穂乃果「親孝行したい!」 (29)
穂乃果「親孝行!」のリメイクです
穂乃果「親孝行!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1405319183/)
というか足りないなって思った部分を加えただけです
もうじき高校生が二人になるのか
「そうね」
時間がたつのが早く感じるな
「そう?少しにまだ2時か……とかぼやいてたけど?」
そういうこっちゃない
「はいはい、わかってますって」
子供か……男は一人欲しかったな
「あら、じゃあ今からでも頑張る?」
いい、子供二人も生んでくれたし、それで十分さ
「本当に?未練ないの?」
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本当ならあるさ、趣味とか、将来とか男同士でいろいろ語り合ってみたかったもんだ
でもそれはそれ、これはこれ
今は今で満足してる
「ちぇ、せっかく久しぶりにあなたの本気が見れると思ったのにな」
まるで俺がいつもけだるく生きてるみたいじゃないか
「そうよねー、あなた出会った時から和菓子にぞっこんだったもの、そんなあなたを振り向かせるのにどれだけ苦労したか……」
気がなかったわけじゃない、ただ将来を考える大事な時期で余裕なんてなかったし、それにあの時は女とあまり話したことがなかったからで……
「はいはいわかってますよ、うふふ」
一家の大黒柱をからかいおって……
「あなたをからかえるのは世界で私だけですから♪」
……そうだな
ところで、あの二人に親孝行してもらったことってあるか?
「そりゃー、いっぱい。母の日とか、誕生日とか!」
そうか、俺はあまり覚えてないな……
「物覚えが悪いんですよ、いろいろされてますよー?」
……例えば?
「ふーむ、肩たたきとかされてるのは見たかな」
あぁ、幼稚園の。
「そうそう、でもあなた『もっと力入れろ!』とか無茶な注文して、穂乃果と雪穂泣かせてたんだから」
えっ、そんなことしたのか?
「あとで二人に聞いてみましょうか?」
……遠慮しておく
「あら、そう。あとはそうね……あぁ、父の日!」
……あぁ、覚えてるぞ
二人で初めてうちの和菓子を俺に出してくれたんだっけか
「そうそう、なんだ覚えてるじゃない、で、お味はどうだったの?」
形はひどかったな
「穂乃果たちだって真剣に作ったんだから、そういうこと言うもんじゃありません」
あぁ、とっても美味かった、娘の手からあんなにおいしいものが作ってもらえると嬉しくなる
「あら?妻の私が作っているものは美味しくないと、そういうこと?」
本当にからかうのが好きだな、お前
「からかい甲斐のある性格してるのが悪いんですー♪」
悪かったな、不器用なんだよ
「あとそうだ、よく二人に連れられて遊んでましたね」
んー、鬼ごっことか、かくれんぼとかな
「ことごとく鬼にされては捕まえるのが早くて文句言われっぱなしでしたね」
大人の余裕ってやつを見せつけたほうがよかったのか?
「あなたやると決めたことはすーぐ終わらせようとするから、そこが悪い」
……むっ……
「でも、そういう姿勢は穂乃果には見習ってほしかったな、雪穂はちゃんとできるけど、あの子は宿題とか平気で最終日まで残すし。やると決めたことには一直線なんだけどねー」
それで俺たちに聞いてきたことあったな、全部お前に丸投げしたけど
「大変だったんですからねー?覚えてることのほうが少なくって」
成績優秀だった元生徒会長様も寄る年波には勝てんな?
「……うっさい、和菓子バカ」
はっはっは、これでおあいこだ
「まだ私がリードしてるわよ」
お前が嫁になってよかったよ
「いーっだ」
……これでまた数年したら、今度は大学生と高校生、そして社会人になっていくんだな
「そうね、寂しくなっちゃうわ、看板娘がいなくなるんですもの」
あの二人はどんな道に進むだろうな
「まぁ、悪いようには起きないでしょうて」
……そうだな
「なんて言ってたらもう時間ですよ、今日は上がっちゃいましょ」
俺は仕込みがあるから、先戻ってていいぞ
「あら、そう?じゃあお言葉に甘えて」
……親孝行、か
俺、親父やおふくろになにしたっけなぁ……
というわけで雪穂、親孝行をしたい!
「……いきなり何?」
親孝行だよ、親孝行!
「はぁ……」
私たち、お母さんにはいろいろしてきたけど、お父さんになんかしたことある?
「……覚えてない」
ならば!お父さんとお母さんまとめて親孝行をしよう作戦を提案します!
「めんどくさい、一人でやってよ……」
えー!やろうよ!楽しそうじゃん!
「あいにく私は受験勉強で忙しいの、やるなら一人でやって」
むー、雪穂のケチ!
いいもん!一人でやる!
……ところで、親孝行ってどうやるんだろ?
親孝行、親孝行……
考えても浮かばないから海未ちゃんたちに聞こうっと
きっと頭のいい海未ちゃんやことりちゃんなら答えてくれるはず!
早速お電話!
親孝行か……
そういえばしばらくやってないなあ
最後にしたのいつだっけ?
あれ?母の日にやってるのが親孝行なら毎年やってるし……
お父さんに最後にやったのいつだっけ?
んー、思い出せない
仕方ない、お姉ちゃんのために一肌脱いであげようかな
おかあさーん
「なーにー雪穂ー?」
お姉ちゃんがね、お母さんたちに親孝行したいんだって
「ん?うんうんそれで?」
おねえちゃん、どうせろくなことしないだろうけど、乗ってあげてくれない?
「ふーん……いいわよ、雪穂に頼まれたんじゃ仕方ないし」
ありがと
「ところで雪穂ちゃんはしてくれないのかなー?」
……今は受験に合格することが一番の親孝行だって思ってるから
「そう、ならいいわ。勉強頑張んなさい」
うん
……頑張ってね、お姉ちゃん
リメイクものってこれか
期待
もしもーし
『どうしたの?穂乃果ちゃん』
『また課題が終わらないから手伝えとか、そういう事だったら……』
違うよぉー!もう課題だったら全部一緒に終わらせたじゃん!
『ならいいですが、それで、どうかしたのですか?』
あのさ、海未ちゃん、ことりちゃん、親孝行って何すればいいのかな?
『親孝行?……うーん、そういわれると何すればいいのかわかんないね』
『普通にお話をするとかでいいのではないでしょうか?』
だってさ、会話なんて夕飯の時にやってるし
『なるほど、では肩をもむとかはどうでしょう?』
おぉ、確かに!
『それに肩をもんでいるときにいろいろ話をすれば、親孝行っていえるんじゃないかな?』
そっかそっか!ありがとう、海未ちゃん、ことりちゃん!
『いえ、私もしばらくしていませんし、やってみようと思います』
『ことりも、ちょっとやってみたくなったかも!』
じゃあ、3人一緒に頑張ろうね!終わったら、どういうことしたか言い合おうよ!
『いいですね、では明日、それぞれ報告しましょうか』
『うん!』
オッケー!じゃあまた明日!
よーし燃えてきた!
早速今晩決行だー!
「おとーさん!」
「どうした?穂乃果」
「肩、揉ませて!」
あらあら、もうやるつもりなんだ、親孝行
「どういう風の吹き回しだ?」
「別になんだっていいじゃーん、いいでしょ?」
「そこまで言うなら……、ほれ、やってくれ」
「はーい、失礼しまーす」
「お、そうそう。力つよくなったなー」
「そりゃーお店の手伝いとかダンスとかで体使ってるからねー」
「……時間が流れるのって本当に早いんだな」
「え?」
「将来和菓子屋の職人になるって決めて、それからいろんな勉強して、お母さんとであって、お前と雪穂が生まれて……」
「で、今こうして肩をもんでもらってる」
ふふふ、なーに感傷に浸ってるんだか
「年って取りたくねぇなぁ、湿っぽいこと考えちまう」
「あ、あはは、なんかこういうお父さん、初めて見た気がする」
ま、普段は黙りこくってお菓子にばっかりご執心ですし
「うっせ」
「ねぇねぇお父さん、ちょっと聞いてみたかったんだけどお父さんとお母さんってどうやって知り合ったの?」
「ん?」
ん?
「前も聞いてみようとしたら二人とも忙しそうだったし、今なら聞けるかなって」
「あぁお母さんとはな、ちょっとした……」
ストップ、それは私が穂乃果とするから
「いいだろ、別に」
あなたの口から話すとあることないこと全部話すでしょ?私にやらせて
「お母さん、なんか気が立ってない?」
そんなことないわよ、気のせい
「恥ずかしいだけだから気にしなくていいぞ」
うっさい
「さっきのお返しだ」
あとで覚えてなさい
「おーこわ」
「さてと、明日の仕込み終わらせて寝るかね」
「えー、行っちゃうの?」
「お、肩軽くなった、ありがとな」
「むぅ、もうちょっと話とかしたかったんだけどなー……」
「じゃあ、気が向いたらまた頼むかね」
「ほんと?いつでもいいよ!」
「おう、おやすみ」
「おやすみなさーい」
……行ったわね
「ねえお母さん、どうしてお父さんって基本あんなぶっきらぼうなの?」
ん?口下手で不器用で、言いたいことだけはしっかり言っちゃうからかしらね
「……なんでお父さんと結婚したの?」
そういうところが素敵だったから……かしら、ふふ
「んー、よくわかんない」
恋したらわかるわよ、きっと
「そう?まだそういう人と会ったことないからわかんないや」
あなた、将来どうするとか決めてるの?
「ぜんぜん。まだ時間もあるし、けどちゃんと決めたいからまだふらついてる」
そう、うちを継ぐとかは?
「考えてはいるよ?けど女一人でできるような仕事じゃないってのはお父さんたち見てればわかるし」
まぁ焦らずゆっくり考えなさい、それでちゃんと結論つければお母さんたち何も言わないから
「…うん!」
それで、どう?親孝行したって気分になった?
「え?どうして知ってるの?」
雪穂が言ってたのよ、穂乃果のやりたいようにやってくれって
「……そっか、雪穂にもお礼言わなきゃ」
「それよりさー、なんでお父さんとお母さんの出会ったお話聞かせてくれなかったの?」
えー?言わなきゃダメ?
「だめー!気になるじゃん!」
はぁ、わかったわよ。最初はー……そう、つまらない出会いだったのよ
「あ、ちょっと雪穂呼んでくる!」
えー?こんな恥ずかしいのあなたが知っているだけでいいわよ
「いいじゃんいいじゃん!ガールズトークってやつだよ!」
もう……
「どうだった?今日の感想は?」
感想?どういうことだ?
「今日の肩もみとかはね、穂乃果の思い付きなんですって。で、どうだったの?」
……いいもんだな、子供は
「ええ、いろいろ足りなくて、まっすぐで、純粋で」
大事に育ててきた甲斐があった。ああやってまっすぐ育ってくれた
「ちょっとー、あなたなんにもしてないでしょー?」
はっは、そうだな。でも、俺の娘だ
「私たちの、でしょ?もう……ちょっと妬けちゃうな」
ん?
「だって、あなた今日はぜんぜんこっち見てくれないんですもの」
「娘の方ばっかり見て。私がいなかったら、穂乃果も雪穂もいなかったのよ?少しは、感謝、してよ……」
お、おい……泣くなよ、おい
「……ふふふっ、うっそでーす♪」
あっ、てめっ!
「ふふっ、ふふふふふふっ!」
くそっ、この!
「あっ……」
……捕まえたぞ
「…降参、好きにして」
…じゃあ、おやすみ
「えーっ……まぁいっか」
……ありがとな
「なんか言った?」
さぁな
-おしまい-
ねぇお母さん、私が留学しなかったこと、怒ってる?
「その話?そうね、怒っていると言えば、怒ってるわ」
「あなたの将来がもっとより良いものになるって思ったから、紹介してあげたのに」
……だよね。ごめんなさ―――
「でもね、怒ってないと言えば、怒ってない」
え?
「あなたの選んだ道がどうであれ、私はことりが行きたいと思った道に間違いはないって信じてるから」
お母さん……
「大丈夫よ、子供の未来を黙って見守るのが、親の役目ですから」
……ねぇお母さん!肩とかこってない?肩もんであげたいな!
「え?べ、別に……、そうね。お願いしようかしら」
はーい♪じゃあそこに座って―――
お母様、失礼します
「あら、どうかしましたか海未さん」
失礼ながら、親孝行というものをさせていただきたく……
「……また、穂乃果さんの後追いですか?」
い、いえ!穂乃果には親孝行がどういうものかを聞かれただけで、こうしたいと思ったのは私の意志です
「ふふ、そうですか、では今日は遠出して疲れたので、足を宥めていただきましょうか」
は、はい!……失礼します
「海未さん?どうかしましたか?それとも気が変わりましたか?」
いえ、何でもありません。……それでは
「んっ……鍛えてる甲斐がありますね、足に力がよく伝わってきます」
これくらいは……
「そうですね。あぁ、そうだ。あとで稽古をつけてあげましょうか」
本当ですか?ありがとうございます
「久しぶりにあなたの舞を見ることができそうですね」
すみません、お忙しいところを
「いいえ、あなたもアイドルで忙しいのでしょう?」
そ、そう、ですが……
「自分のしたいことに、門をつけてはいけませんよ」
……
「あなたが穂乃果さんを追いかけて、そして何事にもたゆまず進んでいるのですから」
「私は不満どころか、むしろ満足しています」
お母様……
「その気持ちに、曇りがないよう祈っています」
……ありがとうございます
そういえば、お父様とはどういった縁で―――
以上です、お目汚し失礼
今から出かけるので帰ったら依頼出します
過去(現在)作
穂乃果「親孝行!」(本作の原典)
穂乃果「親孝行!」 - SSまとめ速報
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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1407768219/)
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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404326379/)
乙
最後までいい雰囲気だった
ことりちゃんパート?が短いのはちょっと気になったかな?
乙。
あいむすてぃーるしーんきん!あばうちゅーーーー!
相変わらず良い
乙でした!
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