国王「暗殺のスペシャリスト?」(13)

忍「いえ、私は一介の忍。あくまで暗殺も任務の範疇であると」

国王「謙遜はよい。至急魔王の首を獲って参れ」

忍「現在受けている契約を終えるまではご容赦下さい」

国王「知らん。国の大事が先よ」

忍「……承知」

夜半

魔王城

忍(道中狩った魔物の血と皮。これで臭いは誤魔化せるわ)ササッ

魔王「お休み、側近。もう下がっていいわ」

側近「失礼致します」

魔王「はぁ……今日も疲れたわ」

忍「お命頂戴します……お覚悟」スタッ

魔王「!?」

魔王の延髄に魔法針が突き刺さる。

魔王「……う……」

忍(これで魔族は呼吸は止まる)

背後から抱き締めるように、クナイで魔王の心臓を貫いた。

魔王の口を手で塞ぎ、抱えたままゆっくりとその場に亡骸を横たえる。

側近「魔王様、明日のことなのですが」

扉が開く。

側近「魔王様!?何や……つ」

忍から放たれたワイヤーが、側近の首に巻きつく。

忍は勢いよく窓から飛び下りた。
千切れた側近の首が転がる。

忍はムササビのように両手足を広げ、その場から去った。

国王「褒美だ、受け取れ」

忍「はっ」

国王「契約は満了、僅か1日で魔王を始末するとはな」

忍「それが任務なら」

国王「また仕事を頼むとしよう」

忍「いえ、これが最後でしょう」

国王「正体を知った者からの依頼は受けぬか。忍も大変だのう」

忍「ではこれにて」

夜半

国王「余を悩ませる魔王は逝った。ようやく安眠を迎えられるのう」

忍「魔王からの依頼を果たしに来ました」

国王「な!?」

忍「自分に何かあれば、国王を殺めるようにと」

国王「曲者じ……ゃ」

忍「我が主に貴賎なし。相手が誰であろうと受けた任務は絶対」

忍は音もなく去った。

翌日、国王が心臓麻痺で急逝したと発表された。

忍はコーヒーを片手に新聞をめくる

忍の朝は早い――

終わり



短いが良く出来てる


乙、ゴルゴ忍

他の短篇も見てみたいな

面白かったわ

悪くない

勇者パーティーでも暗殺出来るのかな?

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