真「真のお姫様」 (67)
8月29日は真の誕生日!
書き溜めないのでゆっくり書いていきます
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P「よし!皆集まったな!」
一同「はい!」
P「そろじゃあ、真のバースデーサプライズの打ち合わせを始めるぞ!」
一同「はい!」
―――
――
―
P「皆分かってると思うが8月29日は真の誕生日だ」
春香「そうですね!」
P「そこでだ、その日は真のバースデーライブを企画してある」
美希「すっごく楽しみなの!」
P「もちろん、この事は真にも伝えてあるが……」
亜美「んっふっふ~、実は~……」
真美「伝えてないこともあるんですな~」
P「そうだ、今日はその細かいところの打ち合わせの為に、こんなに早い時間に集まってもらった」
響「このくらいならなんくるないさー!」
P「ありがとう、それじゃあ早速サプライズの内容を説明するぞ!」
―――
――
―
P「と、いう感じだ、皆、大丈夫か?」
千早「問題ありません」
やよい「うっうー!がんばりまーす!」
貴音「ふふ、きっと良きさぷらいずになるでしょう」
あずさ「楽しみだわ~」
伊織「ま、アンタにしてはなかなかいい案じゃないの」
雪歩「真ちゃん、喜んでくれたらいいなぁ」
律子「上手く隠し通すのよ」
P「そうだな、真にばれないようにしなきゃ意味がない、その点は気をつけてくれ」
一同「はい!」
高木「うんうん、上手くいくといいねぇ」
小鳥「ふふ、そうですね」
期待
ガチャ
一同「!!!」
真「おっはよーございまーす!」
P「お、おはよう真!」
真「あれ?今日は皆随分早いんだね?」
春香「そ、そそそそそうかなぁ?」
真「?春香?どうかしたの?」
亜美・真美「「はーるるーん!!」」ガシッ
貴音「こちらへ」
ズルズル
雪歩「ま、真ちゃん!お茶飲む?私いれるよ!」
真「え?」
やよい「真さん!こっちで一緒に座りましょう!」
美希「そうなの!真君はこっちで一緒に座ればいいって思うな!」
響「さ、サーターアンダギーもあるぞ!」
あずさ「真ちゃん、来たばかりだし、まずはゆっくり座りましょう?」
伊織「ほら!さっさと座りなさいよ!」
高木「こ、ここは一つ!私の手品でもどうかね?」
真「何なのさ……」
千早「……大丈夫なのかしら」
律子「あ~……これは大変そうね」
小鳥「あ、あはは……」
―――
――
―
P「それじゃあ真のバースデーライブのミーティングを始めるぞー」
一同「はい!」
真「くぁー、なんだか自分の為のライブって照れくさいなぁ」
雪歩「ふふ、真ちゃんが主役だよ」
P「うん、その通り、真が主役のライブだ、セットリストも真がメインになってる」
美希「ステージの真君がたっくさん観れるの!」
やよい「楽しみですー!」
P「だが、今回は歌だけじゃない、とっておきのものがある」
亜美「スペシャルな!」
真美「出し物が!」
P「うん!765プロメンバー総出演の劇だ!」
貴音「ふふ、とても楽しみですね」
伊織「ま、このスーパーアイドル伊織ちゃんならどんな役でもこなしてみせるわよ」
P「これはライブにくるファンには伝えない、つまり……」
春香「サプライズですよ!サプライズ!」
千早「ファンの皆は喜んでくれるのかしら?」
響「喜ぶに決まってるさー!」
P「ああ、ファンを喜ばせられるように頑張ろう!」
あずさ「喜んでくれるといいですね~」
律子「出来ることはしっかりやりますよ!」
小鳥「あ、あたしが劇のナレーションなんですよね……き、緊張するわ……」
高木「はっはっはっ、音無君なら大丈夫だろう」
P「劇の内容はファンタジーもので、もちろん真が主役だ」
真「ぷ、プロデューサー!その劇ってお姫様なんかもでてきたりするんですか?」
P「ん?ああ、まぁファンタジーだからな」
真「そ、そっかぁ!」
P「真はいい役だからな、期待していいぞ」
真「お姫様が出て、ボクが主役ってことは……へへっ、やっりぃ~!」
P「よーし、それじゃあ台本を配るぞ、配役書いてあるから確認してくれ」
一同「はーい!」
―――
――
―
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勇者・菊地真
お姫様・萩原雪歩
占い師・三浦あずさ
戦士・四条貴音
魔女・天海春香
魔女の手下1・我那覇響
魔女の手下2・秋月律子
魔女の手下3・星井美希
妖精・水瀬伊織
看板娘・高槻やよい
山賊のボス・如月千早
山賊・双海亜美、双海真美
ナレーション・音無小鳥
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おいw
また真が拗ねるぞ。適役だけどさwww
ですよねーww
真「……」プルプルプル
雪歩「ま、真ちゃん……?」
真「どういうことですか!プロデューサーぁぁぁぁぁぁ!」
P「うおっ!ど、どうしたんだ真?」
真「どうしたもこうしたもないですよ!何でボクがお姫様じゃないんですか!主役だって言ったのにぃ!」
P「い、いや、だって勇者が主役だぞ?」
真「そういうことじゃないんですよ!!」
P「て、適役だと思ったんだが……」
真「プロデューサーの……」プルプル
P「ま、真さん……?」
真「プロデューサーのぉ……」プルプル
雪歩「ま、真ちゃん、落ち着いて?」
真「プロデューサーのばかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
P「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
―――
――
―
鈍感なのは恋心だけにしろwwww
~なんやかんやで夕方~
―公園―
真「何さ、プロデューサーってば……主役だぞ、なんて言って期待させて……」キーコーキーコ
真「そりゃあ……ボクより雪歩のほうがお姫様に向いてるとは思うけどさ……」キーコキーコ
真「ボクの誕生日なんだから……誕生日くらい……好きなことやらせてくれてもいいのに……」キーコキーコ
真「はぁ……」キーコキーコ
―――
――
―
―765プロ―
P「うーん……真を怒らせちゃったなぁ……」
千早「まぁ、あれで怒らない人のほうが珍しいかと」
P「え?やっぱり?」
春香「あれは私でもちょっとショックですよ」
響「もうちょっとやり方があったんじゃないの?」
美希「あれは流石にハニーが悪いって思うな」
P「でも、他にどうしようもなぁ……」
伊織「真のやつ、やりたくないなんて言い出さないわよね?」
貴音「……やはり、今からでも本当のことを伝えたほうがいいのでは?」
P「いや、それはだめだ」
律子「はぁ、プロデューサー殿って結構頑固ですよね」
やよい「でも、もし真さんがやりたくないーっていったら……」
亜美「計画も台無しだYO~」
真美「このままでいいの?兄ちゃん」
あずさ「確かに、ちょっと不安ね~」
P「……」
雪歩「大丈夫だよ」
P「雪歩……」
雪歩「真ちゃんならきっと大丈夫だよ」
P「……うん、そうだな、真はきっと大丈夫だ」
小鳥「ふふ、そうですね」
高木「うむ、信頼とはいいものだねぇ」
―――
――
―
―公園―
真「でも……プロデューサーもきっと、一生懸命考えてくれたんだよね……」キーコキーコ
真「プロとして……わがままばっかり言ってられないかぁ……うん!」キーコキーコ
真「よし!」バッ、スタッ
……ぁぁぁん!
真「ん?」
うわぁぁぁぁぁぁん!うわぁぁぁぁぁん!
真「あれは……」
―――
――
―
幼女「うわぁぁぁぁぁぁん!うわぁぁぁぁぁぁぁん!」
真「君、どうしたの?」ニコッ
幼女「うぁぁぁぁ、ひっぐ、うぇぇぇぇん」
真「ほらほら、大丈夫だよ」ナデナデ
幼女「ひっぐ……うぅ……おかぁざん……」
真「あーもしかして、迷子かな?」
幼女「ぅぅ……おがぁざぁん……」
真「大丈夫だよ、ボクが一緒にお母さんを探してあげる」
幼女「……ほんと?」
真「うん、本当だよ」ナデナデ
幼女「おかあさん……あえる?」
真「ボクに任せて!」ニコッ
幼女「ありがとう、おねえちゃん」
真「うん、それじゃあお母さんを探しにいこうか」
幼女「うん!」
真「よし、それじゃ……」
幼女「……」グイッ
真「ん?どうしたの?」
幼女「おてて」
真「え?」
幼女「おてて、つないで」
真「ああ、そうだね!はい」ギュッ
幼女「えへへ」
真「よーしそれじゃ今度こそ、しゅっぱーつ!」
幼女「しゅっぱーつ!」
―――
――
―
幼女「あっ」
真「どうしたの?……あ、あの人……」
幼女「おかあさん!」
真「はは、よかったね」
幼女「うん!おかあさーん!」ダッ
女性「ああ!さゆり!」ダッ
幼女「おかあさん!」ダキッ
女性「さゆり……」ギュウ
真「へへっ……やっりぃ~」
女性「ごめんねさゆり、大丈夫だった?」
幼女「うん!あのひとがね、いっしょにおかあさんさがしてくれた!」
女性「え?そうなの?」
幼女「うん!」
女性「本当に、ありがとうございます」フカブカ
真「あ、いえ、ボクは別に……」
女性「少し目を離してしまって……その間に……何かあったらと心配していたんですが……あなたのような親切な男性の方が一緒にいてくれて本当に助かりました……」
真「あ、あはは……男性……」
幼女「ちがうよ?」
二人「え?」
幼女「ちがうよおかあさん?だっておねえちゃんだもん」
真「……」
女性「え?……と、とんだ失礼を!」
真「あ、いえ、大丈夫です、慣れてますから」
女性「本当にすみません……」
真「あはは……」
幼女「おねえちゃん」グイッ
真「ん?どうしたの?」
幼女「これ、あげる!」
真「これって……髪飾り?」
幼女「あのね、ようちえんでつくったの」
真「あはは、ボクにくれるの?」
幼女「うん!おれい!」
真「ありがとう。……ボクに似合うかなぁ?」
幼女「にあう!おねえちゃんかわいいもん!」
真「あ……うん、ありがとう!」
―――
――
―
幼女「おねえちゃんばいばーい!」ブンブン
真「はは……」ヒラヒラ
真「おねえちゃんかわいいもん、かぁ……」ギュッ
真「へへっ……やっりぃ……」
真「よーし!やるぞぉー!」
―――
――
―
~翌日~
―765プロ―
真「おっはようございまーす!!」
P「お、おお……おはよう真」
真「どうしたんですかプロデューサー?元気がないですよ!」
P「そ、そうか?それより真は調子よさそうだな」
真「はい!もうガンガンいっちゃいますよ!」
P「……何かあったのか?」
真「へへっ、いえ、別に」ニコニコ
P「……そうか、えーと、劇の配役のことだけどさ……」
真「勇者ですよね!任せてください!」
P「お、おお……そうか、やってくれるか」
真「はい!」
P「(絶対何かあった)」
―――
――
―
響「あれは絶対に何かあったぞ」
春香「うん、間違いないよね」
美希「真君、急にすっごく楽しそうなの」
伊織「ま、元気になったのならいいんじゃないの?」
やよい「うっうー!真さん、元気になってよかったですー!」
千早「ふふ、そうね、高槻さん」
亜美「調査しますか真美殿」
真美「ふ、当たり前だぜ亜美」
律子「やめなさい」
貴音「ですが、これでさぷらいずを行うことができそうですね」
あずさ「ふふ、そうね~」
雪歩「良かったぁ、真ちゃんが元気になって」
P「まぁ、真に何があったかはわからないが……とにかくこれで問題なく進められそうでよかったよ」
小鳥「あとは、真ちゃんにばれないようにやるだけですね」
高木「うむ」
P「よし!やるぞ、菊地真お姫様計画のスタートだ!」
一同「おー!!」
―――
――
―
~8月29日~
―ライブ会場―
ウオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
真「みんなー!今日は来てくれてありがとうー!」
亜美「今日は!」
真美「待ちに待った!」
やよい「真さんの!」
美希「誕生日なの!」
春香「みんなー!」
千早「私たちと一緒に!」
律子「真の誕生日を!」
あずさ「祝ってあげてくださいね~!」
貴音「それでは!」
響「さっそくいっくぞー!」
伊織「一曲目は!」
雪歩「THE IDOLM@STER!」
ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
―――
――
―
―舞台袖―
P「始まったな」
高木「うむ、いい調子ではないかね」
P「ええ、でも今日はまだまだこれからですよ」
高木「ふふ、楽しみだねぇ」
小鳥「大丈夫大丈夫……こういうときは人という字を……」
P「大丈夫ですか?音無さん?」
小鳥「ははははい!大丈夫ですよ!」
P「音無さんも大変でしょうけど、頑張ってください」
小鳥「は、はい!」
高木「はっはっはっ!」
―――
――
―
ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
真「ありがとー!!」
ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
美希「ここでちょっと残念なお知らせなの」
亜美「実は今日は今の曲でラストなんだよー!」
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!
真美「んっふっふ~だけど、時間をよく見て兄ちゃん姉ちゃん!」
春香「まだ時間には余裕がありますよね!」
千早「ふふ、そうね」
律子「と、言うことは?」
あずさ「あらあら、まだ何かあるのかしら~?」
伊織「もっちろんよ!」
おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
やよい「うっうー!何があるんですかー?」
響「ふふーん!それはだなー!」
貴音「この日のために用意した」
雪歩「私達、765プロの皆で演じる」
真「特別な劇を見せちゃいます!」
おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
美希「この劇のパンフレットは、ライブ終了後にちゃーんと配るから安心してね☆」
春香「それじゃあ765プロのサプライズを楽しんでくださいね!」
―――
――
―
P「さて、いよいよだな、準備はいいか?」
一同「はい!」
P「うん!じゃあいつものやつを、今日は真、頼むぞ」
真「え?あ、はい!」
P「今日の主役は真だからな」
真「へへっ……それじゃあ皆いくよ!」
一同「うん!」
真「765プロ!ファイトー!」
一同「おおー!!!」
P「よし!いってこい!」
―――
――
―
――真の姫――
昔々、あるところに小さな国がありました。この国は小さいながらもとても美しく、そして、平和な国でした
やよい「いらっしゃいませー!」
民のものは皆笑顔、この国は幸せにあふれていました。しかし……
春香「あはははは!この国は私のものよ!!」
その美しさに目をつけた悪い魔女、ハルカッカに国は襲われてしまいます
春香「恐れ!ひれ伏し!崇め奉りなさい!」
魔女の攻撃に対抗する手段はありませんでした……もう駄目かと思われたそのとき
春香「くっ!邪魔をしおって……!これで終わりだと思うなよ!」
勇者と呼ばれるものが魔女を撃退したのです
春香「私は諦めんぞ!必ずこの国を我が手に……!」
魔女は去りました、しかし、国は大きな被害を受けました。王は死に、魔女を撃退した勇者も、その時に命を落としました
残されたのは……王の娘であるその国の姫だけでした
―――
――
―
雪歩「魔女による攻撃で受けた被害は、私達を絶望へと落としました」
真「……」
貴音「……」
雪歩「そして、今、かつての美しさを取り戻しつつあるこの国に、再び魔女、ハルカッカの魔の手が伸びようとしています」
貴音「姫……」
雪歩「マッコリーン、タカーネ、あなたたち二人に、今この国の運命がかかっています」
真「……」
貴音「……」
雪歩「……これほど危険なことに、どうしてあなたたちは志願したのですか?」
貴音「誰かがやらねばならないからです」
雪歩「……そうですか……私からの命令は一つ……必ず、生きて帰ってきてください……」
真「はっ!」
貴音「はっ!」
お城の兵士であったマッコリーンとタカーネは魔女を倒す旅に出たのでした
―――
――
―
―武器屋―
やよい「いらっしゃいませー!どうぞ見ていってくださーい!」
真「この剣を試させてもらえるか?」
やよい「あ、はーい!」トテテ
真「ふむ、いい剣だ」ヒュンヒュン
貴音「その腕……相当な鍛錬を積んだようだな」
真「ふっ、そのぐらいでないと魔女は倒せんさ」
貴音「……そうだな、私はそっちの剣をもらおう」
やよい「ありがとうございまーす!」
貴音「辛い旅になるぞ」
真「覚悟の上だ」
―――
――
―
武器や防具をそろえた二人は、国を出て魔女が住むと言われている城を目指します
―森―
真「タカーネ、気をつけろ」
貴音「ああ、わかっている」
千早「おやぁ?気づかれてしまったか」
亜美「俺たちに気づくとは」
真美「なかなかやるねぇ」
真「何だ貴様たちは?」
千早「答える必要はないねぇ」
亜美「身包み全部置いてきなぁ」
真美「そしたら見逃してやるぜぇ?」
貴音「山賊か……」
真「いくぞ!タカーネ!」
貴音「ああ……!」
千早「やっちまいな!」
亜美・真美「「ヒャッホー!!」」
二人の旅は決して楽なものではありませんでした
―――
――
―
―街―
真「久しぶりにまともな食事ができそうだな」
貴音「ああ」
あずさ「もし……そこのお二人」
真「ん?」
貴音「なんだ?」
あずさ「今あなたたちに不吉な未来が視えました……」
真「占い師か?」
貴音「くだらんな……」
あずさ「お気をつけなさい……あなたたちは常に死と隣り合わせ……お気をつけなさい……」
真「……」
貴音「……」
―――
――
―
真「くっ……!」
貴音「大丈夫かマッコリーン!」
真「ああ!問題ない!」
貴音「やはり、魔女の直接の手下ともなると手ごわいな」
響「あら?まだ生きてるの?ハルカッカ様に力をいただいた私の攻撃を耐えるなんて中々やるじゃない」
真「ふん、そんな力など、私には通用しない」
響「何ですって?」
貴音「マッコリーン……」
真「耳をかせ、タカーネ奴の弱点を見つけた」
二人は、傷つきながら、先へと進んでいきました
―――
――
―
―草原―
ある夜、タカーネがマッコリーンに聞きます
貴音「どうしてお前はそこまでできる?」
真「どういう意味だ?」
貴音「そのままの意味だ、お前はどうして魔女を倒そうと思ったのだ」
真「魔女を倒さねば、あの国に未来はない、私は……かつて勇者がそうしたように、あの国を守る」
貴音「勇者にでもなるつもりか?ただの人間だぞ私達は」
真「だからなんだ?ただの人間は国を救えないのか?」
貴音「……」
真「私は動かすものは、あの国を救うという意志だけだ」
貴音「ふふ……そうか」
―――
――
―
律子「ヒビッキーはあんたたちに倒されたようだけど、私はそう簡単に倒されたりしないわよ?」
真「それはどうかな?」
貴音「私たちをなめないでもらおうか」
律子「人間ごときが」
真「その人間ごとき」
貴音「意外と手強いかもしれんぞ?」
二人「「ゆくぞ!!」」
―――
――
―
真「タカーネ!おい!タカーネ!」
貴音「……マッコリーン……私は……」
真「動くな!今止血する!」
貴音「そうか……私は……」
真「くそ!死なせない!死なせないぞ!」
貴音「わた……しは……けっきょく……」
真「タカーネ?おい、タカーネ!……タカーネ……」
あなたたちは常に死と隣り合わせ、占い師の言葉がよみがえります
伊織「ねぇ?何してるの?」
真「はっ!何だお前は?」
伊織「その人、死んじゃったの?」
真「……」
伊織「治してあげよっか?」
真「何だと……?」
伊織「私は妖精、だから治してあげられるよ?」
真「本当か!?」
伊織「うん」
真「頼む、タカーネを……」
伊織「私は気まぐれな妖精、あなた気に入ったから治してあげる、感謝しなさいよね」
真「ああ……」
―――
――
―
貴音「ん……私は……」
真「タカーネ!」ダキッ
貴音「マッコリーン……」
真「妖精よ……ありがとう」
伊織「私は気まぐれな妖精。……いいものが見れたからもういくわ」
真「タカーネ……よかった……」
貴音「……」
二人の絆は、旅を続けるうちに深いものとなっていきました
―魔女の城―
貴音「いよいよか」
真「ああ、ついにここまで来た」
貴音「マッコリーン、お前に言っておくことがある」
真「私もだタカーネ」
二人「「お前と一緒で良かった」」
―――
――
―
春香「よくきたな人間」
真「魔女、ハルカッカ……!」
貴音「貴様を討つ!!」
春香「まぁ慌てるな、まずはこいつの相手をしてもらおう、おいで!」
美希「はーい」
春香「さぁ、ミッキー、相手をしてやりなさい」
美希「うん!」
―――
――
―
真「はぁ……はぁ……」
貴音「はぁ…はぁ……」
春香「どうした?その程度か?」
美希「つまんない」
春香「お前はよくやったねぇミッキー」
美希「うん!」
真「タカーネ、耳を貸せ」
貴音「!……マッコリーン」
真「奴の弱点を見つけた」
ここまで旅を続けた二人は大きく成長していました
―――
――
―
二人「ハァ!!」
ザンッ
美希「あれ……?」
春香「ああ!ミッキー!」
真「残るはお前だけだ」
貴音「覚悟してもらおう」
春香「貴様ら……よくも、私の可愛いミッキーを……!」ゴッ
真「!ぐあっ!」ドンッ
貴音「マッコーリーン!」
春香「許さんぞ……!!」
―――
――
―
貴音「マッコリーン!大丈夫か?」
真「っ……くっ……はは、どうやら駄目らしい……傷が深すぎる」
貴音「くそっ!一旦引くぞ!」
真「それは駄目だ!!」
貴音「マッコリーン……」
真「今……今しかない……いいか、この命を使ってでも奴を止める、そこを斬るんだタカーネ」
貴音「しかし……!」
真「どうせ私はもう長くはもたない……」
貴音「マッコリーン……」
真「ゆくぞ!タカーネ!」
―――
――
―
(やべぇ、劇なげぇ……)
確かに長いww
春香「これで終わりだ!!」
真「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」ガシッ
春香「な、何ぃ!?」
真「終わりだ……ハルカッカ」
春香「こ、この死に損ないがっ!!」
真「やれぇ!!タカーネ!!」
貴音「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
ザンッ
春香「ば、ばかな……この私が……」
真「……やった……な……たかー……ね」
―――
――
―
貴音「マッコリーン……私は……」
真「これで……いい……」
貴音「私は……!結局……!何も守れない……!」
真「(あれ?貴音、セリフが違うような……)」
貴音「何が勇者だ……!!あの時と何も変わらないではないか……!」
真「(あれ?あれ?)」
貴音「姫を守れなかったあの時と、何も変わらない!!」
真「(ちょっと……)」
貴音「許してくれ……!マッコリーン……!!」
バンッ
真「(え?暗転?)」
貴音「真、こちらへ」ヒソヒソ
真「ちょっと!どういうことだよ貴音」ヒソヒソ
貴音「それよりも早く」ヒソヒソ
真「……わかった」ヒソヒソ
何ということでしょう、タカーネは以前魔女を撃退した勇者だったのです
魔女の呪いにより、人間へと姿を変えられたタカーネはそれでも魔女を討とうと旅を始めたのでした
しかし、守れなかったとは?タカーネが言ったあの時と変わらないとは?
タカーネは国を守ったはずです。なのに何を守れなかった?どういうことなのでしょう?
貴音《あの時私は……姫を守ることができなかった……》
真「あ、貴音の声?」
貴音「ふふ、録音したものです」
姫を守れなかった?しかし姫は生きているはずです
貴音《今、あの国にいる姫は……本物ではない……姫はあの日、私と同じように魔女の呪いによって……命を落とされた》
真「なんなのさこれは?」
貴音「ふふ、トップシークレットです」
そうです、姫はあの日、命を落としていたのでした。しかし、そのことが国民に知れるとさらなる絶望に落ちてしまいます。
そのために姫が生きていることにしたのです
―――
――
―
P「お、来たか!」
真「プロデューサー!どういうことなんですかこれは!」
P「はは、まぁまぁ、とりあえず時間がないんだ、急いで着替えてくれ真」
真「え?着替えるって……」
雪歩「この衣装にだよ、真ちゃん」
真「これって……」
P「お姫様の衣装だ」
真「え?」
P「勇者タカーネと旅をしたマッコリーンな、あれ、実はお姫様だ」
真「は?」
P「死んだと思われていたお姫様が、実は生きていて、魔女の呪いによって男に姿を変えられた事実を隠して魔女討伐のために戦った。実はそういうお話なんだこれは」
真「それじゃあ……」
P「ラストシーンは勇者の涙によって呪いが解かれ、姫が本来の姿に戻る。その役はお前だ、真」
真「で、でも、ボクセリフとか……」
P「大丈夫だ、その衣装を着て、あとは貴音にあわせればいい、あとはほとんどナレーションだから」
真「プロデューサー……」
P「お前が主役だって言っただろ?」
真「あ……」
P「さぁ、メイクを直してもらってこい、お姫様」
真「……はいっ」
タカーネは泣きました、自分の弱さ、マッコリーンを失った悲しさ、魔女を倒した喜びなどありませんでした
その涙はタカーネの頬を伝い、しずくとなってマッコリーンの頬へと落ちました
そのとき、不思議な光がマッコリーンとタカーネを包みました
あまりのまぶしさにタカーネは目を閉じます
あまりの温かさにタカーネの傷は癒えます
そして、マッコリーンの傷も……
P「ふぅ……大成功だな」
P「あとはずっと姿を隠していたお姫様が姿を現す……真のお姫様がな」
P「さぁ、フィナーレだ、いってこい、真」
―――
――
―
光が弱まると、そこに現れたのは……とても美しいお姫様でした
ザワザワ……アレッテ……マコトクン?……キレー……メチャクチャカワイイジャン
真「……」
貴音「まさか……あなたは……姫」
お姫様は死んでいませんでした。魔女の呪いによって男へと姿を変えられていたのです
貴音「姫……生きて、おられたのですか……」
真「はい……」
貴音「おお!姫!!」ダキッ
タカーネは姫を抱きしめました。彼の姿も以前勇者と呼ばれたその姿へと変わっています。魔女の呪いは解けたのです
貴音「そうか……それであなたは自ら魔女を討つ為……このような危険な旅に……」
真「はい……」
貴音「なんというお方だ……あなたこそが、あなたこそが真の姫……真の姫でございます」
二人は抱き合い続けました。お互いの気持ちを伝える手段がそれしかないかのように……
いえ、実際それしかなかったのでしょう、言葉にならない気持ちを、伝え合ったのですから
物語はここでお終いです。ただ、その後二人は結婚し、幸せな人生を歩んだそうです。
そして、国の民はお姫様のことをこう呼びました。
真のお姫様、と
ワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ
マコトクーン、マコトチャーン、サイコー、ヨカッタヨー
真「はは……」
春香「ほら、真」
美希「挨拶するの」
千早「あなたが主役よ」
亜美・真美「「まーこちん」」
律子「真」
あずさ「うふふ、真ちゃん」
やよい「うっうー!真さん!」
伊織「泣くにはちょっとはやいわよ?にひひ♪」
響「皆まってるぞ」
貴音「ふふ、真」
雪歩「真ちゃん」
真「うんっ……!皆さん!ありがとうございました!!」
ワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ
―――
――
―
イイハナシダナー
~それからしばらく経って~
―765プロ―
P「おーい!真ー!そろそろいくぞー!」
真「あ、はーい!」
P「ん?何だ、またそのパンフレット見てたのか」
真「へへっ!だって何度見てもいいんですもん!」
P「……そうか、よし、それじゃあいくか!」
真「はい!」
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the cast
勇者:四条貴音
姫:萩原雪歩
看板娘:高槻やよい
占い師:三浦あずさ
魔女:天海春香
ヒビッキー:我那覇響
アキヅッキー:秋月律子
ミッキー:星井美希
山賊ボス:如月千早
山賊:双海亜美
山賊:双海真美
妖精:水瀬伊織
ナレーション:音無小鳥
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真のお姫様:菊地真
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おしまい
以上で終わりになります
一日早いけど真誕生日おめでとう!
明日書けるかわからなかったのでフライングで今日書きました
お付き合いいただいた方はありがとうございました!
以前書いたもの
P「音無小鳥というアイドル」
P「最強の事務員」
モバP「千川ちひろというアシスタント」
P「真夏の夜の淫夢」
春香「笑って!」
よかったらこちらもどうぞ
乙です
HTML依頼出してきます
乙! ハハッ
乙
前の真も好きだけどOFAになって本当に美人になったよね
乙
>>60
ちょっと不穏なタイトル混じってんよ~
ホモはSSが好き、はっきりわかんだね
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