片桐早苗「登竜門」 (92)

アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。

当SSはアイドル名「ことわざ」でタイトルをつけているシリーズです。


今回はプロデューサー側にスポットライトを当ててるので一応閲覧注意。


以前のお話に戻る場合はSS wikiを通ってください。
http://ss.vip2ch.com/ss/%E3%80%90%E3%83%87%E3%83%AC%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%80%91%E3%81%93%E3%81%A8%E3%82%8F%E3%81%96%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA

前回
前川みく「猫も杓子も」
前川みく「猫も杓子も」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1404/14049/1404936473.html)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1406121971


 ─ 前回のお話 ─

・婚活パーティーに行く事になったモバP!

・しかしそこには今一番会いたくない人物、涼宮星花がいた!

・涼宮星花のプロデューサー、CutePに言い包められてしまい彼女と2人っきりに!

・言い寄られて這い寄られ、なかなか逃げる事ができないモバP。そこに救いの手ならぬネコの手こと前川みくが現れる。

・前川みくの突然の登場に運良く涼宮星花のアタックから逃げる事が出来るがこの前川みくのプロデューサーも問題児で・・・




 ─ パーティー会場・スタッフルーム ─


モバP(以下P)(右ストレート・・・!?)

NNNP(以下NP)「オラァッ!!」

P「かはっ・・・あ゛ぁぅ・・・!?」



NP「ただじゃおかねぇからなっ!!このクズ野郎!!!!」



前川みく「クズ野郎はどっちにゃ!!」

NP「あァ?お前が泣かされてるって聞いて走ってきたんだってのっ!!」

NP「探してみりゃ、こんな偏屈な野郎と・・・」


P「いたたた・・・どっちが偏屈な野郎だ!前川さんをこんな所に1人で放り出して泣かせたのはアンタじゃないか!!」

涼宮星花「P様、口元に血が・・・!」

P「止めてくれ、今はそれどころじゃない!」

星花「っ・・・」

P「かっこつけて正義の味方気取ってるつもりなんだろうけど、アンタがやっている事は最低最悪だ!」

NP「ッウッゼェ!!オレんところの運営方針はなぁ、可愛い子には旅させろってんだ!」

P「“可愛い子には旅させろ”だぁ?結果を見ろ!結果として前川さんは今泣いてるじゃないか!!」

みく「あ・・・ぅ・・・」

NP「こんの・・・ッ、他のプロダクションの女に手ェ出した淫猥野郎がっ!!!」ドガッ

P「俺は断じて手を出していないっ!!」

待ってたよー

待ってたよー

待ってたよー


みく「ど、どうしたらいいんだろう・・・」

星花「こ、このままだとP様が一方的に殴られてしまいますわ!!」



?「まー、まー、ままま、僕に任せてくれ」

みく「!?」




?「ちょっとちょと、2人ともこんな所で喧嘩したら仕事してる人に迷惑だって」

P「・・・っ!!相変わらず何かを横取りするのは得意のようで、CoolPさん」


CoolP(以下CoP)「ふふん、僕は仕事人なんだ。いつだって最高の利益を得るためなら全力と犠牲を払う、人間関係でもね」

NP「あぁっ!?止めんじゃねーよ、アホンダラ!」

CoP「そうもいかないんだよね、NP君。キミの日ごろの行いは僕の耳にも届いてるよ」

CoP「セクハラ発言したカメラマンを血祭りにし、悪口を言ったライバルアイドルのプロダクションを潰し、増してや上司を監禁したこともあったそうじゃないか」

CoP「それに業界としてはNNN芸能社は大手の1つ、もみ消された事件は他にも多々あるだろうね」

NP「知るか、前川に危害が行くってんなら容赦しねぇ」

CoP「ふふん、その言葉だと超ツンデレの超過保護・・・男のツンデレは汚く見えるねぇ」

NP「なんだ、俺をおちょくりに来たんか!!」

CoP「さぁて?るーみん、アレくーださい」

和久井留美「これでいいの?」

CoP「そそ、そのメモリーチップ。これにはね・・・」

やっときたか

期待



星花『この子猫を・・・食べちゃってください♪』


星花「ッッッッッ!!////」

CoP「さっきの涼宮星花がPちゃんを襲った映像記録が残ってる」

星花「な、なんでそれがぁっ!?」

留美「偶然撮れた、ただそれだけです」

星花「嘘はいけませんわ!」

CoP「嘘は言ってないんだよねぇ。僕たちはあのVIPルームでオイタする人間の弱みを掴むためにやってただけだし」

P(うわぁ・・・こえぇ・・・)

NP「だからそれがどうしたってんだ!」

CoP「ほら、次のシーン」



みく『猫ちゃんを食べちゃダメにゃあああああああああああああ!!』


CoP「コレ見るとさ、みくにゃんがPちゃんを助けてるように見えるよねェ?」

P「実際助けられた感はありますが・・・」

CoP「でっしょぉ!?」

NP「意味がわかんねぇ!!」


CoP「僕たちはこの証拠を『Cuteプロの涼宮星花に襲われている○○プロのPをNNN芸能の前川みくが助けた』として提出する」

星花「うそっ・・・」

留美「そしてその後、『○○プロのPはNNN芸能のNPに暴力を振るわれた』と付け足す」

P「それって・・・」

CoP「言っただろうPちゃん、僕は最高の利益を得るなら全力と犠牲を払うって。ここでライバル2社には潰れてもらう」


P(Cuteプロには教育の悪さ、NNN芸能には悪徳プロデューサー、それぞれの強烈なレッテル張りを狙っているということか)

NP「ぐっ・・・」

CoP「行き場のなくなった前川みくは僕らCoプロが預かる、これで最低最悪のプロデューサーの悪徳伝説もここまでだ」

NP「てめぇ!!!!」


CoP「でもでもぉ僕は甘いところあるんだよねぇ・・・?」チラッ

NP「あぁん・・・?」

CoP「ここで下手に問題を提示しすぎたらハイエナとしてはギャンブルすぎる」

留美「すべての事柄にはCoプロが通じていると出回る可能性が高いです」

P(確かに・・・なぜCoプロがあの場に通じていたのか、という疑問は常に付きまとう・・・)

CoP「ほとんど見てたとは言え、うまく行き過ぎるしね」

P「じゃあ、何をするつもりなんですか・・・」

CoP「Pちゃん、そしてNNN芸能の、2人とも幸いアイドルのプロデューサーなんだよね」

CoP「そこで提案だ。Coプロが主催したイベントで2人が熱くなって喧嘩した、って事にしないか?」


P「?」

NP「どういうことだ?」

CoP「察しが悪いなぁ。こっちの言う通りに動いてくれれば、ここで起きた問題をCoプロが抱え持つって言ってるの」

NP「誰がやるってんだ、そんなこと」

CoP「えー?いいのー?この資料、さっきの通りに提出しちゃうけどいいのー?」

CoP「まーたおやっさんに怒鳴られるんじゃなーい?」

みく「NPチャン・・・」

NP「あ゛ー!わーった!勝手にしろ!」

CoP「Pちゃんもいいよね?涼宮星花とのコンタクトがあったのをもみ消すけど」

P「いや、まぁそれは嬉しいんですけど・・・」

星花(確かに出会った記録はなくとも、心には・・・)

CoP「おー?わーかりました、今からVIPルーム行って続きしておいで」

星花「えっ・・・♪」

P「誰がしますかっ!?」

CoP「子供が出来た場合のアフターケアまでしてあげるって言ってるのに・・・」

P「やりませんっ!!」

星花「P様のいけず・・・」

やはりみくPは過保護ヤンキーだったか(冷静沈着)



 ─ パーティー会場 ─


PassionP(以下PaP)「おう、P。よく戻ったな」

大和亜季「お、おかえりなさいであります!・・・大丈夫でしたか?」

P「いろいろと胃が痛いです・・・」

CuteP(以下CuP)「おかえりセイちゃん、どこまで行けた?」

星花「それが邪魔が入ってしまって・・・」

亜季(良かった・・・雪乃殿が大暴れするところでした・・・)

CuP「邪魔?何があったのよ」

星花「VIPルームに前川みくさんがいたのですわ」

CuP「前川みく・・・ってNNN芸能社の?」

星花「ええ、その後そこのプロデューサーも現れてあの場には戻れなくなりましたわ」


CuP「うーん、じゃあPちゃん。今度、ウチにおいでよ」

P「は?」

CuP「社長の趣味で回転ベッドとかあるんだよね、VIPルームに」

P「 は ? 」

CuP「大丈夫大丈夫、ウチんところは枕営業反対派だけど、セイちゃんが恋してるなら別だから」

P「  は  ?  」

PaP「CuP、多分Pの頭の計算が追いついてない」

CuP「うーん、刺激強すぎかなぁ?まぁ、それだけセイちゃんの体が魅力的で刺激的ってことだよね」

星花「まぁ・・・P様ったら♪」

亜季(むっ・・・P殿の体の好みは私であります。筋肉がついてた方が好みらしいであります)


PaP「でもさ、NNN芸能のプロデューサーっつったら有名だな」

P「そうなんでしょうか?実は前川さんばかり知っていてプロデューサーの方は知らないんですよね・・・」

亜季「私も聞いたことがありません」

PaP「はー、意外だな。○○プロは情報で動きそうなところなのに」

P「私がアイドル業界を一番詳しく調べたのは大学時代なんですよ。今は仕事相手との会話の伝手でしか・・・」

星花「確かにNNN芸能がアイドル業界に手を出したのはここ2、3年ですわ。情報が少ないとは思います」

P「俺らと同じく新鋭とは言え前川さんがものすごく伸び率がいいとは聞くけど、燻ってる理由はプロデューサーに問題があったのか」

PaP「本来ならシンデレラガールに手が届く人材だ、奇跡に近い」

P(マジデスカ・・・?)

CuP「せっかくだしNNN芸能の事、教えてあげたら?」

PaP「仕方ない、俺が教えてやろう」

>筋肉がついてた方が好み
なんだホモか(安心)


PaP「まずはNNN芸能の歴史だ。NNN芸能は元々、大阪に拠点を構えるお笑い芸人を抱え持つ老舗ってのは知ってるよな?」

P「もちろんです。あそこから出ているお笑い芸人は中高生によく売れてますからね。私がいた中学校でもあそこのネタばっか流行ってたような」

PaP「そうだ、古くからテレビで戦ってきて元々マネジメントやら業界の渡り方は知ってる会社だ。俺たちよりも知っていると言っても過言ではない」

PaP「そんなNNN芸能が新しく手を出したのがアイドル業界。憶測ではあるが、俺のプロダクションにいる難波笑美を見ていけるとでも思ったんだろう」

P(難波笑美・・・確か上田鈴帆と共にお笑いアイドルとして唯一の地位を確立したPaプロでも中堅から上位陣にいるアイドルだったはず)

PaP「そうして2年半前に立てたのがアイドル部署。当然ながら新しく作ったばかりだから右往左往はしていた」

PaP「だが、何を間違えたのかよくわからんが集めたアイドルが全員辞めるという事に陥ったらしい」

P「全員が辞める・・・?」

CuP「聞いた限りだと、教育がほとんどお笑い芸人と同じだったらしいわね。おかげでアイドルになりたいのに、なんで人を叩く真似しなきゃならないんだろうって」

P「人を叩く?暴力を推奨したのですか?」

PaP「いやいや、NNNの意味分かるか?」

P「いやー・・・知らないですね。ニュートラル?ノーマル?」

PaP「実はNNNは『なんでやねん!なんでやねん!なんでやねん!』だ」

亜季「ぶっ」
P「ぶっ」


PaP「彼らの信念には『会話はツッコミがいるから成り立つ』というものがあるらしい。それが生きてるせいでまぁ、アイドルじゃなくお笑い芸人育てる流れに自然と移ったんだろうな」

亜季「なるほど、それでツッコミの1つとして人の頭を叩くという形に」

PaP「その惨劇を知った上層部は新しいモノを入れるには新しい人間じゃないとダメだ、と考えた」

P「間違ってませんね、特に老舗となると」

星花「新風はどの会社も常に入れないといけないものですわね」

PaP「それで雇ったのがあのNPだ。元暴走族」

P「え゛っ」

PaP「お笑い業界自体、就職や自分に悩みついたやつがたどり着いた輝くステージとも言える、元ではあるが暴走族を入れるのに違和感はなかったんだろう」

P「あの暴力性は暴走族だからか・・・?」

PaP「それは知らん。彼にも事情がある。話は多々聞くが確信的なものはない」

P「しかしなぜ真面目にやらないのか・・・」

PaP「簡単なことだ。NNN芸能がすでにアイドル業界に手が回ってないのがある」

亜季「あっ・・・つまり後始末をさせられてる、と?」

PaP「どちらかと言うと彼には後がないということだ。予算も出されず、いるのは全員辞めた後に何とかスカウトできたアイドル前川みく、ただ1人」

P(失敗は許されない、失敗するものならもみ消す・・・なんとなくあの暴力性の裏側が見えたかも・・・)

P(だが、なんで前川みくを婚活パーティーの場に繰り出させたんだ・・・?)

亜季「袋小路に一歩一歩進んでいる状態・・・ということですな」

PaP「だからと言って暴力を許すわけにはいかないがな。同情はするが」


PaP「そーいやP、お前その傷どうしたんだ?痣になってるから殴られたんだろうけど」

P「あっ・・・(殴られたのすっかり忘れてた)」

星花「NPさんがP様を殴った後、CoPさんが助けてくれm」

PaP「CoPだとぉ!?」

CuP「アチャー」

星花「???」

PaP「よりにもよってあの変人かよ・・・」

CuP「Pちゃん、背中とお尻には注意してね?」

P「わ、分かってますよ。あの人はこの業界随一の仕事人、利益を得るためなら何でもする人」

PaP「アイツに助けられたってことは間違いなくめんどくせえ見返りを求められるな・・・」

P「一応、こちらにも手札があるので、相打ちには出来るかもしれませんが」

CuP「多分、CoPの事だし・・・」



留美「皆様、ご注目ください」


客1「るーみんだ!るーみんがいるぞ!!」

客2「キャー!留美ちゃーん!!」

客3「こっちむいてくれー!!」



P(パーティ会場前方、ステージの上には黒を基調とした煌びやかなドレスに包まれる和久井留美の姿があった)


PaP「やっぱり。手が早すぎるわ・・・アイツ」

CuP「和久井留美・・・!?CoPの右腕・・・」

亜季「噂をすればなんとやら、ですな」

P(そして壇上にはあのCoPさんが立っていた)


CoP「んはー!皆さん初めまして♪芸能プロダクションのプロデューサーをしております、CoPと申します」

CoP「今日は皆さんに簡単なね、娯楽を提供しようと思ってぇ場所をお借りしてまぁす」


P「娯楽?」

P(若干・・・いや、すごく嫌な予感がする)


CoP「じゃあるーみん、後はよろしく」

留美「分かりました。これより新進気鋭ミニプロダクションマッチを行います」


PaP「プロダクションマッチ?LIVEバトルやるのか、アイツ・・・?」


留美「出場選手、2名の紹介です。では1番手、エキサイトダンサーズ、ともキュービックなど安定感抜群のアイドル多く抱え持つ○○プロのプロデューサーPさん」


P「え゛?」


P(謎のスポットライトが俺を照らし、周りの注目の目となる)


パチパチパチパチパチ・・・・・・!!


CoP「Pちゃん、ほら、はやくー!ステージあがっちゃってー!」

P「え?え゛!?えぇ!?!?」


亜季「P殿ぉ!?」

PaP「これがCoPの作戦か・・・」

亜季「作戦?」

PaP「あえてアクターをPに定める事で逃げ場をなくさせる。アイドル業界は結局は娯楽の業界、プロデューサーもまたアイドルみたいなものだからな」

星花「このように出場させられてもなんら違和感はない、と」



留美「二番手・・・にゃん♪にゃん♪猫ちゃんだにゃん♪・・・////」



客1「るーみんかわいいー!」

客2「留美ちゃん顔真っ赤ー!」

CoP「ひゅー♪ブラボー!!」

客3「ケッコンシテクレー!!」



留美「・・・で有名の・・・ま、前川みくちゃんで有名のNNN芸能の・・・NPさん・・・です////」



NP「・・・・・・」ムスー


PaP「だがNPとPを並べて何がしたいんだ・・・?ボクシングでもさせるつもりか?」

CuP「さぁ?幸いにもどこのプロダクションもアイドル1人ずついるのにね、アキちゃん」

亜季「そ、そうですなぁ・・・」

CuP「ウチのセイちゃんも戦わせたかったなぁ・・・せっかくだし、Pちゃんに実力見せたかったでしょ?」

星花「そうですわね」



留美「ルールを説明します。これからステージに登場した2人がこの会場を歩き回り、これだ!と思った女性をアイドルとしてスカウトします」

NP「チッ・・・」

P(なんですと・・・?今うちのプロダクション、人員はやや手一杯なのですが・・・)

留美「そしてスカウトしたアイドルに技術を提供し、3本勝負のバトルをやってもらいます」

留美「バトルの内容はトークバトルが1本、LIVEバトルが2本。2本先取した方の勝ちとします」

CoP「この場に未来のトップアイドルが現れるかもしれません!ぜひとも見ていってくださいなぁ」



「きゃーきゃー!Pさーん!アイドルにぴったりな人がいますよー!」

「トップアイドルにしてー!」

「イケメンに会えるんでしょー?誘ってよー!」



P(う、うげぇ・・・)

P(すでに壇上の前には見るからにアラサーって感じの女性が集まっていた。磨けば輝けそうな人がいくつかいるけど残念だが、今すぐ勝てる人材はいなさそう)

CoP「それじゃあ開始します!2人のプロデューサーはステージ裏から出るから出口塞がないでねー?」




 ─ ステージ裏 ─


P「どういう事ですか、CoPさん!!」

CoP「どうしたもこうしたもないよぉ?さっき言ったじゃん、Coプロ主催のイベントって」

P「あ・・・まさか」

CoP「そそそそ、NP君とPちゃんを本当に戦わせる、ただそれだけ」

CoP「ついでにるーみんも売り出せる美味しい立ち回りだったんだ、十分に利用させてもらうよ」

P「だからって、即日、しかも無断で・・・」

CoP「さっきのビデオ、『涼宮星花に○○プロのPが全力で全力した』って報告するけどいい?」

P「全力で全力したってなんですか!わざわざ隠さなくても言いたいこと分かりますよ!!」

CoP「まぁ、棄権したら危険な目に合うだけだから、あっ、これウチの楓ちゃんのレパートリーね?」

P「がるるるるるぅ・・・!!」

CoP「はははっ、早坂の真似かな?それにそっちのマキノンのカードは切らせてないんだ。今は十二分に楽しんでくれないかなー?」


P「ぐるぅ、分かりましたよ!やりますよ!!」

CoP「素直がヨロシ」

P「これ以上余計なことしないでくださいよ?」

CoP「もちのロンロンさ」



ほんのちょっとして・・・。



P(しまった・・・アイドルを何人までスカウトしていいか聞いてなかった・・・!)


NP「なんで俺がこんなことを・・・」

CoP「ふーん?」


P(おっと、NPさんとCoPさん?・・・ちょっと隠れて聞いてみよう)



NP「おいてめぇ、後でぶん殴ってやんから!」

CoP「えー?男に殴られるならPちゃんがいいー」

NP「・・・チッ!死ねよ!!」ブンッ

CoP「ヒョイっと、ほらほら、こんな事してるより早くアイドルスカウトしにいけー!テキトーにPちゃんに負けたら会長が怒るよ!」

NP「会長・・・?てめぇ、あのジジイと繋がってんな!!」

CoP「当然じゃん。だって僕だよぉ?」

NP「知らねーよ!」

CoP「ふふん、まぁいいさ。僕はあの会長からキミの更生を頼まれたんだ、『ドラ息子を頼みます』って」

NP「ぐっ・・・」


CoP「前川みくをこんな場に連れてきたのも・・・キミなりの反抗期だろう?未成年をこんな場所に・・・」

NP「違う!!」

CoP「ほう?」

NP「もう俺には後がねーし、夢もねぇ!俺が振り回した分、アイツには幸せになってほしい・・・」

CoP「前川みくは高校生なんだよ?まだ勉強したら取り戻せるんじゃない?」

NP「無理だ!俺が今までやらかした分を一般人に戻った前川に報復がいっちまったらどうする!」

NP「だったら、今からでもアイツを守ってくれる、幸せにしてくれるヤツに前川を頼むしかねェ!」

CoP「はぁ・・・暴力やめればいいのに。族ん時のクセ?」

NP「ああ・・・」

CoP「しゃーない、暴力できないくらいプロデューサーって仕事を楽しめるよう、手ほどきしてあげよう」

NP「なんだと!?まぁ、ありがたいが・・・」

P(マジデスカ)

CoP「時間が惜しい、相手はあの○○プロのPちゃんだ。言っておくけど、中途半端じゃ勝てないから」

NP「・・・」ゴクリ



P(俺そんな評価なのかなぁ・・・ってマズイ、こっち来る!?)


CoP「ここは婚活パーティー、ならば狙うは結婚に乗り気じゃない子だ」カツカツ

NP「なんでだ?普通なら・・・」カツカツ

CoP「普通じゃないから魅力なんだよ・・・・・・」カツカツ



P「い、行ったか・・・って、悠長にしてられない!急がないと!」



 ─ パーティー会場・外 ─


P「・・・まずはここからだ。会場内にいると人が寄ってくるから探せないしね・・・」

P(幸い、パーティー会場は外でも立食できるスペースがある。それにCoプロの催しが聞こえなかった人もいると思う)

亜季「P殿ー!」

P「亜季ちゃん?どうしたの」

亜季「探したであります、このような事になろうとは」

P「まったくだよ。まさかアイドルをスカウトしろ、だなんて・・・○○プロはいまカツカツなのに」

亜季「大丈夫なのですかね?」

P「このイベントが映像化されてれば最悪、社長に見てもらって面接してもらう形ができるんだけど・・・うーん」

亜季「唸っても仕方ないであります」

P「そうだね、時間内に1人・・・ゲットしてこないと・・・」



?「あれ、もしかしてP君?」

P「え?あれ、もしかしてまっちゃん?」

まっちゃん「お久しぶり、朋ちゃんは元気?」

P「ああ、絶賛パワフルながらも占いに四苦八苦してるよ。まっちゃんは全然変わってないね」

亜季「P殿、この方は?」

P「まっちゃんって言って、朋の中学時代の先輩なんだ。確か・・・高校時代も同じだったような・・・」

亜季「ほう、朋殿の・・・おっと、○○プロでミリタリーアイドルをやらせてもらってる大和亜季と申します。よろしくであります」

まっちゃん「初めまして。ピアノ教室をやってる・・・」

P「・・・ってああ、やばい!あと30分しかない!」

亜季「なんですと!?」

P「ごめんね、まっちゃん!朋には元気だったって言っておくからー!」

まっちゃん「え・・・あ、うん、バイバイ」



亜季「世界は狭いですな、P殿」

P「まったくだよ。実際、紐解いていけばウチのプロダクションだって身内で固まってる感凄いし」

亜季「・・・そうですかな?それでP殿、いい人はいそうですかな?」

P「いやぁ、それが・・・」

亜季「微妙そうですな」

P「俺には765プロのプロデューサーみたいな技術はないからねぇ・・・。見ただけでティン!とアイドルとして咲くって分かるらしいんだ」

亜季「まるで心眼ですなぁ」



「──────────!─────!!」


2人「ん?」



「ほぉら、どーよどーよぉ、今の☆見とけってホント☆見てないと許さなねぇからな☆」



P「亜季ちゃん・・・」

亜季「P殿、言わなくても分かるであります。これがティンというヤツなのですな」

P「亜季ちゃんはプロデューサー向いてるかもね。よし、行くぞっ!!」




 ─ パーティー会場 ─


PaP「Pは大丈夫だろうか・・・」

片桐早苗「だいじょうぶだいろうぶらってー!あーんなのだしー!へっへっへっ」

PaP「片桐ぃ・・・もう飲むな」

早苗「やらよー!せいかちゃーん!いっしょにーのもー!」

星花「いえ、わたくしはまだ19歳・・・」

早苗「だーいろうぶよー!けーさつのあたしがいうううんだから゛ー!!」

CuP「完全に出来ちゃってるわね」

PaP「あー・・・先が思いやられる」




留美「皆様、お待たせしました」

客1「るーみんるーみんるーみん!!」
客2「るーみんるーみんるーみん!!」
CoP「るーみんるーみんるーみん!」
客3「るーみんるーみんるーみん!!」


PaP「     」アングリ

CuP「CoPらしいというか、なんというか・・・」

PaP「なんでアイツ観客に混じってオタ芸やってるんだ・・・」


留美「ではまずはNNN芸能社がスカウトしたアイドルです。どうぞ」


?「・・・・・・」


PaP「おいおい、上玉じゃないの」

星花「すごい・・・美人さんですわね・・・」

CuP「あれ、すっぴんよね・・・ウチで欲しいくらいだわ・・・」


留美「お名前と年齢を教えてください」


?「24歳、高峯のあ・・・」


客1「すっげぇ・・・」
客2「お人形・・・いや、宝石か・・・!?」


ざわざわざわ・・・


PaP「凄いざわつきようだ」

CuP「そりゃそうでしょ。だってここは婚活パーティーの場、もしかしたらあの子をゲットできてたかもしれないと考えると・・・」

PaP「逃した魚は大きいか・・・」

まっちゃんでピアノって久美子か

それでアイドルの方は……あっ(察し)




留美「高峯のあさん、今日は頑張ってください」

高峯のあ「ええ・・・全力でやらせてもらうわ」




留美「ではお次は○○プロがスカウトしたアイドルです。どうぞ」





?「みんなぁぁあぁぁぁぁぁっ!!!!!今日はヨロシクゥ☆」



しーん・・・



?「オルァ☆黙ってんじゃーねーよ♪『オー』って叫べよ『オー』って☆」


全員「お、オー・・・」


?「声がちいせぇぞ声が☆もう一回いくよー☆オー☆」


全員「お、オー!!!」



?「へへっ、バッチグー☆やればできるじゃん☆」



留美「(舞台慣れしてるのかしら・・・)お名前と年齢の方を教えてください」



?「はぁ~い♪アナタのはぁとをシュガシュガスウィート☆さとうしんことしゅがーはぁとだよぉ☆」


・ ・ ・ ・ ・ 。



佐藤心「・・・あれぇ、おかしいなぁー?反応が聞こえないぞ?もう一回、アナタのはぁとをシュガシ」

留美「もういいです、年齢は・・・」

心「えっ?もういい?え?」

留美「年齢・・・」

心「26歳です(ド真顔)」


留美(うっそ、同い年・・・!?)



客1(笑うな・・・笑ったら殺されそうだ・・・)
客2(ここの料理ってきっとワライダケをふんだんに使ってるんだ、そうに違いない)
CoP(さすがはPちゃん、これはやばい・・・こんな核弾頭拾ってくるなんて国際連盟に訴えられればいいんだ・・・)
客3(なにがやばいってるーみんの顔がやばい・・・若干白目むいてるのがやばい・・・)



PaP「おい・・・ステージ前の男共が全員下向いて肩震わせてるぞ」

CuP「これは正直、予想もしなかったわよ・・・高峯さんとは別ベクトルで抜きんでてるわ・・・」

早苗「あっはっはっはっ!すっごいわねー!」




留美「さ、さ、さ、佐藤さん・・・が、頑張ってください」

心「しゅがーはぁとだってばぁ☆」


さすがはぁとさんww



 ─ ステージ裏☆ ─


P(よし、最初の印象としては負けてないな)

亜季「シュガーハートさん、すごいであります。私は最初の撮影の時はガチガチだったのに」

P「素がアイドルしてるって感じだもん、いつも通りでって注文ですべて解決しちゃうよ」

亜季「ですなぁ・・・」


心「どうだった?プロデューサー☆うーん、いいねぇプロデューサーって呼べるの!」

P「ええ、良かったです。印象は最高ですよ」

心「あ、でも体力使うわマジで。特に腰が・・・」

P「まだ始まったばかりですよ。まずはLIVEバトルです」

心「プロデューサー、それ冗談でしょ☆はぁとに嘘つくなんてプンプンだぞ☆」

P「ううん、全然嘘じゃないですよ☆」

亜季(なーんか、凄い悪魔の笑顔してる・・・)

佐藤さんの自分を曲げない所しゅきぃ



NP「・・・・・・」

のあ「・・・・・・」

みく「ほ、ほら、2人して黙っても何も出ないにゃ!」

NP「え、ああ・・・」

NP(わっかんねーよ!こんな鋭い目をしたヤツなんて族ん時も会ったことねーよ!!)

NP(あのCoPに言われるがままスカウトしたけど・・・)

のあ「・・・・・・?」

NP(あー、わっかんねぇ!とりあえずコイツがやりたいようにやらせる!)

みく「NPチャン黙ってちゃダメにゃ!!次はLIVEバトルにゃ!!」



 ─ パーティー会場 ─


留美「1戦目、LIVEバトル・・・先攻は○○プロです」


P「よし、ハートさん行きましょう!」

心「オー☆最悪ごり押しに行くからそのつもりで☆」



P(LIVEバトルと言えど、ルールは以前、朋が挑戦したチャレンジLIVEに近いものだった。ハートさんと相手である高峯さんには持ち歌がない)

P(そのため既存の曲、つまり他の人が出している曲を使っていいとのことだった)


♪~♪♪♪~♪~♪♪♪~


PaP「お、この曲は!」

星花「まぎれもなくあの曲ですわね・・・」

CuP「散々聞いてるからなぁ、これ・・・」

CuP(でも確かに方向性似てるかも・・・)



心「その空から・・・不思議な光が降りてきたのです・・・」


客1「あれは誰だ?誰だ?」

客2「誰だ?誰なんだー?」

PaP(客もプロだな、こりゃ)


心「それは・・・はぁとでーす☆あーちょっと引くなよぉ、ぶっこおすぞ☆エンジェルパワーでメルヘンチェーンジ☆」



CuP「微妙にアレンジしてるし」



心「ミンミンミン ミンミンミン☆ウーサミン☆」


PaP(そこは一緒なんだ・・・)
CuP(そこは一緒なんだ・・・)
早苗「あっはっはっ!!やだアタシも一緒に歌いたい」

星花(おや、またステージの前の人たちが肩震わせてますわね・・・)



心「今日からなんとアイドルなんです♪はぁとあたっく オラオラァッ☆」


客3「ぼふぅっ!?」


PaP「おい、今衣装の一部を観客に投げつけたぞ・・・?」
CuP「何から何まで規格外ね・・・」


心「キャハッ!ラブリー26歳☆死ねっ☆大事な大事なときめきだもーん☆」


PaP「今死ねって言ったよな?」

早苗「言ってない言ってない」

CuP「PaPの耳が腐ったんじゃない?」

星花「PaPさんほど健康な人でも体には異変が起こるのですわね・・・」

PaP「お、おかしいな・・・」


そんなこんなで。



心「あー吐きそ☆」

留美「お疲れ様でした。後攻NNN芸能、お願いします」

ド真顔はズルイわ



のあ「・・・・・・」


♪──♪♪♪──


星花「あら・・・これは・・・」

早苗「星花ちゃん知ってるの?」

星花「確か歌劇『ランメルモールのルチア』の『甘いささやき』という曲ですわ」

CuP「流石はセイちゃん、こういうのは得意ね」


のあ「Il dolce suono mi colp? di sua voce?」


PaP(ん?あの演技・・・どこかで見覚えが・・・)

星花「このオペラは暗く、結婚相手を純白の衣装で殺してしまうシーンがありますが」


のあ「nemici...」


星花「内容自体の評価は・・・」



♪♪♪───♪♪♪──



星花「あら?・・・あら?」

PaP「うっそ、やっぱりか・・・」

CuP「なにこれ、ジャック知ってる?」

早苗「アタシは知らないー」

星花「なんなんでしょうか、急にアップテンポになりましたね。途中までは知ってるものだったのですが」


PaP「そうだな・・・お前ら、初音ミクって知ってるか?」

早苗「あー、知ってる!みくにゃんと被ってるから覚えてるけど、なんだっけあれ」

CuP「ボーカロイドね、曲を歌わせられるアプリケーションの事よ」

PaP「俺が言いたいのは、声を楽器として扱うってこと」

PaP「この曲はフィフス・エレメントって映画の劇中曲だ。曲名はTheDivaDance」

星花「映画のタイトルも聞いたことありませんわ」

PaP「まぁ、B級映画だ。俳優は豪華だけどな」

PaP「DivaDanceは今から約20年近く前に初音ミクとほぼ同じ技術を使った曲だ」

星花「つまり・・・」

PaP「声をサンプリングし、本来歌えない、出せないような歌までも歌う事が出来るようにした技術っていえばその限りだ」

早苗「だけどここで選曲したってことは歌えるのよね?」

PaP「ああ、元は人の声で作ったものだからな。初音ミクだってとんでも速度で歌わされてるけど、それを歌った人間だっている」


のあ「♪───♪♪♪♪───♪♪♪」



PaP「すっげぇじゃん・・・」

CuP「これガチ歌手・・・?」


のあ「♪♪♪──────♪♪♪♪♪」



PaP(低音も高音も完璧だ。非のうちどころがない)





 ─ ステージ裏 ─


NP「すげぇ・・・・・・」

NP(あいつのケータイの中にあった曲をひとつ選んだだけなのに・・・なんだこのバケモンは・・・)

みく「高峯さん凄いにゃ・・・」

NP(アイドルに驚かされる・・・こんな感覚は・・・わくわくは今まで感じたことがない・・・!)

みく「NPチャン、顔がすごいことになってるにゃ」

NP「知るかっ」

NP(これ、勝てるか・・・?)




 ─ ステージ ─


留美「高峯さん、お疲れ様でした」

のあ(首を縦に振る)



留美「先攻、後攻の両者のパフォーマンスが終わりました。これより勝敗判定の方に移りたいと思います」

留美「判定の方法はこの場にいる方たちがどちらかのアイドルに1票だけいれてください。票が多い方の勝ちです」




心「えー、あんなに頑張ったのにー☆ここの観客見る目ねーなっ☆」

P(勝敗は当然と言わんばかりにNNN芸能に軍配があがった)

P(ハートさんの歌には問題なし。あんな歌の化け物・・・どうやって勝つ・・・?)

P(いや、まだ考えるな。次のLIVEバトルはトークバトルを挟んだその次だ)

P「今はトークバトルの事を考えよう」

心「プロデューサー☆トークバトルってなに?」

P「トークバトルは基本的には何種類かあるうちのルールのうち1つが選択され、そのルールの中でどっちが有利だったかで勝敗を決める」

心「ルール?」

P「そう、ルール。例えば罵倒し合いとか、英語禁止で小説読まされたり、ひどい時はしりとりで勝敗を決める事がある」


心「えー、はぁとはしりとり苦手だなー☆」

P「ほかにもルールあるけど、まだ発表されていない。直前で決まるから頭切り替えてね」




客ら「るーみんるーみんるーみんるーみん!!」



PaP「なんか和久井の人気がヤバイな・・・」

CuP「半分は騒げればいいって人たちでしょ?」

早苗「どうかしらねー、もしかしたらあそこの人たち全員Coプロの差し金かもよー?」

CuP「となると・・・どーなるの?」

早苗「CoPは現在、○○プロのプロデューサーに執着してる。ここで○○プロを負かせ、自分の言い分を通るようにする」

PaP「NNN芸能の方はアイツの事だ、なんかしらの尻尾掴んで間接的に傘下にするだろう」

星花「何もかも奪ってしまおうっていう魂胆な可能性があると・・・」

早苗「渋谷凛が復活するまでに敵ナシにするつもりなのかしらね」

星花「・・・P様」

CuP「セイちゃん、大丈夫よ。Pちゃんは私たちのライバルよ?」

星花「そうですわね、P様は・・・○○プロは強いです。Cuプロとしてどんと構えて待ってましょう」



留美「第2回戦、トークバトル。ルールは『お題である写真に対し面白い回答をせよ』です」



P(つまりは大喜利か・・・)




心「面白い回答?」

のあ「・・・・・・」

留美「例を見せましょう」


CoP「お題『サンタクロースが煙突を登っている写真』」

留美「『そこ、銭湯じゃないですよ?』」


客1「プッ」


留美「とまぁ、クスリと来るやつをお願いします」

心「よーしドンと来ーい☆ってかはよしろ☆」

のあ(無言でホワイトボードを取る)



留美「お題『太った人が疲れている写真』」


のあ「『1秒経ったらこんな体に・・・』」

心「『ジェットコースターでケツが入らなかった』」



留美「お題『手を広げて崖に立っているゴツい男性』」


のあ「『 I'll be back !』」

心「『来世は可愛いマンチカン』」


留美「お題『亀を叩く子供たち』」


のあ「『こうして叩くことで歯ごたえが良くなるんです』」

心「『   亀「同情するなら金をくれ」    』」



留美「お題『ミイラの写真』」


のあ「『屋上で焼いた結果』」

心「『和久井留美』」



留美(こ、こ、こ、こ、こ、こ、こ、こいつぅ・・・!!!!)

心「ニヤニヤ☆」



客1「いいぞー♪」

客2「いい感じにるーみん切れてるwwwwww」

客3「司会者イジリは基本だー!」


のあ「・・・・・・」

心「いやー☆さいっこう☆まだまだ行くぞおまえらー☆」

客ら「おー!!」





P(この後、少しコツを掴んだのかハートさんこと佐藤心さんは雰囲気を掻っ攫い、我が○○プロがトークバトルを制した)


佐藤さんそれブーメランになりませんか?(純粋な疑問)




 ─ パーティー会場 ─


PaP「さて、一勝一敗だ。どう出るんだろうなPは」

早苗「ここが登竜門って感じよね。アイドルとしてもプロデューサーとしても」

CuP「NNN芸能側が先攻。これはNNN芸能側が有利ね、あの歌の上手さを見せ付けられたら期待とかいろんなものが出てくるもの」

星花「P様・・・」




 ─ ステージ裏 ─


心「ねーねー☆これどうすんの?はぁとは負けるの嫌だよ☆ってか絶対イヤ」

亜季「負けず嫌いは結構、闘争心も結構、ですがあの歌唱力を見たら・・・」

心「それにさープロデューサーはなにやってんの☆双眼鏡なんか持って☆覗き?犯罪者?」

亜季「P殿?先ほどから会場を眺めて何をやっているのですか?」


P「・・・・・・これ勝てる」


亜季「ほ?」

P「勝てる、だがあまりにも威力高すぎてジェノサイド(判定不能による試合中止)するかもしれない」

心「エー☆そんなのやったらスウィートなはぁとのアイドル人生がすごいことになっちゃう☆」

亜季「しかしどうやって」

P「とりあえずこの曲覚えてね、はぁとさん」



NP「トークバトルは落としちまったが、もう1度歌で勝負できるなら勝てるな!」

のあ「・・・・・・勝敗に興味などないわ」

みく「NPチャン・・・」

NP「なんだ前川?不満・・・いや、不安な顔か、それ」

みく「うん・・・NPチャンが・・・」

「もうすぐ3回戦でーす!!」

NP「ああ、くそ、高峯」

のあ「なに・・・?」

NP「ホントにこの曲でいいんだな?よー分からんがかっこいいから選んだだけだが」

のあ「問題ない・・・私は自分の仕事をするだけ」



みく(NPチャンがやる気あがってるのはいいんだけど・・・なんか違うにゃ)

みく(それを伝える事ができないにゃ・・・)




 ─ ステージ ─


客ら「わあああああああああああああああああああ!!」


留美「先ほどの歌の実力で会場は大盛り上がり。高峯さん、お願いします!」



────♪♪♪♪


のあ「星は原初の刻 詩囁いて♪生命の音霊紡ぎ 謳う丘へ宿す♪」


PaP「うっそだろ・・・謳えんのかよ・・・」

CuP「いや、まだバージョンによっては・・・」

早苗「なにこれ?」

PaP「ゲームの曲だ。三好が必死に歌おうと頑張ってた曲でな・・・」

CuP「アルトネリコってゲームシリーズの曲で、『謳う丘』ってタイトルで始まってるのがいくつかあるの」



のあ「FaSaTieVeaRa FiiDaTaiXaLuSiaD BaaReQaiRea BiSiTaaa♪」



星花「なんだか聞いたことない言葉で歌ってるようですが」

PaP「この曲には日本語の他にに独自の言語『ヒュムノス語』が採用されている。それといくつかの要因もあってこの曲は『謳えない丘』『謳ってみろ丘』なんて呼ばれててな」



のあ「暗闇に光ひとつふたつ 想いの魂重なるのは 遥かなそらを輝ける いのちの花咲かせたいから♪」

のあ「Wee yea ra hymme celetille ciel.♪Wee yea ra fountaina fane oz shen.♪」

のあ「Was yea ra hymme presia rre omnis manaf bexm yahah!」



PaP「パートが分かれる所はどうやってやってんだ?事前に録音してた?いや分かんないな」

CuP「どうにしても凄い実力よ。声量もハーモニーも完璧」

早苗「これにどうやって立ち向かうかが楽しみって感じよねー」


のあ「ar manaf ware omnis ciel!」



留美「ありがとうございました」



 ─ ステージ裏 ─


P「・・・・・・」


亜季「P殿、相手はまたとんでもない実力を見せて・・・P殿?」

P「勝ったな」

亜季「P殿!?大丈夫ですか!?頭が回らなくなりましたか!?」

P「ひどいなぁ亜季ちゃん、まぁ、確かにハートさんに歌わせるのが刺さらない相手がいるのは確かだ」

P「でもね、亜季ちゃん、キミたちはアイドルだ。歌手じゃない、だったら戦いようはある」

亜季「しかし、こう言うのもなんですがハート殿の実力では相手の実力には・・・!?」

P「ならそこに僕の実力も上乗せするまでだ」

亜季「P殿・・・?」



P「ハートさん、曲は覚えましたか?」

心「覚えてたってかー☆散々聞いてたってかー☆なんでこんなの歌わせるんだよ・・・」

P「ふふっ、簡単な話です。鏡を見れば分かりますよ」

心「鏡・・・うーん、分かんね☆」

P「会場に出ればすぐに分かります」

心「でもさ、本当に勝てるの?負けたらなんか言う事聞いてもらおうかなー?☆」

P「心配しなくても大丈夫です。戦うのは貴女だけじゃない、私も側にいます」

心「・・・・・・」


P「今は貴女がアイドルで、私がプロデューサーです。それに私だけじゃない、あの観客達もライバル達も貴女を見てくれる」

P「貴女だけのステージ、作っちゃいましょう」

心「・・・・・・」

P「?」

心「くっさーい☆」ゲシッ

P「いったぁ!?スネ!スネはマズイ!!」

亜季「Pどのぉ!?」

心「よくそんなくさいセリフ言えるねプロデューサー☆プロデューサーじゃなかったら腹パンしてたわ」

P「・・・はははっ」

心「最初はアイドルでスカウトとか意味わかんないとか思ったけど、かなり面白いね☆」

亜季「当然であります。私はこのアイドルになって、新たな世界を切り開いている真っ最中であります」

心「見てくれで楽しそうだからヒョイヒョイとノリで付いてきちゃったけどさ」

心「あの化け物に私は勝てる?」

P「ええ。貴女はこの空間に光を与えるだけの力があるはずだ」

心「はははっ、んじゃ見てろよ頼むよー?☆あたし先ないし☆」

P「頼まれました」




心「それじゃ、行ってくるぞー☆」

亜季「ハート殿!Fightであります!」




P(ハートさんに渡したのは元祖さっちゃんと言われたコバヤシサチコの曲、今のアイドルが歌ってもいけるはずだ・・・)






 ─ パーティー会場 ─


客1「次は・・・なんだっけしゅげぇハートだっけ?」

客2「違う違う、シュリケンバードだよ」

客3「あのよくわっかんないのの衣装のパーツ、どこ置いておけばいいんだよ・・・」

CoP「もらっちゃえば?」




PaP「なんだか、もう客側がLIVEが終わった感あるな」

CuP「そりゃそうよ。あんな凄いの聞かされたら高峯さんの勝ちでいいよって思うもん普通」

星花「P、P様はこの程度払いのけられます!!」

CuP「そうねぇ・・・ハートちゃんの方向性が『メルヘンデビュー』で全部ぶつけてしまった感があるからねー」

早苗「はー、ワインうまっ!」




NP「高峯、お前すげぇな」

のあ「・・・普通」

NP「あれが普通なら本気はどれぐらいなんだ?」

のあ「・・・・・・」

NP「まぁいい、勝ちはもらったんだ」

のあ「油断は禁物」

みく「そうにゃ!まだ終わってないにゃ!!」

NP「だがどう考えてもあのキャピキャピアラサーがやれる事なんてないだろ」

のあ「・・・出てきたわね」

NP「どうせ同じような・・・って、ん!?」




P(俺が送り込んだのは先ほどとは雰囲気が変わったハートさん。落ち着いたドレスで髪もツインテールからポニーテールに変えた。どちらも清楚なイメージを残す)




♪♪♪───♪♪───




PaP「なるほどね・・・えげつないな」

CuP「さて、どこまでいけるかしら?」

星花「これってえっと、アニメの映画でしたっけ?」

早苗「私も知ってるレベルよー、確かポケモンの」



心「あーるーきーつーづーけーて♪どこまで行くの?風にたーずねらーれーてー♪立ち止まる♪」


客1「懐かしい・・・」

客2「10年前だっけ・・・あれ、もっと前かな・・・」

客3「・・・・・・」

客1「・・・・・・」


心「ひとーつめのたーいこ♪トクンとなって♪」


みく「みんなボーっとした顔で聞いてるにゃ・・・」

のあ「・・・・・・」

NP「ど、どうなってやがる・・・!歌の実力はどう聴いても高峯の方が上なのに・・・!!」

NP(どんなマジックを使い・・・はっ・・・!!)



亜季「P殿・・・なぜでしょうか、高峯殿よりも聴いてくれてる人が多い気がします!」

P「ふふっ、答えは簡単だよ。ここには俺やハートさんのような20代中盤ぐらいの人が多かった」

亜季「そうだったのですか!?」

P「多分、周りが続々と結婚して、焦り始めた年代なんだろうね。俺を含めて」

亜季「・・・何故か納得できそう」

P「そしてそんな人たちが10歳前後の時に見た聞いた人気作品の主題歌ならば、大半の人が理解できるだろう」

P「特にこの曲は大人になると味が出るなんて言われた曲。それをこの場で、先ほどまではっちゃけてたハートさんがしっとりと歌うことで注目が取りやすい」

亜季「なるほど、つまり思い出補正というヤツですな!」

P「それにハートさん、ヤンママな雰囲気出てるしね」

亜季「ヤンママって・・・まぁ、お母さんを思い出す素材としてはアリですが」


P(ヤンママってのは今はっと浮かんだ言葉だけどね)


心「小さなてのひーらをひろげ♪きみはすぐにみつけーたね♪」



星花「・・・またステージ前の方々が肩を震わせて俯いてますわ・・・」

早苗「あー、うん」

早苗(さっきとは違う、あれは泣いてるのね)

PaP「これ聞くと夏休みを思い出すんだよなぁ」

CuP「ははっ、私はこれの映画を生で見てた人だからものすんごく印象残ってるのよー」

早苗「あたしだって従弟連れて映画館で並んだわよ。今思えばあの映画館のスタッフイケメン揃いだったわー・・・」



星花(・・・・・・)



心「たーんじょうび祝う♪ローソクふえたけど♪」




客1「あ、ダメ、俺このフレーズアウト」

客2「お前涙出すぎだろ!」

客3「おまえがいうなよなぁ~?」


星花(なんというか・・・皆懐古しているというか・・・)



NP(・・・・・・俺は何をやっているんだろうか・・・)

NP(ずっと、この年になって喧嘩ばっかして・・・いつか止めようと思ってたのに・・・)

NP(ジジイに迷惑ばっかかけて・・・いや、両親にも迷惑かけてたな・・・)



心「今も誰かをもとーめて♪大きな瞳、かがーやいて♪きみの、ポケットのなかにはーきみじゃない、誰かとのー♪」


心「いくつもの出会ーい♪いくつもの別ーれ♪」


心「まぼろしのような 思い出もすこしー♪」


心「大地踏みしめ どこまでもゆこう♪」


心「めざしたあの夢をーつかーむまーでー♪」




NP(夢・・・か・・・)




・ ・ ・ ・ ・ ・。


 ~ 6年前 ~

NP『うるせぇジジイ!いまさら保護者ヅラしやがって!!』

NNN会長(以下N長)『おいNP!!』

NP(俺はNNN芸能の社長の息子として生まれたが、昔から親にはああなれこうなれ、と言われてきた。上に立つものとして~だとかなんだとか)

NP(そんな親父に反発し、暴走族に入った。だがそれもずっと下っ端で弱いものに踏ん反り返り、上のヤツに媚を売るだけの生活)

NP(自分で歩もうとした道も結局親父が示してきた道と同じになった)

N長『戻れ、NP。お前にふさわしい舞台がある』

NP(そう親父に呼び出されて出された仕事はアイドルのプロデューサーだった)

NP(アイドルは全部逃げられた後の、何もナシからのスタート。もちろん反発した。俺にゴミ掃除をさせるのかと暴走族時代に得たポン刀で上司を脅したこともあった)

NP(・・・・・・昔から今にかけて夢なんて1つもない)


NP「・・・・・・」


ツー・・・


みく「NPチャン?なんで泣いてるにゃ・・・?」

NP「るせぇ・・・わかんねぇよ」

NP(夢なんてない人間。はじめから空っぽだった事を改めて叩きつけられた感覚だった)

みく「あははっ、NPチャンも人間なんだね」

NP「・・・・・・どういうことだ」

みく「みくはね、アイドルになりたかったんだよ」

NP「なったじゃねーか。これ以上、夢がねーのか!?」

みく「違うにゃ。でもね、アイドルになるには一人前の人間にならないといけないにゃ」

NP「勝手に猫アイドルになっておいて、人間になるだぁ?」

みく「・・・夢を追える人間が一人前の人間にゃ」

NP「っ・・・・・・夢がない人間は、人間ですらないって言うのかっ!!」

みく「違うにゃ!!NPチャンは夢がないのは今まで見てて分かるよ!!」

NP「・・・・・・」ギリッ


みく「テキトーにナンパして!そのままアイドルにして!ほったらかしのプロデュース!!挙句の果てにむかつくヤツには鉄拳制裁!!」

みく「そんな暴力野郎、死んじまえって思った!種ナシになってしまえって思った!」

NP「こいつ・・・っ!!!」

みく「でもっ!!」

NP「!?」

みく「みくのなりたいアイドルは・・・夢を与えるのが仕事だから・・・!」

NP「ッ!!」

みく「みんなの前で歌ったり踊ったりしてるだけじゃない、みんなの目標になるのが仕事だから!」



みく「みくの夢・・・NPチャンの・・・夢にもなれないかにゃあ・・・?」


NP「え?」


みく「みくが今までずっと頑張ってたのは、NPチャンをずっと変えたいって思ってたから」


みく「NPチャン1人、夢を与えられないのならアイドルとして失格だと思ってたから」


みく「ねぇ、NPチャン?」



NP「・・・・・・ズズッ」


みく「NPチャン・・・今日は泣き虫だね?」


NP「うるせぇうるせぇ!!」

みく「NPチャン」

NP(誰かの夢を叶えることを自分の夢にするなんて、今まで考えた事なかった)

NP(・・・・・・今、体に開いた穴が塞がるような・・・満たされるような感覚に陥った)



NP「ごめん、前川・・・今までごめん・・・」

みく「NPチャン!?いきなりどうしちゃったのっ!?気持ちわるいにゃ!!」

NP「うるせぇ、うるせぇ!見つけたんだよやりてぇ事がっ!!」

みく「え?」

NP「俺、プロデューサーやりてぇ・・・!」

NP「アイドルだかなんだかしらねぇよ、でも前川の夢、俺の夢にしてもいいよな?」


みく「NPチャン・・・!!」



のあ「・・・見せ付けてくれるわね」


NP「おわっ、高峯・・・」

のあ「・・・これからは私もいる。なら、私の夢も叶えてくれるのでしょう?」

NP「当然じゃん」

みく「むっ・・・」

のあ「・・・・・・楽しくなりそうね」




CoP「そう転がったかー・・・まぁいいけどね」

CoP「僕としては・・・前川みくも高峯のあもウチに引き入れたかったけど」

CoP「ま、これはこれで」




心「ら・ら・ら・ら らーらーら♪」



心「らーらーらーらー らーらー♪」




客1「かーちゃんにあいてぇよ・・・」

客2「やめろってそういうこと言うの・・・」

客3「・・・今夜、電話しよう・・・」



早苗「あー、なーんであたしまだ結婚してないんだろう」

PaP「おい止めろ」

CuP「私は恋人いるし」

星花「片桐さんならすぐに引く手数多ですわ」

早苗「えー、結婚できてたらジャックにこうやって酒飲まされずに家で洗濯物たたんでるわよ」




留美「え、え~と・・・」


うぉぉぉぉぉぉぉおおおおおんっ!!

うわぁぁぁぁっぁぁぁぁっぁぁぁあああん!!!


留美「勝敗は・・・1-1-1の引き分けになりました・・・」






P(ジェノサイド。見事、選曲が会場にいた人間に響き・・・というか響きすぎて号泣者多数。なんと自殺しようとした人間までいた)

P(過去には戻れない、社会に出てしばらくすると誰もが感じる感覚だ。それを増幅させる作戦に出たが・・・ちょっと、威力が高すぎたようです)

P(というか、流石に自殺しようとするのはマズいって・・・)


亜季「救急と警察が集まってきたであります」

P「・・・そら皆の前で割れたガラスで首掻っ切ろうとすれば問題になるって・・・」

心「死ななきゃ安いって☆生きてりゃ良い事あるよ、今日のスウィートとなはぁとみたいに☆」

P「そりゃそうですけどね・・・」

CuP「殺人級の曲だったわねぇ」

P「あ、CuPさんにジャックさん」

PaP「片桐が過去最高レベルの絡み酒だ。どうしてくれる」

P「お、俺に言われても・・・それでその片桐さんは?」

CuP「ウチのセイちゃんが介抱してるけど、セイちゃん死んだ目してたわ・・・」


亜季「死んだ目とは?」

CuP「なんか、『いずれわたくしもこうなるのですね・・・』って呟いてたわ。ガチ泣きする前にPちゃんにはセイちゃんもらってくれないかな~?」

P「無理です」

PaP「ところでCoPとNPは?」

P「いや、それが・・・逃げたみたいで・・・」

PaP「逃げたぁっ!?会場掻きまわした挙句、尻尾巻いて逃げるとは・・・」

亜季「気付いたときにはもう遅かったであります。ステージ裏には荷物はなく、居たという形跡すら残ってませんでした」

PaP「さすがCoプロというか・・・NNN芸能のヤツも警察苦手そうだし・・・」


P(その後、警察の取調べが終わるまで自宅はおろか事務所にさえ戻れなく、会場で閉じ込められていた)

P(退屈な所を亜季ちゃんと心さんは片桐さんに捕まり、フラフラになるまで酒を飲まされていた)

P(ほんと、人に振り回される1日だった・・・)




 ─ 次の日・事務所 ─



P「ふぁぁ・・・」

千川ちひろ「おや、大丈夫ですか?」

P「事務所に戻れたの午前4時ですよ、これが大丈夫に見えますか・・・?」

ちひろ「物凄い痣とクマが出来てますね。ソファで寝てる亜季ちゃんと・・・その横の女性も・・・って」

ちひろ「誰ですか、あの方は?」

P「えっと、いろいろあって社長に面接して欲しい人です」

心「ァ゛ー☆」

P「女性が出していい声じゃないですよ、それ」

心「ァ゛ー☆↑」

P「高くすればいいってもんじゃないでしょ・・・」

ちひろ「・・・いろいろあったみたいですね」

P「ええ、いろいろありました」


 ─ U局 ─


P「いろいろあったと言えば・・・NNN芸能のプロデューサーどうなったんだろう」

P「親父さんにカンカンに怒られてるのかな?」



「あ、いたにゃ!!」


P「あれ、前川さん。それと・・・NNN芸能の」

NP「ぜぇ・・・ぜぇ・・・前川、お前足速すぎ」

みく「みくは猫ちゃんだにゃ、すばしっこい動きだって当然できるにゃ」

P「それで、どうかしましたか?」

NP「ぜぇ・・・・・・、昨日は殴ってすまねぇ!!悪いことをした!!」

P「!?」

NP「俺は気持ちを入れ替えたんだ。あのシュガリンバードとか言うのの歌聴いたのと、前川の心意気で俺は初めてこの業界にいたいなんて思った!」

P「は、はぁ・・・」

みく「それで今まで迷惑かけた人に謝りに回ってるにゃ」

NP「おい前川!」

P「なるほどね。なら私より謝る人がいるんじゃないですかね?」

NP「あったりまえだ!暴力振るったヤツはまだ山のようにいる」

NP「だけど俺は前川や高峯のために後ろだけを見るわけにいかない。仲間が勝利を勝ち取るために前に進む」

P(へぇ・・・)


NP「だからこそお前に謝りにきた。申し訳ない!!」

P(なんというかNPさんの顔つき変わったというか、憑き物落ちたというか)

P(罪を憎んで人を憎まず。殴ったことは許さないけど、ここまで変わるなら期待してみようかな)

P「顔を上げてください」

NP「・・・・・・」

P「近々、大きなLIVEフェスが行われます。そこには我々○○プロだけでなく、御三家もやってきます」

P「もしアナタが生まれ変わったならば、その会場で会いましょう」

NP「ッ!!」

P(前川みくのような実力者の力を引き出せれば、フェス参加自体は簡単なはず)

NP「分かった。昨日の戦いは引き分けだったけど、今度は負けねぇ!」

NP「是非また戦ってくれないか?」

みく「みくからもお願いするにゃ!」





P「・・・ええ、いいですよ。次はちゃんとした舞台で」


P(普段は追っている立場だけど、追われるのも気分がいいですね)


NPと前川みくは次の謝罪相手を探しに去っていった。



次会うとき、そう遠くない日、彼らはもう一人大型新人を抱えて僕らの前に強敵として立ち塞がる。



終わり

おっつおっつ
ポケモンの映画処女作主題歌だっけ?クソ懐かしい
普通に読み応えあって面白かったで(お粗末な感想)

以上です。今回はここまでです。
読んでくれた方はありがとうございます。

予想以上に長くなりました。他のプロダクションもメインで書いて欲しいと以前書かれた方がいたので
期待にお応えしたらこんなにも長くなってしまいました。人によっては退屈な内容だったかもしれませんね。

「登竜門(とうりゅうもん)」とは大事な試験や審査の重要な部分のたとえです。私は最初、必殺技か何かかと勘違いしてました。


さて、次回は

・小松伊吹「麻の中の蓬」

その次に

・村上巴「塞翁が馬」

を予定しています。


次回はまた雰囲気を元に戻してイチャイチャを書きたいな、うん。


ではまた。

はぁとさんが全部持ってったな

チラ裏

お話中に登場した曲がYoutubeにあったので
リンクを貼っておきます。どれも良い曲なので聞いてみてくださいね。
(直接リンクは切ってあります。最初に"h"を付けてください)


・メルヘンデビュー
ttp://www.youtube.com/watch?v=I1RfX4dZDi8

・DivaDance
ttp://www.youtube.com/watch?v=IoW_ZOfsrzA (映画劇中)
ttp://www.youtube.com/watch?v=FE79SF_vC5o (曲のみ)
ttp://www.youtube.com/watch?v=bgo0CDL6bd0 (実際に歌った人)

・謳う丘~Ar=Ciel Ar=Dor~
ttp://www.youtube.com/watch?v=rIc5g1gRVSc

・風といっしょに
ttp://www.youtube.com/watch?v=MqKXG9IrQy8

風といっしょに聞いて欝になったよ

あのころ描いていた夢と希望はいつの間にか手からすり抜けて行っちゃったんだろう

ほ?

にゃんにゃんにゃんはNNNプロで結成か
みくにゃん引き抜くかと思ったらはぁとさんをスカウトしたでござる

のあはNNNかぁ……まあ出てきてくれただけでも良いか♪

前スレ

前川みく「猫も杓子も」
前川みく「猫も杓子も」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404936473/)

もう一~二個くらい上の世代だと「時には昔の話を」や「いつでも誰かが」で殺せるけど
社長やちひろさん級になると「スターダストボーイズ」辺りを引っ張り出さないとダメかも…
○○プロメンバー(+裸エプロンマキノ)のボーカルレッスンで懐メロカバー唄わせて聴かせて見たい



 おまけ 

~ シンデレラガールズ劇場「お母さんかな?」 Ver.○○プロ ~


杉坂海「ただいまー、誰かいるー?」

ちひろ「おかえりなさい、海ちゃん、朋ちゃん」

藤居朋「ただいま、ちひろさん。海ちゃんと一緒にデパ地下で物色してたから色々美味しいモノ買ってきたのよ」

海「朋が『アレは△△の日に食べるといい』とか『この化粧品は朝9時に使うと最高』とか買いまくっててね」

ちひろ「あら~?無駄遣いはめっ!ですよ、朋ちゃん?」

朋「分かってるって」

海「ちひろさん、他に誰かいる?」

ちひろ「確か、会議室に候補生組と年少組がいましたね」

海「そう?おやつにバウムクーヘン買ってきたよーっ」

朋「バウムクーヘンは縁起物お菓子なのよ♪ちひろさんも食べよ!」

ちひろ「あらあら~いいんですか?」



ドタドタドタドタ!!


ちひろ「うふふ、やっぱり女の子は甘いモノには弱いですね♪」

海「じゃあ切り分けるぞ。朋は手を洗っておいでよ」

朋「はーい♪」

早坂美玲「おい!ウチのも残してあるよなっ!なっ!!」

喜多見柚「アタシも欲しいナー、一切れプリーズ!」

大原みちる「ふがふがふがふがっ!!(海さん、あたしの分もお願いします)」

海「ちゃんとみんなの分あるから!ほらほら、1人1つ皿持って!ミッチーはその前にそのパン食べてから!」

3人「はーい!」

ちひろ「はい、これお皿です」

ちひろ(なんというか、海ちゃんは皆のお母さんですね♪・・・でもそうなると雪乃ちゃんは姑・・・?)


榊原里美「口の中でとろけちゃってますぅ♪」

柚「雪乃サンの紅茶があればパーペキなのにナー」

ちひろ「そうですね、これ程美味しい洋菓子となると雪乃ちゃんの紅茶がマッチングしそう」

里美「雪乃さんは今日はお休みですぅ・・・」

美玲(こ、コーラとかはダメかっ!?・・・ダメかなぁ?)


海「はははっ、買ってきた甲斐があったね。なぁ、朋・・・って」

朋「んー☆おいしー!ミッチー、あのお店当たりだわ!」

みちる「ほがほがほがふがふが(この味、あたしのベーカリーのバームクーヘンより美味しい・・・!)」

海「あーもう、ちょっとほら!二人とも、ボロボロこぼしてるって!」

朋「えっ?あ、あら////」

みちる「す、すごく美味しかったんですよ。ごちそうさまです////」

海「美味しいのは分かるけどさ、ダラしないのはダメだよ」

海(でも、なんというか・・・同じ血が流れてるって感じするなぁ、この二人。ほぼ姉妹で羨ましい)



ちひろ「でもほんとおいしいですね!おかわりしたくなるわ~」

朋「海ちゃーん、もう一切れお願い!」

みちる「あたしもお願いします!この味覚えて自分で作ってみたいんです!」

里美「私も欲しいですぅ」

柚「あたしもおかわりー」

美玲「・・・・・・ウチも欲しいぞっ」

海「だめだーめっ!残りはPさんとみんなの分!一人一切れ!」

朋「今日のあたしはもう一切れ運を乗せる必要があると思うんだ!ほら、この本にも同じ事を繰り返すと吉って!ネ?」

みちる「甘いモノとパンは正義です!運命です!」

海「もー・・・しょうがないなぁ。ウチの分とPさんの分を分けて食べな」

全員「わーい!」


ちひろ(完全にお母さんね・・・これ)




後日・・・。


西島櫂「海ー、もうちょっとないのコレ。ホント美味しいんだけど」

小松伊吹「あははっ、芽衣子さんの頬っぺた落ちそう♪」

並木芽衣子「~♪たまにはハムスターみたいに口いっぱいにお菓子食べたいなっ♪ね、海ちゃん?」

海「あー、はいはい。今から買ってくるって」

伊吹「頼んだよ、ママーっ!」

海「誰がママだー!?」


ちひろ(海ちゃんのほうが年下だったわよね・・・?)



終わり

以上おまけでした。

ここのところ海と朋とか桃華と音葉とか俺得な組み合わせが多くて嬉しいです♪
その反面、みちるちゃんや美玲ちゃんが他のキャラをどう呼ぶのか未だ公開されてないのでもどかしい所も・・・

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom