(艦これ)「記念」 (2)

ずんずんと音を出しながら奥にある司令官室に向かう。

ノックを三回手早く済ませ少し待つとどうぞと眠そうな声
が聞こえた。

私にはとても大きな扉を軽々と開け目の前にいる、中年
風の男を睨む彼はこちらを一瞥し、いつも通りの顔をする
私にすぐに興味をなくしたのか目の前にある資料にまた
目を落とした。

「なぜ大破したあの子達を進撃させるのですか」

そう言うと彼はいつものゲヒた笑みを浮かべながら

「駆逐艦なんぞまた出せばいい」

と、同じことをいい続けるのだ 。
つまりこの男は私たちのことはどうでもいいのだ。作戦こそ命、
そう言う男なのだ、そしてこいつは楽しんでいる、この戦争を、
艦娘たちの戦いを見て楽しんでいるのだ、

私はただその男を目に入れたくない思いから部屋から飛び出した。

途中改二に改装された駆逐艦達が一航線の皆さんと仲睦まじくしているのが見えた。
彼女らはもう80、私よりあとに来た娘しかいない。対してもう何年も勤務している
私は3、提督が着任し、始めて出撃したときだ。
変わらない、変わらせてくれない、いつか見た夢は実現しない、
冷たい 現実のみ私に積み重なった。

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終わり

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