伊織「みんなにきらわれた」(16)
P「おい伊織!仕事とってきたぞ!」ガチャ
伊織「あら?やっとなの?相変わらずノロマねぇ…ま、この伊織ちゃんを満足させられる仕事だといいんだけど」
P「はは、まぁがんばっ」
ダンッ
真「どうして伊織はいつもそんなに偉そうなんだよ!」
伊織「な、なによ!別に私がなんて言おうと私の勝手じゃない!」
真「だとしても、仕事をとってくれたプロデューサーに対して今みたいなモノの言い方は僕が許せない!」
P「お、おい真、俺はいいから、な?」
真「プロデューサーが良くても僕が許せないんです!」
伊織「仕事をとってくるのがこいつの仕事なんだから、それをどう受け取ろうと私の勝手でしょ!!」
真「……………今の言葉……本気?」
伊織「な、なによ!……本気に決まってるわ!」
真「そっか、もういいよ…プロデューサーお騒がせしました」
ガチャン
P「なぁ伊織」
P(プライドの高い伊織のことだから、俺が下手に同情するときっとまたムキにさせてしまうんだろうな…)
伊織(あんたは、きっと分かってくれるわよね…)
P「仕事、いくか」
伊織「……………………………」
伊織「………ええ」ウサチャンナデナデ
春香「はわわ、春香さんは一部始終を見てしまったのです」ニタリ
--------
一週間後
やよい「うっうー、皆さんおはようございます!!」
伊織「やよいおはよう、今日も可愛いわね」
やよい「ご、ごめんなさい水瀬さん…下の名前で呼ばないでもらえますか?」
伊織「えっ…………」
ガチャ
春香「やよいちゃんおはよう!」ニコニコ
やよい「はいっ、おはようございます!」
伊織「………」
春香「伊織ちゃんもおはよっ!」
伊織「っ!………おはよ」
春香「プロデューサーさんおはようございます!お菓子もってきましたよ!お菓子!」
ガチャ
真「おはようございまーす……」メトメガアウ-
伊織「……」メトメガアウー
伊織(まさかあんた…)
亜美真美「おっはよー………あっ」
伊織「おはよ」
亜美真美「……」スタスタ
伊織「ちょ、ちょっと…」
亜美「なにかな?亜美たち忙しいんだけど?」
伊織「えっ……なんでもないわ…」
--------
結局その日は、中学生以下の皆は口を聞いてくれませんでした
なんなのよっ!気分悪いわ!
そんな私はいまから仕事!
仕事は仕事、メリハリつけないと
P「突然だが、真と出てもらうことになった」
伊織「は?」
勘違いされないように言っときますけど
俺Pは伊織大好きです
春香はやよいと伊織の事は呼び捨てだよ
これわざとちゃん付けしてるの?
P「悪いな、ついいま決まったことなんだ。
でも、お前たちの仲の良さならどうとでもなるだろ」
伊織「えっ……………………あ、当たり前じゃない!」
P「思ったとおりの返事で安心したよ、それじゃあおれは真を迎えに行くな」
楽屋に1人取り残されました
真と一緒に出る、そう決まっただけで、なんだか気持ち悪くなってきました
頭痛と共に冷や汗も出てきます
伊織「うさちゃん…」ギュゥゥ
いえ、うさちゃんがいます
1人なんかじゃありません
伊織(ごめんね、ありがと、うさちゃん)
伊織「よしっ、こういう時は深呼吸!」スーーハーー
--------
「本番五秒前です!五!四!」
(手で)三、二、一
やよいが伊織に敬語なのはよそよそしくなったってことでいいのか?
そうでしょ
流石にやよいおり間の呼称は間違えないと思うし
司会「始まりました!〇〇〇〇!今回のゲストはなんと!765プロから菊地真くんと、水瀬伊織ちゃんです!」
真「ちょっとぉ!なんで僕には君付けなんですか?」アセアセ
伊織「あんたが男みたいだからでしょ」
真「伊織まで!」
会場は笑いに包まれました、快調な滑り出しです
--------
司会「お二人はすごく仲が良いように見えますが、その仲の良さの秘訣とかってありますか?」
伊織(えっ?)
真「そう見えますか?実はこの前喧嘩しちゃった所なんですよね」
伊織(なんでこのタイミングでその話題になるのよ)
司会「そうなんですか?喧嘩の理由とか聞いちゃってもいいですか?」
真「大したことじゃないんですけど、ちょっと口論になっちゃって
でも、もうお互い気にしてませんよ!ね、伊織」
伊織「えっ………」
伊織(気にしてない?皆は私をハブって……)
--------
やよい「下の名前で呼ばないでもらえますか?」
--------
真「伊織!伊織!どうしたの?」
伊織「真…?どうかしたの?」
真「どうもこうも、収録中に伊織が突然喋らなくなったんじゃないか!」
背中に汗が伝うのがわかりました
伊織「え?」
真「いい?伊織が突然喋らなくなって、そのせいでカメラ止めて、それからずっと僕は呼びかけてた。伊織は目は開いてたんだけど、人形みたいに固まってた
カメラ止めてから今で二十分」
伊織「嘘…」
心臓がいつもと比較にならないぐらいバクバクうるさいです
さっきから汗が止まりません
--------
伊織「どうしよ…」
真「それはこっちが聞きたいよ」
伊織「とりあえず、スタッフに…」ヨロヨロ
真「ちょっと伊織、急に立ち上がったら…」
バタン
--------
過度なストレスによるちょっとした目眩
そう診断された私は、安静をとるということでいま病室にいます
小鳥「何か用があったらなんでも言ってね。今日は1日空けてきたから!」
伊織「あんたのスケジュールはいつも真っ白じゃない…」ボソッ
小鳥「ひ、ひどい!」
伊織「えっ、あっご、…」
続きはよ
はよ
まだか!
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません