男「部員勧誘にいってくる」(13)

女「なんで?」

男「この状況を考えろ。3年の先輩は受験で言わずもがな。2年は皆無。あとは言わなくてもわかるな?」

友「人数足りないってことね」

男「というわけで、行くぞ友」

友「へいへい」

~廊下~

友「勧誘って言っても、この時期に部活入ってない人とかいるのかな」

男「いなかったら弱みを握って今入ってる部活をやめさせてこっちに来てもらおう」

友「へー」

男「だれかいないかな。すごく純情な騙されやすい女の子」

友「・・・男っていつからそんなにクズになったの?」

男「俺位がクズだったら世の中なんてクズばっかりだぞ」

お前ら何部だよ

友「ていうか男が求めてるのは女の子なんだね」

男「あぁ。部室に女子が一人ってのはな」

友「あぁ、女のこと考えてあげてるんだね。なんだかんだ言って優しい男だねぇ」

男「いや俺百合が好きなんだ。だから女子が一人だけだと・・・な?」

友「な?じゃねーよ」

男「だって女のやつがよ「男と友君どっちが受けかな?」とか言ってるんだぜ?負けてられないだろ」

友「変なところで張り合うなよ」

男「・・・んー」

友「誰もいないな」

男「・・・お」

?「・・・」トコトコトコ

男「前方からすごいお嬢様っぽい雰囲気を出してる子が来たぞ」

友「ていうかあの子って~~の令嬢さんでしょ。ウチみたいな汚い所に誘うのってすごく申し訳ないような・・・」

男「ウチのどこが汚いんだよ」

友「現会員の半分以上が特殊性癖持ちじゃないか」

令嬢「・・・」トコトコトコ

男「・・・」トコトコトコ

ガッ!

男「ぐっ!?、う、腕があああああ!?」ゴロゴロゴロゴロ

友(ふっる!あたり屋かよ!)

令嬢「だ、大丈夫ですか!?」

男「時にあなた部活動はどちらに?」

令嬢「えっ・・・そ、そんなことより腕は」

男「いいから!今は腕より部活動の話だ!」

友(いろいろと飛びすぎだろ男!)

令嬢「私はどの部にも所属していませんが・・・」

男「よかった・・・それじゃあ俺の腕の骨負った償いとして漫研に来てくれ」

令嬢「まんけん?」

男「あぁ。アンタが来てくれたら俺の粉砕骨折した骨も治る気がする」

友(え、これ成功しそうな流れ?)

男「いやぁ、まさか成功するとは・・・」

友「ほんとだよ。こっちのほうが驚いたよ」

男「以外にこの方法、正攻法なんじゃないか?」

友「そんなわけないだろ」

男「とりあえずもう一回試してみる」

友「やめとけって!さっきのは運が良かっただけだって!」

男「いいから、俺に任せておけって!」

~15分後~

男「女子3人に試して内二人がビンタ、一人がメロンパンをくれるという結果になったな」

友「なに他人事みたいに言ってるの。全部自分のことでしょうが」

男「あの女いいビンタもってるな。あいつにはぜひ相撲界に進んでいただきたいもんだ」

友「もういいよ・・・」

男「んー・・・ほかに誰かいないのか」

友「ていうかさ、さっきの令嬢さん待たせてるんじゃないの?」

男「あ、そういえばそうだったな。仕方がない、一端戻ろう」

~漫研部室~

男「ただいまー」

令嬢「へー、私お付き合いっていうのは男女の仲でするものだと思ってました」

女「古い古い。最近じゃ男子二人でっていうのが基本よ」

令嬢「なるほど。・・・?これは何をなさっているんですか?」

女「男子っていうのはね、親密な仲になるとさらに仲を深めるためにお突き合いが・・・」

男「おいやめろ!その子をそっちに連れて行くな!」

友(これはひどい)

令嬢「改めまして、私令嬢といいます。あの、私あまり漫画のほうに関しては詳しくないのですが・・・」

男「大丈夫。漫画が好きだから漫研にはいるってわけじゃない。お前は俺の腕の骨を折ったからここに入るんだ」

友(男クズい・・・!)

令嬢「そういえば腕のほうは大丈夫ですか?」

男「・・・令嬢、ちょっと女に抱き着いてみてくれ」

令嬢「え?こうですか?」ムギュ

男「・・・うん、いい」

令嬢「さきほど伺ったんですが、男さんと友さんは今流行りの穴友達なんですよね?」

男・友「違う」

女「令嬢ちゃん、見て、あの息ぴったりの二人。どう見ても穴友達よ」

令嬢「わぁー本当ですねー!」

男「俺たちの穴はそんなことには使わない!」

友「ほんとこの部活は会話が汚い・・・」

令嬢「一つお聞きしたいのですが、この部活は何をする部活なんですか?」

男「んー、基本的には漫画描いたり漫画読んだりするのが漫研だな」

女「そうね。令嬢ちゃんも一緒に漫画描いてみる?」

令嬢「わぁ!いいんですか?」

女「うんうん。仲間が増えるっていいことねー」

友「また重症者が増えるのか・・・」

男「女子が仲良くやってるの見てると心が和むな」

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