にこ「ポッキーゲーム!」真姫「何よそれ?」(56)

真姫「教室で差し入れって言ってポッキーをもらったんだけどにこちゃん食べる?」

にこ「あ、食べr」

にこ(考えるのよにこ、これは真姫ちゃんをからかうまたとないチャンスじゃない)

にこ(ポッキーゲームをしよう、って言えば真姫ちゃんは赤面するに決まってるわ)

真姫「食べるの? 食べないの? どっちかはっきりしなさいよ」

にこ「ポッキーゲームをするわ!」

真姫「ポッキーゲーム? 何よそれ?」キョトン

もうやめろ!
夜空おいで…俺が抱きしめてやるよ…
好きだぞ?ずっと一緒だぞ?
やめっ!くすぐったいぞ夜空!笑
そんな事する子は
こうしてやるぅー!(こちょこちょ
へへぇ参ったろ?
…夜空もう心配すんな?
俺がついてるからな…(ちゅっ

にこ「え? もしかして真姫ちゃんポッキーゲームしらないの?」

真姫「こ、この真姫ちゃんが知らないわけないじゃない! あれよね、ポッキーゲームでしょ? ポッキーゲーム!」アセアセ

にこ(ポッキーゲームを知らなかったのは意外だったけどこれはこれで楽しめそうね)

にこ「言っておいてなんだけど、にこルールがあやふやなところあったから心配だったの。でも真姫ちゃんが知ってるなら安心にこ」ニコッ

真姫「え゛」

にこ「ちょっとー下品な声出さないでよー」ニコプン

真姫「に、にこちゃんがルールあやふやならやらなくてもいいんじゃない?」

にこ「折角ポッキーがあるんだからポッキーゲームやらなきゃもったいないよー」

真姫「で、でもほら、食べ物で遊んじゃいけないって言うじゃない」

にこ「結局食べるんだから食べ物の神様も許してくれるってー」

真姫「え、た、食べるのね」ボソボソ

にこ(内容が少しだけ分かって思わず顔が綻んじゃう真姫ちゃんかわいい)

にこ「それじゃあ真姫ちゃんが仕切って」

真姫「に、にこちゃんが仕切って良いわよ!」

にこ「ルールがあやふやなにこが仕切ったらグダグダになっちゃうよー」

真姫「少しくらいグダグダでも構わないわ!」

にこ「にこが仕切ってグダグダになるよりも完璧な真姫ちゃんが仕切った方が絶対良いにこ」

真姫「う、うぅ……」

にこ(追い詰められて戸惑っちゃう真姫ちゃんかわいい)

にこ「ほらー真姫ちゃんはやくーポッキーを取り出さなきゃ始まらないよー」

真姫「わ、分かってるわよ」スッ

にこ「その取り出したポッキーをどうするんだっけー? にこは覚えてないにこ」

真姫「え、えっと、ぽ、ポッキー!」バッ

にこ「あ、そうそう『ポッキー』って言いながらポッキーを持った手を上にあげるんだよねー」

にこ「それにしても真姫ちゃんの腕の角度、ポッキーゲーム結構やり込んでるでしょ?」

真姫「ま、まぁ真姫ちゃんにかかればこんなものよ」フフン

にこ(誇らしげに胸を張る真姫ちゃんかわいい)

にこ「その後は?」

真姫「え?」

にこ「だからその後よ、その後ー。それで終わりって事はなかったと思うけど」

真姫「え、えっと……POCKY GAME!」スッ

にこ「ぶふ!」プルプル

真姫「な、何がおかしいのよ!」

にこ「なんでもないにこ! 流暢な発音で『POCKY GAME』って言いながら相手にポッキーを差し出すのよね、ぷっ」プルプル

にこ「発音がプロレベルで、ブフッ、流石真姫ちゃんって感じよね」プルプル

真姫「と、当然よ! 私を誰だと思ってるのよ?」

にこ(高飛車な真姫ちゃんかわいい)

にこ「それで、その後は?」

真姫「ま、まだあるの!?」

にこ「にこの記憶だとあったんだけどー」

真姫「わ、私の知ってるポッキーゲームはここまでよ。真姫ちゃん流ポッキーゲームとにこちゃん流ポッキーゲームは違ったみたいね」

にこ「そっかー、残念……」

真姫「だからおとなしく普通にポッキーを食べましょう」ホッ

にこ「あ、でもにこ、続き思い出したにこ!」

真姫「じゃ、じゃあそのにこちゃんのポッキーゲームに付き合ってあげても良いわよ?」

にこ「確かー……はむっ」

真姫「私が差し出したポッキーを食べるの?」

にこ「んー」カキカキ

真姫「口が塞がってるから筆談ってわけね。何々『真姫ちゃんが反対方向から食べてくる』……ってばっかじゃないの!?」カアアアア

にこ(最初の思惑通り顔真っ赤になったにこ)

にこ(顔が真っ赤な真姫ちゃんかわいい)

にこ「ん」カキカキ

真姫「『恥ずかしくなって先に口を離した方が負け』? ま、まぁ確かにゲームっぽいわね」

真姫「でも、もしかするとその、キ、キスとか……」アセアセ

にこ「んー!」カキカキ

真姫「『真姫ちゃんが逃げるわけないよね?』」

真姫「と、当然よ! 真姫ちゃんが逃げるわけないじゃない!」

にこ(真姫ちゃんちょろかわいい)

にこ「ん」サシダシ

真姫「あ、後で謝っても知らないんだからね!」パクッ

にこ「……」カリカリ

真姫(に、にこちゃんも食べてくるの!? しかもにこちゃんかなり早いし!)バッ

にこ「えーもう終わりー? 真姫ちゃんよっわーい」

真姫「にこちゃんも食べてくるなんて聞いてないわよ!」

にこ「言ってなかったー? でも先に離したのは真姫ちゃんだから真姫ちゃんの負けねー」

真姫「もう一回よもう一回! 今度は真姫ちゃんが勝つんだから!」

にこ「望むところにこ」

にこ(負けず嫌いな真姫ちゃんかわいい)

真姫「ポッキー!」バッ

真姫「POCKY GAME」スッ

にこ(やっぱりそれはやるのね)

にこ「あーん」パクッ

真姫「にこちゃん、覚悟してなさいよ!」

真姫「今度こそ泣いて謝っても知らないわよ!」パクッ

にこ(強気な真姫ちゃんかわいい)

にこ「……」カリカリ

真姫(早く食べて驚かせて離させる作戦ね、そうはさせないわ)カリカリ

にこ(真姫ちゃんはやっ! ちょ、こんなんじゃすぐポッキーなくなっちゃうって)カリ

真姫(にこちゃんは怯んだようね、この隙に)カリカリカリカリ

にこ(ちょっと真姫ちゃん、何考えてるのよ!)

にこ(短くなってるのに加速なんてしたら……)アセアセ

にこ(このままじゃやばいって、本当にキスしちゃうって!)カリ

にこ(そろそろ離さないと……。でも離したら負けで、仮に負けたら)

――――

真姫「やっぱり真姫ちゃんは最強ね」フフン

にこ「ぐぬぬ……」

――――

にこ(勝って必要以上に喜んじゃう真姫ちゃんかわいい)

にこ(けどなんか癪だし絶対に負けてやらないわ)カリカリ

真姫(え、ちょ、にこちゃんがまた早くなった!)カリ

真姫(このまま行ったら唇と唇が……。でも離したら負けで……)

――――

にこ「真姫ちゃんってほんっと口だけよねー」

真姫「ぐぬぬ……」

――――

真姫(絶対に負けられない……!)カリカリ

にこ(そろそろ離しなさいよ)カリカリ

真姫(離さないと色々とまずいわよ)カリカリ

にこ(背に腹は替えられないわ)カリッ
真姫(勝ち負けよりもファーストキスの方が大切よね)カリッ

ポッキーノカケラポトッ

にこ「これは……」

真姫「引き分け、ね」

にこ「やるじゃない」

真姫「にこちゃんこそ」

にこ「ふふ」

真姫「ふふふ」

花陽「わぁ……」ノゾキ

花陽「い、今2人キスしてたよね……?」ボソボソ

凛「にゃ」ボソボソ

花陽「部室に入れないよぉ……。誰かたすけてぇ!」

にこりんまき「ちょっと待っててー」

おわり

おまけというか蛇足


真姫「花陽、凛。そんなところで何してるのよ?」

凛「り、凛達は何も見てないよ! にこちゃんと真姫ちゃんがキスしてたところなんかちーっとも! ね? かよちん」

花陽「凛ちゃん……」

にこ「き、キスなんてしてないわよ!」アセアセ

真姫「ただポッキーゲームをしてただけよ」

花陽「ポッギーゲーム゙!?」

真姫「何よ花陽。何をそんなに驚いてるのよ?」

花陽「ぽ、ポッキーゲームって合コンとかでやるものじゃないの……?」

真姫「え? そうなの、にこちゃん?」

にこ「た、確かにそうだけどにこは真姫ちゃんと遊びたかっただけで……」ダラダラ

花陽「にこちゃんすごい汗……」

凛「真姫ちゃんで、の間違いじゃないのかにゃ?」

にこ「正解!」ビシッ

にこ「あ」サーッ

真姫「ちょっと、にこちゃん。どういうことよ?」

にこ「え、えっとぉ……」メソラシ

真姫「にーこーちゃーん?」ジーッ

にこ「に、にこ急に用事を思い出したにこ」ダッ

真姫「あっ、待ちなさいにこちゃん!」ダッ

凛「あの2人はやっぱり仲良しだにゃー」

花陽「あ、あはは」

海未「ごきげんよう、凛、花陽」ガラガラ

絵里「さっきそこでにこを追いかけてる真姫とすれ違ったんだけど、何かあったの?」

凛「あ、海未ちゃん、絵里ちゃん。ごきげんようにゃ!」

花陽「にこちゃんと真姫ちゃんは、その……」

凛「いつも通りにこちゃんが真姫ちゃんをからかったにゃ」

絵里「にこも飽きないわね……」ヤレヤレ

海未「あれも一種の友情なのでしょうか」フフ

凛「凛達が来た時はポッキーゲームしててね、キスしてるのかと思って焦っちゃったにゃ」

絵里「ポッキーゲームって……。あの2人はなんてことしてるのよ……」

花陽「あ、そういえばアルパカのお水変えるの忘れてた!」

凛「大変にゃ! アルパカが餓死しちゃう!」

花陽「餓死というか脱水症状……」

凛「事態は一刻を争うにゃ! 花陽隊員、いっくにゃー!」ギュッ

花陽「ちょ、ちょっと凛ちゃん! 誰かたすけてぇ!」

絵里「まったく、みんな騒がしいわね……」ハァ

海未「あ、あの絵里。お聞きしたいことがあるのですが」オズオズ

絵里「ん? どうしたの、海未?」

海未「先ほど言っていたぽっきーげーむとは?」キョトン

絵里「あぁポッキーゲームっていうのは……。って説明するよりやった方が早いわね」

絵里「海未、そこのポッキーを1本取って」

海未「実際にやるんですか? 1本でいいんですね」ヒョイ

絵里「じゃあ、それを咥えて。まだ食べちゃダメよ」

海未「は、はい」パクッ

絵里「私が反対側から食べるから海未もそっちから食べてきてね」パクッ

海未「!?」

海未(そ、それでは最後にはせ、せせ、接吻を……?)

海未(そんな、ま、まま、まさか接吻なんてしませんよね)

海未(こ、これは離して良いのでしょうか……? もう少しで唇が触れて……)カリカリ

絵里「海未、ごめんね」

海未(え? 何をあやまっt)

チュッ

絵里「んちゅっ……んん……」

海未(え、絵里の舌が私の口内に……!?)

絵里「ちゅっ……ちゅぷっ……」

海未(なんだか絵里と接吻してると胸がドキドキして気持ちがふわふわして……でも、とても気持ちいいです)

絵里「ふふ、海未ったら口の中もとっても甘いのね」ニコッ

海未「……はい」ポーッ

絵里「…………」ハッ

絵里「ごめんなさい、海未っ!」ペコリ

絵里「何も知らない海未に対してこんなこと……」

海未「えっと、これがポッキーゲームというわけではないのですか?」キョトン

絵里「本当はキスなんてしないの! ただ私がしたかったから……」

絵里「本当にごめんなさい!」ペコリ

海未「絵里……」

海未「何故私と接吻をしたいと思ったんですか?」

絵里「それは、その……」

海未「その?」

絵里「好きだからよ! 海未のことが好きだから!」カアアアアア

絵里「でも、こんなことしたら嫌われて当然よね」

絵里「強引にキスをするだなんて……」シュン

海未「許しません」

絵里「許してくれなくてもいいわ。それくらいのことを私はしてしまったんだから」

海未「……だから、責任は取って下さいね」チュッ

絵里「海未……?」

海未「ポッキーゲーム、楽しかったですよ」

海未「また、いつか。今度はポッキーなしで」ニコッ

おわり

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