「序盤だけ使える」の典型

～とある王国～

王「よく来たの勇者、さっそくだが頼みがある」

勇者「あ、求人広告には一通り目を通したんで、大丈夫っす」

王「う、むぅ…ならば勇者、魔王討伐を頼んだぞ」

勇者「うぃーっス」

王「資金として100gと僅かながらの薬草、申し訳程度の装備品を与えよう」

勇者「あざーっス」

王「あとの事は、大臣から訊くがよい。わしは忙しいのでこの辺で失礼する…イソイソ…」

大臣「勇者よ、まずはうんこタウンを目指すがよい」

勇者「あぁ、あのドが付く田舎の…」

大臣「まぁ確かにドが付く田舎には違いないが…まずはあそこの酒場で仲間を募集するがよい」

勇者「さっき貰った100gぽっちで仲間なんか雇えますかね？」

大臣「まぁそれなりの奴は仲間になると思う。不景気だし」

勇者「はぇ…」

大臣「金以外にも交渉材料はあるぞ。お前のケツ穴とか、お前のケツ穴とか、お前のケツ穴とか、な」

勇者「ｷｭﾝｯ」

勇者「まぁなるようになる、か」

大臣「ポジティブ思考、これ大事」

勇者「はぇ…」

大臣「まぁ、行けよ」

勇者「分かりました、行きますよ、ドが付く田舎のうんこタウンに、ね…」

・・・・・

勇者「うんこタウンはここから西の方角か」

ﾃｸﾃｸﾃｸ…

？「プギー！」

モンスターが あらわれた！

勇者「えぇっと…スマホスマホ…検索…お、こいつか、さつじんスライム」

※さつじんスライム、以下ssと表記

ss「プギー、にんげん、にんげん！」

勇者「へぇ、人語を話せるのかよ」

ss「にんげんのにく、うまい、おれ、にんげんくう！」

勇者「怖い事を言う…見た目はなかなかに可愛いのに」

ss「プギッ！？」

ｷｭﾝｯ

勇者「目なんかクリッとしてさぁ…愛らしいじゃないの」

ss「プ、プギィ…///」

ｽｽｯ

勇者「ほぅら、肌なんかスベプニでよぉ…ほれほれ」

ﾂﾝﾂﾝ ﾌﾟﾆﾌﾟﾆ

ss「プギィ…///」

ｼﾞｭﾝｯ

勇者「ほぉ～れ」

ﾂﾝ

ss「あ、そこは触らないで」

勇者「！？」

ss「そこはssにとって大切な部分。やたらめったら触ればいいというものではない」

勇者「さ、サーセン…」

ｼｭﾝｯ

ss「プギィ」

勇者「…」

ss「…」

勇者「…よっと」

ｼﾞｬｷｯ

勇者「自宅から護身用に持ってきた拳銃…使うか」

ｷﾁｷﾁ

ﾊﾞｳﾝｯ

ss「ぴｷﾞ」

ﾄﾞﾍﾞﾁｬｧ！

勇者「ﾋｭｩ～」

モンスターを やっつけた！

勇者「なんでぇこいつ、g持ってねぇでやんの」

ｹﾞｼｯ

勇者「犬畜生にも劣る肉屑だな」

ﾍﾟｯ

勇者「先を急ぐか」

ﾃｸﾃｸﾃｸ…

・・・・・

うんこタウンに ついた！

勇者「うんこ臭ぇ町だな…まずは酒場に行くか」

ﾃｸﾃｸﾃｸ…

勇者「で、かくかくしかじかで」

酒場のマスター「なるほど」

※酒場のマスター、以下smと表記

sm「仲間を探しているのか、なら、あいつなんかどうだ？」

ｸｲｯ

勇者「ん…あの、奥でチビチビ酒を飲んでる奴か」

sm「ありゃあ酒じゃねぇ、マミーだ」

漂うシュール感……④

ss…

片言だったくせに触られた途端に流暢に喋ってんじゃねーよｗｗｗ

ﾃｸﾃｸﾃｸ…

勇者「よぅ」

？「…」

勇者「…」

勇者「あーあー、なんかマミー臭ぇなぁここはぁ！」

ｶﾞﾝｯ

？「っ…」

勇者「あー悪ぃ悪ぃ、あんまりマミー臭いんでよぉ～、足元がお留守になっちまってたぜぇ～！」

？「…」

勇者「んダよ、何か言ってみろよ肥溜め野郎！」

ﾎﾞｸﾞｯ

？「つがぁっ…」

ｹﾞﾎﾞ～

勇者「あー臭え臭え、マミーとゲロの滝だぜこいつァ！」

？「…して」

勇者「あァん？」

？「ゆる…して…」

勇者「声が小さいんだよ肥溜め野郎！」

ﾄﾞﾌﾞﾁｬｧ

勇者「肥溜め野郎は肥溜め野郎らしく、ゲロの海で溺れときゃあいいんだよ、よ！」

ｶﾞﾝｯ ｶﾞﾝｯ ｶﾞﾝｯ

？「ゆ…るし…ｽﾞｪ」

勇者「ﾊｧ…ﾊｧ…」

？「…」

勇者「ケッ！」

ﾍﾟｯ

sm「おいおい、揉め事なら外でやってくれよ」

勇者「かまわんさ」

sm「いや俺がかまうんだが」

勇者「かまわんさ」

sm「まったく…」

勇者「おい肥溜め野郎」

？「…」

ｷﾞﾛｯ

勇者「ここまでコケにされて悔しくないのか、なぁ？」

？「っ…」

ｷﾞﾘｷﾞﾘ

勇者「お、泣くぞ、すぐ泣くぞ、もうすぐ泣くぞ、ほら、泣くぞ！」

？「…大っ嫌いだ」

勇者「ははは、それでいいさ」

勇者「お前、俺の仲間になれよ」

？「…何？」

sm「あ、あんた正気か…いや、狂気、か…」

勇者「フフ…面白い、狂気の沙汰ほど面白い」

？「何が狙いだ…？」

勇者「しいて言うなら…お前の尻穴、かな？」

？「///」

ｷｭﾝｯ

(尻の穴が)

勇者「お前の名前は？」

？「…僕は、弓兵」

勇者「ふっ、肥溜め野郎らしい名前だな」

弓兵「…いつかお前の目玉をくり貫いて口に詰めてやる」

勇者「やってみろ、ただしそのころには、あんたは八つ裂きになっているけどな」

弓兵「ﾋｨｯ」

こうして 弓兵が 仲間になった！

・・・・・

勇者「さて仲間も出来たし、次はどこへ行くかな」

sm「あんた、魔王を倒すのが目的だったよな」

勇者「あぁ」

sm「ならここから北にある、ちんこタウンに行くといい。あそこにはいい武器屋があるし、周辺の草むらには、レベル上げに最適なモンスターもいる」

勇者「そうか、ならちんこタウンに行くよ」

sm「御武運を、勇者様」

勇者「気持ち悪ぃ」

・・・・・

ﾃｸﾃｸﾃｸ…

勇者「ちんこタウンに着いた」

弓兵「僕のいたうんこタウンに比べると、随分都会的だよ…」

勇者「確かに、これなら良い装備品が買えそうだな」

弓兵「お金はあるの？」

勇者「しまった、あまりない」

弓兵「僕は…たったの158万gしかないよ…」

ｼﾞｬﾗﾘ

勇者「わぁお」

弓兵「これって大金なの？」

勇者「あぁ、これだけあれば…なぁ」

弓兵「僕よくわかんないや…なんかね、お金持ちのおじさんに、体をベタベタ触られて、なんかシュコシュコされて、ペロペロされたら、お金をくれたんだ…」

勇者「お、お前…それって…」

弓兵「僕、よくわかんないや…」

ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ…

弓兵「ぼ、ぼ…くね、よく…」

勇者「もういい！」

ｷﾞﾕｯ

勇者「それ以上話さなくていい…もう、いいんだ…」