及川雫「ユーワクしちゃいます」 (75)
のんびりと書いていきます
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とんでもねえ、待ってたんだ
期待
ふぅ…
ガラガラガラ...
雫「ただいまー!」
母「おかえりなさい、ずいぶん早かったわねぇ」
雫「うん、いつもよりちょっと早めの新幹線で来たんだよー」
P「どうもお久しぶりです、ご無沙汰してます」
母「あらプロデューサーさん、しばらくですねぇ!」
父「さあ、どうぞ上がってください」
P「すみません、駅から送っていただいた上に泊めていただいて...」
父「なにを言ってるんですか、気にしないでください」
母「そうですよ、今更水臭い、おほほほ...」
雫「Pさーん、お線香あげに行きましょー♪」
P「ああ、今行くよ」
おいおい開幕から大阪夏の陣かよ
チーン...
雫「......」
P「......」
雫「ふぅ...」
P「悪かったな雫」
雫「なにがですかー?」
P「本当ならお盆はちゃんと帰省させてあげたかったんだけど...」
雫「仕方ありませんよ、お仕事だったんですからー」
P「いや、でもさ...」
雫「確かにお盆には帰れませんでしたけどー...」
雫「でもこうやってちゃんと少し遅い夏休みをいただけましたしー」
雫「それに、Pさんも一緒に実家に来てくれたんですからとっても嬉しいですー♪」
P「まあ俺も社長から少し休むように言われてたからちょうどよかったよ」
P「それに約束したもんな、都合がつくときは雫の帰省についていくって」
雫「えへへ、そうですねー♪今まで忙しかったですから...」
雫「このお休みの間はのんびりまったりしましょうねー」
P「ああ、そうしよう」
父「プロデューサーさん、荷物は離れの方に運んでおきますからね」
P「あっ、いえ自分で...」
父「まあまあ、いいですから」
母「そうですよ、自分の家だと思ってゆっくりくつろいでください」
P「本当にすみません...来るたびにこんなにもてなしていただいて...」
父「いえいえ、とんでもない、気にすることはありませんよ」
母「雫の面倒を見ていただいてるんですもの、これくらいのことは...」
P「はぁ...」
父「それに...なぁ?」
母「ええ♪夕食は精の付く物を作りますから楽しみにしててくださいね?」
P「ど、どうも...」
もぉーれつにイチャイチャ期待
囲い込まれてますねぇ…
これが俗に言う第三次エンクロージャー…
P「ふぅ...」
雫「Pさーん♪」
P「おぉ、雫か」
雫「縁側にいたんですかー、探しちゃいましたー」
P「ああ、やることがなくってさ、ここでボーっとしてた」
雫「なにもしなくていいですよー、Pさんはお客様なんですからー」
P「でもなぁ、今まで忙しかったのに急にやることがないと手持ち無沙汰な感じがして...」
雫「もぉー、忘れたんですかー?」
P「なにをだ?」
雫「さっき言ったじゃないですかー、のんびりまったりしましょーって」
P「まあ、確かにそうだけど...」
雫「Pさーん」ガシッ
P「おぉっ...」
雫「ほらー、こんなに肩が凝ってますよー?」モミモミ
P「ああ、最近は資料作成やらなにやらに追われてたから...」
雫「Pさんは普段から頑張ってるんですから、こういう時くらいは休まないとダメですー」
P「そうだなぁ...わかってるつもりなんだが...」
雫「ここならなにも心配することはありませんよー、きっとゆっくりできますー」
雫「だから、肩の力を抜いてリラックスしてくださーい♪」
P「...ああ、ありがとう雫」
雫「いえいえー♪」
P「でもな、それを言うならお前だってリラックスしなきゃダメだぞ?雫だって俺と同じくらい忙しかったんだからな」
雫「わかってますよー、でもまずPさんを...」
P「ダメダメ、そうやって自分を後回しにするのはお前を悪い癖だ」
雫「Pさん...」
P「ほら、肩もみはそれくらいでいいから一緒にここに座ってのんびりしよう」
雫「えへへ、はーい♪」
期待
------
P「静かだなぁ...」
雫「そうですねー♪」
P「周りには山と畑だけ...」
雫「ビルも電車もありませんよー」
P「こんな風景久しぶりだ...」
雫「ここはいつでもこういう感じですねー♪」
P「なんか心が休まるっていうか...ふわぁ...」
雫「眠くなっちゃいましたかー?」
P「そうみたいだ...今日はわりと早起きしてたしな...」
雫「寝ちゃってくださーい、膝をお貸ししますよー♪」
P「いいのか?」
雫「もちろんですー、ささっ、遠慮しないでくださーい♡」
P「んじゃ、失礼して...」
ポフッ
P「あー...」
雫「ゆっくり寝てくださーい♪」ナデナデ
P「うん...ありがとな雫...」
雫「起きるまでここにいますからねー...」ナデナデ
P「Zzz...」
雫「おやすみなさーい...」
いったん中断します 続きはのちほど
乙
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父「さあプロデューサーさん、どうぞ一杯!」
P「ありがとうございます...おっとと」
母「はい、できましたよ」
雫「お待たせしましたー♪」
P「おっ、クリームシチューだ」
母「ウチの牧場の牛乳をたくさん使ったシチューです」
雫「私も手伝ったんですよー」
P「ああ、すごく美味しそうだな」
雫「たーくさん食べてくださいねー♪」
父「そうそう、遠慮しないでください」
母「精をつけないといけませんからねぇ」
P「はぁ、どうも...」
父「雫、アイドルはどうだ?」
雫「とっても楽しいよー、お仕事もレッスンも大変だけどPさんが一緒にいてくれるしー」
P「雫はすごく頑張り屋だからな、俺も雫を見てると負けずに頑張らなきゃって気になるよ」
雫「ありがとうございますー、そう言ってもらえて嬉しいですよー」
母「雫、忙しいのはいいことだけど無理だけはしないようにね?」
P「大丈夫です、ちゃんと雫の疲労や体調を考えてスケジュールを組んでいますから」
雫「そうですねー、Pさんはいっつも私の事を考えてくれますもんねー」
P「当たり前だろ、雫が体調でも崩したら大変だからな」
母「よかったわねぇ雫、雫の事をこんなに考えてくれる人がいて」
父「プロデューサーさんが事務所のホームページにウチの牧場の連絡先を載せてくれてから、牛乳の注文が増えてるんですよ」
P「いえ、お嬢さんを預からせて頂いてるんですからこれくらいの事は...」
雫「えへへ、Pさんはウチの牧場もプロデュースしてくれてますねー♪」
P「それは言いすぎだよ、大したことはしてないって」
父「いえいえ本当に助かってるんですから、さあもっと飲んでください!」
雫「Pさん、お酒お注ぎしますよー♪」
P「おう、サンキュー」
母「シチューのおかわりはいかがです?」
P「ありがとうございます、いただきます」
------
P「うーん...」
雫「Pさん寝ちゃった...」
母「雫、プロデューサーさんをお部屋に連れて行ってあげて、片付けはお母さんがやっておくから」
雫「うん、わかったー」
母「お父さん、ほら起きてください」
父「むにゃ...」
雫「Pさん、失礼しますねー」ヒョイッ
P「んがっ...」
雫「じゃあちょっと、運んでくるねー」
母「ええ、お願い」
雫「よいしょっとー」
P「うーん...」
雫「Pさんよく眠ってますねー...」
雫「でも、飲み過ぎは身体に毒ですよー?」ナデナデ
P「んんっ...」
雫「ふふっ、お父さんとっても嬉しそうでしたー♪」
雫「お父さんもお母さんもPさんが家に来るととっても喜ぶんですよー」
雫「もちろん私も嬉しいですー、なんだか家族がもう一人増えたみたいでー」
P「むにゃ...」
雫「明日はゆっくり起きてきていいですからねー♪」
雫「それじゃ...おやすみなさーい」
P「Zzz...」
成人男性をヒョイと持ち上げるなんてアイドルってすげぇや
雫「洗い物手伝うよー」
母「あら、戻ってきちゃったの?」
雫「そうだよー?」
母「どうせなら一緒に寝ててもよかったのに」
雫「えっ?」
母「あっ、なんでもないわ、こっちの話よ」
雫「Pさんとってもよく眠ってたよー」
母「そうねぇ、お父さんにだいぶ飲まされてたし...」
雫「ウチのクリームシチューも美味しいって言ってくれてたねー♪」
母「ええ、気に入ってくれたみたいでよかったわ」
雫「明日は私が朝ご飯を作ってあげてもいいー?」
母「そうしてあげなさい、男の人を捕まえるにはまず胃袋からって言うし」
雫「捕まえるってどういうことー?」
母「...うーん、この子ったら」
雫「?」
なんと、当人にその気は無しか・・・
牧場育ちで元々体格も良い
そりゃヒョイっといくかww
多分恋愛とかじゃなくて純粋に慕ってるんだろうな
魅力でもあり、足踏みの原因でもあると見てるが
---翌日---
父「じゃ、お父さんたちは仕事に行ってくるからな」
雫「うん、でも本当に手伝わなくていいの?」
母「いいのよ、いつも忙しいでしょうし、こんな時くらいのんびりしてなさい」
雫「ありがとー♪」
父「こういう時にな、プロデューサーさんとの仲を深めておくんだ」
雫「今でも仲はいいよー?」
母「...ねえ雫、昨日聞こうと思ってたんだけど」
雫「なに?」
母「あなたPさんのこと、どう思ってるの?」
雫「えっ、大好きだよー?」
母「うーん...お父さんとお母さんのことは?」
雫「大好きだけどー?」
母「じゃあ事務所の人たちのことは?」
雫「大好きー!」
母「はぁ...この子はまったく...」
これはかわいい
父「雫、お前の事務所は綺麗な人がいっぱいいるんだろ?」
雫「うん、みんなとっても綺麗で可愛くていい人たちばっかりだよー♪」
母「でもモタモタしてちゃ、プロデューサーさん取られちゃうわよ?」
雫「取られるー?」
父「なんと言ったらいいのか...」
母「そうねぇ...たとえばプロデューサーさんと事務所の誰かが結婚するとしたら、どう?」
雫「結婚?えーっと、お祝いしなきゃって思う...かなー?」
母「本当にそれでいいの?」
雫「うーん...」
雫(あれ、なんだろう...)
雫(なんだかちょっとだけ...イヤって思ったかも...)
父「まあ、とにかくお父さんたちは行ってくるからな?」
母「いい?ちょっとよく考えてみなさい、それじゃあね」
雫「うん、牛さんたちによろしくー」
雫「......」
雫(Pさんがもし事務所の人たちと結婚したら...)
雫(愛梨さんとか茄子さんとかマキノさんと...)
雫(うーん...あれー?)
雫「あっ、それより朝ごはん作らないとー...」テクテク
眠ってる大の男を担いで普通に運べるなんて…病んじゃったら大変ですね!
ジュージュー...
雫「うーん...どうしてかなー?」
雫「もし事務所の誰かが結婚するならおめでたいことだからお祝いしないといけないのにー...」
雫「Pさんが誰かと結婚するとなると...うーん...」
P「ふわぁ...」
雫「あっ、Pさん!おはようございますー♪」
P「おはよう...もうこんな時間か...」
雫「そろそろ起こそうと思ってたんですよー」
P「悪いな、思いっきり眠ってたよ...」
雫「もう朝ごはんできますから待っててくださいねー」
P「ああ、じゃあ顔洗ってくる」
雫「洗面所の場所わかりますかー?」
P「大丈夫だ、覚えてる」
雫「はーい♪」
雫の魅力出て良いなぁ
モグモグ...
P「うん、美味しい!」
雫「本当ですかー?」
P「ああ、朝からちゃんとしたごはんを食べたのはなんだか久しぶりだ」
雫「ダメですよー、ちゃんと食べないと元気が出ませんよー?」
P「わかってるんだけどどうしても時間がなぁ...はむっ」
雫「ごはんのおかわりどうですかー?」
P「もらえるかな」
雫「はーい、ちょっと待っててくださーい♪」
P「味噌汁に納豆、それに目玉焼きと漬物...」
P「はぁ...これぞまさしく日本の食卓だよなぁ...」
雫「お待たせしましたー」
P「うん、ありがとう」
完全に夫婦
雫メインのSSはそんなにないから期待
P「ふぅ...ごちそうさま、美味しかったよ」
雫「お粗末様ですー、デザートにこれをどうぞー」
P「おっ、ヨーグルトか」
雫「これもウチで作ってるヨーグルトなんです、とっても美味しいですよー♪」
P「どれどれ、早速...」パクッ
P「んっ、美味い!」
雫「気に入ってもらえましたかー?」
P「ああ、俺ヨーグルトは結構好きでよく食べるけど、これは今まで食べた中で一番美味しい!」
雫「ありがとうございますー、お父さんもお母さんも牛さんも喜びますー♡」
P「本当に美味しいなぁ、これなら毎日でも食べたいよ」
雫「じゃあ今度から牛乳と一緒に送ってくれるように頼んでおきますねー」
P「本当か?ありがとな雫!」ナデナデ
雫「あっ...」
P「雫は可愛いなぁ」ナデナデ
雫(やっぱりPさんはとっても優しいなー...)
雫(ウチの牛乳やヨーグルトをとっても美味しいって言ってくれるしー...)
雫(わざわざ私の実家まで付いてきてくれてー...)
雫(でも、こんなにいい人なのに...)
雫(どうしてPさんが結婚すると思ったら、イヤな気持になるんだろう...?)
雫「......」
P「んっ、どうかしたか雫?」
雫「えっ?」
P「なんだか俺を見てボーっとしてたぞ」
雫「そ、そうでしたかー?」
P「なにか俺に言いたいことでも...あっ、そうかあれだろ?」
雫「あれ?」
P「いつもみたいに、ぎゅーってしてほしいのかと思ったんだけど...」
雫「あっ...はい、実はそうなんですよー」
P「いいよ、ほらおいで」
雫「んっ...」
ギュッ
P「ごはんとっても美味しかったぞ...」
雫「はいー...」ギュウウウウウ
P「こんなにのんびりと朝ごはんを食べたのは久しぶりだよ、ありがとう雫」
雫(Pさんにぎゅーってされると...)
雫(どうしてこんなに安心するのかなー?)
雫(事務所の人たちにもぎゅーってしたり、されたりするけど...)
雫(こんな気持ちになるのはPさんだけ...)
雫(どうしてかなー...?)
母『あなたPさんのこと、どう思ってるの?』
雫(Pさんはとっても大切な人で...)
雫(いつも私を大切にしてくれてて、ずっと一緒にいたいって...)
雫(...あっ、そっかー)
雫(私、Pさんのお嫁さんになりたいんだー...)
次回「雫、覚醒」
不穏なタイトルだww
P「雫、どうした?」
雫(この人の優しい手でずっとぎゅってしてほしい...)
雫(ふたりでいっしょにいろんな所に行って、いろんな事をして...)
雫(いっしょに牛さんたちのお世話をできたら...)
雫(それから、昨日みたいに縁側でのんびりしたいなー...)
雫(私とPさんがおじいさんとおばあさんになっても...)
雫(お父さんとお母さんみたいに仲良く...)
P「おーい、もしもしー?」フリフリ
雫「あっ...」
雫(Pさん...)
P「本当に大丈夫か?今日はいつも以上にボーっとしてて...」
チュッ
雫「んっ...」
P「し、雫!?」
雫「はーい...あっ!」
P「い、今...」
雫「あ、あのー...そのー...」
雫「....///」カアァァァァ
雫「し、失礼しますー!」ダッ
P「あっ、ちょっ...」
P「行っちゃった...」
雫(ど、どうしようー...)
雫(キスしちゃった...)
面白くなってきた
---雫の部屋---
雫「......」ボーッ
雫(どうしてあんなことしちゃったんだろう...)
雫(えーっと、私はPさんの事が好きでー...)
雫(お嫁さんになりたいなと思ってー...)
雫(そうしたら...Pさんの顔が近くにあってー...)
雫(それを見てたらなんだか...吸い寄せられるみたいに...)
雫(うーん...)
トントン
母「雫、いるの?」
雫「あっ、うん、いるよー!」
母「あなたPさんとなにかあったの?」
雫「えっ...ど、どうしてー?」
母「すごく心配してたわよ、お昼ごはんも食べないでずっと部屋に閉じこもってるんだもの」
雫「そ、そっかー...」
母「なにがあったか知らないけど、ちゃんと謝ってきなさい」
雫「う、うん...」
母「どうしたの、ケンカでもした?」
雫「そ、そんなことないよー!」
母「ふーん、なにがあったか知らないけど...」
母「どうせあなたはウソをついたりとかはできないんだから、正直に自分の気持ちを話してみなさい」
雫「自分の気持ち...」
母「そうよ、雫はすぐ顔に出るんだもの、ウソをついてたってすぐわかるわ」
雫「そうだねー」
母「まあ、もともとウソをつくような子じゃなかったけどね」
母「とにかく、Pさんが心配してるから早く行ってきなさい」
雫「うん、わかったー!」
------
P「うーむ...」
雫「Pさーん!」
P「おぉ、雫...」
雫「また縁側にいたんですかー?」
P「ああ、一番日当たりがいいからな」
雫「えっと...隣に座ってもいいですかー?」
P「いいぞ」
雫「失礼しますー、よいしょっとー」
P「......」
雫「......」
P「あったかいなー...」
雫「そうですねー...」
P「関東に比べるとだいぶ涼しい感じだな」
雫「そうですねー...」
P「......」
雫「......」
P(気まずい...)
P(これはどう考えても今朝のキスが原因だよなぁ...)
P(うーん、どうしたもんか...)
雫「あの、Pさーん」
P「んっ、なんだ?」
雫「その...今朝のことなんですけどー...」
P「お、おう...」
ペコッ
雫「ゴメンなさい、急にあんなことしてー...」
P「い、いやいいよ、頭を上げてくれ...」
雫「イヤでしたか?やっぱりー...」
P「うーん、イヤっていうかその...ビックリしたよ、雫がいきなりあんな事するからさ」
雫「ですよねー、私もビックリですー」
P「そ、そっか...」
雫「...あのですねPさん」
P「なんだ?」
雫「私、Pさんには本当に、本っ当に感謝してるんですよー」
雫「この広い岩手で私を見つけてくれて、アイドルにさせてもらってー...」
雫「私が知らなかったものをいっぱいいっぱい見せてくれてー...」
雫「お仕事がよくできた時はぎゅうってしてくれて、ウチの牛乳を美味しいって飲んでくれてー...」
雫「それから、いろんな人と会わせてくれましたー」
雫「年上の人、年下の子、一緒にアイドルとして頑張る人たち...」
雫「どれも、Pさんと会うまでは知らなかったことばっかりですー」
雫「本当に...感謝してもしきれないくらいありがとうって思ってるんですよー」
P「そうか、そんな風に思ってくれてるのか...」
雫「はいー♪」
P「アイドルは楽しいか?」
雫「とっても楽しいですよー、いろんな事が出来ていろんな人に出会えますしー♪」
雫「でもー...」
P「でも?」
雫「...多分、いつかはこの岩手に帰ると思いますー」
P「...そうか」
雫「都会はキラキラしてて、楽しいものや珍しいものがいっぱいありますけどー」
雫「私には...少し早すぎるんです、人も時間も...」
雫「Pさんが手を引いてくれるおかげでなんとか暮らしていけますけどー...」
雫「やっぱり私はこういう所で牛さんといっしょにのびのびまったりと過ごしてる方が好きですー」
P「...うん、雫がそう決めてるんなら俺は何も言わないよ」
雫「それでですねー、Pさん」
P「んっ?」
雫「いつか、いつか私がアイドルを辞めて岩手に帰るときには...」
雫「一緒に...一緒に来てくれませんかー?」
大和撫子は絶滅していなかった!
P「一緒に?」
雫「はい!確かに都会に比べるとなんにもないところですけどー...」
雫「でも、とっても静かでいい所なんですよー!」
雫「のんびりしてて、素朴で...すごく平和で...」
雫「きっとPさんも気に入ると思います、だから...」
P「......」
雫「ダメ...ですかー?」
P「確かに静かでいい所だなぁ」
雫「はいー、そうですよー♪」
P「でも去年の冬に来た時わかったけど、雪すごいんだよなぁ...」
雫「そ、それはー...」
P「それに買い物するにも車で何分もかかるし...」
雫「あっ...」
P「それにここで暮らすとなったら、ここの牧場での仕事も覚えなきゃいけないよな?」
雫「そうですねー」
P「なにかのマンガで読んだんだけどさ、牧場の仕事でめちゃくちゃ大変らしいだろ?覚える事もとっても多いし、体力的にも相当...」
雫「うぅぅ...」
P「...雫」
雫「えっ?」
P「基礎の基礎から教えてくれよ?」
ユーワクしてないのに落ちてるじゃねーか
ゆ、誘惑じゃなくてユーワクという別のなにかだし
エンダアアアアアア!
雫「それってー...」
P「俺さ、こう見えて物覚えいい方じゃないからな、プロデューサー始めた頃はしょっちゅう失敗ばかりしてたんだ」
P「だからな、迷惑かけるかもしれないぞ?」
雫「...いいんです!いっぱいかけてくださーい♪」
P「全部教えてくれるか?」
雫「もちろんですよー♪」
雫「乳の絞り方も、トラクターの運転の仕方も、クリームシチューの作り方も...」
雫「全部全部、私が一から付きっきりで教えますからねー!」
P「ああ、ありがとうな雫」
雫「Pさーん...」ギュッ
P「雫...」
雫「えへへ...大好きですよー♪」
P「俺もだよ...」
雫「Pさーん♪」ギュウウウウウ
P「こら、苦しいって」
雫「えへへへー♪」
P「嬉しそうだな」
雫「はいー、だってPさんが大好きだって言ってくれましたからー」
P「そうか」
雫「あっ、でも私、事務所の人たちもとっても大好きですよー?」
雫「だけどPさんの事が大好きなのとはまた少し違っててー...うーんと...」
P「わかってるよ」ナデナデ
雫「うーん、なんて説明したらいいんでしょー?上手く説明できませんー」
P「雫」
チュッ
雫「んっ...」
P「雫のそういうみんなに優しい所が、俺は大好きだ」
えんだああああああ
雫「Pさん...」
P「俺も雫と同じだよ、事務所のみんなの事が大好きだ」
P「でも、その中でも雫は特別なんだ」
雫「...はい、私もですー♪」
P「うん」ナデナデ
雫「それで...あの...」
P「なんだ?」
雫「...もう一回、キスしてくれませんかー?」
P「...しょうがないな」チュッ
雫「んんっ...」
P「どうだ?」
雫「えへへ、ちょっと恥ずかしいですねー、顔が赤くなっちゃいますー」
P「雫らしいな」
雫「でも、これから平気になるようにー、慣れていかないといけませんねー♪」
おいなんだよこの天使二人は…
これはもう「さあ合体だ!」とは言い出せないさくらんぼ感
P「雫、わかってると思うけど今すぐにっていうのは無理だからな?」
P「お前はもっともっとアイドルとして輝けると思うし、なにより...」
雫「なにより?」
P「その...まだ若すぎるしな...」
P「雫はアイドル活動を頑張る、俺も雫のプロデュースを頑張る」
P「そして、二人がもう自分の力を出し切ったと思える時が来たら...」
雫「わかってますよー、見ててくださいねー、もっともぉーっと成長しますからー♪」
P「おう、楽しみにしてるよ」
雫「それと...」
P「なんだ?」
雫「浮気しちゃダメですからねー?」
P「浮気って...」
雫「えへへ、実は一度言ってみたかったんですー♪」
P「うん...まあ、しないと思うぞ?」
雫「でも、お父さんもお母さんも言ってましたー」
P「なにをだ?」
雫「事務所には綺麗で可愛い人が多いから、油断してたらPさんを取られちゃうって...」
P「はぁ...」
雫「だから...」
ギュウウウウ
雫「ユーワクしちゃいます♪ぎゅうって捕まえて逃げられないようにしますよー!」
P「し、雫...苦しい...」
雫「ダメですー、もぉーっとぎゅうってしちゃいますー!」
P「もがっ...わかったわかった、大丈夫だ、もう大丈夫」
雫「本当ですかー?」
P「ああ、こんな奥さんがいたら浮気する気なんておきないよ」
雫「奥さん...えへへー♪あっ、そういえばひとつ聞きたい事があったんですけどー」
P「なんだ?」
雫「Pさんがさっき言った通り、ここの仕事は力仕事も多くて大変な事もいっぱいあるんですけどー...」
雫「どうして一緒に暮らすって言ってくれたんですかー?」
P「気になるか?」
雫「少しだけー」
P「そうだな...空気が美味しいとか牛乳が飲み放題だなとかいろいろ理由はあるけど...」
P「でも、一番の理由は...雫の近くにいたいと思ったからだよ」
P「ああ、雫の事をずっと近くで見ていたいと思ったからだ」
雫「Pさん...」
P「雫はのんびりしてるから、俺がついてないとダメだなと思ったから...これじゃダメか?」
雫「いえ...すごく嬉しいですー...」
雫「Pさん...私のんびりしてて、親からも良く心配されてるんですー」
雫「だから...目を離さないでくださいねー?」
P「ああ、ずっとずっと見てるよ...」
雫「Pさーん...」チュッ
P「雫...」
雫「大好き...」
父「母さん、今日は...」
母「ええ、お赤飯炊かないと!」
おわり
乙でしたっ☆
素晴らしいイチャラブ。そしてハートフル。
乙れすー
甘々じゃんw
駄文失礼しました~
やっぱり雫は可愛いなぁ!
薄い本とかの影響でどうしてもそっち方面のイメージがある方もいるかもしれませんが
この子はまだ16歳の女の子なんです
きっと恋愛の経験もほとんどなくてちょっとした事で赤面してしまうのではと思うのです
こんな子に酷い事なんかできません いつも笑っていてほしいです
ではまた~
いいねぇ こんな嫁さん欲しいです(切実)
おつ
やっとか 末長く爆発しやがれ!
乙
父母が柱の影から顔をだしてるのが目に浮かぶw
乙でした
酪農家の婿になる
思ってもみないことだった
そういう生き方が
俺にもありうるのだというだけで
不思議な感動があった
“俺でよかったら…”
いつか見た映画のように
素直にそう言えたらどんなにいいだろう
でも言えなかった
自分の浮ついた田舎好きや
真似事の農作業が
いっぺんに後ろめたいものになった
厳しい冬も農業の現実も知らずに
“いいところですね”を連発した
自分が恥ずかしかった
俺には何の覚悟もできていない
それをみんなにみすかされていた
いたたまれなかった
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