あかり「ゆるゆり最大トーナメント編?」(71)


あかり「って何なの結衣ちゃん?」

結衣「うーん正直私もよく分らないんだ……何せ京子が持ってきた話だし……」

京子「いや。綾乃って言うか、生徒会からごらく部に来た話なんだけどさ……」

ちなつ「って言うか何で京子センパイなんですか?」

ちなつ「こういう話は結衣センパイに付けるべきなのに……」

京子「綾乃からごらく部の部長は誰?なんて聞かれたからさ……」

京子「私って答えたら、それなら話は早いってこの話をされたんだよ」


ちなつ「まったく……京子センパイはいつもいつも勝手に――――」

結衣「まぁまぁごらく部自体京子が立ち上げたんだから、創設者である京子が部長で良いんじゃないかな?」にこ

ちなつ「ゆ…結衣センパイがそう言われるのなら……で、京子センパイ?一体どういう事ナンですか?」


京子「うん。綾乃の話だと生徒会に『とある筋』から、生徒会とごらく部に格闘大会の案内が来たらしいんだ」

結衣・ちなつ<<とある筋?>>

結衣・ちなつ<<あからさまに胡散臭い―――>>

あかり<あっかりーん>

京子「なんでも生徒会とごらく部プラスその他のメンバーで、格闘技のトーナメントをやりたいんだってさ……」



結衣「ちょっとまて京子?」

ちなつ「何で私達が格闘技の大会のオファーが来るんですか?ここは空手部でも柔道部でもない『ごらく部』ですよ?」

あかり<あっかりーん>

京子「ちなつ君。確かに普通に考えればおかしい話なのだけど……」

京子「ここに居るみんなやってるんだろう?」




京子「格闘技や武術を」ニヤリ



結衣・ちなつ・あかり「「「………………」」」ニヤリ
 


京子「ふふ…私の睨んだの通りだな」ニヤリ

ガンダムファイト、レディーゴーーッ!


結衣「で、どうなんだ京子。お前は出たいのか出たくないのか?」

京子「参加賞も出るみたいだし、私は出たいっ!!」

結衣「……京子がそう言うなら私も出ても良いよ」

ちなつ「結衣センパイがそう言われるのなら……」

あかり<ぷーくすくす……ついにあかりの本領を発揮できる時が来たよぅ……>ニヤリ



結衣「決まりだな」

京子「それじゃあ善は急げで、いざ生徒会室へれっつらごー!!」

結衣・ちなつ・あかり「「「おー」」」


あかり<ゆるゆりでナンで格闘モンやねん!なんて思っちゃだめだよ。あかりとの約束だよぅ>にこ


ドア「がちゃ」

京子「たのもー!!」

綾乃「来たわね、としのーきょーこ。それに船見さん達も……」

京子「おうっ!歳納 京子様以下、ごらく部全員の参加を表明するっ」

千歳「全員参加は有り難いんやけど、結構ガチみたいやで?」

結衣「ガチなのはいいけど……とにかく詳しい話を聞かせてくれ」

結衣「『とある筋』って言うのが本当に大丈夫なのか?とか」

期待するッッッッ


向日葵「それは大丈夫だと思いますわ」

向日葵「なんでも…かつて現役の横綱とか、ボクシングのヘヴィ級の世界チャンピオンとかが参加するなんて言う大会がありまして…」

向日葵「そのトンデモ大会を成立させた徳川さんと云われる方が、全面バックアップされているという事ですもの」

櫻子「そうですよっ向日葵のおっぱい船に乗った気で良いですよ!!」プカリプカリ

向日葵「おっぱ……まぁいいですわ」ぷるん

向日葵「あと、更に外食チェーンのjuju(ジュジュ)グループとその親会社がスポンサーに就いておりますわ」

 
結衣「……それは確認出来てるの?」

向日葵「はい。勿論、確認済みですわ」

結衣「ナンか思ったよりも随分大事で、不思議な事になってる気がするな……」

京子「ねえ…ひまっちゃんjujuってあのアイスクリームの?」

向日葵「ええ。和食、ファミリーレストラン、焼肉にスイーツのjujuですわ」

千歳「参加賞だけでそのjujuグループ全店で使えるjujuカード月三万円分を三年間支給なんやて」



ごらく部一同<<<<ナニーーーー!!!そいつぁ聞き捨てならねえなぁ>>>>


京子「やった!jujuのラムレーズンうめー!!」

結衣「私は寿々庵の天ぷらうどんかな」

ちなつ「レストjujuのイカスミパスタも美味しいです!」

あかり「わぁいあかり、バーガーjujuのうす塩ポテトフライだぁーいすき!」
 

綾乃「俄然やる気になったみたいね……」

綾乃<でも……それよりも…………>


生徒会・ごらく部<<<<<<<<<自分の『力』を試してみたい!!>>>>>>>>>
 

綾乃<なんでしょうね……>


綾乃「あと私達だけでは人数的に寂しいのと、真剣勝負を強調する為に私達とは別に、特別枠(リザーバー)の人たちもいるのと……」

綾乃「もし誰か推薦したい人がいたら、近い内に主催者側から連絡があると思うから、その時に言って欲しいという事を伝えておくわよ」

千歳「あと会場は聞いて驚かないでな……」

ごらく部<ゴクリ……>


千歳「ナンと会場は『東京ドーム地下闘技場』らしいでー!!


ごらく部<<<<な、なんだってーーー!!!>>>>がーん×4


…………………………………。

綾乃「以上で宜しいですか会長?」

りせ「……………」こくん
 

京子「よーしそれじゃあ!誰が勝っても恨みっこナシと言う事でー!!」

綾乃「いくわよー!!!」


ごらく部・生徒会「「「「「「「「「おーーーー!!!!」」」」」」」」」



あかり「そう言うわけで……」


あかり「『ゆるゆり最大トーナメント編』」


あかり「はっじまるよー!」

そう言う訳で始めましたが、何分書くのが吃驚するほど遅いので、
終わるのに数年掛かるかもしれませんが
よろしく願い申し上げます。

あとナンで進撃(?)のssがこんなに多いの?


数年かかってもいいから、最終決着までちゃんと書いてくれよ!

りせ…p4u?


東京ドーム地下闘技場。


注※闘技場は八角形の木の枠に囲われたリングに、マットの部分は砂になっていると云う造りになっております。


歓声「「「わーわーわーわーわーわー」」」


実況『数多の名勝負が繰り広げられました、ここ東京ドームの地下闘技場』

実況『今宵。この闘技場に集いしは、ジャージ姿の可憐且つ凛々しい九輪の百合の花……いや蕾達!!』

実況『この蕾達の中で、最も強くそして美しく咲き誇るのはどの蕾でしょうか!!』
 

実況『実況は私。グラップラー刃牙最大トーナメント編の実況と同じ人だと思って下さい。と、解説につきましては、出場選手の何方かが何処かでやってくれると思われます。で、お送り致します』

実況『あと補足ですが実況に関しまして、物理的に有りえない実況が多々ありますが、ssの内容と文章形式の都合上の事とご理解の上ご了承下さい』


 京子「見ろよ結衣…すっごく人がいるなぁ!」ほぇ~

 結衣「うん……此処まで大事になるとは思わなかったよ……」ううむ

 ちなつ「ナンと言っても東京ドームの地下ですからね……でもドームの地下にこんなモノがあったなんて……」はあ~

 あかり「あかり、あっかりあっかりしてきたよぉ」あっかりあっかり


りせ「……………………」

綾乃「うう……緊張してきた……」

千歳「綾乃ちゃん大丈夫?」

綾乃「うん。ありがとう千歳。でも大丈夫。これは私が望んだ事でもあるもの……今更怖気づいてなんかいられないわ」

千歳「そうやね……ウチもそうや。こんな大舞台で自分の力を試せる事なんてそうないからな」

綾乃「ええ…」こく


櫻子「向日葵…この大歓声の中で、次期福会長たる櫻子様の力を存分に見せつける時が来たようだな」

向日葵「はいはい。せいぜい怪我しない様にして下さいまし」

櫻子「おっ珍しく心配してくれんのか?」

向日葵「どうせ怪我でもしたら、ひまわりー痛いから早く治せー…なんて泣き付いて来るに決まってますもの」はぁ

櫻子「何おう!このおっぱい拳法使いめっ!」きー

向日葵「もうっそんな拳法ありませんわよ。まったく……」もいっこはぁ


実況『今回は恒例の徳川 光成氏の開幕宣言の代わりに、斉唱組6名と演武組3名に分れての斉唱及び演武により、開幕宣言とさせていただきます』

実況『演武はごらく部から赤座選手。生徒会からは松本選手と杉浦選手が出られる模様です』
 

りせ「……………………」

綾乃<会長が演武(こっち)なのは判るけど……千歳に上手い事言われて乗せられてしまった……はっきり言って歌の方も大概だけど……>うぅ…

あかり<ウェヒヒヒ……歌よりもこっちも方が目立てるよぅ>


実況『これより大会歌斉唱及び演武を行いますっ!!』

 

実況『大会歌≪助力なしで≫』
 

実況『斉唱!!!』


実況『演武の方は最大トーナメント編opを、このお三方に置き替えて脳内変換して下さい』



生徒会・ごらく部《雷光が私だけを襲う、一度》


生徒会・ごらく部《でも急いで……》


生徒会・ごらく部《貴方は遊べる》


生徒会・ごらく部《とても多くの欲望を手に入れた》



生徒会・ごらく部《私は知らなかった、私は見付けるだろう》


生徒会・ごらく部《貴方は行く》


生徒会・ごらく部《私は彼女を行かせたくない》



生徒会・ごらく部《彼女は私に少し特別なモノを感じさせる……》


生徒会・ごらく部《私は完全に孤独な貴方を手に入れる》



生徒会・ごらく部《貴方は知るつもりだ、貴方は見せるつもりだ》


生徒会・ごらく部《彼女は決して隠したくない》


生徒会・ごらく部《決してそれを自身に持っていない》



生徒会・ごらく部《貴方は知るつもりだ、貴方は見せるつもりだ》


生徒会・ごらく部《彼女は決して隠したくない》


生徒会・ごらく部《決してそれを自身に持っていない》

 

 生徒会・ごらく部《とても多くの欲望を手に入れた》



生徒会・ごらく部《誰も光が輝いている時、何も出来ない》


生徒会・ごらく部《私は痛みを感じないだろう。誰も変だと考えない》


生徒会・ごらく部《私は決して貴方の言う事を聞きたくない》


生徒会・ごらく部《私は嘘の外に生きてきた》



生徒会・ごらく部《いつもいるだろう誰か》
 


おしまい。



観客「「「わーわーわーわーわー」」」ぱちぱちぱちぱち

実況『選手の皆さまは一度ご退場願います!』


ぞろぞろぞろ……


ごらく部・生徒会,≪でも……これは一体≫



ごらく部・生徒会≪何だったのか???≫


実況『ここで一回戦の対戦カードを発表いたします!』


観客「「「うおおおおおおおおーーーー!!!」」」


実況『まず第一試合は大室選手対特別枠(リザーバー)a選手』


実況『第二試合は赤座選手対古谷選手』


実況『第三試合は吉川選手対リザーバーb選手』


実況『第三試合の勝者が2回戦でシードのリザーバーc選手と対戦する事になります』



実況『第四試合は歳納選手対池田選手』


実況『この試合の勝者が2回戦でシードのリザーバーd選手と対戦する事になります』


実況『第五試合は船見選手対杉浦選手』


実況『第六試合に松本選手とリザーバーe選手となっておりますがe選手がまだ会場に入っていない為、松本選手が入場した時点で間に合わなかった場合は、松本選手の不戦勝になります』


実況『一回戦の対戦カードは以上となります!!』


観客「「「うおおおおおおおーーーーーー!!!!!」」」



実況『では早速―――』

実況『第一試合を始めます!!』


観客「「「うおおおおおおおーーーーー」」」


実況『青龍の方角!!』

実況『今から遡る事三年前。近くの道場で行われた日曜拳法教室に何気なく通い、ただそれだけでその類稀なる才能を開花させました!』

実況『今やその実力は正範士以上とさえ言わしめる<逸材>!!』
 


実況『少林寺拳法!!大室 櫻子だーーー!!!』



観客「「「うおおおおおおおおーーーーー!!!」」」

実況『その大室選手。桜色の袖なし拳法着姿での登場だー!!』

観客「「「うおおおおおおおおーーーーー!!!」」」


ゾクゾクゾク―――。

櫻子<みんな見てる!!この天才櫻子様の美しく可憐な雄姿を!!>

櫻子<これは期待に応えなきゃっ!!>ばっ


実況『おおっと大室選手。両手を拡げて会場の歓声に応えております』


櫻子<見てろよ向日葵!そして七森中のみんな!!次期生徒福会長たる櫻子様の強さを魅せ付けてやるんだから!!>



実況『続いて白虎の方角!』

実況『早くもここで特別枠(リザーバー)の登場だーー!!』

観客「「「うおおおおおおーーーーー!!!」」」


実況『明治の終わりに始めた、何処にでもある一軒の雑貨店。その小さな店舗が大正、昭和と成長を繰り返して、今では日本を代表する財閥(コンツェルン)の一つにまで伸し上がりました!!』

実況『その財閥の創設者である、琴吹 剛兼(ことぶき ごうけん)氏は生前こう言い残したと云います』



実況『――――商いは常に『柔』であれ。だが、敵には常に【剛】であれと――――』


実況『以来。琴吹家はこの言葉に従い敵を斃し、己を慕う者、己につき従う者を護る為に、敢えて日本古流の柔術を否定し、新たに自らの手で編み出した【剛術】!!』

実況『そして今ここに創始者の精神をそして【剛】を史上最も体現した存在が満を持して参戦!!』

実況『琴吹家の御令嬢にして剛術を体現せし者!!』

実況『彼女の『強さ』を【闘い】を知る者は、畏怖の念を込めて彼女をこう呼びます!!』
 



実況『≪獣たちの王≫と!!!』



実況『琴吹流剛術!!』


実況『琴吹 紬だーーーー!!!!』


観客「「「うおおおおおおおおーーーーー!!!」」」


紬「ふふ。私この舞台で一度闘ってみたかったのー」にこにこ
 

実況『琴吹選手。母校の桜ヶ丘高校のジャージ姿での登場です』

実況『因みにご来場の皆様は既にご存じかと思いますが、今大会の主催者であるjujuグループは琴吹コンツェルン傘下のグループ企業であります』


実況『さあ、ここで両者が並び立ちます』

実況『緊張感漂う中。この二人はどの様な闘いを見せてくれるのでしょうか?』


櫻子「お嬢様でも手を抜いたりしませんからね」ふふん

紬「ふふ。御手柔らかにね」


場内。

向日葵「頑張って櫻子……」ぎゅっ



…………………………。


号令の人「始めいッ!!」

太鼓『ドーン!!!』


実況『号令と共についに試合が開始されましたー!!』

観客「「「うおおおおおおーーーー!!!」」」


櫻子<高校生だけあって体格は向こうの方が大きい……でもあの人、のほほんって感じでナンかトロそうだし、懐に飛び込んで肋骨(あばらぼね)の下辺りを打ち抜けば多分イッパツオーケーだなっ>にやっ
 
櫻子<観てろよ向日葵!カッコいいとこ見せてやるからな!!>

実況『おおっと開始早々、大室選手が猛スピードで琴吹選手に向かって征くー!!』
 
櫻子<よしっ!このまま踏み込んで懐に入って!!>

櫻子<抜きt―――>




紬「あなたがどれ程の使い手なのかは判らないけど……ふふ…ごめんねぇ私……




≪ベヘモス≫




なの」



櫻子「――――――――――――!!!???」


パァアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァ――――――――――ン!!!!!


櫻子「―――――ガハァアアァァアアアア―――――!!!」


ドゴォ!!!


実況『い―――『一撃』ぃ―――!!!!』


実況『大室選手が勢いよく飛び出し、琴吹選手の懐に潜り込もうとした瞬間』

実況『腰を沈めて放った琴吹選手のカウンターの一撃が、大室選手を観客席にまで吹っ飛ばした――――!!!』
 

櫻子「あ……ああぁ…………―――」かくん


実況『大室選手立てないっ!力無く観客席で沈んだまま動きません』



号令「勝負アリィ―――!!」


観客「「「うおおおおおーーーーー!!!!」」」


実況『正に『剛』拳!!これが一撃必殺を絶対の旨とする剛術の体現かーーー!!!』

実況『琴吹 紬。圧倒的『剛(ちから)』で二回戦進出だー!!!』
 

観客「「「うおおおおおおーーーーー」」」


紬<ふふ…もう少し楽しんだ方がよかったかしら……?>くる すたすた

 

向日葵「櫻子!櫻子っ!!」ばっ だだっ

実況『おおっと場内で観戦していた古谷選手が、大室選手に駆け寄って往きます』


櫻子「ひ…ま…わり……勝って…お前……と…やりた…かった…な……」ごほっ

向日葵「そっそんな事より早く医務室にいきますわよっ!!」

櫻子「……ごm…・…・…」がはっ…かくん

向日葵「櫻子っ!櫻子っ!!」

向日葵「櫻子……私があなたの仇を必ず取りますから……」ギリィ




京子「ひぇーおっかないなぁ。なぁ結衣?」

結衣「うん……このトーナメントの目的は、琴吹家の人間を勝たせる為のものなんかじゃない」

結衣「琴吹家の……琴吹 紬の『力』を知らしめる為のものだったんだ……」
 

あかり<これ程なのかぁ琴吹流剛術……>

あかり<でも…勝つのはあかりだよぅ>ふっふふーん!


とりあえずこんな感じのお話になります。
それでは。

お前、前にエタったろ



………………………。


実況『続きまして一回戦第二試合を行います!!』


実況『朱雀の方角!!』

実況『戦国。そして江戸の世を暗躍した伊賀流忍者!』

実況『その里の服部・百地・藤林の上忍三家に次ぐ実力者であり、里を支えて来た赤座家』


実況『明治の世となり富山に平民として移り住むも、その忍としての精神。そして伊賀忍者随一と云われた体術は代々受け継がれていきました』

実況『やがて伊賀流は赤座流と名を変え、そして今、その術を継承せし者がこの地下闘技場に立ちます!!』


実況『赤座流忍体術!赤座 あかり!!ジャージ姿で登場だー!!!』


観客「「「うおおおおおおおーーーーーー!!!」」」


あかり<あかり今まで敢えて忍んで来たけど、今日だけは忍ばないよっ!>


実況『続きまして玄武の方角!!』

実況『幼馴染に連れられて、仕方なく通った少林寺教室!』

実況『それでも持ち前の生真面目さと要領の良さで、幼馴染と共にその類稀なる才能を開花させました!!』

実況『彼女を知る者はこう言います「彼女の技は元より、本質はその技の『破壊力』」だと!!』


実況『その強力な技で幼馴染の無念を晴らせるか!?少林寺拳法!古谷 向日葵だ-!!!』


観客「「「うおおおおおおおーーーー!!!」」」

実況『今宵は幼馴染とお揃いの鮮やかな山吹色の拳法着姿での登場です』


向日葵<まったく櫻子ったらお揃いがいいって……ちょっと恥ずかしいですわ……>

向日葵<でも―――>

向日葵<あなたをあんな目に遭わせた、あのムギ豚はわたくしが退治して差し上げますから……>


向日葵「赤座さん…誠に申し訳ないのですが、此処は勝たせて頂きますわ」

向日葵「わたくし。櫻子の仇を取らないといけませんの……」

向日葵「あれだけの力の差が有りながら、必要以上に櫻子を痛め付けたあの方の事が、わたくし…どうしても許せませんの」ぐぐっ


あかり「向日葵ちゃんの気持ちはよく判るよ。でも……」

向日葵「でも…何ですの?」

あかり「向日葵ちゃんじゃあ、あの人には勝てないよ」きっぱりーん

向日葵「……………」

あかり「でも安心して。櫻子ちゃんの仇はあかりが取ってあげるから」

向日葵「赤座さんなら……あの≪化け物≫に勝てるとでも?」

あかり「うん。あの人にも、勿論向日葵ちゃんにもあかりは勝てちゃうよ」


向日葵「でしたら…見せて貰いますわ。でも私だって只負ける訳にはいかないですわよ」す…

あかり「うん。その方が手っ取り早いよぅ」さっ…


実況『両者、何言か言葉を交わした後に構えを取りました』
 

号令の人「始めいっ!!」

太鼓『ドーーーン!!!』
 
実況『そして今!試合開始を告げる太鼓の音が鳴り響いたーー!!』



京子と結衣が石破ラブラブ天驚拳を放つ展開はよ

 
向日葵「はっ!」

ボッ!!

ブォン!!


あかり「……………」

スッ

ばっ


実況『開始早々っ!古谷選手の豪快な中段突きーー!!更に首を刈り獲るかの様な上段蹴りと、息も吐かせぬ連続攻撃!!』

実況『だがしかし!赤座選手も俊敏な動きと体捌きで躱し続けるーー!!』

向日葵<ちょこまかとっ!!……練習時間が少なくて殆んど剛法しかやって来なかったのが悔やまれますわ……でも―――――!!>


向日葵「五月蠅いですわっ!!」ボッ


あかり<―――――くっ!!>ガッ

実況『古谷選手ッ!強烈な右中段蹴りー!!赤座選手。流石に避け切れずにガードするも、その衝撃に苦悶の表情を浮かべています』

あかり<凄い蹴り……まともに当たったら大変だよぅ……>

あかり<でも――――!>

あかり「……向日葵ちゃん…ちょっと下見てみて?」


向日葵「下……ですの…?――――!?」


向日葵<赤座さんの足元に砂の山がいくつも出来て……まさか『コレ』を造る為に、わざとちょこまかと、私の攻撃を避け続けていたとでも言うのですの?でも――――>

向日葵「≪これ≫が何だというのですの!?」

あかり「へへっ……じゃあ早速イクよ向日葵ちゃん――――はっ!!」
 


あかり<赤座流忍術――――朧砂――――!!>



ばばばばばーーー。


向日葵「!?」

実況『何と!!?赤座選手が地面を蹴り上げた瞬間。砂が巻き上がり古谷選手の眼前に砂の壁が現れるーー-!!!』
 

向日葵<!?何ですの『コレ』は!?目晦ましとでも言うのですの?>

向日葵<……こういう時は私の背後に――――>くる

向日葵<いないっ!?でも!!>ぐっ


ニヤッ

向日葵<――気配――で丸わかりですわよっ>ギリリリッ


向日葵「はぁっ!!!」


ブオォンッ!!!!


実況『古谷選手、砂壁に向かって渾身の右正拳突きーーー!!!!』

実況『その余りの威力に、赤座選手の起こした砂の壁が一気に吹っ飛んだーーーー!!!!』


向日葵「――――――!?」

向日葵<……えっ!?何故ですの…手応えが……無い!?>

向日葵<確かに砂の壁越しでも判る位に、赤座さんの『気配』を感じたというのに―――!?>




ぼと。



向日葵<!?>

向日葵<これは――――赤座さんおだんご!>!?

向日葵<はっ!!?>


実況『古谷選手が『何か』に気を取られている刹那、赤座選手がその隙を付いて背後に回り込むーーーー!!』

あかり「向日葵ちゃん……」


あかり「≪終わり≫だよ」




とん。


向日葵<――――!?>くら…

実況『そして赤座選手の手刀が、古谷選手の首筋に打ち込まれるーーー!!』
 

向日葵<あ…意識…が……こんな…処で―――>グッ

ぐぐ…ぐ…………ぐわん

向日葵<あ…………>ふら

向日葵<ごめ……さく…ら…こ………>ぽろ…ぽろ

向日葵<―――――――――>



ぱたん。


実況『古谷選手。意識を完全に断たれ、力無く地面に倒れ込むーーー!!』

実況『そしてそのままピクリとも動かないーーー!!』


号令の人「勝負アリィーーー!!」
 

あかり「とうの昔に義おだんごだよ」くす


すたすたすた
 

実況『赤座選手。古谷選手を下して二回戦進出だーーー!!』


観客「「「うおおおおおおおーーーー!!!」」」



……………………………

……………

結衣「うーん……」ふむ

結衣「砂で姿を隠した上に、あかり本体よりも存在感の有る『おだんご』を囮に使うなんて……あの砂の在り得ない巻き上がり方といい…正に忍術だよ……」

京子「あかりの存在感の無さを十二分に利用したって感じ……流石アッカリーンだな」ニヤリ

結衣「古谷さんも倒れた後、少しの時間で意識を取り戻したみたいだし、あの意識だけを奪い去る高等技術といい、赤座流忍体術…相当厄介だよ……」ふーむ


生徒会側控室。


千歳「綾乃ちゃんどう思う?」

綾乃「赤座さんの事?……うん。あの砂に身を隠してからの一連の流れは見事ね……それに最後に古谷さんに極めた首筋への手刀……」

綾乃「あれは相手の体力、筋力、耐久力関係なく極まれば落とされて終う……最小の力で最大の効果が得られる厄介な技ね……」

千歳「そうやね。でもそうそう出来るモンやないし、赤座さん相当な使い手やったんやなぁ……」かんしん

綾乃「そうね……でもそうなると、次の相手なんか特に面白い試合になると思う」

千歳「あのご令嬢の化物じみた『剛(ちから)』にどれだけ赤座さんの『術(わざ)』が通用するのか見物やわ」

綾乃「うん。そうね……」


千歳「でも綾乃ちゃん……」

綾乃「どうしたの?」

千歳「コレで生徒会一年生組は、早々に全滅してしまったんやね」

綾乃「そう言えばそうね。相手が悪かったとはいえ残念だわ」

千歳「なら…ウチらニ年生組は絶対勝たなアカンな」

綾乃「そうね……絶対勝つわよ千歳」

千歳「うん」


千歳<一回戦『だけ』はどんな事が有っても『絶対』に勝つから……だから…ごめんやで…綾乃ちゃん……>

取り敢えず此処までです。
どうにかして、いつの日にか終わらせたいです。
自信無いけど。


頑張って!

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