけど。慣れて地が出てきたってことかしら」



い 晩飯フェイズ
ろ その他
は 別の日へ
↓2

1-7 2人
8-9 ゆかりん
0 任意

たあっ

~~~~~~~~~~

霊夢「………………」


爽「……ごめんなさい、魚焦がしました」


霊夢「はぁ……」


爽「ごめんなさい……」


霊夢「まぁ、いいけど。アンタ、時々変にドジするわね」


爽「はぁい……」


霊夢「ほら、いつまでも辛気臭い顔しないでよ。折角の晩御飯が美味しくなくなっちゃうでしょ?」


爽「……そうですね。ありがとうございます」


霊夢「じゃあいただきます」


爽「いただきます」


霊夢「…………ん、この玉子焼きちゃんと出来てるじゃない。美味しい」


爽「ありがとうございます。魚焦がしてしまったので代わりにと思って」


霊夢「私は甘い方が好きなのだけれど。これもこれでいいわね」


爽「でもなんだか朝ご飯みたいですけどね、玉子焼きがあると」


霊夢「酒のあてとかにもなってるでしょ。……あ、そうだ。今日納豆貰ったのよ。紫に」


爽「納豆、いいですねぇ。紫さんってご近所さんなんですか?なんかよく来ますけど」


霊夢「アイツは何処にでも出てくるわよ。住んでるとこは知らない。納豆、明日の朝にでも出してね」


爽「わかりました」


……………………
い 就寝前
ろ 次の朝
は その他

就寝前


爽「はー……ちょっと疲れました……」


爽「料理も失敗もするし……雑貨屋でだって」


爽「……うまくいくと思ったんだけどなぁ。……あれ?というかなんであんなもの欲しかったんでしょう」


爽「…………?」


い 眠くなるまでなんかする
ろ なんかあった
は 寝る
に 眠れない


爽「とりあえずもう寝ましょうか……そろそろいい時間……おやすみなさい……」


爽「…………」


爽「……………………」


爽「……………………………………」


爽「……………………………………」


爽「……………………………………」


爽「……………………………………」



~~~~~~~~~



爽「……………………………………」


爽「眠れません」


爽「……っはー……。なんでだろ……疲れて逆に目が冴えちゃったんですかね……」


爽「ぅうん……眠くなるまで……何かする……?」


い 室内で何かする
ろ ちょっと境内へ
は その他
↓2



爽「……ちょっと外でも歩こうかな」


爽「えーと、上着上着……」


……………………
………………
…………

夜 境内


爽「ふー……涼しい……。ちょっと寒いかも」


爽「天気は……明日も晴れ……かな」


爽「……はぁっ。やっぱり何度見ても星が多いですね。……綺麗」


爽「………………」ぽけー



い 霊夢
ろ 紫
は 萃香
に お燐
ほ その他



SEGA

にゃんにゃん
おやすみ

おつ

乙乙


爽「こんなにも暗いからこんなに星が多いんでしょうね……」


青娥「――街は灯りが多いから。夜でも明るいわよね」


爽「……?」


青娥「こんばんは。いい夜ですね」


爽「ええ、こんばんは。そうですね……あれ?でも里は別に明るくないし……」


青娥「まぁまぁ。こんなところで何をなさっていたのでしょう?」


爽「寝付きが悪かったもので、少し涼みに」


青娥「……?こんな時間に神社まで?」


爽「ああ、そのことですか……この神社に居候させていただいているのです」


青娥「まぁ……それはそれは。くすくす」


爽(何が面白いんだろう……)


青娥「いいなぁ、私もここに置いていただきたいものです」


爽「そちらは?まさかそれが用事でしょうか。霊夢さんはもう寝てると思いますが」


青娥「私は…………そうね、私も眠れなくて。ふらふらとここまで歩いてきたの」


爽「ここまで?」


青娥「あはっ…………いえいえ、飛んでまいりました。秘密の道を通ってね」


爽「…………そうですか」


青娥への第一印象
↓コンマ

い 何か会話
ろ その他
↓2

その何か

い 安価
ろ 任せる


SEGAにいい印象とか凄いな野良神

96 爽「綺麗で優しそうなお姉さんです……それにミステリアスな雰囲気もまた良い……」

※あくまで第一印象



爽「そういえばまだ名前を伺ってませんでしたね。私は河井爽と申します」


青娥「あら、名も名乗らず失礼致しました。霍青娥……どうぞ青娥とお呼びくださいな」


爽「青娥さんですか。素敵な名ですね……大陸の方ですか?」


青娥「ありがとうございます。ええ……元々はそうでしたね。随分と昔のことになるけど」


爽「良かったぁ。名前の響きがそれっぽいからそうかなと思って」


青娥「爽さんは日本の方ですよね?最近の人なのかしら」


爽「さぁ……この名前、霊夢さんに付けてもらったんですよ。目が覚めた時には名前も何も覚えてなくて」


青娥「それはまぁ……ごめんなさい、無神経で」


爽「いいえぇ、気にしてません。今の私は幻想郷に来てからの私ですから」


青娥「やっぱり外から来たの。結界を通る時に何かあったのかもね……」


爽「ええ、ただの記憶喪失だとしても私の知り合いだという方に出会ったことはありませんし……やっぱりとは?」


青娥「え?…………ああ、いいえ。なんとなくそうかなと当たりをつけていただけです」


青娥「ここへ来られたのは最近なの?」


爽「はい。ほんの……ひと月も経ってないくらいでしょうか」


青娥「ふふ……それにしては馴染んでいるように見えますわ」


爽「そうですか?……そうですか。そうかもしれませんね」


青娥「ふふ、何か思うところが?」


爽「ええ……まぁ。なんとなく、来た当初とは変わったなと自分でも思って」


青娥「もしかしたら、無自覚のうちに本来の自分に戻っているのかもしれないわ」


爽「本来の自分……ですか」


青娥「周りに影響されただけってこともありますけど……ね?」


爽「……ぷふふっ、どっちがどっちかわからないじゃないですか」


青娥「どっちでも変わりないでしょう?」


爽「…………ええ、そうですね。さっきも『今の自分が自分だ』って言いましたし」


青娥「はい。…………でも、もし」


爽「…………」


青娥「例えば、過去の記憶が戻るとしたら、知りたいと思います?」


爽「…………わかりません。特に欲することもなし、わざわざ拒否することもなし、といったところでして」


青娥「あらあら……そうですか」


爽「もしかして、青娥さんは何か知ってるんですか?」


青娥「………………」


爽「………………」


青娥「…………ふふふっ、そう見えました?……実は…………」


爽「実は……?」


青娥「実は………………それっぽく振る舞ってみただけなんですよ」


爽「……はは、まんまとってところですか」


青娥「ええ。大成功♪といったところです」


い 引き続きにゃんにゃん
ろ もう眠い
は その他

何を?
い 安価
ろ やれ

やれとは何をヤるんですか!?

>>262
君ぃ、そりゃ……ねぇ?

(勝手に)やれ
~~~~~
博麗神社・縁側
時間・夜



爽「青娥さん……そこは……っ!」


青娥「そこは?……そこは何かしら?くすくすくす。言ってくれないとわからないですよぉ」


爽「あっ……!ん…………はぁッ…………」


青娥「ほら……ここをこうやって……」


爽「ん、それ……!」


青娥「ここ、気持ちいいんですか?」


爽「は、はい……」


青娥「じゃあもっとしてあげるわねぇ……くすくすくす」


爽「あぁっ……!」

青娥「もう……暴れないで。危ないでしょ?」


爽「でも……なんで……」


青娥「ここ。弱いのね……」


爽「なんで私は青娥さんに耳掃除してもらってるんですか……?」


青娥「誘ってきたのは爽さんですよね……?」


爽「私は立ち話もなんだから縁側でゆっくり話しませんかと言っただけです!」


青娥「大声出すと危ないわぁ……手元が狂っちゃうかも」


爽「っ……そ、そもそも今は夜じゃないですか……見えてるんですか耳の中?」


青娥「この耳かき、光るんですよ。これで中まで丸見えです」


爽「えっ、それ欲しいです」


青娥「今ならなんと送料込みで……」


爽「…………ってぇ!そんな話じゃないです……」


青娥「そう?残念……くすくすくす」


爽「……なんで突然こんなこと?」


青娥「新しく買った耳かき棒を試したかったのと、面白そうだったから。貴方、とても面白いもの……」


爽「はぁ……どこがですか……?」


青娥「くすくすくすくす……秘密です。」


爽「む……そうですか」


青娥「あらあらあら………………ねぇ爽さん。道教に興味はありませんか?」


爽「道教?…………ないこともないですが、生憎私は神なので」


青娥「あら、神……この国の?なら仕方ないわ」


爽「………………それで、いつまで耳掃除するんですか?」


青娥「でも、気持ちいいでしょう?」


爽「…………ええ、はい。とても」


青娥「なら、いつまででも良いんですよ。…………大丈夫。ね?」


爽「…………そう……ですね」


青娥「…………夜ですから、このまま眠ってしまってもいいんですよ。それまで続けます」


爽「ん…………」


爽(青娥さんが言うなら…………まぁ……いいかな…………)


……………………


「くすくすくす。おやすみなさい」


……………………


???


~~~~
博麗神社・縁側
時間・朝



爽「………………すぅ…………くぅ……」


霊夢「………………なんで縁側で寝てるの?」


爽「………………すぅ……」



い とりあえず朝ご飯
ろ いつも通り神社の掃除
は 蔵の掃除
に どっかへお使い
ほ 一緒に出かけよう
へ その他
↓2

………………


爽「いや、すみませんでした……」


霊夢「別にいいけど……風邪とか引いてないでしょうね」


爽「え、はい。特に不調は感じません」


霊夢「だったら何処で寝てようが気にしないわ。あ、そうそう……アンタ暇よね?」


爽「何か?」


霊夢「その……たまには一緒に出かけるのなんてどうかなって」


爽「一緒にですか」


霊夢「……何よ、嫌なの?」


爽「いいえ。とても楽しみです」


霊夢「……そ、そう。ならいいの」


爽「何処へ行く予定なのですか?」


霊夢「えっとね、それは……」


い 里でも回ろうかなと
ろ レミリアに呼ばれてたんだっけ
は 香霖堂に寄らないと
に 妖夢んとこ
ほ その他
↓2

寝る

~~~~~~~~~~~
冥界の門


爽「これを超えるんですか……」


霊夢「そんなに時間かからないわよ」


爽「そうと知ってもちょっと気が重くなりますよこれは」


霊夢「いちいちそんなこと気にしないの」


爽「しかし、冥界ですか」


霊夢「妖夢に遊びに来ないかって誘われててね。そろそろ桜も咲くかどうかって頃だし、ちょうどいいかと思って」


爽「その妖夢さんという方とは親しいのですね」


霊夢「親しい……親しい?うーん……さぁ。気にしたことなかったわ」


爽「遊びに来ないかと誘われ赴く。立派に友人してると思います」


霊夢「……やだ。なんかそういうこと言われると恥ずかしくなるんだけど」



い そのまま白玉楼に着いた
ろ まだ時間がかかる
は その他

1 無駄話しながら進む
2 煩いバイオリンの音が聞こえる
3 煩いバイオリンその他の音が聞こえる
4 煩い太鼓の音が聞こえる
5 煩い春の音が聞こえる
6 煩い歌が聞こえる
7 煩い奴がいる
8 何もなく進む
9 待て!何奴!
0 ???
↓コンマ

えい

0 ???

とびきり素敵なのを頼む
↓2

やばそうなオーラを纏った、緑の髪で洋風の傘を差している人がいた

たまたま自機組終結(妖夢以外)
全員で行くことに

驚きっ!そこには閻魔が

霊夢とはぐれて辻切りみょん遭遇

オカマっぽい



霊夢「この辺でいいかしら。行くわよ」


爽「え?でもまだ結界あるじゃないですか」


霊夢「もうこの辺はだいぶ薄いから通れるわ」


爽「……結界……?」


魔理沙「通れるんだからいいじゃねえか、なぁ?」


爽「あ、魔理沙さん」


霊夢「あんた何しれっと混ざってきてるの?」


魔理沙「お前らがいるのが見えたから追っかけてきたんだよ。ちょうど私も幽々子んとこ行くつもりだったし」


爽「目的地一緒だったんですね、魔理沙さん」


霊夢「アンタがコイツ勝手に連れ出して酔い潰してきたことをまだアンタの口から聞いてないんだけど」


魔理沙「あー、あれか。すまんかった」


霊夢「軽っ……あんたねえ……」


魔理沙「一応手当しといたんだからいいだろ?あの後私もちょっとあったんだ」


爽「私は気にしてないのでいいですよ」


魔理沙「おお、ほら、こいつもそう言ってるぞ」


霊夢「はぁ……ん?」


魔理沙「あ?」


咲夜「あら」


早苗「おや」


魔理沙「なんだ?この一同大集合は」


霊夢「異変?また異変なの?」


早苗「霊夢さんは手当たり次第異変認定するのやめたほうがいいですよ?たまたまみなさん偶然ここで会ったってことでいいじゃないですか」


咲夜「こんなとこで?嫌な偶然もあったものね」


霊夢「あんたんとこの主の仕業じゃない?」


魔理沙「待て待て……お前らそんなに仲悪かったか?なんでこんなギスってんだよ」


霊夢「いや、なんとなく……でもこんなとこで偶然ばったりってのもねぇ」


咲夜「私は妖夢に用事があって。借りてた本を返しにとそのお礼で菓子でも焼いてきたの」


魔理沙「お、サンキューな」


咲夜「貴方のぶんは無いわよ」


早苗「霊夢さんがなんか知らない人と一緒にいたので後をつけてみました!!」


霊夢「……あんたねぇ」


魔理沙「……お前なぁ」


咲夜「そういえば知らない顔ね。どちら様?」


爽「あ、すみません。私は……」


霊夢「とりあえずこんなとこで駄弁ってても仕方ないでしょ。行きながら話しましょ」


早苗「それもそうですね」


爽(……この人達も濃そうだなぁ)



~~~~~~
↓1コンマ 到着まで話した間に感じた早苗への第一印象
↓2コンマ 咲夜への第一印象

はい

はい

早苗さんに退治されそうなんですがそれは

あれ?文花帖DSのあやはたとか妖精大戦争の⑨とかは?

こいし様ー! こいし様どこですか!
いるならどうか返事を!

整数番だけだろjk
天則とかどうなることやら

花映塚もDSもアマノジャクも妖精大戦争も全員とか出したらもう異変じゃないですかね、こいしちゃん出したい

対早苗:31 爽「ええ、あぁ……うん……こういう人かぁ……」
対咲夜:74 爽「きりっとしてて格好いいですこの人。こういうのなんて言いましたっけ、清楚?」

~~~~~~~~~~~
白玉楼


妖夢「それでこの人数ですか……」


魔理沙「まぁまぁ、いいじゃねえか別に。それぞれ用事は別らしいし」


妖夢「それぞれ何しに来たんでしょうか」


霊夢「妖夢の顔を見に。あと桜が咲いてるかなって思って」


魔理沙「私はちょっと幽々子のほうに、な」


咲夜「この前の本を返しに。それとこれお礼ね」


妖夢「あぁ、ありがとうございます。あとでお茶と一緒に出します……って、紅茶はないんですけど大丈夫でしょうか」


咲夜「問題ないわ。緑茶と合うように作ってきたから」


魔理沙「流石だな」


妖夢「流石。そちらのお二人は?一人は初めてお会いする方ですね」


早苗「霊夢さんについてきました!!」


爽「同じく霊夢さんに……河井爽です。挨拶が遅れて申し訳ないです」


妖夢「ご丁寧に……魂魄妖夢、ここ白玉楼の庭師をやっています」


霊夢「あぁ、そっちのは私のとこの居候よ」


妖夢「居候?神社の?」


霊夢「あーはいはい面倒だから説明しないわよ。とりあえず覚えといてくれればいいから」


妖夢「はぁ……」


魔理沙「んじゃ、私は幽々子んとこ行ってくる。お前らは妖夢に用事だろ?」


咲夜「まぁ、そうだけれど」


早苗「私はどっちでもいいです!」


爽(じゃあ黙ってればいいのに……)


霊夢「……幽々子もこっちに呼んできたらいいじゃない」


魔理沙「まぁまぁ、ちょっとあってな。呼んできてもいいが少し時間貰うぜ」


爽「……?そうですか」


い 魔理沙についていく
ろ 妖夢がお茶と茶菓子を持ってくるのを正座して待つ
は 庭を見に行く
に その他
↓2

妖夢「では私お茶淹れてきますね」


咲夜「手伝いましょうか?」


妖夢「いつもならお願いするんですけど、今日はいいです。せっかくですし」


咲夜「そう。出過ぎた真似をしてごめんなさい」


爽(せっかくってどういう意味でしょう?)


妖夢「いえいえ。それじゃちょっと待っててくださいね」


早苗「はーい」


霊夢「ねぇ咲夜。貴方何持ってきたの?」


咲夜「さぁ。妖夢が持ってくるまでのお楽しみ」


早苗「えー教えてくださいよぉー、気になるじゃないですか」


霊夢「そうよ、どうせすぐなんだから勿体ぶらなくてもいいじゃない」


咲夜「どうせすぐなんだから今すぐ知る必要もないじゃない」


霊夢「ぐぬぬ……」


早苗「ぐぬぬ……」


爽(三人とも、仲いいですね)


咲夜「それより、私は霊夢とそこの彼のことをもっと聞きたいわね」


爽「えっ、私ですか」


早苗「あぁ、そうですね。来る道中じゃあ大したこと聞けませんでしたし」


霊夢「嫌よ、面倒くさい」


早苗「だったら本人に聞けばいいんです。ねぇ、えっと、爽さん?」


爽「ええと、いいんでしょうか?」


霊夢「あんまり適当なこと言うと吹き飛ばすけどね」


爽「ええぇ…………大したことはもう残ってないんですけど……」


咲夜「河井さんでしたっけ。霊夢が特定の誰かを気に入るなんて珍しい」


爽「そうなんですか?」


霊夢「別に気に入ってなんかないし。しつこかったから雑用させる代わりに置いてるだけ」


咲夜「成程、見てくれは悪くないものね。お嬢様に報告しといたほうがいいのかしら」


霊夢「変なこと吹き込むつもりならやめなさい。アイツの気まぐれで消し飛ぶほどコイツ弱いわよ」


咲夜「あら、そうですか」


霊夢「それに男でも女でもないし」


早苗「つまり……両方ついてる!?」


爽「違います。両方ついてません」


霊夢「コイツはほんっともう……」


早苗「それで、霊夢さんは爽さんのこと、どう思ってるんですか?」


霊夢「どうもしないわよ。……っていうか早苗、爽に聞くんじゃなかったの?」


早苗「そうでしたね!で、爽さんどうなんですかその辺?」


爽「えっ?」


早苗「んもう!惚けないでいいんです、霊夢さんのことどう思ってるんですか?」


爽「え、えーっとですね……」


霊夢「………………」ジトッ


爽(うっ……なんかこっち見てる……)


い 家主です
ろ ご主人様です
は 特には……
に その他
↓2

マスターです

・・・色んな意味で


爽「ご主人様で……あだっ!?なんで殴るんですか霊夢さん!」


霊夢「こっちの台詞よ。何馬鹿なこと言ってるの……」


爽「いたた……だって大体そうじゃないですか……」


早苗「ほうほう、ご主人様ですか……」


咲夜「へぇ……」


霊夢「な、何よ……」


早苗「霊夢さん、爽さんに何させてるんですか?」


霊夢「別に変なことさせてないわよ!!」


爽「家事はだいたい私がしてますし、最初に神社でお世話になる時に『飼う』って言われたし……」


咲夜「ペット扱いね」


霊夢「それ言ったの紫!居候させてやってる代わりに家事させてるだけよ、もう……」


咲夜「従者同士、気が合うかもしれないわね」


爽「あ、よろしくお願いします」


霊夢「従者じゃないって言ってるでしょ!」


早苗「まぁまぁ、いいじゃないですか。従者がいるってなんか格好いいじゃないですか」


爽「巫女の従者ってどうなんでしょう?」


咲夜「巫女自体が神に仕えてるようなものなのにね」


早苗「別にいいんじゃないですか?」


霊夢「変な方向で話膨らませないでよ……」


妖夢「何やら盛り上がっているようで」


早苗「あ、妖夢さん」


妖夢「お待たせしました。はい、どうぞ」


爽「わぁ……なんですかこれ?」


妖夢「パウンドケーキじゃないですか?多分。ねぇ、咲夜さん」


咲夜「ええ、その通り。黒糖を使ってみたの。多分緑茶にも合うと思うわ」


霊夢「自分で試してないの?」


咲夜「もちろん味見はしたけど、うちには普段緑茶は置いてありませんもの」


早苗「でも美味しそうですよ。香りもいい感じですし。早速頂いてもいいでしょうか?」


霊夢「あらほんと、美味しいわね」もぐもぐ


妖夢「もう食べてる方もいるみたいですし……」


霊夢「あによ?」


早苗「霊夢さん……」


い 他愛無い話
ろ 不穏な話
は その他
↓2

不穏な話

どんな?
↓3

加速下

ksk

雨が最近めっきり降らなくて畑の作物が参ってきている

霊夢「そういえば、まだあんまり桜咲いてないのね」


妖夢「ええ……最近雨が少なかったせいか、今年は遅いみたいです」


霊夢「また幽々子が春集めてるとかないでしょうね?」


妖夢「しませんよ流石に……」


咲夜「確かに雨、少ないわね。うちの周りはパチュリー様がたまに降らせるけど」


早苗「そうですねぇ……最近神奈子様が渋い顔してたのはそのせいかも」


妖夢「最後に降ったのっていつでしたっけ……?」


爽「私がこっち来てから見てませんから……2週間くらい?」


早苗「その前から降ってませんよ。たしか……もうそろそろひと月くらいになります」


咲夜「やっぱりちょっとおかしいわよね……」


霊夢「そうね……」


妖夢「また何かの異変でしょうか?」


爽「異変?」


霊夢「たまにどっかの妖怪が騒ぎ起こすのよ。雨降らないのも、そいつのせいかもって話」


早苗「これだけ降らないと里の畑とかもけっこう危ないんじゃ?」


咲夜「そういえば、里に行った時にそんな話も耳にしたかも」


霊夢「やっぱりなんか起こってる……よねぇ……」


爽「どうしたんです?」


霊夢「面倒臭いなぁって」


爽「面倒臭いって……」


早苗「霊夢さんが動かないなら私がちゃちゃっと解決しますよ!」


霊夢「別にそれでもいいわよ」


妖夢「どうしたんですか?いつもは異変と聞いたらノリノリで飛び出していくのに」


霊夢「いや……うん、なんかね。勘が働かないのよ。手掛かりもないし、どうしろってのよ」


早苗「うーん……無難に聞き込み?」


咲夜「珍しいこともあるのね。雨が降らないのはお嬢様が不機嫌にならないから別にいいのだけれど」


妖夢「いやいや、里が駄目になったら咲夜さんも困るでしょう」


霊夢「まぁそういうことだから。早苗はなんかわかったら教えてちょうだい」


早苗「任せて下さい!むしろ全部解決済みのアフターストーリーを聞かせてあげます!」


妖夢「私もちょっと調べてみます。気になりますし」


爽(雨、ねぇ……)


~~~~~~~~~~~

やっと中盤って感じ?今日はここまで

乙乙


その後、なんとなく微妙な雰囲気になり、その空気を引きずったままお開きとなった。
魔理沙さんはまだ話し込んでいたらしい。白玉楼の主にはまた今度挨拶しに行かねば。

~~~~~~~~~
夕方・博麗神社


爽・霊夢「「いただきます」」


もぐもぐ……


霊夢「……思ったんだけどさ」


爽「はい」


霊夢「あんた、料理のレパートリー少なくない?」


爽「う゛っ……」


今日の夕餉は白米、味噌汁、鶏と里芋の煮物、ほうれん草のお浸しだ。
昨日も味噌汁と煮物、お浸しだった。


霊夢「まぁ、別にいいんだけど」


爽「新しい料理に挑戦するとどうにも酷い失敗をして……」


霊夢「ふーん……」


爽「人が食べられないものを作って捨ててしまうのも勿体無いので……あんまり挑戦はしたくないんです」


霊夢「そう」


爽「はい?」


霊夢「…………」


爽「…………」


霊夢「…………あ、別に呼んだわけじゃないわ」


爽「そうですか……」


爽・霊夢「「…………」」


霊夢「あの…………さ。良かったら……今度教えてあげましょうか?料理」


爽「いいんですか?」


霊夢「私がいいって言ってるの」


爽「それでしたら、ぜひお願いします!」


霊夢「……うん。わかった。でもあんまり期待しないでね?私だって色々出来るわけじゃないんだから。爽よりマシってだけ」


爽「ま、マシ……ううん、いや、仕方ないのではあるのですけど……ううん……」


い 雨のこと
ろ 爽のこと
は 飯食ったら風呂
に 寝る
↓1


霊夢「……あぁ、あと」


爽「?」


霊夢「どこか調子でも悪い?」


爽「え……」


霊夢「いや……ちょっと元気ないような気がして。勘違いだったらいいのよ」


爽「うーん……実は、朝からちょっと怠い感じはしてましたけど」


霊夢「朝?朝はなんともないって言ったじゃない」


爽「……とりあえず返事しちゃったんです。大丈夫か?って聞かれたら大丈夫って答えたくなるじゃないですか。言った後に『あ、なんか怠いかも』って気がついたんです」


霊夢「……あのねぇ」


爽「まぁ、あんなとこで寝てたせいですよ、きっと。神様でも風邪引くんですねぇ」


霊夢「引かないと思うけど……あぁ、でも妖怪も病気するしね……」


爽「大したことないんで大丈夫です。私だって、体調崩す時くらいありますって」


霊夢「そう……ならいいんだけど」


爽「何がそんなに心配なんです?」


霊夢「…………爽、人間から全然信仰されてないでしょう?」


爽「う゛っ……ま、まぁ……でも、紫さんは2年くらいは持つって言ってたですし。まだ余裕はありますって多分」


霊夢「……そう」



い 霊夢になんか
ろ 寝る
は その他
↓2


爽「きっと大丈夫です。これまでだって大丈夫だったんですから、これからも大丈夫です」


霊夢「……なによ、それ。まだ一月も経ってないくせに」


爽「あはは……まぁ、なるようになります。それじゃあ、片付けしたら私はそのまま寝ますね」


霊夢「……ん。おやすみ」


爽「はい。おやすみなさい、霊夢さん」



…………………………

目標10以上
↓コンマ

見事に小さなハードルを潜り抜けましたね

08 失敗

うふふ、おやすみ

よくもまあこんなピンポイントで外れたな

おっつ

~~~~~~~~~~


「うふふ……可愛い寝顔ですね」


「…………ぅ……?」


「大丈夫。そのまま眠ってていいですよ」


「………………?………………ん…………」


「くすくすくす。安らかな眠りを。――おやすみなさい」


「…………………………」



~~~~~~~~~~



??? → ??

~~~~~~~~~~
朝・博麗神社



爽「………………ぅ………………」


爽「ぁ……?…………なん……?」


怠い。とにかく体が重い。身体を動かすのが億劫で仕方がない。
気を抜けばすぐにでも瞼を閉じてしまいそうだ。


爽「……風邪かなぁ……?うぅー……ん゛っ!!」


とにかくこのままでは二度寝してしまう。
そう思い私は勢いをつけてなんとか布団から飛び出し、適当に布団を畳んで部屋を後にした。



今日のすること
い いつも通り家事
ろ そういえば……
は その他
↓2

…………………………

かちゃかちゃ。


爽「…………ふぅ」


身体の重さはまだ抜けきってない。
朝食を終えて、食器を水に浸けておく。それだけの所作でさえ億劫だ。
……眠りが浅かったんだろうか。

もう一杯お茶でも飲もう……食器を洗うのはその後で……。


爽「…………霊夢さーん、お茶もう一杯飲みますかぁー?」


いらないわ、という返事が聞こえたので、一杯分の湯を沸かす。
一杯分のお茶って面倒なんですよね……白湯でいいか……。



午前中
↓1コンマ 調子 50を基準に変動

↓2コンマ 目標50以上

調子 -2

63 成功なのでなんか発生
↓2 何?

さくやさんがおやつ持ってきてくれる

待ってる



爽「……ちょっと一休み……」


洗濯物を干し終え、少し休憩としよう。
軽く水を飲んだ後、ごろりと縁側に寝そべる。
床がひんやり冷たくて気持ちいい。


爽「はぁ……ちょっと行儀悪いですかね……でも気持ちいい……」


咲夜「そうね。あまり褒められたものじゃないかも」


突然の声に誰だろう?と身体を起こすと、昨日会った咲夜さんがいた。
いつの間に来たんだろう?それとも私が少し眠っていたのだろうか。


爽「あ……お見苦しいところをどうもすみません」


咲夜「突然訪ねてきたこちらにもあるわ。気にしないで」


爽「はぁ……ありがとうございます」


咲夜「それとこれ、お土産」


と言いながら、手に持ったバスケットを渡してくる。中身はクッキーだった。
そういえば昨日もお菓子を作ってきていたような。


爽「ありがとうございます。菓子作りが趣味なんですか?」


咲夜「ん?ああ、昨日も持ってきていたものね。でも、今日は私が作ったものじゃないから」


爽「そうですか。……昨日のぱうんどけーき美味しかったです」


咲夜「あらどうも。お口に合ったようで何より。……そういえば霊夢は出かけてるの?」


爽「いえ……?出かけるとは聞いてませんが。多分社務所か神社の裏手か……ちょっと探してきますね」


咲夜「まぁ、いなければ別にいいのだけれど」


爽「え?霊夢さんに用事があるのでは?」


咲夜「それ、お嬢様が作ったの。それで霊夢に食べさせて感想聞いてこいって言われて」


爽「…………尚更霊夢さんがいなければダメだと思うんですけど。それと、そのお嬢様は来なかったんですね」


咲夜「何やらパチュリー様……あぁ、お嬢様のご友人と何か企んでるようで忙しいとのことで。霊夢は大抵のものは美味しいっていうから……」


爽「……あぁ、なるほど。とりあえず霊夢さん呼んできますね」


…………………………


霊夢は
い 普通に来る
ろ 取り込み中
は その他

………………


爽「……あ、霊夢さん。…………と紫さん」


紫「こんにちは。お邪魔してるわ」


神社の裏手に回ると霊夢さんと一緒に紫さんもいた。
いつの間に来たんだろうこの人は。
何やらよくわからないが修行か儀式をしてるらしく、地面に変な図形が書いてあり、その中心に霊夢さんが立っていた。


霊夢「ん、何?」


爽「咲夜さんがお菓子を持っていらっしゃったのですが……」


霊夢「んー……咲夜が?一人?」


爽「はい」


霊夢「まぁ、わかったわ。とりあえず行くわ」


紫「ちょっと霊夢、さっき休憩したばかりでしょう?」


霊夢「一応お客さんだし……咲夜は何の用事だって?」


爽「その、咲夜さんのご主人様がクッキーを焼いたのでその感想を聞きたいとか」


霊夢「そう。紫、やっぱり続きするわ」


爽「……えぇー……」


その反応はあんまりじゃないだろうか?

…………………


爽「というわけでした」


咲夜「霊夢らしくないけど、忙しいのね」


爽「最近見ませんでしたけど、なんか鍛え直されてるとか」


咲夜「ふぅん。まぁ、少し残しておいて帰り際に口に突っ込んであげればいいわ」


修行で疲れた身体にあまーいクッキー。
口の中がパッサパサになりそうだ。


い 咲夜さんに話しかける
ろ 咲夜さんからなんか聞かれる
は その他
↓2

咲夜さんから何か聞かれる

何?
↓2

kskst

霊夢とどこまでやったのか

………………

咲夜「そういえば、霊夢とはどこまでやったの?」


お茶を淹れて縁側に戻るといきなり変なことを聞かれた。
何を言ってるんだろうこの人は。


爽「そういう間柄ではないと言ったはずですが」


咲夜「本当に?」


爽「本当に」


咲夜「…………ふーん」


爽「何がそんなに疑わしいのでしょう?」


咲夜「だって、あの霊夢だもの。何かあったと勘繰るのが普通と思うのだけれど」


爽「あの、と言われても私には……あれが私の知る霊夢さんですし」


咲夜「誰かに特別入れ込むなんて今までなかったあの霊夢が。居候までさせて」


爽「入れ込んでるなんて、そんなこと……」


咲夜「入れ込んでるわよ、十二分に。だから信じられないの。ねぇ、本当にそういう関係じゃないの?」


爽「そもそも、私は人間じゃないですから」


咲夜「霊夢を気に入ってる奴らなんて殆ど妖怪よ?」


爽「私、男ではありませんし……」


咲夜「霊夢を気に入ってるのは大抵女ね」


幻想郷おかしいんじゃないのか?
おかしいのは私なのか?いやいやそんな……

咲夜「では、貴方は?貴方は霊夢のこと、どう思ってるのかしら」


爽「前も申し上げた通り、霊夢さんは家主で私は居候兼家事手伝いです」


咲夜「それだけ?」


爽「………………」


それだけ、だろうか。
嫌いではないだろう。そりゃあある程度好ましくは思う。そもそも嫌悪を感じるのであれば一緒に住んでない。
けれどそれは人として、普通に生活していく上で当然の感情で。
今はそういう話をしているのではないということはわかる。
『特別な』感情は――


爽「今まで、考えたこともなかったのでわかりません」


そう答えると、咲夜さんの顔から表情が消え、次に渋い顔になり、そして呆れるように小さく笑った。


咲夜「…………霊夢も大変ねぇ」

い 咲夜と会話を続ける
ろ 午後へ時間を進める
は その他
↓2


その後、適当に世間話などをした後、咲夜さんは帰っていった。
例えば里のあの八百屋は良いとかあの店は美味しいとか、本当に他愛無い話だが。
帰り際に本当に霊夢さんの口にクッキーを突っ込んでいった。霊夢さんはむせていた。


昼餉は朝炊いたご飯を握っておいたので適当に一つとって胃に収めておいた。
梅干しだった。


午後
↓1 コンマ 調子 50基準で変動 現在-2

↓2 コンマ 目標値50

やあっ

8gggggg

+4
現在+2

72なので成功
午後もイベント
↓2

2Pカラー巫女来襲

霊夢と買出しに行こう

………………
午後・人里


というわけで人里に来ています。何がというわけなんだろう。
現在人里へ霊夢さんと買い物に来ている。私は荷物持ちだ。
午前中に来ていても良かったのだが、霊夢さんが紫さんに捕まったので午後になった。



爽「これで全部ですか?」


霊夢「んー……思いつく限りは」


爽「じゃあ、こんなものですかね。結構買いましたね」


霊夢「そうね。足りないと思ってたもの、まとめて買ったから。……そうだ、少し寄り道していかない?」



い いいですよ
ろ 早く帰りたいです


爽「いいですよ。ちょっと歩き疲れましたから、どこかで休みたいと思ってたんです」


霊夢「そう?……荷物ちょっと持ってあげようか?」


爽「あは、それは大丈夫です。お気遣いなく」


霊夢「ん、そう……どこに寄ってきましょうか」


爽「そうですねぇ……」



い 団子屋
ろ かふぇー
は その他

…………………………

少しぶらぶらとお店を物色した後、里の中心から少し離れたところにある小さなカフェへと入ることにした。
茶屋とか団子屋とかが多い人里においてはカフェというのはなかなか珍しいと思う。
店に入ると、赤と白のチェック柄の可愛らしい制服を来た店員に空いているテーブルへと案内される。
荷物を置いて椅子へ座り、二人でメニューを開いて何を頼むか考える。


霊夢「……こういう店、来たこと無いからよくわからないわ。この、えすぷれっそ?とか何?」


爽「珈琲屋ですよ。エスプレッソは……かなり苦いやつです」


霊夢「ああ、コーヒーね……知り合いでコーヒー飲む奴あんまりいないのよね」


爽「そうなんですか」


霊夢「お茶党が多いわね……紅茶緑茶に関わらず。私も数えるくらいしか飲んだことないわ」


爽「確かに、うちにはコーヒー置いてませんね」


霊夢「だって飲まないもの。苦いし」


爽「あはは、確かに……じゃあ、カフェオレとかが飲みやすいかもしれませんね」


霊夢「そうなの?じゃあ私それで」


爽「わかりました。……すいませーん」


何を飲むかを決めたので、部屋の隅のほうでこちらを伺っていた店員に呼びかける。
先程席へ案内してくれたその店員にカフェオレを二つ、と注文すると、彼女ははにかみながら畏まりました、と礼をして店の奥へと引っ込んでいった。

↓1 コンマ 70以上

はい

ガンガン成功するスタイル

成功なのでなんか起こしていいよ、私は寝る
↓2

店内にいた風祝が相席してくる

>>362


注文を取って店の奥へ戻る店員を見送り、ふと店の中をくるりと見回した時。
窓際の席からこちらをにやにやと見ている人物と目があう。
……どうやら霊夢さんも彼女の存在に気がついたようだ。


霊夢「……早苗、いたのね」


早苗「いやー、奇遇ですね。霊夢さん、爽さん」


爽「はぁ、こんにちは」


霊夢「何が奇遇よ。……っていうか気がついてたんなら呼びなさいよ」


早苗「えー、せっかくのデートをお邪魔してしまっては悪いなぁと思って」


霊夢「そんなふうに思ってたらあんな顔してこっちをジロジロ見てないでしょうが」


早苗「まぁ、バレてしまったのではしょうがないですし、相席させて頂きます」


爽「あ、椅子寄せますね」


霊夢「…………はぁ」


い 何か話す
ろ 早苗が何か話す
は その他
↓1 今日はこれだけ

ろ 早苗がなにか話す

早苗が振ってくる話の内容
↓2

確か水の神様でしたら雨降らせる奇跡も起こせるんじゃないですか?

>>367


偶然?相席した早苗さんを交え、3人で丸いテーブルを囲む。
少しすると、私達が注文したカフェオレがやってくる。
霊夢さんは口をつける前は微妙な顔をしていたが、割と気に行った様子である。砂糖はいらないようだ。
私も少し口をつけたあと、角砂糖を入れようとしたところで早苗さんが口を開いた。


早苗「あの、雨が降らないことの話なんですけど。爽さんって水神様とおっしゃってましたね」


爽「ええ……そうですが」


早苗「水の神様でしたら、水の気を集めて雨を降らせて解決!とかできないんでしょうか?」


爽「できません」


早苗「えー……そうですか。まぁそうですよね……できたらしてますよね」


霊夢「駄目もとかい。それなら、あんたんとこの神様はどうしたのよ」


早苗「うーん……神奈子様も難儀されてまして。空に雨の気配をほとんど感じなくて、どうも上手くいかないらしいんですよ。爽さんそれ砂糖入れ過ぎじゃないですか?」


爽「え?…………ん、いえ。ちょうどいいですけど。雨の気配とは?」


早苗「えー……どんだけ甘党なんですか?雨というか、空にある水の気配ですね。落ちてくる水がなければ雨も降りませんし」


爽「……幻想郷には、川も大きな湖もありますよね?しかもここしばらくは晴天続きのはず。そこから上がる水蒸気はどこへ行ったんですか?」


早苗「それがわからないんです。神奈子様が言うには、不自然に水の気がないとか……」


霊夢「…………それじゃないの?原因」


早苗「ええ、そうでしょうけど。この不自然を引き起こしてる原因がわからなければどうしようも……ですね」


霊夢「どうせどっかの妖怪がまた悪さしてるんじゃないの…………今度紫にも心当たりがないか聞いてみるわ」


爽「え、紫さんですか?関係ないと思うんですけど……」


霊夢「胡散臭いきな臭いことは大抵アイツ関わってるわよ。多分」


爽「えぇー…………」


早苗「とにかく、何でもいいから手掛かりを探さないとですね」


霊夢「昨日の今日でそれだけわかったらまぁまぁの進展じゃない?」


爽「それもそうですね」


い 雑談パート
ろ しばらくの後、店を出る
↓1

雑談の話題

霊夢とどこまでいったのか


早苗「ところで霊夢さんとはどこまでいったんです?」


霊夢「ぶふぉっ」


爽「うわっ、汚っ」


早苗「案外容赦ないですね爽さん」


爽「すみません、つい」


霊夢「げほっ……いきなり何聞いてんのよ……」


早苗「ですからお二人の仲の進展を」


霊夢「進展も何も、居候だって言ってるでしょうが!」


早苗「とか言ってますけど、どうなんですか爽さん?」


爽「霊夢さんの言うとおりです。早苗さんも聞くんですね」


早苗「おや?他にも誰かに尋ねられました?」


爽「今朝方咲夜さんにも同じ質問をされました」


霊夢「…………私が見てないとこでそんな話してたのね、咲夜」


早苗「まぁまぁ、それだけ皆気になってるってことです。自覚ありませんか霊夢さん?」


霊夢「……だから…………なにもないってば」


爽「…………ふむ」


早苗「おや、どうしました?爽さん」


爽「いえ、咲夜さんからも尋ねられた時にですね、意識したことないって答えたんですよ。正直そういう目でも見てなかったというか」


早苗「おやおや……それはそれは」


爽「そもそも性別ありませんから、そういう意味では……特別意識する必要もなかったといいますか」


霊夢「………………なにそれ」むすっ


爽「すみません」


早苗(これで悟られてないって思うほうも気がつかないほうもアレだなぁ……)


爽「ただまぁ、咲夜さんに言われて少しは考えるようにはなりましたけどね。ええ……まぁ」


早苗「それで、今は?」


爽「そうですね、特別ですよ?他の方が思う特別とは違うかもしれませんが。霊夢さんは私にとって特別な人です」


霊夢「なっ……」


早苗「おぉっ……とのことですが如何です霊夢さん!」


霊夢「な………………何言ってるのよ……もう……」


爽「そうですね、変なこと言っちゃいました。すみません」


霊夢「……馬鹿」


早苗「噛み合いませんねぇ……霊夢さん、もっと押しを強くしないとダメっぽいですよこの人」


霊夢「お、押しって……あんたねぇ」


爽「霊夢さんにも霊夢さんの意思というものがありますし。無理強いするものではないです」


早苗「………………」ジトー


霊夢「………………」ジトー


爽「……な、なんですかその目は」


霊夢「……別に」


早苗「いえ、空気読めてないなぁと思いまして」


爽「えぇー……?」


早苗「霊夢さん、この人やめときません?もっといい人いますって」


霊夢「……考えておくわ」


爽「…………えー……?」

…………………………

雑談に花を咲かせつつ、しばしの喫茶を楽しんだ後、店を出て早苗さんと別れ帰路についた。
神社に着いた時には日は傾きつつあり、少しあの店に長居してしまったかな、と思いながら夕餉の準備を始めることにした。

い 食事中
ろ 就寝前
は 就寝
に その他
↓1

↓1 目標値90で3人で食事

ことごとく成功

ババア暇なんだな

ああ!>>381がスキマに!

>>381君は後で職員室に来るように

………………
夕餉・博麗神社


今夜は卯の花、冷奴、紫キャベツ。そしてお酒を少し。
地底以来、私はまったく飲めないことがわかったのでお猪口に一杯(それでもふらふらになるが)。
霊夢さんはわりといけるくちらしい。若いのにどこで酒を覚えたのやら。


紫「今日は質素なのね。ダイエット?」


霊夢「たかりに来た奴が何を……」


爽「あの後、少し遅い時間にお茶してきたんです。だからあまりお腹が空いてないんですよ」


紫「あらそうなのぉ?残念。私もご一緒したかったわぁ」


今晩もいつの間にか紫さんも一緒の夕飯となった。
この人は一人暮らしで寂しいんだろうか?


紫「普段は藍に家事も任せてるけど、今はやってもらってることがあるの」


思考を読まれたっ!?



い 雨のこと
ろ 川のこと
は 爽のこと
に その他
↓1

ちびちびとおからを摘み、今日訪れたカフェのことや霊夢さんの修行のことなど他愛のないことをだらだらと喋りつつ、時間は過ぎていった。
私もお猪口で唇を湿らせ冷奴を箸で突付き、少しぼーっとしてきたところで紫さんがぽつりと言った。



紫「そういえば。最近、妖怪の山で川が一つ枯れたらしいの」


霊夢「…………は?」


紫「上流の、支流の一つだから、小さな川だったんだけど。それでも河童は割りと大騒ぎで」


爽「……それって結構たいへんな事なんじゃないですか?」


紫「滅多にあるものじゃないしねぇ。幻想郷では初めてのことだと思うわ」


霊夢「……日照りのせい、よね?」


紫「まぁ、そうでしょうね。ここまでとなるとちょっと困るわぁ」

爽「…………」



山の川、と聞いて。何故だか嫌な感じがした。
だが、そんなわけないだろう、ただの思い過ごしだと、そう思った。



霊夢「…………どうかした、爽?」


爽「……いや、なんでもないです。気のせいです」


紫「ちなみに、枯れたのはちょうど貴方が河童に引き揚げられた川だったわ」


爽「…………えっ?」


霊夢「…………どういうこと?なんであんたが知ってるの?」


紫「一応、ここ最近で目立つ人物だし、足取りを調べさせてもらったの。そうしたら、何の因果でしょうね?」


爽「………………あの、私が原因なんですか?」


紫「さぁ、どうでしょう。そこまでは私もまだわからないの」


爽「………………」


霊夢「…………………………馬鹿馬鹿しい」


爽「霊夢さん?」


霊夢「爽が何か悪巧みしてて、幻想郷の雨を奪ったのなら、私が気が付かないわけがない。爽が元凶なんてこと……そんなこと、あるわけないわ」


紫「爽がやったなんて言ってないじゃない」


霊夢「あんたはそう思ってるんじゃないの?」


紫「いいえ。ただ、関係はあると思っているわ」



紫さんの言葉に霊夢さんは何かを言おうとして――代わりに酒を煽った。
気不味い沈黙が食卓に並ぶ。冷奴もなんだか水っぽくなってしまった。
紫さんは空になった自分のお猪口を両手でくるくると弄っていた。表情からは何を考えているのか、私は読み取れなかった。

紫「……あぁ、そうだ。爽、あなた最近調子はどう?」


爽「…………え?」



鬱屈した雰囲気の中でじっとしていることに耐えられず、とりあえず箸を動かしていたら用意した食事もあらかた食べ終えてしまい、しかたがないので所在なく視線をきょろきょろさせていると、突然、紫さんが話しかけてくる。



紫「だから、調子。体調とか変わりない?」


爽「……ここ数日、少し怠い気がします」



そう答えると、紫さんはほんの少しの間だけ目を閉じて。
長い睫毛をふわりと揺らしてゆっくりと瞼を上げると、これまた表情の読み取れない顔で小さく微笑んだ。



紫「……そう。風邪かしら?お大事に」



本当、なんなのだろうこの人は。


………………………………

その後、ぽつりぽつりと会話とも呼べない短い応答が何度かあった後、紫さんが帰ってお開きとなった。
霊夢さんもさっさと自室へ戻ってしまい、私も洗い物を済ませた後すぐに休むことにした。


↓1コンマ 20で割った商+1が経過日数 1-100

寝ます

やっぱもう1レス書いて寝ます

……………………
朝・博麗神社


それから三日ほど経ち、今日も雨は降らない。

天狗の新聞も川のことを報道したが、山の天狗や河童たちによる調査もあまり進展していないようだ。
身体の怠さは一向に取れない。が、少し慣れてきてしまった。
布団に粘りついた泥の身体を無理矢理引き剥がして、朝餉の準備を始めた。


今日の行動
い 神社にいる
ろ 人里へ行く
は 妖怪の山へ行く
に その前に食事シーン
ほ その他

……………………
朝・妖怪の山



爽「ふぁ……」


一つ、大あくびをする。
ぐっと伸びをして、頭を振って眠気を追い出す。

私は今、妖怪の山に来ている。
先日、私が最初にいた川が枯れたと紫さんから聞いて、気になっていた。
二ヶ月も降らない雨、不自然な天の気の流れ。そしてあの川の枯渇。
何故、よりも何が起こっているのか、が知りたい。


い 川へ向かう
ろ にとりのところへ向かう
は 椛のところへ向かう
に 山の上の神社へ向かう
ほ その他

~~~~~~~~
朝・妖怪の山


川のことも気になるが、川は散々天狗や河童達が調べた後だろう。私が直接見に行ったからといって何か見つかるかとは思えない。
そう考え、山の上の神社へ向かうことにした。
早苗さんや里の人から守矢神社のことは何度か聞いていたし、そこにいる神様にも話を聞いてみたかった。
途中哨戒の天狗に見つかるも、神社に行きたいと言ったら少し嫌な顔をされたものの、案内してくれた。
神社へ行くための道は決まってるらしく、その場所を通らなければならない。
私は飛んで行くのだが、それでも決まった場所以外は天狗の領域だから入らないでくれ、と言われた。
ちゃんと人間が神社へ参拝するために参道も作られてあるのだが、空路でも参道と呼ぶのだろうか?


……………………
朝・守矢神社



爽「よっ……と」


山の上へ上へと半刻ほど飛ぶと、守矢神社へと着いた。
博麗神社よりも広くて大きい。
でも私はあの博麗神社のほうが好きだ。


爽「狭いほうが掃除も楽だし……」



い 早苗を尋ねる
ろ せっかくだし先に見物を
は その他



爽「早苗さんは……後でいいや」


せっかく神社に来たんだから、お参りしておこう。

参拝の作法に則ってまずは鳥居の前で一礼。
参道の真ん中は神様の通る道だから端っこを……と参道の端を歩こうとしたところで思い出す。


爽(そういえば私も神様でした。……どっち通ればいいんでしょう?真ん中?端っこ?)


爽「うぅー……むむむ…………うん。アウェーですし、端っこのほうですよね」


こちらが参拝する側なのだから、人間の作法と同じように参っておこう。
手水舎で手と口を清めて、拝殿へ向かう。
ここでも真ん中に立つのはNG。少し横にずれて二礼二拍手一礼。
ぱんぱん、と手を鳴らし、目を瞑ったところで迷う。


爽(……私がお願いするのはなんか違います)


神が神にお願いごとをするのは違うだろう。
それを言えばお参りもそうだが……とりあえず形だけ。

しばらく手を合わせたまま目を瞑って、なんとなく霊夢さんの無病息災でも祈っておく。
神社でお参りするときの"お願い"とは本当は少し違うものだが、今はこれでいいか。

そうしてぼんやりとしたお参りにやはり飽きてきた頃、目を開けるとそこには――


い やたら大きな注連縄を背負った女性が
ろ 変な帽子を被った子供が
は 目に良さそうな色をした腋が
に その他


三種盛り

短いですが今日はここまで。
こんなナメクジみたいなペースでも付き合ってくれる人がいるって嬉しい。


>>31の名前安価に吹いて感心して以来ずっと見てるわ

乙乙~

この雰囲気好きだわ

カタツムリの季節ですね


―――――――

黙祷を終え前を向くと、変な帽子を被った子供がにこにこと笑いながらこちらを見ていた。
帽子の上部にはまるで目玉のような丸い飾りが付いていて、どこかこちらを見ているような錯覚を覚える。
薄い金色の髪をさらさらと揺らしながら笑っているその子は……いや、この御方は。


爽「……お初にお目にかかります。私はしがない川の神、河合爽と申します。貴方様はこの神社に祀られている八坂様でしょうか」


「うんうん、じっと見てたのに全然気が付かないから鈍いのかなーって思ったけど、ちゃんと分かってくれたか。でも私は八坂様じゃあないんだな。ここで祀られてはいるけどね」


爽「……あれ?守矢神社にいる神様は八坂神奈子様だと早苗さんから聞いてたんですけど……」


「ん?早苗の知り合いかい?まぁいいや」


諏訪子「私は洩矢諏訪子。表向きは神奈子が守矢神社の祭神だけど、私もれっきとしたここの神様だよ」


爽「洩矢様……ですね。早苗さんとは先日お会いしました」


諏訪子「あー、あれかぁ。早苗が博麗神社にいるって奴」


爽「ええ、はい。それです」


諏訪子「へぇー、ふーん……ほー……そうかそうかぁ……これが……ふーん…………やっぱり」


そう何か呟きながら、洩矢様は何やら私をじろじろと舐め回すように見る。
その視線は品定めしているような、じっくり観察しているような、或いは獲物を見つけた時のような……?


爽「あの……何か?」


諏訪子「あぁ、うん。ごめんね、ちょっと気になったことがあってね」


爽「そうですか」

河井の字が間違ってました。河井爽です。
―――――――――――


諏訪子「ところで、川の神様がうちに何用で?まさか参拝しに来ただけってことはないでしょ?早苗かな?」


爽「えぇ、はい。早苗さんに……いえ、早苗さんと守矢神社の神様に会いに。参拝は一応ついでに」


諏訪子「早苗だけじゃなくて私達にも?」


爽「えぇ。実は……」


私は洩矢様に事情を話す。
雨が降らないことについて調べていること。ほとんど何もわかっていないこと。
妖怪の山で川が枯れたのを聞いたこと。私の記憶の始まりはその川だったということ。
早苗さんは守矢神社の神様は雨のことで色々やっていたと言っていたし、前半の事情はあちらのほうがよく知っているだろう。
洩矢様も簡単な説明で概ねわかってくれたようだ。
川のことについて言うと、洩矢様は不思議そうな顔をしたものの何度か頷いた。


爽「……ということで、早苗さんのほうも何か知らないかな、と思いまして」


諏訪子「……そうかぁ、うん、うん……うん」


爽「……あの、洩矢様?何かわかったんでしょうか」


諏訪子「まぁね。それは後で早苗達を交えてから話せばいいことだから」


爽「そうですか。やはり守矢神社に来て正解でした」


調べている、といっても私が出来たのは現状の把握だけだった。
里で聴きこみをしたり他の場所にも調べに行ったりしたのだが、何が起こっているのかはさっぱりわからなかった。ただ、雨が降らないだけと。
ここへ来ては、少し事情を話しただけで洩矢様は何か掴んだようだ。或いは既に掴んでいたのか。
あの川のことを聞いてから、他人事とは思えなくなっていた。それが進められると思うと、少しほっとしたような気がした。


い 諏訪子と会話
ろ 諏訪子が早苗達を呼んでくる
は その他

~~~~~~~~~~~

客間のような場所へ案内された後、洩矢様が早苗さんと八坂様を連れてきてくれた。
里の人の話では八坂様はいつも巨大な注連縄を背負ってると聞いていたが、今日は注連縄はなかった。残念。
八坂様とも挨拶したところで(けっこうフランクな方だった)、本題に入る。


爽「……八坂様は何か知ってらっしゃいますか?」


神奈子「あぁ……そうだね……うん……」


爽(何を言い淀んでるんでしょう……?)


諏訪子「言っちゃってもいいと思うよ。というか言わないと進まない」


神奈子「……そうだな。河井と言ったね」


爽「はい」


神奈子「いきなりだが……雨が降らない原因、多分お前さんだよ。今会って分かった」


爽「………………え?」


早苗「えっ?」

今明かされた衝撃の真実に開いた口が塞がらない。私が原因?急展開過ぎる……。
私の見つかった川が枯れたという時点で何らかの関係はあると予想出来ていたが……。
こうも直截に言われるとその、突然後頭部をガツンと殴られたような衝撃である。
なんとか振り絞って震えて掠れた声で尋ねる。


爽「あの……もう少し詳しく教えていただきたいのですが……」


神奈子「あぁ、話そう。とりあえず何処まで知ってる?」


爽「え、と…………」


知っている限りのことを話す。
自分で調べたこと、新聞で聞いたこと、早苗さんから聞いたこと……。


神奈子「そこまで知ってるなら話しやすい。……大気中から水の気が消え失せてることは聞いてるな?」


爽「はい……そもそも雨が降るための水が空にないのだと」


神奈子「そう。森や湖、川や海から空へ昇り、雨によって大地に帰る。平素ならそうやって水は回る」


爽「上空へ上がっていくはずの水を私が奪ってる……と?」


諏訪子「自覚なかったみたいだね」


爽「あったらこんなに驚いてません……」


諏訪子「だろうね」


神奈子「空に水はない。しかし地上の水は減っていく。減った水は何処へ行ったのか……私達もなかなか分からなかったんだが……」


諏訪子「河井の周りにだけはそれなりに水の気がある」


爽「えと……私、一応川の神ですし……水の気があるのは普通では……?」


諏訪子「見てわかる範囲だけど、河井の神力で、今の幻想郷の状況でそれだけ水の気を纏ってるのはちょっとおかしいよ。それにあの川の神様でしょ?川が枯れたのピンピンしてるのもおかしいんだよねぇ」


爽「あの川の神だとは限らないんですが……」


諏訪子「え、そうなの」


爽「私に記憶が無いだけですけど……多分、そうなんでしょうか……?」

早苗「ちょ、ちょっと待って下さい……以前神奈子様がお調べになった時は水の気の行方はわからなかったんですよね?爽さんが水の気を集めていたんでしたら爽さんに向けて水の気が向かってるのがわかったんじゃ……」


神奈子「そこなのよねぇ……わからないのが。湖の水なんかはだんだん消えているようにしか見えないの」


諏訪子「でも、消えたはずの水の気を纏ってる奴がいる。ほぼクロだと思っていいと思うんだけど……」


神奈子「消えているように見えて、河井の元へ集まっているのか……河井の周りに突然現れてる?のかな」


爽「そんなこと言われましても……どうすればいいんですか」


諏訪子「河井を消せば解決するんじゃ?」


爽「ちょっ」


早苗「す、諏訪子様!流石にそれは……!」


諏訪子「だって、それが一番手っ取り早いでしょ?」


神奈子「……それは、ちょっとね。もしコイツをどうにかしても止まらなかったら手掛かりが無くなる。それに、早苗の友達だろう?早苗の友達を殺すのはね」


早苗「そ、そうですっ!会って日が浅いとはいえ、友人をそんな風には出来ません」


爽「早苗さん……」


諏訪子「じゃあどうするの?里からもいい加減どうにかしろってせっつかれてるじゃん。このままにしとくと里からの信仰なくなりそうなんだけど、いいの?」


神奈子「……それを今から考えるって言ってるの」


爽「……ありがとうございます」


神奈子「早苗のためだからね。……とにかく情報が欲しい。河井はあの川で目が覚めてからの記憶しかないのよね?」


爽「はい。その後は博麗神社で生活してました」

神奈子「現在までに何か異変とかおかしなこととか感じなかった?小さなことでもいいから」


爽「おかしなこと……ですか。うーん………………」


目覚めてからの記憶を探っていく。一つ、一つ、辿っていく。
川でにとりさんに拾われたこと。山を彷徨って椛さんに会ったこと。神社に押しかけて居着いたこと。神社で雑用する日々。
魔理沙さんに地底に連れて行かれたこと。パルスィさんと意気投合したこと。勇儀さんに酔い潰されたこと。
天子さんに笑われたこと。はたてさんの取材を受けたこと。藍さんとそばを啜ったこと。スリに失敗したこと。
青娥さんに耳かきしてもらったこと。白玉楼に行ったこと。咲夜さんのクッキーをご馳走になったこと。里のカフェで早苗さんに茶化されたこと。


爽「―――あっ」


神奈子「……何か気になることがあった?」


爽「えっと…………おかしなことといいますか。数日前から不思議と怠いんです。原因は不明、でもずっと怠くて」


神奈子「数日前……ね。それはどれくらい前?」


爽「えっと、ひい、ふぅ……5日くらいでしょうか」


早苗「……山の川が枯れたのと同時期ですね」


神奈子「…………何らかの原因があって、河井が体調を崩した。そしてそれを補うために多く水の気を集めて、川が枯れてしまった?」


爽「そう……なんでしょうか」


諏訪子「河井が集めてるのは決まりだね。でも雨が降らないのはそれ以前からだけど」


爽「うん……」


~~~~~~~~~~~~


洩矢様、八坂様、そして早苗さんを交え話し合い、ある程度考えがまとまった。
おそらく、私はもともと水の気を集めていた。その理由はわからない。
しかしそのせいで幻想郷の空から水がなくなり、雨が降らなくなった。
加えて体調を崩し弱ったせいでそれを補うため更に多くの水を必要とし、おそらく私のいた川が枯れた。


爽「…………それで、どうすればいいんでしょう」


諏訪子「選択肢その一。お前を殺す」


爽「………………」


神奈子「……諏訪子」


諏訪子「わかってる。でも選択肢の一つだよ」


早苗「……選択肢その二。えーと……爽さんの神力が足りなくて水を集めてるのなら、満たしてあげればいいのでは?」


諏訪子「どうなの?それ」


神奈子「……里の信仰を取り合うのは正直あまり気が進まないねぇ。信仰以外となると……私には思いつかないな」


早苗「うーん……爽さんは何か考えがありますか?」


爽「……えと…………これ以上私が水の気を集めないように私自身に何らかの処置を施す、というのは」


神奈子「もし、存在するための神力の代わりに水の気を集めていたのなら、その供給が止まれば自然に河井が消滅するだろうね」


早苗「そうですか……」


爽「…………少し、時間をください。考える時間を……」


神奈子「…………ふぅ。ま、いいだろう。いきなりのことだ、河井も混乱してることだろう。今日はもうお帰り」


諏訪子「そうだね。ちょっとは時間あげてもいいや」


爽「はい、そうさせていただきます……」


早苗「……お見送りしますね」


爽「ありがとうございます……」


諏訪子「ああそうそう。放っておける問題でもないから、解決するならできるだけ早くにね。こっちだって待ってるには限度がある」


爽「…………心得ております」

~~~~~~~~~~~~~~
博麗神社・夕方


守矢神社から帰ってきた頃には既に日は傾いていた。
妖怪の山へと沈んでいく西日は木々を赤く赤く燃やしながら、私の目に染みる。


はい、急展開でした。次の安価で一段落するんじゃないですかね。

おつおつ

~~~~~~~~~~~~~


霊夢「……そう」


守矢神社で話したこと、聞いたことを霊夢さんと紫さんに打ち明ける。
自分が正に元凶だということ。取れる手段は多くないということ。
話を聞き終えた霊夢さんはただ一言頷いて、黙ってしまった。


紫「なんとなく予感がして来てみれば。まさかそこまで進んでたとはね」


霊夢「……楽しんでんじゃないわよ、馬鹿」


紫「あら、ごめんなさい。私の方でも調べていたのだけれどね。藍ったら、本人に先を越されるなんて使えないわ」


霊夢「アンタ、知ってたの?」


紫「薄々は、ね」


霊夢「――――ッ!!」


紫「はいはい、怒らないの。なぁに?爽を拾ったあの日のうちに爽を殺しておけばよかった?」


霊夢「っ……!………………何を、この…………。……馬鹿」


爽「霊夢、さん……」


紫「―――それで、あなたはどうするのかしら。爽?」


爽「どう、って――」


紫「簡単に聞きましょうか。死にたくない?それとも……仕方ない?」


爽「――――――――。」



い 死にたくない
ろ 仕方がない
は その他
↓2


…本当に私が原因なのでしょうか
(別の原因で川が干上がってんんで川の、神っぽい爽が体調悪いんじゃないか)

爽「――死にたく、ないです」


紫「へぇ」


爽「……実感湧かないけれど、私が原因なのかもしれません。でも……死ぬのは嫌なんです……」


紫「そう」


爽「はい」


紫「…………」


爽「…………」


紫「………………あっ、今のは相槌であって貴方を呼んだわけじゃないの」


爽「あっ、はいそうですか」


霊夢「」ガクッ


紫「どうしたの霊夢?」


霊夢「いや……真面目な雰囲気だったのに一気にぶち壊しね」


紫「ふふふ……そうね」


霊夢「ほんとアンタは……」


↓コンマ 90以下で真 91~100で偽

きゅあ

残念。420案でも面白かったのですけど。




紫「そうね……爽。貴方が原因なのはその通り。信仰の代わりに水分で補ってるみたいなものなの」


爽「どうしてそんなことになってるんですか?」


紫「知らないわ。私がさせたんじゃないもの。……爽が勝手に暴走してるんじゃない?」


爽「暴走……どうすればその、私の暴走が止むんでしょうか」


紫「そうよ、それ。それを話そうと思っていたの。本当は放っておけばそのうち止まると思ったのだけれど」


霊夢「……それがアンタが爽を放置した理由?」


紫「爽くらい弱いならすぐに全回復して止まるでしょうって思ってたのだけれど。意外と器大きいのね、貴方。もしかして、本当はとっても偉い神様なのかしら?ふふっ」


爽「はぁ……でも、藍さんに調べさせてたんですよね?」


紫「監視くらいはしておかないと。それに、藍が解決してくれるならそれでも良かったの」


霊夢「……最初っからアンタは見てて楽しんでたってわけね。ホント趣味悪い」


爽「今日は霊夢さんに同意します。……結構思い詰めたんですよ、私……」


紫「ふふふ……ごめんなさい。それで、爽のことだけど――神様、やめてもらうわ」


爽「……えっ?」

紫「神である限り信仰が無ければ存在できない。貴方は信仰が無く、そして何故か代わりに水で補ってる。だから神のままでは際限なく水を消費してしまう」


爽「だから……神じゃなくなればいい?」


紫「その通り」


霊夢「いや……いやいや。簡単に言うけどそんなこと出来るの?え?」


紫「幻想郷って小さいのよ?爽がいくら幻想郷の水を吸収したからって、全然弱いもの。私でも十分に弄くれますわ」


爽「い、弄くるって……」


紫「言葉の通り。存在を弄って神から別の……なんか適当な妖怪にでもしますわ。そうすれば、神よりは燃費は良くなるもの。少なくともこの幻想郷の中では、ね」


霊夢「アンタほんとになんでもありね。馬鹿馬鹿しくなってきた」


紫「何でもは出来ないわよ。でも、褒め言葉として受け取っておくわ。そもそも人間からしたら妖怪も神も大して違わないわ。河童だって川の神様だもの」


霊夢「は?河童は妖怪でしょうが」


紫「ふふ、そうね。そういうこと。……ま、それは置いときましょう。それで、爽。貴方はそれでいい?」


爽「……えーと、紫さんが私を神から妖怪にしてくれるんですよね?はい、それでいいです」


紫「はい決定。それじゃ霊夢、この子しばらく借りてくわ」


霊夢「はいはい。好きにしなさいよもう……心配して損した」


爽「えー……霊夢さん、行ってきます」


霊夢「はいはい、いってらっしゃい。……なるべく早く帰ってきなさい」


爽「……はいっ」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


爽は何の妖怪になる?なんでもいいけど

い 河童
ろ なんか漠然と水の妖怪
は その他

↓2

ろ(♂)

~~~~~~~~~~~~~~



爽「ふぅー、ふぅー……ずずず……」



洗濯物も干し終え、境内と土間の掃除も軽くやって、今はこうして縁側でお茶を飲んでいる。
お茶請けは梅干し。最初はお茶請け梅干しぃ?と思ったものだが、これがなかなかいける。
酸っぱいのは苦手だから、ちびちびと齧る。それでも酸っぱいものは酸っぱいが。



爽「あー……酸っぱ……」



私が紫さんの手で神から妖怪になって帰ってきて一週間。幻想郷は特に変わりない。
神社にはたまに魔理沙さんが晩御飯たかりに来たり、紫さんが晩御飯たかりに来たり、吸血鬼の人が霊夢さんに会いに来たり。
まだ雨は降ってないが、早苗さんから聞いた話ではもう不自然な気の流れはないそうなので大丈夫だろう。
霊夢さんはまた紫さんになにか巫女っぽい修行を付けられている。二日に一度はやっている気がする。
ものすごく嫌がってたけど、紫さんから修行不足を指摘されてとても渋い顔で励んでいる。
私のことを何も気が付かなかったのは巫女として割と大きな失点だったらしい。


梅干しの種をその辺に吐き捨て、湯のみに残ったお茶をぐいっと流しこんで、ごろんと縁側に横になる。そして大きく息を吐いた。


爽「はぁ……ふぅぅ~……んんっ…………はぁ」


妖怪になったけど、よくわからない妖怪になった。水の妖怪って適当過ぎるのではないでしょうか。
ただでさえ弱い神だった私を、さらに弱い妖怪にしてしまったので、変わったことも少しあった。
空は飛べなくなったから買い物に行くのが大変になった。
背も頭一つ分小さくなってしまって、高いところに手が届かない。霊夢さんより小さくなってしまった。

それでも。神社で変わりなく過ごせる今が幸せだと思う。



爽「……………………ん?」



鼻の頭にぽつりと冷たい感触がする。指で鼻の頭に触れてみると、指先が濡れていた。
そうして、ぽつり、ぽつりと、雨が降ってくる。



爽「…………雨、だ………………ふふっ、雨が降って…………」



爽「………………あっ、洗濯物!霊夢さーーーん!!洗濯物取り込むの手伝ってくださいーー!!!」



~~~~~~~~~~~~~~~~

一区切り。


い 爽 第二編
ろ ねくすとちゃれんじゃー
↓3

とても悩むけど

ro

おつおつ
実に爽らしい区切り
第二編では霊夢との仲に進展はあるのかっ

神社にマスコットがどんどん増える

今回は本編の更新は無し。

【プロフィール】
名前:河井 爽
種族:妖怪
性別:なし
髪色:縹色
能力:水を操る程度の能力

【暫定ステータス】
器用度:10

【スキル】
家事:身に染み付いた生活習慣。

【備考】
博麗神社に居着いた妖怪。
元は水の神だったが紆余曲折を経て水の妖怪とかいうよくわからないものに格下げ。
中性的な容姿だが背が低いため子どもに見える。実際、性別はない。
丁寧な物腰で落ち着いた印象を受けるが、本人はあまり考えて行動していない。
料理、洗濯、掃除など家事は一通りできるが、体に染み付いて慣れているだけである。
慣れていないことに対しては破滅的に不器用。薄味が好き。

【暫定進行ルール】
時間経過……適当。多分時間経過の前に安価あるから挿入したいイベントを勝手に入れればいい。

※新ルール
コンマは、何も補足がない場合は目標値を設定して1~100の下方ロール。出目が目標値を下回れば成功。
例えば器用度ロールは目標値10なので10以下で成功。11以上は失敗。つまり目標値高いほど楽だね。
1はクリティカル。適当に良い結果を付与。何も思いつかなかったらお金でも拾わせる。
100はファンブル。適当に悪い結果を付与。面倒だからどっちも1%

爽の幸運だけ決める。
↓コンマが幸運度

【暫定ステータス】
器用度:10
幸運度:73

運はいい。
実際に使うかどうかは不定。おやすみ。

ここからまた神になるのもまた一興

~~~~~~~~~~~~~~~
博麗神社・朝



博麗神社の朝はわりと早い。
霊夢さんがああ見えて意外と早寝早起きなので、私もそれに合わせて早寝早起きである。


爽「ふわぁああぁ……んっ」


そろそろ夏も近づいて、朝も明るくなるのが早くなった。
周りが明るくなると自然と目が覚めてしまうものである。


爽「……冬は遅起きになるんでしょうか?」


馬鹿言ってないで朝ご飯の準備をしよう。



い 朝食中
ろ 食後
は 朝飯前
に その他


~~~~~~~~~~~~~


「「いただきます」」


二人向い合って朝食をいただく。
今朝は白飯、茗荷の味噌汁、きゅうりのぬか漬け、茹で卵。
きゅうりはちょっと浸かり過ぎで塩辛い気がする。



霊夢「…………ん、これなに?みょうが?」


爽「味噌汁ですか?茗荷ですけど」


霊夢「味噌汁にみょうが入れたの……?」


爽「え、はい。美味しくなかったですか?」


霊夢「いや、悪くないけど……」


爽「味噌汁に茗荷入れるのは珍しいですか?たまーにしたりしますよ」


霊夢「ふーん、そうなんだ。美味しいからいいけど」


今朝もまぁまぁ好評で何よりです。

い 霊夢に何か聞く
ろ 霊夢から何か聞かれる
は その他
↓2

何を聞こう
↓1

修行は順調ですか?


爽「そういえば、紫さんとの修行は順調ですか?」


霊夢さんは時々紫さんに何やら巫女の修行をつけてもらっているらしい。
紫さんは元巫女か何かなんでしょうか。でもあの人妖怪だし……
修行のことについて霊夢さんに聞いてみると、霊夢さんは眉を顰めなんとも微妙な顔をした。


霊夢「あー……普通」


爽「普通って……」


霊夢「だって、進捗とかわかんないし。紫の小言も少なくなってきたし、悪くないんじゃないの」


爽「それでいいんですか?巫女の修行って聞きましたけど……成績悪いと解任とかなりませんよね?」


霊夢「それはないわよ……そんな巫女がいたって話聞いたことないし」


爽「大丈夫なんですか……修行ってどんなことしてるんですか?」


霊夢「色々よ……色々。神降しとか祈祷とか封印みたいな術や儀式もそうだけど、勉強もさせられてる」


爽「勉強?」


霊夢「曰く、巫女としての知識にも欠けるところが多すぎる、だってさ。……まぁそれは自覚あるけど」


爽「あるんですか」


霊夢「巫女としての勉強も修行もほとんどやったことなかったし。神様とかも詳しくないわよ」


爽「巫女なのに……よくそれで今まで務まってましたね」


霊夢「……爽、アンタも言うようになったわね?」


爽「当然の疑問だと思いますが」


霊夢「……まぁ、私強いし。どっかの馬鹿が異変起こした時に解決する分には、困らなかったもの」


爽「なるほど」


霊夢「でも……いつまで続けさせられるんでしょうね。面倒臭いから早めに切り上げてほしいわ」


爽「紫さんが教えてくださるんでしょう?」


霊夢「紫だから嫌なんだけど」


爽「えっ、そうなんですか」


霊夢「当然じゃない。アイツ意地悪なのよ……わかんないことは聞いても教えてくれないし、間違った答えに誘導したり、人が出来ないのをいつまでもニヤニヤニヤニヤ見てるし」


爽「そうなんですか。私には優しいんですけどね紫さん」


霊夢「はぁ?そうなの?」


爽「はい。時折外の世界の食材や調味料を持ってきてくれたりするんですよ。昨日も創味シャンタンDXという調味料を貰いました」


霊夢「なにそれ?」


爽「ちょっと味見したんですけど、味覇によく似た感じでした」


霊夢「いや、味覇がわからないんだけど……」


爽「えーと、中華味です」


霊夢「ふーん……そうかぁ、時々変なものがうちの食卓に並ぶようになったと思ったらアイツのせいだったのね」


爽「美味しいから大丈夫ですよ」


霊夢「確かにまぁ、いいけどさ……そういえば爽、あんた今日の予定は?」


爽「今日ですか?今日は……」


い ない
ろ ある
↓1



爽「今日は特にないですねぇ。どうかしました?」


霊夢「え、あ、いや……ちょっと聞いてみただけ」


爽「そうですか。霊夢さんの予定はどうですか?」


霊夢「私?私は……」


↓幸運ロール 目標73

はい


53 成功

~~~~~~~~~

霊夢「私も何もないわ。今のところはね」


爽「修行の予定もないってことですか」


霊夢「アイツ、神出鬼没だけど一応修行の時は決まった日に来るわ。……食事をたかりに来るのは別として」


爽「はは……じゃあふたりとも今日はやることないですね」


霊夢「そうね……」


爽「…………」


霊夢「…………」



い 「今日は神社でゆっくりしましょうか」
ろ 「何かします?」
は 何も言わない
に その他
↓2


爽「何かします?」


霊夢「……漠然とし過ぎじゃない?」


爽「ですよねぇ、何かって……なんでしょう?」


霊夢「私に聞かないでよ」


爽「そうですねぇ……うーん」


↓2 何をする?

kskst

買い物


爽「あ、そうだ。買い物行きませんか?」


霊夢「買い物?何を買いに行くの」


爽「それを探しに行くんじゃあないですか」


霊夢「……つまりただぶらぶら出かけるだけね」


爽「いいじゃないですか。……嫌ですか?」


霊夢「……嫌なんて一言も言ってないわ」


爽「そっか、よかった。じゃあお洗濯終わった頃くらいに行きましょう」


霊夢「……ん、わかった」


爽「……ふふ」


霊夢「……何?」


爽「いや、楽しみだなって。霊夢さんと二人で出かけるの久しぶりじゃないですか」


霊夢「……そうね。……その……私も楽しみよ」


爽「……あ、しょ、食器洗ってきますねっ」


霊夢「あ……うん……」


~~~~~

買い物へ

い 人里に
ろ その他買い物ができそうな場所に

テンプレ言い訳「忙しかった」

~~~~~~~~


爽「財布は持った、寝癖は直した……うん、準備完了」


霊夢「準備できたー?」


爽「はい。おっけーです」


霊夢「じゃ、行きましょうか」


爽「はーい」


つばの広い麦わら帽子を揺らして、いざ出発。
鳥居を潜り、階段を降りようとしたところで足音が続かないことに気がつく。


爽「……あれ、霊夢さん?」


振り返ると、霊夢さんは遠くの空に赤い点になっていた。


……………………


霊夢「いやーごめんごめん置いてっちゃって。そういえば飛べなくなったんだっけ」


爽「どうしようかと思いました」


私が置き去りになっていたことに霊夢さんもすぐ気が付いて戻ってきてくれた。
そりゃそうだ、霊夢さんは飛べるんだから飛んで行くだろう。


霊夢「今まで里にどう行ってたのよ」


爽「歩いて行きましたけど」


霊夢「……どれだけかかるの?」


爽「半刻ほどですね」



長い神社の階段を降り、林を通って平野の道に出て里に歩いて行く。
人間が里の外に出る用事などほとんどないため、あまり整備が行き届いているとは言い難いが、道は道である。
ちなみに半刻は現代の時間で言うとだいたい1時間くらいだそうな。



霊夢「……ごめん、今まで気軽にお使いとか頼んで」


爽「いいですよぉ、別に。私なら平気です。でも、今日はどうしましょう……」


霊夢「一人くらい持って飛べるわ。私が運んであげる。ほら、行くわよ」



そう言うと霊夢さんは私の手を握って、ふわりと飛び立った。



爽「お、おおっ?」



霊夢さんに手を繋がれて、幻想郷の空へ飛び上がる。
ぐんぐん高度を上げ、風を切って鳥と並ぶ。
繋いだ手のひらに伝わる霊夢さんの熱を感じて、なんだかくすぐったい気分に――。

爽「霊夢さん霊夢さん!!この体勢辛いです!あと怖い!速い!」


霊夢「えー?ちょっとくらい我慢しなさいよぉ。あとあんまり暴れないで」


爽「いやいやいやいやいや……!一回降ろして!降ろして下さい!!」


霊夢「しょうがないわねぇ……」


現在私は両手で霊夢さんの右手にしがみついて絶賛宙ぶらりんの状態である。
この手を離したら地面まで急転直下とか笑えない。というか怖い。すごく怖い。

一端地面に降りたあと、どうにか霊夢さんに頼み込んで別の方法で運んでもらうことにしてもらった。


霊夢「でもこれって……はぁ。まぁいいわ」


爽「ちょっと恥ずかしいけど、背は腹に変えられません」


私がより安定して霊夢さんに引っ付いておくため、背負ってもらうことにした。
つまりおんぶである。


霊夢(……爽が縮んだせいで、これじゃあ完全に小さい弟を世話する姉よね……)


~~~~~~~~~~~~~~

人里・昼前


霊夢さんに背負われて人里まで10分足らず。
霊夢さんもおんぶは恥ずかしいのか、里の入口から少し離れた場所で降ろしてくれた。
しかしいやぁ、やっぱり空を飛ぶって便利ですね。飛べなくなってから諦めてましたけど飛ぶ練習でもしましょうかね?


爽「さてはともかく!ささ、霊夢さん。まずはぶらっと里を見て回りましょうか」


霊夢「そうね。何を見ていこうかしら……」


爽「歩きながら考えればいいですよ。ほら、行きましょう」


霊夢「あっ……」


そう言って霊夢さんの手を取って歩き出す。
今日も里は活気づいている。
縮んだこの身では迷子になってしまうと難儀である。手を繋いでおけばその心配はあるまい。


い 店屋通り
ろ 屋敷通り
は その他
↓2




ずんずんと歩みを進めて里を往くうちに、次第に周りを歩く人の数が少なくなったことに気がつく。
そうして周囲をぐるりと見渡してみると、お店や露天は見かけることはできず、お屋敷と呼んでいいような家が並んでいた。
どうにも見覚えのない景色である。いつの間にか普段あまり来ない場所に出てしまったようだ。


爽「うーん……あれ?」


霊夢「もう……何?こんなとこまで来て。買い物するんじゃなかったの?」


爽「とりあえず歩いてきただけなので……この辺はあまり来た覚えがないですね」


霊夢「……呆れた」


爽「ここはどういう場所なんですか?お店がいっぱいある通りと違って、なんかお屋敷が多いみたいですけど……」


霊夢「アンタの言うとおり、お屋敷が多いから屋敷通り。里の偉い家とか古い家とかのお屋敷が大抵集まってるの」


爽「へぇ、そうなんですか」


い 見て回る
ろ 引き返す
は その他
↓2



爽「少し見て回っていっても構いませんか?」


霊夢「え?いいけど……お店とかほとんどないわよ?」


爽「いえ、普通にここのお屋敷とか見て回りたいだけです」


普段、里で私がよく訪れる場所はお店や民家の多い場所がほとんどだった。
こういう、わりと立派なお屋敷にお目にかかるのはあまりないので、興味がある。
勿論、訪ねて回るわけではなく道から周りを眺めさせてもらうだけだが……。
私の提案に霊夢さんは「別にいいけど、少しだけね」と承諾してくれた。
まぁ、霊夢さんにとっては初めて来たわけではないようだし、特に面白いものもないのだろう。
あんまり霊夢さんを退屈させない程度に見て回るとしましょう。


↓幸運ロール 目標値73 成功で散策中に何か

73→28 成功

発生する何か
↓1~3の中で最もコンマ低いもの

散歩してるあっきゅんに会う

阿求とばったり

AQNと遭遇

全部同じじゃねえか!

さすがに草

選択肢がぬぇ

~~~~~~~~


爽「ここは?」


霊夢「たしか……町井さんじゃなかったかしら。ここも古い家系だった気がするけど」



時折霊夢さんに質問しながら、建ち並ぶ邸宅の中を歩く。
たいていは旧家か、広い土地を所有する地主さんの家らしいが、たまに商家もある。
外の世界と隔絶してる幻想郷だからか、武家はいない。
決まった領主というのもいないそうだが、揉め事もたいして無いのでそれほど困らないとか。
そうして歩いていると町井さん宅の塀を過ぎた曲がり角で、知った顔とばったり会った。


爽「おや」


霊夢「あら……奇遇ね」


阿求「そうですね。こんにちは、霊夢さん……と?………………まさか弟さんですか?」


霊夢「いや、違うわよ……っていうか似てないでしょ」


阿求「まさかっ、息子!?」


霊夢「阿呆かっ!!なんでそうなるっ!!」


爽「阿求さん、お久しぶりです。ちょっと縮みましたけど河井です」


阿求「え……?あぁ、あぁ!見たことあると思えば……随分縮みましたね爽さん!何かあったんですか?」


爽「いえ、ちょっと……まぁ、色々です」


霊夢「なに?アンタら会ったことあるの?」


阿求「一度、偶然縁がありまして。二、三言葉を交わしただけですが」


霊夢「ふーん、そっか」


爽「ええ。阿求さんはどちらかへお出かけですか?」


阿求「いえ、帰りです。ちょっと小鈴……あぁ、友人のところに用事があって。お二人は……逢引ですか?」


爽「まぁ、そんなとこです」


霊夢「ちょっ……!爽!?」


阿求「おおっ、お熱いですね。爽さんが縮んじゃったのが残念ですけど」


爽「へ?…………ああ、兄弟か何かにしか見えませんしね」


阿求「それが違うんですよ。里でもちょっとした噂になってましたよ、爽さんのこと」


霊夢「えっ、爽が?……どんな風に?」


阿求「なんでも、博麗の巫女が孤児を拾って育ててるとか、妖怪の子を攫ってきたとか、はたまた外の世界から攫ってきたとか」


爽「なんですかそれ……」


霊夢「…………はぁぁぁ……頭痛いわ……何それ?里の人の中で私ってそんなことするイメージだったの……?」


阿求「誰かが面白がって吹聴したんじゃないんでしょうかね?でも、実際爽さんって神社にいるよくわかんない存在ですし」


爽「まぁ、それはそうですが」


阿求「あははっ、まぁ人の噂も七十五日といいますし、気にしなくてもいいのでは?」


霊夢「はいはい……他人事だと思って軽く言ってくれて」



い それではこれで
ろ そうそうそういえば
は その他

保守

最近見つけたが面白かった
続いて欲しいけど……

とにかく保守しなければ……

ごめんなさい。公務員試験落ちたり色々ありました。

~~~~~~~~~~~~~~~~~


阿求「あっはっはっは……さて、そろそろ私はこの辺で」


爽「あっ、はい。引き止めてしまってすみません」


阿求「いえいえ。あぁ、今度またお話聞かせてくださいね。どこから拐ってきたとか」


霊夢「阿求?」


阿求「ごめんなさい」


爽「ふふっ。お話なら喜んで。次の機会にゆっくり話しましょうね、阿求さん」


阿求「はい。その時はまたよろしく――」


……………………


霊夢「……なんなの、もう。人を誘拐犯扱いして」


爽「まぁまぁ」


霊夢「まぁまぁ、じゃないわよ。変な噂が立つと里に来づらくなるじゃない」


爽「霊夢さんあんまり里に来ませんよね?」


霊夢「……アンタに買い物とか頼むようになってからあんまり行ってないわね」


爽「たかが噂です。そのうち消えていきますよ……そんな気に病むこたぁないです」


霊夢「………………」


爽「……?どうかしました?」


霊夢「いや、アンタ変わったなって」


爽「私が?」


霊夢「初めて神社に来た時は黙りこくっていきなり頭下げるような奴だったのに、随分図太くなっちゃって」


爽「あはは……あの時は右も左もわからず不安でしたから。今は霊夢さんがいますし」


霊夢「……そ。…………ほら、行くわよ」


爽「あ、はーい」

~~~~~

屋敷見物もそこそこに、霊夢さんに手を引かれて店屋通りに向かった。
途中、私の歩幅が小さくて小走りになってるのに気がついた霊夢さんが歩調を緩めてくれた。

~~~~~

い 露天商が並ぶほうへ
ろ どこかの店に入る
は その他
↓2

来てた

~~~~~

店屋通りに入って少し歩いたところに、様々な露店が並んでいる場所があった。
奇抜なデザインの古着が山積みだったり、怪しげな小物が広げられていたり、珍妙な置物がこちらを睨んでいたり――
他には何の肉か分からない串焼きとか、カラーひよことか……なんでこんな店が多いの?普通の店もあるけれど。
奇っ怪な店はあれど、行き交う人の数は多く、不思議な活気に溢れていた。

~~~~~


爽「うわぁ……こんな場所が里にあったんですね……」


霊夢「アンタ、里にはちょくちょく来てるでしょう?」


爽「私はもっとあっちの……醤油屋とか八百屋とか並んでる方に行くことが多いですから。大抵霊夢さんのお使いで来るだけですし」


霊夢「この辺は月に1、2度くらいでこういう露天が出るけど……里に来た時に寄り道とかしないの?」


爽「しませんが。私のお金じゃないですし」


霊夢「……あぁ、そうね。小遣いとかあげてないからアンタ無一文ね」


爽「えっ、はい。そうですけど」


霊夢「……今度からお小遣いあげるわね」


爽「特に必要と思ったこともなかったから言ってませんでしたけど、まさか気がついてなかったとは思いませんでした」


霊夢「……ごめんね?」


どこの露店を見ていく?
↓3まで

怪しげな小物売り

串焼き

アクセサリー屋さん

古着の露天

きてたー
待ってたよ


爽「しかしこれは……目移りしてしまいますね」


霊夢「変なのに引っかからないでよ?」


爽「大丈夫です。霊夢さんと手繋いでますから。あっ、霊夢あっちの店見ましょう」ぐいぐい


霊夢「ちょっ……」


爽「うわぁー……色々置いてありますよ、なんだろこれ……わぁこれ気持ち悪い」


小物屋「おいおい嬢ちゃん……売りもんなんだからあんまり雑に扱わないでくれよ」


爽「あっ、ごめんなさい」


小物屋「まぁ、見る分には存分に見ていってもらって構わないがよ。巫女さんもどうも」


霊夢「こんにちは。……何屋なの、ここ?」


小物屋「見ての通りですぜぃ」


爽「見ても何なのかよくわからないものが売ってるお店ですよ」


霊夢「何の答えにもなってないわよ……これとか何に使うの?」


小物屋「それはだな、米を炊く時に一緒にお釜に入れると……」


爽「えっ……こ、これをお釜に入れるんですか?食べられそうにないんですけどこれ」


小物屋「あぁ、それは食いもんじゃねえしな。これ入れて米炊くと炊き上がった米が真っ青になる」


霊夢「うえっ……」


小物屋「安くしとくぜ」


爽「買いません」


小物屋「なんでい」


怪しげな小物屋で売ってる怪しげなもの
↓3つ

青い石のペンダント

メガドライブ(故障)

家にあるだけで家事が上手になる木彫りのスズメ


小物屋「まぁ他のもんも見てってくれよ」


爽「ふーん……あっ、このペンダント綺麗ですね。青い石……何かの宝石でしょうか?」


小物屋「あぁ、それガラスだぞ」


霊夢「アンタ商売する気あんの?」


小物屋「んな高価なもんがこんな店にあるものかよ」


爽「……ま、まぁ見た目は綺麗ですし?」


霊夢「ったく……ん?これ……霖之助さんのお店で似たようなの見たことあるような」


小物屋「お?巫女さん、それが何だか知ってるのか?」


霊夢「いいえ。似たようなの見たことあるってだけよ」


小物屋「なんでい……折角そいつが何なのかわかるかと思ったのによう」


霊夢「なんで売ってるものが何かも把握してないの?」


小物屋「それ無縁塚で拾っただけだしよう……」


爽「あっ…………メガドライブ?」


小物屋「嬢ちゃん、お前これ知ってんのか!」


爽「まぁ……ここに書いてある文字読んだだけですけど。一応知ってるものです」


小物屋「そうかそうか!で、これ何なんだ?」


爽「ゲーム機……遊びに使うものなんですけど、これだけだと使えませんね。コードもテレビもなければ……」


霊夢「あー……つまり使えないのね?」


爽「あっても使えるかどうかわかりませんけど。これ見たところ割りと状態良くなさそうですし」


小物屋「あーそうかい……ただの置物ってわけか。あんがとな嬢ちゃん」


爽「いえ……私も実物見るの初めてです」

霊夢「アンタ記憶喪失じゃなかった?」


爽「あ、そうでしたね。なんで知ってるんでしょうか?まぁ外から来たらしいって紫さんも言ってましたし、多分そのせいでしょうね」


小物屋「よくわからんが、嬢ちゃんは幻想郷の外から来たのか。小せえのに大変だなぁ」


爽「まぁ、縮んだり色々大変でしたけど、概ね幸せに暮らしてます。あ、この置物よく出来てますね。スズメですか?」


霊夢「どれどれ?……あら、いい出来ね。いくら?」


小物屋「あーそれか。それは――くらいだな」


霊夢「……高くない?ちょっと出来がいいからって、ただの木彫のスズメじゃない」


小物屋「ちっちっち。ただの彫り物じゃあないんだよなぁ」


爽「と、言うと?」


小物屋「これをだな、家に飾っとくだけであら不思議!料理洗濯掃除その他家事全般がスイスイ上手くなるって話の縁起物よ!!」


霊夢「胡散臭……」


小物屋「お、おいおいおい……言っとくが嘘じゃねえぞ?」


霊夢「アンタ、自分が今店に並べてる他の売り物見て信じてもらえるとでも思う?」


爽「ガラスのペンダントとか置いてますし」


小物屋「それは正直に言っただろ!!」


霊夢「他にめぼしい物はなさそうねぇ……爽、何かほしいものある?」


爽「え?うーん……」


い 青い石のペンダント
ろ メガドライブ(故障)
は 家にあるだけで家事が上手になる木彫りのスズメ
に 米を炊く時にお釜に一緒に入れるだけで炊き上がったご飯を真っ青にできる黒い塊
ほ その他
へ 買わない
↓3

加速下

kskst


爽「……あ、あのー……」


霊夢「何?」


爽「あのスズメが欲しいかなー、なんて……」


霊夢「………………はぁぁー……」


爽「や、やっぱり駄目ですよね……ごめんなさい。行きましょ……」


霊夢「いいわよ。はい、おっちゃんお金」


小物屋「おっ、毎度ありぃ」


爽「えっ!?い、いいんですか?微妙に高いだけの胡散臭いただの木彫りの像ですよ!?」


小物屋「てめぇで欲しいっつっといて随分言うじゃねえか」


霊夢「まぁ……それは置いといて」


爽「でも……」


霊夢「アンタが欲しいって言ったから買った。それだけ。よく働いてくれてるしね。今までの駄賃代わりよ」


爽「霊夢さん…………ありがとうございます!」


木彫りのスズメを手に入れた。


~~~~~~~~~~~~~~~


爽「~♪んふふ~♪」


霊夢「はしゃいじゃって……転んで壊したりしないでよ」


爽「大丈夫ですー!」


霊夢「はぁ…………まぁ、いっか」


爽「あ!ねぇねぇ霊夢さん霊夢さん!串焼き売ってますよ串焼き!美味しそうじゃないですか?」


霊夢「食べたいの?」


爽「えーと……はい!」


霊夢(なんか素直になったなぁ。……いや、食べ物の時はいつもこんな感じだっけ)


爽「駄目……ですか?」


霊夢「一本だけね。はい、買ってきなさい」チャリン


爽「ありがとうございます!霊夢さんはいらないんですか?」


霊夢「遠慮しとく。何の串焼きかわからないし」


爽「そうですか。じゃあ買ってきます!」

………………


爽「すいませーん、串焼き一本くださーい」


串焼き屋「あいよ。熱いから気ぃ付けて食いな、坊主」


爽「ありがとうございます!これ、何の串焼きなんですか?」


串焼き屋「あ?営業秘密だよ」


爽「えー……そうですか」


………………


爽「買ってきました!」


霊夢「おかえり。何の肉か聞いた?」


爽「営業秘密だって言ってました」


霊夢「そ。歩きながら食べなさい。行くわよ」


爽「あ、はい。…………ん、美味しいです」


霊夢「そう。良かったわね」


爽「はい!食べますか?」


霊夢「いい。アンタ一人で全部食べちゃいなさい」


爽「…………美味しいのに……」


↓幸運ロール 目標73

35 成功。良かったね。

~~~~~~~~

爽「あーおいしかったです。ごちそうさまでした」


霊夢「どんな味だったの?」


爽「お肉は脂身は少なめで淡白な感じでした。でも独特の臭みみたいなのがあって、濃いタレで誤魔化そうとしてた感じです」


霊夢「ふーん……」


爽「タレがちょっと辛めでしたけど、いい味でしたし、食べたこと無い味のお肉だったので新鮮でした!」


霊夢「良かったわね。お腹壊さないでよ」


爽「あははっ、ちゃんと火通ってましたから大丈夫です!」


霊夢(だといいんだけど。)


爽「あ、やっぱり霊夢さんも食べたかったんですか?戻ってもう一本買いますか?」


霊夢「いらない。………………ん」


爽「どうしたんですか?…………わ、可愛いお店ですね」


アクセ屋「………………ん?あぁ…………嬢ちゃん達、良かったらどうだい」


霊夢「んー……そうね。爽、いい?」


爽「はい。私もちょっと見たいです」


アクセ屋「うん、うん……ゆっくり見ておいき」


爽「はい。ありがとうございます。……わぁ、どれも可愛いですねぇ」


霊夢「そうね。…………うん、良い」


アクセ屋で売ってるもの
↓2まで

翠の小さな石がはまった指輪


赤い石付き




霊夢「この指輪、綺麗ね……これ、翡翠?」


アクセ屋「まさか。そんなもん並べてたら盗られちまうよ」


霊夢「それもそうね。でも……」


爽「こっちの簪も、いい感じじゃないですか?」


霊夢「あら。簪なんて珍しい」


爽「珍しいんですか?」


霊夢「あんまり見ないわね。でも、アンタの髪じゃあ短すぎない?」


爽「霊夢さんには似合いそうですよ。ほら、赤で霊夢さんの黒い髪にもきっと合います」


霊夢「そ……そう?」


爽「はい。ほら、こうして……ほら可愛い。ですよね?」


アクセ屋「そうだねぇ。よく似合ってるよ」


霊夢「も、もう……おだてないでよ」



い 指輪を買う
ろ 簪を買う
は 両方買う
ろ いらない
↓2


アクセ屋「で、その簪買っていくのかい?」


爽「せっかくだし、買っちゃいましょうよ。とっても似合ってるんだから勿体無いです」


霊夢「商売上手なんだから……わかった、買うわ。できれば包んで欲しいんだけど」


アクセ屋「あいよ。まいどあり」


霊夢「それと……この指輪も貰うわ」


爽「あれ、気に入ったんですかそれ?」


霊夢「そういうわけじゃないけどね」


アクセ屋「買ってくれるんだったら何も言わないさね。はいよ、お待ちどう様」


霊夢「はい、ありがと」


爽「早速装備していくかい?」


霊夢「しないわよ。っていうか何?」


爽「なんか言いたくなって……」



幸運 目標73以下で成功で何もなし 半分の36以下で良いこと
↓1 簪 
↓2 指輪

やー

簪 34 幸運の半分以下なので良いこと
↓1 なんか良さ気なエンチャント

指輪 81 幸運に失敗なので
↓3 なんか呪い

小銭拾う

身につけた者の魅力を引き上げる

欲望の押さえが効きにくくなる

良いことがしょぼい・・・

簪 小銭を拾う
指輪 欲望の抑えが利きにくくなる

そもそも爽に所持させる流れじゃないやこれ。なんで安価したんだろ。
~~~~~~~~~~~


爽「簪、挿してかないんですか?」


霊夢「結う練習してからね。っていうか挿すなら包んでもらわないから」


爽「そうですか。残念です」


霊夢「普段使わないからちゃんと結えるかな……髪結ったりできる?」


爽「できません。多分ひどいことになります」


霊夢「そうね。そもそもあなた、髪短いものね」


爽「伸ばしてみようかな……次は何処に行きますか?」


霊夢「ん、今日はこの辺にしときましょう。これもあるしね」


爽「ん、さっきの指輪ですか?それが何か?」


霊夢「なーんかねぇ……ちょっと変な感じがして。後で調べておこうかなって」


爽「私は何も感じませんが……霊感とか無いんですかね」


霊夢「ま、悪いものじゃなければいいんだけど。っていうか爽、あんた妖怪でしょう」


爽「今、見た目通りの力しかないんじゃないですか?その辺の子どもと殴り合ったらいい勝負しそうです」


霊夢「それは流石に言い過ぎ。野良犬くらいなら追い払えるでしょう」


爽「まぁ……犬、好きですし」


霊夢「それは関係ないでしょ」


爽「あはは……帰りもおんぶしてもらますか?」


霊夢「……仕方ないでしょ。宙吊りで帰りたい?」


爽「それやられたら泣き喚きます」


~~~~~~~~

い その日の夜
ろ 日は変わり
は その他
↓2

~~~~~~~~~~~~

その後、無事に霊夢さんに背負われて神社へと戻った。

また二人でこうして出歩けるといいな。次は自力で飛んでいきたいけれど。

~~~~~~~~~~~~
博麗神社・夜


爽「あ~………………気持ちいいなぁ……」


爽(ずっと思ってたけど神社の裏に温泉沸いてるっておかしいですよね……)


爽「…………」


爽「気持ちいいからいいやぁ……」


場所は博麗神社の裏手。少し前に温泉が湧き出て以来、露天風呂になってる。
なんともミスマッチのような気もしないでもないが、神社に住む者からすれば大変有り難いことである。
私も度々浸からせてもらっているが、やはり露天風呂は良いものだ。


い ぼーっと夜空を眺める
ろ たまにはお酒でも
は あ、猫だ
に そろそろ上がろう
ほ その他

↓2



「にゃーん」


爽「ん?」


「にゃーん」


爽「わぁ、猫だぁ……ねこー、ねこねこー」


「なーお」


爽「わ、お湯に浸かってる。猫って水嫌いじゃあなかったですかね……」


「にゃあ」


爽「そうですよねー……猫さんだって温泉浸かりたいですよねー……」


「にゃーん」


爽「…………」



「……っと。猫の姿じゃあ挨拶も出来ないね。隣、邪魔するよ」


爽「…………えっ?誰ですか?」


お燐「あたいは火焔猫燐。地獄の火車よ。あんまり長ったらしい名前好きじゃないからさ、お燐って呼んで欲しいな!」


爽「えっと……河井爽です。…………えっ、お燐さん、さっきの猫さんですか」


お燐「うん。あれじゃあ喋れないから、挨拶だけはしとこうかって思ってさ。見ない顔だけど、何処の子かい?」


爽「しばらく前からこの神社でお世話になってます」


お燐「え、神社の?しばらく来なかった間にこんなのが住み着いたんだねー」


爽「まだ半年も経ってないですけどねぇ。地獄って、地底のですか?」


お燐「そうだよー。お嬢ちゃん、地底のことご存知?あたいはその地底にある地霊殿ってお屋敷で飼われてる猫さ!」


爽「地霊殿……聞いたことあるような無いような……地底には一度だけ行ったんですけど、鬼の人に捕まって記憶が曖昧で……」


お燐「あっはっはっはっ!そりゃ災難だったねぇ!でも生きて帰ってこられたんでしょ?こんな小さいのに大したもんじゃない」


爽「その時は一人じゃなかったので、その人に連れて帰って貰ったんだと思います。気がついたら神社で寝てましたから」


お燐「そりゃあ幸いだったねぇ……いや残念だ」


爽「……?」


お燐「あはっ、なんでもないよ。あたいの趣味の話」


爽「……?? そうですか」


い 趣味って?
ろ 地霊殿って?
は 綺麗ですね
に お先に上がります
ほ その他
↓2


爽「その趣味ってなんですか?」


お燐「んー?お嬢ちゃんにはちょーっと早いかなー」


爽「……む。私は子どもではありません」


お燐「何言ってんのさ、そんなちっこくて」


爽「ある事情で小さくなってしまっただけです。それに妖怪ですから、見た目はあんまり関係ないでしょう」


お燐「妖怪こそ見た目通りの奴ばっかぁだよ。頭ン中がそのまま服着て飛び回ってるようなもんさ!だから、ちっこい嬢ちゃんは子ども!」


爽「むー……」


お燐「ほらほら、そうやって子供って言われてむくれるのが子供だよ」


爽「む。いやしかし……私は子供ではないのです。昔はこう……もっと背も高くて、アレでしたよ、アレ」


お燐「アレって何さ」


爽「……大人の色気?に溢れてました」


お燐「あははは!!嘘っぽーい!」


爽「すみません、ちょっと盛りました。色気はなかったです」


お燐「だろーね!まぁ、ちょっとからかっただけよ。教えてあーげるっ。あたいの趣味はね……」


爽「趣味は?」


お燐「――死体集め♪」


爽「………………死体?」


お燐「そっ♪死体を拾ってきてさぁ、部屋に飾るんだよ!色々コレクションしてるのさ」


爽「死体……死体かぁー…………」



い 気持ち悪っ……
ろ 昆虫採集みたいですね
は ネクロフィリア……?
に その他
↓2


爽「…………あのー……」


お燐「ん?なあに?」


爽「もしかして、そういう趣味のお方だったんですか……?」


お燐「え?そういうって……いやだから死体集めが趣味だって今言ったんだけど」


爽「いえ……端的に言えば……」


お燐「言えば?」


爽「ネクロフィリアなんですか?」


お燐「ねく……なんだって?」


爽「死体に対して性的興奮を覚え、性欲の解消に死体を用いる感じの道の方なのかなぁと」


お燐「…………・はぁあっ!!?」


爽「私は自分では性的マイノリティに対して寛容であると思ってたんですけど、やっぱり死体相手というのは少し……」


お燐「いやいやいや!!何その発想!?」


爽「だって部屋に飾って愉しんでるって言ってたじゃないですか」


お燐「飾って見て楽しむんだよ!!それに飾ってんのは特別気に入った極一部だけで殆どは地獄の釜の燃料!半分お仕事!!」


爽「そのお気に入りを使ってるんでしょう?」


お燐「使うって表現やめろ!!そういうのないから!」


爽「ごめんなさい、気に障りましたか?」


お燐「……だいぶね。まったく……気狂い扱いされたことはあるけど変態扱いは初めてだよ。それも超ド級の変態扱い……」


爽「私もそういった趣味を持った方でも許容しようと努力していますが……」


お燐「まだ続ける?お嬢ちゃん、灼熱地獄に放り込んでやろうかい?ガキは脂が良いからよく燃えるよ」


爽「ごめんなさい」


お燐「よろしい。……まー妖怪の死体なんざ要らないけどね。やっぱ人間じゃないと」


爽「もしかして自分で人間を殺したりするんですか?」


お燐「それは趣味じゃないね。妖怪に襲われて死んだ死体なんかつまんない。やっぱ普通に事故とか病気とか人間に殺されて死んだのじゃなきゃあね!」


爽「へー」


お燐「お嬢ちゃん、もうちょっと興味ないってこと隠す努力しよう?」


爽「すみません、正直者なので」


お燐「なんでも正直者だって言えば許されると思わないの」


爽「はい」



い 地霊殿って?
ろ やっぱ死体のこと話して
は お先に上がりますね
に その他
↓2

寝ます

おつ


爽「そういえば地霊殿ってとこにいるんでしたね」


お燐「ん?それが何か?」


爽「どんな場所なのかと。なんかの観光地ですか?」


お燐「あはは、ただのお屋敷だよ。さとり様の」


爽「さとり様?」


お燐「あたいらのご主人様。旧地獄の管理人?みたいなこともしてるよ。偉いでしょう」


爽「偉い人なんですね」


お燐「もっちろん!だってあたいのご主人様だよ!」


爽「その方のこと、よく慕ってるんですね」


お燐「え?いや……まぁ……あはは。それは、まぁ、勿論」


爽「……?なにか思うところでも?」


お燐「ないわけじゃないかなーって。でも良い人だよ。あたい達ペットにも優しくしてくれるし」


爽「ペット……ペットですか……飼われてるんですね。いい趣味だと思います」


お燐「あたい猫だからね。さっき見たでしょ」


爽「動物愛護はいい趣味だと思いますが?」


お燐「くっ……!」


~~~~~~~~~

爽「…………あー。そろそろ上がります。ちょっとのぼせました」


お燐「ん、そーかい。じゃああたいはもうちょっとゆっくりしてこーかなー」


爽「ごゆっくりどうぞ。おやすみなさい……」


お燐「んー」


~~~~~~~~~
↓幸運73 失敗で……

低けりゃ成功だっけ?(ど忘れ)

>>546 そうです。忘れてても仕方ないね。

76 失敗
~~~~~~~~~~~~~
博麗神社 深夜


爽「…………くー」


お燐「…………にしし」


~~~~~~~~~~~~

~~~~~~~~~~~
???・朝


爽「………………ん」


微かな違和感と共にゆっくりと目を覚ます。
寝ぼけ眼を擦って、ぐっと伸びをして、大きく息を吐く。
そしてくるりと部屋の中を見渡すと、ぽすんとまた布団に体を預けた。


爽「…………知らない天井だ……」



い 下手に動かないほうがいい。待つ。
ろ とにかくここを出ねば。
は その他。
↓2


爽「何処だろう、ここ」


目が覚めたら見知らぬ部屋で寝ていた。
昨日は酒を飲んだわけでもないし、勿論こんな部屋に来た覚えもない。
きちんと自分の部屋の布団に入ったはずだ。
しかし、今こうして私のものではないベッドの上にいるのは現実だ。目を逸らしてはいけない。
いや、もしかしたらこの状況自体、私が夢を見ているだけという可能性もあるが。
とにかく、よくわからない。何をするにしても情報が足りない。


爽「……むーん」


部屋を出て、ここが何処なのか探るべきだろうか。
でも見知らぬ場所でふらふらと出歩くのって危なくないだろうか。
危ないよね、うん。
今はこの部屋でじっとしていよう。
もしかしたら誰かが訪ねてくるかもしれない。
それが私をここに連れてきた人物であるなら尚更、ここにいたほうがいい。
そして、もしこれが夢の中ならば、もう一度眠ることで現実に戻れるかもしれない。
やることは決まった。おやすみなさ――



カチャリ、と。
部屋のドアが開く音がする。



入ってきたのは――
い お燐さんだ。
ろ 黒い羽が生えた人だ。
は 眠そうな目をした、変な管を纏ってる人だ。
に ……あれ?
ほ その他
↓2

うにゅ
おやすみなさい

おつ

おつ


部屋に入ってきたのは知らない女性だった。
まず目に入ったのは背中から生えているであろう黒い翼である。
両腕を広げたのと同じくらいの大きさを持つその翼は、柔らかそうな羽をふわふわと揺らしていて、屋内では実に邪魔そうだった。
翼と同じ色を持つ艷やかな髪は、頭の後ろで緑のリボンで結われながらもその墨を腰まで垂らしている。
ゆらゆらと翼と髪を揺らすその姿は、長身でありながら女性というより少女と言うべき雰囲気があった。



「あ、起きてた」


爽「……ええと。おはようございます」


「おはよー。お燐に起こしに行けって言われたから来たけれど……はいこれ朝ごはん」


爽「あ、ありがとうございます……あなたは?」


お空「うん?私?お空でいいよ」


爽「お燐さんのお知り合い……ってことは、ここは地霊殿って場所ですか?」


お空「えっと……そうだけど?うにゅ?なんで知らないのに来たの?というかあなた誰?」

そういえば名前も名乗っていなかった、と今更ながら自己紹介をする。
お空さんのことも改めて自己紹介してもらった。
フルネームは霊烏路空と言うらしい。背中の黒い翼といい、カラスの妖怪なのだろう。
空(うつほ)とは、古風で良い名前だ。
あまり女の子らしい可愛らしい名ではないと思うが、おくうと呼ぶのなら気にすることもないか。
ついでに、気がついたらここにいたということも話す。



お空「気がついたらここに……瞬間移動とか?便利そうね、その能力」


爽「いえ、そんな能力は持ってませんが……寝ている間にお燐さんが運んできたんじゃないんですか?多分」


お空「なんでお燐がそんなことするの?あなた、生きてるでしょう」


爽「動機はさっぱりわかりません。でも、お燐さんに私を起こしに来るように言われたんでしょう?」


お空「あれ、なんで私がお燐に言われて来たって知ってるの?まさか、あなたもさとり様と同じなの?でも第三の目は無いし……」


爽「いえ、先ほどお空さんが自分でそう言ったんですが」


お空「うにゅ?そだっけ?」


爽「………………まぁ、とにかく」


お空「うん」


爽「お燐は私がここにいることを知っていたということで、それならやはり彼女が私を連れてきたのではないかと」


お空「そっか、なるほど。じゃあそうなのかもね」


爽「はい」

お空「でもなんでだろう?どうしてお燐があなたを連れてきたの?」


爽「いや、それはお燐さんに聞かないとわからないんですが。というかさっきも言いましたよね」


お空「うにゅ?」


こてん、と首を傾げて不思議そうな顔をする。頭上にははてなマークが浮かんできそうだ。
その姿は実に愛らしい、が。
カラスの妖怪というのは頭もカラスなのだろうか。少し失礼なことを考える。


い お空に何か聞く
ろ お燐のとこへ案内してもらう
は さとり様って?
に とりあえず食べよう
ほ その他
↓2


爽「ところで、あなたもさとり様という方のペットなのですか?」


お空「そうだよ!なんでさとり様のこと知ってるの?知り合い?」


爽「いえ、お燐さんから聞きました。『あたいらのご主人様』だと」


お空「うん、私のご主人サマ。さとり様優しいんだよ」


爽「そういえば先ほど言った『さとり様と同じ』とはどういう意味だったんですか?」


お空「そんなこと言ったっけ?うーん……ん!あなたもさとり様と一緒で背がちっさいね!」


爽「さとりさんは背が小さいのですね。というより、お空さんの背が高いのだと思いますけど」


お空「そうかな?あ、でもお燐よりも私のほうが大きいし、そうなのかもね。でもさとり様はお燐よりちっさいよ!これくらい!」


爽「…………ほんとに?私の半分くらいなんですけど……」


お空「うーん……?もうちょっと大きかったかな?こんなくらい?こんなくらいかな?」


爽「まぁとにかく背が低いと」


お空「うん!」


~~~~~~~~~
その後、お空さんと適当に話をしながらお空さんが持ってきてくれた朝食を食べた。
お空さんは頭のなかも大変可愛らしい方のようで、さとり様というかたのこと、お燐さんのこと、地霊殿のこと、大してよくわからなかった。



い お空の仕事についていく
ろ お燐を探す
は さとりを探す
ほ その他

↓2



お空「ん、あ、私そろそろ行くね。お仕事あるから!」


爽「ちょっと待ってください、その前に一つ聞いていいですか?お燐さんがどこにいるか教えていただきたいんですが……」


お空「えー、お燐?えーっとね……私はさっき部屋で逢ったんだけど、今はどうかな……」


爽「そうですか……お燐さんに会っておかないと帰れないんですけど」


お空「たぶん、今日はまだ地霊殿にいるとおもうよ。探したら見つかるとおもう!」


爽「わかりました、ありがとうございます。お仕事がんばってくださいね」


お空「えへへ、もっちろん!ありがとね!」


~~~~~~~~~~~~~~

そろそろ部屋を出てお燐さんを探すこととしよう。
お空さんと話し込んでしまってわりと長居してしまった。
しかし、どこを探そうか……


現在地:二階 客室

い 二階を探す
ろ 一階に降りる
は その他

↓2

●二階を探す

い 客室
ろ 扉に「お空の部屋」と描かれたプレートがかかっている部屋
は 扉に「お燐の部屋」と描かれたプレートがかかっている部屋
に 扉になにもかかっていない部屋
ほ 他の部屋の扉より一回り大きい扉の部屋
へ その他

↓1

に 扉になにもかかっていない部屋

~~~~~~~

二階の部屋から回ってみることにした。
部屋から出て、扉の一つをノックしてみる。


コンコン、コンコン。


反応はない。どうやら鍵はかかっていないようだ。


い 入る
ろ 別の場所を探す
↓1

:入る

↓1 幸運:73

やー

69:73 成功
~~~~~~~~

かちゃりと扉を開けて中に入ってみる。
無礼なことだとはわかっているものの、好奇心のほうが勝ってしまった。

どうやら、誰かの私室であるらしい。
天井、壁紙、テーブル、鏡台、机、ソファ、クッション、ベッド、枕。
そのどれもにハートマークのデザインが使われている。
きっと部屋の主がハートマークを好んでいるのだろう。
ソファやベッドの上にはぬいぐるみが数多く並んでいた。
その中には黒猫やカラスのぬいぐるみもあった。
もしかしたら、この地霊殿のペットたちをモチーフにしたぬいぐるみかもしれない。
部屋全体はあまり片付いているわけではなく、小物や服などが少し散らかっていた。

ペットたちのぬいぐるみがあった……ということはお燐さんやお空さんの部屋ではないのかな。
地霊殿の主、彼女らペットたちのご主人様であるところのさとり様の部屋だろうか。

部屋の主は留守のようだ。
このまま部屋を荒らして回るのは良くないと思い部屋を出ようとすると――。



「何してるの?」


突然声をかけられた。
声のした方を向くと一人の少女が立っていた。
光の当たり具合によっては緑がかって見える色素の薄い髪を緩く波打たせ。
ゆったりとした袖を持つ暖かな黄色の上着と、薔薇の模様のあしらった緑のスカート。
体には紫の管をまきつかせ、そして肩のそばには同色の球体が浮かんでいる。
そんな、掴みどころの無い印象の少女がいた。
それも、扉の外からではなく、部屋の中に。
いつからいたんだろうか。部屋に入った時にはいなかったはずなのに。
いや、本当にいなかったのだろうか?しかし、この部屋に隠れられそうな場所はあまり無い。
しかし、この一瞬で全く気が付かれることなく扉から入って私のそばを通り抜けることが可能なのだろうか――。


「ねぇ……何してるの、って聞いてるのだけど」


爽「え、あぁ……ごめんなさい。勝手に部屋に入ってしまって。ただちょっと興味本位だっただけです」


「ふーん……?ところで、あなた、誰?興味ってのはもしかして盗むものへの興味ってことなのかな」


爽「いいえ、泥棒じゃないです……。私はお燐さんにここ、地霊殿に連れてこられた者でして。彼女がいないとどうにもしようがありませんので、お燐さんを探していたんです」


と、怪しまれているのでここにいる経緯をごく簡単に説明する。
ついでに自己紹介もしておいた。


こいし「そうなの。お燐が拾ってきたのね。私は古明地こいし。ここは私の部屋ね」


爽「すみません。ノックして誰もいないのはわかってたんですけど、こう、どうでもいい時に好奇心がむくむくと……」


こいし「ふふ。私、最初からずっとこの部屋にいたよ?」


爽「……え?」


い こいしと話す
ろ 別の部屋へ行く
は その他
↓2

い:こいしと話す

間を空けた期間にハマったモノで作風というか文体というかシステムがコロコロ変わります。
次はもう少し早く来ます。おやすみなさい。

おつー



こいし「そんなにおかしい?ふふ、ここ、私の部屋なのに。私の部屋に私がいてもおかしくないよね?」


爽「あ、え……いや、まぁ……それは、そうですが」


こいし「そう。おかしくないの。ふふふ、そういうこと」


爽「はぁ、そうですね」


確かに、ノックして返事をしなかっただけ……ということもあったかもしれない。
しかし、私が部屋に入った時には誰もいなかったはずだ。
もしかして入口からは見えない場所に隠れていたのだろうか。おそらくそういうことだろう。
彼女が、こいしさんがそうとは言わないのは、私で遊んでいるのではないだろうか。
退屈していたのだろうか。この不可解な雰囲気の少女に私は少し興味を持ち始めていた。



爽「そういえば、さきほど古明地とおっしゃってましたね。古明地さとりさんのご家族でしょうか」


こいし「お姉ちゃんを知ってるの?」


爽「いいえ、知り合いではありませんが……他の方から地霊殿の主だと聞き及んでます。妹さんだったんですね」


こいし「うん、そう。私はお姉ちゃんの妹よ。お姉ちゃんと違って何もしてないけどね」


爽「そうですか」


こいし「お仕事とかよくわかんないし。あ、そういえば最近お姉ちゃんに会ってないなぁ」


爽「さとりさんはご多忙なんですか?」


こいし「さぁ?多分家にいると思うけど。忙しいかどうかは知らない。私がしばらく帰ってきてなかったから会ってなかったの」


爽「出掛けていたんですね。……あ、帰ってきたばかりというならお疲れでしょうし、お邪魔でしたか?」


こいし「そもそもあなたのこと呼んでないけどね」


爽「申し訳ありませんでした」

こいし「あは、別にいいよ。つまらないわけでもないし」


爽「ありがとうございます。しばらく帰ってこなかった、というのは旅行か何かですか?」


こいし「んー?別にそういうわけじゃないけど……」


爽「迷子だったんですか?」


こいし「――迷子!あはっ、そうだね。迷子になってたのかも。それでふらふらしてたら、いつの間にか家に戻ってた」


爽「それは……大変でしたね」


こいし「そっかな?面白かったような気もしないような。どうだろ。お寺にいたんだけど」


爽「お寺?命蓮寺ですか?」


こいし「うん、多分そんな名前のお寺だったと思う。知ってる?」


爽「名前は伺ったことはあります。そこに滞在してたんですね。こいしさんは仏門なのですか?」


こいし「え?わかんない。なんかそこのお寺の人に気に入られちゃって。難しいことをいろいろ言ってたけど聞き流してた」


爽「そ、そうですか」


こいし「あ、でもご飯は美味しかったなー。何泊かさせてもらったんだけど」


爽「お寺の食事といえば、やっぱり精進料理なんでしょうか」


こいし「お肉とかは使ってなかった。でも凄いね、野菜だけでいろいろ作るの。お肉みたいなのとか」


爽「そうですか。機会があれば教えてもらいに行きたいですね」


こいし「あなた料理好きなの?」


爽「それなりには」


こいし「私食べる専門!」


爽「あはは……」


~~~~~~~~

こいし「……あふ。……ん」


爽「すみません。話しすぎてしまったみたいですね」


こいし「いいよ別に。ん、でもそうね。私はこれからちょっと寝るね」


爽「では失礼します。おやすみなさい」


こいし「お姉ちゃん探してたんだっけ?見つかると良いね。おやすみなさい」



~~~~~~~~
●二階

×い 客室
ろ 扉に「お空の部屋」と描かれたプレートがかかっている部屋
は 扉に「お燐の部屋」と描かれたプレートがかかっている部屋
×に 扉になにもかかっていない部屋
ほ 他の部屋の扉より一回り大きい扉の部屋
へ 一階へ
↓2

ほ 他の部屋の扉より一回り大きい扉の部屋

~~~~~~

一通り二階の廊下を回ったあと、他の扉より一回り大きな扉の前に来た。
ノックをしてみるが返事はない。
ドアノブに手を伸ばしてみるが、鍵がかかっているようだ。


い 別の場所を探しに行く
ろ 鍵開け
は その他
↓2

は 扉に耳を当て中の音を聞いて様子をうかがう

は 扉に耳を当て中の音を聞いて様子をうかがう

~~~~~~~


つい先程、こいしさんが部屋にいるのに気が付かなかったということがあった。
もしかしたらこの部屋にも誰かがいるかもしれない。
ということで中の様子を探ってみる。

扉に耳を当て、息を潜めて耳を澄ませる。
呼吸の音も、衣擦れの音さえも出さないよう、じっと壁に張り付き、耳に神経を集中させる。


……。


…………。


………………。


特に物音はしなかった。




い 別の場所を探しに行く
ろ 鍵開け
は その他
↓2

い 別の場所を探しに行く

~~~~~~

あの部屋は留守なのだろう。
鍵がかかっている時点で多分そうだろうと思ったが。
特に意味はなかったが、忍者みたいで楽しかったのでよしとしよう。

そういえば、こいしさんは何故私がさとりさんを探していると言ったのだろう。
お燐さんに会って地上へ帰してもらえればそれでいいのだが。
しかし、お燐さんのご主人様であるさとりさんに言っても解決しそうだ。



●二階

×い 客室
ろ 扉に「お空の部屋」と描かれたプレートがかかっている部屋
は 扉に「お燐の部屋」と描かれたプレートがかかっている部屋
×に 扉になにもかかっていない部屋
×ほ 他の部屋の扉より一回り大きい扉の部屋
へ 一階へ
↓2

こういう探索ってワクワクしません?
寝ます。おやすみなさい。

わかる
おつ


~~~~~~~~

別の部屋を探す。
次は扉にプレートのかかっている部屋だ。
プレートにはお空の部屋、と書かれている。
先ほどお空さんは仕事がある、と言っていた。
ノックをしてみるがやはり返事はない。
こいしさんの部屋で幾分か過ごしたが、お空さんはまだ戻ってはいないようだ。
どうやら鍵はかかっていないようだ。

い 別の場所を探しに行く
ろ 鍵開け
は その他
↓2

は 鍵かかってないのなら普通におじゃましまーす

~~~~~~~~~~~~

扉を開けて中に入る。
部屋の広さはこいしさんの部屋より小さく、また家具も多く手狭に感じた。
しかしお空さんの天真爛漫さから予想していたのと違って、部屋の中はよく整頓されている。
部屋の奥には小さな机があり、その隣の棚には様々なものが飾られている。
飾られている物の種類は様々であり、統一性は無い。
ベッドの脇のサイドテーブルには読みかけらしい本が置いてあった。


い 物色する
ろ いたずらする
は 部屋を出る

↓1

本が気になるよね

いたずらをする

~~~~~~

ベッドの脇のサイドテーブルの上に置かれた本を手に取る。
布製のブックカバーをめくって表紙を見る。タイトルは「オズの魔法使い」。
パラパラと中身を流し見てみると、文章中の漢字に手書きのルビが振られている。
黒い猫の絵が描かれた栞は半分より少し手前あたりに挟まっている。
その栞を抜き取り、30ページほどめくった先に挟んでおいた。


い 物色する
ろ いたずらをする
は 部屋を出る
↓1

ひでぇや

は 部屋を出る
~~~~~~


一仕事を終えて、お空さんの部屋を出た。
栞の位置が変わって不思議がるお空さんの姿を想像すると実に楽しい。
実際にこの目で見ることはなさそうなのが残念だ。

●二階

×い 客室
×ろ 扉に「お空の部屋」と描かれたプレートがかかっている部屋
は 扉に「お燐の部屋」と描かれたプレートがかかっている部屋
×に 扉になにもかかっていない部屋
×ほ 他の部屋の扉より一回り大きい扉の部屋
へ 一階へ
↓1

~~~~

お空さんの部屋の隣にある部屋の前に来た。
扉にはお燐の部屋、という文字と共に黒猫の絵が描かれたプレートが掛かっている。

こんこん、と控えめに扉を叩いてみる。
すると少しして、中から「はーい?」と、語尾が少し上がった返事が返ってきた。
お燐さんの声だ。

「あの、爽です。少しお話が……というか聞きたいことだらけなのですが」

「……あぁ!ちょっと待って!」

僅かに間を置いた返事の後、何かを引きずるような物音がする。
そしてしばらくしてかちゃりと扉が開く。
お燐さんが部屋から顔を出し、体を扉の隙間に挟んでいた。


~~~~~


お燐「おそようさん。起きたら迎えに行こうと思ってたんだけど、なかなか起きなかったね」


爽「言いたいことはいろいろありますが……まず地上へ戻していただけませんか?」


お燐「地霊殿は気に入らなかったかい?」


爽「いや、そういうことではなくて。霊夢さんに何も言ってないし、心配してるかも……」


お燐「あのおねーさんが?ははっ、想像しにくいね」


爽「というか、何故いきなり私をここへ連れてきたんですか?」


お燐「面白そうな子だったから。ついでに気が向いたらコレクションにしようかと」


爽「ひっ……」


お燐「はっはっは、半分冗談。ただの気まぐれ。そうしたほうが面白いかなぁ?って」


爽「……あ、あの、私一人じゃ多分地上まで戻れないので連れて行ってもらえませんか」


お燐「もうちょっとここにいなよ。帰りはちゃーんと送ってくからさ。というか、今ちょっと手が離せなくって」


爽「手が離せないって?」


お燐「そ。お嬢ちゃんがなかなか起きてこないからちょっと私用を、ね。ちぃーっと時間かかっちゃうかも」


爽「そんなぁ……」


お燐「まーまー。さとり様には客連れてきたって言っといたから、適当にくつろいでて」


爽「えー……わかりました……」


~~~~~~~

~~~~~

適当に寛いでいろ、と言われても困る。
もてなしを要求したいわけではないが、拉致してきた客人を放置というのも何か違うのではなかろうか。
しかし、どうしようか。


い まず客室に戻る
ろ 引き続き徘徊する
は その他
↓2


一階も気になるしね

あけましておめでとうございます。一周年とは思えないですね

~~~~~~

●二階

済い 客室
済ろ 扉に「お空の部屋」と描かれたプレートがかかっている部屋
済は 扉に「お燐の部屋」と描かれたプレートがかかっている部屋
済に 扉になにもかかっていない部屋
済ほ 他の部屋の扉より一回り大きい扉の部屋
へ 一階へ
↓1

~~~~~

下へと降りる階段を見つけたので、ふらりと下ってみる。
手すりの位置が妙に低いのが気になった。



●一階

い 玄関ホール
ろ 大広間
は 応接室
に 厨房
ほ 浴場
へ 中庭

↓1

い 玄関ホール
~~~~~~

階段を降り、廊下を進んでゆくと玄関ホールらしき空間に着いた。
紫を基調とした、妖しい色彩を放つステンドグラスから差し込む光が、静寂漂うこの玄関ホールをどこか非現実的な場所へと変えている。
肖像画と謎の碑文、高そうな壺など、いかにも洋館にありそうなもの……は飾られていなかった。残念。
この館の主は動物を多数飼っているらしいが、ペットがそういったものを壊してしまわないようにという配慮だろうか?


い めぼしい物はなかろうか
ろ 外へ出る
は 別の場所へ

↓1

流石にすぐ出るのはね

は 応接室いこうぜ

は 応接室行こうぜ
~~~~~~~~~~~

玄関ホールを後にし、適当な部屋へ入ってみる。
それほど広くはない部屋の中に、低い木製のテーブルとそれを挟むように実にふかふかしていそうなソファが居座っている。
窓際には小さく丸いテーブルと、その両側に白い一人掛けの椅子が置かれていた。
どうやらここは応接室なのだろう。

い ソファで寝る
ろ 移動する

↓1

久しぶりそして乙

い ソファで寝る
~~~~~~~~~~~

館内を歩き回って、私は少し疲れを感じていた。
軽く休ませてもらおうと、長いほうのソファの上にごろりと寝転ぶ。
暗い灰色のソファは横たえた私の体の重みでずしりと沈む。
心地良い柔らかさを感じながら、自然と私の瞼は下りていった。


………………
…………
……


突如、全身に衝撃を受ける。
突然のことに私は混乱し、しばしの間、思考と行動が硬直してしまう。
凍りついた姿勢のまま、たっぷり数秒かけて、ようやく床に這いつくばる自身と、その私を見下ろすソファを認識する。
寝ぼけてソファから落ちたのか、私は。

なんとも間抜けな自分に、小さくため息が出る。
自身の情けない事態を把握した後、私はようやく机を挟んで向かいのソファに誰かが座っていることに気がついた。


い さとり
ろ こいし
は お燐
に お空
ほ その他
↓2

い ロリ
~~~~~~~~~~

向かいのソファには、眠たげな目で小さく微笑んだ女の子が座っていた。
もしかしなくても私が夢の中から転げ落ちたところを見ていたのだろう。
恥ずかしい。


「あ、あの……」

「おはようございます。いきなり落っこちたものですから、驚きましたよ」

「そ、それは驚かせてしまって申し訳ありません……」


未だに床に座り込んでいる阿呆にも落ち着いて応対する女の子は、見た目に反しとても大人びて見えた。
胸の横には拳大の眼があり、そこから伸びた管が彼女の体の周りに浮かんでいる。
ごく最近よく似た格好の人を見た覚えがある。
女の子の「眼」を見て、彼女のそれは閉じられたものだったことに気がついた。


「あぁ、こいしにはもう会っているのですね。あの子のことをよく見ているとは珍しい。こいしの気まぐれかしら」

「え……?」


今、私は思っていることを口に出してしまったのだろうか。
まだ寝ぼけているのかもしれない。


「くすくす。いいえ、いいえ。貴方が思っていることを話してしまっているわけではありませんよ。私のことは誰かから聞いていませんか?」


こいしさんと似た眼と管。おそらく近しい存在だろう。
こいしさんは姉がいると言っていた。地霊殿の主だと。
そして地霊殿の主の名は――。


「正解です。はじめまして、そしてようこそ地霊殿へ。私がここの主、古明地さとりです」

~~~~~~~

「挨拶が遅れてごめんなさい。よく眠っていたもので」


そう言う彼女の手には分厚い本があった。
私はどれくらい眠ってたのだろう。
その間、彼女は本を読んで待っていたのだろうか。


「あの、」

「私がここに来たのは1時間くらい前です。それ以前のことはわかりません。その通り、ここでこれを読んでいました」

「えと、」

「はい、お燐から客人がいることは聞いていました。まさか自分で連れてきた客を放置して部屋に篭ってるとは思いませんでしたが」

「わ」

「河井さんというんですね。へぇ、神社の。なるほど、あの巫女らしい名付け方で」

「お」

「わかりました。神社には後ほど誰かに送らせましょう。お燐も特に用事があって連れてきたわけでは無さそうだし」


喋るタイミングがない。
心を読む能力を持っているのだったか。
思考が筒抜けで伝える前に返事が返ってきてしまう。


「ふふ。ごめんなさい?これはわざとです」

なるほど。
ならば最初から喋らなければいいだけなので大丈夫ですよ。


「開き直って喋るのをやめて脳内で会話する人は珍しいですね」


そうなんですか?喋る手間が省けて便利だと思います。


「大抵の人は気味悪がりますね。心の中を覗き込まれるなんて気分のいいことではないですし」


「私は見られても困るようなことは考えてないから大丈夫です」


「……驚いた。そう言う人でも大抵は何か抱えてるものですが、貴方は本気で言えるんですね。頭の中と口に出る内容がほぼ一致してるとは」


「まるで私が頭で思ったことをそのまま口に出しているかのような言い方ですね」


「そう言ってるつもりです」

はて。
これでも自分は思慮深いつもりだったのだが。


「………………」


さとりさんの眠たげな目がさらに細められる。
読書に疲れて、眠いのかもしれない。


い 何読んでたんですか?
ろ お燐さんは何をしてるんですか?
は お腹空いた
に 早く帰して
ほ その他
↓2

寝ます


「何を読んでたんですか?」


ふと、さとりさんの手元にある本に目が行く。
布製のブックカバーに覆われた分厚い本が、ソファの上に置かれている。
さとりさんはその本を左手で撫でている。


「……推理小説です」


「推理モノですか。なんてタイトルですか?」


そう尋ねると、さとりさんは嫌そうな顔をして答えた。


「教えませんよ」


はて。何か気に障るようなことを言っただろうか。
ただ本のタイトルを尋ねただけなのに。
そんなことを考えていると目の前の少女は一つため息を吐いた。


「私は心が読めると言っていますでしょう。貴方がもしこの作品を読んだことがあったら?」


「あっ、なるほど」


もし私が知っていれば、タイトルを聞いた時にその本の結末を思い浮かべてしまうかもしれない。
犯人やトリック、動機がわかってしまうかもしれない。
推理モノにそれは致命的だ。


「わかっていただけたなら、この本のことは聞かないでおいてください」


余程あの本を楽しんで読んでいるのだろう。
さとりさんは心なしか安堵したように息をついた。


「……ええ、その通り。結構楽しみにしてるんです。地底は娯楽があまり多くありませんので」


そうだったのか。
以前、勇儀さんに絡まれたときは、あの街道は賑わっていたような気がしたが。


「……訂正しましょうか。騒がしくない娯楽は多くないので。お酒と喧嘩に明け暮れる方々は別でしょう」


い お燐さんは何をしてるんですか?
ろ お空さんの仕事って?
は こいしさんは……
に さとりさん小さいなぁ
ほ お腹空いた
へ 早く地上に帰して
と 犯人は検事
ち その他
↓2

ち 心を読んだり読まなかったり、切り替えはできないの?


ソファに深くもたれ掛かり、薄く笑うさとりさんはよく大人びて見えた。
妖怪であろうさとりさんは、見た目よりもずっと長生きしているはずだ。


「……ええ、そうですね。これでも、幻想郷でも長生きなほうかと」


そう言った彼女の言葉に溜め息が混じっていたと感じたのは気のせいだろうか。
人の心を読むという力を持って、長い時間を生きてきた彼女は、その小さな体にどれほどの苦労を背負ってきたのだろう。
にしても。
さとりさん小さいなぁ。


「貴方に言われたくないんですが。ええ。私の胸辺りくらいしか無いじゃないですか」


眠そうにしていた目を更に細めて、さとりさんが抗議してくる。
どうやら気にしていたらしい。


「気にするも何も、私よりはるかに小さい貴方に言われるのが癪というだけです」


「私はこれで縮んでますから。少し前までは人間の大人くらいの背丈はあったんですよ」


「でも今はその姿でしょう。……どうやら、その元の姿とやらには戻れないみたいじゃないですか」


「そうですね。特に困ってはいませんけれど。高いところに手が届かないくらいです」


彼女はむすりとしてこちらを睨む。


「貴方が自分の身長のことをどう思ってるのかは知りませんし、関係ありません。私より背が低いのに人を小さいなどと……」


「私のほうが小さくても、さとりさんが小さいのは本当ですよね。お燐さんやお空さんと比べても」


こいしさんよりも低いかな、と考えていたところでさとりさんの目が更に細められる。
彼女の顔についた双眸だけでなく、胸の前に浮かぶ第三の眼も併せて睨みつけてきた。

何をそんなに怒っているのだろう。
さとりさんは背丈が小さい。
それがその可愛らしい容貌と合わさって、実に愛らしい姿をしている。
脚が短くて胴が長い、などということはなく、小さい中で釣り合いの取れた、整った体をしている風に見える。
そこがまた、精巧に作られた人形のような愛しさを抱いてしまうところだろう。

そんなことを考えていたら、またさとりさんの表情が変わる。
どうやら怒りが増したわけではないようだが、微妙な表情へ顔の筋肉が歪められる。


「どうかしました?」


「いえ……」


さとりさんはふっ、と視線を外し、曖昧な返事で言葉を濁した。
こちらの考えていることは筒抜けだが、彼女の心は彼女が言葉にしなければ私にはわからない。
少しずるいな、と感じた。


~~~~~~~
今夜はここまで。

おつおつ
さとりんきゃわわ

天然たらしめ…


~~~~~~

遠くからごーん、ごーんという音が鳴る。
時計の音だろうか。
その音を聞いて、さとりさんは本を片手にすくりと立ち上がった。


「……少し長居してしまいました。私は部屋に戻ります。食事はまた客間に運ばせましょう」


「あの、それよりも、そろそろ地上へ戻りたいのです。霊夢さんには私からは何も言ってませんし……」


「あら……そうでした。飛べないとなると一人では戻れませんね。誰かに送らせましょう」



い お燐
ろ お空
は さとり
に こいし
ほ やっぱりお腹空いた
↓2

~~~~~

誰かに送ってもらうと聞き、私はなんとなく、さとりさんに送ってもらえないかな、と思った。
その思考を見て、さとりさんはきょとんとした顔になる。


「…………私ですか?」


「いえ、忙しいのであれば無理は言いません。なんとなくそう思っただけで」


「………………」


さとりさんは口を閉じて、瞼のやや下がった瞳でこちらをじっと見つめていた。
暫しの間そうした後。
わかりました、という小さな声が溜め息と一緒に吐き出された。

~~~~~


さとりさんに手を繋がれて、地底の空を飛ぶ。
地底なのに空というのも変な話だが。
地の底の街で空を飛ぶ。
小さな私の手を引いて飛ぶさとりさんの姿は、端から見たら小さな弟の子守をする姉に見えるだろうか。
そんなことを考えていたら、三つの目でじろりと睨まれた。
旧地獄街道を過ぎた後、橋を通るときにパルスィさんがいたので小さく手を振ってみた。
こちらに気がついた様子だったが、手は振り返してもらえなかった。
橋を超え、暗い洞窟を進み、地上へ向かう風穴を上へ上へ。


い さとりに何か聞く。
ろ 何か考える。
は その他
↓2


面倒くさそうにしてたけどちゃんと地上に連れて行ってくれる辺りさとりさんは優しいなぁ


~~~~~

地上へ向かって飛んでいる最中、私の手を握るさとりさんのことを考える。
最初はペットの誰かに送らせるつもりだったのだろう。
私がさとりさんに送って欲しい、と言い出した時、面倒くさそうにしていたように見えた。
しかし、さとりさんは今こうして自ら手を引いて私を地上へと連れていっている。
私の気まぐれなわがままも、今こうして聞き届けてくれている。
少し愛想が足りない人だが、彼女のペットに慕われているように、さとりさんは実はとても優しいのだろう。


「愛想が足りなくて悪かったですね」


愛想の足りない声が聞こえてくる。
気が付くと、第三の眼がこちらを向いていた。


「見えてましたか」


「いつも読んでいます。好むと好まざるとにかかわらず。別にこの目がそちらを向いていなくとも心の中は読めます」


「便利ですね」


「………………はぁ」


また溜め息をつかれてしまった。
幸せが逃げますよ。


「……それと。私が優しいという理由であなたを連れて行っているわけではありません。うちのペットが勝手に連れて来たから、飼い主である私がその始末をしているだけです」


「でもお燐さんでも送らせることは出来ましたでしょう?」


「あなたが私に連れて行けと言ったんじゃないですか」


「はい。その希望を叶えてくれたので、やはりさとりさんは優しいのです」


そう言うと、さとりさんは返事をしなかった。
第三の眼も私のほうを見るのをやめていた。
けれど、なんとなく今のさとりさんの心はわかった気がした。
そんなことを思っていたら洞窟の壁にぶつけられた。

~~~~~
今日はここまで。やっと神社へ帰ってきた

おつおつ
たらしが加速してますね

照れ隠しさとりんきゃわわ

eraってたら何故か更新した気になってました。
~~~~~~~~

長い長い洞穴を登り終え、地上へと辿り着く。
暗い風穴を抜け、飛び込んできた強い光に思わず目を瞑る。
ようやく目が明るさに慣れ、見れば太陽が今まさに山の陰へ隠れんとしており、赤々とした西日をこの地に注いでいた。


「また少しズレているようですね」


さとりさんがぼつりと呟く。
何のことかわからず首を傾げていると、こちらを振り向きもせず補足してくれた。


「地底にも昼夜があったでしょう。それが時々地上のそれとズレるんです」


「それは不便ですね」


「しばらくしたら戻ります。それに、鬼の方々が夜通し酒盛りをして夜でもずっと明るいこともよくあるので、気にする人は少ないのですが」


さとりさんはそこで言葉を止める。
続ける気配はない。
多分、さとりさんが気にする人なんだろう。

~~~~~~~

~~~~~~~

神社のすぐ近くまで来るとさとりさんは、ではこれで、といって帰ってしまった。
お茶の一杯くらいは出すつもりだったのだが、こんな時間にあまり引き止めても仕方がない。

およそ一日ぶりに帰ってきた神社は、静かだった。
裏手から表へとまわりこむと縁側で霊夢さんが寝ていて、その隣に紫さんが座っている。
そよぐ風に揺らされている金の髪は、夕茜に色付けられながらきらきらと光を神社の庭へ落としていた。
紫さんは初めから気付いていたかのようにこちらを向き、何も言わずもとのほうを向いた。
私も縁側に腰を下ろし、後ろで寝ている霊夢さんのことを聞いた。


「昼寝にしては遅い時間ですね」


「さぁ。疲れてでもいたのでしょう」


「私のこと、何か言っていましたか?」


「探しに行く、って」


「地底に行ったんですか」


「いいえ。私があれこれ理由をつけて止めたの」


「何故?」


「そのほうが面白そうだったから」


そう言うときだけ、紫さんは笑っていた気がする。

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つぎのひ

い 特に何もない日
ろ 倉整理
は お菓子を作ろう
に 飛行練習
ほ その他なんかイベント的な?
↓2


居なくなってたことについて
霊夢から(心配した等)お小言を頂く

保守

ほしゅ

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