エレン「この恋を成就させたい」 (60)
※拙い話ですがよろしくです
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1407560316
④
ヒッチ「で?なんで私に相談なわけ?」
エレン「いや…お前、けっこう恋愛慣れとかしてそうだし」
ヒッチ「見た目とかで判断してない?」
エレン「それだけじゃねぇよ、噂だうわさ」
ヒッチ「……」
ヒッチ「なんで会って間もない私に相談なのよ」
エレン「う~ん、お前が一番最適かなって思ったからだよ…」
ヒッチ「はあ…意味わかんないけど…」
エレン「どうだ?のってくれるか?」
ヒッチ「まあ、聞くだけならね。やるとは言ってないけど」
エレン「おお、ありがてぇ」
ヒッチ「で、具体的にはどんな話よ」
エレン「あ、いや~」ポリポリ
ヒッチ「出先から照れてるんじゃないわよ、さっさと言いなさいよ」
エレン「まあ…好きな奴がいるわけで…」
ヒッチ「へえ、あんたってそういうの興味ないと思ってたけど」
エレン「そんなことねぇよ。俺だって男だぜ」
ヒッチ「まあそうね」
ヒッチ「私たち新兵だし、当然同じ訓練兵の仲間よね相手は」
エレン「ああ、そうだな」
ヒッチ「誰?」
エレン「えっと……」ポリポリ
ヒッチ「だからそこ言い淀んでも意味ないって、アドバイスできないでしょ」
エレン「………アニ」
ヒッチ「……へえ、あの鷲鼻のちっさい子よね」
エレン「……そ、そうだな…」カアア
ヒッチ「へえ~」ニヤニヤ
エレン「な、なんだよ…!」
ヒッチ「別に、意外っていうかなんていうか」
ヒッチ「私はてっきり、あんたにいつもくっついてるあの子かと思った、黒髪の」
エレン「はあ?ミカサか?あいつはそんなんじゃねぇよ」
ヒッチ「ふ~ん」
ヒッチ「まあ、いいや。仲はいいのアニってのとは」
ヒッチ「私、同じ部屋だけど正直誰とも仲よくはなさそうだけど」
エレン「う…それはそうなんだけど…」
ヒッチ「もしかしてほとんど話したことないってこと?」
エレン「そんなことねぇよ!…訓練兵のときは一番格闘訓練で相手してたし…」
エレン「あとは夜の自主練も手伝ってもらってたし」
ヒッチ「なんだ、けっこう接点あるじゃない」
エレン「いや、でもさあ…アニも嫌々してたのかもしれないだろ…」
ヒッチ「まさか、女ってのは嫌な相手とは一緒にいたがらないわよ」
エレン「え、マジか…?」
ヒッチ「まあね」
エレン「そ、そうか…でも問題は他にもあって…」
ヒッチ「なに?」
エレン「ベルトルトだ…」
ヒッチ「ベルトルトって、あの長身の男子でしょ?」
エレン「ああ」
ヒッチ「あいつがどうかしたの?」
エレン「ベルトルトは、アニのことが好きなんだよ…」
ヒッチ「そうなの、へえ~」
エレン「おまけに、あの二人は同郷だし…」
ヒッチ「はあ、それは…」
エレン「ベルトルトは成績は俺より上だったし…身長も高いし…おまけに…」
ヒッチ「イケメンだしね」
エレン「そ、そうなんだ…!」
ヒッチ(まあ、エレンもイケメンだと思うけど…こいつ自覚なさそうだし…)
エレン「さらに、同郷だからかなり親しい…強敵なんだ…!」
ヒッチ「ふ~ん…」
ヒッチ(あのアニが、そういうステータスで男を選ぶとは思えないけどね…)
また、書きます
期待
違う場所
ベルトルト「そうなんだ、強敵なんだ」
ライナー「エレンが相手かよ…」
ベルトルト「エレンは努力家だし、アニとの接点も多いからね…」
ライナー「おまけに顔も悪くないときてる」
ベルトルト「うん…」
ライナー「これは先手を打たないと、アニを奪われかねんぞ」
ベルトルト「先手…か」
ベルトルト「ライナーはいいのかい?」
ライナー「ん?どういうことだ?」
ベルトルト「君はアニが好きなんじゃないかと思ってたけど…」
ライナー「まさか…いや、同郷としては好きだがな」
ライナー「俺が好きなのはクリスタだ、知ってるだろう」
ベルトルト「あれは本気だったんだね」
ライナー「もちろんだ」
ベルトルト「よかったよ、これ以上ライバルが増えなくて…」
ライナー「ああ、で先手の方法だが…」
ベルトルト「うんうん」
エレンとヒッチの場所
ヒッチ「デートに誘いなさいよ」
エレン「な…!いきなりデートかよ…!?」
ヒッチ「いまどきデートなんて珍しくないでしょ」
ヒッチ「それに、ライバルいるんなら早く心つかまないとね」
エレン「く…そういうもんか…」
ヒッチ「そういうもんよ」
エレン「わ、わかった…早速実行してみる…」タタタ
ヒッチ「はや…まあ早い方がいいと思うわよ」
ヒッチ(な~んかドロドロな展開になりそうな予感…男二人が女一人を取り合うなんて…)
憲兵団 食堂
ワイワイ ガヤガヤ
エレン「104期のみんなはもういるかな」キョロキョロ
エレン「お、いたいた」
ミカサ「エレン、こっち」
エレン「ああ」
ユミル「ああ?なんでわざわざエレンなんか呼ぶんだよ」
クリスタ「ユミル、そういうこと言わないの」
ユミル「そもそも、なんで104期のメンバーで仲良子よしみたいに集まってんだ」
ユミル「そういうのガラじゃないんだけどな」
クリスタ「いいでしょ、やっぱり憲兵団に配属されたばかりなんだから、仲間内で最初は食べた方がいいよ。色々心細いし」
コニー「おお、いいこと言うじゃん!」
サシャ「私も仲間内で食べるのは楽しいですよ」パクパク
コニー「お前は飯食えたらなんでもよさそうだけどな」
サシャ「そうとも言いますね!」
ジャン(俺はミカサと食えるなら、それで満足だが…)ジ~ン
ユミル「しかし、その輪に入ってない奴もいるみたいだけどな」チラ
ジャン「アニ…か。あいつ訓練兵の時からだろ」
エレン「……」
ミカサ「エレン、どうかしたの?」
エレン「悪い、俺向こう行ってくるわ」
ミカサ「あ、エレン!」
エレン「よ、よう…アニ」
アニ「……何?」
エレン「となり、いいか?」
アニ「好きにしなよ」
エレン「お、おう…じゃあ、遠慮なく…」
エレン「……」
アニ「……」
エレン「あのさ、アニ…」
アニ「ん?」パクパク
エレン「アニはあっちの集団では食べないのな」
アニ「…」
エレン「いや…なのか?
アニ「…あんたが私をどう思ってるのかわからないけど…」
アニ「集団行動が苦手なだけさ」
エレン「そうなのか?」
アニ「暗い女だからね」
エレン「暗くないだろ、アニは」
アニ「暗いよ」
エレン「訓練兵の時、格闘技付き合ってくれてたじゃん」
エレン「あの時のアニは、けっこう活発に見えてたけどな」
アニ「そうだっけ?…もう覚えてないよ」
エレン(く…話が途切れた…)
エレン「…」
アニ「…」
エレン(もう、切り出してみるか…?よし…!)
エレン「あ、あのさ…アニ」
アニ「なに」
エレン「明日、暇だったらさ…どっか出かけないか…?」
アニ「………私と?」
エレン「ああ…」
アニ「…なんで急に?」
エレン「い、いやそれは……」
アニ「……」
エレン「ひ、日ごろのお礼だよ…!」
アニ「日頃の…?」
エレン「格闘訓練とか稽古つけてくれただろ?あのお礼ってやつだよ」
アニ「ああ、そういうこと…」
エレン「ど、どうだ…?」
アニ「別にいいよ…私でいいなら」
エレン「そ、そうか…じゃ、そういうことで…」
アニ「うん」
エレン(よし、メッチャ緊張したけど…成功したかな?)
エレン「ん?」チラ
ミカサ「じ~~~~~」
ユミル「ニヤニヤニヤ」
クリスタ「ど、どうしたの?二人とも…??」
ジャン「こ、これはミカサを…俺がって神からの啓示か」
エレン「……」
ライナー「おい、なんか先手を打たれてないか…?」
ベルトルト「大丈夫だよ…僕にも手があるんだからさ…」
夕食のあと
ベルトルト「アニ」
アニ「ベルトルトかい、なんだい」
ベルトルト「ああ、アニに渡す物があったんだ」
アニ「私に?」
ベルトルト「これ」
アニ「これはなんだい?」
ベルトルト「誕生日プレゼントさ」
アニ「ああ……」
ベルトルト「まあ、実際より1か月くらい遅れて申し訳ないんだけど」
アニ「いや、いいよ毎年くれるね、そういえば」
ベルトルト「そりゃね、やっぱり…」
アニ「…?」
ベルトルト「いや、なんでもない…」
アニ「開けてもいいかい?」
ベルトルト「うん、もちろん…!」
アニ「ブローチ…綺麗な色だね」
ベルトルト「うん、アニに似合うかと思ってさ」
アニ「そう、ありがとベルトルト、うれしいよ」
今日はこんなところで
うん
すみません、再開しますね
ヒッチ「よ」
エレン「お、よおヒッチ」
ヒッチ「いきなり誘うとか言ってたけど、どうだった?」
エレン「ああ、成功したぜ!」
ヒッチ「へ~すごい」
エレン「なんだよ、失敗すると思ってたのか?」
ヒッチ「別にそうじゃないけど、本当にいきなり言ったわけね」
エレン「ああ」
ヒッチ「やるじゃん」
エレン「お、おう、で、この後どうすればいいんだ?」
ヒッチ「なに?デートしたことないの?」
エレン「う…ない…」
ヒッチ「ふ~ん、まあ適当でいいのよ」
エレン「なんだよそれ?」
ヒッチ「そのまんまの意味。適当にごはん食べて、お店とか入って楽しむもんよ」
エレン「そんなもんか…」
ヒッチ「で、そのあとに適当に口実つけて、ホテルに誘いこむってわけよ」
エレン「…!」
エレン「なに言ってんだよ……!」
ヒッチ「相手が自分のこと好きかどうか判断するにはいいことよ」
エレン「そ、そうか…?で、でもな…」
エレン「アニにそんなことしたら、蹴り殺される…」
ヒッチ「まあ、冗談よ冗談。いきなりわ…ね」
デート当日
エレン「や、やばい…柄にもなく緊張してきた…」
エレン「今何時だ…?」チラ
エレン「まだ、あと30分もあるのか…」
エレン「緊張しすぎて、全然ねれんかったからな~」
エレン「まあ、アニを待たせるよりはいいか」
アニ「何が、待たせるって?」
エレン「あ、アニ…はやいな」
アニ「あんたの方が早いじゃないか」
エレン「いや、まあ…」
アニ「私は、いつも通りに来ただけ。あんたはいつから?」
エレン「1時間まえからかな」
アニ「それ、早過ぎ…」マッタク
エレン「でも、来てくれてよかったぜ。忘れられてたらさすがにショックだった」
アニ「約束したしね」
エレン「おう」
アニ「それで?今日はどうするの?」
アニ「正直わたしはこういうの慣れてないからね」
エレン「こういうのっていうのは…男と二人で出かけるのか?」
アニ「うん」
エレン(ベルトルトとは出かけてないのか…)
エレン「ん?アニ、そのブローチ…」
アニ「これかい?…私は先月誕生日でさ」
アニ「その、まあ…あれだよ」
エレン「…」
エレン(ベルトルトから…かな?)マズイ
エレン(うかうかしてられないかもな…)
アニ「ところで、どこに行くんだい?」
エレン「え…?」
エレン(ホテルに誘いこんで…)
エレン(わーーー!なんでヒッチの助言が頭にでてくんだよ!)
エレン「煩悩退散、煩悩退散!)
アニ「大丈夫かい、あんた…?」
エレン「お、おう平気だ…と、とりあえず飯でも行こうぜ…まずは腹ごしらえだ」
今日はこのあたりで、それでは
みてるぞ
再開です、レスありがとうございます~
ラーメン屋
エレン「…」ソワソワ
アニ「…」
エレン(さて、ここからだよな…とりあえず、飯は食うとして…)
アニ「ねえ」
エレン「ん?なんだ?」
アニ「なんで、ここなの?」
エレン「なんでって…ラーメン屋変か?」
アニ「別に変とは言わないけどさ…」
アニ「もう少しあるだろ…ごはん食べる場所がさ…」
エレン「は?どういうことだよ?」
アニ「なんでこんな男臭いところで、お昼食べてんのってことさ」
エレン「そ、そういうことかよ…」
エレン「アニはこういうところの方が落ち着くかと思ってさ」
アニ「あんた…見た目で判断しただろ?」
エレン「そうかな」
アニ「まったく…私はか弱い女だってこともう忘れてないかい?」
エレン「え…?かよわい…?」
アニ「…」ギロ
エレン(あぶねぇ…思わず吹きそうになっちまった…蹴られるとこだったな…)
エレン「じゃあ、場所かえるか?」
アニ「いや、いいよここで。まあ、今度は違う場所選んでくれればいいさ」
エレン「え、また誘っていいのか?」ドキドキ
アニ「なんて?」
エレン「いや、なんでもねぇ」
アニ「?」
アリガトウゴザイマシタ~
アニ「けっこうおいしかったね」
エレン「まあな、あそこはアルミンとよく来てたからな」
アニ「ということはミカサとも来てたわけだね」
エレン「いや、アルミンとだけだな、ミカサはうっとうしいから巻いてここに来てたりしてたな」
アニ「あんたは…ミカサもかわいそうだね…」
エレン「どういうことだよ?」
アニ「なんでも…腹ごしらえも終わったし、この後どうするんだい?」
エレン「そうだな~~~」
エレン(ヒッチ先生の意見ではお店に行けと…どんなお店がいいのか…)チラ
アニ「…」
エレン(やっぱりあのブローチ気になるな…ベルトルトからの贈り物だよな…)
エレン(それをつけてるってことは…)
エレン「アクセサリー見に行こうぜ!」
アニ「へえ、あんたにしてはまともな場所だね」
エレン「ほっとけ…」
アクセサリー店
エレン「う~ん、色々あるな…」
アニ「…」
エレン「なんか気に入ったのあるか?」
アニ「そうだね……これとか、ん?」
アルミン「アニ?…それにエレンも…」
アニ「アルミン?」
エレン「よ、よう…アルミン」
アルミン「あれ?二人っきり…?」
エレン「あ、いや…」(また、ややこしいところで会っちまったな…)ハア
アニ「そういうあんたは、一人でこんな店来てるのかい?」
アルミン「違うよ、えっと…え~…その…」ポリポリ
エレン「なんかしどろもどろじゃないか?」
アルミン「駐屯兵団は今休みの時期だからね、中央にも遊びにこれるんだ」
アニ「質問の意図が伝わってないね…」
アルミン「君たちこそ、デート?いいね、お熱いね」アハハ
エレン「ば、何言ってんだよ…!」
アニ「そんなんじゃないさ、ただ訓練のお礼にってエレンがね」
エレン「あ…そ、そうだよ…」シュン
アルミン「へーそうなんだ…へ~」
クリスタ「アルミン、お待たせ~」
エレン「ん?クリスタ?」
アニ「ははあ…なるほどね」
アルミン「た、タイミング悪すぎだよ、クリスタ…」
喫茶店
エレン「何~~!じゃあ二人は付き合ってるのか!?」
クリスタ「え、エヘヘ」
アルミン「声が大きいよエレン!」
エレン「な、なれ初めを聞かせてくれ!」
アルミン「え、それは恥ずかしいからまた今度ね」
エレン「く…!」
アニ「いつになく必死だね、あんた」
エレン「そ、そんなことねぇよ」
アニ「でもやるじゃないかアルミン。まさかクリスタを射止めるなんて」
アニ「クリスタは憲兵団でも女神様って呼ばれてるんだよ?」
アルミン「いや~あはははは」テレテレ
エレン「そうだよな…今日もミニスカートでスゲェかわいいしな」
クリスタ「ほ、ほんと?…エレンにそう言ってもらえると自信になるよ」
アニ「…」
アルミン「ちょっとちょっと、人の彼女口説かないでよ」
エレン「べ、別に口説いてねぇよ…」
アルミン「どうかな?エレンは知らず知らず、女の子に甘い言葉かけてる印象あるし」
クリスタ「あ、少しわかるかもそれ」
エレン「なんだよそれ。意味わかんねぇし…」
アルミン「あはは、あれところでそのアニのブローチ、エレンからのプレゼント?」
クリスタ「え、そうなの?」
アニ「これ?違うよ、これは…誕生日祝いでベルトルトからね」
すいません、明日以降更新します
このSSまとめへのコメント
エレアニ好きですね。憧れる展開ですね
»»60
まだ更新してないのかよw