日本 ○×商事・品川オフィス内
先輩「なにいってんの…?」
男「好きです、先輩」キリッ
先輩「いや、いやいや、あれ? 聞き間違い?」
男「先輩、僕 本当に先輩のこと好きなんですよ」
先輩「うん、仕事してくれるかな」
男「最近、冷たくないですか?」
先輩「書類提出に寄ってくる度に告られてれば、そりゃ慣れるよ」
男「そんな気がしてたので、今日はバリエーションをつけてみました」
先輩「よりにもよって側近って。 何? その特殊な役職…」
男「いえ。最近の側近ってどこもすごく有能なんですよ?」
先輩「何、『最近の側近』って。明らかにおかしいよね。それで魔王ってのは?」
男「あ、はい。僕は本当は『崩壊の魔王』っていいます。よろしくお願いします」
先輩「ださい」
男「ひどいです」
先輩「魔王ねえ。ゲームごっこなら普通は勇者とかでしょ。魔王って倒すだけのキャラじゃん」
男「普通とはいいますが、最近は本にしたって魔王もシナリオ凝ってますよ? 先輩、本とか読まないんですね。若者の活字離れって深刻」
先輩「男クンの脳のが深刻だよ?」
男「産まれながらのファンタジー脳なんですよ、僕」クス
先輩「開き直りすぎ。で、書類出して。早く」
男「はい、どうぞ。僕の気持ちです、受け取ってください」
先輩「うん。頼んでたのは、S社に提出するチップの対価格性能比較書だよね? 僕の気持ちって何よ」
男「ああ、あれならもう提出しておきましたよ。注文うけたんで、既にC社に発注かけてます」
先輩「はいっ!?」
男「明後日にはとりあえずで5000個が航空便で成田に届くはずです」
先輩「仕事はやいね! でも決済かけるなら私の印鑑つかなきゃだめだよ!」
男「つきましたよ?」
先輩「いつの間に…つか勝手に人の印鑑おしちゃだめだよ…?」
男「何いってるんですか。勝手に使ったりしてませんよ。もちろん、ついたのは僕の予備印です」
先輩「私のですらないとか、意味わからない」
男「僕のお嫁さんになれば、名字は同じですから。将来的には先輩の印鑑にしてあげますね、予備印」
先輩「結婚までは旧姓をきちんと名乗らせて!」
男「あ。結婚はしてくれるんですね! 嬉しいです!」
先輩「はっ! しない! しないよ!?」
男「えー」
先輩「それより、じゃあ今もってきたコレは何の書類なの!?」
男「主に僕の心情報告書です」シレッ
先輩「いらない」
男「添付としてデートプランの参考資料つけておきましたよ」
先輩「いらないってば!! 毎回の押しが強すぎてこれ以上下がりきれないよ!」
男「精神的な壁ドンですね。女の子は弱いって、こないだ週刊紙に書いてありましたよ」
先輩「私はドン引きって言いたかったの!」
男「残念。ドン違いでしたか」
先輩「しかもそれ、あれだよね! 少女マンガとかで、迫られるときに壁に押し付けるやつ! 『精神的な』とかは絶対なんか違うと思うよ!」
男「慌てちゃって、可愛いなあ。ちょっと物理的な壁ドンもさせてもらえませんかね?」
先輩「ここは会社! ここはオフィス! 場所柄を弁えてもらえる?!」
男「……じゃあ、明後日の朝、車でお迎えにあがりますね」
先輩「平日だしデートとかいかないってば!!」
男「は? いえ。発注した部品を空港で受け取ってから、S社にいくんですが…デートの方がいいですか?」
先輩「うああああ! いきなり仕事の話に戻るとか! 私がバカみたいじゃないか!」
男「場所柄を弁えろと言われましたから」
先輩「うう…」
男「落ち込まないでください。それとも…」コソ
先輩「ちょ。そんな、耳元で何を…」
男「…本当に壁ドンしてあげましょうか?」クス
先輩「うあ」
男「あは。失礼しますね、先輩。書類、ちゃんと目を通しておいてくださいねー」フリフリ
先輩「~~~~なんってフリーダムな新人だ…っ!!」
―――――――――――
先輩の家
ペラペラ…
先輩「…………」
『先輩のこと、本当に大好きなんですよ、僕』
『研修おわって、今の部署に配属されて…右も左もわからなくてちょっと落ち込んでた時だって・・・』
『先輩が声をかけてくれて、明るくさりげなく指示出してくれた時なんかは……』
パサッ!
先輩「…本当に心情報告書だった!」ガーン!!
先輩「男クン、馬鹿なのかな! A4で5枚綴りってどんだけの文字数なの!?」
先輩「しかも……」チラ
『大好きですよ、先輩』
先輩「どこを読んでもこんなんばっか…うあ、病む。むしろ洗脳される」
先輩「………文章だと、わりと爽やかそうに見えるんだけどなぁ…」
~~~~
「本当に、壁ドンしてあげましょうか?」クス
~~~~
先輩「うん、本物の男クンは悪魔だ。絶対に関わっちゃいけない人種だ。普通、あんなこと言えない」
先輩「……寝よう。なんでこんな、家に帰ってきてまであいつのことを…はぁ」
―――――――――――
翌日 会社
先輩「あれ? 男クンは?」キョロ…
部下女「男さんでしたら、今日は外出ですよ。仙台なんで、直帰になるでしょうね」
先輩「そ、そっか。なんか久しぶりに1日居ないんだな、男クン」
部下女「仙台のM社ですから…あれじゃないですか? こないだの2億の…」
先輩「ああ、あれか」
部下女「入社してからまだ短いのに、ずいぶんやりますよねー。 意外ですよねー」
先輩「とはいったって、入社時期は部下女と一緒でしょ。まあ、男クンは中途採用だし。元々デキる子だったのが慣れてきたってことかな」
部下女「慣らしちゃってんですねぇ、センパイ」ニヤニヤ
先輩「なっ、なっ、なっ」
部下女「あんまりいちゃつかないでくださいよー」
先輩「違う! 私は違う! あいつが一方的に絡んでくるだけだから!」
部下女「夜だけ絡みついてるんですね、わかります」ケラケラ
先輩「ちょ、女だったらそーゆーことゆーなってば!」
部下女「あ。そういえば、新刊きまったんですよー。今まだ印刷所ですけど」
先輩「新刊? ああ、趣味で書いてるっていうまんが?」
部下女「同人誌ですってば。買います? 主人公に男さんをモデルにしたキャラつかってるんでなかなかリアルですよー」
先輩「肖像権の侵害! いくら趣味でも売買はだめ!」
部下女「大丈夫ですよぉ、ちゃんと本人の許可とりましたからー」
先輩「えっ…許可したの、男クン…」
男『攻めで、ロリ無しならOKだよ、鬼畜に書いてねっ!』
女部下「…って超絶爽やか笑顔でしたよ?」
先輩「わかんない! 男クンがよくわかんないよ!」
部下女「買います? 本人からいろいろ参考に聞いてるんで、本当にリアルですよ」
先輩「…………」
部下女「ちなみに来週末の即売会では、男さんが売り子してくれる約束なんですよー」
先輩「えっ、売り子って?」
部下女「コスプレして販売のブースに立つんです」
先輩「コスプレって…」
部下女「スーツですね」
先輩「え? 普通じゃん…なんだ、ちょっとびっくりしちゃったよ」
部下女「チチチ。キャラにあわせてコスチュームを着こなすからコスプレなんです。普段のスーツとは別に用意しましたし」
先輩「スーツなんか着こなし方もなにもないでしょ?」
部下女「甘いなあ……」
先輩「何が…。え? ほんとに何が? なんか違うの?」
部下女「気になります? 来てみます?」
先輩「……か、買わないよ!」
部下女「いえ、むしろ売ってください」
先輩「わ、私はコスプレとかほんとに無理だから!」
部下女「あ、今回は完全に女性向け内容なんで、女性売り子のコスはやりませんから安心してください」
先輩「……」
部下女「男さん、ノリノリでしたし。きっと面白いものを見せてくれますよ」
先輩「ら…来週末、暇だったらね!」プイッ
部下女(この先輩をからかう気持ちがわかりすぎて、いろいろ捗る)
―――――――――――
60レスくらいでおわると思います。あと今日中に投下おわると思います
期待
待ってる
期待
先輩の家
先輩「さて、と。明日の目覚ましは…あ、しまった」
~~~~
「朝、車でお迎えにあがりますね」
~~~~
先輩「直行なのに、時間を相談しわすれた… S社にいくっていってたし、多分朝イチだよなぁ」
先輩「んー…23:30かぁ…。仕方ない。ちょっと夜おそいけど電話してみようかな…」
先輩「まあ…もし寝てたとしても、男クンなら怒らないだろう、うん」
トン、トトト… ピ
プルルル… バチッ
…プルルル…
先輩「なんか変な音が…電波わるいのかな?」
プルル、プチッ
男『…はい』
先輩「あ…、夜遅くにすみません。男クンの携帯であってますか?」
男『…え?』
先輩「あ、えっと… ◯×商事の先輩女と申しますが…」
男『……先輩…』
先輩「ごっ、ごめんなさい! 間違えたみたいです! 失礼しましたっ!」
男『あ、待って。合ってる』
先輩「え」
男『このまま。待って』
先輩「あ、う、うん…」
先輩「………」
男『お待たせしてすみません。 …先輩女って、先輩ですよね?』
先輩「そうだけど…男クン、だよね?」
男『はい。ていうか、電話してきたの先輩のほうじゃないですか』アハハ
先輩「い、いや。そうなんだけど、なんか最初の声がイメージ違ったっていうか…」
男『…気のせいですよ。それよりどうかされましたか? 眠る前に僕の声が聞きたくなったとかなら歓迎なんですが』
先輩「あほう! 明日の仕事の予定の時間確認!」
男『ああ。これは失礼しました。うっかりです…S社には11時でアポとりましたよ』
先輩「あ、じゃあそこまで急がなくて平気かな」
男『成田からS社まで、念のために2時間見ておきました』
先輩「じゃあ成田に9時かぁ…こっからだと…」
男『ああ、じゃあ朝の… ?「魔王様、どうぞ座ったままで結構ですよ」
先輩「え?」
男『あっ。すみません、今ちょっと出先でして。では明日の朝、お迎えにあがりますね』プチッ
先輩「あっ、ちょっ、だから時間…」
プー… プー…
先輩「きれてる…」
先輩「……魔王様…って…?」
―――――――――――
朝
先輩「一応、いつ来ても平気なようにかなりの早起きをしてしまった…」
先輩「多分、8時くらいだとは思うんだけどね! でも間に合わないといやだし!」
先輩「って…いくらなんでも、7時現在で支度が完了してるとか…早すぎだよねぇ…どうしよ」
ピンポーン♪
先輩「はいっ!?」
トントン
男『先輩、男です。お迎えにあがりましたよ』
先輩「ええっ!?」
ガチャッ
先輩「はやいよ! まだ7時だよ?! 普通だったらまだ支度できてないよ!」
男「時間の指定ができなかった以上、早めに起きて支度完了させてると思いましたし」
先輩「それにしても早すぎだよね!」
男「先輩ならそれより更に早く支度して、僕を待ちぼうけるつもりだろうと思いましたので」
先輩「う」
男「だから僕はさらに早めに支度しました」
先輩「なんだそのエンドレスに陥りそうな深読み…監視カメラでもつけてるの?」
男「似て非なるものです」
先輩「完全な否定してくれないとかなり怖いんだけどっ!?」
男「いいじゃないですか。さあ、いきますよ」
先輩「って、まだかなり時間が…」
男「1時間ちょっと、ドライブとデートしましょう、先輩」
先輩「結局デート!? むしろわざと時間指定しないでハメたんじゃないでしょうね!?」
男「え。まさか。本当にうっかりミスです。夜も電話できなかったんですよ」
先輩「そういえば、電話の向こうで魔王様とかいわれてなかった?」
男「ええ。呼ばれましたね、やっぱり聞こえてました?」
先輩「なんかその、やっぱり、あー…部下女みたいな特殊な集まりの仲間といたの?」
男「え? あー…いえ。気になります?」
先輩「少し」
男「僕の側近になってくれるならすぐにでも招待しますよ」クスクス
先輩「だからその、『側近』って何!」
男「側近は側近ですよ。そして僕は魔王。側近は魔王の忠実なシモベです」
先輩「しも…」
男「ほら、いきますよ先輩。デートの時間がなくなっちゃうじゃないですか」
先輩「う、うん…うーん?」
男「あ。デートに了承してくれましたね。楽しみです。デートらしい話題を考えておいた甲斐が…って」
先輩(あ、あれかな。なんか最近よく聞く、厨二病ってやつなのかなぁ…ファンタジー脳とか言ってたし…)
男「…聞いてないじゃないですか、先輩…」
―――――――――――
車中
ブォォン…
男「♪~~」フンフン
先輩「はっ。あ、あれ? ここどこ? …はっ、飛行機! もしかしてもう成田!?」
男「何いってるんですか。まだ首都高にのったとこですよ。あの飛行機は羽田のものです」
先輩「あ、よかった…よっぽどボケてたのかと思った」
男「ボケてましたよ。キスしても気付かないくらいには」
先輩「うええええっ!?」バッ
男「あはは。やだな、冗談ですよ。信用ないなぁ」
先輩「やりかねないとか思っちゃう普段の素行の悪さを反省してね!」
男「いえ、まあ本当は実際にキスしましたから何と言われようと構わないんですがね」
先輩「!?」バババッ
男「…本当に信用ないんですね、僕。少しは反省しま…」
先輩「どっち!? したの? してないの!?」ガクガク!
男「ちょ、まっ…高速道路を運転中です! 迫らないで!」
先輩「どっちなのぉぉぉ!!」
男「うわわっ」カチッ
カッチカッチカッチカッチ…
キュイッ…キキ、ガクン
男「な…なんてことするんですか先輩! 場所を弁えてください!」
先輩「あっ、ご、ごめん!?」
男「左車線だったからすぐに路肩に止められましたが、あやうく大惨事ですよ!!」
先輩「ご…ごめんなさい…」ショボン
男「はぁ…で、なんですか。キスしたかどうか、そんなに取り乱すほど気になるんですか?」
先輩「あ、当たり前でしょ! ファーストキスなんだから!」
男「え」
先輩「あ」
男「…経験、ないんですね」
先輩「うっさい! したの、してないの!? どっち!」
男「……気にしても仕方ないんじゃないですか?」
先輩「仕方なくない!!」
男「仕方ないですよ」グイ
男「どうせ僕がもらうんですから」
先輩「ちょっ」
男「先輩のファーストキス、いただきますー」ガシッ
先輩「まてっ! どうしてそうなる!」ググッ
男「えー 本気抵抗とかへこむなぁ」グググッ
先輩「あーたーりーまーえーだー!!」ググググッ
男「どうしても?」ググググググッ
先輩「どうしても!!!」グググググググググッッ
男「残念です、行きましょう。今度は運転中に迫って来ないでくださいね」ヒョイ
先輩「うわっ!?」ボスンッ
男「…運転する前から迫ってくるとか。どんだけツンデレなんですか?」
先輩「いきなり力抜くからバランス崩したの!」
男「可愛いなあ、先輩」ナデナデ
先輩「撫でるなぁぁぁぁ!」
男「発車しますよー」ガコン ピーピーピー
先輩「フリーダムすぎてついていけない!!」
男「ちゃんとどこまででも連れていきますから大丈夫です」
先輩「ああああああああ!!」
―――――――――――
会社
先輩「」ゲッソリ
男「ただいま帰社しました」
部下女「……なんかありました? トラブルですか?」
男「いえ、S社には無事に納品が終わりましたよ。次回からは直接納品になります」
部下女「…それにしては先輩、かなりお疲れですねぇ」
男「ああ…」チラ
部下女「?」
男「実は、車の中で急に迫られたので、路肩にとめてキスを…」
先輩「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」
部下女「えっ 先輩ほんとに絡みついちゃったんですか!?」
先輩「ちがっ!ちがうよ!? 明らかに情報操作だよ!! なんで男クンはそう余計なこというかな!」
男「間違ったことはいってませんよ?」
先輩「誤解されるでしょ!!」
部下女「路肩にとめて、キス…しちゃったんですか…っ」
先輩「ほら!! 誤解されてる! してないのに!」
男「そもそも、途中でやめさせたりするからいけないんじゃないですか?」
先輩「はっ。そういやあまりの事に発言を途中で制止してしまった…じゃ、じゃあ最後までちゃんと…」
男「あ、はい。じゃあ最後までちゃんと。いただきます」ガシッ
先輩「NOOOOOO!!!!!!」ドンッ
グシャ
男「誘っておいてどつき倒すなんて、僕が魔王であることを差し引いてもあまりにひどいとおもうんですが……」
先輩「は、発言のほう! 最後までちゃんとするべきは発言のほうだから!」
男「え? ちゃんと最後までキスしなかったからそんな誤解されるんでしょう? 本当にしちゃえば誤解じゃないじゃないでs…」
先輩「するかばかぁぁぁぁ!!!」
部下女(なんだかんだでちゃんと未遂をアピールしてるあたり、優しさなんだろうけど基本が変態だからなあ…)
―――――――――――
期待
楽しそうな関係だ
なんてすばらしく美味しいお話。
期待
60レスなんてみみっちい事言わずに長編化していいのよ
2週間経過
男「同人即売会!」
部下女「はっじまっるよー!」
先輩「なに、そのテンション…?」
男「女の子いっぱいで楽しいので、つい」
先輩「っていうか、コスプレとかいってやっぱり普通にスーツだし」
男「ああ、これですか? 始まったらちゃんと着ますよ」
先輩「え? むしろそれ以上どうやって着るの? ベストかなんか?」
部下女「先輩、結局読んでないんですね、本」
先輩「読めるか! 表紙にでっかく卑猥そうな絵と18禁マーク書かれてるような本!」
部下女「それですよ」シレッ
先輩「え?」
部下女「それの、コスプレです」フフン
同人本 <えろえろやでー
先輩「……ワイシャツ、前半分が開いちゃってるよ?」
部下女「開いてますねー。そしてゆるゆるネクタイですねー」
男「さすがにちょっと恥ずかしいですから、それまでは普通に着ています」
先輩「」
男「ところで、今更ですが本当にここまでやらないと駄目ですか?」
部下女「キャライメージさえ守ってくれたら崩し方は任せますよー」
男「じゃあ任されました。さすがにもう少し露出は抑えさせてください」
部下女「あーい。まあ先輩の脳内ではもう絵柄以上のとこまで露出完了してそうですけどね」
先輩「ぁぅぁぅぁぅ…」マッカッカ
男「oh....」
―――――――――――
即売会 開始
男「出入り、増えてきましたね」
部下女「うん、そろそろ衣装整えてくれます?」
男「……」スッ
先輩「……どうしたの、男クン? なんか急に顔つき変わったけど…。あ、わかった。やっぱ恥ずかしいんでしょ」クスクス
男「何が?」ニコッ
先輩「は?」
男「何? 俺に脱いでほしいの?」ニコニコ
先輩「ちょっ…、は!? どうしたの? ちょっと、やだ、こっちこないでよ」
男「俺を脱がせたいなら、君が先に脱いでよ」
ザワザワ…
ナニ? ナンカ…トラブル? セマッテルミタイ。 マジデ?
先輩「ちょちょちょ、何!? いつもの敬語どこいったの?! しかもなんか微妙に注目あびてるし!」キョロキョロ、オドオド
男「見られてるの嫌い? 俺は悪くないと思うんだけど」
先輩「俺、って…」
男「……ねえ。はやく脱いでよ。それとも脱がしてやろうか?」
先輩「」
男「あーあ。何黙りこんでるの?」
先輩「」パクパク
男「…まあいいや。どうせ勝手にやらせてもらうつもりだし…」ギュー
部下女「はい!」パンッ
部下女「とゆーわけでー。俺様系でベタ甘なノーマル本でーす。キャラ崩壊ですが、よろしかったらお手にとってお楽しみくださーい」
男「あはは。楽しんでいってねー」ヒラヒラ
部下女「実演のシチュエーションは収録されてませんが、こういうノリでーす」
男「やってほしい人やシチュいたら募集するよっ まあ、実技講習以外でね」ウィンク
先輩「」フリーズ
客(まさかの実写宣伝! そして必要以上にノリノリだなあの人! そのうち運営ひっかかるんじゃ・・・)
―――――――――――
即売会終了
部下女「おつかれさまでしたー」
先輩「」ゲッソリ
男「大丈夫ですか? 先輩」
先輩「男クンのせいだよ!!」
男「え、だってひたすら先輩を強気にからかえって依頼でしたし…」
先輩「は?」
部下女「いやー、先輩ならきっと地味を極めたような服装できてくれると信じてました!」
先輩「え? …え?」
男「…地味な女の子を、『俺様』がひたすら可愛がるって内容の本ですよ?」
先輩「なにそれ」
部下女「一応、二次創作なんですがね。キャラ崩壊でぶっこわれた内容なんで、男さんをモデルにキャラ崩したんですよ」
先輩「いやいやいや、そうじゃなくて!」
男「なにか?」
先輩「……最初から、私もあの、おふざけ要員にするつもりだったんだ?」
男「聞いてなかったんですか、先輩」チラ
部下女「あ、あー…いや、その。言ったら絶対こないと思いまして」
先輩「行くわけないでしょ! あんな人前でさんざんからかわれて! 最低!」
男「……かわいかったですよ」
先輩「~~~っ!」ポロ…
男「先輩、まって 泣かないでください」
先輩「~~っ 男クンなんて、だいっきらい!」ダダダ…
男「あ」
部下女「うあ…っ」
シーン
男「……さて。弁解は?」
部下女「あー…すみません、魔王様…。 不手際です」
男「しばらく帰ってて」フイッ
部下女「はい…すみませんでしたぁ」ドヨーン
男「はぁ」
男「…結構怒ってたからなぁ……。 もう駄目かな、さすがに」
―――――――――――
先輩の家
先輩(なにあれ、なにあれなにあれ!)ムカムカムカ!
~~~~
「……かわいかったですよ?」
~~~~
先輩「そうじゃないでしょ!」バッ、ボスン!
枕<ひどい
先輩「人のことおもちゃにして! ばかにして! なんなの!!?」
男「…魔王です」ヒョイッ
先輩「!?」ビクッ
男「夜分にお邪魔しますね、先輩」ヨイショッ、ト
先輩「な、なな、なんでっ、男クンがっ 窓! そこ7階のベランダ!」
男「いえ。今日はだいぶ怒らせてしまったようなので、弁解にきました」
先輩「弁解するまえに! 不法侵入!」
男「いえ、治外法権です」
先輩「はい!? なにが!? どこが!?」
男「僕の周囲3mは、全て治外法権が適用されるんです」
先輩「……意味わかんないよ!? そうやってまたからかうつもりなの!?」
男「事実なんですが…まあ、信じろって言う方が難しいですよねー」アハハ
先輩「ねー、じゃない! ~~っとにかく! 早く出てって!」
男「嫌です、先輩」
先輩「~~っだいっきらい! 男クンも、部下女も、顔もみたくないの!」
男「ああ、彼女なら国に帰しましたから居ませんよ」シレッ
先輩「国って…」ポカン
男「母国というべきですかね」
先輩「いや、彼女たしか実家からの通勤だし。お里が都内だし…」
男「実家… あれでも一応、うちの領事館なんですけどねー」
先輩「は? …領事館?」
男「はい。ちなみに僕は毎日ちゃんと帰国してるので、彼女との同棲とかの心配はいりませんよ?」
先輩「帰国って… いやいや。それもあれでしょ? 厨二病とかって…」
男「あ、さりげにひどい」
先輩「本気なのだとしたら精神病院だよ! 妄想癖だよ!」
男「本当に国主なんですってば、僕」
先輩「こんな国主とか! どんな国がどこに存在するってゆーの!」
男「魔界です」
先輩「は?」
男「魔界にある、魔国です」
男「僕が魔王です。崩壊の魔王。ちなみに部下女の種族はサキュバスで、もともと人界に住んでるんですよ」
先輩「…あ。やばい。ホンモノだった」
男「だから言ったじゃないですか。本当に魔王なんですよ、僕」
ピッピッピッ
プルルル…
警察『はい、こちら110番。どうされましたか』
先輩「すみません、キチガイが部屋に不法侵入してきまして…」
男「きちがい…」
警察『現在の身の安全は確保できますか? 他に誰かいますか?』
先輩「一対一なんですが、とりあえず今は無事です。でもなるべく早くどうにか…」
パッ
男「対応は不要です。日魔平等平和条約第3法1項に基づき、日本警察の一切の介入を拒否します。この件に関しては領事館への連絡、もしくは緊急マニュアルに沿って確認してください」
ガチャ
先輩「………」
男「………治外法権とはいえ、第三者の介入は面倒なのでやめてもらえます? 先輩」
ピッピッピッ
プルルル…プルルル
ガチャ
警察『はい、こちら110番。どうされましたか』
先輩「すみません! いよいよ本格的に危ない人みたいなんで至急で助けにきてください!」
男「………えー」
警察『……先程、通報をいただいた先輩女様ですね?』
先輩「え、あ、はい! 番号からの特定はやい! よかった!」
警察『申し訳ありませんが、警視庁および関係各省は、日魔平等平和条約第3法1項によって一切の介入を拒否されました』
先輩「」
警察『魔国人権法に関するお問い合わせは、魔国領事館で受け付けております』
警察『また日本国民救済法の告知義務として、本人が希望する場合はこのお電話を魔国領事館に転送出来ることをお知らせ致します』
警察『以上ですが、お電話を転送いたしますか?』
先輩「」
男「………時間がもったいない…」ハァ
先輩「はっ! 転送してください! できるもんなら転送してみやがれこんちくしょぉぉぉ!」
警察『かしこまりました。日本国民救済法に基づき、このお電話を魔国領事館に転送いたします』
警察『なお、この通話は安全管理のための録音の一切を“行わない”ものとします。ご了承ください』
先輩「了承できるかぁぁぁ!」
プルル・・・ カチャン
案内『はい。魔国領事館です』
先輩「まじで!?」
案内『どのようなお問い合わせでしょうか?』
先輩「魔王を名乗る人が不法侵入してきたんですけど!」
案内『魔王様の周囲3mには治外法権が適用されます。不法侵入はありえませんのでご了承ください』
先輩「これだよ! どこまでグルなの! ていうか110番はどこにつながってたの!?」
案内『日本国内からおかけの110番でしたら、お近くの警察署に連絡がつながったはずですが』
先輩「ほんとはね! ほんとはそうだよね! そうなるはずなんだよね!」
ヒョイッ
男「僕です。もういいですよ、付き合わせてすみませんでした」
案内『これは魔王様。恐縮です』
男「仕事にもどってください」
案内『かしこまりました』
ガチャ
先輩「………」
男「もういいですか?」
先輩「頭がまわる…もう何も信じられない…」
男「なら僕を信じてください、先輩」
先輩「一番信じられないよ!? むしろ男クンこそ諸悪の根元だよ!」
男「まあ、魔王ですし」
先輩「」
男「地道に口説いて結婚までもってくつもりでしたが、面倒になりました」
先輩「いや、面倒って…」
男「好きですよ、先輩。僕のお嫁さんになって、側近として僕に仕えてください」
先輩「お嫁さんなのか側近なのか…」
男「すみません。皇后という座がないんですよね うちの国。権力の分散は混乱の元なので」
先輩「ははは…もう、好きにしたらいいよ…わけわかんないよ…」
男「よかった! じゃあお連れしますね、先輩!」
先輩「あー、はいはい。魔界だろうが魔国だろうが好きに…」
男「ご案内します!」
ヒュン
先輩「!?!? な、どっかに落ちる…っ!?」
―――――――――――
魔王城 城門
ギィィィィ・・・
召使達「「「お帰りなさいませ! 魔王様!!!」」」
男「うん、ただいまー」
先輩「」
侍女「魔王様、ご機嫌麗しゅう御座います。湯浴みの用意が既に整っております」
男「あとでいいや。先に寝室に行くよ」
給仕長「魔王様、お帰りなさいませ。本日は仔羊と珍しい深海魚が入っておりますが如何なさいますか」
男「羊かなー」
執事「魔王様、何かお飲み物のご用意を致しましょうか」
男「じゃあ、先輩が好きそうなやつを選んで寝室に運んで」
衣装係「魔王様。女様の御衣装はどのようになさいますか。民族衣装も各種ご用意しておりますが」
男「あ、そっか。先輩、着替えはドレスでいい? それとも日本式の方が…って」クルッ
男「あれ? 先輩? どこ?」キョロキョロ
先輩「」
男「先輩? 中に入ってこないんですか?」タタタッ
先輩「なんだこれ…」
男「ウチですが何か?」
先輩「天井高い! エントランス広い! 無駄に豪奢! 何この絵に書いたような城!」
男「そこまで誉められるとすこし照れますねー。あ、うちの魔王城です、気に入りました?」テレテレ
先輩「さらっとした魔王城紹介だね! っていうか魔王城ってなんなの!」
男「先輩、ほらほら。いいから部屋に行きましょうよ」手 ギュ
先輩「うああっ、わかんない! 何もかもわかんないよ!!!!」ズルズル
男(いい加減、うるさい…適当に呑ませて寝かせて黙らせようかな…)テクテク
―――――――――――
同じSS書いてる人として参考になるんで読んでます
面白いし上手くまとめてますねぇ
早く続きが読みたい
寝室
男「さて、先輩。乾杯しましょう、乾杯」
先輩「あ?」
男「……キャラ崩れてますよ、先輩…」
先輩「いやもう…なんかすこしいろいろ納得のいく説明してくれるかな…」ハァ…
男「ですから…ここは魔界です。地球との平行世界とでもいいましょうか。非常によく似た構造のパラレルワールドなんです」
先輩「はぁ…」
男「数十年前に、突如として世界が重なるようになって、往来が可能になったんですよね」
先輩「で?」
男「まあ、地球の数ヵ国と交易を試みた結果、日本 ”だけ” は非常に友好的な関係を築いてくれまして、現在のような平和条約を締結するに至りました」
先輩「日本…それでいいのか…」
男「それでいいみたいですよ」
男「日本ってすごいですねー」
先輩「何が?」
男「いえ。世界各国を見ましたが、これほどまでに霊的管理を徹底してる国は地球にないですよ。 調べたら事実だったみたいですし」
先輩「は? どういうこと?」
『世界的に有名なメガロポリスの中心に神聖不可侵の巨大な森がある。
その森にはその国の最高司祭が住んでいて、国民の安寧と安らぎを祈願している。
司祭は同時に世界最古の王家の末裔であり、世界で唯一の皇帝でもある。
伝説の3つの宝物は『神器』と呼ばれ、それぞれが霊的な古い聖所で
固く守られ表にでることはない。
司祭の住む巨大都市そのものもその成立時において、何重にも
念入りにある呪術者が守りを固めた人工魔法防御都市である。
空前の規模で、もはやこれほどの術を施された街は術の発祥の国にさえないのだ。
というファンタジーがこの国の21世紀のリアル。』
男「…っていう資料をみました」
先輩「なんの引用!?」
男「これは、魔国も見習わなくちゃなりませんねって、2週間前も陛下と喋ってたんですよー」
先輩「陛下…って? どこの?」
男「もちろん、日本の陛下ですよ?」
先輩(なんかそれはいろいろヤバそうなネタだ!!)
先輩「っていうか2週間前って…」
男「あ、そういえばその時ですね。先輩に電話もらったの。さすがに陛下の前で私用の電話は気まずかったですよー」
先輩「電話に出るなよ!? なに!? じゃああの電話口から聞こえた声って…」
男「ああ。陛下のお声ですね」
先輩「」
男「ほらほら、いいから先輩。飲んで飲んで」
先輩「の、飲んでやる…飲んではやく寝て、この夢から覚めよう…」
男「はいっ! 来月には正式に婚姻の儀もあげましょうね!」
先輩「飲もう! さあ飲もう! 今飲もう! すぐに飲もう! 全て忘れて!」グビビビッ
男「あ、そんなに一気に飲むと…」
先輩「くぁ」バタン
男「…魔王の酒なんですから。強いに決まってるんですよ、もちろん…」
男「先輩。……先輩」
先輩「はらひれ。うぁー」
男「酒の肴にしていいですか?」
先輩「イイネ!」
男「とてもおいしそうです」ニッコリ
―――――――――――
その後
【自主規制】
男「美味しくお酒を飲みました」ニッコリ
―――――――――――
朝
先輩「う…なんか身体がだるい…」
男「あ、おはようございます。先輩」ピシッ
先輩「うわっ」
男「どうしましたか?」
先輩「ちゃんとスーツきてる! 似合わない! 主に背景と一致しない!」
男「失礼ですね、先輩。はい、朝食。部屋に運ばせておきました」
先輩「あ、うん…ありがと…」モソモソ…
男「ところで先輩。日本時間でもう8時近いですよ」
先輩「うん…そんなに寝てたのかぁ。なんか、ベッドがふわふわぬくぬくで気持ちよくて…」
男「ぬくぬく? まあ一晩中ずっと腕枕でひっついてましたし、僕の体温ですかね」
先輩「あー、体温ってああいう感じなんだー………って」
先輩「はいっ!?」
男「え? 覚えてないんですか?」
先輩「ちょっ、まっ」
男「ひどいなぁ。僕、がんばったのに」
先輩「何が!? ねぇ何が!?」
男「痛かったりだるかったりするなら、欠勤連絡いれときますけど…」
先輩「」
男「丁寧にしましたし、大丈夫ですよね」シレッ
先輩「ちょ…まって…確かになんか体感的に違和感が…」
男「あんまり待てませんよ? 僕、今日はM社に12時のアポなんで 新幹線の時間があるんです」
先輩「会話だけじゃなくてリアルに置いてきぼりにされるの!?」
男「新幹線、指定席とっちゃったんですよねぇ…」
先輩「普通の会話が逆に違和感あるよ…なにしろ場所が城だし…」
男「あー。ラブホだと思えばすぐに慣れますよ。よくこういう内装ありますよね」
先輩「余計に慣れないよ! 知らないよ! どんだけ城の扱いがぞんざいなの!」
男「まあまあ。早く慣れてください。ここが先輩の家になるんですから」ニッコリ
先輩「えっ…」
男「それも忘れたんですか? ここにはお嫁さんとして来たんですよ、先輩」
先輩「あっあっあっ、あの時はだって、ぜんっぜん信じてなかったから、ヤケくそで…!!」
男「遅いです。口約束だって、魔王相手には絶対不可避の契約になるんですよ」
先輩「で、でもっ、だってっ」
男「大丈夫です。大好きですよ、先輩。僕はあなたのことを、文字通り世界中から探し出して選んだんですから」
先輩「えっ・・・なにそれ?」
男「あはは。本当ですよー」
先輩「せ…世界中から、って…」
男「さあ、行きましょうか、先輩」
ギィッ…
召使達「「「おはようございます、魔王様! 先輩女様! お仕事、いってらっしゃいませ!!」」」
男「はーい いってきまーす」フリフリ
先輩「なんかやっぱり別世界だ…部屋のドア開けたとたんに、召し使いがいっぱい…」
男「別世界っていうか、魔界ですってば…」
男「ほらほら! 新幹線に間に合わなくなっちゃいます!」
先輩「う、うん…」
男「ああもう、転送陣遠いなー! いいや、グリフォン乗っちゃいましょう!」ピュイー!
先輩「タクシー乗るくらいの気軽さでなんかすごい生き物の名前だした!?」
バサッ バサッ! バッサァァァァ!!!
グリフォン<お呼び?
先輩「そしてすごいのきたぁぁぁぁ!!」
男「よいしょっ」 ガシッ、ヒョイッ
先輩「飛び乗っちゃったぁぁぁぁ!!!」
男「叫んでると舌噛みますよ? 先輩」
バッサァァァァァ!!!!!
グリフォン<とびまっせー
先輩「あwせdrftgyふじこlp;@」
―――――――――――
上空 (ピー!)km
男「…あ 忘れ物しちゃいました」
先輩「ここが何処だとおもってるの!? 諦めよう!? 急降下とかは本当にやめてね!?」
男「いえ 大丈夫です」
先輩「なにが…っ」
チュ
先輩「」
男「いってきますの、キスですから。間に合います」ニコッ
男「あはは、なんか既に新婚っぽくて照れますねー」ポリポリ
先輩「照れない! 怪鳥の背に空身で乗って上空(ピー)キロメートルでキスされても、異常すぎて照れられない!!?」
男「えー。ああまあ、昨夜からしてみればこれくらいで照れることもないですかね…」
先輩「なにしたの!?」
男「気になります?」
先輩「そういう問題じゃない! ひとつのこらず詳しく全部ごまかさずに報告して!」
男「あはは。じゃあ今夜、再現しましょーねー」ニコニコ
先輩「」
男「うん。やっぱり大好きです、先輩」キリッ
先輩「~~~~~っ」
男「どうしました?」
先輩「~~~なんだこれ!? 魔王ってこんなんなの!? 魔界ってこういうのなの!?」
男「あ、よく超長寿の魔物なんかには『最近の魔王ってわかんないわねー』とか言われますよ。すっかり現代っ子扱いです」
先輩「最近の魔王って…最近の魔王って…」
男「こことはさらに別世界の魔王も、結構こういう感じの増えてるみたいですよー」
先輩「最近の魔王って、おかしすぎる!!」
男「風潮ですよねー」
―――――――――――
めでたし。
怒ってる人間にそれ以上の混乱を与えて
怒ってるほうも もう何をおこってたのかわかんなくなって
それでもなんとなく悪い気にもならないのをいいことに、いろいろごまかして楽しく生きる
そんな「(ストーリー&ジャンル)崩壊の魔王」の話でした
おつ
乙。物語としては面白かった
でも男の言動が不愉快で先輩が不憫で、何度も男を殴りてぇと思ったわ
積極的男と押される女って組み合わせは好きな方なんだが…
>>73
どんなとこが不愉快か気になる
確かにそれは俺も思ったわ
男がとことん自分のことしか考えてないキャラにしか見えないのと、
こうすれば好意的に見えるでしょ?みたいな態度に感じた
俺的にこの後先輩女がビンタしてこっぴどくふってほしい
そして0からもう一度アタックみたいな
>>74
上手く説明できなくて申し訳ないけどたぶん>>75と同じ理由
押せ押せキャラは基本的に相手を想ってることが前提だろうけど、それが上手く伝わってこなかったから
ただの俺様のような自分の気持ち押し付けるだけのキャラに見えた
disってるようなこと書いちゃったけど設定とか話の流れは好きだよ
一晩たったし だらっとレス返しますー
このレスで俺がウザい件に関してはもう平身低頭謝ります
>>73
あはは。感想ありがとーv
disだろうと大歓迎だよ。思ったこと書いてくれるのは嬉しいですw
っていうかキャラに「ああもうこいつ嫌いだわ」って思うくらいに読んでくれたとか嬉しいw
怒らせてもまともに謝ってないし、弁解しにきてもロクな弁解してないしw
魔王様、非常に勝手ですよねww
>>75
結婚式の夜
先輩「うう・・・なんだあの結婚式・・・海外セレブか・・・」グテーン
男「異界セレブですね」
先輩「つかれたー」ベッド ゴロン
男「先輩。初夜です!とりあえず遠慮なくいただいていですよね」ドーン
先輩「いいわけあるかああああああ!」右アッパー!
ドシャアアアア!
男「ひどいです。神様にも殴られたことないのに」
先輩「神様って」
男「天界で、だいたい酒のんでるじーさまですがね」
先輩「えっ・・・神様もそういう感じか・・・」
先輩「~っじゃなくて!」
男「はい、なんでしょうか先輩」
先輩「男クン!そんなんじゃオンナゴコロは掴めないの!」
男「・・・え?」
先輩「男くんが私のことを好きなのはわかったよ!」
男「よかったです!」
先輩「でも、子供みたいでわがままなそんな愛し方されても夫とは思えないの!」
男「・・・子供みたいって。僕、魔王なんですが・・・」
先輩「関係ない」
男「関係ないんですか?」
先輩「そうよ。なんかわかった。男クン、器用貧乏ってやつだとおもうの」
男「貧乏・・・その称号はじめてすぎてショックです・・・」
先輩「えっ あ、その なんかゴメ・・・!」
男「大丈夫ですよ。本当に先輩は可愛いなあ」ナデナデ
先輩「撫でるなああああああ! そういうのが駄目なんだってば!」
男「えっ」
先輩「結婚。しちゃったんだから・・・・」
男「・・・先輩?」
先輩「ちゃんと。私のことも惚れさせてよね?」
男「人間の愛し方なんてわからないんですが・・・」
先輩「ゆっくり。おしえてあげる」
男「・・・はい。よろしくおねがいしますね、先輩」
---------------------
ってこんな感じ?wwwwwww
>>80
この作者天然ですね...w
多分傲慢な感じがダメだったのか
完結したけど>>75の案を採用して遊んでみる
-----------------------
男「ではとりあえず、実技講習からおねがいしていいですか?」ワサワサ
先輩「ちょっ!?」
男「いつかの夜の再現をするとかいったのに、あれから軽いキスくらいしかさせてもらってないです」
先輩「あ、あたりまえでしょう! そういうのはちゃんと好きあってる人同士でするものなの!」
男「結婚は好きあってる人同士がするんじゃないんですか?」
先輩「強引に押し切ったくせによくいうよ!」
男「まあ、魔王ですので」
先輩「ともかく! ちゃんと男くんが私のこと惚れさせて、その、つまり、だから…」
男「“その気”にさせるまで駄目ってことですか?」
先輩「~~~~~っ こ、言葉をもうちょっとオブラートに!」
男「えー」
先輩「も… 文句あるの?」
男「……若干、申し訳無さそうに言われてしまうと。こちらが折れるしか無さそうですね」
先輩「う、うん。なんかその、ごめん」
男「……普段だったら、『大丈夫です。どうせすぐに陥落しますよ、最悪 また酒でも飲ませます』とか言うところなんですが、それじゃ駄目ですか?」
先輩「私の好意としてはマイナス100点だね」
男「えっ」
先輩「えって。 え、だってもうそんな… 最悪の自信家発言もいいところだよ?」
男「……生まれながらに最高の地位に座っているので。自信が無かったことのほうが無いんですが」
先輩「……」
男「……」
先輩「ねえ、私が男クンのこと好きだと思う?」
男「もちろんです。僕を好きにならないハズがない」
先輩「今のままの男クンなんて好きにならないよ? むしろ段々嫌いになってるよ?」
男「!?」
先輩「結構、マジで」
男「……どうしたらいいんですか?」
先輩「どうしたらいいと思う?」
男「ええと。僕の好意を原稿用紙700枚に詰めてお渡しすればわかってもらえますかね」
先輩「むしろドンビキだよ!」
男「!!」
先輩「そこまで驚くようなことじゃないとおもうんだけど…」
男「……先輩…もしかして…本当に嫌だったんですか? 僕との結婚…」
先輩「え?」
男「絶対に好きでいてくれると思ってました。好意を感じてましたし」
先輩「……」
男「素直にならないだけだって思ってたので…強引に結婚まで運びました。でも嫌だったんでしょうか、本当は…」
先輩「男クン?」
男「……すみませんでした」ペコリ
先輩「……」ナデナデ
男「……先輩?」
先輩「好意くらいはあるよ。かわいい後輩だしね」
男「後輩として…ですか。やっぱり男としては見てもらえてなかったんですね」
先輩「落ち込んでる?」
男「いえ。落ち込んでるのとは違う気がします」
先輩「? じゃあどういう気分なの?」
男「なんというかこう。
胸の中がもやもやして、眉間の当たりに後悔と反省が濃縮されていきつつ、
それを読み取ることもできないくらいに頭がぐるぐるして、
走って逃げ出していきたいけどそういう気力もなくて、
泣くにしたって混乱しすぎて涙も出てこないような… そんな気分です」
先輩「すごい勢いで落ち込んでた! 大丈夫!?」
男「え。これを落ち込むって言うんですか?」
先輩「激しく落ち込んでる代表だよソレ! むしろそれで落ち込んでなかったらどういう状態を落ち込むって言うのよ!」
男「うっかりミスした時とかに「ああやっちゃったな」って思って対処法を考えて時間を無駄に潰すのが本当に面倒だと思うような、ああいう気分じゃないんですか?」
先輩「男クンって本当に最悪だ」
男「……」ドヨーン
先輩「すごいね…魔王って落ち込むと、なんか本当に黒いモヤが出るんだね…」
男「はっ。いけない、思わず魔力暴走するところでした」
先輩「怖いな! 何それ!?」
男「これに包まれた生物は、主に精神崩壊して瓦解します。まあ僕も含めてですが」
先輩「暴走っていうか危うく自殺行為だよソレ!?」
男「…まあいいんじゃないですか。僕がいなくなれば先輩だって結婚は破棄されるわけだし…」
先輩「こら」ゴツン
男「いたい」
先輩「自信家のくせに、なにを投げやりになってるの」
男「……ようやく世界中から選び出した僕の好みの女性に、結婚を本気で嫌がられた気持ちなんてわからないでしょう」
先輩「……嫌いだなんて言ってないんだし。惚れさせてっていったでしょ」
男「え」
先輩「本気の本気で嫌だったら、結婚の前に舌を噛み切ってる」
男「し、舌はちゃんとありますか!?」ガバッ
先輩「あががががが」モガモガ
男「よかった! ある!」
先輩「生きてしゃべってるんだから当たり前でしょ!?」
男「…いえ、世の中には2枚舌な生物もいますし…口が無くて喋る奴もいますし…」
先輩「人間だよ、私」
男「何か本当に、すみません」
先輩「本当に舌を噛み切っててもおかしくないほどに、嫌がってると思ったわけね」ハァ
男「……あ。噛み切ってないってことは、やっぱり嫌じゃないんですね」パァッ
先輩「その顔むかつく」
男「えええ…」
先輩「好きになって欲しい?」
男「もちろんです」
先輩「どうして?」
男「好かれているほうが何かとやりやすいです」
先輩「」ゲシッ
男「いたい!」
先輩「やりなおし!」
男「僕が先輩のこと大好きなんで、相応に対応してください」
先輩「絶対しない」スパコーン!
男「えー… 地味にスリッパは痛い…」
先輩「ちゃんと言って。押し付けるんじゃなくて、惹きこんでよ」
男「惹きこむ?」
先輩「ん。男クンはデキる子だっての、知ってるから。きっと出来る。後輩としてはちゃんと評価してたから、確かだよ」
男「……」
先輩「難しい?」
男「…難しいです」ソッ
ギュー
先輩「うひゃっ」
男「こうして、物理的に引き込むことでしたら簡単なんですが…」
先輩「それじゃ駄目。ちゃんと心を惹き込んで」
男「……どうしたらいいか、わからないです。ずっとこうしていたら、少しは心というものも引き寄せられるのでしょうか」
先輩「どうかなぁ。そういうことも、あるかもしれないけど」
男「こうするのは、嫌ではないですか?」
先輩「……そうやって、気遣いをしてくれるなら。嫌じゃないよ」
男「抱きつくだけでも条件があるなんて。難しいんですね」
先輩「そういうものだよ」
男「好きです、先輩…」ギュー
先輩「今日は、“キリッ”ってやつ、やらないの?」
男「キリっとできそうにないので」
先輩「ほう。どうして?」
男「なんか怖いです。言えば言うほど、嫌われそうで…ちょっとためらいます」
先輩「ふふ」ナデナデ
男「からかわれてます? 僕」
先輩「ううん。意外と本気で、愛されてるのかなーって思って。かわいがってみた」
男「? どこらへんで伝わったんでしょうか」
先輩「ひーみーつー」クスクス
男「自白剤とか試しに使…」
先輩「使ったら二度と好きにならないし嫌悪しまくる」
男「」
先輩「あはは」
男「笑えません…先輩」
先輩「ねえ。もっかいきくよ。私に好きになってほしい?」
男「もちろんです」
先輩「どうして?」
男「……僕が先輩を好きだから…じゃ、駄目なんですか?」
先輩「ふふ」
男「僕は…先輩が好きで。一緒にいるのが嬉しくて、毎日たのしくて、
お嫁さんにできたのがすごく幸せで、こうして抱きついていると気持ちよくて…」
先輩「えへへ」
男「先輩も、そうだったらいいなって思います」
先輩「うん」
男「……好きになってくれますか?」
先輩「すこし」
男「よかった」ホッ
先輩「まだまだだけどね」
男「お気に召してもらえるまでがんばりますよ、先輩」
先輩「そこはかとなく従順すぎて小生意気な気が…。有能な後輩だと思ってたのに」
男「有能ですよ。こういう夫がいたら、きっと困ることなんてありませんよ」
先輩「なにそれ? そんな便利に使おうなんて思ってないよ?」
男「ちゃんと惚れてくれるまでは、便利に使ってもいいですよ。だから嫌って放り出さないでくださいね」
先輩「……私のことを大好きで慕っていて、なんか従順で、仕事も優秀な後輩で、住む場所が城…」
男「先輩?」
先輩「私人間なんだけど、むしろ男クンが私の側近になってない?」
男「…はい?」
-----------------------
下克上してみた
よかった!
乙!
>>81
あ、あれっ…?wwww
オチ無しのダメ主人公だとおもってたら、書いてる方の人がダメだったから仕方ないってオチでFAなの?ww
改めて。皆様ありがとうございましたー
ご両親への挨拶的な話はないんですか?
好みは人それぞれだからな
価値観が違うことなんて多々あるし
レスついてるのに気づかなかったよ…ごめんorz
多分いまさらもう見てないだろうとは思うけれど
>>98
両親への挨拶w 忘れてた、結婚式には呼んだんだろうか?www
多分
男「魔王なんですけど、娘さんを嫁にくれませんか?」
両親「……はい?」
になるんだとおもいますww
>>99 フォローありがとうv
でもここでくれた意見は、ちゃんとキャラクターの描写に関する意見として
嫌い! も 好き! と同じくらいにありがたく思ってるよv
某まとめで 主に俺自身に対して
「うざい」「きもい」を連発されたときには流石に凹みましたが…(遠い目
うん。まあ、仕方ないw 事実だwww←がんばれ俺
乙
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