鈴「小毬ちゃんと付き合うことにした」恭介「は?」(204)

鈴「だから、小毬ちゃんと付き合うことにした」

恭介「あー……そうか、鈴は小毬と一番仲がいいもんな。で、どこに付き合うんだ?」

鈴「何回も言わせるな!こ、ま、り、ちゃん、とだ」

恭介「…小毬がどこかにでかけるのに付き合うんだろ?」

鈴「それは当たり前だ。小毬ちゃんはこ、恋人だから、デートもする…したい」

恭介「………恋人?」

鈴「うん」

恭介「りりり、理樹は!?」

鈴「…?なんで理樹がでてくる?」

恭介「いやその」

鈴「とにかく、それだけだ。わざわざ部屋まで報告しにきてやったんだぞ」

恭介「お、おお。ありがとう。じゃなくて」

鈴「じゃあな」

バタン

恭介「」

恭介「……あああ、待てり」

ガチャ
鈴「忘れてた。今の、まだ兄貴にしか言ってないから。絶対絶対他の皆にまだ話すな!!」

バタン

恭介「」

恭介「」

恭介「」

恭介「」

恭介「……は、いかん。意識を飛ばしてる場合じゃない」

恭介「俺は…俺はどうすればいいんだ」

恭介「どうすれば…」

恭介「」

恭介「待て。待て待て待て、考えろ恭介。状況が確認だ。頭がクールダウンだ。落ち着くんだ」

恭介「鈴は、女の子だ。いくら男に囲まれて育ったからって、れっきとした俺の妹だ」

恭介「そういえば一回弟だって…違う!妹だ!目に入れても痛いくらいかわいい妹だ!」

恭介「その妹が…女の子の鈴が女の子の小毬と付き合っている?」

恭介「」

恭介「」

恭介「…………ん?待てよ。俺、小毬が女だって思い込んでないか?」

恭介「小毬は男なんじゃないか?」

恭介「小毬が女だって、俺はその確たる証拠をもっているわけじゃない。女のフリした男の可能性もある」

恭介「それで、一番親しい鈴にその秘密を打ち明けたんじゃないか?」

恭介「………」

恭介「………」

恭介「……確認行くほかあるまい!」

恭介「よし、リトルバスターズ出動!ミッションスタートだ!」

恭介「……俺しかいないけど」

鈴「小毬ちゃん!」

小毬「鈴ちゃん!おかえりなさ~い」

鈴「えっと…兄貴…恭介に言ってきた!」

小毬「わあ~鈴ちゃんえらいえらい♪」ナデナデ

鈴「も、もっとなでていい、ぞ」

小毬「うん!いっぱいなでちゃうよ~!……そ、それで…その、鈴ちゃん」

鈴「どうした?」

小毬「恭介さん…なんて言ってた?反対とか…されなかった?」

鈴「あ、…………えっと………」

小毬「………だ、大丈夫!だいじょ~ぶだよ!急に言われて、困っちゃうのは仕方ないもん!」

小毬「私、鈴ちゃんのことう~~~んっっと幸せにするから、いつか絶対恭介さんもわかってくれるから…」

小毬「だからね、大丈夫!私、鈴ちゃんのためならいくらでも頑張れるよ!」

鈴「そ、そんなのあたしもだ!小毬ちゃんはあたしが幸せにする!バカ兄貴の言うことなんか……なんか…えっと、あの」

鈴「兄貴の言うこと、聞いてくるの忘れた…」

小毬「あ、あちゃー。鈴ちゃん、恥ずかしくてすぐ帰ってきちゃったでしょ」

鈴「ああっ、小毬ちゃん笑うな!」

小毬「へへ…ううん。ごめんね。鈴ちゃん。恭介さんの大切な妹を、くださいってお願いするのは、私の役目だもん」

鈴「次は、二人で行こう、ね。小毬ちゃん」

小毬「うん!」

小毬「ほあ、なんか部屋の外騒がしいね」

鈴「むう。小毬ちゃんと二人の時間が邪魔される。うるさいのは嫌いだ」

小毬「そういえば、さっき変質者がどうとかって……ひやあああ!!」

鈴「どうした小毬ちゃん!?敵襲か!?さしみわさびしょうゆか!?」

小毬「り、鈴ちゃんすっごくかわいいから、変質者さんに狙われちゃうよ~」

小毬「私がそうなら、一目散に鈴ちゃんのところに来るもん……どうしよう~~…」

鈴「泣くな小毬ちゃん!小毬ちゃんのことはあ…あたしが守る!」
小毬「うぇ、鈴ちゃん……じゃあ鈴ちゃんのことは私が守ります!」

鈴「だめだ!小毬ちゃんは隠れてて!」

小毬「ふええ鈴ちゃんが変質者さんに食べられちゃうよぉ~」

恭介「理樹!!大変だ!!事件だ!!大事件だ!!天変地異だ!!天地無用だ!!」

理樹「な、なにごと!?」

恭介「小毬が女だったんだ……!!」

理樹「…………」

理樹・真人「……な、なんだってーーーー!!!!!!」

謙吾「二人ともご苦労様、だな」

恭介「ち、ちがう!間違えた!白けた目で見るな!」

真人「じゃあなんだよ」

恭介「………言えない!兄のメンツにかけて、それは言えない!」

理樹「なに、鈴絡みなの?」

謙吾「ただのシスコンか」

恭介「やめろ!哀れみの表情をするな!理樹。鈴はどうした鈴は!」

理樹「知らないよ。部屋にいるんじゃないの?」

恭介「そうだ、部屋にいた…違う!そうじゃないだろ!」

理樹「なんなのさ~?」

恭介「理樹。真面目な話だ」

理樹「今のが真面目って言われてもなあ」

恭介「これからするんだ!…なあ、理樹よ。お前はどうして鈴と…いや。鈴をどう思っている?」

理樹「え?幼なじみ…いや。腐れ縁かな。もう」

恭介「鈴が嫌いなのか」

理樹「今のどこをとったらそうなるの!?好きだよ!」

恭介「ならばなぜ鈴と付き合わない!?」

理樹「いやだから幼なじみとして好きってことで…」

恭介「好きなら付き合えばいいだろう!」

理樹「そういう好きじゃなくて…ってこれ会話ループしない!?それに僕は葉留佳…さんと付き合ってるから、鈴とは付き合えないよ」

真人「それから他に理樹は神北と来々谷と西園と俺とクー公と二木とさささと謙吾と俺と付き合ってるからな」

恭介「俺がいない…!?」

謙吾「真人、お前が二人いるぞ」

理樹「二人ともつっこむとこそこなんだね……」

理樹「……で、恭介は、どうしたの?なにかあったのはわかるけど。落ち着いてくれなきゃはなしはわからない」

恭介「あ、ああ。すまん。そうだな。俺が落ち着かなきゃな。悪い」

恭介「…実は、鈴が…鈴が…」

恭介「」

恭介「」

謙吾「……かたまったな」

真人「叩きゃ直るだろ」

理樹「テレビじゃないんだから…」

クド「わ、わふーこの胸の高鳴り…これが…恋なのですね…わふー…」

クド「でも、でも相手はきっと私のことを知りません…いえ、知ってはいるでしょうが、それだけです」

クド「ど、どうしたら、お近づきになれるでしょうか!?」

二木「それを私に相談するなんて。人選ミスにもほどがあるわよ。クドリャフカ」

クド「そ、そんなことありません!かなたさんは、私なんかよりたくさん知恵がありますし、物事を深い目でとらえているのです」

二木「それはクドリャフカ、貴方でしょう?深く考える、考え込む。貴方の特技じゃない」

クド「それとこれとは話が別ですー!か、かなたさぁん…」

二木「そんな目で見上げられてもねぇ。下手な助言で貴方をおどらせたくないのよ」

クド「私は、まわりますか?」

二木「…いいえ。まわらなくていいわ。私なんかよりもっと適任がいるって言ってるの」

クド「わふー…例えば?」

二木「……はる……か…はやめなさい。ううん。想い人に、近しい人とか」

クド「近しい人……。……!かなたさん、さんきゅーべりべりべりーまっち、なのです!」

二木「なにその英語」

クド「最大限の、感謝なのです!わふーっ!さっそく聞き込みすたーと、ですー!!」

二木「丸投げしただけだけどね。で、クドリャフカ?………相手は誰なの?」

クド「な、ないしょです!」

鈴「小毬ちゃんは、今日はあたしの部屋に泊まってくよな?」

小毬「うん!お泊りセット、ちゃんと持ってきたよー」

小毬「後で一緒にお風呂も入ろうね♪」

鈴「えっ…ダメ!絶対ダメ!」

小毬「それからねー、お風呂あがりのおかしもたくさん…って、がーん!ふえぇ…ダメなの…?」

鈴「ダメだダメだ!こここ小毬ちゃんとお風呂ってことは、は、裸になるんだぞ!?」

小毬「でも…前も鈴ちゃんと一緒に入ったよ?」

鈴「あの時はまだ小毬ちゃんと恋人じゃなかったから…!今は、その、どうにかなっちゃう…」

小毬「どうにかって?」

鈴「う、うう…」

小毬「へへ~鈴ちゃん照れてる~かわいい~」

鈴「うるさい!小毬ちゃんの方がかわいい!!」

小毬「あのね~ちょっと前にね、私、階段で転びそうになったの」

鈴「なんの話だ?」

小毬「昔の話!ほら、私ってドジでしょ?あっ落ちる!って思って、もってたお菓子ぎゅってしたの」

鈴「ケガしなかったか!?」

小毬「それがね、真人くんが支えてくれたから、大丈夫だったんだ」

小毬「お菓子は散らばっちゃったけど…」

鈴「ふ、ふん。アイツの筋肉なんか、それくらいにしか役に立たん」

鈴「お菓子も全部拾えって、怒らなきゃダメだぞ」

小毬「助けてもらったのに、そんなこと言えないよ~。それでね、ちょっと真人くんに抱き着いちゃってね、」

小毬「やっぱり男の人だな~って思ったの。凄く力強くて」

鈴「変態だ!アイツは変態だ!いい、いますぐとっちめてやるから」

小毬「ま、まって鈴ちゃん」

小毬「でも鈴ちゃんはすっごく柔らかいでしょ?抱き着いても、甘いにおいして、わあ~おいしそう~ってなるの」

小毬「私の大好きなどんなお菓子よりも、食べちゃいたいくらいかわいいなってなるの」

小毬「それでね、その時私、鈴ちゃんのこと大好きなんだ~って改めて思ったよ」

鈴「………でもあの筋肉バカはゆるさん。小毬ちゃんに勝手にさわった」

小毬「鈴ちゃんそれ嫉妬?」

恭介「鈴が、小毬と付き合ってるんだ」

理樹「えっ!?そうなの?じゃあお祝いだね」

真人「めでてーな」

謙吾「あの二人がか…確かに多少は驚くな」

恭介「おまえらなんでそんなに普通なんだよ…おかしいだろ!?小毬は女なんだ!」

真人「鈴が男なんだろ?」

恭介「女だ。妹だ。俺の。妹」

理樹「まあまあ。愛があればいいじゃない」

恭介「じゃあ理樹。好きだ。付き合え」

理樹「絶対ヤダ」

恭介「矛盾してやがる!」

理樹「それより恭介はどこでそれを知ったの?」

恭介「鈴から聞いた」

理樹「…言い触らしていいことなの?」

恭介「……。ぜってー誰にも言うんじゃねーぞ…」

理樹「恭介……」

謙吾「兄のメンツ丸つぶれだな」

鈴「小毬ちゃん。あの」

小毬「なあに?鈴ちゃん」

鈴「ほんとは、嫌じゃないか?無理とか、してないよな?」

鈴「女同士で、恋人なこと……」

小毬「気にするのは、仕方ないよね。普通は恋愛って男の子と女の子がするものだもん」

小毬「でも関係ないよそんなこと!だいじょ~ぶ鈴ちゃん!私は鈴ちゃんが好き、鈴ちゃんは私が好き」

小毬「鈴ちゃんが幸せなら私も幸せ!」

鈴「小毬ちゃんが幸せなら、あたしも幸せ…」

小毬「うん!もしね、もしも私たちのことを悪く言う人がいたら、私たちの幸せスパイラルに巻き込んじゃえばいいのだ~」

鈴「できるのかそんなこと?」

小毬「鈴ちゃんと一緒なら、私はなんでもできるんだよ~?」

鈴「そ、そうだな。…でも…理樹達は…ひいたりしないかな」

小毬「理樹くん?それも大丈夫!リトルバスターズのみんな、鈴ちゃんのこと大好きだから」

小毬「きっと応援してくれるよ!」

鈴「小毬ちゃんのことだって皆大好きだ!あ、あたしの方が好きだけど、うん」

鈴「あたしも…リトルバスターズが大好きだ」

小毬「へへっ、鈴ちゃんのその顔、好きだなあ」

小毬「ねえ、ちゅーしてもいい?」

鈴「に゛ゃっ!?」

小毬「ダメ?」

鈴「ダメ!」

小毬「けちー」

鈴「うう、あたしからする!小毬ちゃんは早く目つむれ!」

小毬「はいはい、わかりましたー」

鈴「ちゃんとつむったか?」

小毬「オッケーだよ~」

鈴「い、いくぞ…」

小毬「……んっ、りん、ちゃん」

鈴「こまりちゃん…かわいい…」

小毬「ふぁ、ん、目あけていい?」

鈴「ダメ」

小毬「いじわる…んん」

鈴「小毬ちゃんの味がする」

小毬「ゎ、しゃべっちゃらめらよ~」

鈴「こまりちゃん……」

小毬「ん……」

鈴「………」

小毬「………」

クド「…………!?」

小毬「………ぅ゛」

鈴「………んん゛」

小毬・鈴「………ぶはあっ」

小毬「はぁ、はぁ、い、息できなくて死ぬかと思ったよ~!!」

鈴「ぜぇ、は、小毬ちゃんのバカ!なんで口はなさないんだ!」

小毬「うぇぇ~なんか理不尽に怒られてるよぉ~」

鈴「大人は、こんなキスをたくさんするんだろ?なんで死なないんだ?」

小毬「うう~んエラで呼吸するのかなあ…」

鈴「人間にもエラってついてるのか?猫にはついてないぞ?」

小毬「猫さんはお魚じゃないからついてないよ~」

鈴「…今度理樹に、長いのキスの仕方を聞いてみる」

小毬「理樹くんに?…大丈夫…かなあ?」

クド「わわわわわふーっ!!鈴さんと小毬さんがあだるてぃっくばいおれんすむちゅーなのですー!!?」

小毬「あ、鈴ちゃんすご~い!びっくりして座ったまんま1メートル浮いた~♪」

クド「世界不思議番付ですか!?」

小毬「あはは…ってクーちゃん!?なんでいるの!?」

鈴「…………!!」

クド「あ、あわ、あの、ええと、わわわごめんなさいですー!」

クド「わふーっ今私は鈴さんの目力でゆーきるみーなのです…ごめんなさいごめんなさいー!!」

鈴「……!……!?……!!」

小毬「あちゃー、驚きのあまり、鈴ちゃんは声がでなくなってしまったのでしたー…」

クド「目は口ほどにモノを言う、ですーっ!小毬さん助けてくださいー!」

小毬「私もそれなりに怒ってるんだけどなあ」

クド「わふーっ!私は今四面楚歌なのですかー?」

小毬「冗談だよクーちゃん。ほら落ち着いて、深呼吸はいっ」

クド「すー」

小毬「はいすってー、すってー、すってー、すってー、すってー、」

クド「すー、すー、すぅ、うっ、っ、うぅぅ、ぅううう゛っ」

小毬「はいてー」

クド「っ、ふああああ、ごほ、けほ、やっぱり小毬さん、怒ってました…」

小毬「冗談だよ~」

小毬「冗談だよ~」

クド「…あのですね、私は小毬さんに用があって…お部屋にいなかったので、もしかしたらって鈴さんの部屋に来て」

クド「の、ノックしました!でも、返事がなくて、中に人がいる気配がしたから、つい…」

クド「事故なのです!じゃーじゃーそくりょーの余地有りなのです!」

小毬(じゃー…?)

クド「本当は小毬さんに相談ごとがあってきたのですが、今のお二人の姿を見て迷いは晴れました!」

クド「クドリャフカはあたって砕けるのです!真っ白に燃え尽きてくるですー!」

小毬「あ、待ってクー…」

鈴「小毬ちゃん行くな!!」

小毬「鈴ちゃん!?」

鈴「小毬ちゃんは、あたしの側にいて……」

小毬「…ごめん鈴ちゃん。えへへ、そうだね、鈴ちゃんの側にいる」

鈴「も、もう人の目なんか知るもんか!…明日、皆に話す!」

二木「わたしは、私は、なんて愚かなことをしてしまったの…!?」

三枝「お、おねえちゃん落ち着いて。何があったっていうのさ?」

二木「いい、葉留佳。男はね、皆狼なのよ」

二木「例外なくよ。漏れなくよ。あの人畜無害そうななよっちいナリした直枝理樹だって結局はオスなのよ」

三枝「ちょっと理樹のこと変に言うのはやめてよ」

二木「でも事実なの。小さくてか弱い女の子なんか丸呑みでかぶりと完食してしまうんだから」

三枝「なんか、おねえちゃんて意外と…乙女チックだよね~」

二木「ああ、私はなんてことを!今からでも遅くないわ。風紀委員の権限を最大に活用してクドを止めてきます」

三枝「職権ランヨウじゃん、それ…。まーまーとりあえず落ち着きまして、はるちんに何があったか話しなさい」

二木「クドが恋してるの」

三枝「はえ?クド公が?」

二木「止めてきます」

三枝「まてまって、ストーップ!おねえちゃんストップ!」

三枝「行っちゃったし…」

三枝「クド公が恋かあ~普段ならひとつやふたつひっかいてくるくるしてやるとこだけど」

三枝「はるちんは今大掛かりなドッキリを恭介さんに企画中~なのでした」

三枝「まあ、おねえちゃんがついてればなんとかなるでしょ」

三枝「…あり、止めた方がよかった?」

恭介「そうか。わかったぞ」

謙吾「一応聞くが。なにが?」

恭介「きっとこれは三枝あたりが仕掛けたドッキリなんだよ」

恭介「『や~い恭介さんひっかかった~恭介さんのマヌケ面~あんぽんたん~ロリ~シスコン~リトルバスターズの恥~』」

恭介「…みたいに、ぼろくそ言ってくるに違いない」

理樹「葉留佳さんの真似?似てないから」

謙吾「仮にドッキリだったとしても、鈴が三枝の誘いに乗るとはおもえんな」

恭介「ツナ缶で釣った!」

真人「鈴と神北が付き合ってるなんて中身のドッキリに釣られるようなタマか?むしろキレるだろ」

謙吾「いい加減恭介も、妹離れしてやれ」

恭介「…そうか。そうかもな。俺が、鈴を縛り付けてどうするんだよな」

恭介「鈴は、鈴の道を見つけて、その道を添い遂げてくれる者を自力で掴んだだけだ…」

恭介「それをとやかく言って…兄貴失格だよ。俺」

恭介「小毬のことも疑った。あいつなら、鈴を幸せにしてくれるに違いない。悪いことをしたな」

恭介「なにより兄である俺に、鈴は真っ先に言いにきてくれたんだ。その鈴の気持ちを、信じないでどうする……!」

理樹「葉留佳さんにも謝れよ」

恭介「すいませんでした」

ごめんなさい寝ます
落ちてなかったら明日続きかきます

小毬誕生日おめでとう

小毬「え、ええ!明日?」

鈴「あたしの部屋に皆を集めて、それで言おう」

小毬「ふえ~鈴ちゃん、大勢の前で言える…?」

鈴「それは…小毬ちゃんが一緒にいるから…だいじょ~ぶ、ってやつだ」

小毬「わあ、じゃあ私も頑張らなきゃ。鈴ちゃんも私も、だいじょ~ぶ」

鈴「えへへ…小毬ちゃんが側にいると、すごく…なんでもない!」

小毬「ふええ?」

小毬「でも、男の子は鈴ちゃんのお部屋来られるかなあ」

コンコン

鈴「…!なんだ!?クドか!?」

小毬「どうだろ?クーちゃんはさっきでてったから…。出てあげなよ鈴ちゃん」

鈴「ちょ…ちょっとだけなら…」

ガチャバン

小毬「……鈴ちゃぁん…それじゃ相手の顔も見えないよ」

鈴「な、なんか、緊張しただけだ。わかった!ちゃんと出るからそんな目で見るな!」

ガチャ

二木「…こんばんは棗鈴。この寮の扉はいつから超高速自動ドアになったんでしょうね」

鈴「……なんのようだ」

二木「クドリャフカを見なかったかしら」

鈴「みみみみ見なかった!ぞ!」

二木「中にいるの?」

鈴「い、いない!さっき出てった!」

二木「ふうん。本当かしら」

鈴「だから本当にいない!」

鈴「そんなことより、風紀委員のくせになんで仕事サボってるんだ!」

二木「サボり?私が?…今日の見回りはさっき終えたはずですけど」

鈴「違う、不審者だ!さっき小毬ちゃんが言ってた。寮の奴らも騒いでたぞ」

二木「不審者…?なるほどね、なにか浮ついた空気だと思ったら…。全く、なんで私のところに伝えにこないのかしら」

二木「仕方ない。クドリャフカは後回しか。…情報ありがとう棗鈴」

鈴「……」

二木「後のことは私たちで解決を図ります。安心して。それじゃ、おやすみなさい」

鈴「お、おう…」

小毬「鈴ちゃん、これで安心して一緒に寝られるね~」

鈴「うん。寝るときに、小毬ちゃんが隣にいるのは嬉しいな」

小毬「私もだよ~!今日はいっぱいいっぱい鈴ちゃんといちゃいちゃしちゃいますよ~!」

小毬「と、その前にお風呂だね♪」

鈴「にゃっ!?嫌じゃ!」

小毬「むぅ~鈴ちゃんそれじゃばっちいぞ」

鈴「一緒に入りたくない!」

小毬「がーん。また鈴ちゃんに拒否されましたあ……うえええ…」

鈴「あ、あわわ、ちが」

小毬「もういいよ~だ。私一人で入ってくる」

鈴「待て小毬ちゃん!あう、う~ごめん!私が悪かった!」

小毬「鈴ちゃん昨日はぐ~~っすり寝てたねえ。鈴ちゃんは寝顔もとってもかわいかったな~」

鈴「えっ、ずず、ずっと見てたのか!?」

小毬「だって鈴ちゃんかわいいんだもん♪」

鈴「忘れろ!いますぐ忘れろ~!あと小毬ちゃんの方がかわいい!」

小毬「慌てる鈴ちゃんもかわいいなあ~。…あれ?なんか食堂、様子がおかしいね?」

鈴「うん?そうか…?」

小毬「みんなどんよりしてるっていうか…視線が一カ所に集まってるっていうか…あ」

小毬「あれって」

鈴「……」

クド「わ、わふーっ!?恭介さんがいつになく負のオーラを発しているのですー!?」

来ヶ谷「寄るな、能美女史。あれは危険なウイルスに感染している。下手すればあっという間に犯されるぞ」

三枝「うおおなんじゃあのこの世の終わりと絶望を一身に背負いレベル上げしないままどうのつるぎでラスボスに挑む勇者みたいな恭介さんはー!?」

三枝「流石のはるちんもアレを前にしては気勢削がれますヨ…」

西園「なにか…あったのでしょうか?仮にあったとして、気づいてくれと言わんばかりに食堂の中心を占拠しているのはなぜでしょう」

来ヶ谷「かまってちゃんか。男がやっても全くかわいくないな」

三枝「姐御ォー!なんとかしてくださいよー!」

クド「ぴーぽーに囲まれているのですー!わふーっ」

西園「恭介さんの近辺だけ、見事に避けて誰もいませんね」

三枝「そりゃあのオーラにあてられたら自殺するって」

小毬「みんなおはよう~。恭介さん、なにかあったの?」

西園「おはようございます、お二方。…夕べはお楽しみでしたね」
小毬「ほえ?」

西園「いえ、なんでも。それが、あのように一目で異常とわかる恭介さんが、食堂の中心で好奇の目に晒されているのです」

三枝「近寄ろうにも声かけづらくてさ…」

クド「鈴さん、恭介さんをなんとかできませんか?」

鈴「いやじゃ…。ん、理樹達はまだか!?」

来ヶ谷「少年達ならそこの隅で食事している。どうやら恭介氏に無関心を決め込んだみたいだな」

鈴「理樹はなにか知ってるのか…?」

来ヶ谷「とっくに問い詰めたさ。誰もだんまりだったが」

小毬「り、鈴ちゃん…」

鈴「バカ兄貴…」

小毬「…結局放課後まで、恭介さんあの調子だったね…」

鈴「やっぱり…あたし達が原因かな」

小毬「タイミング的に…多分」

鈴「理樹はなんでなにも話してくれないんだ!」

小毬「ええっと、理樹くんも恭介さんのこと、知らないんだよ。きっと」

鈴「知らなかったら心配する!理樹はそういうやつだからな。知ってるからあんなに放置してるんだ」

小毬「鈴ちゃんが言うなら…そうなんだろうけど」

鈴「あの、バカ、あに、き!あたし達のこと、きっと理樹に喋った」

小毬「それはどうかな?鈴ちゃん、言わないでって言ったんでしょ?」

鈴「兄貴のことなんか信用できるかっ」

小毬「ま、まあまあ。どっちにしろ皆には言うつもりだったし…それに、恭介さんはお兄さんなんだから、信じてあげなきゃダメだよ~」

鈴「……小毬ちゃんが言うなら…」

小毬「でも、このままじゃ恭介さんかわいそうだよね…」

鈴「小毬ちゃんはバカ兄貴のことなんか心配しなくて平気だ!」

小毬「うう~やっぱり、心の準備は、必要だよ」

小毬「恭介さんにも、私にも、鈴ちゃんにも」

鈴「あたし達にも?」

小毬「ちゃんと打ち明けられなきゃ、恭介さんだって混乱しちゃうでしょ?そのための準備」

小毬「それに受け入れる側だって、どうしてもすぐに納得できないよ」

鈴「そういうものか?」

小毬「うん。だから鈴ちゃん、一回、嘘だった、ってことにしない?」

鈴「嫌だ!小毬ちゃんとのことは嘘じゃない!ちゃんと説明すればわかってくれるって、小毬ちゃんも言ってたぞ!」

小毬「私たちのことばかり、押し付けちゃダメだよぉ。それじゃ、私と鈴ちゃんだけが幸せで、恭介さんは違うもん」

小毬「み~んな、ハッピーにするって、約束でしょ?」

鈴「小毬ちゃん」

小毬「だいじょ~ぶ!私と鈴ちゃんがいればなんでもできる!」

小毬「鈴ちゃんのこと、大好きだもん。えへー」

鈴「わわわ、あたしだって小毬ちゃんのこと好き!だから…信じるよ」

鈴「でも、どうするんだ?兄貴に嘘でしたって言いにいくのか?」

小毬「それは…ううん。ふわ~どうしよう鈴ちゃん。なにも考えてなかった…」

鈴「ええ!?えっと…えっと…ドッキリ!ドッキリだ!」

鈴「バカ兄貴にしかけたドッキリでしたってことにするんだ」

小毬「ふえ?ドッキリ?…い、いいかも!」

鈴「じゃ、じゃあ兄貴にドッキリでしたって言いに行く!!」

小毬「わ~待って鈴ちゃん!それだけじゃダメだよう!」

鈴「えっ」

小毬「作戦をねらなきゃ!」

鈴「作戦?」

小毬「協力者が、必要だね~」

鈴「あたし達だけじゃダメなのか?」

小毬「こーゆーのは、第三者~がいなくちゃダメなんだよお」

鈴「第三者?えっと…」

ニア1はるか
2はるか
3はるか

鈴「……」

小毬「どうしたの鈴ちゃん」

鈴「…なんでもない。小毬ちゃんは誰がいいと思う?」

小毬「私?私は…はるちゃん、かな?」

鈴「何番のはるかだ!?」

小毬「ふえ?」

鈴「…なんでもない。……はるかに、相談してみよう」

小毬「はるちゃんならいっつも面白いこと考えてるから、きっと手をかしてくれるよ~」

三枝「はーい!呼ばれて飛び出てはるちんだよー!って鈴ちゃん威嚇しないで~」

鈴「いつからいた!?」

三枝「へ?今さっき。私こう見えても忙しいからね~やはは」

三枝「通り掛かったら私の噂してるから、ついちょっかい出してみちゃいました。うーん、はるちんモテモテですヨ」

小毬「はるちゃん、グッドタイミング~!」

三枝「ふむふむ。恭介さんにドッキリ…ってええ!」

鈴「なんだ!?」

三枝「それ、私のパク…じゃない、私が今企画真っ最中だったのに!?」

三枝「しかもタイミング的に私が二番煎じ…!?あちゃー、はるちん痛恨のミス…心に9999の大ダメージ…」

鈴「ほんとにはるかで大丈夫か?」

小毬「だいじょ~ぶ、うん。多分…」

三枝「まあ聞いたからにははるちん、楽しいことなら全力で乗っかるぜ!!さあさあ二人とも、私をめいっぱい頼りなさい」

小毬「う、うん。えっとね…」

真人「お、三枝からメール」

理樹「一斉送信だ。何々?緊急事態発生…直ちに食堂に集合セヨ…?」

真人「胡散臭いな」

謙吾「行かんでも構わないだろう」

理樹「いやいや、わざわざ全員に送ってるんだから、なにかあったんだよ…と思いたい」

真人「オレの筋肉が必要ってかあ?」

謙吾「まて…恭介の名前がないな」

理樹「小毬さんと鈴にも送ってないみたいだ」

理樹・真人・謙吾「………」

謙吾「緊急事態…二人のことを三枝も知っていたのか?」

真人「あ、待て理樹!オレも行くぞ!」

三枝「やーやー諸君!はるちんのドッキリハウスにようこそ~」

西園「部屋に帰って、本の続きを読みたいのですが」

三枝「あー待って、待って!ふふん、実はですねー、鈴さんと小毬さんはお付き合いなさっていたのです!」

三枝「わー拍手ー!ぱちぱちー!ぱちぱちー………」

理樹(葉留佳…!)

謙吾(理樹、少し様子を見よう)

三枝「………やははー、なんか私がすべったみたいじゃん!」

鈴「…」

三枝「あうっ鈴ちゃんの視線が背中にぐさぐさしてるぅっ!」

鈴「いいから早く進めろっ!」

三枝「はいはいっと。まあ、そういうドッキリを、お二人が恭介さんに仕掛けたってワケですヨ」

真人「マジかよ。恭介当たってるじゃねえか」

理樹「……」

西園「恭介さんがこの場にいないのは、そういうことですか」

来ヶ谷「ほう…なるほどな。それなら恭介氏の今朝の様子も合点がいく」

来ヶ谷「しかし、感心しないぞ。なぜそのようなイベントに、率先して私を参加させない?」

来ヶ谷「おねーさんなら、二人まとめて本気でかわいがってやるぞ?」

鈴「いやじゃー!ボケー!」

西園「それにしても、色んな意味でえげつない嘘をついたものですね」

クド「わふー、一体、どうして恭介さんにそんなことをしようと思ったんですか?」

三枝「面白いからでしょ?」

真人「面白いか?」

来ヶ谷「たまには恭介氏が振り回されるのもいいだろう」

クド「恭介さんの、れあふぇいすが見られたのです」

鈴「そ、そうだ!そんなところだ」
小毬「ごめんねみんな~巻き込んじゃって」

三枝「さてーじゃ、恭介さん呼ぶね。きたらネタばらして、」

三枝「や~い恭介さんひっかかった~恭介さんのマヌケ面~あんぽんたん~ロリ~シスコン~って言うから。オッケー!?」

謙吾「三枝が一人で言えばいいだろう」

三枝「ノリ悪いなーもう」

理樹「…」

クド「わふー…」

西園「私的には、直枝さんと恭介さんの方が、」

三枝「っへ?」

恭介「」

恭介「」

恭介「」

恭介「メールか…」

恭介「三枝から?珍しいな…」

恭介「鈴ちゃんと小毬ちゃんから重大な話。直ちに食堂に参るべし……」

恭介「ついに…ついにこの時がきたか…」

恭介「腹くくれ俺!ようし食堂まで全力ダッシュだ!!」

恭介「うおおー!鈴ー!うおおおおおおおおおお!」

理樹「な、なにごと!?」

クド「遠くから、すごい地響きがするのです!!」

バアン!!

恭介「うおおー!鈴ー!うおおおおおおおおおお!」

鈴「うるさい!バカ兄貴!黙れ!あほ!」

恭介「あ、ああ、すまん。り、鈴。俺、覚悟はできてるから、小毬も、もう大丈夫だ」

恭介「取り乱したりしない。もう大丈夫だ。覚悟はできてる」

鈴「兄貴…」

来ヶ谷「思い切り取り乱してるな」

小毬「あのね、恭介さん。私たちが付き合ってるって話…」

小毬「実はね、全部…」

三枝「全部ドッキリでしたー!!ぱんぱかぱーん!!ドッキリ大成功ー!!」

三枝「や~い恭介さんひっかかった~恭介さんのマヌケ面~あんぽんたん~ロリ~シスコン~」

小毬「本当なの!」

三枝「へ」

小毬「私と鈴ちゃんは、恋人なの」

三枝「え」

小毬「鈴ちゃんを、妹さんを、私にください!」

三枝「」

鈴「こまり、ちゃん」

小毬「ごめんね鈴ちゃん…私が言い出したことなのに。破ってごめんね」

小毬「でも、私も、鈴ちゃんとのこと、嘘つけないよぉ~」

鈴「な、泣かないで小毬ちゃん…。兄貴、あたし、小毬ちゃんが大好きだ。小毬ちゃんを悲しませたくない」

鈴「だから、あたしと小毬ちゃんのこと、わかってくれ…ください」

小毬「うう、ぐすっ。ごめんなさい恭介さん。私、絶対鈴ちゃんのこと幸せにするって誓います」

小毬「最後までずっと鈴ちゃんと一緒にいます。鈴ちゃんが幸せなら私も幸せなんです。だから、だから」

恭介「もういい。鈴、小毬。おまえらの気持ちはよくわかった。もうなにも言うな」

鈴「兄貴」

恭介「黙って俺の胸に飛び込んでこい。な?」

小毬「うえええ~恭介ざぁぁん~~」

鈴「あ、バカ兄貴!小毬ちゃんに抱き着くな!あ、あたしからも離れろ~!」

西園「美しい兄妹愛…なのでしょうか」

来ヶ谷「いいはなしだなー。というやつさ」

謙吾「茶番だ…」

真人「謙吾、目に汗浮かんでるぞ?すげえな」

理樹「葉留佳~帰ってきてよ…」

葉留佳「」

理樹「叩けば直るかな…」

クド「わ、わふーっすごいです。お二人はいつも私に勇気をくれます…。女同士がなんぼのもんじゃこらー!です!」

バアン!!

二木「棗恭介!!」

恭介「おまえは…二木」

小毬「ふえ?かなちゃん?」

二木「ちょっと直枝理樹、葉留佳から10センチはなれなさい」

恭介「今青春と感動の1ページを刻んでる真っ最中だ。用なら後にしてくれないか」

二木「青春の1ページ…?またあなたたち、バカ騒ぎしてたのね」

真人「おい、なんの用だかしらねえが、ちったあ空気を読んだらどうだ」

二木「井ノ原は黙ってて。ふん。なら私もその青春の1ページとやらを刻んであげます」

二木「棗恭介!昨晩の、女子寮における不審者騒ぎの犯人として、風紀委員が厳罰に処します!」

鈴「は?」

小毬「えっ」

二木「目撃情報多数、貴方が女子寮の部屋を覗いてまわっているところは何人かの生徒に目撃されています」

二木「加えて女生徒だけでなく男生徒からも情報が上がってるの。まさか言い逃れはしませんよね?」

恭介「いや、えっと」

二木「身に覚えはない、なんて言わせませんよ?」

恭介「…理樹!」

理樹「そういえば鈴が部屋にいること、恭介知ってたよね…」

恭介「鈴!」

鈴「…寄るな、変態」

恭介「小毬…」

小毬「ふえっ!?えっと、なにかの、間違いじゃ…」

鈴「小毬ちゃんかばうな!変態がうつったら大変だ!」

恭介「」

二木「さ、行きますよ棗恭介。貴方から言わせれば、これも青春の1ページでしょう」

恭介「」

三枝「や、や~い恭介さんのマヌケ面~!や~いや~い」

理樹「あ、帰ってきた」

西園「ドナドナ…」

来ヶ谷「売られてゆ~く~の~~」

クド「の~~…なのです」

真人「あーねみぃ。部屋戻ろうぜ~」

謙吾「そうだな…これ以上留まる意味もあるまい」

鈴「あ…みんな待って!」

鈴「みんなは…みんなはあたしと小毬ちゃんのこと、認めてくれるのか?」

西園「否定する要素がありません」

鈴「へ、変だって…思わないか?」

真人「仲いいことの何が悪いんだよ?」

鈴「笑ったり…しないの…か?」

来ヶ谷「いや?笑うさ。祝福するときは、笑顔の方がいいだろう?」

小毬「ゆいちゃぁぁん!」

来ヶ谷「だからその呼び方はだな…」

小毬「私鈴ちゃんといーっぱい幸せになって、皆も幸せにするからね!」

理樹「幸せスパイラル、だね」

鈴「で、でも、あたしの方が小毬ちゃんを幸せにするんだ!」

小毬「へへへ…みんなありがとう!鈴ちゃんも好きだけど、リトルバスターズも大好き!」

鈴「あ、あたしもみんなのこと…うう、好き、だ、ぞ」

謙吾「確かにあの二人を見ていたら、心が晴れる気がするな」

三枝「ブー、四六時中やられたらうっとうしいですヨ」

小毬「ご、ごめんねはるちゃん…今度私のとっておきのお菓子あげるから、ね?」

三枝「はるちんを食い物に釣られるような女だと思ったら大間違いだ!小毬ちゃん大好き!」

理樹「いや釣られてるから!」

来ヶ谷「そろそろ食堂も閉まる頃合いだが…」

来ヶ谷「このまま素直に戻るのも名残惜しい、ここはひとつ、二人のキスでも見せ付けてもらおうじゃないか」

鈴「あああああアホー!誰が、誰がするかボケー!!!」

来ヶ谷「いいだろう減るもんじゃあるまい」

小毬「私は別にいいよー?ね~鈴ちゃん♪」

鈴「うっ……ダメだダメだ絶対ダメだ!!小毬ちゃんのかわいい顔はあたしだけのもんだ!」

真人「なんだあ?鈴はキスのやり方も知らないのか?」

鈴「ちが」

真人「仕方ねえな。オレと理樹で手本みせてやるぜ!!」

理樹「…はっ?」

真人「いくぜ理樹!鈴のためだ!」

理樹「まさ…冗談だよね?え?ええ?やめ、はなせ、!!!!!!!!!!」

西園「………美しく、ないです」

来ヶ谷「帰ろう。私はなにも見ていない」

クド「愛は、愛は性別を越えるのです、素晴らしいです、感動しました!ぶりりあんとらびゅーなのです!」

謙吾「能美…理樹にとどめをさすな」

三枝「バカー!このバカアホ筋肉達磨バカー!私の理樹くんになんてことしてくれとんじゃー!!」

真人「あってめバカって三回も言ったな!」

理樹「」

三枝「バカバカあああ!理樹くんが死んだあああ」

小毬「ふふふ」

鈴「うるさい、アホばっかだ」

小毬「でも楽しいね鈴ちゃん」

鈴「ま、まあな。小毬ちゃんが隣にいれば、なんでも楽しいけど…」

小毬「鈴ちゃん今幸せー?」

鈴「幸せだ。小毬ちゃんは?」

小毬「私もだよ~!ねえ鈴ちゃん、ちゅーしていい?」

鈴「小毬ちゃんからか。あたしも、小毬ちゃんにしてほしい」

小毬「へへ、やった~」

小毬「ね、鈴ちゃん。ずっと一緒にいようね」

鈴「…うん!」

くぅ~疲れました!

支援保守感謝です。おしまい

言い訳するとこまりんスレにしたからクドは自重しました
クドも百合でした

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年04月06日 (月) 04:07:53   ID: pxjdiiu7

面白かったぞ。乙。

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