女騎士「く……殺せ!っとでも言って欲しいのか?」(7)

オーク「あ?」

女騎士「なるほど、多勢に無勢だ。私一人に対し貴様ら汚れた魔物は20はいるか」

オーク「なんだ貴様、自分の立場が解っているのか」

女騎士「クッククク……勿論だ」

オーク「何が可笑しい……貴様の身体を今から汚してやろうというのに」

女騎士「笑わずにいられるか、脳みそは性欲しかないからそうなる」

オーク「……貴様ァ!」ガン!

女騎士「が……ァ……」

オーク「フン、助けもなし、単身攻めた狂ったやつだ」

オークB「だが上物だ。さっさとヤッちまおう」

オーク「そうだな」

女騎士「あぁ……早いところそうしたほうがいいぞ」

オーク「あ……?」


女騎士「貴様らの首から上があるうちにな!」

一瞬だった

最初の首が飛んだのは女騎士を殴ったオークだった

彼女の身体は先程のように華奢な細腕だ
しかし、彼女の身体から周りの生物を全て死滅させるような妖気を感じさせていた

両目の蒼眼は今や血のように赤く、オークをただの肉塊にするためだけに開かれている

オーク達は一瞬すぎて身動きができなかったのだ
最初のオークは彼女の手刀で首をはねられたのであった

オーク達の硬直が解けぬうちに、女騎士は跳んでいた
もはや彼女の爆発的に上がった身体能力はその場の誰も目で追うことすら許さなかった

オークからは黒い影にしか見えない『それ』は、通り過ぎた者の首をはね、四肢を全て失わさせていた



ものの数秒で、その場はおびただしい量の魔物の血液と、オークだった肉塊の山ができていた

その山頂に立つ彼女は、美しい白銀の髪が赤く染まり、手についた血液を振り払ったのだった

男「バーサークに頼りすぎ」

女騎士「しょうがないだろ、便利なんだ」

男「いざという時にどうするの」

女騎士「それはほら、お前の仕事だ」

男「あのねえ……」

場所は代わり、一つの薄暗い研究室に女騎士は立っていた
白衣を来た男は、呆れたようにため息をつく

女騎士「有無をいわさずに相手を撃滅せしめたときの快感は忘れられないんだ」

男「……あんた本当に騎士?」

女騎士「まぁ、肩書はな?」

男「傭兵のほうが似合ってるんじゃない?」

女騎士「給料はこちらのほうがいいんだ。まぁ、クビになったら迷わず傭兵になるがな」

男「やれやれ」

女騎士「で、今回はどんな物を用意してくれたんだ?」

男「奥の手が欲しいんだよね」

女騎士「うむ、このままではバーサークが切れたら本当にまずいからな」

男「本来バーサーク自体奥の手なんだけど……」

女騎士「いやだ!私はあれをもっと使いたい!」

男「ハイハイ。……コレが今回のだよ」

女騎士「腕輪?宝石がついてるな」

男「宝石なんかじゃないよ、塗料を塗ってそう見せてるだけ。中身は研磨された鋼だよ」

女騎士「ほう」

男「腕輪の中身は強化型ワイヤーが仕込んであるから、それをぶん回して上手く行けば周囲の敵を倒せるかもね」

女騎士「うむ……」ウズウズ

男「……試すなら外でね」

女騎士「わ、わかっている!」

秋田

お疲れ様

飽きた(保険)

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