男「新ジャンル…懐かしいな」(179)
一人、アルバムを見て
男「思えば、充実した毎日だったと思う」 ぺらっ
男「馬鹿やって、笑いあって」ぺらっ
男「ほんと下らない」
男「……」ぺらっ
男「懐かしいな」
男「……」ぺらっ
男「帰りたいな」 ぽろっ
男「帰りたいな、あの日に」 ぽろぽろ
こっちもこっちで誰かが乗っ取って書こうぜ!
こう、男が悪い方に進む感じに
男「……あれ?」
男(いつの間にか学生服着てるぞ?)
椎茸「……」
男「……」
椎茸「……」
男「……」
椎茸「……」
男「……いや、そりゃ新ジャンルだけどさ」
菌ジャンル「椎茸」
葱「……
男「……」
葱「……」
男「……今度はこいつか」
椎茸「……」
男「せめて人間出てこいよ……」
旬ジャンル「葱」
?「よう男おはよー」ぴこぴこ
男「……」
?「何突っ立ってんだ? 遅刻すんぞ」ぴこぴこ
男「……」
?「…ほんとにどうした? なんかあったか?」ぴこぴこ
男「……」
?「おい、なんだよお前なんで俺の顔見て泣き出すんだよ…」
男(せめて耳ぴこぴこ動かすのやめてほしい…)
裏ジャンル「猫耳」
ばごおおおおおおおおん
< ナニヤッテンダマーーーーーイク!!!
男「あいつらは学校で何やってんだろうな…」
新ジャンル「導火線の火の粉の精」
友1「あっ! 浅窓さんだ!!」
友2「本当だ!浅窓さんだ!!」
友3「今朝も綺麗だなあ! まさに深窓の令嬢って感じだ!!」
友1「……」ジー
友2「……」ジー
友3「……」ジー
友1「浅い!」
友2「浅い!!」
友3「流石浅窓さん! 浅すぎるぜ!!」
男(できれば浅窓さんの方に会いたかった)
新ジャンル「浅窓の令嬢」
の浅窓三人衆
男(……何だ、これ?)
男(……)
男(つまり、昔に戻ったっていう認識でいいのか?)
きょろきょろ
男(だが何かおかしい)
男(……もしかして)
男(向こうと違ってまともな新ジャンルが登場しない……?)
男(やばい、泣きそうだ)
女「……」テクテク
男(まともな子なのか…?)
女「あ、男くんおはよー」ウネウネ
男(まともじゃなかった)
女「おはよーって言ってるでしょー?」ウネウネ
男「…こういう時はおっぱいじゃなくて手を振ってくれないか」
女「ごめーん今ちょっと両手ふさがってたからー」ウネウネ
男「やめろウネウネさすな」
新ジャンル「おっぱい自在」
女「男くんおはよーのおっぱいあたーっく!!」ブンッ
男「へぶし!!」バキャッ
男「おっぱいは人に投げちゃいけません! というか外すな! 付けときなさい!!」
女「えーだって付けてると肩こるしー」ムニムニ
新ジャンルおっぱい「着脱自在」
伝説の剣「……」
男「……」
伝説の剣「……」
男「……」
伝説の剣「……」
男「……」
詰めジャンル「抜くや抜かざるや」
男「やばい……この世界は……なにかが、やばいッ!」 ゴゴゴゴゴゴゴ
┛
男「取り返しがつかなくなる前に、早く脱出しなくては! ……ん?」
┛
男「……」 ジー
┛
男「なんだこれ? 人の視界の右下隅で」
┛
男「なんだよ。なんなんだよお前! なんなんだよこの世界!!」 ダッ
┛
男「ついてくんなああああああ! 消えろやああああああああ!!!」
┛
新ジャンル「右下」
男「遭う奴遭う奴、変なのばっか……」
男「まともなのは俺だけかよ!?」
男「……」
男「……!」 ピコーン
男「じゃ、じゃあ俺が変になれば、逆に……?」
男「やって……みる価値は……ある、か……」 ゴクリ
( ) ジブンヲ
( )
| |
ヽ('a`)ノ トキハナツ!
( )
ノω|
男「オラオラどけーい! 変態という名の紳士のお通りじゃーい!」 ヒャーイ!!
うー! うー! うー!
男「パ、パトカーのサイレンだ!」
男「これだよ! これが世間一般の普通の現象だよ!!」
男「おっまわりさぁ~ん! 俺はこっこでえ~す!!」 ヒャッホーイ!!
パトカーの屋根の上にしがみついている妹 「うー! うー! うー!」
パトカー 『こらー! そこの勃起夜行! 猥褻物陳列罪で逮捕だー! 止まらんかあー!』 ききーっ!
パトカーの屋根の上にしがみついている妹 「ちょ、お兄ちゃん! 落ちる! 急ハンドルやめてー!」
パトカー 『怯むな妹! サイレンを鳴らすんだ! 「妹の力」と一つになった「警察権力」は、無敵の正義だ!』
パトカーの屋根の上にしがみついている妹 「お兄ちゃんそれ違う! 柳田国男が説いた「妹の力」はそういうのと違うんよ!」
パトカー 『揺らぐな妹! お前は一人じゃあない!』
妹1 「うー! うー! うー!」
妹2 「うー! うー! うー!」
妹3 「うー! うー! うー!」
パトカーの屋根の上にしがみついている妹 「う……何だこれ気持ち悪いよぉ、うー」
パトカー 『皆、この町を愛する、正義感溢れたナイスガイさ! さあ、我等に正義を! 変態には正義の鉄槌を!』
皆 「おおおおお!」
パトカーの屋根の上にしがみついている妹 「……か、帰りたい」
男「……」
男「チェッ……まいったね」
新ジャンル「勃起夜行」
新ジャンル「パトカーのサイレンが妹」
世界が狂っておる
女「……どうしたの? 顔色、悪いよ」
男「ううっ……(くそっどうせこいつも、まともな奴じゃあないに決まってるんだ)」
女「ねえ? 保健室、行こ……」
男「どけっ! 俺に構うな!」 ドンッ
女「きゃっ!」 ドテッ
男「あ……ごめ……」
にゅるっ
男「ん……」
女1「やめてよ!」
女2「また増殖しちゃったじゃない!」
女1「暗黒剣以外で攻撃するから!」
女2「暗黒剣! 暗黒剣はどこ?」
女1「ちょっとわたしぃ! まさかわたしの方斬らせる気? やめてよねそういうの!」
男「……」
男「…………ねぇよ」
新ジャンル「暗黒剣以外で攻撃すると分裂する彼女」
男「脱出条件はいったいなんなんだよ」
男「脱出ポイントへの到達? この狂った世界を統括してるボスの打倒?」
男「もう魔王でも邪神でもいい! 形ある敵! 敵という名の解決策!」 カモ~ン!!
メンスちゃん「とりゃ!」 スタッ
男「……なんか来た」
委員長「また来たわね月イチ天使 メンスちゃん! 女の敵!」
女生徒「ちょっとなにぼーっとしてんの男子!」
男「……俺っすか? ひょっとして」
女生徒「ちゃんとまじめに戦いなさいよー!」
男「敵という名で実体化してくれとは言ったけどさ……これ、たぶん、俺の敵じゃない……」
委員長「先生ー! また男子がさぼってまーす!」
男「あっ、てめ! ちくりやがったな!!」
【新ジャンル】月イチ天使 メンスちゃん!
お魚染み「どーおしたのっ? 元気ないな!」 ビタァン
男「るっせえな。今それどこじゃねーんだよ。生臭え鰭で叩くなy……誰だてめぇッ!?」
お魚染み「おっ相変わらず切れのいいノリツッコミだねっ! さすがあたしの幼馴染み!」
男「魚の幼馴染みなんかいねえええええええええええええ!」
お魚染み「やっだ! もう小学生じゃないんだから、そんなじろじろ尻鰭見ないでよー。エロやねえ~きみは」 ビタァン
男「いてえっ! ほっぺ切れたァ!」
新ジャンル・お魚染み
威猛屠(いもうと)とかもあるのか
男「マジまともなのがいねえ……」
魚「そんなどうしようもない貴方の前に天使が降りてきた」 フワリフワリ
男「フウセンウナギ! お前天使ちゃう! フウセンウナギですから! 口閉じろ!!」
魚「主の御前は車輪状の天使、獅子の如き天使、猛禽にも似た天使など、
塵風情の都合よい妄想を心地よくぶっちぎった異形の天使たちとその歌声で充ち満ちています」 クワッ
男「口閉じろつってんだよ!」
魚「その中でも天使十階中の第一位階、超級一隊の魚天使《fish》が、
母なる海に吐き出され狭い陸地に押し込められた哀れな塵を導きに、わざわざ、来てあげたのですよ?」
男「俺が知ってる天使の位階は九階級しかないッ!」
魚「もぐもぐ」
男「人の話無視してお食事ですか……って、どっかでついさっき見た鰭が歯に引っかかってるゥー!!」 イヤアァァ!!
魚の腹「じたばた」
魚「これを消化しきるまで少し待ちなさい塵。なんなら塵に戻っていなさい。どうせ今とたいして変わりはしません」
男「(駄目だこいつ……間違いなくなんの役にも立ちやしねえ……!)」
新ジャンル「魚天使」
男「幼馴染みがこれじゃあ、メイドは冥土、妹は芋音、お嬢さまは和尚さまだよきっと! この世界なら!」
芋「 ゴオオオオオーーーーーーーーーーー!!!! 」
男「ほーら。芋が音速越えて飛んでった……」 ハハハハハ
ss深夜vipに蝟集するものの道理もわからぬゆとりども「待ぁてえぇ~! 芋音! 芋音ぉ~!! 」
男「……『いもおと』と発音されるものなら、もうなんだっていいのかあいつら」
ss深夜vipに蝟集するものの道理もわからぬゆとりども「いもおと最高~!!」
新ジャンル「芋音」
男「……ハラ減ったな」 グウウゥゥ
男「ろくな奴がいない上にハラまで減るなんて、なんて世界だ! クソックソッ!」
ξ゚⊿゚)ξ「……あー。ちょっとアンタ」
男「あん? ……(うわ。またわかりやすいツンデレ顔なのが来た!)」
ξ゚⊿゚)ξ「ちょっとほかの女子とお菓子食べ過ぎちゃったから、これ、あげるわ。いる?」
男「菓子パン……わざわざ俺に?」
ξ゚⊿゚)ξ「賞味期限今日だけど、カロリーあるし今日はこれ以上食べるとあれだからよ!
たまたま、なんかアンタ、おやつ抜きの小学生みたいな顔してたから!」 ツンケン
男「(いいわけまでわかりやすい……いや、でも、今までの連中の中じゃかなりまともな部類の好意だ)」
男「(こいつはようやく運が向いてきたか!?)」
?『ウソヲツクナ……』
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ――
男「な、なに?」
突如起こる地震、逃げ惑う生徒たち
そして時空の割れ目から異形の存在が現れる!
ツンデレ殺し『ghaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!!!』
男「ゲェー、ツンデレ殺し!」
ξ゚⊿゚)ξ「キャアアー!」
ツンデレ殺し『ウソヲツクナ! シッテイルゾ! キサマハコイツガハラヲスカセテイルノヲミテ、
ワザワザ賞味期限マヂカノモノヲカッテイタ!』
ツンデレ殺し『ナゼソンナウソヲツク! ナゼダ!』 グワァッ!!
ξ゚⊿゚)ξ「た、助け……」
ツンデレ殺し「ghaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!!!!!!」
ξ゚⊿゚)ξに覆い被さる巨大な影、襲いかかる狂気の爪牙
ξ゚⊿゚)ξは血とも肉ともつかぬ物と成り果て、息絶えた……
男「(((((((( ;゚д゚))))))))ガクガクブルブルガタガタブルブル」
ツンデレ殺し「アブナカッタナ少年。ココハオマエノイルベキ世界デハナイ。サア、ユケ……」 スウゥ……
男「ひいぃ……お、おっがねえ……ツンデレが生存すら許されない世界だなんで、おっがねえよぉ……」
新ジャンル「ツンデレ殺し」
なんてこったwwwww
?「男ちゃーん」
男「高校生にもなった野郎をちゃん付けで呼ぶこの声……姉属性ジャンルだな?!」バッ
柿「男ちゃーん」
男(ええー……)
柿「男ちゃんおべんと忘れてたでしょ?はいこれ」
男「……」
柿「今日は私が作ったから…自信ないけどちゃんと食べてね?」
男「……」
>>28
柿「えと…男ちゃん、どうしたの? 何かあった?」
男「……」
柿「やっぱり、私じゃダメなのかな……?」
男「……」
柿「こんなお姉ちゃんでごめんね? お姉ちゃん柿だから……」
男「……」
柿「ごめ…ひぐ……ごめんね…?」ポロポロ
男(ちくしょう柿なのに、柿なのになんだこの罪悪感)
女「う」
男「う」
女「う」
男「う」
女「う?」
男「う」
女「う?!」
男「う!!」
新ジャンル「う」
男「車窓忍者、車窓忍者」
忍者「……」
男「電車の窓から外を望めば、いつも跳んでる車窓忍者」
忍者「……」
男「修行なのか任務なのか、はたまたただの趣味なのか」
忍者「……」
男「すべては謎の、車窓忍者」
新ジャンル検証「車窓忍者」
男「あれ、あの子……」 ジー
ξ*゚⊿゚)ξ「なによ」
男「襟が曲がって……え!? (……いや。さっきのツンデレとは微妙に違う。ツンデレ派生亜種かな)」
ξ#゚⊿゚)ξ「い、いま直そうとしてたのよ! 人のことじろじろ見ないでちょうだい変態!」 モソモソ
男「(うわあ。やっぱり素直じゃねえのな)」
ξ;゚⊿‐)ξ「ん……しょ……」
男「あー。ぜんぜん直せてねえじゃん。ほら」 ツイ
ξ*///)ξ「……ぁ、ありが……とうっ!」 ガシッ、グバッ!!
男「いでででで腕が肩が胸が筋が切れる裂けるちぎれる痛い痛いギブギブギブ、ぎゃあああああああ!!」 ブチブチブチィ!!
▼試合終了
○ ξ*゚⊿゚)ξ vs 男 ×
0分43秒 腕ひしぎ逆十字固め
男「……」 ダラァ~ン 「以下、このスレは……」
男「『なぜ今回に限ってツンデレ殺しさんはボクを助けに来てくれなかったのかッ?』を激しく追及するスレとなります!」
新ジャンル「ツンレス」
どいつもこいつも懐かしすぎワロタ
男「女に恵まれない場合は悪友関係が充実してるはずなんだけど、その気配さえもないなここ……」
男「……」
男「生きることとは、しょせん、自分自身との戦いなのか」
男「そうだな。理想をよそに求めたって仕方ない。自分自身で勝ち取らなきゃあ!」
男「理想の女……理想の人間関係……」 シコシコ
男「俺だけの世界……俺だけの理想……」 シコシコシコシコ
男「……ああっ。見える……見えてきたぞ……! ううっこいつぁ抜けるぜ!!」 シコシコシコシコシコシコシコシコ
ドピュッ
男「……」
男「ふう……」
男「……」
男「…………まったく、つらい、つらすぎる」
新ジャンル「自分自身との戦い」
精液「……ボコボコ」
男「うっ! せ、精液の様子が……?」
どろろ~ん
精液少女「はろろ~ん。はじめまして~」 ベチャベチャ
男「精液が女の子になった!!」
男「…………これが……俺自身の勝ち取った理想の女、夢の世界……」 ホウ
男「……」
男「……ねぇよ」 orz
精液少女「どうしたの? 賢者タイム?」 ムワッ
男「あたりまえだけど精液臭え……女の子の甘い匂いじゃない……」 シクシク
精液少女「……」
新ジャンル「精液少女」
精液少女「目を閉じて自分で自分の頭をそっとなでなでしてごらんなさい」
男「え?」
精液少女「年上のおねえさんによしよしされてるみたいで、幸福な気持ちになれるから」
どろり
男「あっ! ……せ、精液に戻っちゃった」
男「一概に否定せず、少しぐらい相手をしてあげてもよかったかなあ」
男「……」
男「……」 ナデナデ
男「……ちょ、やめろよてめえ! 子供じゃねえんだから!」 ヨジヨジ
男「……」 ナデナデナデナデ
男「……」
男「……ふう」
男「う……ひっく……ううっ……うううううっ」 ポロポロ
新ジャンル「精神充実オナニー」
絶望の果て我が身横たう椎茸の下胞子降り積む香ぞ移り染む
私をさいなむ苦界の意思よアルミホイルで頭を巻いたぞ
葱既に倒れ畢んぬ我も斃れん汝も仆れん
椎茸傘下は法師でいッぱい説法三昧あんしんあんしん
銀紙を丸めたり広げたりしながら世の終わりまで逃避なさい
この狂った世界に逐われた先は葱の中我が身はとうに夜盗虫
おれは社会に干されたよ椎茸お前は誰に干されたよ
奥歯で銀紙を噛んだやうな世界の中で
乾いた葱がこびりついたまま取れぬ茶碗の如き生き様でした
その黒ずんだ椎茸はおれだおれの未来だ
銀紙ですら輝いていた
一本だけ残った葱はしなびている
椎茸の傘の庇護から逃げだしたとたんこのざまですヨ
アルミホイルでも噛んでたほうがまだましだった
伸びきって摘まれ忘れた葱である
椎茸を干すと日が翳るのはおまえだけだよ
銀紙がおれを見る貌のたはけたこと
葱根腐れてよい夢も見ぬ
榾に椎茸は増えさびしいまま
ホイルカッターで指を切るが如き愚人
摘み取つた葱はみな枯れ始めてゐる
生椎茸と干し椎茸の嗅ぎ比べ女の香などつゆ知らぬまま
みんな銀紙を噛んでしまえばいいのに
私の苦悩で伸びたのか葱
干し椎茸はもう戻らなかつた私の青春ももう戻らなかつた
ガルバニック電流以外におまえは何か生み出せたかね
刻み損ねた葱ばかりだ
椎茸炙つた夜の一人きり
銀紙の中の私が何か云つた
うちの葱の中にもかぐや姫がいればいいのに
たれか干された私も戻してください
銀紙丸め人型を捏ね二人になつておままごと
葱の指す方しあわせしあわせ
椎茸のなる樹を求めて
絆創膏がない銀紙を捲く
ぎぼし
葱坊主嘲つたみじめな私をみんな嘲つた
茸臭いばかりの焼き椎茸であった
へたれたホイルカッターをだましだまし使っている
葱鉄砲の照準はいつも私に向いていた
椎茸さえもがそッくりかえって偉そうに
ホイルカッターがすぐへたれるのはどう考えてもメーカーが悪い
一人分の薬味葱刻む四十の夜
椎茸の胞子は無音わたくしの精子は無為
アルミホイル転げ出た眠そな猫が聞いていた
泣けど喚けど葱坊主ども私に引導渡してくれぬ
法師は次々本地に還り堂宇は椎茸ばかりなり
銀紙の光でさえもが私を世間からはじき出そうとしておるよ
油虫に葱をとられてしまつたは
アハハハハ椎茸の襞の中です
菓子でさえ銀紙でやさしく包まれているというのに
さみしい机に刻み葱一つ居てくれた
椎茸大きいもう私を護ってくれない
アルミカップ間の白い紙でさえ貴方よりは役に立ってるんじゃないですか
きみを葱に喩えるならば葱抜きの錆び病といったところサ
生きて生きて椎茸のやうな染みばかりの貌
アルミホイルの筒でちんこケースごっこを続けたまンまで四十の朝とあい成りました
葱がさわさわ嘲っているよ葱がすくすく憐れんでるよ
雨の日に椎茸の傘差し踊るおれが居てもいい
着るものがないアルミホイルを腰に巻く
葱坊主どもが強訴に来たはおれのいのちも終わつたは
椎茸の襞の中から私を見つめるまなこがあなた方には見えぬのか
銀紙を噛んだ衝撃でどこかしあわせな世界へ転移できればよかったのに
歯に葱つけたまンまで人と会つているやうな恥の多い人生でした
椎茸の柄ほどのものでさえもないおれのものだよ
あの子が菓子滓をこそぎ舐めたアルミカップを僕が拾って舐めて何がおかしい
薬味葱ほどの刺激さえもなく
椎茸を想いながら月夜茸に死すもまた一興じゃないですか
私がこれまで生じたガルバニック電流を買ってくださいどうか私の今日のパンのために買ってください
たれかおれを斬つてくれその切り口から葱の如も一度生まれ直そうぞ
余分に採れた椎茸は佃煮にすればいい余分に生まれた貴方は死ねばいい
アルミホイルで鍋焼きうどん大失敗
育たぬ葱ばかりの鉢
摘み残した椎茸はもう育たなかった
銀紙に映るあの醜い男を消してくれ
まないたすつかり葱臭い
椎茸厚く切ってしあわせそれっきり
銀紙丸めて空に放って星にもなれず落ちてきて
枯れ葱喰らう我が身は家畜
×印の刻まれた椎茸はオレだオレの人生に刻まれた烙印だ
おれも銀紙も使い捨てだヨ
余所の葱はなぜああも青々と育つのか
椎茸のパッケージに描かれたキャラクターが椎茸そのものばかりな件についてかなり真剣に憂えてみた
使うあてもないアルミカップを舐めようあの子が食べたあとと想ってひたすらに舐めよう
お大師さま私も一緒に葱畑へ隠れていいですか世間の眼から我が身隠していいですか
椎茸のへたきれいにもげた近い未来の我が頸のよに
軽く丸めた銀紙を西部劇の背景で転がす仕事をしています
俺のエビチリにだけ白髪葱でなく白髪が乗っている
椎茸ばかりのキノコ王国
新年早々フィンガーチョコの銀紙が上手剥けません
葱のたまごだよ
椎茸の花が咲く日に救われる私はきつと救われる
銀紙まさぐる音の午後
生きておる間にまた葱枯れた
榾の中いッぱいの菌糸が擬人化しては私に無体を強いてくるのだ
アルミニウム伯ですら爵位を持っているというのに
いくら冬が旬だからッて俺の妄想の中の雪女郎はいつも歯に葱つけてやがるんだ
俺を赦さぬしいた剣法
アルミカップの菓子滓だけであとどれほど生きられるだろう
葱の幼虫が私の貌を這つてゐる
…………
?1『王よ!』
男 「ううっやめろ椎茸三十郎ッ……その傘の傷をつけたのは俺じゃねえ……!」 ハァハァ
?2『お気をたしかに!』
男 「知らん! 銀紙を噛んで変身する魔法少女なんか俺は知らうぎゃああああああ!!」 ブルブル
?3『王の世界はその世界ではありませぬ!』
男 「分蘖しながら寄ってくんなと何度言えばわかる葱の妖精! いや化物!!」 ビクンビクン
?4『お戻りくだされ! どうか我らを導き給え!』
男「………………うおおおおおおおおおッ!?」 ガバッ
?『!!』
男「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
男「なんだろう……なんかすさまじい狂気と諦観と絶望の世界を、延々と彷徨っていたような気がする」
男「……ん、ここは? ひょっとして、元の世界?」 キョロキョロ
?『お、王よ!!』
菌ジャンル「椎茸」
銀ジャンル「アルミホイル」
旬ジャンル「葱」
荒らしかと思ったわ。
あと一行ごとは普通に読みにくい。
……深夜に現れるとは思わなんだ
生きてたのか
黒鮪「イヤッフウゥーーーー!! 我らがマ王さまのご帰還じゃあ!」
舵木鮪「マ王さま! 全海域の同胞たちに、いざ、ご命令を!」
南鮪「マ王さまさえ戴けば、『深みの者』どもの覇権なんぞ、ムウ大陸のごと一夜で終いよ!」
目鉢鮪「何度も言うけどカジキ、おめぇ、マグロじゃねぇから!」
男「……」 ヌーン
男「人の背丈よりもでかいマグロが四匹ほど、なんか、虚妄と無謀に充ち満ちたことを言っておられる……」
男「つーかどうやって呼吸してんの君たち?」
男「……」
男「…………!」 ハッ!!
男「って、これ、元の世界は元の世界だけど、戻りたくない方の元の世界だーッ!」 ガァーン!!
男「そもそも俺は人間な。何が哀しゅうて魚類の王になんざならにゃならん?」
黒鮪「フッフーウゥ!! マ王さま、ご謙遜ご謙遜~」 ビチビチ
男「生臭え鰭で叩くな」
梶木鮪「色恋・事件はいつも受け身! ただひたすらの巻き込まれ型!
自らは動かざることマグロの如しとは、おお、マ王さまのことではありませぬか!」
男「え? 俺、そんな宿命持ってるから、変な連中にひたすら絡まれやられ放題だったわけ?」
南鮪「いざ、南太平洋へ!」
男「やめて! そういうのは俺じゃなくて、ダーレスさん誘っていって! あの人そういう話大好きだから!!」
目鉢鮪「反捕鯨利権の深みに囚われた豪州ヒトモドキどもにトゥンヌスの裁きを!」
男「……」
男「ああ、そっち。そっちなのね……」 ホッ
舵木鮪「は? マ王さまはいったいなんの話だと?」
南鮪「まあまあ。それでは改めまして……」
南鮪「マ王さまを背なに戴く栄誉は、このマグロ四天王筆頭、ミナミマグロめに!」
男「マグロに乗った少年ッ!? せめて船は用意してよ! 行かないけどさあ!」
舵木鮪「誰が筆頭だオラ」 プス
目鉢鮪「だからおめぇはマグロですらねぇし!」
黒鮪「ヒューゥ!! それではマ王さまがお望みとあらば、紀州沖から南太平洋まで、
海面いっぱいに我らマグロの眷属、敷き詰まってみせましょうぞ!」
男「それただの大量死じゃねーかッ! っつかその上歩いて何日かかると思ってやがる!?」
男「いいからおまえらまとめて消えろ! シーチキンにされんうちにな!」
四天王「……」 ジー
男「(え? なに? こいつら表情変わんないけど、俺、なんかいま、めっちゃ憐れまれてるような気がする!)」
南鮪「王よ……我らが童帝よ……」
男「どどど童貞ちゃうわ!」
目鉢鮪「誠に遺憾ながら、シーチキンとなるは、黄肌か鬢長にございます……」
男「ッ!!」
新ジャンル「マグロ四天王」
新ジャンル「シーチキン」
新ジャンル……なのか?
いや地味に面白いけどさ。
知らん
かつてそれぞれの新ジャンルスレを実際に立てていた連中に言ってくれ
?「よぉ、どうした? 回遊魚にでも追い回されたみたいな顔してよぉ」
男「!! なれなれしさとフレンドリーの中間となって彷徨うその呼び声は……」
男「イヤッフーィ!! 待ちに待った友属性ジャンルだぜえ!!」 クルッ
友(白骨)「そこまで俺を想ってくれるなんて、嬉しいこと言ってくれるじゃないの!
もし俺が女だったらプロポーズだと思っちまったかもな!」 カタカタ
男「ほね……」 ヌーン
男「……チェンジッ!」
友(白骨)「ハッハッハッ。相変わらず愉快な奴だなあお前はw」
友(白骨)「俺とお前の友情はフォーエバー……知ってたか?
そう! たとえ身は離れていても、骨はいつだってお前と一緒なんだぜ!?」
男(白骨入り)「……ッ!!」
新ジャンル「白骨」
男(白骨入り)「← 消せええええええッ!! 今すぐこの不愉快極まる表示を消せええええええええ!!」 ウガアアァァ!!
友(白骨)「どうした。悩みでもあるのか? いつもの墓地で聞こうじゃないか。
遠慮はいらねえよ。俺たちは友達じゃあないか!」 カタカタカタカタ
④
男「ああ、もう、多くは望まん。女の子じゃなくてもいい。俺の心を癒してくれるなら犬でも猫でも……」
四足獣(白骨)「カシャカシャカシャカシャ」
友(白骨)「オッ言ったそばから寄ってきやがった。ぬこに好かれるとは、やるな!」
男「よくこれが猫ってわかるな。さすが同族……って、お前まさかのレギュラーキャラ!?」
友(白骨)「ヘーイぬこ! カマーン! なぜか傷心の我が友を癒しておくれ~」
男「呼ぶなッ! もしお前が俺の心の友だというのなら、今すぐ同族同士、塵に還ってくれ!」
友(白骨)「おいおい。同族じゃないぞこいつは。俺とはまた別の萌え属性キャラだぜ?」
男「お前、萌えたのか……」 ウゲェ
猫(白骨?)「ニャーン」 カシャカシャ
男「これは……腹毛を見せてるつもりなんだろうが……骨だな。うん、アバラだわ」
友(白骨)「ほら肉球! 肉球プニプニ! 触れ、ホラ」
男「オイイッ!? ここまで見事に骨なのに、なんで肉球だけが残ってるんだよッ?」 イヤアアァ!!
友(白骨)「萌えキャラってのは肉体が朽ちても萌えポイントは最後まで残るもんだろ? それもまた萌え要素さ」
男「萌えるかッ!」
新ジャンル「ほぼ骨」
ほぼ骨www
男「だいたいいつどこでそんな萌え属性が生まれたってんだ? あぁ?」 プニプニプニ
猫(ほぼ骨)「カシャンカシャンカシャンカシャンカシャン」 モゾモゾウゾウゾ
友(白骨)「なんだかんだ言いつつ、肉球はつつくのな」
男「肉球に罪はねえだろ、肉球にはよお?」 プニプニプニプニプニプニ
友(白骨)「白骨(ちょい肉付き)、狐っ娘、怪力娘は、日本霊異記が生んだ三大萌えジャンルだろ?」
友(白骨)「平安初期の霊異記成立から千年以上も続いてる、まさに最強の萌えジャンルじゃねえか!」
男「狐っ娘と怪力娘は俺も認めるよ……でもな、白骨(ちょい肉付き)!」
男「あれはたしか、山中で事故死した修行僧のどくろに舌だけ残ってしつこく法華経唱え続けてたって話じゃん!
白骨界だとあんなのも萌え属性になっちゃうわけ!? お前の頭どうなってんの!?」 ハアアァ?
友(白骨)「どうもこうも……あたまカラッポのほうが夢詰め込める、ってね☆」 カパッ
男「開くなあああああああああああああ!!!!!!!!!」
メロンパン「やあ」
友(白骨)「はい、こちら、メロンパン入れになってまーす」
男「……夢は?」
新ジャンル『最強談義』
メロンパン「夢は……ボクを食べた人に『美味しい!』と言ってもらえることです!」
男「お前の夢かよ!」
友(白骨)「知り合いのパン屋で売り出し中ののり塩メロンパンさ! ちょっと食べて感想聞かせてくれよ」
男「のり塩って……なんか嫌なことでもあったのか店主」
のり塩メロンパン「『罰ゲーム用にいいんじゃない?』以外の感想でお願いします!」
男「自覚あんなら訊くなや」
のり塩メロンパン「……!!」 ガアァーン!!
のり塩メロンパン「やっぱり……ボクでは……菓子パン界の新ジャンルには……」 グスン
友(熱血)「馬鹿野郎ッ! 男が食われる前から泣くんじゃねえ!」
男「食ったらたぶん俺が泣くよ……それと、カッコ内」
友(熱血)「涙でしょっぱくなってどうする? 自分本来の味で勝負するんだ!」
のり塩メロンパン「は、はい!」
男「いや。そいつ、たぶん、元々しょっぱいんじゃないかと思うんだけど」
新ジャンル「のり塩メロンパン」
男「(まさかとは思うけど、ひょっとして、おかしいのは俺なのか?)」
男「(誰か……冷静に判断してくれるクールな第三者はいないかな)」 キョロキョロ
川゚ -゚)<……?
男「あっ! (あの顔はクール属性キャラ!)」
男「(どうせ『変態クール』とか『全身性感帯クール』とかなんだろうけど、冷静は冷静な奴だし……)」
男「ちょっと、そこのクールなお人、いいですか?」
川゚ -゚)<……お前はわたしをクーだと思っているようだが
男「え?」
川゚ -゚)<ウーパールーパーですから
男「……!」
ぬたぬたぬた
男「そりゃあ失礼……」
男「……」
男「(……まさかとは思うけど、ひょっとして、おかしいのは俺なのか?)」
新ジャンル「川゚ -゚)」
人ですらなかった……
男「(雑草は名前を持ちながらもその名を無視された不憫な存在……)」 プチプチ
男「(そのうえ用もなく戯れに抜き棄てられた姿は俺に勇気をくれる……)」 プチプチ
男「(……)」 プチプチ
男「(……この草、食えんじゃね?)」 プチプチ
ゴリラ「……」
男「そんな眼で見るなよ……おまえはじゃあこの世界で何の悩みもないのかってんだ」
ゴリラ「ウホ……」
男「……無表情な上にゴリラ語だからわかんねえや」 プチプチ
ゴリラ「……」 ヒョイ 「ムシャムシャ」
男「あ、草……食えるのか、それ」
ゴリラ「ウホゥ……」 ツイ
男「くれるの? まあ俺が抜いたやつだけど」 ムシャムシャ 「……ありがとな。俺なんかに付き合ってくれて」
ゴリラ「ムシャムシャ」
男「……いや。今はそういうことにしといてくれ」 プチプチ
新ジャンル「草むしり一人会議」
新ジャンル「無表情ゴリ」
ゴリラ姉さんかと思ったんだぜ…
男「草なんか食ってたらなんかハラ減ってきた…… 」
男「ああダメだ。ハラが減ってくるとよけい哀しくなってくる('a`)」
('a`) 「もう表記もこれでいいや……」
ξ゚-゚ξ「……」
('a`) 「……あ、姉御」
ξ゚-゚ っξ「男がそんな哀しい顔してるもんじゃないよ。これでも食って元気だしな」
('a`)っξ「すんません……ほんとにもらっていいんですか?」
ξ゚ー゚ 「困った時はお互いさまじゃないか」
ξ゚-゚ξ「それにもう生えてきたし問題ないよ」
('a`)っξ「……」
ξ'a`)「……」 ピトッ
ミ⊂
ξ゚-゚ っξ「もう一本いっとくかい? 今日のは自信作だよ」
ξ'a`ξ「……ありがとうございます。なんとかやっていけそうです……」
ξ゚ー゚ 「ああ。その調子だ。がんばれよ少年」
新ジャンル「姉御ロール」
空「青々」
ξ'a`ξ「……」
ξ'a`ξ「……口笛はなぜ、遠くまで聞こえるの?」
?「せせこましく口笛なんか吹いてるから、気も晴れねえんだよおおおぉぉーーーー!」
ξ'a`ξ「!」
?「男ならァ! 腹の底から声を出して、憂鬱なんざ吹っ飛ばせえええぇぇーーーー!」
ξ'a`ξ「こ、この無駄に熱い直球馬鹿な声は……」
?「さあ。いち、にの、さんでいつも一緒にやってるあれをやるぞ!! いち、にの、さんッ!」
ξ'a`ξ「……」
「わたしはあああぁぁぁ! おまえをおおおぉぉぉ!! 愛してるううぅぅぅーーーーー!!!」
ξ'a`ξ「……」
?「馬鹿野郎おおおぉぉーーー!! なぜ声を出さないいいいぃぃ!?」
ξ'a`ξ「(……一緒にやった覚えなんかねえよ)」
?「こんな覇気のないおまえなんか見たくないぞおおおお!!」
ξ'a`ξ「さっきから耳元でうるさい」
?「……」
ξ'a`ξ「……」
?「でも、そんなつれないところも好きいいいいいぃぃぃーーーーーーー!!」
ξ'a`ξ「そらぁよござんしたね……」
ξ'a`ξ「(つーかこんな間近で声がするのに、姿が見えん……どこにいるんだこいつ?)」
ヒートとドクオで新ジャンル:素直ヒートのようです
ξ'a`ξ「……」
ξ'a`ν シュルン
男「うわぁっ!? ロールが動いたぁ!」
―「元に戻ったああああ!! 二人の愛の奇跡だあああぁぁーーー!!」
男「驚いただけだ! って、糸が喋ってるウウウゥゥゥゥ!?」
―「赤い糸の先に誰もいない……でも、赤い糸はここにいるッ! いつでもこうしておまえを想っているぞおおおお!!」
男「ええええーーーっ!? おまえ運命の赤い糸おッ!?」
男「いやいやいやいや。姉御はその先にある俺の運命を、俺自身で見つけ掴めという意味でおまえをくれたんだとおm
~「大! 丈!! 夫!!! わたしが来たからにはこの緋恋、必ずや成就させてみせるからなああぁぁ!!!」
男「緋恋って、糸偏であかいって、そりゃおまえの勝手な恋じゃねえか! 俺の方の恋はどこいったんだよ!?」
ww「わたしの恋がッ! わたしたちの恋へと変わるまでえええええぇぇぇぇぇ!!!」
男「いちいち激しくうねるな!」
新ジャンル「赤い糸」
男「だいたいモノが人に恋して押しかける時ゃあ、擬人化するのが礼儀だろうに……」 ブツブツ
ww「うるせえ!」
ww「そういうくだらん駆け引きは、遊びで色恋やってる奴がやりゃいいんだよおおぉぉーーー!!」
ww「好きなら好きッ! 大好きなら大好きッ!! 愛してるなら愛してるッ!!!」
ww「その気持ち一つ引っ提げて、偽りも駆け引きもなく素直にぶつけ合うのがわたしたちの愛だろうがああぁぁーーーー!!!」
男「うッ……」 タジッ
男「言ってる事だけはいっちょまえだな糸のくせに! これが素直緋糸というやつかッ!」
男「……まあそれはそれとして、いちいち『たち』で括るのやめろマジやめろ」
ww「そ、それは……『ふたり』ではなく完全に『ひとつ』になるということかああああーーー!?」
ww「大好きだああああぁぁーーー!! 愛してるうううぅぅーーーーー!!!」
男「ポジティブな馬鹿って、どうしてこう手に負えねぇんだ……!」
新ジャンル「素直ヒート」
男「ちょっと早いけど弁当でも食うか……この世界、まともな出会いがぜんぜん無いし」
カパっ
陰毛「やあ。今朝方あなたを見失った時はどうしようかと思いましたよ」
新ジャンル「陰毛との会話」
弁当箱に入ってるだけでショッキングなのに……
笑いすぎて顔がいてえ……
友(白骨)「ほじほじ」 カコンカコン
男「人前で鼻糞ほじってんじゃねえよ……いや、鼻糞なんかねえだろおまえ!」
友(白骨)「もうちょっとで……取れそうなんだ……友達なら俺を信じて見守っててくれ」 カシャコショ
男「それ、からっぽの脳腔かき回してるだけだと思うんだけど」
友(白骨)「まあ待て」
友(白骨)「頭蓋を開けてみるまでは、鼻糞がある確率と無い確率は同じ割合で同居しているんだ」
友(白骨)「夢見る価値は無限にあると考えよう。挑戦する意義は十分にあると信じよう」 キリッ
男「ものが鼻糞じゃなきゃかっこいいんだけどなおまえ」 グッ
友(白骨)「こら開けるな! 夢が逃げる!」
カパっ
陰毛「いらっしゃいませ~」
新ジャンル「ほじクール」
男「……なんだかんだで授業終わったな」
男「そういや自宅はどうなってるんだろ。弟と妹がいたはずだが……」
男「ああ……外装はむかし住んでた頃のまんまだ……なつかしいなぁ」 シンミリ
男「ただいまー」 ガチャ
弟「にゃー」 スリスリ
男「……違う! おまえはこういうスキンシップを図るような奴じゃなかったはずだ!」 ゾワッ
猫「ちょ、こら、おとなしくしてろてめぇ! あ、兄ちゃんお帰り」
男「……そして猫に兄ちゃんと呼ばれた!」
男「……まあ、この程度なら許容範囲か」
猫「よくねえよ! この状況になじむなよ! いつまで入れ替わったままなんだよ俺!?」
弟「にゃー」 ガリガリ
猫「だぁー! 柱で爪研ぐなぁ! 剥がれる! 人間の爪はそんな研ぎかたしちゃらめぇ~!」 ポフポフ
男「ははは猫パンチかわいいなあ」 ホノボノ
猫「おまえが止めろおおおおおお!!」
新ジャンル「弟が猫で猫が弟で」
男「ところでオヤジとカーチャンは?」
猫「は? 父ちゃんは単身赴任で、母ちゃんもしばらくそっち行ってるじゃねえか」
男「ふむ……(両親不在か。ベタな設定だなこりゃ)」
男「こいつは特に問題ないし……あとは妹だな」
猫「大問題だよ! なんで兄ちゃん、現実から眼を背け続けるの!?」
男「こんなのや……
_ ___ __
/ =->ァ' ,. , ' 、、>ァ< ̄`ヽ、
,.-、(ヽ! /ヽ,.α┴α⊥! }ヽ.ン`ヽ i
_ヽ、ヽ ヽレ'^)ii/yヽ /ヽ',. / ,.-、 } )/ ̄ ̄^ヽ
.ヽ`__/ ` _k_iji_i_@i i_@i_,.!--'ク/_/ l l
(二_ /,.-、_○_,. -、 ヽ,.<丶 l ,--、 _
`ヽ/ /ヽ、j_i_i,. -'´ヽ / l,,‐---ー彡, ::`ー' ::ゝ_
i i i i |  ̄ ̄i ::: アッー!!!
i i i ll :::l :::l 兄貴、私の胸見て勃起してる
i i i i l ::l :::| l :l や~らしぃ~
i i i i l ::l :::| l :l
i i i i l -----、_::::::l } l
i i ,. --r――イ i ヽ ...........__ノヽ;;;;;;;ノ ::::l
ヽ ヽ/ /i /
`ヽ、ヽニiニiニiニ' /
`ー(  ̄)‐''"
 ̄ 」
男「こういうのでなければ……
∩ ∩
|-| |-|
. |ー| |ー| 厂 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄⌒ヽ
,r|ー|ニニ|ー|、 / 違う |
.,<x;|ー|'つ|ー|x>、 | わたしはおまえの |
{ニ}ハ'⌒m⌒'ハ_e} | /
_,{゙人゚,>;兀;<.゚人゙} _,厶.________,/
ノ兀ヽ``゚i};' {f゚" ,ノ-r;ァァ7
f二フハ.n,|;'; |j/|⌒ヽ`ヾ(
⌒ytf| |0{;'; ,};;| |⌒y;{0ヽ、
..::シ ,人.ト(_)イノ}::`)爪`、:.`
⌒ヾ" :::v^^v ,ノ⌒y丶ヽ::.
..:::ノ ̄`'ー'゙ ̄`ー '^::::..ヽ::
……、まあ、御の字としておくか」
猫「どうしたのさ兄ちゃん!? なんでそこまで悲観的なの? なにか人生にコペルニクス的転回でもあったわけ!?」
男「……」 ナデナデ
猫「撫でてる場合かァーーー!」 ゴロゴロ
男「……おまえは悩みがなさそうでいいなあ」
猫「ち、違っ。こ、これは本能で反応してるだけで、べ、別に撫でられて嬉しいわけじゃないんだからね!」
新ジャンル「キモ妹」
真ジャンル「妹がペイジ」
?『「ただいま~』 ガチャ
猫「あ。姉ちゃん帰ってきた」
弟「にゃーん♪」 ダッ
?『こら、重い! 重いって! あはははは! …………重いっつっとろうがァ!』 メキャァ!!
男「……え?」
猫「うわあああ姉ちゃああん! それ俺の身体ぁ! もっと大事にぃ!!」
妹「あんたの身体だからよ……おにいちゃ~ん、ただいま~♪」 ギュッ
男「ちょ、おま、いきなり! (見た目はふつうに妹だ……見た目は)」
猫「……まーた始まった」 ウンザリ
妹「ふっふ~。何か落ち込んでるのおにいちゃんっ?」 スリスリ
男「なにこのいきなりの態度の差!? いや助かるけど! って、こら、どこすりつけて……!」
妹「プロの妹ですから♪ おにいちゃんの扱いは完璧よ☆ ふふっ元気でた?」
男「いや、その、元気というか……」 アセアセ
猫「どこの元気だしてんだ兄ちゃん……」
懐古ジャンル「プロ妹」
猫「……実際に兄ちゃんの妹なんだから、そら本職、プロの妹だろうよ」
妹「あぁん? 気の利かねえ愚弟だな。お兄ちゃんとわたしの邪魔してるヒマがあったら、猫集会にでも行ってこいや」 ギロッ
男「……(怖っ!)」
猫「あんたなんで兄ちゃんには甘いのに俺には厳しいの!?
なんで俺にはこんなラノベみたいな妹がいないの!? ねえ!」
男「(なるほど。妹としてはアレなのに、姉としてはリアルなのかこいつ……)」
男「まあ、特には問題ないか……」
猫「あんたさっきからなにわけわかんないことばっか言ってんだ!?
問題ありだよ大ありだよ! こういう異常事態でこそみんな俺に優しくしてよ!」
弟「にゃあ~」 スリスリ
弟「ウッ(´;ω;`)……おまえだけだよ俺に優し……重い! 潰れる! どいてぇー!!」
リアルジャンル「姉」
④
>>169訂正
弟「ウッ(´;ω;`)……おまえだけだよ俺に優し……重い! 潰れる! どいてぇー!!」
↓
猫「ウッ(´;ω;`)……おまえだけだよ俺に優し……重い! 潰れる! どいてぇー!!」
妹「今年もハロウィンが近づいてきたね」 ブンブン
男「だねえ……それはともかくその包丁なに? 危ないからしまいなさい!」
妹「両親がいない間おにいちゃんのために台所を預かるのは妹として当然のつとめよ!」
猫「……弟もいるよ」
弟「にゃーん」
妹「こないだ特売で買い貯めたキャットフードあるだろ。勝手に喰ってろ」
猫「開け方は知ってるけどこの手じゃ開けられねえんだよおお!」
弟「うなー」
猫「こいつはこいつで手はあるけど開け方を知らないし!」
妹「今年も『ヤツ』はきっとおにいちゃんを狙ってやってくる……
だから包丁は片時たりとも離せないのよ!」
男「……ハハようやく安らぎが訪れたと思ったらやっぱこういう展開かよ!」
妹「今年はもう冬至まで長引かせたりはしない……出・即・斬ッ!」 ブゥン
猫「あぶねえ! 振り回すなよ! 特にこっちに!!」
妹「一撃で仕留めてみせるわ……妹のプロとしての誇りにかけて、あいつにおにいちゃんは渡さない……」
妹「あの南瓜の妖精にはッ!!」 ドスッ
弟「ふぎゃっ!」 ビクン
男「……あー。畳に包丁突き立てんといてー」
妹「あ~ん、おにいちゃあん、ごめんなさぁい」 デレデレ
猫「キメェ……」
新ジャンル「包丁妹」
縁側。晴れ渡る秋空。なにやら深刻な表情の二人。
妹「恨みを遺して死んだ猫の髑髏からは呪いの南瓜が生えるって言うじゃん」
猫「どこの昔話だよ。あと今の境遇に恨みはあるけど、俺はまだ死ねねえ!」
妹「南瓜の妖精相手にせいぜい潰し合ってくれると嬉しいんだけどさあ」
猫「無理! いま死んだとしても、芽が出て結実まで数ヶ月かかるっての!」
妹「……じゃあ、罰として、お姉ちゃんに殺された恨みのパワーで数ヶ月を数日に縮めてちょうだい」 ブゥン
猫「どっちにしろ死ぬのかよ俺! 包丁しまえ! 兄ちゃん! 助けて! 兄ちゃあん!!」 ダッ
今日も仲のよい姉弟だった。
新ジャンル「無理難題」
先生「授業はじめるぞー」
週番「きりーつ」
ガラガラガシャーン
友(白骨)「……」
男「ちょ……っ? せ、先生! 白骨が崩壊しました!」
先生「ほっとけ。いい天気が続いたから、また乾きすぎて崩れ死んだんだろ」
男「いや、そうじゃなくて……って、生きてたのアレでッ!?」
週番「れーい」
週番「ちゃくせーき」
男「(クラスのみんなも気にしてないし……!)」
新ジャンル「晴れ時々死す」
友(白骨)の耳の穴らしき箇所から這い出てきた毛虫「こんにちは^^」 モソモソ
男「……またなんか出てきた」
ジャガイモ「おーっと。あなたの疑問に答えるべく、
つまみ棄てられるのを覚悟で出てきた毛虫に向かってなーんてことを!」 ゴロンヌ
男「ジャガイモはおとなしく新聞紙に包まれてビニール袋に入って野菜室でおとなしくしてな! 長持ちするから!」
毛虫「知っての通り骨は血液を造っています」
毛虫「その血液が再び骨を十分に湿したとき……この人は不死鳥の如く蘇るでしょう!」
男「不死鳥は骨だけで蘇ったりしねえよ」
毛虫「……いちいち揚げ足とるような人は、こうです!」 シュババババ!!
男「うおッ!? 禁断の毒毛針攻撃!」
ジャガイモ「早く毛虫に謝りなさーい! でないと、毛虫が芋虫になってしまいますよー!」
委員長「ちょっとそこの男子たちー! 授業中ですー! 静かにしてくださーい!」
男・毛虫・ジャガイモ「あいすみません」
新ジャンル「耳から毛虫がこんにちは」
ズルズル
妹「……来た。南瓜の妖精!」
ズルズル
男「俺の眼には南瓜の蔓がびっしりと家を取り巻いてるように見える……」
ズルズル
妹「そりゃあ南瓜の本体は根っことか茎とか葉っぱだし。実はなくても枯れたりしないでしょ?」
ズルズル
男「妖精か? あれ、妖精なのか!? 南瓜頭の小悪魔がトリックオアなんたらじゃないのか!?」
ズルズル
妹「去年は無数の南瓜が擬人化して……子宮に入った胎児になっておしかけてきたけど」
ズルズル
男「実の機能を考えたら正しい擬人化だけど、もうハロウィン関係ないよねそれッ?」
ズルズル
男「おまえも無言で伸びてねえでなんとか言えやああああ!」
ズルズル
妹「せっかく人が包丁捌きを特訓したのに。空気読めねえウリ科が……ッ」 ブゥン
男「包丁より鋏……いや、根っこを探して引っこ抜くしかないなあこれは」
妹「おにいちゃん……」 ギュ
猫「うああああああああああ!」
男「どうした!?」
妹「空気読めやネコ目ネコ科ッ! 人がいい雰囲気でお兄ちゃんに甘えようとしたときに!」
猫「外! 外!」
弟「ふにゃあ! ふにゃあ!」
蔓「うぞうぞ」
男「なんか蔓に巻き付かれてもがいてるーーーーー!」
猫「動く蔓をおもしろがって構ってるうちに襲われたみたいで! 俺の身体があああああ!」
男「……よし。アレが南瓜の注意を引きつけてる間に根っこを探そう」 ノソッ
猫「じゃなくて! 助けてよ兄ちゃん!!」
妹「オイおまえも行っておとりになって来いや愚弟。この世界にはわたしとおにいちゃんだけで十分だからさ」 ヒョイ、ポイ
猫「覚えてろおオオオ! もし死んだら、眼から呪いの南瓜生やして祟ってやるからなあああアア!!!」
蔓「わさわさ」
新ジャンル「南瓜の妖精」
男「ハラへったなあ」
友(白骨)「牛丼屋あるぜ、そこ」
男「うし。なんか軽く食ってくか」 ウィーン
幼女「いらっしゃいませー」
t. rex「gyaaaaaaaaa(いらっしゃいませー)」
男「牛丼並。たまごと味噌汁つけて」
友(白骨)「俺も同じで」
t. rex「グオオォォ(牛丼並とたまごと味噌……)」
パクッ
t. rex「gyaaaaaooooohhhhh(……汁一丁!)」
幼女「こらぁ! おきゃくさんたべちゃだめぇっていってるでしょぉ!」
男「あ。そいつ骨なんでたぶんそのまま出てきます。お構いなく」
男「それとお新香もつけてもらえますか?」
新ジャンル「店員がティラノサウルス」
男「人間に関わるとろくなことがないっぽいし、紅葉でも見に来たが……」
男「風がないから寒くないのはいいけど、やっぱ紅葉ははらはら舞っててなんぼだよなあ」
豪腕姉「我らを呼んだかマイラヴァア!」
豪腕妹「貴方の悩みをズバッと解決!」
男「……呼んでねぇ」
豪腕姉「木の葉のくせに猪口才な!」 ぬぅん
豪腕妹「散らせて見せよう、我らが愛で!」 ムキィ
男「別にわざわざ揺らさんでもいi
豪腕姉「ラヴパワァ、プラス!」
豪腕妹「ラヴパワァ、マイナス!」
キイイィィィン
豪腕姉妹「紅葉狩りッ! クロォスボンバアァーーーー!!」
ズガアァン!! メキャアァ!! ドオオォォン!!!
男「うわああああ! 樹があ! 樹がああああ!!」
豪腕姉「見事散ったか樹木ごと!」
豪腕妹「風情が足りぬと申すなら、全山すべて、散らせよう!」
豪腕姉「……どうした我が背よ、なにを泣く?」
新ジャンル「豪腕姉妹」
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