橘「○○を抱き締めてみる」(30)

アマガミのSSです。
それぞれの話はパラレルワールドだと思って下さい。

橘「お、あれは梨穂子。早速いってみよう」

>>廊下

橘「おーい、梨穂子ー」

桜井「んー?あ、純一!どしたの?」

橘「梨穂子、寒くないか?」

桜井「え?うーん、そう言われるとちょっと寒いかも?」

橘「そうか。よし」

ぎゅっ

桜井「へっ?…ふぁぁあ!!」

橘「大きな声だすなよ、びっくりしたぞ」

桜井「だ、だって、急にこんなことされたら驚くよー!」

橘「寒いって言ってたからさ、温めようと思ったんだけど嫌だったか?」

桜井「う…。嫌じゃ…ないけど…ちょっと恥ずかしいよぉ」

橘「梨穂子はぷにぷにふわふわしてて抱き心地最高だなぁ」

桜井「…もう…えへへ」

橘「よし」

ぱっ

桜井「あっ…。」

橘「それじゃ、僕はもう行くよ。」

桜井「う、うん。えっと…また、温めてね」

橘「当たり前だろ。じゃあまたな、梨穂子」

桜井「うん!ばいばーい」

橘(梨穂子が満面の笑みで手をふっている。梨穂子はかわいいなぁ!!!)

>>保健室

橘「誰かいるかな」

中多「あれ…橘先輩ですか?」

橘「紗江ちゃんじゃないか。」

中多「えと、こんにちは…。どこか怪我なされたんですか?」

橘「いや、何となく寄ってみただけだよ。紗江ちゃんはどうしてベッドに?」

中多「あ、私は体育の持久走で目眩がしてしまって…今まで休ませてもらっていたんです」

橘「ええっ、それは大変だったね。大丈夫?」

中多「はい、もう気分も良くなりましたし…その、橘先輩にも会えましたから元気が出ました。」

橘「そ、そっか…。」

中多「はい…。」

橘「…」

中多「…」

橘「その…もっと元気が出ること、するよ」

中多「え?」

ぎゅっ

中多「……あ…」

橘「嫌、かな」

中多「いいえ…とっても、嬉しいです…。夢みたい…。」

橘「紗江ちゃん…」

中多「橘先輩…」

橘「ふかふかだね…」

中多「は、恥ずかしいです…。」

橘「ん…。」

ぱっ

中多「えっ…。」

橘「おしまい。元気出たかな」

中多「はい……」

橘「良かった。じゃ、そろそろ行くよ」

中多「え、あの」

橘「ん?」

中多「…いえ。その…また、してください」

橘「うん、約束する。それじゃね」

ほぼ直球で抱きしめに行くたぁ流石大将だぜ!!そこに痺れ(以下略

>>校庭

棚町「えいっ」

かぷ

橘「うわっ!」

棚町「んふふ~」

橘「か、薫、びっくりさせるなよ…。」

棚町「アンタがぼーっと歩いてるからでしょー」

橘「反省してないな」

棚町「してないわよ?」

橘「…」

棚町「あ、怒ったの?」

橘「…」

棚町「ごめんって、そんな拗ねないでよー」

橘「いまだっ!」

棚町「えっ?ひゃっ!」

ぎゅっ
棚町「い、いいきなりなななな何してんのよっ!」

橘「仕返しだ!」

かぷ

棚町「んひゃあっ!こ、このっ!」

ドカッ!

橘「痛てっ」

棚町「ふん!自業自得よ」

橘「ちぇ、薫の愛情表現に僕なりの愛情表現で返したつもりだったんだけどな」

棚町「なっ…」

橘「気に入らなかったみたいだね」

棚町「…当たり前よ。そういうのは、その、時と、場所を選んで…。」

橘「わかったよ、ごめんな。ただ、ちょっと薫を抱き締めたい気持ちが抑えられなかったんだ」

棚町「………。」

棚町「…ぷっ、恥ずかしいセリフ」

橘「…顔が真っ赤だぞ。」

棚町「うるさい」

ぎゅっ

橘「えっ」

棚町「じゃね!」

橘「…行ってしまった」

橘「薫は意外と照れ屋なんだよな。可愛いやつだ」

>>3年教室

橘「森島先輩は、と」

森島「むむむー」

橘「あ、森島先輩…ってうわっ!」

ぎゅっ

森島「えい!えいえいえい!」

橘「(急に目の前が真っ暗になったぞ!それになんだか柔らかくて良い匂い…ってまさかこれは!)」

森島「来るの遅ーい!!ずーっと待ってたんだからねー!」

森島「確かに他の女の子とも話して良いって言ったけど…それはきちんと愛するって条件付きなんだからっ!」

橘「ひゅいまひぇん…」

森島「許さない!ぎゅってして、なでなでしてくれないと許さないんだからね!」

橘「(嬉しい…けど、苦しくなってきた!やばい!)」

橘「ギブ!ギブでひゅ!」

森島「えっ?あ、そっか」

ぱっ

橘「はーっ、はーっ」

森島「ご、ごめんね、大丈夫?」

橘「へ、平気…です…。それよりっ!」

森島「え?」

橘「嬉しいです!ヤキモチ妬いてもらえるなんて…。」

森島「ち、違うよ?ヤキモチじゃないもん」

橘「え?」

森島「これは、そのー…」

橘「何ですか?」

森島「妬いてなかった訳じゃないというだけだもん。と、とにかく、ほらっ」

橘「…はい」

ナデナデ…。

森島「ぎゅっ、も!」

橘「は、はい」

ぎゅっ

森島「ふふっ…」

橘「…森島先輩は、素敵ですよ」

森島「えっ…」

橘「心配しなくたって、大丈夫です」

森島「…もう。ずるいなぁ」

橘「え?」

森島「なんでもないよー」

橘「そ、そうですか…。あ、そろそろ…」

森島「…もう、ちょっと」

ぎゅ

橘「先輩…」

森島「…ウ、ソ!」

ぱっ

森島「さっ、いってらっしゃいな」

橘「は、はいっ」

たったった…。

森島「…もう、本当に罪な男の子なんだからっ」

>>校舎裏

橘「…お、あそこに居るのは…」

橘「おーい、七咲」

七咲「あ、先輩。どうしたんですか?なんだか、ご機嫌ですけど」

橘「わかるか?」

七咲「ええ。なんだかいやらしいことしそうな雰囲気です。」

橘「…。」

七咲「ふふっ、冗談ですよ。それで、何の用ですか?」

橘「あ、うん。えっと、七咲は猫好きだったよな?」

七咲「はい。」

橘「だから、ちょっと抱き締められてくれないか?」

七咲「はい。…はいっ!?」

橘「ああ、いや、この前猫を抱こうとしたら引っ掻かれちゃってさ。七咲は猫を抱くのが得意だろ?」

七咲「…確かに良く抱っこしますけど…」

橘「だから、僕が七咲を抱っこしてみるから、駄目なところがあったら指摘して欲しいんだ」

七咲「先輩…正直に言ったらどうですか」

橘「七咲を抱き締めたい」

七咲「…はぁ…先輩は本当に変態ですね」

橘「…やっぱり駄目か?」

七咲「…ちょっとだけなら…」

橘「本当か!?」

七咲「ほ、本当にちょっとだけですよ。」

橘「うん、ありがとう!…じゃあ…。」

七咲「…どうぞ」

橘「よし」

ぎゅっ

七咲「んっ…」

橘「七咲…。」

七咲「せん…ぱい…。」

橘「(恐る恐るといった感じで七咲も手を回してきてくれたぞ。)」

橘「七咲って、すごく引き締まってしなやかな身体だよな…」

七咲「なっ、なっ!」

ぱっ

七咲「ここまで、ここまでです!全く、変態な先輩にはもう付き合えません!」

橘「僕はただ、七咲が水泳をとても頑張ってるのが良くわかる、って言いたかっただけなんだけどな」

七咲「う…。にしても、言い方があります!」

橘「そっか。なら、もう次からはしないよ」

七咲「…え…と。」

橘「ごめんな、七咲。じゃ、また…。」

七咲「先輩!」

橘「ん?」

七咲「…その…えっちなことをしないなら、また…しても…。」

橘「…ありがとう、七咲!…あ、でも本当に用事を思い出したから、もう行くよ」

七咲「…はい!では、また明日。」

橘「うん。」

>>屋上

橘「…。」

絢辻「あら、橘くん。どうしたのかしら?」

橘「あ、あのさ、絢辻さん」

絢辻「い、や!」

橘「まだ何も言ってないよ…。」

絢辻「あたしを抱き締めたいとか言うんでしょう。」

橘「うっ!」

絢辻「はぁ…。キスの時といい、バレバレなのよ、あなたは。」

橘「だ、だって…」

絢辻「なによ」

橘「ど、どうしても絢辻さんを抱き締めたいんだもん」

絢辻「理由は?」

橘「…絢辻さんは、一人じゃないよ、って」

橘「僕がいつまでも側にいるよ、って、伝えたいんだ」

絢辻「………。」

橘「…。」

絢辻「…ん。」

橘「…」

絢辻「ん!」

橘「え?」

絢辻「あ~、もう!!良いよって言ってるのよ!察しなさいバカ!」

橘「ご、ごめん」

絢辻「…ん!」

橘「いくよ…」

ぎゅっ

絢辻「…」

橘「…的外れかもしれないけど」

橘「本当はさ」

橘「僕を罵ったりする絢辻さんも、ある意味では猫を被ってるんじゃないかって思ったんだ」

絢辻「……続けて」

橘「本当の絢辻さんは、自分をみてほしくて仕方がなかったのに、誰にも見てもらえなかった」

絢辻「…」

橘「誰にも見て貰えない寂しがりの自分。そんな自分を守る為に、冷たい鎧を着込んだ。」

絢辻「…」

橘「でも、余りにも冷たすぎる鎧では誰も近寄れない。だから、鎧の上から、また鎧を着込んだんだ。真っ白で綺麗な鎧を。」

絢辻「…。」

橘「ねえ、絢辻さん」

絢辻「なに」

橘「僕は、絢辻詞が大好きだよ。…だから、心配しなくても大丈夫。ずっと君の側を歩いていくから。」

絢辻「……何がいいたいのかぜーんぜんわかんないわね」

橘「そっか。」

絢辻「……わたしは、心配してないから。」

橘「…ん。」

絢辻「もっと、強く抱き締めなさい」

橘「うん。」

ぎゅうっ

絢辻「…ねぇ」

橘「うん?」

ちゅっ

おしまい。

スト子…忘れてた…。
書き溜めないしもう仕方ないよねっ!

おしまいです。

エキストラパートオナシャス

おい、妹とか響…他いるぞ

ダディャーナザァーン! オンドゥルルラギッタンディスカー!

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