穂乃果「君のメロディー」 (734)
初投稿につきキャラ崩壊や文章の不備などなどいろいろございますが生暖かい目で見てください
ラブライブSS
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真姫「なに、ここ……、すごい真っ暗」
「ウフフ……」
真姫「誰!?」
「私はあなたよ」
真姫「ふざけないで、何の用よ」
「じきにわかるわ」
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真姫「うわっ!」ガバッ
真姫「…………」
真姫「はぁ、いやな夢……」ズキッ
真姫「痛っ!」
真姫「今度は頭痛?テンション下がるわ…」
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--授業間の移動時間中--
海未「穂乃果ー!見つかりましたかー!?」
穂乃果「えーっと……あ、あった!あったよ海未ちゃーん!」
海未「なら早く持ってきてくださーい!穂乃果がそんなところにボールを飛ばすから倉庫が閉じられないんですよー!」
ことり「海未ちゃん、そういうこというと穂乃果ちゃんが……」
穂乃果「ひっどーい!わざとじゃないもん!たまたまだもん!躓いてバランス崩しただけだもーん!」
ことり「ほら……」
海未「いいから早く持ってきてください!次の授業に遅れてしまいます!」
穂乃果「むぅ~!こうなったらちゃんと前に飛ばせるって証明する!」
ことり「あ、穂乃果ちゃん、まさか……」
海未「穂乃果!?蹴らなくていいですから!そのまま持ってきてください!」
穂乃果「いっけぇ~!」ガッ ヒューン
穂乃果「……あれ?」
海未「どこに蹴ってるんですかー!」
ことり「あ、人が……危ない!」
凛「でねー、かよちんってばご飯が炊けたらすぐに台所に飛んで行ってねー!」
花陽「凛ちゃーん、恥ずかしいから言わないでよぉ~」
真姫(うぅ、頭が痛い……)
真姫「ほんと、花陽ってお米とアイドルになるとキャラ変わる」 ヒューン ドガッ ドサッ
りんぱな「「真姫ちゃん!?」」
穂乃果「ごめんなさーい!って真姫ちゃん!?」
凛「真姫ちゃん!しっかりして真姫ちゃん!」
花陽「あ、あわわわ……ど、どうしよう……!」
海未「大丈夫ですか!……真姫!?」
ことり「真姫ちゃん!」
穂乃果「ど、どうしよう海未ちゃん、私がボールを蹴ったりしたから…」
海未「今は保健室に連れていくのが先決です!ことり、真姫を保健室へ!私は先生に事情を説明しに行きます!」
ことり「わかった!かよちゃん、凛ちゃん、手伝って!」
りんぱな「「うん!」」
穂乃果「私は!?私は!?」
海未「穂乃果は教室で待っていてください!」
穂乃果「……」
海未「まだ真姫は眠ってるのですか?」
ことり「うん、なにしても起きないんだって」
ことり「一応先生が家には連絡しておいて、お手伝いさんが迎えに来るって」
チカッチカッ
ことり「なんか外がチカチカ光ってるね……」
クラスメイト「ねぇねぇ今うちに救急車来てるらしいよ!珍しいよねー!」
穂乃果「え?救急車……?」
穂乃果(もしかして……)ゾクッ
穂乃果「穂乃果、ちょっと行ってくる!」ガタッ
穂乃果「行かなくちゃ!」ダッ
ことり「穂乃果ちゃん!待って!」
穂乃果(このままなにも言えないままなんて絶対やだ!)
救急隊員「いち、にぃ、さん!はいオッケー!」バタン
隊員「傷病者の搭載終わりました、今からそちらに搬送します」
ブロロロロ
ピーポーピーポー
穂乃果「待って!真姫ちゃんに会わせて!」
穂乃果「お願い、待ってぇ……」ポロポロ
期待
どうなるんだ
~放課後・部室~
ことり「真姫ちゃん大丈夫かな…」
海未「命に別条はないと思いますが……」
穂乃果「……」
絵里「穂乃果、気持ちはわかるけど悔やんでも仕方ないわ」
穂乃果「でも絵里ちゃん!穂乃果がむきになってボールを蹴ったりしなかったらこんなことにはならなかったんだよ!」
にこ「私が私がって、責任感じたところで何にもならないわよ?」
穂乃果「でも!あの救急車に乗ってたのは真姫ちゃんだと思うから…」
--西木野総合病院--
真姫ママ「それで、あの子の様子は?」
医師「はい、脈拍、心音ともに異常はありませんが、この通り……」
真姫ママ「ずっと眠っているわけね。一応CTの準備をしておいて。このまま目を覚まさない場合……」
医師「先生!」
真姫ママ「……ごめんなさい、こんなときだからこそ色々浮かんでしまうの。私の子だからなおさら、ね」
医師「先生は少しお休みください。あとは私たちが対応します」
真姫ママ「えぇ。……お願い」
医師「……失礼します」
真姫ママ「……真姫ちゃん……」グスッ
医師「検査の結果、脳内部に目立った損傷はありませんでした」
医師「しかし、この症状から見るに次、目覚めるときは恐らく一時的な記憶障害が発生しているとは思われます」
真姫ママ「そう、ありがとう」
真姫ママ「……なにもかも忘れていたら、私はこの子に母親だって言えるかしら」
医師「いつもの先生なら、できると思います」
真姫ママ「意地悪なこと言うのね。でも、ありがとう」
医師「ここは私がいますので、先生はお休みください。目をさましたらすぐに連絡します」
真姫ママ「わがままを言ってもいいかしら。私がここにいるから、あなたが休んでいてもらえる?」
医師「……わかりました。ご無理はなさらないようお願いしますね」
真姫ママ「子供のためならこの病院を売ることだって辞さないわ」
医師「……アハハ、失礼します」スッ
パタン
真姫ママ「……ねぇ真姫ちゃん、今あなたはどんな夢を見ているの?」
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ジャラジャラ
真姫「……あんた、今朝の……!」ギリッ
「さっきぶりね。こうして会うと今の自分がどれだけ非力かわかるわよね?」
真姫「ふざけないで!この鎖をはずしなさいよ!」
「嫌よ、あなたが自由にいられたらそれこそつまらない」
「いまからあなたはしばらくここにいてもらう」
「代わりに私が用意したお人形に動いてもらうから安心して」
真姫「何が安心よ、この外道!」
「なんとでも言いなさい、あなたには後悔することしかできないのだから」
「じゃあね」
真姫「あ、待って!……どうして……」
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およ、続きは
ちょいとお待ちを
深夜に貼ります
期待してる
おお、期待して待ってます
帰ってきてからさっきまで気絶してました
続きます
--部室--
穂乃果「……」
ことり「穂乃果ちゃん、戻ってきてからずっとあの調子だね」
海未「なんとかしなければ、μ'sの活動にも支障が出てしまいます」
穂乃果「海未ちゃん、ことりちゃん」
海未「穂乃果?」
穂乃果「学校終わったら病院、行ってきてもいいかな?」
海未「……真姫のお見舞いに行くのですね?」
穂乃果「……うん」
海未「アテはあるのですか?」
穂乃果「……ない」
海未「全く……なら、私たちも行きます」
穂乃果「えっ、でも……」
海未「大丈夫です。ことりもいいですね?」
ことり「うん!」
穂乃果「ありがとう、二人とも」
花陽「真姫ちゃんのお見舞いに行くの?」
海未「花陽、凛」
凛「凛たちも行くニャ!」
にこ「ちょっと、私たちのこと、忘れないでよね」
希「真姫ちゃんが心配なんはうちらも一緒よ?」
ことり「じゃあみんなでいこうよ!」
穂乃果「うん!」
絵里「それで、どこに行くの?」
海未「それは……」
--西木野病院--
絵里「なるほど、搬送先はやっぱり」
海未「ええ、ここしかないと思いました」
穂乃果「西木野総合病院……」
凛「おっきいにゃあ……」
海未「さぁ、真姫を探しましょう」
--病院受付--
海未「あの、すみません、西木野真姫さんはこちらにいますか?」
看護師「えーと、ちょっと待ってくださいね」
真姫ママ(あら、あの子達は確か……)ツカツカ
真姫ママ「ちょっと、この子達は私が預かるわ」
看護師「西木野先生!わかりました」
海未「えっ、あの……」
真姫ママ「みんな、着いてきて」
8人「「 は、はい! 」」
ほのまきなのかな?
鎖につながれてる真姫ちゃん・・・
--副院長室--
真姫ママ「さ、入って」
にこ「はぇ~すっごい……」
凛「見たことない像とか絵とかいっぱいあるにゃ~」
真姫ママ「そう?大したものじゃないわよ」
絵里「ごめんなさい、代表して謝ります」
真姫ママ「いいのよ、当然の反応だもの。……それで、あなたたちはどうしてここに来たの?」
絵里「真姫さんが病院に搬送されたときいて、心配だったのでこちらにうかがわせていただきました」
真姫ママ「……そう。」
真姫ママ「いまから話すことはまだ病院にも言ってない、私しか知らないことよ。心して聞いて」
8人「 …… 」
真姫ママ「娘の命に別状はないわ。
ことり「よかった……!」
真姫ママ「……けど重大な記憶障害を起こしているの」
花陽「それって……」
真姫ママ「……記憶喪失、よ」
8人「「 ええ!? 」」
真姫ママ「自分が何者かさえわからない状態、記憶の混濁とはまったく違うものよ」
穂乃果「あ……あぁ……」ペタリ
ことり「穂乃果ちゃん!」
穂乃果「穂乃果が……穂乃果のせいで……」
絵里「気をしっかりもって、穂乃果!」
真姫ママ「そう、あなたが……」
海未「待ってください!ボールを当てたのは私です!」
真姫ママ「嘘はいいわ、この子が嘘だって顔に書いてあるもの」
真姫ママ「それにね、まず私の話を聞いてちょうだい。あの子の打撲痕は二つあったの」
真姫ママ「一つはサッカーボール大の大きめのもの、もう一つはテニスボールほどのサイズのものが当たったようだったの」
真姫ママ「サッカーボールが当たったからと言って卒倒するような強さは外傷からは見られなかったわ」
希「……じゃあ」
真姫ママ「原因はテニスボール、ということよ」
真姫ママ「それと安静にさせなきゃいけないからしばらく面会謝絶なの。当人はまた眠っているし」
真姫ママ「学校もしばらく行けそうにないわね。しめて3日はお休みさせてもらいます」
穂乃果(3日!?)
真姫ママ「真姫の今後については家内と相談します。できるだけ支障をきたさないようには、努力するつもりよ」
絵里「……わかりました。今日はありがとうございました」
真姫ママ「それはお互い様。私からしたらせっかく来てくれたのに追い返す形になってしまったし」
絵里「いえ……、失礼します。みんな、行きましょう」
花陽「え、うん……」
ことり「穂乃果ちゃん……行こう」
穂乃果「…………」コクリ
真姫ママ「あ、それともう一つ、だけ」
海未「なんでしょうか?」
真姫ママ「これは、母親としての……お願い。……あの子のそばに……いてあげて」
凛「もちろんだにゃ!」
花陽「私たち、真姫ちゃんがどんな風になっても離れたくないです!」
真姫ママ「……ありがとう」
穂乃果(……できる、かな……)ズキッ
パタン
真姫ママ「…………」
フラッ ボスッ
真姫ママ「あぁっ……うっ、うぅ……」
コンコン
医師「西木野先生……どうなさったんですか!?」
真姫ママ「私は……あの子を……失っ……!」
医師「先生……」
今日はいったんここまで
一応大筋の結末までは書き溜めしてあるんですけど、
細かい修正もしたいと思ってるんで結構ペースは遅くなると思います
御意見等ありましたらお気軽にお願いします
おつ
待ってるよ
やっとこ面倒な用事が終わったので明日から再開します
かなり鈍行ですがそれでもよろしければお付き合いください
今日はもう限界なので寝ます。。。
期待してる
頑張れ~
しえん
前からスレタイ見てなんか引っかかると思ってたが
不意に思い出した結果へろへろくんのOPだった
穂乃果「それから三日間、本当に真姫ちゃんは来なかった」
穂乃果「みんながいるなかでぽっかりと空いたその場所がとても寂しく感じたの」
穂乃果「みんなに内緒で病院に行ってもみたけどやっぱり会えなかった」
穂乃果「時間がたてばたつほど、穂乃果の胸がギュッと苦しくなって」
穂乃果「……本当は真姫ちゃんに会いたいのに」
穂乃果「今は会うのが……すごく、こわい」
--西木野邸--
真姫パパ「……本当に、記憶喪失なのか」
真姫ママ「…えぇ。学業に支障はきたさないけど、日常生活には大きく影響が出るわ」
真姫パパ「できれば、長く療養させたい。だが、その間に内申に響くことは避けたい」
真姫ママ「実はね、その原因となったのは……あなたも知ってるでしょう?μ’sの…高坂さん、なの」
真姫パパ「それを、本人は知っているのか?」
真姫ママ「……いいえ、伝えてないわ。憔悴した状態だったし、伝えるのも怖くて」
真姫パパ「…………」
真姫パパ「音ノ木から、離すべきかもしれないな、真姫のためにも」
真姫ママ「……」
真姫パパ「とはいえ、私は学会で忙しくなるし、それほどあの子に何かをしてあげてきたわけでもないから、口出しするべきではないのかもしれんが」
真姫ママ「とりあえず、経過を見て私が判断するということでいいかしら?」
真姫パパ「いつもすまない、負担をかけることばかりで」
真姫ママ「いいのよ、あの子の苦しみに比べれば、これくらい……」
--三日後・一年教室--
凛「真姫ちゃん、来るといいね」
花陽「うん、きっと来るよ」
ガラッ
先生「みんなーホームルーム始めますよー。あ、今日から西木野さんは復帰しますが、保健室登校です」
花陽(よかった、真姫ちゃん来るんだ)
凛(早速みんなに連絡しなきゃ)
--2年教室--
ことり「真姫ちゃんが学校に来るんだ、よかった」
海未「えぇ、ひとまず安心ですね」
穂乃果「うん……」
海未「穂乃果、大丈夫ですか?」
穂乃果「うぇっ!?だ、大丈夫、なんでもないよ!」
ことり「そう?ならいいんだけど……」
海未(またなにか考え込んでいますね……)
--3年教室--
希「よかったなぁ、絵里ち」
絵里「えぇ」
にこ(ま、あの子いないと作曲できる人いないんだし、消えたらむしろ困るわよね)
--四時間目終了後・一年教室--
ガラッ
真姫「……」
花陽「真姫ちゃん!」
凛「真姫ちゃーん!」
真姫「ふぇっ!?あっ、お、おはようございます……」
花陽(……へ?)
凛「真姫ちゃん、一緒にお昼食べよー!」
真姫「えっ、あ、あの……」
凛「ほらほら、いこいこー!」
真姫「あっ、ちょ、ちょっと・・・!」
クラスメイト1「ねぇ、小泉さん、西木野さんに何かあった?」
クラスメイト2「あれからなんかちょっとキャラ変わったよね?」
花陽「う、うん。色々あったみたい。ごめん、行くね!」ガタッ
花陽(あんなに……かわっちゃうの……?)
花陽「凛ちゃーん!置いてかないでー!」
--中庭--
モグモグ
真姫「……」モジモジ
真姫(教室に入ってすぐここに連れてこられちゃったけど……)
真姫(どうしよう、何を話せばいいのかな)
真姫(私は、何を聞けばいいのかな)
花陽(ねぇ凛ちゃん、真姫ちゃんの様子見て変だとか思わない?)ヒソヒソ
凛「えー?だって真姫ちゃんは真姫ちゃんだもん、凛はこのままでいたいにゃ」
花陽(凛ちゃん…)
凛(それより、あれの準備できてる?)
花陽(え……、あ、うん!大丈夫だよ!)
花陽「ね、ねぇ真姫ちゃん。昨日までずっと病院にいたの?」
真姫「……」ウツラウツラ
凛「……おーい、真姫ちゃーん?」
真姫「……はっ!あ、は、はい!でも父……と呼ぶ人とは会えず、お母さん……に付きっきりでいてもらいました」
凛「それでそれで?」
真姫「えっと、色々検査させられました。脳波とか、問診とか、とにかくいろいろ」
花陽「うわぁ、聞いてるだけで大変そう」
真姫「でも、今は生活に支障が出るほどではないって言われたので、今日はこうして来れました」
凛「そっか~、なんともなくてよかったにゃ!」
真姫「……私からもいいですか?」
凛「うん!いいよ!」
真姫「私、お恥ずかしながらまだあなたたちの事を知らないんです……」
真姫「お母さんがアルバムを持ってきたのですが、ほとんど小さい頃の私しかなくって、今の写真なんて入学式のしかなかったんです……」
凛「あ、そういえばそうだったにゃ。よし、名前は星空凛!凛って呼んでにゃ!」
花陽「私は小泉花陽。花陽って呼んで」
真姫「えっと…、星空さんと小泉さん、ですね…」
凛「もー!そんなかしこまらなくていいの!名前で呼んでよ!名前で!」ズイッ
真姫「はっ、はい!」
花陽「凛ちゃん、怖がらせたら駄目だよぉ」
凛「でもでもかよちん!」
真姫「ふっ、ふふふ」クスクス
凛「……真姫ちゃん?」
真姫「よろしくお願いしますね、凛さん、花陽さん」ニコッ
りんぱな「「 」」ズキューン
凛(あんな屈託のない笑顔で……ずるいよぉ真姫ちゃん…)ヘナヘナ
花陽(これがギャップ萌え……可愛かった…)ポッ
真姫「だ、大丈夫ですか!?私なにか変なことを…」アワアワ
花陽「ううん、大丈夫だよ、ちょっと驚いただけだから」
凛「それより真姫ちゃん、今日はμ'sの練習には出るのかにゃ?」
真姫「みゅー……ず?」
花陽「あのね、私たちはμ'sっていうグループで、スクールアイドルの活動をしているの」
凛「真姫ちゃんもやってるんだよー!」
真姫「わ、私がですか……?」
真姫(私が……アイドル?あの、歌ったり踊ったりする?)
真姫「そんな、え?私がアイドルをしているんですか?」
花陽「そうだよ、歌がうまくて、作曲もしてたんだぁ」
真姫「私が……」
真姫(お母さんの話とはずいぶん違うなぁ。勉強ができておとなしい感じだって聞いていたのに)
真姫(アイドル……)ボンッ
真姫「う、嘘ですよ!そんな、私、かわいいなんて……」
花陽「そんなことないよ、真姫ちゃん、すっごくかわいいよ?今の真姫ちゃんも生粋のお嬢様って感じで落ち着きがあるし!」
真姫(今の……前の私は、どうだったんだろう)
真姫「……なにも知らないのにお邪魔にならないでしょうか?」
凛「へーきへーき!みんなそういうところから始めたんだから」
真姫「あ、でも今週は運動は避けるようにと言われてて……」
凛「そっかぁ。じゃあさじゃあさ!凛たちの活動を見るのは?」
真姫「え?行っても……いいんですか?」
凛「もちろん!みんなだっていいって言ってくれるよ!」
キーンコーンカーンコーン
花陽「あっ、もうこんな時間」
凛「教室に戻らなきゃ」
真姫「先に戻ってますね」スッ
花陽「あ、うん」
真姫「また後で」フリフリ
りんぱな「「!!」」ビシューン
凛(真姫ちゃん、可愛かったにゃ~)
凛「はっ!かよちん!録画できた?」
花陽「えっ……あっ!うん!できてると思う…」
凛「凛たちも戻ろ!」
花陽「うん!」
真姫「……うぅ」オロオロ
凛「…あれ?真姫ちゃんだにゃ。なんであんなところに?」
花陽「もしかして……迷った?」
真姫「ど、どっちだっけ……あっ!」
凛「あ、こっちに気づいたにゃ」
パタパタ
真姫「よかった!まだ慣れていないのでどう移動すればいいのかわからなくて……」
凛「もー、おっちょこちょいなんだから!」
花陽(かわいい……)
真姫「えっ…あぅ///」
凛「じゃあ三人で戻ろ!」
花陽「うん!」
真姫「……はい!」
一旦ここまで
続きはまた遅くなるかもしれませぬ
ぐうかわ
おつ
かわいい
穂乃果が責任感じて自殺とかありますか
なにそれ興味ある
続き始めます
---放課後---
凛「真姫ちゃん、つれてきたにゃー!」
真姫「あっ、あの!こんにちは!初めまして!」ガバッ
2,3年組「「 」」
穂乃果(あっ……あぁっ……)カタカタ
海未「こういう時、何と言えばいいのでしょう……」
ことり「うん、ことりも……」
絵里「凛、引っ張ってきたのはあなたよね?何故無理やり連れてきたの?」
凛「みんなの顔を見れば思い出すんじゃないかと思って…ごめんね真姫ちゃん」
真姫「は、はい、あ。でも私も来てみたかったので……」モジモジ
絵里「そうなの?ならいいのだけど……」
希「じゃあまずは真姫ちゃんに私たちの自己紹介からやね」
穂乃果「ごめん、みんな。穂乃果、今日は帰るねっ!」
絵里「穂乃果?どうかしたの?」
穂乃果「うん、お母さんが用事で出掛けるからって代わりに店番頼まれちゃって。ほんとごめんね!」ダッ
海未「あ、待ちなさい!穂乃果!」
バタン
海未「もう……」
ことり「穂乃果ちゃん、真姫ちゃんに一言も話さなかったね。いつもなら一番に向かっていくのに」
真姫「わ、私、何かしたのでしょうか……」
ことり「今朝からずっとなにかを隠してるみたいなの」
海未「……恐らくは真姫のことかと」
期待
花陽「え?でも原因は穂乃果ちゃんじゃないよね?」
海未「例えそうだとしても、原因を作ったと思い込んでいるかもしれないです」
絵里「確かに、穂乃果が自分を責めていると考えれば、辻褄は合うわね」
花陽「海未ちゃん、絵里ちゃん、どういうこと?」
にこ「お店の手伝いが本当だとしても、いきなり休んだりする子じゃないでしょ?」
にこ「こういうことしておいて、ほんとはた迷惑なことするわよね」
凛「にこちゃんが言うと説得力ないにゃ~」
にこ「何言ってんのよ!おかげで真姫ちゃんがこうなっちゃったのよ!」バンッ
真姫「ひっ」ビクッ
にこ「あ……ごめん。そんなつもりじゃ」
希「それよりもどうするん?真姫ちゃんがこの調子やと……」
海未「ひとまず、今日は真姫はこのまま家に返しましょう。穂乃果は練習後に私とことりで様子を見に行きます。真姫、帰り道はわかりますか?」
真姫「へっ?あ、多分……」
凛「真姫ちゃん、さっきも迷ったから心配だにゃ~」
にこ「……仕方ないわね。私が送っていくわ」
凛「凛もいくにゃ!」
絵里「ダメよ、練習の強度を下げるわけにはいかないわ」
にこ「それに大勢でいくようなものでも無いでしょ。一人で平気よ」
凛「う~…わかったにゃ」
絵里「じゃあ話は一旦ここまで!着替えて屋上に行きましょう!にこ、真姫をお願いね」
にこ「まっかせなさい!この部長矢澤にこが責任をもってお姫様を自宅まで送り届けるわ!」
希「にこっち、にこっち」
にこ「ん?何よ希」
希「これ使い」
にこ「なにこれ、ただのペンじゃない」
希「これな、ペン型のビデオカメラで、解像度は良くないけどビデオが録れるんよ」
にこ「あんた、これで真姫ちゃんをビデオに納めろっていうんじゃないでしょうね」
希「おや、乗らんの?」
にこ「お断りよ、趣味が悪い」
希「記憶が戻った時にこれ見て赤面する真姫ちゃんも面白いやろうな~」
にこ「……はぁ、わかったわ、でも責任は希がとってよね」
希「はいな~」
にこ「お待たせ、いきましょ」
真姫「あ……はい」
にこ「そういえば、迎えは来ないの?」
真姫「今日はいろいろ忙しいそうで、来られないそうです」
にこ「そう。なら改めて、いきましょ」
---帰り道---
にこ「……ねぇ」
真姫「はい?」
にこ(うぇっ、いつものツンツンした感じがないからなんか調子狂うわね……)
にこ「本当になにも覚えてないの?」
真姫「……はい、なにもわからないんです。あの、こちらからも聞いていいですか?」
にこ「ええ。なんでも聞いて?」
真姫「……あなたは……どちらさまですか?」
にこ「ああ、そうだったわね」
にこ(知っていたとはいえ、直にこういうこと言われるとちょっと来るわね)ズキッ
にこ (……あ、おもしろいこと思い付いちゃった)
にこ「私は矢澤にこ、μ'sっていうグループで、スクールアイドル活動をしてるの!」
真姫「それは、凛さん達から伺いました」
にこ「むむっ……オホン、そして私はμ'sの部長でありリーダーでありセンターなのよ!」
真姫「はぁ……」
にこ「あなたは作曲担当で歌もグループの中でも高いのよ!ま、私に比べればまだまだだけどね」
真姫「そっか……矢澤さんって凄いんですね」
にこ「当然よ!って、矢澤さんなんて呼ばないで「にこにー」って呼びなさい!……あ、次の角を曲がって……あの大きい家があなたの家よ」
真姫「あ、はい……」
にこ「じゃあ私はここで。明日も学校には来なさいよー!」
真姫「あっ……ありがとうございました……」
にこ「ふぅー、ミッションコンプリートね。あんな真姫ちゃん初めてだから調子狂ったけど、ま、ああいうオドオドしたのも新鮮ね。後で希に連絡しなきゃ」
---同時刻---
穂乃果「なんで、ごめんとも言わせてくれないの?なんで……」
穂乃果「あんな真姫ちゃん見たら、怖くて言えないよ」
穂乃果「うっ……ぐすっ……」
穂乃果「真姫ちゃん……」
--屋上--
絵里「はい、じゃあ今日の練習はおしまい!各自明日の練習に備えて体を休めてね!」
5人「「はーい」」
海未「ことり、私達は穂むらへ行きましょう」
ことり「うん!穂乃果ちゃんが心配だよ」
凛「凛は真姫ちゃんのところにいくにゃー!かよちんもいこ?」
花陽「うん!」
絵里「さて、私達はどうする?希」
希「ウチはこのまま帰ろかな。人が大挙して行くこともあらんし」
絵里「そうね……え?じゃあ私一人?うーん……(じゃあ穂乃果の様子を見に行くことにしましょう)。海未、ことり!私もついていっていい?」
海未「私は構いませんよ」
ことり「ことりもオッケーだよ」
絵里「ありがとう、二人とも」
海未「では、行きましょうか」
希(うちはにこっちと……お、出来たみたいやな)
--穂むら--
穂乃果「いらっしゃいませー……あ、海未ちゃん、ことりちゃん、絵里ちゃん」
絵里「本当に店番やってるのね。閉じこもってなくてよかったわ」
穂乃果「絵里ちゃんひっどーい!あ、今日の練習出られなくてごめんね!」
海未「それもそうですが、それよりも、真姫の事で話があってきました」
穂乃果「……!」ビクッ
穂乃果「……もうちょっとしたらお母さん帰ってくるから、それまで穂乃果の部屋で待ってて」
海未「わかりました、二人とも、行きましょう」
ことり「う、うん」
絵里「……ねぇ海未」
海未「わかっています。でもこのままでは穂乃果は前に進めません」
海未「今の穂乃果は目の前の問題から目を背けているだけです。ですから、支えて、背中を押してあげたいんです。大切な友人として」
ことり「海未ちゃん……」
絵里「わかったわ、なら私も協力させてちょうだい」
ことり「穂乃果ちゃんを助けたいのはことりたちもいっしょだよ」
海未「二人とも、ありがとうございます」
--穂乃果の部屋--
シャッ
穂乃果「おまたせー!もうお母さんもひどいよね!あ、お菓子もらってきたから食べよー!」
海未「……穂乃果」
穂乃果「……うん」
穂乃果「穂乃果が……悪いんだよね、あんなことしなかったら」
海未「真姫のお母様はそれが原因ではないと言っていたではないですか」
海未「それよりも何故真姫になにも言わずに帰ったのですか?」
穂乃果「……言えないよ」
穂乃果「言えないよ!あんな真姫ちゃんみて何を言えばよかったの?何ができたと思う?どうすればよかったの!?」
絵里「落ち着いて穂乃果!」
ガシッ
穂乃果「教えてよ!海未ちゃん!」
ことり「穂乃果ちゃん!」
海未「……だから逃げたのですか?」
穂乃果「真姫ちゃんがそうしたから!穂乃果だってそうしたんだよ!」
海未「……真姫がしたくてしたと思っているんですか?真姫がそんなことをするために演技していたとでも言いたいのですか?」
海未「自惚れも大概にしてください」
穂乃果「…ッ!いくら海未ちゃんでも言っていいこととを悪いことがあるよ!」グッ
絵里「っ!駄目ッ!」
パシィン
穂乃果「……あっ」
海未 「ことり!?」
ことり「……穂乃果ちゃん、嘘ついてばっかりなんて穂乃果ちゃんらしくないよ」
穂乃果 「ことり……ちゃ……」
ことり「ことりが知ってる穂乃果ちゃんは自分の気持ちに正直な穂乃果ちゃんだよ」
穂乃果「あ……あ……」
穂乃果「うっ……うわぁあああん」ブワッ
絵里「穂乃果……」
穂乃果「わかっ……てる……!穂乃果も……真姫…ちゃんに……ヒック……あやまり…だい……!」ポロポロ
穂乃果「待ってる……間…ずっど……がんがえでだ……」
穂乃果「けど…会ったら……全…然違う…真姫ちゃんで……怖く…なって」
穂乃果「ごめんなさい…!ごめんなさい……!」
海未「穂乃果…」
ことり「大丈夫だよ穂乃果ちゃん、大丈夫」
穂乃果「ことり…ちゃん…」
穂乃果「ことりちゃあああああん!」ガバッ
絵里「……なんとか収まったわね」
海未「二人のおかげです。私一人では殴りあいになっていたかもしれません」
絵里「私はなにもしてないわ、とっさに体が動かなかったもの」
絵里「頑張ったのはむしろことりよ」
海未「……あっ!ことり!打たれた頬は大丈夫ですか!?」
ことり「平気だよ、すこしジンジンするだけ」
絵里「一応冷やすものもらってくるわね」
海未「いえ、それは私が」
絵里「これくらいはさせてよ、ね?」
海未「…わかりました。お願いします」
絵里「じゃ、行ってくるわね」
シャッ パタン
海未「…さて、穂乃果」
穂乃果「……うん」グスッ
穂乃果「ちゃんと、謝る。どんな顔されてもいいから謝りたい」
ことり「よかった、いつもの穂乃果ちゃんらしくなってきた」
穂乃果「ことりちゃん、あともうちょっとだけ、こうさせて…」ギュッ
ことり「ふぇ!?…うん」ギュッ
シャッ
絵里「湿布もらってきたわよーって……」
ことり「ありがとー絵里ちゃん。でも、貼るのはちょっと…待ってね」
絵里「あ…ええ。そうしましょう」
--数分後--
穂乃果「はー!泣いたり叫んだりしたらお腹すいちゃったよ!あーんっ!」
海未「太りますよ?」
穂乃果「へーきへーき~」
絵里「本当にいつも通りの穂乃果に戻ってくれてよかったわ」
穂乃果「うん、みんなにはまた迷惑かけちゃったね」
海未「いつものことですから、あまり気にはしていませんよ?」
穂乃果「あー!海未ちゃんひっどーい!」
海未「そうやっていつもダイエット失敗したー!なんて言うのは穂乃果ではないですか」
絵里「ぶふっ」
海未「え、絵里!?」
絵里「ごめん、結構似てたから、つい……」クックック
海未「そんなに似ていたんですか!?ことり!」
ことり「う、うん……よく似てたよ……」クスクス
海未「わ、笑わないでください二人とも!」
穂乃果「……海未ちゃん、私の影武者にならない?」
海未「穂乃果までぇ……!」
穂乃果「うそうそ!冗談だよ。……本当にありがとう。みんなにこんなによくしてもらって、穂乃果、今すごい幸せだよ」
絵里「気にしないで、私達もあなたから幸せをもらってるんだから」
穂乃果「でもね、いつまでもそれに甘えてばかりじゃいけないって思うんだ。だから真姫ちゃんとの事は穂乃果が一人で考えたいの!」
穂乃果「わがままいってるのはわかってる。けど穂乃果がしてしまったことだから、穂乃果が一人で終わらせたいの」
穂乃果「……駄目、かな……?」
海未「…もう何年もあなたのわがままを聞いてきたのですから、今さら止めませんよ」
穂乃果「海未ちゃん…」
ことり「頑張って!穂乃果ちゃん!」
絵里「あなたなら出来るわ。自信もって」
穂乃果「ことりちゃん、絵里ちゃん…うん!ありがとう!」
穂乃果「…あ、それともうひとつ、いいかな?」
海未「なんでしょうか?」
穂乃果「今の真姫ちゃんといっぱいお話してみたいなって」
絵里「……どういうこと?」
穂乃果「ほんとはね、まだどうやって謝ろうかとか、全然考えてないの。だから、真姫ちゃんと話して何を言おうかってじっくり考えたいんだ」
絵里「要するに話す機会を増やしたいってことね。私はいいわよ」
海未「わかりました。もう時間も時間ですし、今日はこの辺でお開きとしましょう」
穂乃果「わっ、もうこんな時間!」
--玄関--
ことり「じゃあまた明日ね、穂乃果ちゃん」
穂乃果「うん!ばいばーい!」
絵里「明日からまた大変ね。真姫は多分朝練には来ないだろうし」
海未「心配いりませんよ、穂乃果がやると決めたことはいままで悪い結果にはなりませんでしたから」
ことり「うん、そうだね」
穂乃果「おーい!ありがとー!」ブンブン
絵里「全く……近所迷惑だからやめなさーい!」
海未「チャンスをものにできる、そういう力を穂乃果は持っていますから」
いったんここまで
続きは最速で深夜
期待
おつ
続き始めます
ぶっちゃけると今後の展開とかも全部できてはいるんですけどかなり無理のある展開だったりで手直ししまくってる次第です
期待
--翌日・神田明神--
穂乃果「おっはよー!」
海未「おはようございます」
ことり「おはよ~」
花陽「穂乃果ちゃん、海未ちゃん、ことりちゃんおはよ……ことりちゃんどうしたの!?」
ことり「あ、これ?うふふ、内緒!」サスサス
凛「痛くないの?」
ことり「一応貼ってあるだけだからもうちょっとしたら剥がすよ」
凛「あ、それもしかして、穂乃果ちゃんと何かあったり?」
穂乃果「ギクッ」
海未「そういうのではありませんから安心してください、凛」
凛「そっかー、なら安心だにゃ~」
海未「真姫のほうはどうだったのですか?」
花陽「行ってみたんだけどね、お手伝いの人がでて病院に送ったばかりだって」
凛「だからね、病院に行ったんだけどそっちでも面会謝絶だって言われちゃったの」
穂乃果「そっかぁ、真姫ちゃんも大変なんだねぇ」
希「お、みんな早いな~」
絵里「おはよう、じゃあ朝練始めましょう」
にこ「待って、まだ真姫ちゃんが来てないわ」
絵里「真姫は…多分来ないわ」
凛「なんで?」
絵里「考えてもみて、誰か真姫に神田明神で朝練するって伝えた?」
7人「「 あ 」」
穂乃果「って、絵里ちゃんも伝えてないの!?」
絵里「ごめんなさい、私も誰か連絡しているものだと思っていて……」
希「にこっち、別れ際になんて言ったん?」
にこ「……に、にこー」
海未「仕方ないですね。穂乃果、また次の機会にしましょう」
穂乃果「そうだね」
凛「どうかしたの?」
穂乃果「なーんでもないよ!」
凛(本当は知ってるんだけどね)
真姫「昨日はお手伝いさんに病院に連れられた後、問診を受けた後すっごい怒られちゃいました」エヘヘ
花陽「えぇ!?なんで?」
真姫「本当は学校が終わったらすぐ病院に行かなくてはいけなかったんですけど」
真姫「それを忘れてて家に戻ったら真っ先に病院に連れていかれてしまったんです」
凛「……」
花陽「……」
真姫「……?あ、あの……」
りんぱな「まきちゃああああん!」ガバッ
真姫「わ、わわっ」
花陽「花陽たちにできることがあったら何でも言ってね!」
凛「真姫ちゃんのためなら何でもするにゃ!」
真姫「あ、ありがとうございます……///」
--放課後--
海未「さぁ穂乃果、行ってらっしゃい」
穂乃果「うん!」
ことり「ファイトだよ!」
穂乃果「穂乃果隊員、出撃します!」
穂乃果「待っててねー真姫ちゃーん!穂乃果がいくぞー!」
海未「全く…」
ピロリン♪
海未「あ、凛からです…。今の真姫ちゃんは強敵…何をいっているのでしょう」
ことり「さあ……?」
--一年教室--
ダダダダガラッ
穂乃果「真姫ちゃーん!いるー!?」
花陽「あ、穂乃果ちゃん」
真姫「あ、あの人……」
穂乃果「あっいたー!」
ツカツカツカ
穂乃果「真姫ちゃん、一緒に音楽室行かない?」
真姫「えっ、あの……」
穂乃果「お話ししたいことがあるから、ね?」
真姫「……はい」
穂乃果「じゃあ先にいってるねー!」
ガラッバンッ
凛「嵐のようにきて嵐のように去っていったにゃ……」
真姫「……」モジモジ
花陽「あ、音楽室の場所……」
真姫「……///」コクコク
凛「じゃー凛達がつれていってあげる!」
真姫「あ、ありがとうございます!」パアァ
りんぱな((かわいい))
--音楽室--
穂乃果「あっ、真姫ちゃん!」
真姫「…お待たせしました」
真姫(……あれ?ここには初めて来るはずなのに、なんだろう。懐かしい感じがする)
凛「じゃあ穂乃果ちゃん、先に部室行ってるね!」
穂乃果「ありがとー凛ちゃん、かよちゃん!……ん?」
穂乃果「ねぇ真姫ちゃん、なんで二人がついてきてたの?」
真姫「実は…場所がわからなくって……」
穂乃果「えーっ!言ってくれたら連れていったのに!」
真姫「その前に出ていってしまったじゃないですか…」
穂乃果「あ、そうだっけ?ゴメン……」
真姫「もう……。私もあなたに話があるんです」
穂乃果「あ、じゃあお先どうぞ」
真姫「えっ……じゃあまず、あなたは何て言うのですか?」
穂乃果「あっ!そっか覚えてないんだもんね!」
穂乃果「高坂穂乃果!穂乃果って呼んで!」
真姫「穂乃果さん、どうして昨日、あんなに怯えていたんですか?」
穂乃果「うえぇっ!?見られてたんだ……うん、じゃあ話すね」
穂乃果「真姫ちゃんを病院送りにしたのは……穂乃果なんだ」
穂乃果「穂乃果ね、ちょっとムキになって、ボールを飛ばしたの。でも全然違う方向に飛んでいっちゃって」
真姫「それで私に当たった、と」
穂乃果「うっ……。うん。最初はすぐに謝ろうって思ったんだ。でもね、どんどん真姫ちゃんが遠くにいっちゃって、次に見た真姫ちゃんがあなただった」
穂乃果「そのうちにすごく、すごく自分のやったことが怖くなったの。真姫ちゃんを殺しちゃったんじゃないかって。」ポロポロ
真姫「……」
穂乃果「だから…、ごめんなさい!いろいろかんがえたのに、これだけしか言えないけど、本当にごめんなさい!」ガバッ
真姫「……顔を…上げてください」
穂乃果「えっ?」
スッ
真姫「前の私がどう言うかはわかりませんが、私はあなたを許すとか、そういうことはできません」
真姫「謝るべきは本当の私に、です」
真姫「だから、その言葉は、まだしまっておいてください」
穂乃果「うん…、うん。ありがとう、真姫ちゃん!」ダキッ
真姫「ふえぇ!?」
--数分後--
真姫「落ち着き、ましたか?」
穂乃果「うん!もう大丈夫!……って、穂乃果が元気づけられちゃったね」
真姫「ふふっ……。それで、どうして音楽室に呼んだんですか?」
穂乃果「あっ、それはね。真姫ちゃんと初めて会ったのが、ここだからだよ!」
穂乃果「あの時みた真姫ちゃんはピアノも歌もうまくてかっこよかった」
穂乃果「ねぇ!ピアノ弾ける?」
真姫「私が?……一応できると思います」
穂乃果「真姫ちゃんの演奏、聴きたいな!」
真姫「……わかりました」
真姫(昨日も、今日だってそう。凛さんたちと話していても違和感を感じなかった)
真姫(この胸の高鳴り……)ズキッ
真姫「痛ッ!」
穂乃果「真姫ちゃん!?大丈夫!?」バッ
真姫「……大丈夫です。少し頭痛がしただけで」
穂乃果「無理してない?保健室行く?」
真姫「はい、もうなんともないです」ニコッ
穂乃果「はわっ……えへへ」
真姫「?」
穂乃果「さっきからずっと気になってたんだけど、真姫ちゃんの言葉遣いや表情がすごい新鮮でね!」
真姫「私の?」
穂乃果「うん!いつもなら『平気よ!』って返してくるんだけどね。今の真姫ちゃん絶対そんなことしないし」
真姫「……した方がいいですか?」
穂乃果「んー……しなくていいよ!今の真姫ちゃんもお嬢様っぽくてすごいかわいいし!」
真姫「かわいいなんて、そんな……///」
穂乃果「さて、結構話し込んじゃったね。じゃあ部室行こっか」
真姫「はい。あ、でもピアノ…」
穂乃果「ピアノ、また今度聴かせてよ!」
真姫「……はい」
いったんここまで
ちょいと脱線させることも考えてるんですがどうしましょうかね
どんな内容にしろ>>1が好きなように書いたのが読みたいです
いまさらコピペミスってたことに気づく
>>75と>>76のあいだにこれが入ります
--音ノ木--
凛「あ、真姫ちゃーん!おっはよー!」
花陽「おはよう!」
真姫「ふひゃあっ!」ビクッ
真姫「あ、おはようございます。えっと……」
凛「凛だよ、りーんー!もう忘れちゃったの?」
真姫「ご、ごめんなさい、いろいろ覚えるのが苦手で……」ウルウル
凛「うっ……、それより、昨日はどこに行ってたのかにゃ?」
というわけで続き始めます
読んでくださってる方には感謝感激雨あられです
+(0゚・∀・)+
--部室--
穂乃果「おっまたせー!いやー結構遅くなっちゃったねー!」
真姫「こ、こんにちは!」
にこ「遅い!全く、時間は無駄にできないのよ!」
穂乃果「はい、反省してます……」シュン
真姫「ごめんなさい……」
絵里「まぁまぁ、9人こうして集まったことだし、始めましょうか」
希「せやね」
真姫「あの、私は……」
絵里「今日は見ているだけでいいわ、できそうだと思ったら入ってきてもいいわよ」
海未「それよりも今日も帰らなくていいのですか?」
真姫「あ、はい。それに関してはもう軽い運動なら良いと言われましたので」
真姫「病院の診察は週に一度程度にする、と言われました」
海未「それならいいのですが……」
絵里「話はここまでにして、さ、行きましょう!」
--屋上--
真姫(ここも初めて来た気がしない。やっぱり、懐かしさを感じる)
絵里「まずは柔軟からよ!みんなで二人グループ3つと三人グループを……あ」
希「絵里ち……」
絵里「あ……今日は真姫は見学だったわね、ごめんなさい」
真姫(でも……何かできないかな?)
真姫「……あの、私もなにか手伝わせてください!」
絵里「ありがとう、じゃあみんなの柔軟の手伝い、お願いできるかしら」
真姫「はい!」パアァ
絵里「」バキューン
絵里(違うとはいえ、あの真姫からこぼれそうな満面の笑み……これが、ギャップ萌え…ハラショー)
凛「絵里ちゃん、固まってるにゃー」
花陽「真姫ちゃんの笑顔の犠牲者がまた一人……」
海未「なるほど、あれが凛の言っていた事ですか」
凛「ね!ね!すっごいでしょ!?」
ことり「うん、すっごく可愛い!」
にこ「ふん、みんな軟弱なんだから」
希「お、にこっちは余裕みたいやね」
凛「でもにこちゃんのキャラは無理してる気がするにゃ」
にこ「凛、なんかいった?」
凛「い、いえなんでも!」
にこ「……でも、ああいうの少し羨ましいわね」
穂乃果「……」
ことり「穂乃果ちゃん?どうかした?」
穂乃果「ううん、いつも通り真姫ちゃん可愛いなって!」
希「穂乃果ちゃん、よくそんな恥ずかしいことをすらっと言えるなぁ」
穂乃果「えへへ……」
絵里「みんなー!ちゃんとやらないと怪我するわよー!」
希「撃ち抜かれた本人が言っても説得力あらへんなぁ」
真姫「あ、あの!お手伝いします!」
にこ「あ、じゃあこっち手伝ってもらえる?」
真姫「はい!」ニコッ
にこ(いい笑顔するじゃない、最初見た時はどうなるかと思ったけど)クス
真姫「…どうかしましたか?」
にこ「な、なんでもないわよ!背中、押してもらえる?」
真姫「はい」グッ
にこ「あ、もうちょっと強くでいいわよ」
真姫「こうですか?」グイッ
にこ「いだだだだだ!力入れるにしてももっと優しくやりなさいよ!」
真姫「ご、ごめんなさい!」
穂乃果「真姫ちゃーん、終わったらこっちもおねがーい!」
にこ「やめたほうがいいわ!この子加減知らないんだから!」
真姫「そんな……」シュン
希「あーにこっち、そうはいうけど本当は真姫ちゃん独占したいんやろ~?」
真姫「そうなんですか……?」ウルウル
にこ「違うわよ!真姫ちゃんもいちいち反応しないの!」
真姫「ご、ごめんなさい……」
にこ(とはいえ、ちょっと言い過ぎちゃったわよね)
にこ「……終わったら、あっち行っていいわよ」
真姫「え?でも……」
にこ「お手伝いなんでしょ?だったら、ちゃんとお仕事しなさい」
真姫「……はい!」
--一時間後--
真姫(みんなすごい楽しそう、これがμ'sの活動なんだ……)
真姫 (私もなにかしてあげたい……)
真姫(そうだ!)
絵里「はい、10分休憩よ!休憩のあとは各自のステップを確認するわ!」
穂乃果「ふぇ~、疲れた~」
真姫「あの、みなさん、お水どうぞ!」スッ
穂乃果「あ、真姫ちゃんありがと~」
海未「ありがとうございます、真姫」
ことり「ありがと~」
にこ「ありがと、なかなか気が利くじゃない」
凛「ありがとにゃ!」
花陽「ありがとう、真姫ちゃん」
希「おおきに~」
絵里「ごめんなさいね、こんなことまで」
真姫「いえ、それより……」
絵里「あ、見てたら踊りたくなったのかしら?」
真姫「はい、ご迷惑でなければ……」
絵里「いいわ、みっちり叩き込んであげる」
真姫「わぁ……。よ、よろしくお願いします!」ペコリ
絵里「あぁ、もう……」
絵里「…オホン、最初から教えるから、今からやってもいい?」
真姫「え?いま休憩じゃ……」
絵里「私なら大丈夫、他のみんなは海未や希達に任せるわ」
絵里「海未ー!これから私は真姫のレッスンをするからみんなをお願ーい!」
海未「はーい、わかりましたー!」
絵里「というわけでこの私のレッスンを受けるんだから、ちゃんとついてきなさい?」フンス
真姫「はい、よろしくお願いします、先生!」ニコニコ
絵里(あーこんな真姫もいいわね……)
--20分後--
絵里「そう、そう!やっぱり真姫は飲み込みが早いわね」
真姫「えへへ、ありがとうございます」
絵里「体が覚えてるのもあるのかしら?見てて安心するわ」
真姫「先生の教え方が…いいからだと思います」
絵里「もう、おだててもなにも出ないわよ?」
真姫「……普通の私だったら、何て言うんでしょう」ボソッ
絵里「ん?うーん、いつもならお高く止まって『とーぜんよ!』って自信満々に返してくるわね」
真姫「ふぇっ!?聞こえてたんですか!?///」
絵里「でも、違うところや足りないところを注意すると『はい!』って返して、ちゃんと次にいかすの」
真姫「あ、あ、あの、ちょっと…」
絵里「あとね……振り付けが変だからってちょくちょく誰もいないところで練習してるの。素直じゃないのよねー」
真姫(どうしよう、なんかスイッチ入っちゃってる……)
絵里「そう考えると今のあなたは少し引っ込み思案で、けど素直で、少し前の真姫とは真逆ね」クスクス
真姫「……」
絵里「真姫?どうかした?」
真姫「絵里さんは、私は今のままでいいと思っていますか?」
絵里「んー、私には真姫がいれば、それだけで十分よ」
真姫「え?」
絵里「記憶が戻ってほしいのは正直なところ本当よ」
絵里「でもそれ以前に、μ'sは9人いてはじめて完成するの。誰か一人でも欠けていてはいけない」
絵里「誰かさんの受け売りだけどね」
絵里「記憶のことなら心配してないわ、あなたがちゃんとここにいれば」
真姫「……はい」
絵里「それと、さん付けは取り払わないとね。次からは『絵里さん』って呼んだら、罰ゲームよ♪」
真姫「ええっ!」
絵里「ふふ、さ、練習の続きしましょ!」
いちいち可愛い
--1時間後--
「はーい、今日のレッスンはここまで!みんな、おつかれさま!」
「「 おつかれさま(でした)ー! 」」
「真姫ちゃん、帰り一緒にクレープ食べに行かない?新しくできたところがあるんだって!」
「へぇ……」
「むぅ、反応薄いよ!とにかくいこ!」
「え、えぇっ」
「穂乃果、真姫が困っていますよ」
穂乃果「だって真姫ちゃんがつれないんだもーん」
真姫「……いいです、よ」
穂乃果「本当!?やったー!」ダキッ
真姫「ふえぇ!///」
凛「凛もー!」ダキッ
真姫「ふ、二人とも恥ずかしいですー!///」
海未「穂乃果……」
ことり「穂乃果ちゃんがいつも通りに戻ってよかった」
希「真姫ちゃんもうちらに溶け込めてきたし、ええ傾向やな」
絵里「私たちも暗くなる前に早く帰りましょう」
にこ「あ~、絵里ちゃん暗いのが苦手なんだっけ~?」ニヤニヤ
絵里「ちょ、にこ!」
凛「絵里ちゃんにそんな弱点が!」
花陽「意外…!」
絵里「も、もう!みんなまで……///」
8人「「 アハハハハハ! 」」
いったんここまで
本筋に影響がないレベルで話変えてるんですこーしだけ時間ください
初期よりは時間かからないようにはします
おつ
続き始めます
--秋葉原--
穂乃果「ここだよー!真姫ちゃんはやくー!」
真姫「わぁ……きれい……」
穂乃果「うわー、やっぱり人いっぱいだぁ」
穂乃果「一緒にならぼ!」ギュッ
真姫「あっ……はい…///」
穂乃果「ねぇねぇ、何にする?穂乃果はやっぱりイチゴかな!」
真姫「私は……ええと…穂乃果さんと同じものを」
穂乃果「えぇー!駄目だよそういうの!まだ列だってあるんだし、じっくり考えようよ!」ズイズイ
真姫「あ、あぅ……」
真姫(でもなにを選べばいいのかわからないし…)
真姫(あ、この生チョコっていうのがおいしそう……よし!)
穂乃果(真姫ちゃん悩んじゃってるなぁ…んー……よし!)
ほのまき「「じゃあこの生チョコにします(しよう)!」」
「「え!?」」
「「…………」」
穂乃果「私たち、気が合うね!」アハハ
真姫「そう、です、ね……///」カアァ
真姫(あああああ恥ずかしい、どうしよう、顔見られない///)
穂乃果「あ、そろそろだよ!」
真姫(早く終わって、早く終わって!)
穂乃果「おーい、真姫ちゃーん」ブンブン
真姫「はひぃっ!」ビクッ
穂乃果「大丈夫?もう買えるよ?」
真姫「あ、あ、あ、はい!」
穂乃果「すいませーん、えっと、イチゴと生チョコお願いしまーす!」
--数分後--
穂乃果「うーん、美味しいねぇ~やっぱりクレープはイチゴだねぇ」
真姫(……全然味が分からない…)モグモグ
穂乃果「…………」ジーッ
真姫(生チョコ……だよね?中に何も入ってないなんてことないし……)モグモグモグ
穂乃果「真姫ちゃん!」
真姫「ふぁいっ!?」ビクッ
穂乃果「真姫ちゃんのそれ、一口ちょーだい!」
真姫「んっ……んぐっ、ん!?私のですか!?」
穂乃果「イチゴもおいしいけど、そっちのもおいしそうだなーって」
真姫「……もしかして、同じのをいやだって言ったのは……」ジッ
穂乃果「ち、違うよ!誤解だよ!」アタフタ
真姫「なら、いいですけど」フイッ
穂乃果(むむっ、今がチャンス!)キラーン
穂乃果「隙ありー!」がぶっ
真姫「あっ!」
穂乃果「うぅ~ん、チョコの甘さがいい感じ~♪」モグモグ
真姫(ど、どうしよう!?どうすればいいの!?)アタフタ
真姫(怒ればいいの?やりかえせばいいの?えっと、えっと……)
穂乃果「はい、真姫ちゃんも一口どうぞ!」スッ
真姫「え?」
穂乃果「ほら、もらってばかりじゃいけないし、どうせだったら食べ比べしてみてよ!」
真姫「…………」
真姫「いただき、ます」パクッ
真姫(あ……イチゴの酸っぱさとクリームが美味しい…)モグモグ
穂乃果「どう?おいしい?」
真姫「はい、とっても……」
穂乃果「これで私たち、間接でも、キスしたことになるんだね……///」
真姫「ふえぇっ!!」
穂乃果「なーんてね!」ニシシ
真姫「も、もう!///」
穂乃果「今度はゲームセンターにいこー!」グイッ
真姫「あ、引っ張らないでー!」
いったんここまで
明日からもこれくらい早くできたらいいな
乙です
乙!
続き楽しみにしてるよー
更新はじめー
--ゲームセンター--
真姫(うぅ、音がジャンジャン響いててうるさい……)
穂乃果「ねぇ真姫ちゃん、最初は何する?」
真姫「え?なんですか?」
穂乃果「最初はー!なにするー!?」
真姫「なにをするんですかー!?」
穂乃果「うーむ、よし!UFOキャッチャーしに行こう!」
真姫「はーい!」
真姫(あ、この猫さんのぬいぐるみかわいい……)ジーッ
穂乃果(真姫ちゃんがずっとあのぬいぐるみ見てる……)
穂乃果「よぅっし!私の腕を見せちゃうぞー!」
真姫「わぁ、がんばってください!」
穂乃果「まっかせなさい!」フンス
穂乃果「もうちょっと……いける!いける!」
ウィーン ガッ
真姫「……!」
ウィーン
穂乃果「そのまま…そのまま……」
ボスッ
ほのまき「「とれたー!」」
穂乃果「はい、真姫ちゃん」
真姫「ありがとうございます!……大切にしますね」
穂乃果「うん、そうしてくれるとうれしいな!」
穂乃果「じゃあ次はプリクラを撮りに行こー!」
真姫(プリクラ……?でも楽しそう)
真姫「おー!」ワクワク
穂乃果「ねねね!どれにする?」
真姫「私はどれでも……」
穂乃果「じゃあこれ!」
穂乃果「いよぅっし!じゃあカメラ向いて~」
真姫(あ、なんかちょっと恥ずかしい……)
ギュッ
穂乃果「大丈夫だよ、真姫ちゃん、可愛いもん!」
真姫(穂乃果さん……)
サーン、ニーイ、イーチ
チュッ
パシャッ
--喫茶店--
真姫「つ、疲れた……」グター
真姫(あんなに動き回ってたのに、穂乃果さん元気だなぁ……)
穂乃果「あはは、ごめんねー、ダンスゲームとかいろいろ連れまわしちゃって」
真姫「いえ……、楽しかったです」
穂乃果「そろそろおうちに帰らないとね」
真姫「あ、あの、よかったら私の家で夕食にしませんか?」
穂乃果「え?いいの!?」
真姫「私が言えば、なんとか……」
穂乃果「じゃあ善は急げだね!さっそく行こう!」ガタッ
真姫「ゆ、ゆっくりいきませんか……?」フラフラ
真姫(家に連絡しなきゃ…)
穂乃果「まーきちゃん!いこ!」オテテギュッ
真姫「……引っ張らないでくださいね?」キュッ
--西木野宅--
真姫「ただいまー」
穂乃果「お、お邪魔します!」
真姫ママ「おかえりなさい、お友達って……!」
真姫ママ(どうしてよりによって、その子なの……?)
真姫「どうかしたんですか?」
真姫ママ「あぁ、いえ、なんでもないわ」
真姫ママ「すぐ夕食の準備してくるから、ちょっと待ってて」
真姫「はい」
穂乃果「ごちそうさまでした!はぁ、美味しかったぁ……」
真姫「良かったです、口に合わなかったらどうしようかと」
穂乃果「穂乃果の家じゃまず食べられない美味しいものばかりだったよ!」
真姫ママ「それはよかったわ、よければまたうちにいらっしゃい」
穂乃果「いいんですか!?」
真姫ママ「えぇ、もちろんよ、ね、真姫ちゃん?」
真姫「はい!……穂乃果さんが、よければ、ですけど……」
穂乃果「もちろん行きます!というか、ここに住まわせてください~」
真姫ママ「うふふ、いつでも大歓迎よ」
真姫(穂乃果さんって、本当に面白い)クスクス
穂乃果「ふぇ?どうかした?」
真姫「あ、なんでも……ないです///」フイッ
穂乃果「……?」
--帰り道--
穂乃果「ごめんね、送ってもらっちゃって」
真姫「いえいえ、気にしないでください」
穂乃果「じゃあここからはちゃんと帰れるから」
穂乃果「じゃあ、また明日ね!」
真姫「……?明日は土曜日じゃ…」
穂乃果「ノンノン!μ’sの活動は休日でもあるんだよー!」
穂乃果「明日は朝7時に練習着で神田明神に集合ね!」
真姫「え?そんなに早いんですか?」
穂乃果「待ってるからー!じゃあねー!」タタッ
真姫「あっ、お、おやすみなさい!」
真姫(……行っちゃった)
真姫(私も戻ろう)
--真姫の部屋--
真姫(今日はすごく楽しかった)
真姫 (みんななにも覚えてない私に分け隔てなく接してくれたし)
真姫 (なにより私がすべてを忘れてしまってはいないことがわかった)
真姫 (この胸に感じる懐かしさは嘘じゃないってそう思える)
真姫(あぁ、明日が待ち遠しい……)ヌイグルミギュー
コンコン
真姫ママ「真姫ちゃん、ちょっといいかしら?」
真姫「はい?」
---
--
-
ジャラジャラ
「本当にいいザマね、逃げ出した女にちょうどいいファッションだわ」
真姫「いい加減にしてよ…!なんでこんなことされなきゃいけないのよ!」
「あなたは私、私はあなた。この意味、わかる?」
真姫「イミワカンナイこと言ってんじゃないわよ…!」ギリッ
「そうよね、わからないふり、してるだけだものね」
「あなたが思い出作りとか言って活動して言うことだって、実は足かせにしかならない」
真姫「そんなことない!」
「あるわよ、やがて風化してしまう思い出を作るために、輝かしい未来を捨てる?そんなのありえないわ」
真姫「……あ…」
「私たちはより素晴らしい未来のために今はもっと勉強して、社会に認められる存在になるべきなのよ」
「それにあなたが覚えていても、相手が忘れていたらどうするの?人間の記憶なんて案外もろいものなのよ?」
真姫「…………!」
「現に、あなたに……いえ、別のあなたにご執心なあの子はあなたのことを忘れて今を楽しんでる」
真姫「言わないで!」
「あの子はこうなるまであなたよりも幼馴染のほうが大事だったんだから」
真姫「やめてよ!海未やことりを出さないで!」
「ほんとうにひとりぼっちだったのはあなただけ、みんな周りに人がいた」
「でもそれが普通だったじゃない?ただ元に戻るだけでしょう?」
「いや!もう寂しい思いはしたくないの!」ブワッ
「時間がたてば、みんなあなたから離れていくわ。それが早いか、遅いかの違いよ?」
「それでも、それでも!」ポロポロ
「大丈夫、私はあなたの味方。誰かに裏切られたとしても、私だけはあなたを信じ続けるわ」
私は、『西木野真姫』なんだから―――
---
--
-
チュンチュン
真姫「ハッ!」ガバッ
真姫「ハァ、ハァ……」
真姫「変な夢……」
真姫「ん、目、痒い…」
真姫「そっか、昨日、ずっと泣いていたんだっけ……」
真姫「…………」チラ
真姫「転校、か……」
真姫(……なんて言えばいいんだろう)
眠いからここまで
おやすみなさい
おつ
乙
ほのまき可愛い
?
更新サボってごめんなさい
いま出先なので帰ったら少しでも更新します
時間は1時頃になる予定(あくまで予定)
まだかな
なるほどね
"あくまで"予定だからな
更新はじめます
2日間もかかってごめんなさい
真姫(体が重い)
真姫(行かなきゃならないんだけど……)
真姫(伝えられるかな)
真姫(こんな時、どうしたらいいんだろう)
真姫(……本当の私なら、どうしたんだろう)
真姫(……行かなきゃ)
真姫(行って、みんなに伝えなきゃ)
--神田明神--
穂乃果「おっはよー!」
海未「おはようございます、穂乃果」
にこ「あとは真姫ちゃんだけね」
絵里「先にみんな準備運動は済ませておきましょう」
凛「かよちん、一緒にやろ!」
花陽「うん、凛ちゃん」
真姫(みんな、集まってる……でも)
真姫(やっぱりこわい)
穂乃果「あれ?あっ、真姫ちゃーん!」
真姫「あっ」
穂乃果「ほらほら、準備運動始めよ!」グイッ
真姫「あ、はい……」フイッ
真姫(まだ、黙っていよう……)
希「……?」
--一時間後--
海未「はい、いったん休憩にしましょう!」
凛「ふぅ、かよちん、真姫ちゃん、お水のみにいこ!」
花陽「うん」
真姫「はい」
希「……」
絵里「どうしたの、希」
希「なんか、真姫ちゃんの様子が変かなーって思うんよ」
にこ「希の気にしすぎじゃないのー?ほら、見なさいよ」
凛「ほら、ここから水が出るから蛇口に口がつかないように飲むんだにゃ!」ジャバー
真姫(蛇口に口がつかないように、遠くに行きすぎないように…)プルプル
花陽「そんなに神経使わなくても…」
凛「……」ニヤー
真姫(もうちょっと、あとちょっと……)スッ
凛「今にゃー!」グイッ
バシャアァアアー
真姫「ぷっ!?きゃあ!」ドテッ
凛「やったー!いったずっらせいこーう!」
花陽「り、凛ちゃん、駄目だよそういうことしちゃあ」
真姫「……」
凛「あ、…ごめん」シュン
真姫「凛さん、ちょっとお手本、見せてください」
凛「? いいけど……」スッ
真姫「……今だっ」キラーン
キュッ
ジャバー
凛「ぶぷぅうっ!」
花陽「ま、真姫ちゃん!?」
真姫「……びっくりしたんですからね、お返しです!」フンス
凛「ま、負けたにゃ~」
希「そう…やね」
希(気にしすぎ……かもね)
穂乃果「それでね~、真姫ちゃんの家のご飯がほんとにおいしくてね~」
ことり「お金持ちだもんね、真姫ちゃん」
穂乃果「穂乃果、真姫ちゃんちで飼われたいよ~」
海未「犬ですか、あなたは…」
絵里「さ、そろそろ再開しましょうか」
穂乃果「おー!」
海未「花陽ー!真姫ー!りーん!練習はじめますよー!」
まきりんぱな「「はーい!」」
真姫(まだいわなくて……いいよね)
--夕方--
絵里「あら、もうこんな時間……今日はこの辺で終わりにしましょう」
8人「はーい」
真姫「はぁっ……、はぁっ……」
にこ「真姫ちゃん大丈夫?まだ体力戻ってないんじゃないの?」
真姫「いえ、ちょっと力入れすぎちゃって……」
希「真姫ちゃん、この後ちょっとええ?」
真姫「え?えっと……希さん、何か…?」
希「うん、ウチとデート、してくれへんかなって」
真姫「え、えぇっ!?」
絵里「なに変なこと言ってるのよ、真姫も困ってるじゃない」
希「いっひひ、……で、あかんかな?」
真姫「……わかりました」
--喫茶店--
希「あむっ、ん~このケーキ美味しいなぁ、クリームも甘くてええ感じや~♪」パクッ
真姫「……」ジッ
真姫「あの、どうして私を誘ったんですか?」
希「ん、真姫ちゃん元気ないなって思って元気づけようかなって思ったんよ」
真姫「はぁ……」
希「だって」ガタ スッ
グイッ
希「こんなに目を赤くしてる子、ほっとけないやん」ニコ
真姫「あ……あ……」ポロ
真姫「うっ、グスッ……うん……」ポロポロ
希「大丈夫、大丈夫や」ギュッ
希「大丈夫?話せる?」
真姫「……はい」ズビッ
真姫「実は……学校を転校することをお母さんから言われたんです」
希「……っ!」
真姫「私は反対したんですけど、あなたのためだって聞かなくって……」グスッ
真姫「転校をみんなに伝えるのが辛くて……怖くて……」ポロポロ
希「なるほど、それで今朝暗かったんやな」
真姫「μ'sは9人で一つだって、絵里さんは言ってました。だから……」
希「らしいんよ、みんな」
真姫「え!?」
絵里「希ひとりだけだと思った?残念でした」
穂乃果「穂乃果もいるよー!」
真姫「あ……」ジワッ
にこ「まったく、心配させたいのかさせたくないのかはっきりしなさいよね」
真姫「みなさん……」
海未「さて、これからどうしましょうか」
凛「もちろん、転校を取りやめさせるに決まってるにゃ!」
花陽「でも、どうやって?」
ことり「やっぱり、直談判かな?」
穂乃果「8人で行けばきっとわかってくれるよ!」
希「ほら、みんな頼れるやろ?」
真姫「……はいっ!」ニコ
いったんここまで
また時間かかると思います
おつおつ
真姫ちゃん記憶戻るかな...
うみまきSIDのような素敵な展開やん!乙乙!
更新はじめやす
--西木野家--
真姫ママ「……話は分かったわ」
真姫ママ「でもごめんなさい、こればかりは大人の事情というものなの」
穂乃果「教えてください、なぜ真姫ちゃんは転校しなくてはいけないのですか?」
真姫ママ「……」ギリッ
真姫ママ(どうしてそんなに堂々としていられるのよ……)
真姫ママ「……正直なところ、私もどうすべきなのかわからないの」
真姫ママ「本当なら、こうなってしまう前に転校させるべきだったのかもしれない」
真姫ママ「記憶喪失なんて私も初めてだしね」
海未「なら、ひとつ提案させてください」
真姫ママ「なにかしら?」
海未「1週間で、私たちが真姫さんの記憶を戻します」
海未「それでできなければ、真姫さんを転校させてください」
穂乃果「海未ちゃん!?本気で言ってるの!?」
海未(こうでもしなければ何もできずに真姫は遠ざかってしまうんです、今は合わせてください)ボソッ
穂乃果(う、うん……)
海未「この間に真姫さんの記憶が戻れば双方にとっても益は生じると思います」
真姫ママ「……確かにそれでうまくいけばいいわね」
真姫ママ「それに、転校の手続きもすぐできる、というわけでもないしね」
真姫ママ「わかりました。では2週間、あなたたちに任せます」
真姫ママ「でも、くれぐれも無理はしないようにね」
真姫ママ(これで諦めがついてくれれば、こちらとしてもすっきりする……かしら)
真姫「お母さん……!」
花陽「よかったね、真姫ちゃん!」
真姫「はい!」
絵里「ありがとうございます!」
真姫ママ「話は終わりよ、さ、もう夜だし家にお帰りなさい」
--夜--
にこ『とはいったものの』
穂乃果「どうやって真姫ちゃんの記憶を取り戻させるか、だよね」
海未『すみません、時間を稼ぐにはこれしかないと思い、つい……』
絵里『それでも上出来よ、何もできずに行かれてしまうよりはずっとね』
真姫『本当にありがとうございます、私のために』
希『ここからは、どうやって戻すかを話そか』
凛『やっぱりショック療法ってやつがいいんじゃないかにゃ?』
花陽『ダメだよ!』
絵里『そうよ、無理はするなと真姫のお母様にも言われたでしょう?』
ことり『じゃあ、今まで行ったところを巡ってみるのは?』
にこ『合宿先なんてそう簡単に行けないでしょうが』
穂乃果「でも、一番危険は少ないと思うし、やってみていいんじゃないかな」
絵里『私も同意見だわ。ほかに反対の人はいる?』
8人『……』
海未『決まりですね。最初は思い出巡りから始めてみましょう』
希『じゃ、明日は学校の使用許可もとってあるし、学校のいろんなところいってみよか』
絵里『ただ、時間もあまりないってことは念頭に置いてね』
8人『はーい』
絵里『じゃあ、また明日、おやすみなさい』
ピッ
穂乃果「あ、真姫ちゃんに言いたかったこと言うの忘れてた」
ピッ ピリリリリリ
ピリリリリリ
穂乃果「むぅ、出ないな……」
ピッ
穂乃果「明日、真姫ちゃんちに寄ってから学校行こうかな」
シャッ
雪穂「お姉ちゃーん、お風呂入っちゃってー」
穂乃果「うーん」
雪穂「……何か考え事してる?」
穂乃果「ちょっとねー」
雪穂「冷めちゃうから早く入ってねー」
シャッ
穂乃果「……お風呂はいろ」
--翌朝--
真姫「行ってきまーす」ガチャン
穂乃果「おっはよー!」
真姫「ひゃあ!」ビクッ
穂乃果「えっへへ、一緒に行きたいから来ちゃった」
真姫「……」ジッ
穂乃果「ほえ?どうしたの?」
真姫「昨日、何か言いたいことがあったんじゃないんですか?」
穂乃果「おぉっ、鋭い!」
真姫(お風呂入ってる間に着信が来てたからなんだけど……)
穂乃果「……ほんとはね、昨日穂乃果すっごーく怒ってたんだ」
真姫「え……?」
穂乃果「ねぇ、真姫ちゃん」ヌッ
真姫「は、はい」
穂乃果「私たち、そんなに信用できない?」
真姫「あ……」
真姫「そんなこと、ないです、けど……」フイッ
穂乃果「そりゃあ穂乃果は何のとりえもないし、頭もよくないけど」
穂乃果「でも友達の悩みは一緒に消していきたいの」
穂乃果「だからお願い」オテテギュッ
穂乃果「もっと私たちを頼ってよ、ね?」ニコッ
真姫「……はい」
穂乃果「じゃあ、これで穂乃果の話はおしまい!学校いこ!」
真姫「……うん!」
真姫「あの、ほ、穂乃果、……ちゃん///」
穂乃果「ん?」
真姫「……ありがと!」ニコッ
穂乃果「」
穂乃果「え、えーと……学校までダーッシュ!おっさきー!」ダッ
真姫「あ!置いてかないでー!」タッ
--音ノ木坂学院--
穂乃果「おっまたせー!」
真姫「はぁ、はぁ、穂乃果ちゃん、はやすぎ……」ゼーハー
凛「おはよー!穂乃果ちゃん、真姫ちゃん!」
花陽「今日も穂乃果ちゃん元気だね」アハハ
真姫「お、おはよう、……凛、ちゃん、花陽ちゃん…」ゼェゼェ
ことり「わぁ、真姫ちゃんがちゃん付けで呼んでる!」
海未「真姫、水、飲みますか?」スッ
真姫「うん、いただきます……」
希「穂乃果ちゃん、なんかあったん?」
穂乃果「え?うぅーん……わかんない!」
にこ「何よ、それ……」
絵里「みんな集まったわね、じゃあ時間もあまりないから、手早く移動しましょう!」
--学院講堂--
穂乃果「やっぱり、ここだよね」
海未「はい、私たちの始まりの場所」
ことり「真姫ちゃんがいなかったら、花陽ちゃんが来なかったら、何もできなかった」
真姫「……」
にこ「駄目、みたいね」
絵里「次に行きましょう」
--校庭--
花陽「ここも……」
海未「もう秋も近いですし、少し風景も変わっていますね」
凛「他にはどこがあるかにゃ?」
花陽「……アルパカ小屋?」
にこ「何でそうなるのよ!」
絵里「うーん、今日はここで切り上げて練習しましょう」
穂乃果「えーっ!まだお昼前だよー!」
海未「学校を使わせてもらってるのですから、文句はなしですよ」
絵里「それに、屋上は今日定期点検で昼から使えなくなるのよ」
花陽「そっか、だから時間がないって言ってたんだね」
凛「あ、そーだ!μ’sの今までのPVを見せるのはどうかにゃ?」
希「なるほど、それならパソコンで見られるしお手頃やね」
にこ「そうと決まれば部室に急ぐわよー!」
--部室--
真姫「これが……私」
にこ「すごく楽しそうでしょ?これが本当のあなたよ」
真姫(なんでだろう、初めて会った気がする)
真姫(本当の私なはずなのに)
真姫(あの時みたいな心に来るものが……なにもない)
花陽「真姫ちゃん、どう?」
真姫「……ごめんなさい、やっぱり何にも……」
真姫(もしかしたら、私は瓜二つ別人なのかも……)シュン
希「これもダメ……となると」
海未「打つ手なし、ですね……」
穂乃果(うーん、真姫ちゃんとの思い出の場所、思い出の場所…)
穂乃果「……あっ!」ピーン
穂乃果「真姫ちゃん、ちょっと来て!」ガシッ
真姫「ほ、穂乃果ちゃん!?」
希「どこいくんー!?」
穂乃果「真姫ちゃんとの思い出の場所ー!」ガチャ
絵里「私たちも行きましょう」
--音楽室--
真姫「音楽室……」
穂乃果「真姫ちゃん、あの時の約束、覚えてる?」
真姫「演奏の、こと?」
穂乃果「うん!こんなときだけど……いいかな?」
真姫「……うん」コクリ
穂乃果「やったぁ!」
海未「穂乃果、あまり時間はないのですよ?」
真姫「いいんです、やらせてください」
海未「真姫……」
真姫「多分、今やらないと二度とできなくなる気がするから……」
絵里「いいわ、気がすむまでやってみて」
真姫「……はい!何か、リクエストはありますか?」
穂乃果「はいはーい!やっぱり真姫ちゃんが弾いてた『愛してるばんざーい』を希望しまーす!できれば弾き語りで!」
真姫「えと……、他には?」
8人「…………う~ん……」
真姫「ないみたいだから、ひとまずそれから」
~~~~~~
真姫「……ふぅ」
穂乃果「すごいよ真姫ちゃん!やっぱりすごい!」パチパチパチ
真姫「ぁ……ありがとう///」
絵里「いつ聴いてもいい演奏ね、やっぱり真姫だわ」
ズキッ
ザッザザ……
すごいすごいすごい!感動しちゃったよ!
アイドルみたいにかわいい!
アイドルやってみたいと思わない?
ねぇ、腕立て伏せできる?
それでだめならすっぱり諦める!
真姫「!?」
真姫「痛い!痛い痛い!」ガタッ
穂乃果「真姫ちゃん!?」
真姫「頭が……あっ!あああぁあぁあっ!」
フラッ
穂乃果「真姫ちゃん!」ガシッ
絵里「海未、保健室に連絡!担架を持ってくるように伝えて!私も先生を呼んでくる!穂乃果たちは真姫を楽な姿勢にして待ってて!」
海未「わかりました!」
穂乃果「あっ……あぁ……」ドクン
穂乃果(まただ……また穂乃果が真姫ちゃんを苦しめちゃった……)ドクン ドクン
ことり「穂乃果ちゃん、しっかりして!」
穂乃果「ごめん、ごめんなさい……ごめんなさい……」フッ ドサリ
ことり「穂乃果ちゃん!穂乃果ちゃん!」
希「気をしっかり持つんや!」
穂乃果(ごめん……なさい……)
--西木野病院--
真姫ママ「事情は把握したわ。みんな、私の娘のために、本当にありがとう」
真姫ママ「けどね、やってはいけないことをしたのも忘れてはいけないわ」
5人「…………」
真姫ママ「記憶喪失者に無理に記憶をもどそうとすると、かえって酷くなるケースもあるの」
真姫ママ「頭痛はその典型。皆が同一の症状を起こすとは限らないけど、真姫はそれを起こしているわ」
花陽「でも、お薬を飲んでいましたよね……?」
真姫ママ「…あんなものはただの気休めよ。いえ、気休めにもならなかったわね」
真姫ママ「現代の医療でも未だに解明できないことは多いわ。記憶はもはや神秘の域ね」
5人「…………」
絵里「何故、真姫さんを音ノ木から離そうとするのですか?」
真姫ママ「……」フゥ
真姫ママ「あの子のためにも、あなたたちのためにもならないからよ」
絵里「どういうこと、ですか……?」
真姫ママ「記憶喪失者が身近にいれば、誰だって戻そうとするでしょう?」
真姫ママ「本当ならもっと早く対応できればよかったけど、こういうことはなかなか難しいのよ」
絵里「……意味がわかりません」
真姫ママ「いつ戻るかもわからない、下手をすれば二度と戻らないかもしれない」
真姫ママ「いつかは、明日はってすがり付くのを見たくないの」
真姫ママ「願いが呪いとなる前にそんなものはなかったとしたかったの」
真姫ママ「勝手な大人よね。あの子のそばにいてくれといったら、今度はなかったことにしようだなんて」
真姫ママ「本当にごめんなさい。でも、あなたたちまで引きずることではないと思ったから」
絵里「……ッ!」イラッ
絵里「……ふざけないでください」
絵里「ただ問題から目を背けることが問題の解決になると、本気で思っているんですか?」
希「ちょっと、絵里ち」
絵里「私は、私たちは諦めません。たとえ死ぬ寸前まで戻らなくても、記憶が戻るまで、絶対に」
真姫ママ「…………そう」
真姫ママ「わかったわ。……無理しないでね」
絵里「……失礼します。行きましょう、みんな」
花陽「う、うん……」
ガチャッ パタン
のぞにこりんぱな「……」
絵里「……どうしましょう、完全にケンカ売ったわよね」
にこ「なーに今更ビビってんのよ。かっこよかったわよ。あの時の絵里は」
凛「頼れるお姉さんだったにゃ!」
絵里「でも、この後のこと、なんにも考えてないのよね……」ズーン
希「これからだって、真姫ちゃんは思い出そうとするたびに頭痛に苦しむわけやしなぁ」
にこ「こうなったら……やるしかないわね」
花陽「にこちゃん?」
にこ「凛の言った、ショック療法よ!」
絵里「待って、素人の私たちがむやみにやったら、それこそ取り返しのつかないことになるわ」
にこ「うっ、確かに……」
凛「あ!そうだ!」
希「凛ちゃん?どないしたん?」
凛「催眠療法っていうの……あったよね?」
にこ「まーたうさんくさいものを……」
絵里「あ、なるほど、それなら確かに行けるかも」
にこ「ちょ、なんで絵里が納得してるのよ!」
絵里「それは、身近にスピリチュアルな人がいるし……」チラッ
花陽「あぁ……」チラッ
凛「うん」チラッ
希「……うち?」キョトン
--同時刻・音ノ木保健室--
穂乃果「……ん」パチリ
海未「気がつきましたか」
穂乃果「……ここは?」
ことり「保健室だよ。穂乃果ちゃん過呼吸で倒れたの、覚えてない?」
穂乃果「……思い出した」
海未「真姫は他のメンバーが病院につれていきました」
穂乃果「……そう、なんだ」ホロリ
穂乃果「また、穂乃果が傷つけちゃったね」
穂乃果「こんなことになるなんて思わなかった」
穂乃果「最初に音楽室に来た時だって、あんなことなかったんだもん」
穂乃果「もうどうしたらいいか、ひっく、わかんないよ……」ポロポロ
ことうみ「「…………」」
ことり「穂乃果ちゃん、もう暗くなるから、今日は帰ろう?」
穂乃果「……うん」
ピリリリリリリ
海未「ん……あ、絵里からです」
絵里『もしもし?穂乃果は大丈夫?』
海未「今目をさましたところです」
絵里『ちょうどよかった、これからみんなで、これから真姫の今後を話そうと思うの』
海未「……なにかあったのですか?」
絵里『いろいろあってねー、記憶を戻すことが出来るかもしれないの』
海未「本当ですか!?」
絵里『ええ、詳しくは後でね』
海未「はい、では後程」ピッ
海未「穂乃果、ことり、行きますよ」
穂乃果「……行くって…」
ことり「……どこに?」
海未「絵里たちと集まって、作戦会議です!」ニコッ
--一時間後・喫茶店--
海未「なるほど、だから真姫のお母様は転校させようと……」
花陽「わがままな大人とは言っていたけど、本当は優しいお母さんだったね」
にこ「ま、ちょっとめんどくさい大人よね、誰かさんと同じで」
凛「あの時の絵里ちゃん、すっごくかっこよかったにゃ!」
絵里「それはもういいとして、具体的な解決案は希の催眠療法をやってみようと思う」
海未「……本気ですか?」
絵里「大真面目よ、今までだって、希はここ一番で外さなかったし」
ことり「で、肝心の希ちゃんは?」
絵里「必要な道具を揃えるって先に家に戻ったわ」
絵里「……ねぇ穂乃果、またあなたが辛い気持ちになっているのはわかるわ」スッ
絵里「でも、ここからまだやり直しは利く。大事なのは諦めないことよ」オテテギュッ
絵里「今ここであなたが折れてしまったら、一生後悔すると思う」
花陽「辛いのはみんな同じだよ、穂乃果ちゃん」
凛「だから、精一杯やりきってみるにゃ!」
にこ「期待してるわよ、リーダー」
ことり「もう一度、やってみよう!」
海未「私たちはずっと穂乃果の味方、ですよ」
穂乃果「みんな……うん、ありがとう!」
穂乃果「そうだよね、また見失うところだった」
穂乃果「間違えたら、やり直す!それだけだよね!」
---
--
-
まき「なにここ、真っ暗……」
マキ「お目覚めかしら?かわいいお人形さん」
まき「…あなたは?」
マキ「あなたの親、みたいなものよ」
まき「どういうこと?」
マキ「私は西木野真姫の深層心理、いわば本音の存在よ」
マキ「私は『私』が本当にしなければならないことをするだけ」
マキ「そのために表の世界にいる彼女を捕まえて、代わりにあなたに動いてもらってるってわけ」
まき「……じゃあ、本当の私は?」
マキ「ここにいるわよ」ジャラ
真姫「……う…」ジャラジャラ
まき(ひどい……鎖で縛りつらけて、体中ぼろぼろ……)
マキ「うっふふふ、すこーしいじめただけでこれよ?」
マキ「友情なんてものにほだされて、医者なんて到底無理よね?」
マキ「必死になって勉強して、それでも未来をつかめない人だっているのに」
マキ「この子は遊んでばかり」
マキ「そういう人たちに申し訳なく思わない?」
まき「どうしてこんなひどいことを!」キッ
マキ「言ったでしょう?私は私が私たりうるためにやっているの」
マキ「本当は私が出られればそれでいいんだけどね、どうも私はお日様の下にはいられないみたいなの」
マキ「それよりあなた、本当は自分は別人なんじゃないかって思ったのよね?」
まき「……!」
マキ「半分正解、半分はずれよ」
まき「…どういうこと?」
マキ「ふふ、あなたを求めている人はだれ一人いないってこと」
まき「……!」
まき「違う、そんなことない!」ブンブン
マキ「違わないわよ、あの連中がしていることはあなたの否定」
マキ「記憶を取り戻すっていうことは、あなたが邪魔なの」
マキ「あなたなんて最初からいらないのよ」
まき「嘘、嘘だよ!だってみんな、穂乃果ちゃんが」
マキ「彼女たちが必要なのは私たちのこの体と、ご主人様の人格と記憶」
マキ「植えつけられたように現れたあなたのことなんか邪魔でしかないの」
マキ「悲しいわ、記憶を取り戻すって」
マキ「だから、私が必要な『私』を作り直してあげる」スゥッ
ゾクッ
まき(なにこれ……体が、動かない)
まき「いや……いや……!」パクパク
まき(助けて……穂乃果ちゃん!)
マキ「すべてをリセットして、新しくやり直すの」
マキ「西木野真姫は、名医となるべく勉強して、勉強して立派な人生を歩むのよ」
まき「いやあああああああああっ!」
---
--
-
--翌朝・西木野病院--
真姫「……」パチッ
真姫「ふあぁ……」
真姫(ここ……病院の天井?)
真姫ママ「あら、起きた?」
真姫「…お母、さん」
真姫ママ「うん、特に後遺症は無いみたいね」
真姫「?」キョトン
真姫ママ「ああ、こっちの話よ。さ、軽い問診をするから、終わったら今日も学校にいってらっしゃい」
真姫「……はい」
真姫ママ「大丈夫よ、あの子達と引き離すことなんてしない」
真姫ママ「あなたの友達の必死な姿を見たら、もう少しだけ信じたくなったの」
真姫「……」
真姫(なんのことだろう)
おやすみなさい
乙ー
そろそろクライマックスかな?
乙
真姫ちゃん...
乙
面白い
マキちゃんはなにしたんですかねぇ……(期待)
続きはよはよ
早くハッピーエンドで完結させるのだ(*´ω`*)
まきちゃんの記憶が消されたのか、マキちゃんが乗り移るのか、真姫ちゃんに戻ったのか…どうなるんや
始めます
--一年教室--
ガラッ
真姫「……」
凛「真姫ちゃーん!おっはよー!」
真姫「……おはようございます」
真姫(誰……だろう)
花陽「もう大丈夫なの?」
真姫「はい、後遺症も無いようなので出ていいと言われました」
花陽(…あれ?)
凛「よかったー!今日は真姫ちゃんをもとに戻せるかもしれないんだにゃ!」
真姫「え?」キョトン
凛「放課後にやるから楽しみにしてて!」
真姫「は、はぁ」
真姫(もとに戻す……?)
真姫(なんのこと?)
凛「あぁ~はやく放課後にならないかにゃ~」
花陽「楽しみ、だね」
真姫「はい」
花陽(…………)
--昼休み--
真姫(……)
花陽「ねぇ、真姫ちゃん」
真姫「……はい?」
花陽「ちょっと、私とお話ししない?」
凛「あ!かよちーん!凛も行くー!」バッ
先生「ダメです、星空さんは提出物を先に出すまでお昼はなしです!」
凛「うぇーん!先生のおにー!あくまー!」ブワッ
先生「ちゃんとやってこないのがいけないんです!」
花陽「……ここじゃ話しづらいから、中庭に行こ」
真姫「いいんですか?」
花陽「…二人っきりで、話したいんだ」
真姫「…そういうことなら」
--中庭--
モグモグ
花陽(誘ったはいいけど……)
真姫「…………」モグモグ
真姫(この子、私のなんなんだろう)
花陽(なんか近寄りがたいオーラ出してるよぉ……!)
真姫(確か……かよちんっていう)
花陽(……ううん!初めからあきらめちゃダメ!)
真姫(多分、あだ名でしょうね)
花陽(真姫ちゃんや凛ちゃんにいっぱい助けてもらったんだから)
真姫(聞いてみるだけ聞いてみよう)
花陽(今度は私が助ける番だよね!)グッ
まきぱな「「あの」」
「「え?」」
「「…………」」
真姫「…私からいいですか?」
花陽「…うん」
真姫「あなたは……誰ですか?」
花陽(!)ビクッ
花陽(やっぱりだ、あの時のこと、何もかも覚えてないんだ)ホロリ
--放課後--
穂乃果「えーっ!じゃあ真姫ちゃん帰っちゃったの?」
凛「うん、なんかすごく急いでる感じだったにゃ。呼ぼうとしたら凛は先生に呼び止められちゃうし」
凛「かよちんはお昼からずっとこんな感じだし」
花陽「…………」シュン
絵里「大丈夫?花陽」
にこ「何かつらいことでもあった?」
花陽「うん……実はね」グスッ
海未「そんな……」
ことり「真姫ちゃんが私たちのこと…」
凛「また、忘れちゃったなんて……」
絵里「…まずいわね、記憶を取り戻すのに大分遠ざかってしまった気がするわ」
にこ「これからどうするの?前みたいに1からやり直す?」
花陽「…それも難しいと思う、なんか近寄りがたい雰囲気出してるし」
花陽「一人に慣れてそうな、初めて会ったときと同じ感じだった」
希「……とりあえず、今日は練習しよか」
海未「希?」
希「すこし体動かしてすっきりさせよ?そうしたほうがいいアイディア浮かぶかもしれへんし」
絵里「……その通りね、今はこの暗い雰囲気をどうにかしましょう」
穂乃果(…………)
--真姫の部屋--
真姫(なんだったんだろう、今日の)
真姫(まぁいいや、私は私で、勉強しなきゃ)
真姫(……あれ?)
真姫「こんなぬいぐるみ、あったっけ」ヒョイ
ズキッ
真姫「うっ……!」ボスッ
ザザッ
大丈夫だよ、真姫ちゃん、可愛いもん!
とれたー!
うーむ、よし!UFOキャッチャーしに行こう!
はい、真姫ちゃんも一口どうぞ!
じゃあ、これ!
ザザザザ……
真姫「うっ…」フラッ ボスン
--数分後--
真姫「うん…」パチ
ムクリ
真姫「あっ……そっか……また倒れたんだ」ズキズキ
真姫「…なんで一週間だけなのに忘れていたんだろう」
真姫「……会いに、行かなきゃ」
真姫「……もう6時だけど」
真姫「まだ間に合う!」ダッ
--秋葉原--
真姫「ハァ、ハァ……」
真姫(音ノ木坂の制服の人たちは見るけど、違う……)
真姫(学校に、いるかな?)タッ
クラスメイト「あれ?西木野さん?」
真姫「え?」
クラスメイト「今日練習は?」
真姫「あ、うん……」モジモジ
クラスメイト「……ふーん」
クラスメイト「もうこの時間は部活禁止だから、みんな帰ってると思うよ」
真姫「…え?」
クラスメイト「なんか複雑な事情あるみたいだし、聞かないでおくね」
クラスメイト「とりあえず今学校に行ってもダメだよってことしか言えないけど」
クラスメイト「小泉さんと、仲直りしてね?うちら一年はクラス一つだけだし、居心地悪くなっちゃうじゃん?」
真姫「…うん!ありがとう!」タッ
真姫(学校にいないってことは、じゃあ次は神田明神に行ってみよう)タッタッタ
「あれ?真姫、ちゃん?」
真姫「え?」
真姫「あ……」
花陽「……」スッ
真姫「ま、待って!花陽ちゃん!」グイッ
花陽「え……」
真姫「ごめんなさい!私、起きたとき何も思い出せなくて」
花陽「思い出したの?本当に?」
真姫「全部じゃないけど、この一週間のことは、全部」
花陽「よかったぁ、様子が全然違ったからまた全部忘れちゃったんじゃないかって思ったよ」
真姫「それでも、あなたを傷つけてしまった」
花陽「ううん、少し驚いただけだから」
花陽「それより荷物もないのに制服姿でどうしたの?」
真姫「ちょっと、用事があって」
花陽「そっか」
真姫「花陽ちゃんは?どうして練習着なの?」
花陽「え、えっとね、恥ずかしい話なんだけど、またちょっと太っちゃって……///」
真姫「あぁ、だから走り込みしてるんだ」
花陽「うん、このことはみんなに内緒にしててね?」
真姫「わかったわ、私と花陽ちゃんだけの秘密!」
花陽「あ、じゃあ行くね?また明日学校で会おうね!」
真姫「うん!」
--神田明神--
真姫「はぁ、はぁ、はぁー……」
真姫(いるかな……)
「あ、真姫ちゃん」
真姫「え?」クルッ
穂乃果「どうしたの?こんなところで」
真姫「……あ、あ……!」
真姫(会えた…!)ホロリ
真姫「穂乃果、ちゃん……!」ポロポロ
穂乃果「よかった、思い出したんだね」
真姫「うん、ごめん、ごめんなさい、ぐすっ、みんなから離れちゃって……!」ポロポロ
穂乃果「……」
ギュッ
穂乃果「大丈夫だよ、ね?」
穂乃果「私は、真姫ちゃんが私たちを覚えててくれたほうが嬉しい」
穂乃果「だから、安心して?」
真姫「うん、うん」モギュー
穂乃果「びっくりしたよ、真姫ちゃんが私たちを思い出してくれますようにってお願いして帰ろうとしたら息切らしてるんだもん」
真姫「ここにもいなかったらあきらめて帰ろうと思ってました」
穂乃果「え?連絡すればすぐ会えるのに……」
真姫「…あ」
真姫「あー!そうだよ!」
真姫(うわぁあぁぁぁ恥ずかしい///)
穂乃果「でもさ」
穂乃果「こうやって会えたってことはすごいことだよね!」
穂乃果「本当に私たち、気が合うね!」
穂乃果「はっ、実は前世では人生のパートナーだったり!?」
穂乃果「そしたら運命の巡りあわせだね!」
真姫「そんな……///」
ゴロゴロ…… カッ
ドォーン.... ゴロゴロゴロ
ザァァァァァ
真姫「きゃあっ!」ガバッ
穂乃果「うわぁー!雨だー!雷だー!ま、真姫ちゃん!とりあえずうちに行こう!」グイッ
真姫「うん!」
--高坂家--
穂乃果「はぁー!雨まで降るなんてねー!」フキフキ
真姫「ごめんなさい、タオルも借りてしまって」
穂乃果「いえいえ、お互い助け合わないとね!」
真姫「でも、すごい雨……」
穂乃果「外は土砂降りで雷までなってるし、今日はうちに泊まっていってよ」
真姫「え?で、でもご迷惑じゃ……」
穂乃果「いいのいいの!」
真姫「あ、じゃあ先に泊まると連絡しなきゃ」スッ
真姫「……あ」
穂乃果「どうかした?」
真姫「充電、切れちゃってる……」
穂乃果「…………」
穂乃果「えぇー!?」
真姫「やっぱり帰らなきゃいけないかな」
穂乃果「だめだめだめー!絶対だめー!」ガシッ
真姫「うえぇ!……どうして?」
穂乃果「こんな時に無理して体壊しちゃったら元も子もないじゃん!」ズイ
穂乃果「絶対!この家から出ちゃダメなんだからね!」ズイズイ
真姫「…………」コクコク
穂乃果「わかればよろしい!」フンス
真姫「そ、それより……///」
穂乃果「なに?」
真姫「あの、ち、近い///」
穂乃果「ん?あぁ、ごめんごめん、穂乃果、お母さんに伝えてくる!」スッ
真姫(はぁ、すごくいい匂いしてた……)ポッ
穂乃果「お母さーん!今日真姫ちゃん泊めていくからねー!」
ほのママ「いいけど、じゃあ一階から布団もっていきなさーい」
穂乃果「わかったー!」
穂乃果「じゃあ、ちょっと行ってくるね!」
真姫「うん」
真姫「…………」
真姫(あ、あの時のプリクラ……)
真姫(これがなかったら、思い出すこともなかったんだよね)
穂乃果「よっ、ほっ……」フラフラ
穂乃果「ふぃー……布団って大きいから前が見えないんだよねぇ」ボスッ
真姫「言ってくれたら手伝ったのに…」
穂乃果「真姫ちゃんはお客様なんだからさせませーん」
穂乃果「布団はこっちでやっておくから真姫ちゃんはお風呂に入ってきたら?」
真姫「え?」
穂乃果「制服もぬれちゃってるし、着替えはこっちで用意しておくから」
真姫「……うん」
穂乃果「それよりもさ、どうやって思い出したの?やっぱりショック療法?」
真姫「ううん、ぬいぐるみとプリクラを見たらふわって」
穂乃果「ほぇー!あれが私たちを繋ぎ止めたんだね!」
穂乃果「じゃあ、真姫ちゃんの思う懐かしいものがあれば本当の記憶も戻るかもしれないんだね!」
真姫「そうかも」
真姫「あ、あの」
穂乃果「ん?なあに?」
真姫「…………」
真姫「やっぱり、なんでもない」
穂乃果「ん?……まぁいっか!じゃあお風呂お風呂!」
穂乃果「はぁー、いい湯だったねぇ……」
真姫「一緒に入ること、ない……///」
穂乃果「え?でも合宿で一緒に入ったし……」
真姫「でも、二人きりで入ってないし……」
穂乃果「え?」
真姫「はい?何か?」
真姫(あれ?でもなんでそのことを覚えてるんだろ……)
穂乃果「思い出してきたんだね!真姫ちゃーん!」ガバッ
真姫「ひゃああ!」
穂乃果「これなら明日やっても大丈夫だねー!やったー!」スリスリ
真姫「んぁ、恥ずかしい……///」
真姫(ほっぺやわらかーい……)
シャッ
ほのママ「二人ともー、ご飯出来たから食べ……」
ほのまき「「あ」」
ほのママ「ご、ごゆっくりー」パタン
穂乃果「待ってー!誤解だからー!」ダッ
真姫(…………///)ボンッ
穂乃果「いやぁ、誤解を解くの大変だったねぇ」
真姫「所構わず抱き付くから……」
穂乃果「……ごめんなさい」
真姫「わ、私は別にいいんですけど……///」
穂乃果「そっか!じゃあ大丈夫だね!」
真姫「そういうことじゃなくてー!」
穂乃果「いいじゃんいいじゃん!」
穂乃果「じゃあ、明日も早いし寝よっか!」
真姫「もう……」
穂乃果「電気消すねー」パチッ
真姫「…おやすみなさい」
穂乃果「おやすみー」
穂乃果「…………」
真姫「……」スースー
穂乃果「…………」ゴソゴソ
真姫「ん……」ゴロン
真姫「……んん!?」ビクッ
穂乃果「あ、起きちゃった?」テヘヘ
真姫「な、なにしてるんですか!」ガバッ
穂乃果「いやぁ、なんか他人の布団って入りたくなっちゃうんだよね」ムクリ
真姫「…………ねぇ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「なぁに?」
真姫「…………」ギュッ
穂乃果「うぇ!?真姫……ちゃん?」
真姫「私のこと、忘れないでね?」
穂乃果「え?」
真姫「お母さんに言われたの、記憶喪失の人間が元に戻ったら」
真姫「その時の記憶はなくなってしまうって」
真姫「だから、たった一週間のことだけど」ポロ
真姫「あなたのことが大好きだった『西木野真姫』のこと、忘れないで」ポロポロ
穂乃果「え…?」
真姫「私は、あなたのことが好き」モギュー
真姫「likeじゃなくて、loveの方、で」
穂乃果「…………」
真姫「女同士だから気持ち悪いかもしれないけど、それでも大好き」
真姫「ごめんなさい」ポロポロ
穂乃果「ううん、嬉しいよ」
真姫「え?」
穂乃果「私、そういうこと言われたことなかったから、すごくうれしい」
穂乃果「ねぇ、一緒に撮ったプリクラ、まだ持ってる?」
真姫「……うん、あのぬいぐるみと一緒に」
穂乃果「真姫ちゃん、私、いつまでも忘れない」ギュー
穂乃果「私なんかを好きだって言ってくれた真姫ちゃんだよ?忘れたくない」
穂乃果「だから、忘れそうになってもあのプリクラが教えてくれる」
穂乃果「真姫ちゃんが弾いてくれた音楽が、ちゃんと覚えさせてくれるから」
真姫「よかった、拒絶されたら……って思ったら怖かった」ポロポロ
穂乃果「うん……」モギュー
一旦ここまで
次あたりから話がたたむかなー
真姫ちゃんが戻ってもまきちゃんは…
どう進むのか気になる。乙
いいぞ~
マキちゃんがどう出るかだな
やっぱりほのまきはいいな(確信
乙
凄くいい
|ω・`)
---
--
-
マキ「……何してくれてるのよ!人形風情が!」バシッ
まき「……!」
マキ「あなたを全てリセットしたというのにどうしてまた取り戻すのよ!」
マキ「それもこれもあの穂乃果っていうやつのせいよ!」
マキ「あいつさえいなければ……!」ギリッ
マキ「でも、チャンスがないわけではないわ」
マキ「あなたの存在はもう消えかけている、記憶の齟齬が現れ始めているのがその証拠よ」
マキ「でも、こうして元の人格が縛り付けられている以上、私の人格が現実に現れる」
マキ「アハハハハハハ!元の日常に戻ることがこんなに幸せなんてね!」
マキ「楽しみだわ!アッハハハハハハ!」フワッ
まき「…………」
まき「……ねぇ」
真姫「……」
まき「起きてよ!」
真姫「う、ん……」
真姫「う……あなたは?」
まき「あなたの形をした……人形」
真姫「じゃああいつの仲間?」
まき「今は……違う」
真姫「どういうこと?」
まき「詳しくは話せないけど、もうじき私は消える」
まき「自分でもわかるの。もう役割を終える時なんだって」
真姫「……」
まき「あのね、私、すごい幸せだった」
まき「穂乃果ちゃんやμ’sのみんなと過ごした時間はとても素敵だった」
まき「穂乃果ちゃんに想いを伝えることもできた」
まき「だから、もう満足なの」
まき「ここから先はあなたが取り戻すべき」
まき「いまからその手伝いをするね」スッ
ガチャン
真姫「鎖が…」
まき「ねぇ、穂乃果ちゃんのこと、好き?」
真姫「うえぇ!?何恥ずかしいこと聞いてるのよ!///」カァァ
まき「私は、大好き」
真姫「……そう。私も好きよ」
まき「それはlike?それともlove?」
真姫「……内緒よ」プイッ
まき「えー!ずるい!」
真姫「あなたが自分でしゃべり続けただけじゃない」
まき「うっ……」
真姫「ありがとね」
まき「え?」
真姫「あなたが私にとってみんなが、どういう存在なのかもう一度教えてくれた」
真姫「穂乃果のことも……ね」ボソッ
真姫「だから、ありがとう」
まき「……うん!」
---
--
-
--翌日・早朝--
真姫「じゃあ、先に家に戻りますね」
穂乃果「うん、気を付けてね」
真姫「また、学校で」ニコッ
穂乃果「うん!」
真姫(急がなきゃ……)タタッ
真姫ママ「真姫ちゃん」
真姫「え!?お母さん!?」
真姫ママ「南さんの家から連絡があってね、明日の早朝に高坂さんの家からそっちに戻るはずだからって」
真姫「?どういう……」
真姫ママ「高坂さんの家がね、南さんのところに連絡したの、さ、帰りましょう」
真姫ママ「まったく、勝手に家を飛び出しちゃって」
真姫ママ「帰ったら、朝ごはんと一緒にじっくり説教してあげる」ニコッ
真姫「…………はい」
--2年教室--
穂乃果「ふーんふふーん♪」
ことり「どうかしたの?穂乃果ちゃん」
穂乃果「昨日ちょっとねーふんふふーん♪」
海未「心ここにあらず、ですね……」
穂乃果「ねぇねぇ二人とも!誰かに好きって言われたことある?」
海未「穂乃果は私にしょっちゅういうじゃないですか……」ハァ
ことり(……ん?)
ことり「穂乃果ちゃん!もしかして!」ガタッ
穂乃果「うん、そうなんだ。でもなかったことになっちゃうから」
ことうみ「「?」」
--放課後--
希「さぁ、始めよか」
絵里「それはいいけど、希、その格好は……?」
希「スピリチュアルパワーを溜め込むために祈祷士の格好や!」ババーン
ことり「やぁ~ん、希ちゃんかわいい~!」
海未「ことり……」
希「さぁ真姫ちゃん!この振り子をじーっと見るんや!」
真姫「は、はぁ……」
希「落ちついてな、リラックスして、じーっとみるんや」
カチッカチッ
穂乃果「5円に紐をつけたやつじゃない分、気合い入っているね」
にこ「こんなのに本当に効果あるの……?」
カチッカチッ
希「さぁ、真姫ちゃん、今何が見えとる?」
真姫「……振り子が揺れてます」
希「うーん、まだ浅いか。でも時間はある。もちっとだけ堪忍な?」
絵里「……いやぁ、エリチカ、暗いのこわいい、おうちにかえる……」
希「……へ?」
8人「えぇー!?」
花陽「まさか絵里ちゃん……かかった?」
凛「一番遠そうな人があっさりかかった!」
絵里「おうちにかえるぅ!」ダッ
希「まずい、絵里ちを別の場所に移すんや!凛ちゃん、花陽ちゃん頼むで!」
りんぱな「「 うん! 」」
絵里「離してぇ!帰るのお!」
凛「絵里ちゃん落ちついてあっちいくにゃ!」グイグイ
花陽「ほら、暗くないからね!」
絵里「やだぁ、暗いのこわい~!」
ガチャッバタン
6人「……」
希「他には……居なさそうやね」
真姫「…………」ウツラウツラ
ことり「……真姫ちゃん?」
真姫「……ん」パチッ
マキ「ふん、こんな小細工で……」
穂乃果「真姫ちゃんの雰囲気が変わった!」
にこ「ということは……成功!?」
マキ「何をいってるの?私はあんたらが知ってる奴じゃないわよ」
「え?」
マキ「あんたらにはほとほとうんざりしていたの、特にそこにいるサイドテールの女」
穂乃果「え!?ほ、穂乃果!?」
海未「これは……どういうことでしょうか?」
希「ウチが引っ張り出したんは真姫ちゃんの深層心理の部分かもしれん」
マキ「察しがいいじゃない、誉めてあげるわ、セクハラ女」
希「」グサッ
ことり「希ちゃん!?」
マキ「あんたたちに会ったばかりに私の人生めちゃめちゃよ。責任なんてとれないわよね?」
にこ「こんなどす黒い真姫ちゃんは初めてね……」
マキ「私は私が思ったことを素直に言ってるだけよ」
マキ「へっぽこ部長(笑)さん?」
にこ「うぐぅっ」グサッ
海未「にこ、気を確かに!」
にこ「ソーヨソーヨワタシハショセンリーダーニモナレナイウタモウマクナイワヨ・・・・・・」ブツブツ
海未「……あなたは自分のことを純粋だと言いたいのですか?」
マキ「そう、だから何を言ってもいいじゃない。だって『本人』が願った姿なんだから」
マキ「私は『西木野真姫』、自身が定められたレールを忠実に走る存在」
穂乃果「……違う」
穂乃果「全然違うよ!真姫ちゃんは人を傷つけるようなことはしない!」
マキ「あっそう。まぁ、この体を私が持っている限りあんた達は手を出すことはできないでしょう?」
穂乃果「真姫ちゃん!」ダキッ
マキ「なによ!暑苦しいから離しなさい!」
穂乃果「やだ!絶対に離さないよ!」モギュー
マキ「こんのぉっ……」スッ
パアンッ
海未「穂乃果!」
穂乃果「離さないよ……ぶたれたって、蹴られたって、なにされても離さないもん!」ギュー
マキ「……しつこいっ!」
バシッガッ ドカッ
穂乃果「痛くない!痛く……ないもん!」
海未「もう見てられません!!真姫!」
穂乃果「海未ちゃん、そこで見てて!」
穂乃果「穂乃果は大丈夫……大丈夫だから……!」
海未「穂乃果…」
海未「ことり、救急箱を」
海未「私たちは、まだ見届けるしかできないみたいです」
ことり「……でも……」
海未「まだ出るには早いだけです」
海未「今出ていったら、穂乃果に絶交されますよ?」
ことり「……わかった」
マキ「いい加減うざいのよ!目障りなのよ!しつっこいのよ!」
穂乃果「だって……それが、穂乃果だもん!」
マキ「もうあったまきた!」
ドンッ
穂乃果「うわぁっ!」バタッ
ゲシッ
穂乃果「うぐぅっ」
マキ「いい様ね!あんたはそうやって這いつくばってるのがお似合いよ!」
ゲシッゲシッ
穂乃果「痛くないもん……痛くないもん……!」
ことり「海未ちゃん、……もう我慢できない」
海未「私もです!絶交しても構いません!!穂乃果!」
ガシッ
マキ「なにすんのよ!」
海未「ことり!穂乃果を!」
ことり「うん!」
穂乃果「ゲホッ、ゲホッ……真姫ちゃん、力強いなぁ……」
ことり「ごめんね、やっぱり見てるだけなんてできなかったよ」
ことり「痛いところ、ない?」
穂乃果「心が……凄く、痛い」
穂乃果「あんな真姫ちゃん初めてだから。あれが真姫ちゃんの本音だと思うと、苦しい」
ことり「穂乃果ちゃん……」
海未「どうしました?穂乃果とやってバテましたか?」
マキ「くっ……」バッ
海未「っ!しまった!」
ガチャ バタン
穂乃果「真姫ちゃん、どこにいくの!?」
ことり「追いかけなきゃ!」
海未「手分けして探しましょう!」
ことり「希ちゃん、にこちゃん、起きて!」
「うっ……うちはセクハラ女……」グズグズ
「ごめん、いまなんにもやる気でないの……」チーン
ことり「駄目だこりゃあ……」
海未「絵里、花陽、凛!」ガチャ
凛「どうしたの!?」
海未「真姫が部室から逃げました」
花陽「大変!探さなくちゃ!」
絵里「ふぇえん、凛ちゃん、花陽ちゃん、まだここにいてぇ~」
花陽「あぁ、大丈夫だよ絵里ちゃん、泣かないで~」ナデナデ
海未「あぁ……無理そうですね」
海未「こうなっては仕方ありません。私は一階から行って二階を、ことりは二階と三階、穂乃果はここで待っていてください。これでいいですね?」
穂乃果「私は、大丈夫だから」
ことり「ダメだよ、ここにいて?」
海未「無理をしすぎるのが穂乃果の悪いところです。私たちを信じて待っていてください」
穂乃果「……うん」
海未「ことり、行きましょう」
ことり「うん!」
ガチャッ バタン
穂乃果(やっぱり、待ってるだけなんて、できない!)
穂乃果(海未ちゃんとことりちゃんが探していない場所……)
穂乃果(屋上に行ってみよう!)
穂乃果(うぅ、体中蹴られたりしたせいですごく痛い……)
穂乃果(でも!)ヨロッ
--屋上--
マキ「ハァ、ハァ、もう、なんでここに来ちゃったのよ、私は……」
ガチャッ
穂乃果「見つけたー!」
マキ「うぇ!?しまった!」
穂乃果「……ねぇ、真姫ちゃん、本当に私たちのこと、嫌いなの?」
マキ「…嫌いよ、だいっきらい!」
マキ「あなたは私の将来をつぶす疫病神!私を夢から遠ざけるのよ!」
穂乃果「私は、真姫ちゃんのこと、大好き」
マキ「はぁ?なにそれ、気持ち悪い!」
穂乃果「そうだよね。でもね、それでも、だいすきなの!」
穂乃果「怒ってる真姫ちゃん、笑ってる真姫ちゃん、難しい顔してる真姫ちゃん、おしとやかな真姫ちゃん、どんな真姫ちゃんも大好き」
マキ「やだ……やめてよ」ズキッ
マキ「うっ……!」
穂乃果「真姫ちゃん!」
マキ「来ないでぇ!」
穂乃果「やだ!行く!」
マキ「なんで……なんでよぉ……」
ギュッ
穂乃果「捕まえた」
マキ「……離しなさい」ズキズキ
穂乃果「大丈夫だよ……あっ」フラッ ガッ
マキ「へっ」
バターン
マキ「うぐっ」ゴスッ
穂乃果「いたたたたた……あっ」
穂乃果「真姫ちゃん、大丈夫!?」
穂乃果「…………」
穂乃果「保健室、海未ちゃんたちに知らせなきゃ!」
--保健室--
真姫「ん……」パチリ
真姫「なんで私、保健室に……?」ムクリ
真姫「確か、後頭部になんか当たったまでは覚えてるんだけど…」
穂乃果「ぐぅ……」
真姫「……穂乃果?」
穂乃果「スー……スー……」
真姫「やだ、ばんそうこうだらけだし、制服もボロボロ……」
真姫「また、なにやらかしたのかしら」クスッ
真姫「本当に、大変な人なんだから」ナデナデ
穂乃果「ぇへへ、真姫ちゃん……だーいすきー」
真姫「なっななっ!なにいってるのよ!///」カアァ
穂乃果「ふぇ?」ムク
真姫「あっ」
穂乃果「真姫ちゃん……おはよう」ポケー
真姫「……おはよう、穂乃果」プイ
穂乃果「真姫……ちゃん」ウルウル
真姫「どうしたの?私がそんなに変?」
穂乃果「ほんとに、本当に、真姫ちゃん?」
真姫「当たり前でしょ?何をいってるのよ」
穂乃果「ま……、ま……真姫ちゃん!真姫ちゃーん!おかえりー!」モギュー
真姫「うえぇ!?ちょ、ちょっと待ってよ!なに?どういうこと?」
ガラッ
海未「穂乃果、真姫の様子は……」
穂乃果「真姫ちゃん真姫ちゃん真姫ちゃーん!」ギュー
真姫「う、海未!はやくこの子どかすの手伝ってよ!」グイッ
海未「真姫……!よかった、本当によかった……!」グスッ
真姫「ハァ?なんなのよ、もう!」
--おしまい--
以上で終わりです
まぁ初投稿にしてはまだ読めるほうじゃなかったかなと
駄文にならないように配慮してたつもりでしたけど空気になる子がちらほらいますね
あぁいうのは極力避けたいですね
ルート構築は最初にしたんですけど投稿する間や手直ししてる間にアイデアがポンポン出たので当初より多くなりましたね
読んでいただいた方には本当に感謝です
おつー
おもしろかった。
乙
素晴らしいほのまきだった
欲を言えば後日談みたい
おつー
この真姫ちゃんはやっぱりまきちゃんのことは知らないのかな?
乙です 素晴らしいほのまきだった
>>1よ
お前ならまだいけるはずだ
まきとマキにも救いが欲しいのですが
最後が駆け足気味だったのが少し惜しかったかも。
まきちゃんとマキちゃんについてもう少し話があったらな、って
なんにせよ超乙乙
おつー
後日談がみたいなー(ボソッ
ーーーー皆様、これで終わりだと本当に思っていますか?
急転直下準備やー!
確かに終わりとは言ったが、HTML化の依頼を出すとはだれも言っていない
つまりッ!
まだ話は続くということッ!
(ルール違反だったりするんでしょうか)
(大人しく新スレ立てたほうがいいんですかね)
いいぞいいぞー
いえ、そのままでいいよ
↑新スレの話
なんか別に大丈夫らしいのでちょいと続きかきます
真姫「もう……なんですぐ助けてくれないのよ……」ムスッ
海未「すみません、感極まって、つい……」
真姫「それで?なんで私が起きたくらいでそんなに喜ぶわけ?」
海未「それは、真姫の記憶が戻ったからで……」
真姫「なにそれ?どういうこと?」
穂乃果「えっ……」
--数分後--
穂乃果「えーっ!じゃあこの一週間のこと何にも覚えてないの!?」ズイッ
真姫「だから言ってるじゃない!起きたら一週間分日にちズレてるんだから」
花陽「本当に何にも覚えてないの?」
真姫「ええ。なんにも」
真姫「あ、そうだ。花陽、この一週間の授業のノートと何をしたか教えてくれる?」
花陽「うん、私で良ければ」
凛「凛のもつかってー!」
真姫「いやよ、あなたのノートよだれで汚れてるじゃない」
凛「にゃぁっ!?ひどーい!」ウワーン
真姫「その代わり、体育のコツ、教えてくれる?」
凛「ま……」プルプル
真姫「ま?」
凛「真姫ちゃぁぁあぁぁああん!」ギュー
真姫「うえぇぇ!?」
絵里「それにしても本当に元に戻ってくれて良かったわ」
にこ「誰かさんは催眠に引っかかって怖いとか何とか言って役に立たなかったけどね」
海未「あなたはへっぽこと言われてへこんでいたではないですか……」
にこ「うっ!そ、それはそんなことを真姫ちゃんから言われるなんて思ってなかったからよ!」
真姫「え?私、そんなこともいったの?」
希「うちにセクハラ女ともいうとったで」
絵里(ここぞとばかりに責め立てるわね…)
真姫「知らなかったとはいえ、ごめんなさい……」
のぞにこ「」
希「ご、ごめんな真姫ちゃん、そういうつもりじゃなかったんやけど」アタフタ
にこ「そうそう!真姫ちゃんの口から出る言葉じゃなかったと思って、つい!」
真姫「そう?なら謝らないけど」
希「もう聞いちゃったから差し戻しは無理やでー♪」
真姫「あなたねぇ……もう」
にこ「アイドルに向かってへっぽことか言うなんて許せないわ!訴訟も辞さないわよー!」
真姫「なんでそうなるのよー!」
ギャーギャー
ことり「しばらくこの話題で持ち切りになりそうだね」
穂乃果「うん、そうだね」
穂乃果(…………)
穂乃果「本当に、忘れちゃったんだね……」ボソッ
ことり「…どうかした?」
穂乃果「ううん、なんでもない!」
いったんここまで
続きは結構かかるかも
もうちょっとじゃなくてもいいんですよ(チラッ
終わったと思ったのに完全に裏切られた(もちろんいい意味で)
期待してます
|・`)
--西木野邸--
真姫「ただいまー」
真姫ママ「おかえりなさい、今日はどうだったの?」
真姫「……戻ったよ、記憶」
真姫ママ「え…?」
真姫「心配かけてごめんなさい」
真姫ママ「……」ペタペタ
真姫「え?ちょ、何!?」バッ
真姫ママ「……熱はなし、視点もはっきりしてる。……嘘じゃないのよね」
真姫「いきなり顔触って何言いだすの?」ムッ
真姫ママ「良かった……、本当に、よかった……」ダキッ
真姫「わぁ!……ごめんなさい」ギュッ
真姫ママ「じゃあ、今日は腕を振るわないとね!ちょっと買い物行ってくるわ!」タタッ
真姫「もう、そんなのしなくていいのに……」クスッ
真姫ママ「これくらいもできなきゃ、親失格よ!」
真姫「そう?じゃあ私も行く」
真姫ママ「そうね、真姫ちゃんに選んでもらわなきゃ」
真姫ママ「張り切って銀座のレストランにでも行きましょうか!」
真姫「……ママの手料理が、食べたいかな」
真姫ママ「真姫ちゃん……!」パァァ
真姫「ほら、行きましょう?」
真姫ママ「ええ!」
-真姫自室-
真姫「もう、ママ作りすぎ……」ゲフッ
真姫「忘れないうちに花陽から借りたノートを写しておきましょう」
真姫「ん?」
真姫「こんなぬいぐるみ、持っていたかしら」ヒョイ
真姫「?なんか持ってる」スッ
真姫「……プリクラ?」
真姫「え!?穂乃果と映ってる!」
真姫(しかも、なにこれ…………)
真姫「電話、電話……」ピッ
プルルルルルルル
真姫「どうしたの?なんで出ないのよ…」
ピッ
真姫「……明日、穂乃果に聞こう」フゥ
真姫「さてと、勉強、勉強……」ポスッ
真姫(…………)
真姫(うらやましいな……)
---
--
-
マキ「くぅっ……!」
真姫「ごめんなさい、今のあなたを自由にしておくわけにはいかないの」
マキ「何で!?何でよ!私は正しい!どうして正しいことが認められないのよっ……」
真姫「……ごめんなさい」
マキ「わかってるの!?私たちは医者になれなかったら、人間として認められないのよ!?」
マキ「この道が、正しいはずなの……!」ポロ
真姫「…わかってる、でも、正解ってこれだけじゃないと思う」
マキ「……え?」
真姫「みんなと一緒にいる時間も私には大事だと思ってるの」
真姫「欲張りだってのは分かってるわ」
真姫「もちろん将来を捨てる気もない」
真姫「だから、もうちょっと、私を信用してくれない?」ニコ
マキ「…………」
マキ「わかった、でも覚えておきなさい」
マキ「いつか、あなたを裏切る人が現れる」
マキ「それに耐えられるようになりなさい」
マキ「ふあぁ、話していたら眠くなっちゃったわ」
マキ「せいぜい頑張んなさい」
マキ「じゃ……おやすみ」
真姫「大丈夫、私は後悔なんかしない」
真姫「後悔したくないから…」
--数日後・部室--
ガチャッ
絵里「遅くなってごめんなさい!ってみんなは?」
海未「穂乃果とことりは掃除当番で遅くなります。ほかのメンバーは…」
海未「奥の部室にいますよ」
絵里「どうして?」
海未「……見ればわかります」
絵里「……?」
ガチャ
真姫「……」ムスッ
のぞにこりんぱな「…………」セイザー
バタン
絵里「え?どういうことなの?これ」
海未「私が来た時にはもうこうなっていたので私もわかりません」
海未「ただ、真姫がものすごく怒っている、ということだけはわかります」
ガチャ
真姫「エリー、海未、聞きたいなら入っていいわよ」
うみえり「……」
真姫「さぁ、二人にもわ か る よ う に 説明しなさい」ゴゴゴゴゴゴゴ
海未(真姫からプレッシャーが……)
花陽(真姫ちゃん……怖いよぉ)カタカタ
凛(下手に言い訳したら殺されそうにや……)プルプル
にこ「……希が面白そうだからって真姫ちゃんの行動をビデオに撮ってたのよ」
希「ちょ、にこっち!うちを売るん!?」
にこ「責任はとるってあんたは言ってたでしょうが!」
希「それとこれとでは話がちがーう!」ウワーン
絵里「希とにこの事情はわかったけど、凛と花陽は?」
真姫「二人も同罪よ」プンプン
海未「え?」
凛「希ちゃんに言われた時は面白そうだにゃーって思って、つい……」
花陽「私はやめたほうがいいって言ったんだけど……」
凛「かよちんは希ちゃんが1年の授業中の風景を撮れるのが凛とかよちんだけだからって仕方なく……」
海未「つまり……」チラッ
絵里「こんな馬鹿げたことになったのは」チラッ
希「すいませんでしたぁー!」ドゲザー
絵里「はぁ、もうなにやってるのよ」
希「だって、だって面白そうだって思ったんやもーん!」ウワーン
にこ「にこはー、やめたほうがいいよーって希ちゃんに言ったんだけどー」
真姫「言い訳はいいの!」ダンッ
6人「ひぃっ!」
海未(こんなに怒ってる真姫は初めて見ました……)
凛「ま、真姫ちゃん落ち着くにゃ……」
真姫「……ふんっ」プィッ
凛(ほっ……)
絵里「そもそもなんでこんなのがばれたわけ?」
にこ「えーっと、それは……」
--数分前--
希「にこっちー、そろそろあの映像の編集に入らん?」
にこ「何言ってんのよ!もし真姫ちゃんが来たらどうするの!きっと鬼の形相で怒るわよ……!」ゾワァ
希「平気やって、データを取り出すだけやから」
にこ「本当でしょうね?」
希「本当やって!」
にこ「ちょっと待って」ガサゴソ
にこ「……はい」スッ
希「おおきに~♪」
希「…………」
希「せっかくだから、ちょっとだけ見よっか」ニシシ
にこ「やめなさいって!」
希「平気平気~♪ おぉ、こんなに初々しい真姫ちゃんもかわいいなあ~♪」
にこ「だめだ、止まる気配がない……」
ガチャ
まきりんぱな「おつかれ(様)~」
のぞにこ「あ」
のぞにこ(……ヤバい!)
凛「何見てるのかにゃ?」
にこ「なななななんでもない!なんでもないにこ!」
花陽「あ、それって」
真姫「なに?」
にこ「希!早く消して!」ガバッ
希「にこっちが邪魔で見えないんよ!」アタフタ
真姫『そっか……矢澤さんてすごいんですね』
にこ『当然よ!』
のぞにこ(……あぁ、終わった……)
真姫「何で私の声が聞こえるの?」
花陽「ま、待って真姫ちゃん!これ新しいPVだから!」
凛「そうにゃ!にこちゃんをセンターにするPVを作るってあったでしょ!?」
にこ(花陽、凛……!)ジワッ
真姫「そんなこと、決めた覚えはないけど?」
真姫「いいからどきなさい」グイッ
希「だ、駄目や!」バッ
真姫「いいから」グイッ
希(にこっち、ごめんな……)
真姫「これ……私?」
真姫「……いつ撮ったの?誰がとったの?」
真姫「…………」プルプル
凛(真姫ちゃん顔真っ火にゃ……)
花陽(あ……あぁ……)
真姫「にこちゃん!希!洗いざらい全部話しなさーい!」グワーッ
--現在--
にこ「というわけです」
海未「ちょっと待ってください、今の話では凛と花陽が正座する理由が薄いのですが」
にこ「二人は自己申告よ、まったくお人よしなんだから」
真姫「にこちゃんは黙る!」クワッ
にこ「はいぃ!」ビクゥッ
真姫「……はぁ」
真姫「別に怒ってるわけじゃないわ、ただ、恥ずかしくて、気が動転しちゃって」
海未(いや、あれは……)
絵里(どうみても怒ってたわよね……)
真姫「……ねぇ、今の私と少し前の私、どっちが良かった?」カミノケクルクル
6人「え?」
真姫「どっちのほうが好きだったかって聞いてるの!」カァァ
6人「……」
花陽「…どっちも好きだよ」
真姫「え?」
花陽「私は、どっちも好き」
花陽「お姉さんみたいに精一杯支えてくれる今の真姫ちゃんも、ふわふわしてた真姫ちゃんも、どっちも好き」
花陽「私は、真姫ちゃんがここにいてくれるだけでうれしいから」ニコッ
真姫「花陽……うん、ありがとう」
真姫「ごめん、みんな。すっきりしたわ」
真姫「……これからも、その、よ、よろしくね?///」メソラシカミノケクルクル
6人「」ズキューン
にこ「し、仕方ないわねー!」
希「それでこそ真姫ちゃんや!」
凛「真姫ちゃーん!」
花陽「ごめんね、隠し撮りなんてことして」
真姫「いいのよ、もう終わったことだし」
真姫「けど、このビデオは没収よ」
希「えぇー!そんな殺生なー!なにとぞお許しをー!」
真姫「ダメ!こんなものを何度も見せられる身にもなりなさいよ!」
希「じゃあ隠し撮りしたこと許さなくていいからビデオを返してー!」
希「お願いよぉ、真姫ちゃん……」ウルウル
真姫「……ダメなものはダメなんだから!」
希「かくなる上は……」グッ
希「わしわしやー!」バッ
真姫「そんなことしたら、希のこと一生許さないわよ?」
希「……はい」シュン
凛「おー、真姫ちゃんつよいにゃー」
海未「希が勝手に自爆していただけのような……」
にこ「ま、自業自得よね」
絵里「にこ、あなたも反省しなさい」
にこ「はーい」
ガチャッ
ことほの「おまたせー!」
穂乃果「ってあれ?みんなどこに行ったの?」
ことり「奥の部屋にいるんじゃないかな」
海未「穂乃果、ことり」ヒョコッ
ことり「ごめんね、思ったより遅くなっちゃった」
穂乃果「なんで部室の奥にみんないるの?」
真姫「何でもないわよ、ほら、さっさと練習しましょう」
穂乃果「!」ビクッ
穂乃果「う、うん!よーし、今日もがんばろー!」
ことり「おー♪」
真姫「…?」キョトン
穂乃果(…………ごめん)ズキン
真姫(……どうしたのかしら)
穂乃果(やだ……真姫ちゃんの顔、見れない)
-屋上-
海未「ワン、ツー、スリー、フォー」
海未「穂乃果、遅れていますよ!」
穂乃果「ご、ごめん!」フラッ
穂乃果「あっ!」ズテッ
ことり「穂乃果ちゃん!」
絵里「もう1時間もやってることだしここで休憩にしましょう」
穂乃果「ご、ごめん!まだ大丈夫!続けよ!」
真姫「穂乃果、無理しないの」
穂乃果「む、無理なんてしてないよ!」
穂乃果「真姫ちゃんだって病み上がりなんだから無理しちゃだめだよ!」
真姫「それとこれとは違うし、私はまだまだ平気よ!」
穂乃果「ほんとに?息、上がってない?」
穂乃果(嘘、なんでこんなこと言っちゃうの?)
真姫「なんですってぇ!?」
希「まぁまぁその辺にしとき、こんなので体力使うこともあらへんよ?」
ほのまき「むぅ……」
海未「ではここで一旦休憩にしましょう」
8人「はーい」
真姫(なんで、目を合わせて話してくれないのよ……)
-練習後-
にこ「穂乃果の様子がおかしい?」
真姫「ええ、私を見るとなんだか元気をなくしていくのよ」
真姫「最近は目を合わせて話してくれないし」
凛「気のせいじゃないかにゃ?」
真姫「だといいんだけど……」
花陽「何か気になるの?」
真姫「ほら、私が記憶を失っている間は穂乃果が率先して私を助けてくれていたんでしょう?」
凛「うん」
真姫「その時に多分私が何かしたのかもしれないから」
真姫「それさえわかればいいんだけど……」
にこ「あの子ならすぐ教えてくれると思うけど?」
真姫「それができたら苦労しないわよ!」バンッ
凛「……真姫ちゃん、なんか変だよ?」
真姫「べ、別に私は普通よ!」
にこ「どこがよ?明らかにいつもの真姫ちゃんとは違って感情的よ?」
真姫「……むぅ」
花陽「どうかしたの?」
真姫「…………なんでもない」フイッ
-帰り道-
真姫「はぁ……」
にこ「まーた溜め息して、幸せ逃げちゃうわよ?」
真姫「わかってるわよ……はぁ」
にこ「ねぇ、穂乃果と、どうしたいの?」
真姫(穂乃果と……?そんなの決まってる)
真姫「いつもと同じように接してほしいのよ。誰かとぎすぎすしたままでいたくない」
にこ「そう?ならいいけど」
にこ「みんなにも言っておくわ、穂乃果と真姫ちゃんが話せるようにってね」
真姫「そんなことしなくていいわよ!これは私の問題なんだから」
にこ「今のあんた、助けてほしくて仕方ないって顔してるわよ?」
真姫「うっ……」
にこ「辛いなら辛いって言いなさいよね、何でもかんでも意地張ってたら疲れちゃうじゃない」
真姫「にこちゃん……ありがと」
にこ「いいのよ、友達でしょ?」
真姫「……うん」
にこ「その代わり、なんかおごんなさい」
にこ「そうね、いい感じにおなかすいたしオムライス!」
真姫「はいはい」
真姫(ほんとに、ありがとう、にこちゃん)
にこ「ほらー!置いていくわよー!」
真姫「走ったってオムライスは逃げないわよ、まったく、子供なんだから」
にこ「なんですってぇー!人が気を遣ってやってるっていうのにー!」
真姫「はいはいわかりました」ヤレヤレ
-同時刻-
穂乃果「…………」
海未「どうかしましたか?」
穂乃果「ううん、少し前のことのはずなのに、なんだかとっても昔のことみたいに思えてさ」
ことり「真姫ちゃんのこと?」
穂乃果「うん、最初は自分のせいだからどうにかしようって思ってた」
穂乃果「でも……」
ことり「でも?」
穂乃果「……ごめん、なんでもない!」
海未「もしかして、そのことが原因なのではないですか?」ズイッ
穂乃果「そうじゃないよ!」
海未「そうそうあるわけでもないですし、ああいった経験は貴重なものですからね」
海未「今の真姫と重ねて以前の真姫を思い浮かべてしまっているのでしょう?」
穂乃果「うん……」
海未「大丈夫ですよ、すぐに今の真姫に慣れるはずです」
海未「あの真姫を忘れてしまうかもしれませんが……」
穂乃果「!」ビクッ
ことり「穂乃果ちゃん?」
穂乃果「……ごめん、先帰るね!」ダッ
海未「あ、穂乃果!」
穂乃果「また明日ねー!」
ことり「どうしたのかな……?」
海未「わかりません……」
ことり「海未ちゃん、なんか言っちゃいけないこと言ったんじゃないの?」ジッ
海未「えっ!?」
穂乃果「ハァッ…ハァッ…ハァッ…」タタタ
穂乃果(真姫ちゃんを見るたびにあの夜を思い出しちゃう)
穂乃果(あれから真姫ちゃんはいつも通りになった)
穂乃果(それはもちろんとっても嬉しいことなんだけど)
穂乃果(始めはプリクラを見るたびにあの夜のことを思い出したんだけど)
穂乃果(時間が思い出になって、、私の心を締め付ける)
穂乃果(思い出すたびに、あの真姫ちゃんが遠くなっていく)
穂乃果(これが恋なんだっていうのなら、なんて悲しいんだろう)ポロ
穂乃果(すぐに会えるのに、もう会えないなんて)
穂乃果(苦しいよ……)ズキン
書き溜めが尽きた
おやすみなさい
乙
切ないな
>>210-212らへん見返したら胸が痛い……
乙
素晴らしいほのまき
出先なう
帰ったら更新します
必ずします
|`)
-夜・西木野邸-
真姫「…………」カチカチ
真姫(やっぱり無い、穂乃果、ことり、海未と映っているのがほとんどない)
真姫(希は2年にカメラを渡していないの……?)
真姫「……」スッ
プルルルルルルル
希『もしもーし』
真姫「もしもし、夜遅くにごめん」
希『別にええよ?で、どうしたん?』
真姫「ビデオの件についてなんだけど」
希『えぇ~!?まだこの希ちゃんをいじめる気なん?』
真姫「違うわよ!……カメラ、穂乃果たちには渡してないの?」
希『うん?そうやね。海未ちゃんにはつっぱねられたし、ことりちゃんはああ見えて忙しかったし』
真姫「穂乃果には?」
希『……最初から最後まで渡せなかったなぁ』
真姫「どうして?」
希『なんか焦ってたり、意気消沈したりで忙しそうやったし』
真姫「……そう」
希『で?ビデオの感想は?』
真姫「……聞きたいの、そこじゃないんじゃないの?」
真姫「あえて言うけど、趣味悪いわ」
希『ちぇーっ。…穂乃果ちゃん、そんな気になるん?』
真姫「うっ……。うん。本当はにこちゃんにも隠してたことなんだけど」
希『うちには話してくれるん?嬉しいなぁ』
真姫「希にはいろいろ助けてもらったし、悩みとかちゃんと聞いてくれるから」
希『そっか!…それで、どうしたいん?』
真姫「穂乃果に、告白したい」
希『……うん』
真姫「でも、今の穂乃果は私と向き合ってくれないし」
希『そうやね、最近の二人を見ていたらなんとなくわかる気がする』
真姫「……どうしたらいいの?私、こういうの全然わからなくて」
希『うーん、海未ちゃんやことりちゃんに聞いてみるのもええんやないかな」
真姫「なるほど、確かに幼馴染の二人なら何か知っているわよね」
真姫「……ありがと、希」
希『ええんよ、ほな、また明日ね』
真姫「……うん、お休みなさい」
ピッ
真姫「……もう時間も時間だし、海未たちには明日学校で聞こう」
-高坂家-
穂乃果「……」ゴロン
穂乃果「…………」チラッ
穂乃果「………………」
穂乃果「……ぐすっ」
穂乃果「ふっ……うっ……寂しいよぉ」ポロポロ
穂乃果「帰って……来てよぉ……」
穂乃果「真姫ちゃん……真姫ちゃぁん……」
シャッ
雪穂「お姉ちゃーん、お風呂ー……ってどうしたの!?」ダッ
穂乃果「うぅっ、うん……なんでも……ないっ……」ポロポロ
雪穂「何でもないわけないじゃん!どこか痛いの!?」
穂乃果「寂しい、寂しいの……!」ギュッ
雪穂「お姉ちゃん……」ギュ
穂乃果「スー……スー……」
雪穂「お姉ちゃん、誰のことを言っていたんだろう……」ナデナデ
-翌日-
穂乃果「……行ってきます」
穂乃果(昨日はいつのまにか寝ちゃってた)
穂乃果(雪穂にはなんで泣いていたのか聞かれたけど)
穂乃果(やっぱり、言えない)ギュッ
穂乃果「……あ、海未ちゃん、ことりちゃん、おはよう」
海未「おはようございます、穂乃果」
ことり「おはよう、穂乃果ちゃん」
海未「……穂乃果」
穂乃果「な、なに?」
海未「昨日はすみませんでした」ペコリ
穂乃果「え?なんで?」
海未「私の不用意な一言で気を害してしまったのでしょう?」
海未「大事な友人に軽率な言葉をかけてしまったことへのお詫びです」
穂乃果「い、いいよそんなの。ほら、学校遅刻しちゃうよ!」
ことり「うん!行こう、海未ちゃん」
海未「はい……」
海未「ことり、穂乃果の顔、見ましたか?」
ことり「うん……。穂乃果ちゃん、泣いていたんだね」
穂乃果「二人とも―!早く行こうよー!」ブンブン
ことり「今行くー!」タッ
-昼休み-
穂乃果「ふあぁ、授業終わったー?」
海未「また授業中に居眠りですか?まったく……」
先生「高坂さん、ちょっと職員室に来なさい」
穂乃果「えぇー!これからお昼ですよ!お昼ご飯食べなきゃ!」
先生「居眠りしていた罰です。いいから来なさい」
穂乃果「うぅ、海未ちゃん、ことりちゃん、先に食べてて~」フラフラ
ことり「あはは、穂乃果ちゃん、ファイト~」
ガラッ
真姫「…………」
ことり「真姫ちゃん?」
真姫「海未、ことり、ちょっと話があるんだけど」
海未「構いませんよ?」
ことり「どうしたの?」
真姫「……穂乃果はいないのね?ならなおさらいいわ」
真姫「このことは穂乃果にいてほしくないから」
-中庭-
ことり「穂乃果ちゃんが変?」
海未「確かに、このところ穂乃果は練習にも余り身が入っていないようですし」
真姫「二人なら何かしってると思ったんだけど……」
ことり「昨日一緒に帰った時ね、真姫ちゃんの話題が出たときにすごいびっくりしてたかな」
真姫「なんて言ったの?」
海未「確か、『あの真姫を忘れて』といった覚えはありますね」
真姫「そう……」
真姫(幼馴染にも話してないのね……)
ことり「それにしても珍しいね、真姫ちゃんがこんなにこだわるなんて」
真姫「えぇっ、べ、別にこだわってるわけじゃないわよ!ただ、少し心配なだけで……」
海未「そういうのをこだわるというのでしょう?」
真姫「…………話は終わり!じゃあ放課後にね!」スッ
ことり「あっ、真姫ちゃん……」
ことり「海未ちゃん、ちょっと最近デリカシーないんじゃない?」ジーッ
海未「……反省します」シュン
穂乃果「おぉ~い!お待たせー!」
ことり「あ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「ごめんね~先生の説教を聞き流してたら余計に長引いちゃって……」
海未「何をやっているんですか……」
穂乃果「えへへへ、あれ?まだ食べてなかったの?」
ことり「穂乃果ちゃんを待ってたんだ♪」
海未(なるほど、そうやって誤魔化すのですね……)
穂乃果「うわぁ~ありがとうことりちゃん、海未ちゃ~ん!」ダキッ
海未「ほ、穂乃果……!」
-同時刻・一年教室-
ガラッ
花陽「あ、帰ってきた」
凛「お帰りにゃー!で、どうだった?」
真姫「…………はぁ」
花陽「……真姫ちゃん?」
真姫「あぁ、ごめん。収穫は……穂乃果の口の固さが分かっただけね」
りんぱな「?」
-放課後-
穂乃果「ほのかがきたぞーっ!…って、真姫ちゃん、だけ?」
真姫「凛と花陽は飼育係、3年生は進路の説明会でしょ?ことりと海未は?」
穂乃果「ことりちゃんは保健委員、海未ちゃんは弓道部に先に行ってる」
真姫「…そう」
穂乃果「うん」ガタ
ほのまき「…………」
穂乃果(はやくみんな来てくれないかな)ソワソワ
真姫(いまなら、聞けるかしら)ジッ
穂乃果(真姫ちゃんの顔、怖い……)
真姫(聞くなら今だけ、よね)
真姫「ねぇ穂乃果」
穂乃果「っ!」ビクッ
真姫「前の私と、何があったの?」
穂乃果「…………」グッ
穂乃果「うっ……うん……」ポロポロ
真姫「ちょ、穂乃果?」
穂乃果「ごめん、真姫ちゃん……ひっく、ぐす……ごめんね!」ガタッ
ダッ
真姫「待って、穂乃果!」スカッ
バタン
真姫「どうしてよ……」グスッ
真姫「どうして、何にも言ってくれないのよ……」ポロポロ
ガチャッ
希「何してるん!」
真姫「……希」
希「穂乃果ちゃんの後追いかけなきゃ!後悔するで!」
真姫「……うん、ありがと!」ダッ
-屋上-
バタンッ
穂乃果「ハァ、ハァ……」
穂乃果「うっく、ぐすっ、うわぁぁぁあぁあん、あああああああ……」ペタン
穂乃果「嫌だよ、忘れたくないよぉ、一緒にいてよぉ……!」ポロポロ
ガチャッ
真姫「……はぁ、はぁ、みつけた」
真姫「……穂乃果」ギュウ
穂乃果「真姫ちゃん……?」
穂乃果「ダメ、離れて……」
真姫「イヤ、絶対離れない」
穂乃果「……どうして?」
真姫「貴女のことが好きだから」
穂乃果「え……?」
真姫「私は貴女のことが大好き。だから離れたくない」ギュー
穂乃果「……駄目だよ、女の子同士だよ?」
ワスレナイデネ?
真姫「わかってる。女同士だから気持ち悪いってこと」
キモチワルイカモシレナイケド
真姫「でもどうしようもないの。この気持ちだけは抑えられない。あなたのことを独り占めしたい」
ライクジャナクテ、ラブノホウデ
真姫「私は今ここであなたにすべてさらけ出したっていい」
キョゼツサレタラ
ワスレナイデネ? ワスレナイデネ? ワスレナイデネ? ワスレナイデネ?
ワスレナイデネ? ワスレナイデネ? ワスレナイデネ? ワスレナイデネ?
ワスレナイワスレナイワスレナイワスレナイワスレナイワスレナイワスレナイ
ワスレナイワスレナイワスレナイワスレナイワスレナイワスレナイワスレナイ
ワスレナイワスレナイワスレナイワスレナイワスレナイワスレナイワスレナイ
穂乃果「ぁっ……ぃゃ……」
穂乃果「いやああああああああああああああああああああああ!」バッ
真姫「いたっ、穂乃果!?」
穂乃果「駄目なの!真姫ちゃん、駄目なのぉ!」
真姫「どうして!?」
穂乃果「真姫ちゃんのことは好き!歌も上手だし優しいし可愛いもん!」
穂乃果「私だったら、告白されたら絶対にOKっていう!」
真姫「じゃあ私に何がダメなの!?」
穂乃果「……今の真姫ちゃんといたら、前の真姫ちゃんのことを忘れちゃう!」
真姫「……なに?どういうこと?」
穂乃果「記憶をなくした真姫ちゃんと約束したの。絶対に忘れないって」
穂乃果「最初は自分のせいだから精一杯フォローしなきゃいけないって思ってた!」
穂乃果「でも一緒にいるうちにどんどん楽しくなっていって……!」
穂乃果「もっと一緒にいたくなったの……」ポロポロ
穂乃果「本当なら今の真姫ちゃんともっと一緒にいたい!」
穂乃果「今の真姫ちゃんといたら絶対楽しいことばかりに決まってるもん!」
穂乃果「でも……そしたらあの真姫ちゃんとの思い出が遠くに行っちゃう」
穂乃果「穂乃果、頭悪いからそういうことってすぐ忘れちゃうし、いつか本当に忘れちゃう」
穂乃果「そう思ったら、怖くて……切なくて……」
穂乃果「どうしたらいいのか、わかんないの……」ポロポロ
真姫「それが、貴女が今まで誰にも言わなかったこと……なのね」
穂乃果「……うん」
穂乃果「ごめん……ごめんなさい……うっ、うぅ……」グスッ
真姫「先に部室に戻るわ、後で……ね」クルッ
穂乃果「…………」コクリ
ガチャッ バタン ウワァァァァァァァ……
真姫「そんなのって、ないわよ……」ペタリ
真姫「じゃあ私は、ただのピエロじゃない……」
真姫「どうして本当の私はダメで、もう一人の私はいいのよ……」ポロポロ
真姫「うぁぁぁぁぁ……」ブワッ
-部室-
にこ「穂乃果と真姫ちゃん、遅いわね……」
凛「うん、何かあったのかな」
花陽(なんで……胸騒ぎがするのかな)
希「花陽ちゃん、心配しないでまっとこ?」
花陽「希ちゃん……うん」
希(うちも感じとるんよ、嫌な予感するって)ギュッ
ザワザワ
叫び声だって、なんかあったのかな?
やだ、変質者でも出たのかな?
ことり「廊下、なんか騒がしいね」
凛「変質者がどうとか言ってるにゃ」
海未「……私たちも探しに行くべきではないでしょうか」
絵里「そうよね、みんなで探しにに行きましょう」
ガチャ
7人「!」
真姫「…………」ポー
凛「おかえりー!真姫ちゃーん!」ダキッ
真姫「…………」
真姫(……だぁれ?……穂乃果……?)
真姫(こうして抱きしめてくれるのは穂乃果だけよね)
真姫「ほの、かぁ…………」ギュッ
凛「まきちゃん?凛だよ?」
希「真姫ちゃん……!」ガタッ
希(嫌な予感が当たってもうた……)
絵里「真姫?変な冗談は……」
真姫「穂乃果ぁ、だいすき……」ギュウ
にこ「真姫ちゃん、ちょっとどうしちゃったのよ?」ガタン
真姫「ほのか、ほのかぁ……うふふ」ポロポロ
凛「にゃ、にゃあ~どうしたらいいの~!?」
花陽「……!」グッ
パシィン
真姫「あ……あ……」
凛「かよちん!?」
花陽「…真姫ちゃんの馬鹿!」
真姫「……はな、よ?りん……、みんな……」
真姫「あ、ああぁ、あぁあ……」ポロポロ
真姫「ごめんなさい凛、ごめんなさい花陽、ごめんなさい、みんな……」
海未「こんなに、目を赤くして……」ギュウ
真姫「みんな、みんなぁ……」
真姫「駄目だった……最初から無理だったの……」
絵里「とりあえず、座って。話はそのあとでちゃんと聞くから」
真姫「ごめん、もう大丈夫」
海未「穂乃果と何があったのですか?」
真姫「……フラれたの。好きな人がいるからって」
ことり「ええ!?」
海未「穂乃果にですか!?」
絵里「……それは、誰なの?」
真姫「…………『私』」
にこ「…なにそれ?なに言ってるの?」
希「にこっち!」
にこ「うっ……ごめん」
真姫「いいのよ、言葉が足りなかっただけだから。穂乃果が好きなのは『少し前のもう一人の私』」
真姫「穂乃果から全部聞いたわ。二人きりの時に、その私から告白されたって」
真姫「彼女との思い出と約束が穂乃果を縛り付けている」
真姫「私が近づけば近づくほど、穂乃果は私を拒絶する」
真姫「わたしはもう、なにもできないの……」
凛「真姫ちゃん……」
ガチャ
穂乃果「おまたせー!」
8人「!」
穂乃果「遅くなってごめんね!さぁ練習練習!」
真姫「……ごめん、今日は帰るわ……勉強の遅れを取り戻さなくちゃ」スッ
花陽「あ、真姫ちゃん……」
絵里「花陽、凛、真姫をお願い」
りんぱな「……うん」
穂乃果「おろろ、じゃあ3人ともまたねー!」
真姫「さよなら……穂乃果」ボソッ
穂乃果「っ!」ドクン
バタン
凛「真姫ちゃーん!待ってよー!」
花陽「真姫ちゃーん!」
ガチャッ バタン
絵里「……練習、しましょうか」
穂乃果「……うん!」
ことり(穂乃果ちゃん……)
海未(穂乃果……貴女は今何を考えているのですか?)
真姫「……」スタスタ
真姫「…………っ!」タタタ
凛「まってよ、真姫ちゃん!」タタ
真姫「ついてこないで!」
真姫「私、もうμ’sにいられない……!」
真姫「こんな気持ちのままじゃ、絶対無理……!」ポロポロ
花陽「真姫ちゃん……」
凛「……真姫ちゃんのバカ!大バカ!おたんちん!」
真姫「……なんとでもいってよ、もう私は傷つくこともできないんだから……」スタスタ
りんぱな「…………」
花陽「……っ!」スタスタ
凛「かよちん?」
真姫「ついてこないでって言ってるじゃない!」
花陽「やだ!」
真姫「これ以上私をみじめにしないでよぉっ……!」ポロポロ
花陽「このままじゃ真姫ちゃんどこかに行っちゃいそうなんだもん!」
花陽「友達が苦しんでるところなんて、見たくないの……」
真姫「…………」
真姫「今日は……一人にさせて」
真姫「明日には結論、つけるから……」
花陽「信じて、いいんだよね?」
真姫「…………」
凛「真姫ちゃん……」
花陽「じゃあ真姫ちゃんが家に帰るところまでは一緒にいさせて」
真姫「……勝手にして」スタスタ
――――本日の営業は終了しました――――
おつんちん!
おつ
乙
どうなるんや
おちんちんって悪口やったんか…
おつんちん!
乙です!
この先どうなるのかとても気になる
おたんちんって凄い久しぶりに聞いたわ
1から読んでたんだけど>>94の段階で穂乃果はまきに意識しはじめてんのな
-帰り道-
真姫「……ねぇ花陽、私、急ぎすぎたのかな」
花陽「どうして?」
真姫「だって、私がみんなを待っていればこんなことにはならなかった」
真姫「みんな、知りたいはずだったのに、私が抜け駆けして」
真姫「まわりが見えてる気になって、全然見えてなかったなんて。あはは、ほんとバカよね」
花陽「……知りたいって言う気持ちと、好きだって言う気持ちを隠しちゃいけないと思うな」
真姫「え?」
花陽「私はまだ恋なんてしたことないからわからないけど、多分間違ってはいないと思う」
凛「そうにゃ、好きならすぐに動けって漫画でもいってたにゃ」
花陽「凛ちゃん、それはどうかな……」
真姫「……それ、励ましてるつもりなの?」ジッ
凛「にゃ!?ひーどーいーよー!二人してー!」
真姫「ふふ、冗談よ」クスクス
真姫「…………」
真姫(私、笑えるようになってる)
真姫「……ねぇ、二人とも」
花陽「なあに?」
凛「どうかしたかにゃ?」
真姫「…………」ダキッ
花陽「ま、真姫ちゃん?」
真姫「ありがとう、花陽。こんな私に構ってくれて」
真姫「ありがとう、凛。こんな私を元気付けてくれて」
真姫「私、なにもかも捨てるところだった」
凛「あたりまえだよ、凛たち友達でしょ?」
真姫「友達って、こんなに暖かいのね……」ギュー
真姫「なんか、スッキリしたわ。ねぇ、これから三人で遊びにいかない?」
花陽「うん、いいよ!」
凛「凛はラーメン食べたいにゃー!」
真姫「まだそんな時間じゃないでしょ?カラオケとか行きましょうよ」
花陽「真姫ちゃんがカラオケを提案!?」
凛「ということは真姫ちゃんも歌うのかにゃ!?」
真姫「ふふん、この私の歌唱力に驚きなさい!」
絵里「時間も時間だし、今日のレッスンはここまでにしましょう」
穂乃果「お疲れさまー!」
ことり「ねぇ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「ん?なにー?」
ことり「話したいことあるの、このあと、いい?」
穂乃果「…………うん!」
海未(ことり……)
希「心配なのはわかるけどここはことりちゃんに任せてあげよ?」ポン
海未「希……ですが」
絵里「座して待つのもひとつよ、ね?」パチッ
海未「絵里……わかりました」
にこ「しっかし、三人いないだけで屋上も広く感じるわね」ポチポチ
絵里「えぇ、大事なものがぽっかり空いた感じ」
海未「真姫にははやく戻ってきてほしいですね……」
にこ「あの子なら多分平気よ」
海未「何故です?」
にこ「凛から『カラオケにゃー』って写真つきでメールが来てたの」
にこ「ほら、こんなに楽しそうにしてる」スッ
絵里「そう、よかったわ、真姫……」ホッ
希「あとは穂乃果ちゃん次第、やね」
-喫茶店-
凛「ねぇねぇ真姫ちゃん真姫ちゃん、どうして穂乃果ちゃんのこと好きになったのかにゃ?」
真姫「ズズズ・・・んぐっ!……ごほっ、ごほっ、い、いきなり何を言うのよ!」
凛「だって、気になるんだもん」
真姫「そんなに?…つまんないわよ?」
凛「…………」キラキラ
真姫「うっ、そんな目で見ないでよ……」
凛「真姫ちゃ~ん、おねが~い」ウルウル
真姫「は、花陽!なんか言って……うっ」
花陽「……………」ニコニコ
真姫(な、なんでそんな満面の笑顔をこっちにむけてくるのよぉ……!)
真姫「どうしてもいわなきゃ……だめ?」
りんぱな「うんっ!」
真姫(息ぴったりね……)
真姫「分かったわよ、けど一度しか言わないから、ちゃんと聞きなさいよ?///」テレテレ
凛「えーっとレコーダーレコーダー……」ゴソゴソ
真姫「穂乃果はわ「わぁああまってよ真姫ちゃん!まだ準備できてないよぉ!」
真姫「ということ!……はい、おしまい!」
花陽「あ……」
凛「ま、真姫ちゃん、もう1回」
真姫「拒否よ」プィッ
凛「そんなーっ!どうか温情をー!」
真姫「い、1回しか言わないって言ったでしょ!?凛たちが騒ぐのが悪いのよ!」
凛「むぅ、真姫ちゃんのケチ!」
真姫「あんたたちが卑しいだけよ」
花陽「凛ちゃん、悔しいけどここは引き下がるしかないよ」ヨヨヨ
凛「う……わかったにゃ……。今日のところはこのへんにしておいてやるにゃーっ!」
真姫「なによその変な台詞は……」
凛「ということでラーメン食べに行こー!おっさきー!」ダッ
花陽「うん!」タタ
真姫「あ!ちょっと!待ちなさいよー!」
凛「真姫ちゃん遅いにゃー!早くいこー!」
短いけど今日はおしマイケル
おつ
これどんなオチになるんだろ
バッドがいいなー(チラッ
バッドエンドになるとすると、真姫ちゃんが壊れちゃいそうだよぉ…
乙
-部室-
穂乃果「ちょっとお花摘みに行ってくる」タタッ
絵里「じゃあ私たちは先に上がるわ、あまり遅くならないようにね?」
ことり「うん!また明日!」
希「ほな~」ヒラヒラ
にこ「じゃ、後は任せたわよ」
海未「私は外で待っています、何かあったら呼んでください」
ことり「心配しないで、ちょっと励ますだけだから」
海未「なら私も一緒に……!」
ことり「だ~め!ここは私にやらせて?お願い!」
海未「ことり……」
海未「手を出すようなことは、しないでくださいね?」
ことり「うん!」
海未「では、待っていますね」
ガチャ バタン
ことり「…………」
ガチャ
穂乃果「お待たせー!ってみんなは?」キョロキョロ
ことり「先に帰ったよ」
穂乃果「そっか……」
穂乃果「こうして二人になるの、久しぶりだね」
ことり「うん」
穂乃果「それで、話って何?」
ことり「……穂乃果ちゃん、今好きな人、いる?」
穂乃果「……っ!」ドクン
穂乃果「……いないよ、そんなの」
ことり「無理しなくていいんだよ」
穂乃果「してないよ!」
穂乃果「こんな話するくらいなら、帰るね!」
ことり「あ、穂乃果ちゃん!」
ガチャッ バンッ
穂乃果「無理なんてしてない、無理なんかしてない!」タタタタ
穂乃果「違うもん、そうじゃない!」
穂乃果「違う、違う……!」ジワッ
海未「穂乃果!?」
穂乃果「そうじゃない!」
ズルッ
穂乃果「ぁえっ?」
グラッ
穂乃果「あっ!」
ドッ ゴロゴロゴロ ドサ……
穂乃果「うっ……」
海未「ほ……の……」カタカタ
海未「穂乃果ああああああああっ!」
-西木野邸前-
真姫「今日は楽しかったわ。久しぶりに思いっきり羽を伸ばしたって感じ」
凛「うんうん、楽しかったにゃ」
花陽「じゃあまた明日、朝練で……」
真姫「ごめん、すっきりしたとは言ったけど、まだ正直なところ、穂乃果の顔を見れそうにないの」
真姫「だから……少しだけ、心の整理する時間をちょうだい」
花陽「……うん。みんなにはそういっておくね」
ピリリリリリ
花陽「あ、ごめん。……もしもし。……うそ」
花陽「うん、うん、わかった、すぐ行くね!」
凛「どうかしたの?」
花陽「……穂乃果ちゃんが」
花陽「穂乃果ちゃんが、学校の前の階段から落ちたって……」
真姫「……え?」
-病院-
海未「命に別条はないようですが、頭を強く打ったようで……」
海未「意識を取り戻すかどうかは、まだ……」
にこ「そんな……」
絵里「真姫に続いて穂乃果がこんなことになるなんて……」
ことり「ごめんなさい、ごめんなさい」ポロポロ
ことり「穂乃果ちゃんを傷つけるつもりなんて、なかったのに」グスッ
希「…………ことりちゃん…」ギュッ
ガラッ
花陽「遅くなってごめん!」
凛「穂乃果ちゃんは!」
海未「まだわかりません、見ての通り、眠ったままです」
真姫「…………」
真姫「どうして、こうなっちゃったのよ……」
真姫「こんな形で、会いたくなかったのに……」ポロポロ
ことり「ごめんなさい、ごめんなさい……」
ガラッ
ほのママ「穂乃果!」
雪穂「お姉ちゃん!」
ほのママ「お願い、目を覚ましてよ!元気じゃない穂乃果なんて穂乃果じゃないでしょ!」ユサユサ
雪穂「そうだよ、ねぇ、起きてよ!」
海未「おばさま、雪穂、今は安静に……!」
ほのママ「お願いだから死なないでよぉ……」ポロポロ
絵里「……みんな、今日は帰りましょう」
凛「絵里ちゃん?でも!」
絵里「もうご家族が来ているし、部外者の私たちがここにいるわけにはいかないわ」
花陽「でも!」
絵里「それでも、駄目よ……!」
真姫「……えぇ、エリーの言う通りにしましょう」
にこ「真姫ちゃん」
真姫「保護者が来ている以上、もう私たちがいる必要はないわ」
真姫「帰りましょう」スタスタ
希「真姫ちゃん……」
-後日-
真姫「おはよう、穂乃果」
真姫「今日も…来ちゃった」
真姫「学校じゃあなたの話でもちきりよ?」
真姫「人気者だから仕方ないわよね」
真姫「……ねぇ、はやく起きてよ」
真姫「起きてくれないと、ことりが家から出てきてくれないの」
真姫「ことり、すごく気にしてたんだから」
真姫「私も、なんだけど、ね」ギュッ
真姫「あれからμ'sの練習もあなたがいないからハリが無いし」
穂乃果「…………ん」
真姫「穂乃果!?ナースコール……!」カチッ
穂乃果「んん、ここ、どこ……」ポー
真姫「穂乃果、大丈夫?私の顔がわかる?」
穂乃果「………………あなた」
真姫「え?」
穂乃果「…だあれ?」
-おわり-
おつ
一旦おしまい
ここから先を書くと天丼になるからやりませんえん
乙です
乙
これは続き見たい
あきらめちゃだめーなんだー
続けてください
一旦ってことはまだ希望はあるんですよね!?
乙
続きみたい
続きが見たい、だと……?
>>377からの分岐でことり説得成功ルート作ってたんだけどどうしよう
どっちも投下すれば何ら問題はない
どっちも見たい!>>1の作品が大好きです
(>ω<)/
さっきのルートはこれで完結だったのか……。
説得成功も見たいです
どっちも見たいです
要望多いのでBADで終わらせたはずの奴から続き始めます
完全に予定外のところなんでもともと低いクオリティがさらに劣化しますがご了承ください
真姫「…………嘘」ガタ
穂乃果「…………」
真姫「何かの冗談よね?そんな、記憶喪失なんて……」
穂乃果「…………」
真姫「何とか言ってよ……ねぇ!」
穂乃果「…………」
真姫「ねぇ……嘘だって、いってよっ……!」グスッ
ガラッ
看護師「どうかしましたかー?…あ、高坂さん意識取り戻したんですね!先生呼んできます!」パタパタ
ガラッ パタン
真姫「…………」ストン
穂乃果「……ねぇ」
真姫「……なに?」
穂乃果「……君は、誰なの?」
真姫(これが、私の罪だというの?)
真姫(私が穂乃果を追い詰めてしまったから)
真姫(穂乃果は心も体も傷ついてしまった)
真姫(そうだというのなら……私は)
真姫(ううん、違う、私は諦めちゃいけない)
真姫(穂乃果は何があっても前に進んでいた)
真姫(私も、進まなくちゃ)
真姫(この罪を償うために)
真姫「私は……西木野真姫」
穂乃果「…そう」
穂乃果「悪いけど私、君のこと、知らないの」
真姫「えぇ、あなたのことみてればわかるわ。」
真姫「そうね…じゃあ、私と友達になってくれない?」
穂乃果「……考えとく」
真姫「そう。また来るわ。じゃあね」スクッ
穂乃果「……」
ガラッ
真姫(私は、私のできることをするだけ)
真姫(穂乃果を救ってみせる)
真姫(たとえどんな困難であるとしても)
真姫(みんなが大好きな穂乃果を取り戻してみせる)
真姫(まずは……)スッ
プルルルルルルル
真姫「……もしもし?今大丈夫?今からそっちに行こうと思うんだけど」
-南家-
真姫「お邪魔、します」
ことり「遠慮しないで、ほら」
真姫「……部屋、もっと荒れてると思ったけど」
ことり「昨日まで凄く酷かったんだよ?でも、今日お掃除したの」ニコニコ
ことり「お茶でいい?ちょっと待っててね」
真姫「あ、お構いなく」
真姫「…………」キョロキョロ
真姫(綺麗に整理しなおした部屋、部屋にトイレ用洗剤、やっぱり、今日やるつもりだったのね)
真姫(駄目よ、絶対止めてみせる)
真姫(あなたも穂乃果の大事な人なんだから)
真姫「じゃあ、電話でも言ったけど」
ことり「穂乃果ちゃん、意識取り戻したんだってね」
真姫「えぇ、けど私と同じようなことになっているわ」
ことり「記憶、喪失ってこと?」
真姫「えぇ」
ことり「それで、相談ってなに?」
真姫「ことり、私たちで穂乃果を救いましょう」
ことり「え?」
真姫「なによ、その顔……つづけるわね」
真姫「私は穂乃果に会って、穂乃果と一緒にいてここまで来た」
真姫「今度は、私たちが助ける番」
真姫「ことりは、私よりもずっと長い間穂乃果と接してきたんでしょう?」
ことり「……うん」
真姫「だったら、この先はわかるわね?」
真姫「みんなが大好きな穂乃果を取り戻す」
真姫「あなたにも協力してほしい」
ことり「……どうして」
真姫「え?」
ことり「どうしてそんなにも気丈でいられるの?」
真姫「どうしてって」
真姫「私にはそれしかできないからよ」
真姫「正直、今こうして冷静でいられるのが奇跡なくらい」
真姫「…私のせいで穂乃果がああなってしまったというのなら」
真姫「私は元に戻してあげることしかできない」
真姫「見て見ぬ振りも、傍観者にまわることだってできるかもしれない」
真姫「けど、それじゃいけない」
真姫「私が自分から動いて、自分で道を作らなきゃ、何も意味がないの」
真姫「それが、μ’sに入って学んだことだから」
ことり「……そっか」
ことり「強いんだね、真姫ちゃん」
真姫「な、なにいってんのよ!///」カアァ
ことり「すごいよ、真姫ちゃん。私には考えることさえできなかったもん」
ことり「昨日まで私のせいで、私があんなこと言わなければってずっと考えてた」
ことり「でも、そんなことばかり考えるのがばかばかしくなっちゃって」
ことり「だからぐちゃぐちゃの部屋を綺麗にしなおしたの」
ことり「おかげでスッキリしたよ!」
真姫(…………嘘ね。目が、笑ってない)
真姫「……無理もないと思うわ。私もあなたの立場だったらそうなっていたと思う」
真姫「……自殺も考えたかもね」チラッ
ことり「あっ……」
真姫「まったく、自分で死のうなんて妙な考え起こさないでよね」
真姫「洗剤混ぜ合わせて中毒死なんて、他人が見たら貴女以上に苦しむんだから」
ことり「ごめん……」
ことり(真姫ちゃんがこんなに穂乃果ちゃんの心配をしているのに、私は真姫ちゃんを殺そうとしていたなんて……)
真姫「別に怒ってるわけじゃないわ、言ったでしょ?あなたの立場だったらそうなってたって」クス
ことり「違うの!」
真姫「え?」
ことり「本当はね、真姫ちゃんも道連れにするつもりだった」
真姫「…………」
ことり「真姫ちゃんがいなければ、穂乃果ちゃんは傷つかなかったって」
ことり「最低だよ、こんなこと考えるなんて……」ポロポロ
真姫「……そう」スクッ
ダキッ
ことり「っ!」
真姫「本音が聞けて良かったわ、ことりのことだからまた一人で抱え込むんじゃないかって」
ことり「……どうして」
真姫「許してくれなんて言わない。元凶は私だから」スゥッ
真姫「これから先、ずっと恨んでくれて構わない、その気になれば命だって差し出してあげる」
真姫「けど、私は穂乃果の笑顔をもう一度見たい」
真姫「…………協力、してくれる?」スッ
ことり「……うん!」ギュッ
真姫「ありがとう、ことり」
ことり「ううん、こっちこそ、ありがとう、真姫ちゃん」
真姫「貴女を説得できてよかったわ」
真姫「早速、みんなにも伝えないとね」スッ ピッ
ことり「うん!」スッ
書き溜め終わり
ノシ
乙
乙ー
続き楽しみにしてます!
>>1のサービス精神に泣いた
絵里「そう、穂乃果まで記憶喪失なの……」
にこ「…辛いわね、穂乃果までなんて……」
海未「…………」グスッ
真姫「だから、私たちで穂乃果を支えるのよ!」
花陽「真姫ちゃん」
真姫「今まで穂乃果がいたからここまでこれたと思う」
真姫「今度は私たちの番」
真姫「私たちで、助けるのよ」
希「そうやね、穂乃果ちゃんからもらった元気、今度はウチらが穂乃果ちゃんにあげよ!」
真姫「希……」
ことり「海未ちゃん、私のせいでこんなことになっちゃって、本当にごめんなさい」
海未「ことりのせいじゃ……ありません……」グスッ
凛「そうだよ、だれも悪くないにゃ!」
真姫「……そう、今は責任がどうとか後ろ向きなこと言っていられない」
真姫「今日はみんなの気持ちを一つにするために集まってもらったの」
真姫「海未、お願い、力を貸して」
海未「……はい、はい!」
真姫「よかった。みんなもいいわよね?」
にこ「あたりまえじゃない」
絵里「もちろんよ」
凛「穂乃果ちゃん元気にするんだー!」
花陽「ちょっと、違うけど……」アハハ
真姫「ありがとう、みんな」
にこ「ていうか、真姫ちゃんなんか妙に張り切ってるわね」
真姫「べ、別に張り切ってなんかいないわよ!」
希「そりゃあ、愛しの穂乃果ちゃんのためやもんね」ニシシ
ことり「真姫ちゃん!」
海未「真姫!いけませんよ!」
真姫「そ、そんなんじゃないわよー!///」カァァ
-病院-
医師「レントゲンの結果、骨や筋肉の健康状態に異常はありませんでした」
医師「ですが、歩ける状態でないということは記憶喪失に関連している事象であると言えます」
ほのママ「じゃあ、あの子は一生車椅子なんですか!?」
医師「いえ、一時的な喪失なので時間がたてばたてるようになります」
医師「ただ、記憶に関してはいつ戻るか、などはっきりとはわかりません」
ほのママ「そうですか……」
ガラッ
ほのママ「……」
穂乃果「スー……スー……」
穂乃果「…んあ、おかえりなさい」
穂乃果「どうだった?足のこと」ムク
ほのママ「体に異常はないそうよ。けどあなたの足が動かないのは記憶喪失が関連してるんだって」
穂乃果「へぇ、そうなんだ」
ほのママ「ずいぶん、他人ごとなのね」
穂乃果「仕方ないじゃない。動かないんだもの」
ほのママ「……」グイッ
穂乃果「いたたたた、やめてよ」
ほのママ「……やっぱり、忘れちゃってるだけなのね」
穂乃果「そう言ってるじゃん」
ほのママ「…それはそうと、明日から学校に行かせるわ」
ほのママ「車いすは病院が手配してくれるみたいだから、しばらくはそれで登校することになりそうよ」
穂乃果「…そう」
ほのママ「今日は一緒にいてあげるわ。制服の替えも持ってきてあるし」
穂乃果「別にいいよ、そういうの」
ほのママ「用があったら呼んで?トイレとか」
穂乃果「うん、そうする」ゴロン
-帰り道-
凛「真姫ちゃんが元気になってよかったにゃー」
花陽「そうだね、ちょっと前までしょげてたのがうそみたい」
真姫「…………」
花陽「どうかした?」
真姫「…あ、ううん、なんでもない」
凛「なんかまた元気ないにゃー、大丈夫?」
真姫「……本当はね、不安なの」
真姫「穂乃果が戻ってこないんじゃないかって」
真姫「私は、あの時のことを何も言えないままなんじゃないかって」
真姫「だから、みんなを頼って、縋って」
真姫「…初めてあなたは誰って言われた時、私、ほんとは怖かったの」
真姫「周りにみんないないし、私一人だけだったから」
真姫「でもね、こうなった時穂乃果ならどうするかって考えたら」
真姫「自然と、体が動いて」
花陽「……そっか」
凛「やっぱり真姫ちゃんは穂乃果ちゃんにぞっこんなんだにゃ~」
真姫「……///」コク
-穂むら-
海未「おはようございます、穂乃……!?」
ことり「車いす……?」
ほのママ「ああ、これはね」
ほのママ「記憶喪失の影響ですって。でも、少ししたら歩けるようにはなるそうよ」
海未「そうですか……」ホッ
穂乃果「君たち、だれ?」
海未「……っ」ドキン
ことり「……私は南ことり、ことりって呼んで」
海未「私は、……園田海未といいます」
穂乃果「…そ、よろしく」
海未「…………」
ことり「海未ちゃん」
海未「わかっています、ですが、ですが……」ジワッ
穂乃果「ねぇ、遅刻しちゃうんでしょ?早く行こうよ」
ことり「うん、行こう!」
ほのママ「いつも通りだと遠回りになっちゃうから、車に乗っていきなさい」
ことり「やったぁ♪ 行こう、海未ちゃん!」
海未「……え?あ、はい!」
-音ノ木坂学院-
凛「おっはよ~!」
花陽「おはよう、穂乃果ちゃん、海未ちゃん、ことりちゃん」
ことり「おはよ~」
凛「って、車いす!?」
穂乃果「あぁ、これね、ちょっとの間だけだから気にしないでいいって」
凛「ほんとかにゃ?」
穂乃果「ほんとだって」
穂乃果「……あ、君」
真姫「おはよう、私のこと覚えてる?」
穂乃果「うんうん、覚えてるよ、西木野……まこだっけ?」
真姫「まきよ、まき。もう」
穂乃果「わざとだよ、わざと。怒らないでよ」
穂乃果「……で、そこの二人は?」
花陽「あ、私は小泉花陽」
凛「星空凛だにゃ!」
穂乃果「そっか、よろしく」
海未「…………」
ことり「……海未ちゃん?」
海未「……あ、なんですか?」
ことり「さっきから難しい顔してるよ?どうかした?」
海未「そんな顔してましたか?」
ことり「違うなら、いいけど……」
穂乃果「じゃあ私は保健室にいるから、なんかあったら呼んで」
ことり「じゃあ、ことりがつれていくね」
真姫「私も行くわ。話し相手くらいはしてあげる」
穂乃果「別にいいのに……」
花陽「じゃあ、またね」
凛「ばいばーい!」
穂乃果「ん」
海未「花陽、凛」
花陽「ん?」
海未「穂乃果、だいぶ変わってしまいましたね」
凛「うん、サイドテールもしてないし」
花陽「話し方もなんか、他人事っぽくて」
海未「私は、あの穂乃果と向き合えるでしょうか……」
花陽「海未ちゃん……」
花陽「幼馴染だから辛いよね、私も凛ちゃんがあんな風になったらって思うと」
海未「私は、真姫のようにできる自信がありません……」
凛「……海未ちゃん、真姫ちゃん言ってたよ」
海未「初めて会ったとき、怖かったって」
凛「その時の真姫ちゃん、穂乃果ちゃんならどうしたかって考えたら自然とできるようになったって」
凛「海未ちゃんだって、できるにゃ!」
海未「……そうですか…」
にこ「あら、3人でどうしたの?」
花陽「あ、にこちゃん」
海未「にこ、おはようございます」
にこ「おはよう、で、こんなところでなにしてんのよ?」
凛「穂乃果ちゃんが学校に来たんだけどね」
にこ「本当?ならよかったじゃない」
海未「ええ、ですが……」
花陽「あの穂乃果ちゃんを見ていたらね」
にこ「何よ、真姫ちゃんの時と同じように接していけばいいじゃない」
海未「それができたら、どれだけ楽か!」
ザワザワ
海未「あ……」
にこ「立ち話していても仕方ないし、中に入りましょう」
海未「……はい」
海未(どうすればいいのでしょう)
海未(私は、あの穂乃果とどう話せばいいのでしょうか」
海未(私は……)
貴女はわるくない
海未(私は…)
西木野真姫が悪いのです
海未(私は)
西木野真姫を消しましょう
海未「真姫を……消す」ボソ
海未(いけません、私はなんてことを……)
海未(…………)クス
しくった
まぁいっか
海未ちゃんがヤンデレ化しかけてる…
おいやめろ
めちゃめちゃ応援してるやで
-保健室-
穂乃果「悪いね、ここまで押してもらって」
ことり「ううん、気にしないで」
穂乃果「先生は、いないんだね」
ことり「たぶん朝の会議だと思うよ」
真姫「それにしても不用心ね。まぁいいか」
真姫「それより、貴女は病人なんだから遠慮しちゃだめよ」
ことり「そうそう」
穂乃果「そうなの?遠慮したつもりはないけど、まぁそうさせてもらうよ」
真姫「じゃあ、私は行くわ。ことりは?」
ことり「ことりも、海未ちゃんが気になるし」」
真姫「あぁ、そうよね。じゃあまた後でね」
穂乃果「あ、行く前に一つお願いしていい?」
ことり「なあに?」
穂乃果「足、しびれちゃってさ、できたらそこのベッドに移してほしいんだけど」
真姫「あぁ、そういうことなら任せなさい」
真姫「ここは私がやっておくから、ことりは行っていいわよ?」
ことり「一人より、二人のほうが早いでしょ?手伝うよ」
真姫「助かるわ、じゃあ早く終わらせちゃいましょう。ホームルームに遅れちゃう」
ことり「うん!」
真姫「いい?持ち上げるわよ?」
穂乃果「うん」ギュッ
ことり「せーのっ」
穂乃果「わっ」
真姫「穂乃果って案外軽いのね」
穂乃果「そうなの?それはなによりだけど」
ことり「二人で持ち上げてるからね」
穂乃果「ほら、あと少しだよ」
真姫「偉そうね……はい」ストン
穂乃果「どうもお疲れ様ー」
ことり「じゃあ私たちホームルーム行ってくるね!」タタッ
ガラッ
穂乃果「うん、いってらっしゃーい」フリフリ
真姫「あ、毛布……」
穂乃果「いいよ、ホームルーム遅れちゃうんでしょ?」
真姫「いいのよ、遠慮しないで」
穂乃果「案外強情なんだね」
真姫「…よく言われる」
真姫「……はい」ファサ
穂乃果「…ありがと」
真姫「……」トクン
真姫(今目の前に穂乃果がいる……)トクン
真姫(もう少し近づけば、穂乃果と……)トクントクン
穂乃果「……ねぇ」
真姫(……ほのかぁ……)ドクン
穂乃果「ねえってば」トントン
真姫「……あ!ご、ごめん!私行くわ!///」タタタッ
穂乃果「あ…………」
-一年教室-
ガラッ
真姫「…………///」スタスタ
花陽「あ、真姫ちゃん」
真姫「…………///」ガタッ スクッ ペタン
凛「ま、真姫ちゃん?どこか痛いの?」
真姫「……なんでもない」
花陽「保健室、行く?」
真姫「……なおさら、いけない///」
りんぱな「?」
真姫(ばかばかばか、何やってんのよ私は)
真姫(あれは穂乃果であって、穂乃果じゃないのに……)
真姫(穂乃果じゃ、ないのに……)
-三年教室-
希「……にこっち、どうかしたん?浮かない顔やで」
にこ「んー、海未のね、様子がおかしいのよ」
絵里「なにかあったの?」
にこ「穂乃果の前で妙に委縮してるっていうか」
絵里「無理もないわ、ああなってしまった経緯を一番見た人間だもの」
にこ「でも、ことりの家で集まった時はそんな様子無かったじゃない」
希「あの時は、再会した穂乃果ちゃんのこと、見とらんかったやん?」
にこ「それでも、あの様子はおかしいわよ、昼休みになったら様子を見に行きましょ」
絵里「いいわよ、行きましょう」
希「でも珍しいな、にこっちが海未ちゃんのことそこまで気にするなんて」
にこ「……私は、メンバーの暗い雰囲気をどうにかしたいだけよ」
-保健室-
穂乃果「はぁ、退屈……」
穂乃果「せっかく学校に来ているんだから授業受けたいなぁ」
穂乃果「ま、足が動かないんだから仕方ないか」
穂乃果「はぁ……」
先生「ため息ついてると、幸せ逃げますよ?」
穂乃果「こんなところで何もできないほうが幸せだと思いますかー?」
先生「先生も、たまにはゆっくり寝てみたいわ」
穂乃果「そうなんですか?」
先生「そうですよ~」
キーンコーンカーンコーン
穂乃果「お、お昼のチャイムだ」
穂乃果「……どうせ誰も来ないし、寝てよ」ゴロン
コンコン
先生「どうぞー」
凛「失礼しまーす」
花陽「失礼します」
先生「あら、お見舞い?」
りんぱな「そうでーす」
穂乃果「お、やっほー、暇してたんだー」フリフリ
花陽「こうしてみると、寝たきりの人みたいだね」
穂乃果「んー、そうだね」
凛「ほんとに動かないの?」
穂乃果「やってみてよ」
凛「うん。……えい」グイッ
穂乃果「おー」
凛「てい」ボスン
穂乃果「痛い」
凛「あはは、ごめん」
穂乃果「おもちゃじゃありませんよ~?」ジトー
凛「ごめんってば!」
穂乃果「ま、いいんだけどね」
穂乃果「ところでさ、まこちゃん、どこいったの?」
花陽「まこちゃん…?あぁ、真姫ちゃんのこと?」
穂乃果「そうそう、その子その子。で、どうしたの?」
凛「うーん、誘おうとしたら『行かない!』って顔真っ赤にしてどっかいっちゃったにゃ」
花陽「多分、音楽室だと思う」
穂乃果「ふーん……」
穂乃果「何で音楽室なの?」
凛「真姫ちゃんは音楽が好きで、ピアノをよく弾いてるからにゃー」
穂乃果「そんなうまいの?」
花陽「うん、とっても」
穂乃果「そっか、ちょっと聴いてみたいかも」
凛「じゃあ、行ってみるかにゃ?」
穂乃果「……んー、本人に直接頼むよ」
穂乃果「それよりもさ、君たちのこと、私のこと、いろいろ教えてよ」
花陽「うん、いいよ!」
凛「じゃあ凛から!」
-音楽室-
真姫「どうしたの、海未」
海未「いえ、少し真姫の音楽を聴いてみたいと思いまして」
真姫「珍しいわね、構わないわよ」
海未「……穂乃果のこと、どう思っていますか?」
真姫「な、藪から棒に何言ってるのよ!」
海未「教えてください。今の私には必要なことなのです」
真姫「……まだ、悩んでるのね」
真姫「いいわ。……私が穂乃果のことが好きだってことは覚えてる?」
海未「ええ」
真姫「私は気さくに呼んでくれるあの声や、心配そうに呼んでくれる声、甘えてくる声、全部好き」
真姫「何事にもひるまない勇気、笑顔が似合うのに時折寂しそうにするあの表情、すべてが愛しい」
真姫「私は、あの子を取り戻したい。だから頑張れる」
真姫「例え今はすぐにとは無理でも、絶対取り戻して見せる」
真姫「これが、私の穂乃果に対する気持ち。フラれたとはいっても、今も変わらないわ」
海未「……そうですか」
真姫「こんな恥ずかしい話、誰にも言わないでよ?///」
海未「ふふ、わかりました。……ところで」
真姫「なに?」
海未「どうして、穂乃果のいる保健室ではなく音楽室にいるのですか?」
真姫「……っ!///」ボンッ
海未「ま、真姫?どうしたんですか?急に真っ赤になって」
真姫「あ、え、いや!なんでもないのよ!///」カアァ
海未「本当ですか?」
真姫「何でもない、だから……!」ジワッ
海未「……わかりました、何も見なかったことにします」
海未「ほら、涙を拭いてください」スッ
真姫「うん、ありがと……」
海未「では私は教室に戻りますね」
真姫「うん、じゃあ放課後にね」
海未「では」ガラッ バタン
真姫「……あれ?何であんなこと聞いてきたんだろ……」
海未(……真姫は強いですね……私は)
海未(私は、まだわかりません……)
にこ「あ、いたいた」
海未「にこ、希、絵里」
絵里「本当に浮かない顔してるわね、どうかした?」
海未「絵里……なんでもありませんよ、私は元気です」ニコ
希「本当に?」
海未「信用できませんか?」
絵里「じゃあひとつだけ言っておくけど、あまり気を張りすぎないでね?」
海未「え?」
絵里「穂乃果がああなってから、どこかであなた、無理してる気がしたから」
海未「そう、なのでしょうか……」
にこ「気づいてなかったの?」
海未「ええ……まったく……」
希「少しは自分の心配せなあかんよ?ただでさえ大変な生活しとるんやし」
海未「反省します……」
絵里「話はそれだけよ、行きましょう、二人とも」
にこ「気をつけなさいよ、あんた、妙に気にするところあるから」
希「ほな~」
海未「三人とも、ありがとうございます……」
おやすみなさい
乙です
切ない…
乙
乙
海未ちゃん…このまま病まないでくれ
どうしよう、これ……
自分の好みで進めばいいと思う
海未ちゃん病んで真姫ちゃん消そうとしてる所に穂乃果ちゃんが偶然遭遇、真姫ちゃんのピンチに記憶戻って助ける。とかは?
書き溜め見ててアバーッてなってたんですけどいろいろ吹っ切れたんで深夜に投下します
>>459-460さんありがとうございました
-保健室-
穂乃果「なるほど、私ってそんなに愉快な人なんだね」
花陽「んー、愉快っていうより楽しい人?」
穂乃果「それを愉快な人っていうんじゃない」
凛「穂乃果ちゃんの口から知的な言葉が……」
穂乃果「どういう意味?同じ体使ってるから、同じ思考パターンだと思った?」
凛「え、えと、そういう意味じゃ……」
穂乃果「別に怒ってないから気を遣わなくていーよ」ニコ
キーンコーンカーンコーン
花陽「わ、もうこんな時間」
穂乃果「楽しかったよ、いい暇つぶしになった」
穂乃果「いや、自分のことや君たちのことを知れてよかった、かな」
凛「穂乃果ちゃん……!」
花陽「よかったぁ。あ、そういえば練習の件も話したけど、どうするの?」
穂乃果「あぁ、ごめん。家の人が迎えに来るからさ。欠席になっちゃうね」
穂乃果「ほら、こんな足だし」ツンツン
凛「そっか……そうだよね」
穂乃果「でも大丈夫だって、今までだってそうやってこれたんでしょ?私がいなくても……」
花陽「そうじゃ、ない……」
穂乃果「え?」
花陽「穂乃果ちゃんはね、周りに人がいなくても、他人を呼ぶことができた」
花陽「そんなの、そうそうできることじゃないよ」
花陽「私には、できないもん……」
凛「かよちん……」
穂乃果「そういう意味じゃないよ」
穂乃果「私はね、本当に会いたいときには会えないけど、寂しいときはずっとそばにいるって思う」
花陽「え?」
凛「どういうこと?」
穂乃果「んー、その人との思い出があれば、寂しさなんて忘れちゃうと思うんだ」
花陽「あ……」
穂乃果「寂しいと思ってるうちはまだ大丈夫だよ、忘れてないってことだからさ」
穂乃果「だから、寂しいと思ったら楽しいこと思い出してスッキリしなよ」
凛「……!ありがとう、穂乃果ちゃん!」
穂乃果「今の私にはみんなを励ますことしかできないからね」
穂乃果「ほら、授業遅れちゃうから早く戻りなよ」
花陽「……うん!」グスッ
凛「いこ!かよちん!失礼しましたー!」タタッ
花陽「あ、待って凛ちゃーん!」
ガラッ バタン
穂乃果「……ふぅー。……ん?」
穂乃果「足が……動く?」
穂乃果「……ほっ」ぐい
穂乃果「……おぉー」
穂乃果「先生、ちょっとベッドから出ていいですか?」
先生「え?別にいいけど、どうかした?」
穂乃果「……ほっ。お、お、おぉ?」フラッ
穂乃果「わっ」コテン
先生「高坂さん、大丈夫?」
穂乃果「んー、やっぱ動くだけじゃダメか。ま、足が動くだけでもいっか」
穂乃果「先生、すまないついでにもう一回ベッドに乗るの手伝ってもらえますか?」
先生「え?あ、うん」
-一年教室-
ガラッ
真姫「遅かったじゃない二人とも」
凛「うん、ちょっと穂乃果ちゃんに元気づけてもらってたの」
真姫「穂乃果に?ていうか、あなたたちが元気づけに行くって……」
花陽「その筈だけだったんだけどね、逆に元気づけられちゃった」
凛「放課後に真姫ちゃんも一緒にいこー!」
真姫「わ、私はいいわよ……」
花陽「気になってたんだけど、穂乃果ちゃんと何かあったの?」
真姫「そっ!そんなことない!」
凛「怪しいにゃ~」ジトー
真姫「ほ、ほら!次移動教室だから早く行きましょ!」
花陽「あぁー!そうだった、急がなきゃ!」
-2年教室-
海未「……」
ことり「あ、海未ちゃん、探したんだよ?電話も出てくれないし……」
海未「あ、ごめんなさい、ことり。ちょっと真姫に励ましてもらっていたので……」
ことり「本当に?」ジー
海未「本当です!後で真姫にも聞いてみてください」
ことり「……なら、いいけど」
海未「最近、私に冷たくないですか?」
ことり「海未ちゃんの元気がないからだよ」
海未(皆、そういいますね……)
海未(私がそんなにおかしいのでしょうか……)
-放課後-
真姫「で、言い出しっぺが二人してなんでいないのよ……」
真姫「どうしよう、部室に行こうかな……」
真姫「……だめね、今日は帰ったほうがよさそう……」
真姫「あ」
穂乃果「お」
穂乃果「どーしたの?練習は?」
真姫「今日は……気乗りしなくて」カミノケクルクル
穂乃果「ふぅーん……」
穂乃果「あ、ねぇ聞いてよ」
穂乃果「私ね、足が動いたの」
真姫「……本当?」
穂乃果「うん、ほら、ほら!」ヒョイヒョイ
真姫「や、やめなさいよみっともない!」
穂乃果「ま、動いただけで立ったりすることもできないんだけどね」
真姫「そう……」
真姫「…ねぇ、私の家に来ない?」
穂乃果「なんで?」
真姫「明日は学校も休みだし」
真姫「その足だって少しでも歩けるようになりたいでしょ?」
真姫「明日から連休よ?連休中も歩けないなんて退屈じゃない」
穂乃果「そりゃあね、でもさ、親待たせてるし」
真姫「そこらへんの無理くらい通すわよ」
-部室-
にこ「真姫ちゃん、今日休むってさ」
絵里「珍しいわね、用事?」
にこ「さぁ?休む、明日の朝練は出るとしか書いて無いわ」
凛「真姫ちゃんのメールそっけないにゃ」
花陽「なんかあったのかな、今日ずっと様子おかしかったし」
海未「…………」
ことり「海未ちゃん?」
海未「ん、大丈夫ですよ?皆にこれ以上迷惑はかけていられないですから!」
にこ「そういうのがよくないのよ、別に迷惑だなんて思ってないし」
希「そうやで、むしろ悩みがあるならここで吐き出してみ?」
海未「実は……よくわからないんです」
ことり「わからないって?」
海未「なぜ私が悩んでいるのかとか、悩んでいる理由が何なのかとか、本当に」
にこ「あんたのことなのよ?わからないって……」
絵里「仕方ないわよ、海未にもわからないことくらいあるわ」
花陽「具体的にわからないと、どうすればいいのかもわかんないね……」
海未「すみません、せっかく話を聞いてもらえたのに」
絵里「いいのよ、気にしないで。じゃ、練習始めましょうか」
-西木野邸-
穂乃果「ほぇー、君の家ってでかいんだねぇ」
真姫「最近、そうなんだって知ったわ。さ、入るわよ」グッ
穂乃果「お邪魔しまーす」
真姫ママ「あら、お帰り……どうしたの?」
真姫「ああ、これ?ちょっとね」
真姫ママ「車いすって……なにがあったの?」
真姫「記憶喪失、らしいわ」
真姫「だから、うちに泊めたいんだけどってさっき連絡したでしょ?」
真姫ママ「それは別にいいんだけど」
真姫ママ「高坂さんのところに話はつけてあるの?」
穂乃果「あ、ご心配なく。もうつけてはありますので」
真姫ママ「そう……大変ね。高坂さん、無理しないようにね」
穂乃果「はい」
真姫ママ「あ、それと真姫ちゃん。明日から一週間くらい私も当直で家にいられないからよろしくね?」
真姫「わかった」
真姫ママ「今度来る研究機材のチェックやいろいろしなくてはいけないのよ」
真姫「そう、じゃあこっちは大丈夫だから、そっちに専念してね」
真姫ママ「ふふ、そうさせてもらうわ」
-真姫の部屋-
穂乃果「ほー、部屋も広い」
穂乃果(心なしか、まこちゃんのにおいがする)
真姫「褒めても何も出ないわよ?」
穂乃果「けなしたら何か出るのー?」
真姫「そういう意味じゃないわよ」
真姫「じゃ、早速立つ練習、してみましょうか」
穂乃果「ん、やってみよう」
真姫「私ができるだけ支えるから、まずは両足で立てるように頑張ってみましょう」
穂乃果「ほいほい」
真姫「まずはベッドに乗せるわ」
穂乃果「ほーい」
真姫「せーの」
穂乃果「おぉー」
穂乃果「やっぱりなんかこのふわっと浮く感覚慣れないなぁ」
真姫「だったら歩けるようになりなさい」
穂乃果「……努力しまーす」
-一時間後-
穂乃果「お、おぉ、うっ……」フラフラ
真姫「その調子よ!頑張って!」
穂乃果「うっ、お……あっ!」フラッ
真姫「穂乃果!」ガシッ
ボスン
ほのまき「…………」
穂乃果(朝も思ったけど、きれいな瞳……)
真姫「……大丈夫?痛いところない?」
穂乃果「うん、平気」
穂乃果「……ねぇ、朝、何考えてたの?」
真姫「……えっ!?」ドキン
穂乃果「君、なんか様子おかしかったでしょ?」
真姫「わ、私は別に!」
穂乃果「私に何か求めてるんでしょ?私は逃げないし、抵抗もしない」
真姫(……今なら、穂乃果を独り占めできる……?)トクン
真姫(穂乃果と一緒に、いられる……?)トクン
真姫(私は……あれ?)
真姫(私がほしいのは……穂乃果のなんだっけ?)
真姫「……ごめんなさい」スッ
穂乃果「どうしたの?」
真姫「私、あなたのなんだったか、忘れちゃった……」ポロポロ
穂乃果「ん?話がよくわからん……」
真姫「私ね、あなたが記憶を失う前のあなたのことが好きだったの」
真姫「でもね、ちょっと前にフラれちゃって」ポロポロ
真姫「そしたら、今のあなたが現れて」グスッ
真姫「私は、今のあなたで妥協しようとしたの」
真姫「最低よ……私……」ブワッ
穂乃果「……」スッ
ギュッ
真姫「っ!」ビクッ
穂乃果「でも、君はそうしなかった」
穂乃果「その気になれば今日だけで3回もあったのに」
穂乃果「一回もしなかったじゃない」
穂乃果「私、そういう一途なところ、好きだよ」
真姫「言わないでよ、その声で好きって言わないでぇ……」ポロポロ
穂乃果「ごめんね、この声でしか話せないから……」
真姫「いいの、私が悪いんだから……」グスッ
穂乃果「私といるときは、せめて、友達でいてよ?」
真姫「うん……、頑張る」ギュウッ
穂乃果「君が言ったんでしょ?友達になろうって」
真姫「うん、ふぅっ、うん……」モギュー
穂乃果「ほら、その綺麗な顔が台無しだよ、早く泣き止んで」
真姫「うん……」グスッ
穂乃果「よしよーし、穂乃果がいますよー」
真姫「ほのかぁ……」
穂乃果「よしよし」ナデナデ
穂乃果「……あ」
真姫「ふぇ?」
穂乃果「気づいたら……立ててる」
真姫「あ……、ふふっ、ほんとに」
穂乃果「トレーニングの賜物だねぇ」
真姫「そうね、ふふふ、よかった……」クスクス
穂乃果「じゃあ、お祝いしてもらおうかな」
真姫「え?」
穂乃果「うーん……あ、決めた!今度ピアノと歌聴かせてよ」
真姫「そんなので、いいの?」
穂乃果「駄目ならいいけど?」
真姫「いいわよ、それでいいなら、何回だって聴かせてあげる」
穂乃果「約束だよ?」
真姫「ええ、約束!」ニコ
-翌朝-
真姫「本当に大丈夫なの?」
穂乃果「まぁ、なんとかなるでしょ」
真姫「転んでも知らないわよ?」
穂乃果「その時はまこちゃんが助けてくれるでしょ?」
真姫「まきよ、もうわざとやってるでしょ、それ」ムスッ
穂乃果「うん、面白いから」ケラケラ
穂乃果「で、助けてくれるんでしょ?」
真姫「……うん」カミノケクルクル
穂乃果「ほらね、じゃ、いこっか」
真姫「待って、どこに行くか覚えてる?」
穂乃果「んー、ついていけばいいかなって」
真姫「もう、あなたのことなのよ?しっかりしてよ」
穂乃果「へーい」
真姫「まずは車いすをあなたの家に戻す。それから今日の朝練に行くわ」
穂乃果「ほうほう」
真姫「激しい運動は無理でも、μ’sがどんなものかって知ってもらうにはどんな風景なのか見てもらったほうが早いし」
穂乃果「なるほどなるほど」
真姫「……ほんとにわかってるの?」
穂乃果「もちろん、とりあえず家帰って練習見せてくれるってことでしょ?」
真姫「あ……」
穂乃果「君も私のこと馬鹿にするんだね、どんだけ前の私は抜けてたの?」
真姫「ごめんなさい、そういうわけじゃ」
穂乃果「いいよ、いこ」グイッ
真姫「う、うん……」
-穂むら-
穂乃果「ふぃー、やっと着いた……」
真姫「歩くのは久しぶりだから仕方ないわよ」
穂乃果「悪いね、車いすやら鞄やら持ってもらって」
真姫「いいのよ。遠慮するなって、言ったでしょ?」
穂乃果「ほぉ……言うね」
真姫「ほら、行ってきなさいよ」
穂乃果「ん、じゃ、ちょっと待っててね」
真姫「ええ」
穂乃果「ただいまー」
ほのママ「おかえ……あなた、車いすは!?ていうか、歩いてる!?」
穂乃果「んー、昨日頑張ったらできるようになったっていうか」
ほのママ「そう……で、車いすは?」
穂乃果「あぁ、まこちゃんが持ってる」
ほのママ「早く持ってきて!」
真姫「あ、すいません」ヒョコッ
真姫「私、うっかりしてて……」
ほのママ「あら、西木野さん。でもありがとうね。あなたのおかげで穂乃果が戻ってきた気がする」
真姫「私じゃないです。穂乃果ちゃんが頑張ったからです」
ほのママ「いいの、いいの!ほら、今日も練習あるんでしょ?ちゃっちゃと行っちゃいなさい!」
ほのママ「あ、そーだ!お菓子持ってく!?ううん、持っていきなさい!」
真姫「あ、いえ、そんな」
ほのママ「遠慮しないでもっていってー!」
真姫「はあ……」
穂乃果「うちのお母さんってあんな愉快な人なんだね」
真姫「あなたもなかなか愉快な人よ?」
穂乃果「そうなの?あ、昨日そんなこと言われたなぁ」
真姫「あ、そろそろ神田明神よ」
穂乃果「おぉ、この階段上れるかな」
真姫「回り道すれば坂があるけど?」
穂乃果「面倒だからこのまま直進しよう」
真姫「そ。不安なら一緒に上りましょうか?」スッ
穂乃果「ん」ギュッ
真姫(あ、穂乃果の手が……)ドキン
穂乃果「手すりもあるし、ゆっくりいけそうだね」
真姫「そ、そうね」
-数分後-
穂乃果「ほっ、ほっ、よしよし、もうちょい」プルプル
真姫「もうちょっとよ!」
穂乃果「あと一段……!おぉ~」
真姫「出来るじゃない、よかったわね」
穂乃果「うん、で、でもなんか足が笑っちゃって」ガクガク
真姫「あ、ちょっと」
ダキッ
真姫「もう、こんな階段から落ちたらシャレにならないわよ?」
穂乃果「んー、ごめん。でも助けてくれるって思ってたからさ」ニコニコ
真姫「何よ、それ……」クス
海未「…………!」
おやしみなさい
乙ー
いいところで切るねぇ
穂乃果ちゃん声も変わったのか
あれ?書き方間違えた?
まぁいいや
間違えてないよ
さらに面白くなってきた
乙
ほんといいほのまき
出先なう
やっぱり帰宅が日を跨ぐので更新は深夜にやります
了解です―
ことり「おはよ~、穂乃果ちゃん、真姫ちゃん」
海未「…おはようございます」
穂乃果「ん、おはよう」
真姫「おはよう二人とも」
真姫「昨日はごめんなさい、どうしても気乗りしなくて」
海未「そのことはあとできっちり説教ですね」
真姫「この年になって説教?ありえないんだけど」
海未「いいですね?」
真姫「……わかったわよ」
絵里「あら、真姫。おはよう」
希「おはようさん」
真姫「おはよ」
絵里「昨日はなにかあったの?」
真姫「なんもないわよ」
にこ「嘘おっしゃい、なんかあったんでしょ?」
海未「っ!」ピクッ
真姫「なんもないわよ、別に」
穂乃果「そうそう、特になんもないよ」
凛「ていうか穂乃果ちゃん、車いすは?」
穂乃果「歩けるようになったからおいてきました」
花陽「いいの?」
穂乃果「まぁなんとか」
海未「……穂乃果、何故今日この練習に来ているのですか?」
穂乃果「え?」
海未「今のあなたはどこでやるかなどは知らないはずですよね?」
海未「なぜ……知っているのですか?」
真姫「……はぁ、参ったわ、降参」
真姫「昨日、帰りにたまたま穂乃果と会って、それで教えたのよ」
海未「車いすは?なにかあるのではないですか?」
ことり「ちょっと、海未ちゃん……」
真姫「……そうよ、昨日立つ練習と歩く練習をしたの」
真姫「……私の、家で」
凛「なるほど、だから来なかったんだにゃ」
絵里「練習の代わりに穂乃果のフォローにまわっていたってわけね」
真姫「違うけど……そういうことにしておいて」
にこ「ということらしいわよ、海未、満足した?」
海未「……はい。さぁみんな!練習しましょう!」
真姫「…………ごめん穂乃果、面倒事に巻き込んじゃって」
穂乃果「自分のこと心配しなよ。なんか、嫌な予感する」
真姫「え……?ええ」
海未「真姫、後で私に付き合ってください」
真姫「ん……わかったわ」
-夕刻-
絵里「はい、お疲れ様!また明日ね!」
7人「お疲れ様ー」
凛「穂乃果ちゃん、ラーメン食べに行かない!?」
穂乃果「お、おぉ?何でラーメン?」
凛「昨日の感謝のしるし!ねぇねぇいこーよ!」グイグイ
穂乃果「わかったわかった、いくいく」
絵里「私も同席していいかしら?」
凛「うん!行こう行こう!」
穂乃果「あ、そういや名前聞いてなかったや」
絵里「あら、そういえばそうね。私は綾瀬絵里。で、こっちは」
希「東條希!よろしくな、穂乃果ちゃん」
穂乃果「ん、よろしく」
凛「みんなでラーメンいっくにゃー!」
花陽「うん!」
海未「ごめんなさい、私は欠席します」
凛「えぇー!海未ちゃんノリ悪いにゃー!」
真姫「ごめん、私も海未から説教受けなきゃいけないから」
凛「そんなの後でいいじゃーん!」
希「まぁまぁ、メインキャストがおることやし、来れないのは仕方ないっておもっとこ?」
凛「むぅー……」
真姫「私たちのことはいいから、楽しんでらっしゃい」
凛「……わかった」
穂乃果「…………」
海未「では、行きましょうか。真姫」
真姫「ええ。……またね」
穂乃果「…………うん」
穂乃果(なんで、遠く聞こえるんだろう……)
-ラーメン屋-
凛「ん~おいひいにゃ~」ズルズル
絵里「ちょっと凛、食べながら話さないの」
穂乃果「…………」
ことり「穂乃果ちゃん?」
穂乃果「うん、なんか嫌な予感してさ」
にこ「あんたも?」
穂乃果「うん。よくわからないけど、なんでだろう」
花陽「心配ないんじゃないかな、海未ちゃんしっかりしてるし」
穂乃果「そうなのかな……」
凛「食べないならチャーシューいただくにゃ~」ヒョイ
穂乃果「いいよ、食べて」スッ
希「穂乃果ちゃん……」
絵里「穂乃果、心配なのはわかるけどみんなの気持ちも考えてあげてくれない?」
穂乃果「……うん、わかった」
穂乃果「じゃあ食べようかな、あれ?チャーシューがない……」
凛「ごちそうさまにゃ~」
穂乃果「あ、あらら……」
μ'sは意思疎通してて羨ましいな
ことり「じゃあことりのチャーシューあげるね」
穂乃果「ん、ありがと」
花陽「凛ちゃん、私のもあげるね」
凛「いいの!?」
店員「ご飯おまちどおさまでーす」ゴト
絵里「うわっ、花陽、そんなに食べるの?」
花陽「うんっ!」パアァ
穂乃果「はぇ~よく入るね……」
凛「かよちんはご飯大好きだからね~」
花陽「うん!白いご飯ってす、て、き……!」ウットリ
希「ふふ、恋する乙女の顔って感じやね」
-園田家-
海未「どうぞ」コトン
真姫「……いただきます」ズズッ
海未「さて、なぜ嘘をついたのですか?」
真姫「……別に嘘をついていたわけじゃないんだけど」コトン
真姫「でも、ごめんなさい」
真姫「前にも言ったけど私は穂乃果が好き」
真姫「だから、少し、甘えたくなっちゃって」ズズッ
海未「…………」
真姫「本当は、違うのにね……」コクッ
真姫「でも、穂乃果なのには……」フラッ
真姫「変わり……」ドサッ
真姫「……スー……スー……」
海未「…………ふふ」
海未「ふふふふ」ポロ
海未「あははははは!」
海未「あなたを穂乃果に触れさせはしない」ポロポロ
海未「あなたはずっと…………くふっ」
海未「いけませんね、なぜ泣いているのでしょう……」
海未「こんな佳き日には笑顔でないと!」パアァ
海未「さぁ、こうしてはいられないですね!」スクッ
海未「真姫……、
壊れるくらい、
愛してあげますからね」
おい…
こっから先をキングクリムゾンするかしないか
>>515
見るしかねぇ!!
キングクリムゾンってなに、やり直すってことか?
それならやり直そう
すいません、飛ばすか飛ばさないかってことです
再度本レス直下
キングクリムゾン!!
それはつまり結果だけが残ると言うこと。つまり、このあと途中までスキップするかどうか?ということ
ここまでやったらそのままやってほしい
飛ばすなんてとんでもない
ドロドロはよ
>>519
ぐぐったらジョジョの奇妙な冒険って漫画のネタなんだな、お前ら詳しいな、サンクス
-どこか-
真姫「ん……」パチッ
真姫「私、海未の部屋で話をしてたら眠くなって……」ボー
真姫(か、体が、熱い……)ドクン ドクン
真姫「どこよ、ここ……」ジャラ
真姫「やだ、なに、これ……」
海未「おはようございます、真姫」
真姫「海未?あなたも……」
海未「まだよく覚えてないのですね」
真姫「……まさか、あんた」
海未「そうです、今ここには私とあなたの二人きり」
海未「そして誰も来ることもない」
真姫「なんでこんなことを……!」ジャラジャラ
海未「そうですね…あなたのことが欲しくてたまらなかったから、でしょうか」
海未「さぁ、楽しみましょう」ニコニコ
海未「あなたが壊れていく様を!」
真姫「いや……いやぁ!」
自分の心配しなよ?
真姫(そういう、ことだったんだ……)
海未「ふふ……おびえる姿、とてもかわいいですよ?」チュッ
真姫「んっ……!」
海未「んふ……ちゅっ……れろ……」
真姫「ふぁっ、んん……やぁ……」
海未「ちゅぅ……ん……」スッ
真姫「はぁ、はぁ……んぁ」
海未「……どうして逃げないのですか?」
真姫「あなたが……こんなので逃げられないようにしたからじゃない」
海未「キスの話です。ですが今のではっきりしました」
海未「そう……責任を感じているんですね?」
真姫「っ!」
海未「大丈夫です、その苦しみから解き放ってあげますから」
海未「愛し合いましょう、真姫」
真姫「いやっ、それだけは、いや……」
海未「うふふふふふ」スルスル
真姫「やっ、脱がさないで……んむっ!」
海未「んぅ、れろっ、ちゅぱ、ふぁ……」プチプチ
海未「あぁ、真姫の胸、とてもかわいいですよ……」フニフニ
真姫「やぁ、揉まないでぇ……」ピクン
海未「あぁ、真姫……真姫……!」
真姫「あっ、ふぁ、やぁ、たす、け、ほの、かぁ……!」
海未「あなたの体全てが私のもの、心も私のものに……!」クリクリ
真姫「ひゃあぁっ、ち、ちくび、だめっ!」
真姫(自分の体じゃないみたいに、勝手に!)
海未「体中真っ赤にして、可愛いですよ、真姫……!」フニフニ
真姫「だ、だめ、なんか、きちゃ、きちゃう!」
真姫「ふぁ、あ、あ、あ!ああ!」
真姫「んぅぅぅんっ!?」ビクンビクン
真姫(なに……これ……力、抜けちゃう……)
真姫「あ、ぁ、ハァ、んぁ……」
海未「思ったよりも感じやすいのですね……ふふ」
海未「さぁ、そろそろ……」スッ
真姫「や、そこは、さあらないで……!」
海未「ふふふ……」クチュ
真姫「はあぁ!」ビクン
海未「こんなに濡れてしまって……」
真姫「いわないれぇ……」カアァ
海未「大丈夫ですよ、恥ずかしいことなんてないですから……ほら、あなたの愛液、味わってください」クチュ
真姫「んく、ぺろ、ふぁ……」
真姫(なに、へんな、あじ……)
海未「あなたの愛液、どういう味なんでしょうね……」
海未「私も……」スッ
真姫「だめ、うみ、そこ、きたない……」
海未「あなたの体が汚いはずないでしょう……?」
海未「ちゅっ、じゅるる、んくっ」
真姫「あっ!ふぁっ!あっあっあっ!やぁあ!」
真姫(さっきより、すごいぃっ……!)
海未「ちゅるっ、んふっ、真姫、まきぃ……!」
真姫「だめ、また、きちゃっ!あふぁ、やぁ……!」
真姫「んぁ、はぁぁああぁあぁぁっ!」ビクッビクン
パシャッ
海未「ふわっ……!」
海未「……はぁ、美味しかったですよ、真姫……」ウットリ
真姫「う、みぃ……」ピクンピクン
海未「さぁ、もっと楽しみましょう、まだまだ時間はありますから」
真姫「い、やぁ……」ふるふる
真姫(やだ、絶対、やだ……!)
海未「そういう強情なところも、大好きですよ、真姫……」
真姫(壊されたく、ない……!)
とかなんとか言って書き溜めはあるけどちょっと時間ください
今日はおしまい
乙
●REC
いきなりエロにはしるのか
冷静に考えたら普通に監禁してるだけで良かったやん
あたしってほんとバカ
ちょっと書き直す
このままで行きましょう
>>1があーだこーだ言ってたのってこのパートのことなのか?
海未が真姫を好きって設定だったっけこのSS
一周回ってしまった感じか
すごくいい
ほのまき期待したら、唐突のうみまきでテンション下がったわ
序盤や中盤は良かったけど、うみまきの監禁で読む気失せた。
まああの監禁はやりすぎたわな、でもまだ見れる
正直ね、エロなんか頼りたくなかったね
普通にとっ捕まえるだけで良かった
-ラーメン屋前-
凛「ふぁー!ラーメン美味しかったにゃー!」ルンルン
花陽「ご飯ちょっと固かった……」シュン
希「まぁまぁ花陽ちゃん、そう気落ちしないの」ヨシヨシ
絵里「……丁度いいから穂乃果、聞いておきたいんだけど」
穂乃果「なに?」
絵里「あなた……記憶喪失から戻ろうとか、考えたことはある?」
穂乃果「いきなり変なこと聞くね」
にこ「私も気になってたの。どうなの?」
穂乃果「どうなのって言われても……」
穂乃果「……医者に言われた時も思ったんだけどさ」
穂乃果「あなたは記憶喪失ですって言われても、あ、そうなんですか、としか言えないよ」
穂乃果「そりゃ、起きたときは自分の名前すら知らなかったけど」
穂乃果「けど、今の私は間違いなく私だよ。覚えてることもあるし、歩けるようにだってなった」
穂乃果「私はここにいるし、いなくなる気もない」
穂乃果「それじゃ、ダメなの?」
絵里「……ごめんなさい、こういうこと言われたら、ショックよね」
穂乃果「いいよ、気にしてないから」
にこ「…えらく、他人ごとなのね」
穂乃果「いや、誰だって気になるものだと思うから」アハハ
ことり「穂乃果ちゃん……」
希「じゃあ湿っぽい話はこれくらいにしとこ、明日も早いんやし」
花陽「そうだね、明日は穂乃果ちゃん、どうするの?」
穂乃果「ん?できたら、練習に参加してみたいかなって」
穂乃果「そしたら、君たちの望むことだって起きるかもしれないし」
凛「ほんとに!?やったー!」
絵里「わかったわ、今日はこれにて解散!各自ゆっくり休むのよ」
6人「はーい」
にこ「先帰るわ、じゃね」
凛「かよちん、かーえろ!」
花陽「うん!」
絵里「穂乃果、今日は本当にごめんなさい」
穂乃果「いいって、明日教えてくれれば私はそれでいいから」
希「ほらほら、いつまでも引きずるの、えりちの悪い癖やで?帰るよー」グイグイ
絵里「あ!の、希!えっと、そういうことだから、また明日!」
穂乃果「ばいばーい」フリフリ
ことり「穂乃果ちゃん、帰ろ?」
穂乃果「ねぇ、みな……、ことりちゃん」
ことり「なあに?穂乃果ちゃん」
穂乃果「……海未ちゃんの家、どこにあるの?」
ことり「え?」
穂乃果「ラーメン食べてるあいだもずっと何か引っかかっててさ」
穂乃果「説教だけならすぐ終わるじゃん、どうして別行動したのかなって」
ことり「海未ちゃんを、疑ってるの?」
穂乃果「悪い?」
ことり「そうじゃ、ないけど……」
ことり(幼馴染なのに……)ズキン
穂乃果「ごめん、友達疑うなんてしたくないんだけどさ」
ことり「ううん、今の穂乃果ちゃんだから、できるんだよね」
穂乃果「……今の私だから、起きたことかもしれないけどね」
ことり「わかった、今から行くの?」
穂乃果「うん」
ことり「……いいよ、ついてきて」
-園田家旧倉庫-
真姫「はぁ、はぁ……」
真姫「もうやめてよ!今のあなたは海未じゃないわよ!」
海未「いいえ、私は園田海未その人ですよ」
真姫「ちがう、ちがうわよ、こんな、ひどいことする人じゃなかったでしょ!?」
海未「そうでしょうか?夏の合宿も随分ハードなスケジュールを組んで取り組んでいたはずですが……」
真姫「そうじゃないわ!あなたは人の尊厳を踏みにじるような……!」
海未「……」ギリッ
海未「あなたに何が分かるんですか!」ダンッ
真姫「っ!」ビクッ
海未「あなたが、あなたが穂乃果を追い詰めなければ、あなたさえ現れなければ……!」ジワッ
真姫「…………」
海未「あなたはもっと追い詰めて心を壊してから殺そうと思いましたが気が変わりました。いま、ここで!」
真姫「……そうよね」
真姫「ごめんなさい」
真姫「私が、穂乃果をあの時追いかけさえしなければ、穂乃果は自分を失うこともなかった」
真姫「だから、その責任はとるつもり」
真姫「いいわ、好きにして」
真姫「まだ16年ちょっとしか生きてないけど、充実した人生だったとは思う」
海未「………っ!」
海未「どうして、どうして……」
海未「どうして、何もかも受け入れるんですか……」ポロポロ
真姫「……海未?」
海未「わかり、ました、その意思を汲んで、一思いに……!」
ガラッ
穂乃果「やっぱり、ここにいたんだ」
海未「ほ、穂乃果!?ことり?!」
ことり「う、海未ちゃん……」
穂乃果「来たかいがあったよ。やっぱり、まこちゃんここにいたんだね」
海未「どうして……!」ワナワナ
穂乃果「だって、明らかにおかしかったもん、君の態度」
穂乃果「ことりちゃんも薄々気づいてたみたいだけど、聞き出せなくってさ」
ことり「ごめん、海未ちゃん。疑ったりして……」
真姫「え……?ほの、か……?」
穂乃果「やっほ、真姫ちゃん。来たよ」
真姫「まきよ……」
穂乃果「大丈夫、あってるよ」ニコッ
真姫「……!」ドキン
穂乃果「ことりちゃん、真姫ちゃんをお願い」
穂乃果「私は、海未ちゃんと話するから」
ことり「で、でも、心配だよ……」
穂乃果「へーきだって、信じてくれない?」
ことり「……わかったよ。真姫ちゃん、大丈夫?」
真姫「う、うん……一人で、たてるから」
海未「穂乃果……!」
穂乃果「場所、変えよう。公園とかでいい?」
海未「……わかりました」
海未「ことり、真姫、私の部屋で待っていてください」
ことり「うん……、行こう真姫ちゃん」
真姫「ええ……穂乃果」
穂乃果「なに?」
真姫「海未を……助けてあげて」
穂乃果(他人の心配ばっかりして……この子は……)ムス
穂乃果「大丈夫、そのつもりだから」
真姫「うん、お願……」フッ
ことり「ま、真姫ちゃん!」ガシッ
穂乃果「先に海未ちゃんの部屋に運んでからにしようか」
海未「……えぇ」
-公園-
穂乃果「はい、コーラ」スッ
海未「……すみません、私、炭酸はラムネしかのめないんです」
穂乃果「あ、そうなの」カシュッ ゴクッ
海未「……私を咎めますか?蔑みますか?」
穂乃果「そうしてほしいならするけど?」ゴクゴク
海未「私は……!」
穂乃果「げふっ。……それもいいけど、むしろそうなった理由を知りたいかな」
海未「…………」
穂乃果「……私かな?」
海未「っ!」ドキッ
穂乃果「…そっか、そうなんだ」
穂乃果「うん、ちょっと気になってたからね。前に花陽ちゃんや凛ちゃんからいろいろ聞いたんだ」
穂乃果「前の私って、すごい人間なんだね、太陽みたいだって思った」
穂乃果「いなくなっただけで、みんなの顔が少し暗くなってる」
穂乃果「初めてみんなと会ったとき、みんなどこか暗い顔してたからわかるよ」
穂乃果「でもね、真姫ちゃんだけは違った」
穂乃果「あの子は私が起きたときに初めて会った人なんだけど、やっぱり戸惑ってた」
穂乃果「そのあとすごく優しそうな顔してた」
穂乃果「どうしてそうだったのかは後でわかったけど、でもそうやって動かしていられるだけの心は、本当にすごいよね」
海未「…………」
穂乃果「だから、私から友達を奪うのは許さない」
海未「…………っ!」ズキン
海未(私は、穂乃果から逃げて、真姫を殺そうとして……)
海未(最低です、私は最低です……)
穂乃果「私は君の気持ちが分からないから怒ることもできないし、蔑むなんてとてもできないよ」
穂乃果「私が言うのもなんだけど、せめて、何もなかったことにしたい」
穂乃果「ううん、君とも友達のままでありたい」
海未「ほのか……」ジワッ
穂乃果「駄目かな?」
海未「ごめんなさい、穂乃果!私、なんということを……!」
穂乃果「いいよ、それより、ちゃんとまこちゃんに謝ってあげてよ?」
海未「はい……はい……!」ポロポロ
穂乃果「ふぃー、よかった。じゃあ、戻ろうか。ことりちゃんとまこちゃんが待ってる」
海未「ええ!」
サイドテールじゃない穂乃果の髪型がちょっと気になってる
-海未の部屋-
海未「この度は、申し訳ございませんでした」
真姫「いいのよ、もうしないんでしょ?」
海未「もちろんです、このような非道なことは、二度と」
真姫「ねぇ、どうして私を監禁したの?」
海未「少し前から、よくわからない気持ちがあったんです」
ことり「前言ってたこと?」
海未「ええ、でも、わかったんです」
海未「嫉妬……だったんです」
3人「…………」
海未「これまで穂乃果たちに感じたことすらなかったので、はっきりとは言えませんでした」
海未「ですが、神田明神で、穂乃果と真姫のやり取りを見て、確信しました」
海未「こんな気持ち、わからないままでいれば、こんな……」
ことり「海未ちゃん……」ヒシッ
海未「ことり……」
ことり「ごめんね海未ちゃん、ことり、自分のことしか考えてなくって」
ことり「寂しかったんだよね、苦しかったよね、一人にさせちゃってごめんね!」
海未「ことり……私のほうこそ、ことりが心配してくれていたのに」ギュウッ
穂乃果「ということらしいけど、どう?」
真姫「どうって……私にはどうすることもできないわ」
真姫「ただ、元通りにできるなら、したい」
海未「真姫……」
真姫「元をたどればすべての原因は私にあるわ」
真姫「だから、何も言わないけど、私は海未と仲直りがしたい」
真姫「こんな私で良ければ、だけど……」
海未「……少しだけ、時間をください」
海未「穂乃果には分かったとは言いましたが、私は真姫にしたことの整理がついていません」
海未「感情のままに動いて、真姫を辱めたことは許されるものではありませんから」
真姫「……わかった、けど練習はどうするの?」
海未「もちろん参加します。ですが……」
真姫「わかった、お互い少しだけ距離をとりましょう」
海未「ええ、少し、だけ」
真姫「私は、いつでも待ってるから」
海未「ええ、待っていてください」ニコ
ことり「海未ちゃん、真姫ちゃん……」
穂乃果「これ以上は何もなさそうだし、そろそろ帰ろっか」
真姫「そうね、私もシャワー浴びたいし」
ことり「ことりはもうちょっとだけ海未ちゃんといるね」
穂乃果「ん、じゃあ帰ろっか、まこちゃん」
真姫「ええ」
おやすみなさい
貴重な読者一人減ったのがすげぇへこむ
乙です
読者はうちも入れて9人や()
まてまだ見てるぞ
乙やで
えろ俺は良かったと思うけどなぁ
乙
見てるぞー
増やせばええんや
ほのまき、うみまきが好きな私は大満足です
うみまき悪くなかったよ
エロはあんまり嫌だなぁ、すぐになくなったからいいけど
監禁の流れのなにが悪くなかったのかまったく理解できんけど最後まで読むからがんばれ
監禁は区切るところが誤解されやすいとこだった気がする
全部読むと全然良いと思う
一人増えたで
監禁は真姫がいなくなればホノカチャンは自分から離れていかないから。
愛してます発言やらエロ突入の件は思考回路がショートしちゃってたんだと解釈した。
まあ最初は??ってなったけど別にあのまま流れでほのことに発見されるルートでもよかったかも?
開始から読ませて貰ってますので完結まで頑張って下さい
最後にラブラブほのまきエロ入れてくれれば完璧だ!
1up
なんでお前らそんなにエロ展開に繋げたいの?性欲溢れた童貞なの?
-帰り道-
穂乃果「いやぁ穏便に済んでよかったねぇ」
真姫「……そうね」
穂乃果「おや、気になることでもあった?」
真姫「……来てくれて、ありがと」
穂乃果「気にしないでよ、友達でしょ?」
真姫「……やっぱり、かなわないわね」
穂乃果「なにが?」
真姫「穂乃果は穂乃果ってことよ」
真姫「私は貴女みたいに頑張って解決しようとした」
真姫「でも出来なかった」
真姫「それどころか、逆に助けられて、迷惑かけて……」
真姫「私は、穂乃果みたいな太陽にはなれないのよね……」フッ
穂乃果「…………」ムカッ
穂乃果「ちょっとこっち向いて」
真姫「え?」
パァン
真姫「痛っ……なにするのよ!」
穂乃果「何でそんな簡単にあきらめちゃうの?」
穂乃果「一度失敗したから何さ、そうじゃないんじゃないの?」
真姫「う……」
穂乃果「大体さ、他人の心配するより自分の心配しろって言ったじゃん!」
穂乃果「私とことりちゃんが来た時にも自分のことよりも海未ちゃんのこと心配してさ」
真姫「うぅ……」
穂乃果「さっきのはそういうことする真姫ちゃんへのおしおき」
穂乃果「…もう、はたかせないでよね」
穂乃果「結構、きれいな顔してて羨ましんだからさ……」
真姫「……うん、ありがとう」
穂乃果「難しい顔してるけどまだなんかあるのー?」ムスー
真姫「……なんでもない!」ニコッ
真姫「……ん」ピク
穂乃果「ん?ほんとに大丈夫?」
真姫「だ、大丈夫だから……」
穂乃果「…………」
穂乃果「ねぇ、今日泊まっていっていい?」
真姫「……ごめん、今日はダメ」
穂乃果「なんで?」
真姫「ダメったら、ダメ。これじゃ不満?」
穂乃果「そう、強情だね」
真姫「ごめんなさい、気を遣ってくれてるのはわかってるけど」
真姫(今の私が何をするか、わからないから……)
穂乃果「わかったよ、今日は大人しく帰る」
穂乃果「けど、なんかあったら呼んで?まだ約束も済んでないんだから」
真姫「約束……?」
穂乃果「なに?忘れちゃったの?ひっどいなー、ピアノと歌のことだよ」
真姫「あぁ……」
穂乃果「ほんとに忘れてたんだね、まぁ無理もないかな」
穂乃果「まぁ期限とかも決めてないし、いつでもいいから頼むよ」
真姫「……ねぇ、もしかして」
穂乃果「ん?」
真姫「それだけのために、私を助けてくれたの……?」
穂乃果「んー、2割正解、8割はずれ」
真姫「え?」
穂乃果「まこちゃんが言ったとおり、今の約束があったからこうやって動いた」
穂乃果「けどね、もう8割は、君は『私』にとっての最初の友達だったから。友達心配するのに理由なんていらない」
真姫「あ……」ドキン
真姫(こんなこと言われたら……)ドキドキ
真姫(あ……)
真姫(……そっか、多分穂乃果は前の私にこんな気持ちを抱いてたんだ)
真姫(だから、思い出に浸りたかったんだ……)
真姫(寂しくなっちゃう……よね)
真姫「……ありがと、こんな私を友達って言ってくれて」
穂乃果「うむ、少しは元気になったかね?」
真姫「ええ、おかげさまで」クス
穂乃果「じゃあ心置きなく帰れるってもんだよ、じゃあねー」
真姫「ええ、また明日」
真姫「ありがとう、穂乃果……」
-翌日・西木野邸前-
真姫「おはよう、花陽、凛」
花陽「おはよう、真姫ちゃん!」
凛「おはようにゃ~」
真姫「昨日はごめんなさい、できたら合流するつもりだったんだけど」
凛「そんなに説教長かったの?」
真姫「最悪よ、最悪。最近の真姫はたるんでるだの穂乃果とくっつきすぎだのってガミガミ」クスクス
花陽「あはは、海未ちゃんなら言いそうだね」
凛「気にすることないにゃ~、今度は一緒に、みんなで行こうね!」
真姫「ええ」
花陽「うん!」
-同時刻・穂むら-
穂乃果「おはよう、ことりちゃん、海未ちゃん」
ことり「おはよ~」
海未「おはようございます、穂乃果」
穂乃果「迎えに来てくれてありがとね」
海未「いえ、私も昨日はありがとうございました。おかげで自分の気持ちに踏ん切りをつけることができました」
穂乃果「ん?どういうこと?」
ことり「それはね~」ニコニコ
海未「ことり」
ことり「あ、ごめんね」クスクス
穂乃果「?何が何だかわからん……」
海未「さ、さぁ行きましょう、二人とも!」
修正してくれてよかった
エロのまま進行したら危うく切るところだった
-音ノ木坂学院・屋上-
絵里「さぁみんな、今日から少しずつ穂乃果も参加するわ」
凛「いえーい!」パチパチパチ
穂乃果「なんか、照れるね、こういうの」
希「気にすることないよ、うちらのマネしてくれればええし」
穂乃果「……がんばる」
真姫「無理だと思ったらすぐに離れればいいわよ」
穂乃果「わかった」
海未「じゃあ穂乃果の配置はフェンスよりね、なんか変な感じするけど」
花陽「でも久しぶりだよね、また9人そろって練習できるって」
にこ「心配せずともこの私がいつでもセンターでいてあげるわよ!」
絵里「じゃあそういうことで、柔軟から始めましょう!」
7人「はーい」
にこ「ちょっと!なんでみんなスルーするのよ!」
真姫「……あ」
海未「……」フイッ
真姫「……」
ことり「海未ちゃん……」
花陽「真姫ちゃんと海未ちゃん、喧嘩でもしたの?」
真姫「そんなところよ、でもすぐ終わるから心配しないで」
凛「でもなんで?」
真姫「なんでもないわよ、この話はおしまい!」
-1時間後-
穂乃果「はぁ、はぁ……」ガクガク
真姫「ちょっと、無理しちゃだめって言ったじゃない、足も万全じゃないんでしょ?」
穂乃果「でもさ、こうやっていかないとダメなんだろうから……」
真姫(なんで、他人事みたいに言うのよ……)ムス
真姫「とりあえず少し休んでなさい、いい?無理しちゃいけないんだから」
穂乃果「わかったよ、もう、母親みたいなこと言うんだから」
真姫「なによ、不満?」
穂乃果「なんでもないです、なんもないです」
真姫「そ、じゃあいいわ」
絵里「穂乃果、大丈夫?」
穂乃果「んん、だいぶ無理したかも」
絵里「駄目よ?あなただけの体じゃないんだから」
穂乃果「うん、ごめん」
穂乃果(なんだろ、どうして)
穂乃果(私に言ってるって思えないんだろう)チクッ
-夕刻-
穂乃果「もうだめ、動けない……」グター
凛「大丈夫?穂乃果ちゃん」
穂乃果「みんななんで、立ってられるの……」
にこ「あんたが寝込んでいたのが悪いのよ」
穂乃果「へえぇ」
真姫「ほら、いつまでも寝込んでないで、帰るわよ」
穂乃果「ふぃ~」
真姫「……もう、肩かしなさい」グイッ
穂乃果「ふぁっ」
真姫「こうでもしないと動かないでしょ?」
穂乃果「ん~、ありがと、まこちゃん……」
花陽「ん~、やっぱりさ」
ことり「これ、必要だよね」スッ
穂乃果「へ?」
スルスル キュッ
ことり「はい、できた!」
希「やっぱりサイドテール似合うなぁ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「そう?ありがと……」
穂乃果(…………)ズキン
真姫「…………ほら、着替えて帰るわよ」
穂乃果「……うん」
-帰り道-
穂乃果「…………」
真姫「…………ねぇ」
穂乃果「…なに?」
真姫「今日、うちにこない?」
穂乃果「昨日はダメだったのに、今日はいいんだ」
真姫「わがままだなって、怒る?」
穂乃果「今は怒る元気もないよ……行く」
真姫「そう。じゃあ家に連絡しておきなさい」
穂乃果「……うん」
-西木野邸ー
穂乃果「お邪魔しまーす」
真姫「お疲れ様、家に人いないから、好きにしていいわよ」
穂乃果「ちらかしてもいーの?」ボスッ
真姫「……ばか」ドスッ
穂乃果「いたい」
真姫「ほら、シャワーでも浴びてきなさいよ」
穂乃果「もうちょっとしたらね」コテン
真姫「早く着替えないと風邪ひくわよ?」
穂乃果「ごめん……」
穂乃果「スー……スー……」
真姫「わ、ちょっと!もう、本当にどうしようもないんだから」
穂乃果「んぁ……ふあぁ」パチッ
穂乃果「そっか、寝ちゃってたんだ」
穂乃果「真姫ちゃん、毛布かけてくれたんだね……」
穂乃果「……ん?」
ポロン ポロロロ
穂乃果「ピアノの、音?」スクッ
真姫「だいすきだーばんざーい」
穂乃果「…………」
真姫「がんばれるーかーらー」
真姫「昨日に手を振って、ほら…前向いて……」
穂乃果「…………ほぇー」
真姫「……いるならいるって言いなさいよ」
穂乃果「ううん、演奏中に邪魔するのは無粋だし」
穂乃果「君のメロディー、本当に良かった」
穂乃果「なんか変な形だけど、これで約束は済んだね」
真姫「……そうね」
穂乃果「みんなが言ったとおり、だったね」
穂乃果「みんなが……」ポロ
真姫「穂乃果?」ガタ
穂乃果「うん、気にしないでよ」ゴシゴシ
真姫「気にしないわけにはいかないでしょ、やっぱり今日のこと気にしてるの?」
穂乃果「そうなのかな?」
真姫「…………!」
真姫「なんでよ、なんでそうやって自分のこと他人事みたいに言うのよ……」
真姫「自分のことなのよ!もっと自分を大事にしなさいよ!」
穂乃果「真姫ちゃんに言われても説得力ないなあ……」
真姫「……ばか」
穂乃果「……あのね、私、本当はいらないんじゃないかなって」
穂乃果「みんなは私を見てくれる。けど、『私』のことじゃない」
穂乃果「本当は私の以前の姿を求めてるって」
穂乃果「だから、胸がキュッと締め付けられて」
穂乃果「すごく寂しかった」
穂乃果「……あなたも、そうなんでしょ?真姫ちゃん」
真姫「…………」
穂乃果(お願い、否定して)
穂乃果(一人にしないで!)
真姫「ごめんなさい、否定はできないわ」
穂乃果(…………!)ドクン
穂乃果「うん、やっぱりそうなんだ」
真姫「けど!」
真姫「あなたはあなたよ!私を最初の友達だって言ってくれた高坂穂乃果よ!」
真姫「だから、自分を追い込まないでよ……」
穂乃果「ありがとう、まこちゃん」
穂乃果「まこちゃんがいなかったら、私はもっと屈折してたと思う」
真姫「それはいいんだけど、なんでわざと間違えてるの?」
穂乃果「すごい愛着わいたから」
真姫「人の名前間違え続けるとかありえないんじゃない?」
穂乃果「そうやって話の腰おらないでよー、最初は頭あんまり使えなかったけど、でもちゃんと呼ぶでしょ?」
真姫「…そうね」
穂乃果「……ありがとう、私と一緒にいてくれて」
穂乃果「決めたよ、私、記憶取り戻すようにする」
穂乃果「どうやればいいのかわからないけど、頑張る」
真姫「……そう」
穂乃果「手伝って、くれる?」
真姫「友達が困ってるなら助けるもの、でしょ?」
穂乃果「……うん!」
真姫「誘ってよかったわ、やっとあなたの本心を聞けたから」
穂乃果「そうなの?」
真姫「ええ。…自覚してなかったの?」
穂乃果「全然」
真姫「…そう」
穂乃果「あ、シャワー、借りるね」
真姫「ええ、着替えは用意してるからそれ使っていいわよ。ついてきなさい」
穂乃果「ほーい」
書き溜め尽きました
個人的にエロ展開は唐突に出すとダメだと思うだけであって、もともとそういうの前提で動いてるならいいとは思ってます
あとメンヘラみてーな書置きしてすんませんでした
乙です
>>1が書きたいと思うSSを書いてくださいな
みんなたぶんこの>>1が初ssってこと忘れてるんだと思う。
でも逆に言えば初ssとは思えない出来になってるってことでもあると思いますよ
充分面白いです
読み手の好みばかり気にせず思いのまま書いて下さい
素晴らしいまでの書き手age読み手disにワロタ
自分の見たい物書き手に書かせるとか最低のdis野郎だろ
自分の脳内でやれよ
>>600
何をどうdisったのか産業
乙
外野に変なのが湧くのはどこも同じ気にするな
-夜-
穂乃果「じゃあ、帰るね」
真姫「泊って行ってもいいのよ?」
穂乃果「そうしてもいいんだけどさ、明日から学校だしね」
真姫「…そう」シュン
穂乃果「あぁ、愛しの穂乃果ちゃんが離れて行ってしまうのが寂しんだ?」
真姫「ち、違っ!そういうわけじゃないわよ!///」
穂乃果「あれあれぇ?顔が赤くなってますよ~?」ニヤニヤ
真姫「ば、ばかっ!もう知らない!」プイッ
穂乃果(やっぱりこの子、ちょっと人に慣れてないんだ)
穂乃果「…明日もよろしくね」ニコ
真姫「ぅえっ、急に何よ!?」
穂乃果「ほら、記憶のこと」
真姫「あ……うん」
穂乃果「みんなともっと仲良くしたいんだけど、あの目が怖くてさ」
穂乃果「戻れば、何もなかったことにできるけど」
真姫「……寂しいこと言わないでよ」
真姫「もし苦しくなったら、私のところに来なさい」
真姫「……私は貴女と一緒にいるから」
穂乃果「……そうだね」
穂乃果「そうじゃないとまこちゃんも寂しいもんね!」ニシシ
真姫「あ、貴女ねぇ!せっかく元気づけてあげたのに!」
ギュウッ
穂乃果「大丈夫、もうたくさんもらったよ……」
真姫「あ……」ドキドキ
穂乃果「じゃあね!」バッ
真姫「う、うん、また、明日……」
穂乃果「借りてる服、洗って返すからー!」タタッ
真姫「うん……」
真姫ママ「ただいまぁ……」フラフラ
真姫「あ、お帰りなさい、かなり疲れてるみたいだけど大丈夫?」
真姫ママ「大丈夫よ、ここ2日間くらいまともに寝てないだけだから……」
真姫「本当に?明日も仕事じゃないの?」
真姫ママ「へーき、よ……、脳への電流実験してただけだから……」
真姫「え……?」
真姫ママ「ごめん、もう無理……お休み……」
真姫(脳の実験……もしかしたら)
-穂乃果の部屋-
穂乃果「はー、楽しかった」
穂乃果「…………」
穂乃果「なんか、この部屋にいるのって初めてなのに、そうじゃない気がする」
穂乃果「ここで、私は育ったんだね」
穂乃果「…………ん?」チラッ
穂乃果「なんだろ、このプリクラ」
穂乃果「私と、真姫ちゃんが写……ってる?」
穂乃果「この髪形、真姫ちゃんと私だよね」
穂乃果「なんで私たちはぬいぐるみで顔を隠してるんだろ……」
穂乃果「私は……何をしたんだろう」
穂乃果「…今度、聞いてみようかな」
-翌日-
穂乃果「おはよう、海未ちゃん、ことりちゃん」
ことり「おはよ~」
海未「サイドテール、付けるようになったんですね」
穂乃果「お、これ?似合うでしょ?」クイクイ
ことり「うん!とっても似合うよ!」
海未(ただ、逆なんですね……)クス
穂乃果「ん?どーした?」
海未「いえ、なんでもありません」
穂乃果「気になるなぁ……まぁいっか」
絵里「おはよう、穂乃…果」
希「おはようさん」
にこ「おはよう」
絵里(逆になってる……)
希(逆やん……)
にこ(逆……)
穂乃果「なに?なんでみんなそうやって私を変なものみたいに見るの?」
絵里「ああいえ、別に何でもないのよ!」アタフタ
希「そうやね!ね、にこっち!」
にこ「え?ええ!そうよ!なんもないわよ!」
穂乃果「ふ~ん、そっか……」
花陽「おはよう、穂乃果ちゃん」
凛「おっはよー!」
花陽(穂乃果ちゃんのおさげ、逆だ……)
凛(逆にゃー…)
穂乃果「……」
穂乃果「やっぱりみんななんか思ってるでしょ!みんな同じ反応してるもん!」
真姫「遅くなっちゃってごめんなさい!……どうかしたの?」
穂乃果「まーこーちゃーん!」ウワァーン
ヒシッ
真姫「な、なに!?どうしたの!?」
穂乃果「みんなが変なもの見る目で見てくるんだよぉ~」グスグス
真姫「そうなの?みんな」
絵里「そういうわけじゃないんだけど……」チラッ
真姫「なに?……ああ」
穂乃果「……」ウルウル
真姫「聞いて、穂乃果」
穂乃果「うん……」
真姫「あのね、そのサイドテール」
穂乃果「うん」
真姫「逆なの」
穂乃果「へ?」
真姫「前の穂乃果は右側につけてたんだけど、あなた、左側につけてるから」
穂乃果「…………」
穂乃果「うわぁーん!左側につけててもいいじゃーん!」
真姫「うん、そうね、あなたはあなただもの……」ギュウッ
真姫「みんなもちょっとの違いくらいスルーしなさいよ!」バッ
希「おおう、真姫ちゃんがお母さんみたいになっとる……」
真姫「大体みんな穂乃果がちょっと違うからって気にしすぎよ!」
凛「ま、真姫……ちゃん?」
花陽「ちょっとおちつこ?ね?」
ことり(穂乃果ちゃん、とめてとめて!)スッスッ
海未(あなたしか止められないです!)スッスッ
穂乃果(あ、あ……うん!)パチッ
真姫「みんなだってイメチェンでいろいろするでしょ?それだと思えば……」
穂乃果「…………」チョイチョイ
真姫「なに?今あなたのために……」クルッ
穂乃果「……///」プルプル
真姫「あ、ごめんなさい、私、つい……///」カアァ
にこ「あんた、キャラ変わりすぎよ……」
真姫「あうぅ……///」ボンッ
穂乃果「でも、ありがとう、まこちゃん。私のために一生懸命になってくれて……」ギュウー
真姫「穂乃果……」モギュー
穂乃果「まこちゃん……」モッギュー
絵里「二人が百合の迷路に迷い込んでる……」
にこ「うえぇ、口の中が甘ったるくて私、無理……」オエー
希「まぁ、仲よしなのはええことやん?」
海未「少し、違う気もしますが……」
絵里「二人ともー、そろそろ朝練はじめないと遅刻するわよー?」
穂乃果「あ、そうだった。やろ、真姫ちゃん」
真姫「んぁ、そうね」
真姫(もう少し、抱きしめていたかったかも……)シュン
おやすみなさい
まだサービス残業があるやろ?
最終話よかったですねぇ……(それだけ)
更新はちょっとサボります
落とし所見つけたんで時間ください
待ってるよ心で呼んで
-屋上-
穂乃果「はぁっ、はぁっ……」
絵里「穂乃果、まだまだいけるでしょう?」
穂乃果「ちょっ、あ、足が……」
ドテッ
穂乃果「あうっ!」
ことり「穂乃果ちゃん!」
真姫「ほ、穂乃果!」タッ
真姫「大丈夫?」ヒシッ
穂乃果「う、うん大丈夫だよまこちゃん」ムクリ
海未「少し休憩にしましょうか。穂乃果の体も病み上がりで限界も早いですし」
絵里「…そうね、15分休憩しましょう」
真姫「本当に大丈夫?無理してない?
穂乃果「本当だって、あ、水とってくれる?」
ことり「はい、穂乃果ちゃん」スッ
穂乃果「ありがと、ことりちゃん」
真姫「無理だったらすぐに言うのよ?いい?」ズイッ
穂乃果「う、うん、そうする」
にこ「…………」
-練習後・喫茶店-
にこ「呼び出したりしてごめん」
真姫「別にいいわよ、で、どうしたの?」
にこ「最近、穂乃果に対して妙に近づきすぎなんじゃない?」
真姫「そ、そう?別に普通だと思うけど……」カミノケクルクル
にこ「私から見るとなんていうかね、あれは支えるっていうか」
にこ「あんたのほうが依存してるんじゃないかって思うわ」
真姫「っ!」ビクッ
真姫「そんなこと、ないわよ!」
真姫「穂乃果だって、私を必要としてくれているのよ!」
にこ「あんたからすればそうなのかもね」
にこ「でも、本当はどうなの?」ズイッ
にこ「今のあんたは前より少しおかしいわ」
にこ「そこまで駆り立てるものは何?」
真姫「…………」
真姫「穂乃果が」
真姫「穂乃果が、私を頼ってくれる」
真姫「私を希望にしてくれてる」
真姫「だから、私もそれを返してあげてるの」
にこ「……そう」
にこ「大切にするのと、大事に想うのとは、全然違う」
にこ「小さい頃に聞いたママの受け売りだけど、今ならわかる」
にこ「いまのあんたは穂乃果をモノ扱いしてる、穂乃果自体を見てないわよ」
真姫「そんなこと……!」
にこ「あるわよ、今日のあんたは穂乃果が泣いたとき私たちを責めたでしょ?」
にこ「そりゃあ、私たちにも非はあるわよ。むしろ誰か一人でも助けてあげるべきだった」
真姫「じゃあ……」ガタッ
にこ「それとこれとは話は別よ。穂乃果を追い詰めないようにしてたんだろうけど」
にこ「その姿が壊れ物を扱ってるみたいに見えたわ」
真姫「え……?」ストン
にこ「あんた、今の穂乃果に大事なもの、抜き取られてるんじゃないの?」
真姫「なによ、それ……」
真姫「じゃあどうすればいいのよ!」バンッ
ザワ…
真姫「あ……ごめん」
にこ「いいわよ、こっちは殴られる覚悟でこうやって話してるから」
にこ「話を戻すけど、とりあえず少し距離をとりなさい」
真姫「!」ビクッ
にこ「私たちもできる限り穂乃果がいられる空間を作るよう努力はする」
にこ「真姫ちゃんは少し休みなさい、十分頑張りすぎてるんだから」
真姫「…………」
にこ「話は終わり。今日は私が払うから。また明日ね」スッ
真姫「あっ……」ガタ
スタスタスタ
真姫「……どうすれば、いいのよ……」グス
-数日後-
真姫「……」
絵里「真姫!ステップ遅れてるわよ!」
真姫「あ、ごめん!」
穂乃果「まこちゃん、ファイトー」
真姫「…………」フイッ
穂乃果「ん」
花陽「どうしたんだろ、真姫ちゃん、このところ元気ないよね」
穂乃果「ね、どうしたんだろ」
にこ「私たちも言われないようにしましょ」
穂乃果「そうだね!」
ことり「こうしてみると穂乃果ちゃんって前とあんまり変わらないよね」
穂乃果「そうなの?」
海未「そうですね、他人事みたいに話すところは違いますが」
希「わしわししたらどんな反応するんかな~?」ワキワキ
穂乃果「え?な、なんか嫌な予感する……!」ゾクッ
希「かぁくごー!」
穂乃果(や、やられる!?)
海未「穂乃果はやらせません!」ベシッ
希「あうっ!」
海未「まったく、隙あらばいたずらしようとするんですから」
希「ちぇー、せっかく面白い反応見れると思ったのに~」プクー
穂乃果「おぉ、海未ちゃんつよい!助かったよ」パチパチ
海未「穂乃果も少しは抵抗してくださいね?」
穂乃果「がんばる」
真姫「ハァッ……ハァッ…」
真姫(穂乃果はみんなと楽しそうにしてる、私は……)
絵里「真姫!」
真姫「あぁ、ご、ごめんなさい!」
真姫(集中、しなきゃ……)
-練習後-
真姫「はぁ……」
花陽「大丈夫?ここの所元気ないみたいだけど……」
凛「何かあったのかにゃ?」
真姫「なにもないわよ、何もないけど……」
凛「もしかして、穂乃果ちゃんのこと?」
真姫「ちが!……わないけど」
花陽「喧嘩でもしたの?」
真姫「ううん、私の問題だから……」
凛「凛たちにも言えないことなの?」
花陽「そうだよ、話してみてよ」
真姫「……穂乃果との接し方が、わからないの」
花陽「え?」
真姫「にこちゃんに言われたの。依存してるって」
真姫「けど、どうしたらいいのかわからなくて」
凛「うーん、普通にしてたらいいんじゃないかにゃ」
真姫「その普通が分からないから悩んでるのよ……」
花陽「真姫ちゃん……私たちとのかかわり方と、穂乃果ちゃんとの接し方、違う?」
真姫「え?」
花陽「何か違うかな?」
真姫「う、ううん……」
花陽「そこを意識していけばいいんじゃないかな」
真姫「そっか……ありがと、花陽」
凛「どういたしましてにゃ~」
真姫「凛じゃないわよ」
真姫(……できる、かしら)
もうスクフェスなんてやらねぇ
おやすみなさい
乙
イベで負けてしまったのか
乙
-後日-
穂乃果「あ、まこちゃーん!」
真姫「…なに?」
穂乃果「このプリクラ、知ってる?」スッ
真姫「……ごめんなさい、知らないわ」
穂乃果「そっかぁ、ってなんで知らないの?」
真姫「……ごめんなさい」スッ
穂乃果「あ、まってよまこちゃん!」
真姫「なに?まだ何かあるの?」
穂乃果「うん、今度一緒に遊びに行きたいなって」
真姫「私と?」
穂乃果「うん、この暮らしにも慣れてきたし、いいかなって。どう?」
真姫「……別に、いいわよ」カミノケクルクル
穂乃果「あとさ、最近ちょっとそっけなくない?」
真姫「そう?気のせいよ」
穂乃果「そう?前より近づいてきてくれてないよね?」
真姫「みんなが仲良くしてくれてるからいいじゃない」
穂乃果「私は真姫ちゃんに言ってるの!」プクー
真姫「……用がないなら、行くわね」スッ
穂乃果「あっ……」
穂乃果(……どうしちゃったんだろ)ズキン
-西木野邸-
真姫ママ「ただいまぁ……」ヨロヨロ
真姫「お帰り……今日もお疲れね」
真姫ママ「ええ、マウスへの実験が予想より早く済んでね、第二段階のドナー探しに苦心してるのよ」
真姫「ドナー?」
真姫ママ「うん、脳に軽い障害を持った人体を利用して……」
真姫「!」ガタッ
真姫「ママ!あてならあるわよ!」
真姫ママ「え?」
真姫「高坂穂乃果!彼女なら……!」
真姫ママ「……」キッ
真姫ママ「真姫ちゃん、ちょっと来なさい」
真姫「え?」
バッシィーン
真姫「う、ぁ……?」
真姫ママ「なんてこと言うのよ、あなたは……!」
真姫「どう、して……?」ポロ
真姫ママ「自分の入ってることが分かっていないの!?」ガシッ
真姫「わ、わかんないわよ……」
真姫ママ「いい?これは治療じゃなくて、実験なの」
真姫ママ「実験ということはどれくらいの負荷がかかるかわからないのよ!」
真姫ママ「場合によっては殺すことになるかもしれないの」
真姫ママ「私たちは人体に対して何度も失敗して、成功を見つけなければならないの」
真姫ママ「そんなところにあなたの大事な友人を連れていけるはずがないでしょう?」
真姫「で、でも……!」
バシィ
真姫「ひぐっ!」
真姫ママ「あなたの言っていること、それはね」
真姫ママ「高坂さんを実験用のマウスにしてくれってことと同じなの」
真姫「っ!!!」ドクン
いまのあんたは穂乃果をモノ扱いしてる
壊れ物を扱ってるみたい
穂乃果自体を見てないわよ
真姫「そっか……にこちゃんの言う通りだったんだ……」ポロポロ
真姫「私が、一番穂乃果を見てなかったんだ……」
真姫ママ「わかった?気持ちはわかるけど、そんなところに連れていくわけにはいかないわ」
真姫「うん……」フラッ
真姫「ごめん、今日はもう寝るね、おやすみなさい」フラフラ
真姫ママ「……すこし、強くしすぎたかしら……」
真姫ママ「あぁダメ、私も仕事のこと話してるあたり、相当ね……」ボスッ クカー...
-真姫の部屋-
ガチャッ バタン
真姫「…………」ドサッ
ドクン
私は最低だ
ドクンドクン
穂乃果をモノ扱いして
ドクンドクンドクン
穂乃果を、実験動物みたいに
真姫「いや……」
真姫「いやぁ、いやああぁぁぁぁ……」ポロポロ
真姫「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……!」
真姫「私、もう穂乃果に会えないよぉ……!」
真姫「うわぁあぁぁあああああ…………」
-翌日-
にこ「あれ?真姫ちゃんは?」
絵里「それが、しばらくは休むって……」
にこ「なによそれ、なんかあったの?」
絵里「ただ、休むとしか書いてないからわからないわ」
にこ(少しプレッシャー与えすぎたかしら……)
花陽「にこちゃん……」
にこ「ええ、少し真姫ちゃんの家に行ってみましょう」
穂乃果「まこちゃんどうかしたの?」
にこ「……今日休むっていうから、お見舞いに行くのよ」
穂乃果「じゃあ私も行く。真姫ちゃん心配だし」
凛「凛もー!」
海未「ではみんなで行きましょう」
希「そうやね!」
ことり「おー!」
-西木野邸-
真姫「……」ポー
ピンポーン
真姫「っ!」ビクッ
真姫「いや、いや、いやぁ!」ガバッ
真姫「来ないで、誰も来ないでぇ!」ガタガタ
海未「……出ませんね」
ことり「もう一回押してみる?」
絵里「出かけてるのかもしれないわよ?」
にこ「じゃあ、呼び出してみましょうか」スッ
プルルルルルルル
ブーッブーッブーッ
真姫「っ!いやああああああ!」ガシッ ブンッ
ガンッ ゴトン
真姫「はぁ、はぁ、あぁああぁああ……」カタカタ
にこ「……だめね、つながらないわ」
希「ここは、出直すしかないみたいやね」
凛「んー、仕方ないにゃ」
花陽「真姫ちゃん、どうしたんだろうね……」
穂乃果「…………」
-穂むら-
ほのママ「穂乃果、今日もちょっとだけ店番お願いね、すぐ戻るから」
穂乃果「店の売上落ちるよー?」
ほのママ「大丈夫大丈夫!あなた看板娘だし!」
穂乃果「へーい……」
真姫ママ「あら、こんなところに和菓子屋が……」
真姫ママ「たまにはいいわよね、和菓子も」
ガラッ
穂乃果「いらっしゃいませー」
真姫ママ「あら、あなたは……」
穂乃果「あ、真姫ちゃんのお母さん?」
真姫ママ「覚えててくれたのね、嬉しいわ」
穂乃果「あんまりないですけど、おすすめはほむまんがいいですよー」
真姫ママ「そうなの、じゃあそれ全部いただこうかしら」
穂乃果「えぇ?全部!?」
真姫ママ「それと、あなた、時間あるかしら?」
穂乃果「……この通り店番をしているので少し、待っていただけますか?」
真姫ママ「ええ、じゃあゆっくり袋に詰めてもらえる?」
穂乃果「…はい」
-公園-
真姫ママ「ごめんなさいね、お手伝い中に抜けさせて」
穂乃果「いいんです、母もすぐ戻ってきたし」
真姫ママ「本当においしいのね、このおまんじゅう」モグモグ
穂乃果「気に入っていただけてよかったです」
真姫ママ「……あなたのことを呼び出したのは、真姫ちゃんのことなの」
穂乃果「……!」
穂乃果「真姫ちゃんはどうしたんですか?今日練習に来なくて……!」
真姫ママ「そう、やっぱり……」
穂乃果「え?」
真姫ママ「私もここ最近家に帰って来れないからわからなかったんだけど、ふさぎ込んでるのかしら」
穂乃果「……どうして」
穂乃果「どうしてなんですか?」
真姫ママ「そのことで話があってきたのよ」
真姫ママ「よく聞いてね。事の発端は私がうっかりあの子に仕事の内容を漏らしてしまったことが原因なの」
真姫ママ「我ながら情けないとは思うところなんだけど……」
真姫ママ「私は医者をしているんだけど、同時に医療研究もしているの」
真姫ママ「そこで脳に微弱な電流を与えて、記憶力や思考能力を操作する実験をしていたの」
穂乃果「……」
真姫ママ「実験用のマウスを使ってその実験はひとまず成果が表れたからそれはいいんだけど」
真姫ママ「問題はそのあとの人体実験の方」
真姫ママ「本来ならある手段で確保するんだけど、ここのところ世間ではそういうのが糾弾されるようになってね」
真姫ママ「それで被験者の確保に苦心していたところに、真姫ちゃんは貴女を推薦したの」
真姫ママ「私は反対したわ」
穂乃果「……どうしてですか?」
真姫ママ「さっき実験用のマウスの話はしたでしょう?」
真姫ママ「実験ということは、マウスから人に代わるだけ。マウスの役をあなたがやるのよ?」
穂乃果「でも、成功すればいいことづくめで……」
真姫ママ「……あなたは、身近で元気にしていた人が突然いなくなる寂しさを知ってる?」
穂乃果「……」
真姫ママ「実験っていうのは、成功する物じゃないの。失敗から学ぶものなのよ」
真姫ママ「その失敗というのが、たとえば植物人間になることや、最悪殺すことだってある」
穂乃果「……!」
真姫ママ「もう何匹も実験でラットを殺したわ」
真姫ママ「でも人になったら話は別。それもまだやってもいない実験だから死亡率はぐんと上がるの」
真姫ママ「その役をさせるべきではないでしょう?」
穂乃果「……それでも」
穂乃果「私は記憶を取り戻したい」
穂乃果「真姫ちゃんと約束したから。取り戻すって」
真姫ママ「だめよ、あなた一人で決めていいことじゃない」
穂乃果「家族とは相談します。だから、やらせてください」
真姫ママ「…二度と、目を覚ませなくなるかもしれないのよ?」
穂乃果「後悔はしません」
穂乃果「何もしないままでいるよりは、進んでみないとわからないから」
穂乃果「実験って、そういうものなんでしょう?」
真姫ママ「……」
真姫ママ「わかったわ。けどしっかり相談しなさい。悔いが残らないように」
穂乃果「……はい」
-高坂家-
穂乃果「……というわけなの」
雪穂「だめだよ、お姉ちゃんが二度と目を覚まさなくなるかもしれないって!そんなのやだ!」
ほのママ「落ち着いて、雪穂」
雪穂「なんで!?なんでお母さんもお父さんもお姉ちゃんもそんなに冷静でいられるの!?おかしいよ!」
ほのママ「大事なことだからこそ、私たちはこうしていなきゃいけないのよ」
雪穂「なにそれ、わかんないよ……」ダッ
ほのママ「……本当に、いいの?あなたの判断が間違ってなかったって、言える?」
穂乃果「わからない」
穂乃果「けど、このままでこうしていていいかって言われたら、絶対違う」
穂乃果「私はみんなといたいから、最善だと思ったことをしたいの」
穂乃果「後悔はしないよ、失敗したらできないし」
ほのママ「……わかったわ」
ほのママ「やってみなさい、私たちは応援してるから」
ほのパパ「……」コク
穂乃果「……うん!ありがとう、お父さん、お母さん」
穂乃果「さて……」スクッ
ほのママ「どうしたの?」
穂乃果「雪…穂…と話してくる」
ほのママ「……」
穂乃果「大丈夫、悪いようにはしないから」
-雪穂の部屋-
穂乃果「雪穂、入るよー」
雪穂「やだ!絶対に入ってこないで!」
穂乃果「なんでさ」
雪穂「お姉ちゃんと話すことなんかないもん!」
穂乃果「…じゃあここから話すね」
穂乃果「雪穂、私が記憶喪失だってことは知ってるよね」
雪穂「なに……それがどうかしたの」
穂乃果「私はすべてを知りたい」
穂乃果「ずれたまま生きていても、私は一生後悔する」
穂乃果「私は、みんなが大好きな『高坂穂乃果』に戻るためにしたいの」
穂乃果「リスクを恐れてたら何もできないから」
雪穂「……」
穂乃果「これを最後の言葉になんてしないよ、必ず戻ってくる」
穂乃果「じゃあ、おやすみ」
雪穂「……おねえちゃんのばか」
雪穂「……信じるよ、お姉ちゃんのこと」
-翌日-
にこ「はぁ!?入院!?」
穂乃果「うん、最近頭痛がひどくなっちゃってさ」
凛「大丈夫なの?」
にこ「ていうか頭痛ごときで入院なわけないじゃない、話しなさい」
穂乃果「うん……私、記憶を戻すよ」
ことり「本当?」
海未「ですが、どうやって?」
絵里「……病院で入院しなければいけないほどのことなの?」
穂乃果「うん」
花陽「それって、手術するってことなの?」
穂乃果「う~ん、そうなるかな」
凛「じゃあ頭とか切っちゃうの!?こわいにゃ~!」
穂乃果「大丈夫だよ、そんなことしないから」
希「でも、入院するんやろ?お薬?」
穂乃果「そういうこと。だから言っておきたいの」
穂乃果「私は必ずみんなのところに戻ってくる」
穂乃果「それでここにいない真姫ちゃんも助けたいの」
絵里「……そう」
ことり「頑張ってね、穂乃果ちゃん!」
にこ「終わったらちゃんと来なさいよ」
花陽「待ってるからね!」
凛「ファイトにゃー!」
希「気ぃつけてね!」
海未「必ず、帰ってきてくださいね」ダキッ
穂乃果「海未ちゃん……みんな、ありがとう、頑張るよ!」
絵里「…………」
-練習後-
穂乃果「話って何?」
絵里「……座って」
穂乃果「ほい」スッ
絵里「私……本当はね、貴女をこのまま引き留めたい」
穂乃果「…………」
絵里「あなたの決意が揺るがないってことはわかってる。けど、心配で……」
穂乃果「どうして、そんな風に思ってるの?」
絵里「あなたがこのまま帰ってこないんじゃないかって思ったのよ」
絵里「話して。本当は薬でもないんでしょう?」
穂乃果「……ばれちゃってるんだね」
穂乃果「うん。実はね、実験台になるの」
絵里「それって、どういうこと?」
穂乃果「失敗したら、二度と戻ってこれないかもしれない」
絵里「そんな……駄目よ!絶対ダメ!」
穂乃果「……そういうと思ったから今まで隠してきたんだけどな」
絵里「じゃあなんでみんなの前で話したのよ……」グスッ
穂乃果「いきなりいなくなるよりかはいいかなって思って」
絵里「そんな……なんで」
穂乃果「でも、私は絶対帰ってくるよ。それだけは約束する」
絵里「…………いかないで」
穂乃果「それはできないよ」
絵里「……あなたが私を救ってくれたから、私も今があるの」
絵里「記憶がなくってもいいじゃない!私はいなくなられた方が、辛いのよ……!」
穂乃果「私は、一生大事なことを忘れたまま生きていく方がいや」
穂乃果「わがままなのはわかってる。けど自分を知らないままの人生に意味なんてない」
穂乃果「終わったら、たくさん練習して、たっくさん、遊ぼうね」スッ
絵里「…………」
-数日後-
真姫ママ「本当に許可とってくるなんてね……」
穂乃果「みんなのため、真姫ちゃんのためにできることが、これしかなかったから」
真姫ママ「……再度言っておくわね。私たちもまだ具体的な処方ができるかはわからないの」
真姫ママ「だから、私たちを信じてくれなんてとても言えない」
穂乃果「それでも、私は信じます。だから、自信持ってください」
真姫ママ「……ありがとう、その言葉だけで十分よ」
真姫ママ「これから全身麻酔を行うわ。次目が覚める時に会いましょう」
穂乃果「その前に、ひとつ聞かせてください」
真姫ママ「なにかしら?」
穂乃果「あれから、真姫ちゃんはどうなったんですか?」
真姫ママ「……部屋に閉じこもってるわ」
穂乃果「そう……ですか」
真姫ママ「……助けてあげて」
穂乃果「え?」
真姫ママ「親ではどうすることもできないこともあるの。だから……」
穂乃果「……はい」
医師「先生、麻酔の準備できました!」
真姫ママ「わかったわ。じゃあ……おやすみなさい」
カチッ ブーン……
穂乃果(あ、だんだん意識が・・・・)トロン
---
--
-
穂乃果「ひぐっ、ふっ、うう……」グスグス
ほのか「やっと見つけた。探したよ?」
穂乃果「うっ……ぐすっ、だあれ……?」
ほのか「君は私、私は君だよ」
穂乃果「…………」グスッ
ほのか「いつまでも泣いてないで、真姫ちゃんのところに行ってあげて?」
穂乃果「……どうかしたの?」
ほのか「今ね、真姫ちゃん一人で苦しんでる」
ほのか「悔しいけど『私』じゃあ、助けられないんだ」
ほのか「だからお願い。真姫ちゃんを、助けてあげて」
穂乃果「……無理だよ」
穂乃果「私は、真姫ちゃんを傷つけたんだよ?」
穂乃果「そんな私が、いまさら戻れると思う?」
ほのか「できるよ、私ができたんだから」
ほのか「私が、一緒にいてあげる。私の思い出、一緒に持って行って」
ダキッ
穂乃果「あ……」
穂乃果(真姫ちゃんや、みんなの思い出が……流れ込んでくる)ほのか「だからお願い。真姫ちゃんを、助けてあげて」
穂乃果「……無理だよ」
穂乃果「私は、真姫ちゃんを傷つけたんだよ?」
穂乃果「そんな私が、いまさら戻れると思う?」
ほのか「できるよ、私ができたんだから」
ほのか「私が、一緒にいてあげる。私の思い出、一緒に持って行って」
ダキッ
穂乃果「あ……」
穂乃果(真姫ちゃんや、みんなの思い出が……流れ込んでくる)
ほのか「私たちはいつまでも一緒。だって、私なんだもん」ギュウッ
穂乃果「……そうだね」ホロリ
穂乃果「ありがとう、私の代わりに頑張ってくれて」ギュ
穂乃果「私、やっぱり幸せなんだね。こんなにたくさんの人に支えてもらってたんだもん」
穂乃果「ありがとう、ありがとう……」ギュウ...
ほのか「うん、私も楽しかったよ。真姫ちゃんと会えて、よかった」ホロ
ほのか「あなたは、どう?」スウゥ...
穂乃果「私も、楽しかったよ……だから」
ほのか「そっか、ならよかった……」フッ
穂乃果「……終わらせないと、いけないんだよ」
---
--
-
ピッピッピッピッピ……
穂乃果「……んあ」パチッ
穂乃果「……うえぇ、頭痛い……」ズキズキ
真姫ママ「あら、おはよう」
穂乃果「あ……おはようございます」
真姫ママ「気分はどう?」
穂乃果「…頭が痛いです」
真姫ママ「それくらいで済んでよかったわ」
真姫ママ「モニターで確認してたけど、脳の普段使われていなかった部分が使われているのが確認できたわ」
真姫ママ「もしかして何か思い出したんじゃないかしら?」
穂乃果「……思い出しました。全部。私がしたこと、どうしてこうなったのか、今まで何があったのか」
医師「先生……!」
真姫ママ「ええ。でもこれはほんの一例でしかないわ。引き続き、この研究は続けていきましょう」
医師「はい!早速レポートを作成します」
タタッ
ガラッ バンッ
真姫ママ「……さて、体はどう?」
穂乃果「ん……」グッ パッ
穂乃果「むぅ……」ムクリ
真姫ママ「よかった、後遺症もないみたいね」スッ
カチャ
真姫ママ「この三日間、不休の成果があったわ」
真姫ママ「おかげですごい眠くて……ふあぁ」
真姫ママ「…本当なら経過観察のために1週間いてもらわなければならないんだけど」
真姫ママ「今日だけは特別よ。行ってあげて。これ、うちの鍵よ」スッ
穂乃果「…………」コク
真姫ママ「終わったら、戻ってきてね……」
-西木野邸-
真姫「…………」ポー
真姫(もうどれくらい時間がたったかな)
真姫(時計も見てないし、部屋も電気もつけないでシャッター閉めてまっくらだし)
真姫「……ほの」
真姫(駄目よ、その名前は私は呼んではいけないの)
真姫(どれほど傷つけたのか、わからないから)
真姫「でも、寂しい……」
コンコン
真姫「っ!」ビクン
穂乃果「まーきちゃん!」
真姫「え……?」
穂乃果「遊びに来たよ!ここ開けてくれないかな?」
真姫「ほんとに、穂乃果……?」
穂乃果「うん!」
真姫「……」
ガチャ
真姫「……入って」グイッ
穂乃果「わ、わわっ!」
穂乃果「うわぁ、ま、真っ暗だね!」
真姫「…………」
穂乃果「電気、付けていい?」
真姫「…………」ギュウ
穂乃果「……真姫ちゃん」
真姫「……ごめんなさい、私、貴女を傷つけて」
穂乃果「お互い様だよ、真姫ちゃん」ギュ
真姫「……もしかして、記憶が戻ったの?」
穂乃果「うん!もうばっちり!」
穂乃果「今まであったことも覚えてるよ。穂乃果のこと助けてくれて、本当にありがとう」
真姫「……ほのかぁ」ウルッ
穂乃果「……まきちゃん」
ボスッ
穂乃果「私たち、ずっと『友達』でいようね」
真姫「え……?」
穂乃果「私たちはいろんな気持ちを背負いすぎてたって思う」
穂乃果「だから、それは今日でおしまい」
穂乃果「明日からは、普通の友達」
真姫「そんな……無理よ」
穂乃果「大丈夫、今日はずっと一緒にいてあげる」
真姫「今日だけじゃいや、ずっと一緒にいてよぉ……」ポロ
穂乃果「すごく懐かしく感じるなぁ、うちに真姫ちゃんを泊めたときもこんな感じで真っ暗だった」
穂乃果「だから、明日が来る前に言っておきます」
穂乃果「真姫ちゃん、愛してます」
穂乃果「心からの言葉だよ。今日はずっと一緒にいようね」ギュウッ
真姫「……あ」
真姫「……うん」
真姫(さようなら、私の恋)
真姫「おかえりなさい、穂乃果」 チュッ
穂乃果「ん……ただいま、真姫ちゃん」
-おしまい-
はい、バッドの延長戦でございました
なんでエロが浮かんでしまったのか今でも理解に苦しむ
相当欲求不満だったんですかね
乙です
両方も報わなかったエンドは少し悲しい…
じゃ、ハッピー書こうか
お疲れ様でした
ことりちゃんが説得成功していたらどうなっていたのか…
乙
この叩き落とすわけでもない淡々としたバッドはきついものがあるな
バットでもこのあと再燃する可能性を信じてるからグッドだ
とあるゲームのテーマ「人生の宝物を探しにいこう」を思い出した
元ネタわかるならこっちの分岐も書いてほしいな
正直穂乃果の記憶喪失以降の蛇足感は否めないよね
忘れ去られたまきちゃんとマキちゃん
お疲れさまでした。
唐突なエロ展開は賛否両論あるでしょうけど。
初投稿でココまで書いてた事に感動しました。
次回作を書く気があるのでしたら読んでみたいです。
乙
面白かった
真姫ちゃんの気持ちを考えたら切ない終わり方だね
後日談はいつでもウェルカムだよ
もちろんことり説得成功も書くよね
え、ハッピーエンドのは無し?
穂乃果「……っ!」ドクン
穂乃果「……いないよ、そんなの」
ことり「無理しなくていいんだよ」
穂乃果「してないよ!」
穂乃果「して、ない……」ポロポロ
ことり「無理しないで、もっと泣いて?」ギュ
穂乃果「してないから、大丈夫だよぉ……」
穂乃果「う、ふぅっ、うん……」ポロポロ
ことり「…………」
ことり「もっと、吐き出して?」
ことり「どうして戻ってきたとき、あんなに笑顔だったの?」
穂乃果「全部捨てるつもりで、何もかもやり直すつもりで……!」
ことり「また、嘘ついちゃったんだね」
穂乃果「寂しかったの、辛かったの!でも、でもぉ……」
ことり「でも、真姫ちゃん拒絶しちゃったんでしょ?」
穂乃果「…………!」ハッ
穂乃果「私、なんで……」
穂乃果「やだ、どうして……うそ」
ことり「真姫ちゃん、壊れそうだったよ」
穂乃果「あ、あ……」
ことり「穂乃果ちゃん。私は、穂乃果ちゃんのことが好き」
穂乃果「……いや、言わないで」
穂乃果(真姫ちゃんが……遠くなっちゃう)ズキン
ことり「真姫ちゃんも同じだと思う」
ことり「……穂乃果ちゃん、今からきついこと言うね」
穂乃果「え……?」
パァン
穂乃果「っ……!」
ことり「嘘をつく穂乃果ちゃんは、もちろん嫌い」
穂乃果「……」
ことり「それと後ろ向きな穂乃果ちゃんも、嫌い」
穂乃果「…………」
信じてた
ことり「今のは、真姫ちゃんの痛みだよ」
ことり「ううん、真姫ちゃんはもっとつらいと思う」
ことり「勇気を振り絞って、想いを伝えて、救いたいと思った相手に拒絶されて」
穂乃果「あ……!」
ことり「ねぇ穂乃果ちゃん。私は穂乃果ちゃんの元気な姿を見ていたい」
ことり「穂乃果ちゃんは太陽なの」
ことり「だから、いつまでも輝いていてほしいの!」
ことり「それに、今の穂乃果ちゃんを見たら、あの真姫ちゃんはどう思うかな」
穂乃果「……うん」
穂乃果「……ありがとう、ことりちゃん」
穂乃果「いつまでもウジウジしてたら駄目だよね!」
穂乃果「そうだよ、こんな姿見られたら、怒られちゃう」グスッ
ことり「ううん、いいの。じゃあ、かえろっか!海未ちゃんも待ってるし」
穂乃果「え!?どこで?」
ことり「あれ?部室の外に……え?」
穂乃果「先にいっちゃったのかな?」
ことり「じゃあ追いかけよう!」
穂乃果「うん!」
-西木野邸前-
真姫「今日は楽しかったわ。久しぶりに思いっきり羽を伸ばしたって感じ」
凛「うんうん、楽しかったにゃ」
花陽「じゃあまた明日、朝練で……」
真姫「……ごめん、すっきりしたとは言ったけど、まだ正直なところ、穂乃果の顔を見れそうにないの」
花陽「あ……うん、そうだよね」
真姫「だから……少しだけ、心の整理する時間をちょうだい」
花陽「……うん。みんなにはそういっておくね」
真姫「ごめん。わがままだってのはわかってるけど」
凛「気にすることないにゃ~」
真姫「ありがとう、気を付けて帰りなさい。送ってくれてありがとう」
花陽「うん!また明日、学校で会おうね!」
凛「ばいばーい!」ブンブン
真姫「ばいばい、か……」
真姫「さ、勉強、勉強……」
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マキ「あら、しばらくは来ないものだと思ってたわ」
マキ「…ふぅん、早速私が忠告したとおりになったわけね」
真姫「……うるさい」
マキ「堪えられなくなって、こんなところにノコノコ来たってわけ。アハハ、傑作」
真姫「別に、来たくて来たわけじゃ、ない」
マキ「分かってるわよ。で、なにしに来たの?」
真姫「あの子と話がしたい」
マキ「そうしたいけど無理ね、あなたが表に出た時点でお人形さんはきれいさっぱり消えてる」
真姫「それより気になったんだけど」
真姫「ずいぶん私に構ってくれるのね、もっと冷たいと思っていたわ」
マキ「勘違いしてるようだから言っておくけど」
マキ「貴女、死にたがっていたんでしょう?」
マキ「私はあなたがおちゃらけていることには同意できないけど、死ぬことはもっと嫌なの」
マキ「だから、手を貸すのよ」
真姫「そう、あなた案外優しいのね」
マキ「別に、貴女のためじゃないわよ」
マキ「私の夢のためよ」
真姫「それでも、今の私には天使のように見えるわ」
マキ「…私のありがたみが分かったところで、これからのことを考えましょう」
真姫「そうね。……しばらく穂乃果のことは考えないつもり」
真姫「ある意味依存症になるまでになってたわけだし、これからは一人の友人として接していくわ」
マキ「ふうん、そう。ま、また揺れたりしないようにね」
マキ「さて、朝も近いみたいだし私は眠るわ。せいぜい頑張りなさい」
真姫「ええ、お休みなさい」
マキ「もうしばらく来ないでよ、あんた鬱陶しいから」
真姫「言われなくてもそのつもりよ」
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-翌日・神田明神-
穂乃果「おはよー!」
絵里「おはよう穂乃果」
希「ふっきれたみたいやね、穂乃果ちゃん」
穂乃果「うん!ことりちゃんのおかげだよ!」
穂乃果「ことりちゃんが叱ってくれなかったら、気づけなかったと思う」
ことり「叱ったわけじゃないんだけど……」ポリポリ
穂乃果「でも、おかげで目が覚めたよ、ほんとにありがとう!」
穂乃果「…あ、そういえば少し気になったんだけど」
穂乃果「みんな、私が真姫ちゃんのこと好きなの、止めないの?」
にこ「ま、私は反対ね、女同士なんて」
希「うーん、愛に性別は関係ないゆうし」
絵里「私は幸せなのが一番本人にいいと思うのよ」
海未「な、何故ですか!」
海未「女同士で抱き合うんですよ!き、キスするんですよ!?破廉恥です!」
絵里「そこまで行っちゃう…?」
りんぱな「おはよう(にゃ)」
海未「花陽!凛!女同士の恋愛はありえますか!」ズイッ
花陽「え!?いきなり何!?」ビクッ
凛「もしかして、真姫ちゃんと穂乃果ちゃんのこと?」
海未「そうです!やめさせるべきだとは思いませんか!?二人とも!」ズズィッ
花陽「うーん……別に、いいとは思うな」
海未「は、花陽!あなたまで!」
凛「ていうか海未ちゃんちょっと気にしすぎじゃないかにゃ?」
海未「そ、そんなことは……」
絵里「海未のそういう態度見てると恋愛映画とか見れなさそうね」クスッ
海未「そ、そんなことありません!」
ことり「そういえば今まで恋愛映画って海未ちゃんといったことないね」
穂乃果「あ、そうだよね。今度行ってみよっか!」
海未「何故そうなるのですか!」
ことり「別に大丈夫でしょ?海未ちゃん」ニコニコ
海未「……わかりました、どうしてもというのなら行きます!」
穂乃果「やたっ!……ところで、真姫ちゃんは?」
花陽「それがね、真姫ちゃん、ちょっと気持ちの整理したいから練習お休みするって」
穂乃果「えっ……」
絵里「無理もないわね、あんなにひどい状態で戻ってきたくらいだから」
穂乃果「……どれだけひどかったの?」
にこ「凛のことをあんただと思い込んであんたの名前を呼びながら抱きしめていたぐらいには重症だったわよ」
穂乃果「……」
穂乃果(真姫ちゃんは、私以上に傷ついてたんだね)ズキン
穂乃果「…みんなは知ってたの?」
希「穂乃果ちゃん以外は全員知っとるよ」
穂乃果「えぇー!何で教えてくれなかったのさ!ひどいよ!」ウワーン
にこ「ひどいのは穂乃果の方でしょ、自分のことばっかりで、真姫ちゃんの気持ちを考えないで」
穂乃果「うっ……」
にこ「今更あんたを責めるつもりはないけど、真姫ちゃんをいつもの通りにするくらいのことはしなさい」
穂乃果「は、はいっ!」
絵里「そこで、穂乃果に指令よ」
穂乃果「……なぁに?」
絵里「一週間で真姫の心を開いてらっしゃい!」
穂乃果「……」
穂乃果「なーんだー!真姫ちゃんと話すの禁止とか言われるかと思ったよ!」
絵里「ただし!スキンシップや自分から会いに行くのは禁止よ!」
穂乃果「…えぇー!どうやれっていうの!?」
絵里「貴女の存在がどれだけ大きいかを真姫に示すのよ」
絵里「最終的に真姫の方から穂乃果に話しかけてきたらノルマ達成!」
絵里「やりかたは任せるわ、ルールに従っていればね」
穂乃果「むぅ…、頑張ってみる」
絵里「打ち合わせ通りことり、海未、穂乃果の監視、お願いね♪」
ことり「うん!」
海未「わかりました」
絵里「さ、朝練しましょうか」
穂乃果「あ、待って!お参りしてくる!」タタッ
穂乃果(真姫ちゃんと、仲直りできますように……)パンパン
-音ノ木坂学院・一年教室-
花陽「おはよう、真姫ちゃん」
真姫「うん、おはよう」
凛「元気そうでよかったにゃ」
真姫「昨日の今日よ?凛と違って浮き沈み激しいわけじゃないし」
凛「でも昨日は泣いたり笑ったり怒ったり忙しそうだったにゃー」
真姫「うっ……返す言葉もないわ」
花陽「あんなに取り乱してる真姫ちゃん、初めて見たよねって凛ちゃんと話してたんだ」
真姫「花陽まで……」
花陽「あ、一時間目移動教室だよね、遅れないように早く行こう!」
凛「うん!」
真姫「ええ」
凛「でねー、昨日ね、かよちん夜におなかすいたからってご飯食べようとしてー……」
花陽「りーんちゃーん、恥ずかしいからやめてよぉ……///」カァァ
真姫「ほんと、花陽って食いしん坊ね」クスクス
花陽「真姫ちゃんも言わないでよぉ……」
真姫「褒めてるのよ」
真姫「………あ」
真姫(早速現れたわね)
真姫(……穂乃果)キッ
穂乃果「あ、凛ちゃん、花陽ちゃん、おはよー!」ブンブン
真姫(……え?)
真姫(まぁ、そうよね…)
海未「おはようございます、3人とも」
ことり「おはよ~」
真姫「あぁ、うん。おはよう」
真姫(……落ち着きなさい、私も穂乃果のことは考えないのよ)
花陽「ことりちゃんたちも移動教室?」
ことり「うん、家庭科だからね」
凛「じゃあお裁縫?」
海未「えぇ、エプロンを作るんです」
花陽「じゃあことりちゃんの専売特許だね!」
ことり「今からどんなふうにしようか迷っちゃう~♪」ランラン
海未「ことりのは大体終わっているのであとは装飾だけなんです」
穂乃果「穂乃果にもその手先の器用さがほしいよ…」ヨヨヨ
ことり「ことりが手伝ってあげるから、がんばろ!」
真姫「じゃあ私たち行くわね、行きましょう、2人とも」
花陽「うん」
凛「まったねー!」
海未「ええ」
穂乃果「……ねぇ、ことりちゃん、海未ちゃん」
海未「どうかしましたか?」
穂乃果「いまみたいなの、どうすればいいのかな」タラタラ
海未「思いきり無視していましたね……」
ことり「真姫ちゃん一人ならなんとかできそうだけどね……」
穂乃果「どうしよーっ!」ウワーン
海未「いまの場合はあいさつ程度ならセーフにしましょうか」
ことり「そうだね、難しそうだし」
穂乃果「ほんと!?」
海未「ええ、ですが真姫が誰かといる場合だけですよ?」
穂乃果「うん!」
にこ「ねぇ絵里、ほんとにあの穂乃果があのルールを守ると思うの?」
絵里「無理でしょうね」
にこ「え……、じゃあなんであんなの言ったのよ」
絵里「恋は盲目……ってね」クス
にこ「なによそれ……」
絵里「それに、動くのは穂乃果だけじゃないと思うわ」
にこ「それって真姫ちゃんのこと?」
絵里「ええ。たぶん今の真姫はちょっと揺さぶられたらコロッといっちゃうんじゃないかしらね」
希「ああ見えてさびしんぼさんやからね」
希「カードもいい方に動くって言うとるよ。信じて待ってみよ」
にこ「……ふん」
-それから-
穂乃果「……」
真姫「…………」プイッ
穂乃果「あっ……!」ガーン
穂乃果「それでね~…あっ!」
真姫「…………」ツカツカツカ
穂乃果「あ…………」シュン
-あっという間に5日目-
穂乃果「駄目だぁ、真姫ちゃん全然こっちみてくれないよぉ」ズーン
雪穂「なに?真姫さんと喧嘩でもしたの?」
穂乃果「そんなところ~」
雪穂「どうせお姉ちゃんが余計なことして怒らせたんでしょ」
穂乃果「うっ……そうです」
穂乃果「でもさ、大体、話しかけちゃいけないって難しすぎるよ!」
雪穂「なんの話?」
穂乃果「絵里ちゃんにね、話しかけたりするなって言われたの」
雪穂「ふーん……」ペラ
穂乃果「雪穂も雑誌読んでないで頭かしてよー!」
雪穂「自分のことでしょー、自分で何とかしなよ」
穂乃果「むぅーっ!雪穂のケチー!」ブーブー
雪穂「お風呂いってくるねー」スクッ
穂乃果「無視しないでー!」
穂乃果「……はー、どうすればいいのかな……」ゴロン
穂乃果「……ん?」チラッ
穂乃果「よいしょっと……」ノソノソ
穂乃果「………………」パラパラ
穂乃果「これだぁーっ!」キラーン
-翌日-
穂乃果(あっ、真姫ちゃんだ、早速試してみよう)
真姫「…………」
真姫(今日も会っちゃうのね……)
真姫(同じ学校だから、仕方ないわよね……)
穂乃果「…!」パチッ
真姫「っ!」ドキン
真姫(な、なに!?誰かいたの!?)
キョロキョロ
真姫(誰もいない……)
真姫(ってことは私に向けてやったの!?///)カアァ
真姫(だ、駄目よ。穂乃果とは友達のままでいるって決めたんだから!)ブンブン
真姫(……駄目、なのに……)キュン
海未「穂乃果、さっきのは……」
穂乃果「うん、スキンシップも話しかけもしないで気を引く方法だよ!」ルンルン
海未「あぁ……」
穂乃果「雑誌にね、気になる人にアプローチする方法ってあったんだ!」
穂乃果「これなら真姫ちゃんもイチコロだよ!」グッ
ことり「だといいけど……あはは」
海未(なんとも胡散臭い……引っかかる人なんて……)クルッ
真姫「…………///」ポー
海未(ま、真姫、あなたは……)
真姫(うぅ、さっきの穂乃果がずっと頭のなかで浮かんでくる……)
真姫(でも、どういうことかしら、穂乃果は私を振ったのに)
真姫(私は拒絶されたはずなのに……)
真姫「はぁ……」
クラスメイト「真姫ちゃん、真姫ちゃん」チョイチョイ
真姫「……なに?」
クラスメイト「小テスト、終わっちゃったよ?」
真姫「え」
真姫「……あーっ!」
-昼休み-
真姫「…………」ムッスー
花陽「ま、真姫ちゃん、機嫌直して、ね?」
凛「そうそう、小テスト一個落としたくらいじゃ成績落ちないにゃ」
真姫「っ!」ギロッ
凛「ひぃっ!ご、ごめんなさい!」ビクビク
真姫「…ちょっと穂乃果のところにいってくるわ」ガタ
花陽「え?どうして?」
真姫「文句を言わなきゃ気がすまないのよ!」ズンズンズン
ガラッ ピシャンッ
凛「真姫ちゃん怖いにゃ~」
花陽「あはは、やっぱり無理だったみたいだね、我慢」
凛「真姫ちゃんに我慢は似合わないにゃ」
花陽「そうだね、苦しそうな真姫ちゃんより明るい真姫ちゃんのほうがいいよね」
凛「あ、真姫ちゃんのおかずもーらい!」ヒョイ パクッ
花陽「凛ちゃん、後で怒られるよ?」
凛「真姫ちゃんちのごはんおいひいにゃ~」モグモグ
-中庭-
真姫「見つけたわよ穂乃果!ちょっと来なさい!」ビシッ
穂乃果「ほぇ?」モグモグ
穂乃果「……んぐっ!?」
ことり「穂乃果ちゃん、お茶」
穂乃果「んー!んぐ、んぐ……ふぅ、ありがとうことりちゃん」
海未「真姫、どうしたのですか?」
真姫「私は穂乃果に用があるの!ちょっと借りるわよ!」グイッ
穂乃果「ちょ、ちょっと待ってー!」ジタバタ
真姫「いいから自分の足で歩きなさいよ!」
穂乃果「真姫ちゃんが引っ張るからだよー!」ズルズル
海未「……なんだったのでしょう……?」
ことり「あ、あはは……」
海未「でも、これでようやくいつも通りに戻れそうですね」
ことり「うん。でもちょっと、違うかもね」
-音楽室-
真姫「座って」
穂乃果「は、はい」スッ
真姫「私はいま猛烈に怒ってるの」
穂乃果「な、何故でしょう……」
真姫「…聞きたい?」ジロ
穂乃果「はい、まあ……」
真姫「それはね……」
真姫「あなたが私の心に入ってくるからよ!」ビシッ
穂乃果「………えっと……話が……」
真姫「…あぁもう!あなたのせいでせっかくの決心も鈍っちゃったのよ!」ガリガリ
真姫「ようやく友達のままでいられるって思ったのに……」
真姫「やっと踏ん切りがつけられるって、思ったのにっ……」グス
真姫「ずるいわよ、私がいてほしいときにはいなくなって」
真姫「諦めようとしたときに来るなんて……」ペタン
真姫「もう、やめてよぉ……」ポロ
真姫「……話は終わり、もう行って」
穂乃果「…………」スッ
真姫「もう行っていいわよ……」
穂乃果「やだ」
真姫「一人にしてよぉ……」グスッ
穂乃果「…真姫ちゃんが泣き止んだらね」
真姫「泣いて、なんか、ないわよ……」グスグス
穂乃果「うそ、絶対泣いてる」
真姫「泣いてないっていってるでしょ!」バッ
ギュッ
真姫「……え?」
穂乃果「ごめんね、困らせることばかりして」
穂乃果「私、やっとわかったよ」
穂乃果「いつまでも前のことにこだわってたら駄目だよね」
穂乃果「思い出は思い出のまま、心にしまっておくだけでよかった」
真姫「…………」
穂乃果「今は、今の真姫ちゃんが好き」
真姫「…………嘘」
穂乃果「ほんとだよ、今だから言える」
穂乃果「私は、真姫ちゃんがいてくれたからここまでこれた」
穂乃果「私のことを本気で心配してくれる真姫ちゃんのことが大好き」
穂乃果「音楽室で初めて会った時に声をかけてよかったって思ってる」
穂乃果「こんなに好きになったのは、多分初めてだから」
穂乃果「この気持ちをずっと守っていきたい」
真姫「……ばか」ボソッ
真姫「ばか、バカ!バカ!」ポカポカ
真姫「なんでそうやって先にいっちゃうのよ……!」ポカポカポカ
穂乃果「………駄目かな?」ニコ
真姫「……ばかぁ」ポス
真姫「ずっと待ってたんだから!」ギュッ
穂乃果「ごめんね、待たせてばかりで」
真姫「いいのよ、一人でいるより、ずっといいから……」ギュー
真姫「…………」ジッ
真姫「夢みたい……。諦めていたのに、こうしていられるなんて」
穂乃果「夢じゃないよ、だからずっと続けていこう?」スッ
真姫「……うん!」ニコッ
-おしまい-
乙です
おしまいです
今日しんどくて眠いんで明日依頼出してきます
おやすみなさい
乙乙
面白かった
長編乙
毎回楽しく見させてもらいました!
後日談デートがあってもいいんだよ
乙、面白かった
乙
やっぱりハッピーエンドはいいね
乙
まきちゃん報われねえな
乙です!
最後のEDがハッピーエンドで良かった
乙でした。
まさか後日談を書いてくれているとは。
真姫「私で遊ぶのはいいけど」 - SSまとめ速報
(http://n2ch.net/r/-/vip2ch_news4ssnip/1404326379/1-?guid=ON)
こちらはHTML依頼を出しているので現行スレのこちらにお願いします
このSSまとめへのコメント
もう映画化してください・・・これw
最高です
神
なんだこのssは。神すぎだろ。OVAとかで声入れてやってほしい
話を収集しきれてない気がするんだけどなぁ・・・
神かよ
面白いけどラスト大分雑になったな