クリスタ「セクハラアアアアアアアアッ!!!」 (12)

―――――847 訓練所

ユミル「………え?」

クリスタ「セクハラアアアアアアアアッ!!!」

ユミル「いや、おま…ちょっと頭撫でただけじゃね…」スッ

クリスタ「いやあああああ!来ないでえええ、セクハラアアアアアアアアッ!!!」

ユミル「拒否反応示しすぎだろコラ」


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その頃の私は、まだ訓練生になったばかりだった…
だから、ボディタッチによるコミュニケェィションの多いユミルに対しての私の反応は

「セクハラアアアアアアアアッ!!!」
だった。本気でセクハラに感じていた。
そう…まだこの頃は…



ユミル「よお」ポンッ

クリスタ「きゃあああっ!!」

ユミル(おもしれぇなこいつ。ちょっと腹立つが)

クリスタ「どうして、どうしてそんなにセクハラするのお!!!」

ユミル「まあ、落ち着けや」

ライナー(クリスタ可愛いクリスたんはあはあ)

クリスタ「ひいいい、あそこで鎧の巨人みたいな体格の人が私を目でセクハラしてるよおおお!!」

ユミル「まあ、落ち着けや」

サシャ「クリスタ、パァンください!」

クリスタ「私の癒しはサシャだけだよ…ほら、お食べ」

ユミル「でよぉ、クリスタ…」

クリスタ「きゃあああっ!!何するの!?何するの!?」

ユミル「まだ何もしてねぇだろうが」

ユミル(まあ…こいつの過去は少し知ってるから…どうしてこんな奴になったのかは分かる。周りから愛されず、差別されながら生きてきて、更には目の前で母親を殺されたんだ。人間不信になっても仕方ない)

クリスタ「セクシュアルハラスメントだよぉ!!」

ユミル「…てかそんな言葉どこで覚えたんだお前」

ユミル「あのなぁ…お前、普段は良い子な癖に他人に触れられるのは嫌なんだな」

クリスタ「…怖いんだもん」

ユミル「…そうか…」

クリスタ「特にユミルは私をいやらしい目で見てるから」

ユミル「はああ!?んな訳分けねぇだろが!!」ガシッ

クリスタ「わああああ、レズビアンでセクハラアアアアアアアアッ!!レズハラアアアアアアアアッ!!!」

ユミル「略さんでいいわアホタレ!!」

クリスタ「うう…もうお嫁に行けない…」

ユミル「ったく、もう3ヶ月くらい一緒に過ごしてんだから…」ポンッ

クリスタ「ひゃうわあああ!!」ビクッ

ユミル「怯えすぎだろ、いい加減怒るぞコラ」

クリスタ「何よぉ、ソバカスでレズビアンでハラスメントオオオッ!!!」

ユミル「泣くぞコラ」

クリスタ「え?あ…その…ごめんなさい…言い過ぎた」

ユミル「ん?え?あ、ああ…いや、別に謝らんで良いが…」

ユミル(やっぱ根はいい子ちゃんなのかこいつ)

男子「クリスタって可愛いよなぁ~」

クリスタ「そんなことないよ~」

ユミル(…普通に話す分には何も問題無いんだがな。ボディタッチとなると極端な反応を示す)

ライナー「よう、クリスタ」ポンッ

クリスタ「きゃあああっわあああっいやああああああ!?」

ライナー「!?」

クリスタ「目だけじゃ飽きたらずに直接来たのねえええ!?」

ライナー「え…え!?」

クリスタ「うわあああん」

アルミン「ライナー、クリスタを泣かせるなんて最低だ!!」

ライナー「え?あ…すまん…」

アルミン「許さないぞライナー!!」

クリスタ「許すううう!!!」

アルミン「許すぞライナー!!」

ライナー「あ、ああ」

ユミル「…なんなんだこのカオスな光景は」

立体機動訓練


ユミル「…」


クリスタ「…」ビューン

クリスタ「…あ!」

グンッ

クリスタ(しまった…ワイヤーが変なとこに引っ掛って……)

ユミル「!!」

クリスタ「きゃああああ!」ヒューン

ユミル「クリスタ!!」

ドサッ


クリスタ「…いたっ……早く、立たなきゃ…」

クリスタ「あう!?」ズキンッ

クリスタ(あっ…足に木の枝が刺さって……)

ユミル「クリスタ!!」

クリスタ「!」

ユミル「お前…バカが!酷い怪我じゃねぇか!!見せろ!!」バッ

クリスタ「ひっ…」ビクッ

ユミル「こんなときまで怯えてんじゃねぇよ!ったく…応急処置してやるから足出せ」

クリスタ「………ん……」

ユミル「出血も酷いな…すぐにでも教官に報告しに行かねぇと…痛みは大丈夫か?」

クリスタ「痛いけど、大丈夫」

ユミル「そうか」

クリスタ「…」

クリスタ(何だろう……なんだか、暖かい…)

ユミル「いいか、お前はまだ立体機動慣れてないんだから1人でやるな。上手い奴に見てもらえ」

クリスタ「…うん」

ユミル「まあ、怪我ですんで良かったじゃねぇか」ポンッ

クリスタ「!」

ユミル「背負ってやる…背中に乗れ」

クリスタ「うん……」

ユミル「結構重いんだな、お前」

クリスタ「そう?」

ユミル「ああ。行くぞ」

クリスタ「…」ギュウ

クリスタ(何だか安心する………)

クリスタ(お母さんってこんな感じなのかな…)

クリスタ「…」

ユミル「おい、クリスタ…おい!」

クリスタ「…スー…スー…」

ユミル「…はっ…寝ちまってるよこいつ」

ユミル「なんて安心しきった寝顔だ」

―――おしまい



ヒストリア「セクハラアアアアアアアアッ!!!」へ続く。

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