ー起きなさい、私のかわいい提督……

提督「……んあ？」

猫吊るし「全く、今日はいよいよ旅立ちの日。その前に元帥様の元に挨拶に伺うっていうのに、そんな事で大丈夫なのかい？」

提督「……誰？」

猫吊るし「あらあら、まだ寝ぼけているようね。いいからさっさと顔を洗って支度をしてきなさいな」

提督「……ああ、そうだったね。わかったよ母さん」

猫吊るし「鎮守府は家を出てまっすぐ行ったところだから。いい？くれくれも粗相のないようにね？」

提督「大丈夫だって、子供じゃないんだから」

猫吊るし「私からしたらあんたはいつまでも子供だよ。ほら、行っといで」

提督「じゃあ、行ってきます」

猫吊るし「行ってらっしゃい！頑張るんだよ！」

ー鎮守府

元帥「よく来てくれた、提督よ。お前はあの勇敢なる勇者オルテガの血を引く者だ。お前は父の意志を継ぎ、あのオルテガですら成し遂げられなかった魔王バラモスの討伐のために旅立つというのか？」

提督「はい、必ず成し遂げてこの世界を救ってみせます。父の無念を晴らすためにも」

元帥「そうか！よく言ったぞ、提督よ。では、ささやかながらお前の旅立ちのために色々と用意させてもらった。持って行くといい」

提督「こんなにしてもらってもいいんですか？」

元帥「いや、世界の命運をかけた戦いに出発するというのにこれっぽっちですまない。そうだ、町を出る前にルイーダの酒場に行ってみるといい。そこで一緒に旅をする仲間を集めるのだ。きっと心強いぞ」

提督「わかりました。何から何までありがとうございます。この提督、必ずや魔王バラモスの首を討ち取ってみせましょう」

元帥「頼んだぞ」

ールイーダの酒場

提督「…ここがルイーダの酒場か。すみませーん！」

猫吊るし「はーい、何か御用ですか？」

提督「仲間を探してるんで……すけ…ど」

猫吊るし「なんだ、いらっしゃい提督。思ったより早く話は終わったみたいだね」

提督「なんで母さんがいるんだよ！？」

猫吊るし「はあ？何言ってるんだいあんたは。私はずっとここで働いてるだろ？最近は腰を痛めたマスターの代わりに私が切り盛りしてるけど」

提督「そうだったっけ？」

猫吊るし「これから旅立つってのに、あんたはまあ……。私は心配だよ」

提督「うん……、まあ頑張るよ」

猫吊るし「それで仲間だったね。丁度今3人ほど腕の立つ人達がいてね」

提督「願ったり叶ったりだよ。じゃあその3人を呼んでくれる？」

猫吊るし「了解了解。ちょっと待っててね。すぐ読んでくるから」

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