春香「ヘコんだ千早ちゃんを腕づくで元気づける」 (57)

春香(とある冬の日、夕方近く)

春香(レッスンを終えた私が事務所に戻ると)

春香(私の大親友、千早ちゃんがソファに座り)

春香(うつむいて、肩を小刻みに震わせていた)

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千早「くっ……」

春香「ち、千早ちゃん……?」

千早「あ、春香……。お帰りなさい」

春香「た、ただいま……って! そうじゃなくて!」

千早「…………」

春香「どうしたの千早ちゃん!? 何かあった!?」

千早「…………」

春香「確か千早ちゃんって今日、二日連続ソロライブの初日だったよね?」

千早「ええ……」

春香「もしかして、何か失敗しちゃったとか?」

千早「……ええ」

春香「そう……なんだ」

千早「途中までは、順調に進められたと思うわ。でも……」

春香「でも……?」

千早「最後の歌、『arcadia』の間奏のダンスの途中で……」

春香「…………」

千早「バランスを崩して、つまづいてしまったの」

春香「そっか……。珍しいね、千早ちゃんがミスするなんて」

千早「動揺してしまって、その後は音程もリズムもバラバラ……」

春香「…………」

千早「最後のサビの頭の部分に至っては、声を裏返らせてしまって……」

春香「『翔べ!』のとこ?」

千早「ええ……。思い出すだけでも恥ずかしくて、情けないわ……。私……」

春香「私?」

千早「……プロ失格ね」

春香「そ、そんなこと、あるわけないよ!」

千早「そんなことあるわ」

春香「ち、千早ちゃん! 悪い癖だよ! そんなに思い詰めないでってば!」

翔↑べ↓

春香「ほ、ほら! 私なんて、しょっちゅうどんがらしてるもん!」

千早「それは、そうかもしれないけど……」

春香「そ、そこは否定してくれないんだ……。じゃ、じゃあ千早ちゃん!」

千早「何かしら?」

春香「プロデューサーさん、千早ちゃんのミスを責めてた?」

千早「……いいえ。よく最後まで歌い切ったなって、誉めてくれたわ」

春香「お客さんは? 千早ちゃんのこと、冷たい目で見てた?」

千早「……いいえ。すごく、温かい拍手が聞こえた気がする……」

春香「ほーらね! やっぱり気にしすぎだよ!」

千早「みんな、気を使ってくれたに決まってるわ」

春香「ち、千早ちゃん! 絶対、考え過ぎだってば!」

バストが凹んだ?うわなにするやめ

千早「私、明日はステージに上がりたくない……」

春香「えっ!?」

千早「さっきから悪いイメージが、脳裏に焼き付いて離れないの」

春香「だ、大丈夫だよ! 千早ちゃんが、そんなに何回も失敗するわけないもん!」

千早「…………」

春香「そ、それに千早ちゃんの歌が聞けなかったら、お客さんきっと悲しむよ!」

千早「……春香、ごめんなさい」

春香「えっ、えっ!?」

千早「少し、一人にさせてちょうだい……」

春香「……千早ちゃん」

春香(再び千早ちゃんはうつむき、黙り込んでしまった)

春香(もちろん私に、放っておくことなどできるはずがない)

春香(真面目な千早ちゃんのことだ。もし、一人にしておいたら)

春香(確実に、負のスパイラルにはまり込んでしまうだろう)

春香(何としてでもこの場で千早ちゃんに、笑顔と元気を取り戻してもらわないと!)

春香(よーし! 言葉がダメなら、腕づくで……)



春香「ちーはーやーちゃん!」

千早「……春香、聞こえなかったのかしら? 少しだけ、一人に――」

春香「つんっ」

千早「きゃあああああっ!?」

春香「おおっ! 千早ちゃん、思った以上にいい反応!」

千早「は、は、春香!」

春香「ん? なーに、千早ちゃん?」

千早「い、いきなり何をするの!」

春香「脇腹をちょん、って突っついてみました!」

千早「く、くすぐったいじゃない! やめて!」

春香「え? 今のでそんなにくすぐったいの?」

千早「あ、当たり前よ!」

春香「私、軽く突っついただけだよ?」

千早「と、とにかくやめてちょうだい!」

春香「ふ~ん……」

春香「ほ~お……」

千早「……?」

春香「さては千早ちゃん……」

千早「な、何かしら……?」

春香「ズバリ! くすぐりに弱いでしょ?」

千早「うっ……」

春香「でしょ? でしょ?」

千早「く、くっ……。誰だって、くすぐられるのには弱いと思うわ……」

春香「ふっふっふ……そうとわかれば……」

千早「ちょ、ちょっと……春香……!?」

春香「じーりじーり……」

千早「や、やめなさいってば春香! にじりよって来ないで――」

春香「千早ちゃん、覚悟! こちょこちょこちょ」

千早「きゃっ!? きゃあっ!?」

春香「こちょこちょこちょ~!」

千早「こ、こら春香! やめ、やめなさい!」

春香「わわわっ!? 千早ちゃん、暴れないで!」

千早「む、無茶を言わないで!」

春香「そんなにガードされたらくすぐれないよ! おとなしくしてってば!」

千早「え、遠慮しておくわ!」

春香「それなら、首をこちょこちょ……」

千早「くっ!」

春香「よし、脇腹のガードが甘くなった!」

春香「隙あり、千早ちゃん! えいっ、もう一回脇腹をつんっ!」

千早「き、きゃあっ!?」

春香「チャーンス! すがさず後ろに回って腕ごとガシィ!」

千早「ひゃっ!? し、しまった!?」

春香「えへへ! 千早ちゃん、後ろ取ったりぃ!」

千早「く、くっ! う、動けない……!?」

春香「これでもう、春香さんの魔手からは逃げられないよ!」

千早「は、春香! 私に何をする気なの?」

春香「何だと思う? わきわきっ」

千早「ま、まさか……!?」

春香「今から私が千早ちゃんを、息ができなくなるぐらい笑わせてあげるからね!」

千早「ちょっ……!?」

今夜はここまでです。

続きはまた明日にでも。

読んでいただき、ありがとうございました!

乙ッス

いいところなのに!!

ちーちゃんの慎ましすぎる胸を無理やりおっきくする話かと思った僕を誰か殴ってください

それでは投下します。

春香「自慢じゃないけど私、くすぐりは結構得意なんだ!」

千早「は、離して! 離して春香!」

春香「や~だ! この体勢なら、脇腹はくすぐり放題ですよ! くすぐり放題!」

千早「ま、待って! やめなさい! やめて! お願いだからやめてってば!」

春香「こちょこちょこちょ~!」

千早「ひゃあ!? あ、あはははははは!」

春香「こちょこちょ」

千早「やめて! やめて! あはははははは!」

春香「こちょこちょこちょ」

千早「やーっはっはっは! ひぃひひひひ!」

春香「こちょこちょこちょこちょ」

千早「やめてーっ! ひひひひひひ!」

春香「千早ちゃん、まだ軽くやってるだけだよ? こちょこちょ」

千早「く、くすぐったい! あはははっ! やめて! やめて! 本当に!」

春香「それじゃあ、今度はツンツン攻撃なんてどうかな?」

千早「なっ――」

春香「えいっ! つんっ!」

千早「はうっ!?」

春香「つんつんっ!」

千早「ひぃっ!? くあっ!?」

春香「どう、千早ちゃん? つんつんっ!」

千早「やめてぇ! あぐっ! はうっ!?」

春香「つんっ!」

千早「で、電気が走るぅ! あはあっ!」

春香「もう少しリズミカルにしてみようかな? つんつんつんつんっ!」

千早「ちょっ!? あうっ!? 待っあんっ!? 待ってひいっ!?」

春香「つんつくつんつく!」

千早「だめっ! あぐっ! ふあっ!? ひいっ!?」

春香「すかさず今度は揉み攻撃ですよ! もみもみっ」

千早「あひぃあ!?」

春香「もみもみっ」

千早「ひゃ、ひゃひゃひゃひゃひゃ!?」

春香「もみもみもみっ!」

千早「ちょっとホントにやめてあははははははは!」

春香「それにしても細いなあ、千早ちゃんのウエスト。もみもみ」

千早「うあっひゃっひゃっひゃ! ひゃひい!」

春香「うらやましいなあ、もみもみ。憧れちゃうなあ、もみもみ」

千早「あははは! やめてくすぐったいからあああああっはっは!」

春香「千早ちゃん、そんなにくすぐったいの?」

千早「あ、当たり前でしょ――」

春香「もみっ」

千早「はああああっ!?」

春香「ホントに? ホントにくすぐったい?」

千早「だ、だから! 本当に決まって――」

春香「もみもみっ」

千早「ひゃああああっ!?」

春香「もみもみもみ」

千早「うひは!? ははははひひひひはははひひひ!」

春香「もみもみもみもみ~」

千早「あひゃひゃふはははひゃ! ひゃめれ! 春香ひゃめれぇ!」

春香「はいストーップ!」

千早「は、はあはあ……」

春香「なーんちゃって! つんっ」

千早「んはああああっ!?」

春香「えへへ! フェイントだよ、千早ちゃん!」

千早「お、お願い……も、もう……」

千早「もう、勘弁してちょうだい――」

春香「もみもみっ!」

千早「やめっ!? うわ待ってやめて本当にきゃはははははは!」

春香「わわわっ!? ちょっと、暴れすぎだよ千早ちゃん!」

千早「そこはだめぇ! ツ、ツボに入ってうひひひひひひひはははははは!」

春香「ち、千早ちゃん危ない、ってうわああ!?」

千早「きゃああああ!?」

春香「どんがらがっしゃーん!」

千早「い、痛たたた……」

おっぱいも揉んであげてください

春香「見事に二人一緒に転んじゃったね……。大丈夫、千早ちゃん?」

千早「え、ええ……」

春香「本当に平気? ケガとかしてないよね?」

千早「へ、平気だから、早く私を抱きしめている腕を離して……って」

春香「んしょんしょ」

千早「……春香。どうして私の脚に、あなたの脚を絡みつかせるの?」

春香「決まってるよ! だってこうすれば千早ちゃん、もう暴れられないでしょ?」

千早「え?」

春香「えへへ! 文字通り、転んでもタダでは起きないのが春香さんですよ!」

千早「ま、まさか春香、この体勢で……?」

春香「逃げてもいいよ? 逃げられれば、だけど」

千早「く、くっ……!」

春香「うわあ! 千早ちゃん、身体にすっごい力が入ってるね!」

千早「このっ……くっ!」

春香「ぴったりくっついてると、千早ちゃんの頑張りがよーく伝わってくるよ!」

千早「くうっ……!」

春香「でも残念! これだけガッチリしがみつけば、そう簡単には逃げられないよね?」

千早「だめだわ、振りほどけない……」

春香「さてと! それじゃ第2ラウンド、そろそろスタートしよっか?」

千早「ううっ……!?」

千早「う、嘘よね? 冗談よね、春香?」

春香「ウソだと思う? どう思う?」

千早「ほ、本気なら思いとどまって! ちょっと、本当にこれ以上は――」

春香「こちょこちょこちょこちょ」

千早「ちょっ! あっあっはははははははは!」

春香「つんつんつんつん」

千早「あんっ! あんっ! あんっ! ああああああっ!」

春香「もみもみもみもみ」

千早「あひひひ!? あひひひひひひひぃひひひひぃ!」

ちょっと一旦入浴してきます。

出てきたらもう少し続けますので、よろしくお願いいたします。


やはり千早ちゃんがくすぐられるのは素晴らしい

サッパリしてきました。

それでは再開します。

春香「ねえねえ千早ちゃん! どうされるのが一番くすぐったい?」

千早「も、揉むのは! 揉むのは絶対無理!」

春香「これ? もみもみっ」

千早「だからやめてってきゃっはっはっはっは!」

春香「やめてって言われると、何だか余計にやりたくなっちゃうな~」

千早「む、無理なの! 本当に死んじゃうから!」

春香「それじゃあ、揉むのはやめてあげる」

千早「ほ、本当!?」

春香「うん! 揉むのはね!」

千早「え?」

春香「つんつんつんつんつんつんつんつん!」

千早「はああああああああっ!?」

春香「つんつんつんつんつんつんつんつん!」

千早「ちょ、ちょっえっへへへへへほほ!? ほ、ほほほははははは!」

春香「どう? つんつんつんつんつんつんつんつん!」

千早「ちょ、早すぎ、早しゅぎるうっふっふひいひいひいひい!」

春香「春香さん必殺、連続突っつき攻撃ですよ! つんつんつんつんつんつんつん!」

千早「い、いやあああああああっ!? あっあっあっあっひゃああああああ!」

春香「つんつんつんつんつんつんつんつん!」

千早「こ、これも無理! 無理いいいいいいいっひっひ! いひひひひひひひ!」

春香「それならこれは? こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ!」

千早「あ、あははははははははははぁははははははは!?」

春香「えへへ! これは私の第二奥義、ハイスピードこちょこちょだよ!」

千早「わ、私、こんなの初めて――」

春香「こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ!」

千早「きゃははははははははははは! はははははははははは!」

春香「こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ!」

千早「ひひひひひひひひひひ! やめてやめてやめて! ふふふぇふぇふぇひひ!」

春香「こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ!」

千早「あっはっはっははいっひっひっひひひおっほっほっほほ!」

狂気を感じる

春香「どうかな、千早ちゃん?」

千早「ひ、ひい……ひいひい……」

春香「色々試したけど、やっぱり揉まれるのが一番ダメ?」

千早「い、今の二つに比べたら、まだ揉まれる方が――」

春香「あれ、ホントに? もみもみっ」

千早「きゃああああ!?」

春香「この辺がよく効くかな? それともこっちかな? もみもみっ」

千早「だ、駄目! やっぱり駄目えっへっへっへえ!」

春香「確か、ここがツボだったっけ? もみもみもみっ」

千早「おふぅ!? ふぐぁあ!」

春香「そ~れ、もみもみ~」

千早「お、おっほっほ! ほほ、ほほほほへへへへ!」

春香「つんつんつん」

千早「きゃうあぁ! それも、それも駄目ぇ!」

春香「それならこれは? こちょこちょこちょ」

千早「駄目だってばあああっはっは! 全部くすぐったいぃ! はきゃあ!」

春香「そ~れそれそれ! こちょこちょこちょこちょ」

千早「助けてえ! 死ぬ! 本当に死んじゃうっはははははへへへへ!」

春香「千早ちゃん、苦しい? もみもみ」

千早「く、苦しい! ひーっひひひひひひ! 苦しいよお!」

春香「今日の失敗と私の攻撃、どっちの方が苦しい? もみもみ」

千早「は、春香の! 春香の方よ! 春香春香春香! はぁーっはははははは!」

春香「もうやめてほしい? もみもみもみっ」

千早「やめてやめてあーっははははは! きゃっはははははは! お願いぃ!」

春香「それじゃ私のお願い、何でも聞いてくれるかな? つんっつんっ」

千早「聞く聞く! ひゃっはっはっは! 聞くからやめてぇ! あっひっひっひ!」

春香「うん、わかった! 今から私、千早ちゃんにお願いをするね! こちょこちょ」

千早「はははは早く言ってえへへへへ! 早く言ってちょうだいっひっひっひ!」

春香「明日のステージは、全力投球の千早ちゃんをお客さんに見せること!」

千早「わ、わかったわ――」

春香「ホントだね? こちょこちょこちょ」

千早「ひーっひひひひ! が、頑張る! 頑張る頑張る! あっはっひゃっひゃっ!」

春香「最高の歌を、会場のお客さんに聴かせてあげてね? もみもみ」

千早「はいぃ! 全力で頑張るぅうーっひひひひひ! ひいあああへへへへへ!」

春香「ホントにホント? もみっもみっもみっ」

千早「ほ、ホントホント! ホントだからあひいあひいああひいひい!」

長えよ息子が大喜びしたじゃねえか

春香「約束する? もみもみもみもみもみもみもみ」

千早「するするするするしますしますぅ! きゃっはっはっはっははっはっはっは!」

春香「本当? もしウソだったら私、次はもっと本気を出しちゃうよ?」

千早「も、もっと……?」

春香「うーん、そうだなあ……。例えばアバラをこんな風に、ぐりぐりって」

千早「んひゃははははは!? 何コレえひひひひぐひゃひゃひゃひゃ!?」

春香「それから脇腹のツボに指を突き立てて、くりくりくり」

千早「んをおはははは!?」

春香「やっぱりこれ、苦しい? くりくりくり」

千早「ぐひゃひゃひゃぎひひひひひ! こ、壊れる! 壊れちゃうぅ!」

春香「だから千早ちゃん、ウソはつかないよね?」

千早「つかないつかない絶対つかないからツボはやめてやめてやめてやめてやめてぇ!」

春香「うん! 私、千早ちゃんのこと信じてるから! それじゃ離してあげる!」

千早「は、はひはひはひはひはひ……ひはぁ」

春香「千早ちゃん、大丈夫?」

千早「ぜ、全然大丈夫じゃないわ……げほげほっ!」

春香「やり過ぎちゃってゴメンね? でも、少しは元気になれたでしょ?」

千早「……それはまあ、これだけ笑わされれば」

春香「よかった!」

ワイも元気になれたで

春香「私、千早ちゃんに元気になってほしくて、心を鬼にしてくすぐったんだ!」

千早「……本当かしら?」

春香「もちろん! ホントはこんなこと、したくなかったんだけど……」

千早「疑わしいわね。途中から……というより最初から、楽しんでなかった?」

春香「あ、そういうこと言うんだ? それなら、今度は脇の下を――」

千早「ひっ! ご、ごめんなさい春香! う、疑った私が悪かったわ!」

春香「うんうん! わかってくれればいいんだよ、千早ちゃん!」

千早「……しばらく、トラウマになりそうだわ。春香の指を見るだけで、寒気が……」

春香「大げさだなあ。わきわきっ」

千早「あ、や!」

ちんこ立った

>>45
ちんこでスレ上げやがったww

千早「やめて春香! お、思い出させないで!」

春香「えへへ! 千早ちゃん、明日は頑張ってね! 私、応援してるから!」

千早「ええ、頑張るわ。もうこれ以上、春香にくすぐられたくはないもの」



春香(冗談めかした口調で微笑む千早ちゃん)

春香(その声色に、さっきまでの暗さは微塵も感じられず)

春香(すっかり活力が戻っていた)

春香(それにしても笑い転げてる千早ちゃん、かわいかったなあ!)

春香(後ろからだったから、顔が見えなかったのはちょっぴり残念だけど)

春香(とにかく、荒療治は大成功ですよ、大成功!)

春香(そして、次の日の夕方)

春香(事務所に現れた千早ちゃんは、私に向かって一目散に飛びかかってきた)

春香(不意を突かれて倒れた私を、後ろから取り押さえた千早ちゃんは……)

春香(蠢く指で、私の脇腹をくすぐり始めた)



春香「あっはっはっはっは~! 千早ちゃん、何するの~っ!?」

千早「春香、昨日は励ましてくれてありがとう。こちょこちょ」

春香「やめて~っ! くすぐったい! くすぐったいってば~っはっはっは!」

千早「おかげで今日の『arcadia』、ミスなく上手く歌えたと思うわ。こちょこちょ」

春香「しょしょ、しょれはよかったね~っへっへっへ! ひぃ~!」

千早「本当に……ありがとう、春香」

春香「け、けほけほっ。ど、ど、どういたしまして……」

千早「で」

春香「な、な、な、何かな、千早ちゃん……?」

千早「春香にはきちんと、昨日のお礼をしないといけないと思うの」

春香「あ、あはははは……。べ、別にそんな、お礼なんて――」

千早「これから私、春香を笑いの国に連れて行ってあげるわね」

春香「そ、それって……?」

千早「もちろん、くすぐりで」

春香「ひ……!」

千早「私、あまり人をくすぐったことがないから、うまくないかもしれないけれど……」

春香「う、ウソだ! だって今、すごいくすぐったかったよ!」

千早「あら、そうなの? もしかして春香も、くすぐられるのは苦手?」

春香「う、うん! わ、私、本当にくすぐられるのはダメなの! だから――」

千早「へえ……そうなのね。わきわき」

春香「ち、千早ちゃぁん! 昨日やり過ぎたのは謝るから! 謝るからやめてよお!」

千早「……春香」

春香「ふぁ、ふぁい!?」

千早「覚悟してね」

春香「やだああああああ!」

千早「こちょこちょこちょこちょ」

春香「あ~~~~~っ!」

春香「あっはっはっはっひぃ~!」

千早「そういえば昨日、春香は突っついたりもしてたかしら? つんつん」

春香「きゃっ!? きゃん!」

千早「へえ……こんなに身体がビクビク震えるものなのね」

春香「お願いだよぉ千早ちゃん! ホントにやめよ――」

千早「確か、こんなのもあったわよね。もみもみ」

春香「きゃあ!? きゃはははははは!?」

千早「……すごい反応。確かにこれ、意外に楽しいかもしれない」

春香「や、やだ! もうやだあ!」

千早「昨日の春香の気持ちが、少しだけわかった気がするわ」

千早「さて、それじゃ次は……」

春香「千早ちゃんごめんなさいいいいい! 私が悪かったからあああああ!」

千早「こちょこちょこちょ」

春香「いやああああああああっ! プロデューサーさん助けてええええええええっ!」



その後事務所には二十分以上、泣き叫ぶような笑い声が響き渡っていたという……

おしまい

以上になります。

もっと短いはずだったんですが、思ったより長くなってしまった……。

最後まで読んでくれた方、本当にありがとうございました!

乙!

おつかれさま!
シンプルで面白かったよ。arcadia聴きながら読んでたww

乙ですわ
はるちはわっほい

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