照「誠子以外のレギュラーのみんなで、ドライブに行って帰ってきた」 (110)


照「それにしても……菫は本当に世話がやけるな」

淡「本当にね~~」ゴシゴシ

尭深「……」ズズー

菫「あのな……そもそも、お前が言い出したんだろ。運転免許取ったから、ドライブ行きたいって」

菫「こんなことになるなら、私が運転すれば良かったよ」

照「……とりあえず、帰って来れてよかった」

誠子「みんな、待ってましたよ」

照「遅くなった。いろいろと、手続きをしていた」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1411748236


誠子「もう動いても平気なんですか」

淡「うん、ちょっとした打撲だし、へーきだよ!」

照「私は、エアバックで平気だった」

菫「車はグシャグシャだったんだが。おかげでレンタカーの保証金はパーだ」

誠子「ところで、今回その、なんでこんなことになったんです……?」

照「普通に運転していたら、対向車が、酔っぱらいで……突っ込んできた」

照「私の運転経験が浅いせいで……避けきれなかった。あと、助手席のところだけ点検が甘かったらしい」


淡「プッ、スミレって本当にバカだな~~テルーの運転で、助手席に座るなんて命知らず~」

尭深「……」ツルッ パリーン

菫「これからはもう、照の運転する車には乗れないな」

照「……そんな言い方はないと思う」

菫「うるさい。淡も喧嘩売ってるのか? ゲンコツだな」

淡「ご、ごめんなさい! これでも元気づけてあげようと思って……その……」

菫「こういう時くらい、まともになってくれ……渋谷も大丈夫か?」

尭深「平気……怪我はしてない」

菫「ならいいが。珍しいな、手を滑らせるなんて」

照「とまあ、大体そんなところ」

誠子「そうだったんですね・・・」

尭深「……」


照「今から、お供えものを持って行こうと思う」

淡「どうやっていくの? 車は、なんか今は嫌だなー」

菫「電車はどうだ。安全だし、いいと思う」

淡「んースミレの運転だと、安心なんだけどなー ね、セイコ」

誠子「……そうだな」

菫「照と一緒にされても困るからな」

照「………」

照「……みんな、聞いて欲しい。今回こんなことがあったけど」

照「いつまでもめげていては、いけないと思う」

照「きっと……いつか、私も菫みたいに、上手くなる。約束しよう」

菫「何の決意表明なんだ……」

照「そして、その時には、一緒にドライブに行こう」

菫「まあ、期待してるよ……任せたぞ、照」


照「―――だから、  。  ……」

照「         、           」



 終

死んでるってことか
死人でてるのに軽すぎないか

菫かそうなのか

誠子発狂もんだろ

菫の会話を抜いても、意味が通るのか

こええよ

シックスセンス的な?

たかみーも死んでそう

菫さんだけ死んで、尭深には菫さんが見えてるってことでいいの?

>>12
菫は死んでるのは間違いなさそうだけど、たかみーは生きてるのか死んでるのか分からんな

たかみーは淡の台詞で心が乱れて取り落としたんだろ

>>14
そのあと「平気です」って菫に返事してることについて言ってるんだよ

>>15
淡が自分のせいで湯呑落としたと思ってたかみーに謝罪してるでしょ?
だから「平気、(湯のみは取り落としたけど)怪我はしていない(から大丈夫だよ)」って意味かと

アホ大杉ワロタww

>これからはもう、照の運転する車には乗れないな
>(あとは)任せたぞ、照

菫さんも、自分が死んでるって分かってるぽくて辛い

戦犯マタンゴがみんなからハブられるSSだと思ってたのに…

いじめっぽいSSのタイトルから思わぬホラーチックな内容

照以外全滅じゃないのか

>>21
そんな言い方ないって言ってるから淡は生きてるっぽい
あとみんなって言ってるから相手はマタンゴ一人じゃないだろう
タカミーとも誰も会話してないから菫、たかみ

というかこのスレこれで終わりっすか…?

>>23 じゃね?

照のせいじゃねえか
照しね


タイトル

穏乃「憧から休みの日に電話がかかってきたから、楽しくおしゃべりした」


穏乃「ん~~日曜日は退屈だなー」ゴロゴロ


プルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル
      
プルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル

プルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル
      
プルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル

プルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル
      
プルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルルル


穏乃「あ、憧から電話だ。もしもし!!」

憧『もしもし、聞こえる?』

穏乃「聞こえるよ!」

憧『今家?』

穏乃「うん、家だよ! 丁度よかった、すっごく暇してんたんだ! お店も休みだしさ!」

穏乃「憧、今暇? もし暇ならどこか遊びに行こうよ!」


憧『えっと、今ちょっと出られないんだー』

穏乃「えーそうなんだ……残念。あれ、それじゃ、どったの?」

憧『えっと、その……実は、私―――――!』

ドン

穏乃「あ、憧?! 今の音は、何?!」

憧『な、なんでもない。ちょっと、転んじゃって……』

穏乃「なんだ、憧はおっちょこちょいだなー へへへ」

憧『あんたに言われたくない。それより、ちょっと、話さない?』

穏乃「いいよー!」

憧『ありがと。私の話、ちゃんと頭に入れてよ?』

穏乃「いくら私でも、人の話はちゃんと聞くよ!」

憧『あはは、そうだよね、知ってる。それじゃ』

穏乃「何のお話かな、わくわく」ドキドキ


憧『とりあえず、麻雀の話しよ』

穏乃「えーーー、せっかく部活休みなのにー?」

憧『時間はたくさんあるんだし、いいでしょ。ほら、こう考えればいいんじゃない?』

穏乃「え?」

憧『こうやって、先に事務的な話をしておいて、後から楽しい話をする』

穏乃「なるほど~さっすが憧だね! 冴えてる!」

憧『面倒くさがりなシ、あんたとだからこそ、成り立つことよ』

穏乃「ありがとー!」

憧『………』


穏乃「って、よく考えると全然褒められてない!!」

憧『…………』

穏乃「ひどいよ、憧ーー…………憧? 聞いてる?」

憧『……ラッキー』

穏乃「ラッキー? え、どうしたの? なんかいいことあったの?」

憧『レンタルビデオ、返すの忘れてたんだ。私としたことが』

穏乃「え? え? そうなの? 延滞料金取られちゃうよーもったいない!」

憧『宝くじ。それで、宝くじ、当たったのよ。今携帯見たら、当選してた。それで延滞料金補える』

穏乃「おおおお~~~~本当に?! それはすごいよ! 超ラッキーじゃん!!」

穏乃「ちなみにいくら当たったの?」

憧『今回は、10万円』

穏乃「10万?! しかも、今回はって、いっつも買ってるの?!」


憧『ロトは自分で数字を選ぶくじだから、運試しにはいいと思って。これも訓練の一環としてね』

穏乃「なるほど~~麻雀の訓練に宝くじ使うなんて、憧は面白い!!」

穏乃「でもなんだかテンション低いね? 私だったら、もっと大はしゃぎするけどなぁ」

憧『サル頭のあんたは、一回一回大はしゃぎするかもね』

穏乃「ムッキー!!! サルとはなんだ、サルとは!! 私はれっきとした人間だよ!!」

憧『れありー?』

穏乃「れ、れあ……? え、英語を使うなんて卑怯だ!! 他の教科だったらちゃんと分か――――」

憧『√3+√27は?』

穏乃「す、数学だなんて卑怯な!! もっと、普通に使うのにしてよ~~」

穏乃「るーとなんて、普通使わないよ!」

憧『楽しいなぁ……』

穏乃「へ?」


憧『すごく、楽しい』

穏乃「う、うん? 私も憧と話してると、すっごく楽しいよ!」

憧『計算できないあなたも好きだよ』

穏乃「私は、計算できる憧が好きだよ!!」

憧『……ぷっ……ぷふっ……あははっ』

穏乃「あっ、憧やっと笑った!」

穏乃「なんか今日ずっと元気なかったから、心配してたんだぞ! 声もちょっと低いし!」

憧『……私の話は、これでおしまい。最後までちゃんと伝えられなかった』

穏乃「そんなことないよ、憧の気持ちは伝わったよ! 今度、二人で山に遊びに行こう!! きっと元気出る!」

憧『ありがと。じゃあ、時間きたから切るね』

穏乃「そっかー 淋しいけど、また学校で会えるもんね! 分かったよ!」

穏乃「そん時いろいろ話そう! 宝くじ当てるコツとか聞かせて!!」

憧『はいはい、機会があったらね』

穏乃「それじゃあ、またね!」

憧『うん。また、ね』


ああ―――なんで、シズを選んだのかなぁ。

きっとあの子は、気がついてすらいないんだろう。

それでも私は、あの子がいいと思った。

後悔はしていない。



そして私は、携帯電話を真っ二つにへし折った。


 終


とじこめられたころされるたすけ

最初の「ドン」はなんの音?

最期に電話していいか犯人に聞いて、犯人が急かしたんじゃ無いかな……

とりあえずぞくっとした
なんでこんな夜中にやるんだよお

犯人はシロ

意地でもシズの名前呼ばないのと、最後に携帯へし折ったのは、犯人?に通話相手をわからないようにするためか

冒頭のコール音が長いのが無駄に怖い

名前呼ばないのが怖すぎる

電話終わって覚悟を決めて犯人の方を向いた憧が見るのは
犯人がハギヨシにガン掘りされてる光景だから(震え声)

会話が微妙に不自然だと思ったら縦読みか…

確かにシズじゃ、理解できなそうだ
あらたそとかの方が良かったのでは

>>42
そこでついシズを選んでしまったっていうところが肝なんだから…

阿知賀のレジェンドならなんとかしてくれる…

>>43
最期には、本当に話したい人と話すってやつね
憧らしいんだよなぁ

このスレはここで終わりかな?(チラッ

>今携帯見たら、当選してた。
通話中は携帯でネットは見れないはず…
それに気がつかないシズ

いや見られるでしょ…
しずがそこ気にするとは思えないけれど

ホラー咲はゾクゾクするのでもっとやれ

はるちゃんの出番はまだですか?

早く来て

タイトル

「仕事でインタビューするために、車を走らせて現地に向かった」



○月×日、とある山道を私は、飛ばしていた。

法定、時速五十キロの道を、おそらく八〇キロ近く出していたと思う。

一歩間違えれば、大事故の危険もあるほどの運転、普段なら、絶対こんな運転はしない。

決まりを守ることの大切さを、いや、それ以前の問題として

一歩間違えれば、人を殺めてしまいかねない車の危険性を、私は十分理解していた。


だか私は構うことなく、アクセルを踏み続けた。

今日は大事な仕事が入っている。かの有名な牌のお姉さんの、独占インタビュー。

ちなみに、私のような立場の低いアナウンサーは、

ニュースの読み上げや大会の実況のようなメインのお仕事は少なくて、インタビューやレポーターのような外回りの仕事が多い。

そういった地道な仕事を一つ一つこなしていくことで、少しづつ着実に、というのがこの世界のお決まりの出世コースだ。

有名人の独占インタビューの仕事を任されたということは、普段の働きぶりが評価されたことを意味している。

出世欲にまみれているつもりはないけれど、そういったチャンスをみすみす逃すつもりはない。

そこらのアナから、売れっ子アナへと、飛躍の第一歩となるお仕事だ。

なのに、どうしてこんな日に、私は寝坊してしまったのか。

なんで、こんな日に限って、やってはいけないミスをしてしまったのだろうか。

これでは、あのよく分からないプロと同じではないか……


あのプロ、いつか鼻を明かしてやろう。

注意してもいつも流されるけど、一度ガツンと言ってやらないと。

うん、そうしよう。

そんなことをほんの一瞬、考えた。


それが、いけなかった。

まっすぐな道路から、カーブに差し掛かっていたことに、気がつけなかった。

山道のカーブは、普通の道と違って、曲がりが大きい。一秒の判断ミスが、命取りになる。

そこに減速せず突っ込んでいってしまったものがから、大変なことになった。

とりあえず、私は反射的にハンドルを切ったのだが、突然曲がろうとしたため

車は軽くスピンを起こしながら、反対車線に車体が流れた。これ以上は、どうにも制御できない状態だった。


とはいえ、もし対向車が来ていなければ、助かるかもしれない。

ここは通りの少ない山道だ、可能性としては、決して低くない。

私は、そうであってくれ、と祈った。

ところが―――――



タイヤと地面の強烈な摩擦音と、けたたましいクラクション

そして、車体のひしゃげる音―――が聞こえたと思った瞬間、

体中が、エアバックに包み込まれていた。


私は、助かった。

エアバックに助けられたの加えてスピンした分、正面衝突が避けられたためか、奇跡的に無傷だった。

全身を見回しても、特に変わったところはない。

両手のひらを見つめて、生きていることを実感する。

胸を触ってみた、心臓も動いている。よかった、本当によかった―――

安堵感に満たされながら、息を大きく吐いた。

そしてしばらくして、今度は段々と体から血の気が引いていくのを感じた。

そうだ、対向車の人は――――――

私は、潰れて開きにくくなったドアを無理やりこじ開けて、車から脱出した。

相手の車は、私のそれよりも、ずっとひどい有り様だった。

私は泣きそうになりながら、それでも相手を確認しに向かった。

これでも、私は責任感の強いほうだ。正直、逃げ出したくもなったが、そんなことはできない。

今日の仕事のことや、自分の社会的立場がどうなるか、などといろいろなことが頭をよぎったが

考えれば考えるほど、気が滅入ってしまうので、途中から考えないようにした。


近くまで行ったところで―――向こうの車から、人が。這い出してきた。

なんと、相手も生きていた! しかも、自分で動けるということは、軽傷に違いない。

神様に感謝しながら、私はその人に近寄った。



「だっ、だっ、大丈夫ですか!?」

「いたたたた……いったい、どうなったのかな……?」

「えっと、あのその、私の不注意で、その……本当に申し訳ありませんでした」

「あーなるほど、状況は飲み込めたよ、いたたた……でも、体は、動くしね、よかったー」



私はこの時、相手に怪我がなくて、そして優しそうな人で、本当によかった――――

などとは、少しも考えていなかった。

冷静に、悟られないように会話しながらも、動揺を隠しきれないでいた。

その理由は、二つあった。

一つは、目の前の人物が、あにはからんや、今日のインタビュー相手、瑞原はやりだったこと。

そしてもう一つは――――瑞原プロの頬に、大きな引っ掻き傷が出来ていたからだった。


「あはは、これからお仕事があるんだけど、とりあえず、電話してキャンセルしようかな……」


どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう。

私はなんてことをしてしまったんだろう。私はなんてことをしてしまったんだろう。


「あれ、真っ青になってるけど、私は平気だよー 車はまた買えばいいし☆ミ」


パニック。

お互い、命は無事。それはよかった、仕事の件も、運命のいたずらなのか、インタビュー相手が目の前。

どうにでもなるといえば、どうにでもなる。どうにでもなる。

警察沙汰になるだろうから、お仕事は辞めないといけなくなるかもしれないけど……



「そもそも、私が道に迷ってたからこんなことになったのかもね☆ミ」


なるほど、すれ違うなんておかしいと思った。それも、納得した。でも、そんなことはどうだっていい。


「警察とか、そういう話はあとにしよっか☆ミ とりあえず、お仕事の電話させてね」


prrrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrrrrr
prrrrrrrrrrrrrprrrrrrrrrrrrrrr


当たり前だが、私の携帯が鳴った。


「ん……? あれ、あなたの携帯もなってるよ」

「えっと、私です……私が、針生えりと申します」

「……えっ、あっ、そうなの?!! えええーーすっごい偶然!!!!」

「今日のインタビューさんは、えりちゃんだね。はじめまして、瑞原はやりでっす、よろしくっ☆彡」

「まさかこんなとこでご挨拶するとはね! なんだか運命的だねっ☆ミ」


輝くばかりの、素敵な営業スマイル。さすが、アイドル。こんな異常な状況下で、まったくブレない。

ただ、その愛らしい顔に―――大きな、おそらくかなり深いであろう―――引っ掻き傷が

悲しいほどのコントラストとして、刻みこまれていた。それを見て、思わず顔をしかめてしまう。

痛々しいほどのそれは、アイドル生命の終わりを告げていることは、その道に詳しくない、私でも分かった。

本人はまだ、気がついていないようだ。

落ち着いた、普段通りの振る舞いは見せているとはいえ、瑞原プロも、九死に一生を得た身。

頬に痛みは走っているはずだが、それに気がつけるほど、彼女も冷静ではなかったのだろう。


「んー……なるほど、なるほど、そういうことかーうん」

「それじゃ、お仕事は後日にするとして……とりあえず、警察に連絡しちゃおっか?」

「……」

「あ、心配そうな顔してる☆ミ うふふ、そうだよね、取り調べとか受けなきゃいけないもんね」

「会社にバレちゃって、アナウンサーのお仕事、下ろされるんじゃないかとか思ってるんでしょ」

「……」

「そんなことは、させないよ」

「……え?」

「少しはやりの話をするとね……はやりね、このアイドルのお仕事を手に入れるまで……すっごい苦労したんだ」

「下積み時代って言ったらいいのかな。今でこそ、売れっ子アイドル、牌のお姉さんとして活躍してるつもりだけど……」

「本当に、新人の頃は大変だったの。それこそもう、なんでもやったよ」

「身を切るような思いも、幾度となく経験した。ただただ、辛かった」

「でも、ここまで続けられたのは、やっぱり、どんなに辛くったって、楽しかったからだと思うんだ」

「お仕事をしててね、しんどいこと、辛いことってある。
 でも、その中で、この仕事をやってて良かったと思える瞬間が、きっとあるよね」

「えりちゃんも、アナウンサーやってて楽しい時と辛い時、あると思うよ」

「でも、心の底から辞めたいなんて思ったこと、ある?」

「………ないです。たまにうっとおしい人とかいるけど……でも、やっぱり、このお仕事が好きです」

「だよね。だから、分かるんだ。仕事ができなくなることが、どれほど辛いことかって」

「誰だって辛い過去を積み重ねて、今を作っていくんだって。それを、こんなことで台無しにしちゃいけないって」

「だから……はやりが、えりちゃんをかばってあげるっ★
 えりちゃんとはやり、両方が不注意でしたーって言ったげる★」

「任せてっ、こういうのって、けっこうお互いの証言も重視されるって聞くし、なんとかなるよ☆ミ」

「だから、安心してほしいなっ☆ミ」



私は、泣いていた。さめざめと泣いた。

かばってくれるおかげで、お仕事をやめずに済むんだ、という安堵の気持ちも大きかった。

けどそれ以上に、私の仕事のことや立場をきちんと考えて、

応援してくれる、瑞原プロの思いやりに感動したのだった。

私は、決意した。こんなに私を思いやってくれた人に、嘘はつけない。

顔の傷のこと、きちんと言おう。そして、謝ろう。許されなくても、いい。

私も瑞原プロの思いやりに対して、まっすぐな誠意で答えよう。そう決意して、すぐに言おうとした。


「あの、瑞原プロ―――」

「よし、そうと決まれば、とりあえず、警察呼ぶね☆ミ」

「あ……」


そうと決まれば少しでも早いほうがいいと思ったのだろう、すぐに瑞原プロは警察に電話をかけた。

そのため、言うタイミングを逃してしまった。


「……よし、連絡できた。1時間くらいで来るって! こんな山道だし、遅くなっても仕方ないよねー」

「そ、そうですね」

「んーそれじゃ、時間もあることだし、今インタビューに答えちゃおっかな☆ミ」

「えっ?」

「えへへ、それにこんな山道でインタビュー受けるのも、新鮮かなって☆ミ」

「えりちゃんさえよければ、はやりはここでインタビュー受けるよ☆ミ」

「……そうですね、分かりました。それでは、瑞原プロ」


私は、今までの気持ちをできるだけ沈めて、仕事モードにチェンジしようとした。

事故から少し時間が経っていたこともあって、スムーズに切り替えることができた。


「本日は、このような場所に来ていただき、ありがとうございます」

「ふふっ、ごあいさつじゃなくて、本当にそうだね! まさかの事故現場だもんね☆ミ」


なんだかおかしくて、笑ってしまった。

瑞原プロも、笑っていた。その時、笑顔で頬が緩むのと同時に、傷口も、変形するのが見えた。

胸がチクりと痛んだが、今は、仕事中。終わったら、言えばいい。

そう考えて、インタビューを続けた。


 *

そして、インタビューは滞りなく終わった。これで、いい記事が書けそうだ。


「お疲れさま、楽しかったよ。ありがとう☆ミ」

「こちらこそありがとうございました。こちら、ほんのお気持ちですが……」


用意していた、謝礼を渡した。瑞原プロにしてみれば大した額ではないだろうが、

彼女は笑顔で受け取ってくれた。


「ありがとうね! そうだ、私もね、実はえりちゃんに渡したいものがあるんだ☆ミ」

「えっ?」

「美味しーいワイン持ってきたんだ! お土産で!」

「そうだったんですね、お気遣い、ありがとうございます」

「えりちゃんは、白と赤、どっちが好き?」

「私は白の方が」

「やったーそれはよかった。ちょうど、お土産は白だよ☆ミ」


そういって、瑞原プロは、かばんから150mlほどの小さなビンを取り出して、私に手渡した。

幸運にも、財布などが入ったカバンは、車から出るときに、持ってこられたらしい。

見てみると、輸入もののワインかと思ったら、日本語はどこにも書いてなかった。

現地で買ったものだろう……さすが瑞原プロ。


「ミニサイズのワイン、いろんな人にあげてるんだー」

「ありがとうございます、瑞原プロ」

「うふふっ、せっかくだから、祝杯あげちゃおっか★」

「しゅ、祝杯ですか?」

「うんっ、初対面で、山道で、大事故で、命拾いで、インタビューで……もうわけわからないでしょ?☆ミ」

「ふふっ、確かに」

「だから、祝杯! そのワイン、すっごく美味しいんだよ☆ミ」

「あっ、でもコップがないですね……」

「お店じゃなくて、外だし、はやりは直飲みでも気にしないよ☆.。.:*・」

「えっ、口をつけて……ですか?」

「そう、はやりもそうやって飲むから☆.。.:*・」

「うーん、ちょっとはしたないですけど……」


瑞原プロが、こうして祝杯をあげよう、と言ってくれてる。

私も、それに応えたい。それに、実は私は大のワイン好きだったりするのだ。


「それじゃあ、私たちの不思議な出会いに、乾杯!☆彡」

「乾杯。それでは、少々不躾ですが……いただきます」


口当たりがとても滑らかで、飲みやすいワインだった。

それでいて、なんともいえないコクがある……雑に言ってしまえば、めちゃくちゃ美味しかった。

こんなにもゴクゴクと飲めるワインも珍しいのではないか。


「お、おいしい……今まで飲んだワインの中で、一番美味しいかも」

「よかったー☆ミ これ、はやりのイチオシだよ☆ミ」

「こんな美味しいワインだと、高いんでしょうね」

「普通のよりはね☆ミ でも、この小瓶だと、そんなでもないよ!」

「なるほど……あ、祝杯なのに、私ばかりすいません」

「お土産だからね、いいんだよ☆ミ」

「瑞原プロも、どうぞ」

「ありがとっ☆.。.:*・」

「………ほとんど飲まれないんですね」

「うふふ、えりちゃんこのワイン気に入ったかなーって思って☆.。.:*・」

「できるだけ、残してあげたくって★」

「うっ……」


確かに、瑞原プロの言うとおり、もっと飲みたいと思っていた。

見抜かれてしまって、なんだか恥かしい。


「よし、それじゃ、空になったこの小瓶は……」

「?」

「崖から投げ捨てちゃえ★」

「えっ?!」

「はい、えりちゃんがやって!」

「えっ、せっかくの高級なワインですし、ビンも貴重なので持ち帰りたいのですが」

「ダメダメ、こういうのは、忘れちゃわないと」

「この味は、忘れられそうもないのですが……」

「違うよ、今回のことだよ。えりちゃんは、いろいろと今日、失敗しちゃったでしょ?」

「……はい」

「それを、忘れるって意味で、今お酒を飲んだの。だったら、もう切り替えなきゃ」

「そういう意味を込めて、これを投げ捨てるの☆.。.:」

「な、なるほど……」

「よし、思いっきり、いっちゃえ☆彡」

「は、はい………え、えいっ!!」


私は、渾身の力で、ビンを崖から投げた。

生い茂った山林の、どこかには落ちただろう。

久しぶりに全力を出したような気がした。これだけなのに、疲れてしまった。

でも、なんだか、すっきりした。瑞原プロの言うとおり、今日のことは、いい意味で忘れられそうだった。


「うん、これでよし☆彡」

「あはは、少し、すっきりしました」

「でしょ☆彡 気持ちを切り替える方法を知っておくのって、大切だよ!」

「そうですね。今日だけで、色々と経験しちゃいました」

「うふふ、人生ってそういうものだからね」

「はい。これからも、精進します。そして……いつか、瑞原プロのような人になりたいです」

「うーん、それは無理だと思うな★」

「えっ、まあ、確かに私は瑞原プロのように綺麗ではないですけど、そういうことではなく……あっ」


そうだ、すっかり忘れていた……ちゃんと言わなきゃ、顔の傷のこと。

もうすぐ警察がきちゃうから、せめてそれまでには……


「ふふ、えりちゃん」

「な、なんでしょうか」

「はやり、今日、いろんなことをえりちゃんに言ったよね」

「は、はい。本当に、救われる思いがしました。瑞原プロのおかげで、これからもちゃんとやっていけそうです」

「そっか★」

「はい」

「私ね、アイドル界に入って、学んだことは、他にもたくさんあるんだ☆.。.:*・」

「そうでしょうね、私よりも、ずっと色々な経験をされてますし……」

「うんうん。それで、最後にえりちゃんに教えておこうと思うんだ。一番、覚えとかなきゃいけないこと!」

「それは、なんですか」

「えっとね、それはこういうことなんだ✩」




















































「人は、簡単に信用しちゃいけませんっ✩ってね」




 終


アイドル怖すぎぃーww

ですよねー

サイコパス並みの冷静さwww

これってあれだよね?
商売道具を傷つけられた復讐に、お前の人生をぶちこわしてやるって解釈でいいんだよね?

>>74俺の解釈だけど

>>60から>>61にかけて、いきなりはやりんのテンションが下がってるから
「んー……なるほど、なるほど、そういうことかーうん」
のセリフの時点で、はやりんが自分の顔の状態に気がついて、この時に復讐を考え始める
(気がついたのは、たぶんえりちゃんが顔をしかめたから?)


とりあえず、私はあなたを訴えるようなことはしない、むしろ庇って上げると宣言
えりちゃんを安心させておく


ワインをお土産という名目で(最初は、本当にお土産のつもりだった?)えりに飲ませて
自分だけ飲まない
⇒これで、警察が来た時に、相手が飲酒運転をしていた、と主張
ただの不注意事故による事故ではなく、飲酒運転という重い罪を着せることで、えりの社会的立場を破壊


ワインのビンを投げさせ、証拠隠滅。
警察がきたら、庇うどころか積極的にえりちゃんを糾弾し、どん底に叩き込む。
復讐完了。

こういう流れだと思ってた
長くなってすまんな

大体は分かるけどできたら>>1による解説もやって欲しいな

そこはほら想像するから楽しいんだよ

ちょーこわいよー…

>>75
怖すぎわろた

でも、警察が崖下調べてはやりんとえりちゃんの指紋ついた瓶出てきたら嘘ついたって簡単にバレない?

お土産で昔渡したもの、とでもいえばなんとでもなる。

それに警察はそんなことはまず調べないし、状況的にビンを投げ捨てました、なんて意味不明過ぎる。まあ、はやりんもそれを狙ったんだろうけど


瓶は落下の衝撃で割れないか?

よく見りゃ☆が★になってんのなww

>>83
割りとピンポイントに重要なとこでなってるのがまたな

これオリジナルのssなら相当クオリティ高いな

これオリジナルのssなら相当クオリティ高いな

モトネタあるでよ

そろそろわたしのでばんですか?

弁護士が有能なら酒気帯び運転は免れるだろ、危険運転致死傷罪は免れないだろうけど
はやりんほどの有名人ならそのワイン何時買ったかなんて警察はすぐに分かるし(お土産として渡すつもりだったのなら買ったのは事故の直前だろうし)、瓶は割れても指紋は残る
警察がそこまで調べないというのは同意だけど、弁護士次第ではどうにかできる
ただえりが警察に拘留されてる間にはやりんに瓶回収されたらアウト

証拠がどうとか関係なく社会的に終わるよ

金持ちの旦那でもいりゃ揉み消せたが

うたたん!

濃密な議論になってわろた
>>1さんによる解説はなしですかね

>>91
そういえば最新号だとうたたんには小学生の時から負けっぱなしだったみたいだな
なんかはやりんも腹に抱えてそうな感じで

>>87
元ネタ結講気になります!

タイトル
竜華「怜がワガママ言ってばかりで困るんや」


怜「なぁ……なぁ、竜華ぁ」グー

竜華「ん? どしたん、怜」モグモグ

怜「お腹がなっとる」

竜華「何言うてるんや、さっき食べたやん。まったく怜は……」

怜「いい匂いがする、もう耐えられへんと思う。気が狂うで」

竜華「あのなぁ……怜はワガママなんやから」

怜「……」

怜「喉も、カラカラ、や。間違いない」

竜華「そんなこと言われても……」ゴク

怜「けほっ……竜華だって、のど、乾くやろ? 誰だって、のど、乾くやん」

竜華「んーウチはそうでもないで」

怜「……」

怜「退屈や、竜華。テレビみたい」

竜華「テレビとか、くだらん番組多いし、見んでもええやん」

竜華「ワガママばっかり言っとったら怒るで?」

怜「……それなら、トランプしようや」

竜華「トランプな、それならええで。7ならべな」

怜「ん……クラブの8で」

竜華「はい。次怜の番」

怜「はい、これ、ハートの10で」

竜華「はいはい、これな。ウチはパス1」

怜「……二人やと、おもんない」

竜華「怜……」

怜「なぁ、竜華」

竜華「なぁに?」

怜「ウチは、竜華のこと大好きやで」

竜華「さよか、ウチも愛しとる」

怜「嬉しいで。なら、お願いや」

竜華「ん」

怜「それなら、どうか」

竜華「?」

怜「お願いや」

竜華「なに」




怜「こいつのこと、許してやってや」




このスレは、ここで終

咲キャラをことごとく不幸にして楽しいか?

どういうことなの?

まったくもってわけわかめ
最後の話は解説ほしいな

>>んー……なるほど、なるほど、そういうことかーうん

→顔の怪我に気付く。

はやりんの話

>>だから……はやりが、えりちゃんをかばってあげるっ★
えりちゃんとはやり、両方が不注意でしたーって言ったげる★

→庇って(は)あげる。顔は怪我しちゃったけど、私が、飲酒運転の加害者かばう姿に、世間はメロメロ!


>>会社にバレちゃって、アナウンサーのお仕事、下ろされるんじゃないかとか思ってるんでしょ
>>そんなことは、させないよ
>>うーん、それは無理だと思うな★

→そんなんじゃ生ぬるい。社会的に抹殺してやる。


>>うふふっ、せっかくだから、祝杯あげちゃおっか★
>>できるだけ、残してあげたくって★

→飲酒運転の加害者に仕立て上げるブラフ。


>>崖から投げ捨てちゃえ★
>>はい、えりちゃんがやって!

→証拠隠滅。



最後の話はよくわからんよー。誰か解説頼む。

怜と竜華以外にもう一人(セーラ?)いるってことじゃないか

怜のセリフを見ると自分が食べたい、飲みたいとは一言も言ってない

>>んー……なるほど、なるほど、そういうことかーうん

→顔の怪我に気付く。

はやりんの話

>>だから……はやりが、えりちゃんをかばってあげるっ★
えりちゃんとはやり、両方が不注意でしたーって言ったげる★

→庇って(は)あげる。顔は怪我しちゃったけど、私が、飲酒運転の加害者かばう姿に、世間はメロメロ!


>>会社にバレちゃって、アナウンサーのお仕事、下ろされるんじゃないかとか思ってるんでしょ
>>そんなことは、させないよ
>>うーん、それは無理だと思うな★

→そんなんじゃ生ぬるい。社会的に抹殺してやる。


>>うふふっ、せっかくだから、祝杯あげちゃおっか★
>>できるだけ、残してあげたくって★

→飲酒運転の加害者に仕立て上げるブラフ。


>>崖から投げ捨てちゃえ★
>>はい、えりちゃんがやって!

→証拠隠滅。



最後の話はよくわからんよー。誰か解説頼む。

謎の連投すまん

どういうことなんだ感をもっと楽しもう

ごめん最後の奴まったくわからんのだけど投げっぱなしエンドなの?

1時間考えて生み出した、俺の解釈

竜華がなんらかの理由で誰かをどこかに監禁。
飲まず食わずの生活をさせて、瀕死状態に追い込んでいた。
怜はそれを見つけて、助けようとしたが、竜華に捕まってしまう。あくまで怜は標的ではないので、食料や水は怜には与えた。ただし、逃げられないよう、手足は縛っていると思われる(七並べをしてる際に、竜華が怜の代わりにカードを並べているであろう様子から推測)

監禁相手は衰弱する一方で、怜の目にも余る状態だが、竜華はおかしくなってしまっており、怜が何と言っても聞いてくれない。

監禁相手は不明だが、大会で結果を残せずに敗退の原因となった泉が妥当?


これでどうだ

>>105
天才だなお前

何か違う気がするんだけど今一つ思いつきが足りないなあ……

喰う→憧
飲む→ジュース→羊先輩
11揃う→尭深

で、一緒に売ってたセーラが捕らわれてる……は流石に苦しいか?

ヤンデレ竜華説考えた

竜華と怜は付き合っていた。
しかしある日、竜華は怜が他の誰かと一緒にいるのを見た。罰として怜を監禁し、食事も与えなかった。
怜は自分がしたことを悪く思い、「竜華ごめんな、ウチのこと許してや」、「竜華のこと大好きやで」と何度も言って謝罪した。
しばらくして、怜はそろそろ自分の捜索が始まってニュースにもなっているだろうと思い、ことあるごとにそれとなく竜華にテレビが見たいとお願いしたが断られ続けた。
断食生活を強いられた結果、怜は病弱であったこともあってほんの数日で死んでしまった。
そこで>>95の会話。怜の台詞はすべて竜華の頭の中で再生されているもので、最後の「こいつ」は竜華の頭の中にいる怜から見た怜自身の死体。

いい加減うるさい

このSSまとめへのコメント

1 :  774   2014年10月16日 (木) 17:09:10   ID: BoicdMwY

つまりどういうことことだってばよ【うずまきナルト感】

2 :  SS好きの774さん   2014年12月28日 (日) 01:04:22   ID: 2AVeqIed

照のとしずあこのは分かったけど最後の怜竜のがわからん

3 :  SS好きの774さん   2016年01月15日 (金) 18:17:46   ID: Aj0gm4zo

照のは菫と尭深が死んでる?
憧は拉致か何かされてるぽいけど、何言いたかったんやろか。
竜華は怜と誰かを監禁して、怜がその誰かの命乞いしてるな。

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