モバP「奏の好きな映画ジャンルは?」奏「…えっと」 (36)

頼む…
スレタイ文字化けは勘弁してくれ



モバマスのはやみーSSです

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期待

今日はここで夜を明かす事にする



ー 事務所 ー

ガチャ

P「よーっす。つっかれたー。
この時期は本当嫌になるよ」

奏「あら…おかえりなさい。
珈琲でも飲む?」

P「ああ、ありがとう奏。頼めるか?」

奏「ええ…待ってて」

P「しっかし寒いなー
夏は夏で嫌だが、寒いのも困る」

奏「…はい、どうぞ」コトッ

P「さんきゅ。ちひろさんたちは?」

奏「ちひろさんは…外に用事があるって。…他の人は直帰したんじゃない?」

P「そうだったかな…。奏はこのあとどうするんだ?送ろうか?」

奏「頼める…?留守番を頼まれてるから…少し待たせるけど」

P「いいよ。珈琲あるし明日は休みだからな。ゆっくりしてられる」

奏「そう…」

P「……」ズズッ

奏「……」

P「そういやさ」

奏「なに…?」

P「映画、決まったから」

奏「…へえ…突然ね…。どんなやつ?」

P「学園物なんだけど、準主役でヒロインの親友役。
最後にはヒロインの失恋の原因になるんだってさ」

奏「そう…。私もここまできたんだ…」

P「そうだな。俺も嬉しいよ。
おめでとう」

奏「ふふっ…ありがと」

P「…ズズッ…でさ、主役はあの俳優だってさ。
去年のアクション映画に出てた
イケメンの」

奏「ふぅん…。演技が上手いって話題になった人ね…?」

P「ああ、いいとことかは積極的に盗んでいけよ?」

奏「ええ…わかった」

P「……」ズズッ

奏「……」

P「…奏はどんなのが好みなんだ?」

奏「…えっ…え?」

P「映画だよ、映画。
色んなのがあるじゃん」

奏「…ああ、そういう…
勘違いしちゃったじゃない…」

P「ん?なんだ?」

奏「いいえ…なんでもないわ」

P「そうか?
…奏の趣味って映画鑑賞だよな?」

奏「…ええ…そうだけど?」

P「どんなのが好きなんだ?」

奏「……」

P「…?」

奏「ええっと…」

P「ほら、大作洋画が好きとか邦画の隠れた名作を探すのがー、っとか
恋愛物が苦手ってのはきいたけど、さ」

奏「…まぁ…色々…?」

P「なんで、疑問系なんだよ…」

奏「いいじゃない…色んなジャンルを観るもの」

P「観るのはいいけど…好きなジャンルだよ」

奏「…どうして?…紹介してほしいとか?」

P「いや、純粋な興味。
奏と映画観るの面白そうだなって。明日は休みだし」

奏「それなら…えーと…洋画が多いかも…」

P「やっぱり?なんとなくそうだと思ってたんだよなー。
イメージ通りってやつかな」

奏「そうなの…?」

P「そうそう。神秘的なイメージだからな
俺は嫌いじゃないけど、邦画は海外に比べてB級って感じる人もいるし」

奏「ッ…!…いいじゃないB級映画…」

P「…ん?なんか云ったか?」

奏「…いいえ…。邦画も嫌いじゃないわよ?」

P「ふーん。例えば…?」

奏「そうね…どんなのがいいの?」

P「古すぎじゃなくメジャーじゃないのがいいかな。時代に合わないとシリアスもコメディもわからなかったりするだろ?」

奏「んー…それならサマータイムマシン・ブルースとか…どう?」


P「…ズズッ…きかないな。どんな映画なんだ?」

奏「コメディなんだけれど、時々シリアスが混ざる感じかしら…。
ストーリィはタイムマシン物のオーソドックスなもので、…過去にできてしまった矛盾をもとに戻そうとするタイプね…」

P「そっか、明日借りてこようかなー」

奏「感想…きかせてね…?」

P「ああ。でも一本じゃな…
洋画ならなにかないか?」

奏「洋画ね…『アマデウス』とかどうかしらね…」

P「アマデウス?確かモーツァルトの名前ミドルネームだっけか?」

奏「そう…。モーツァルトの人生を…切り抜いた映画ね…。
ライバル役の演技は未だに高く評価されてるわ。映画も大ヒットしたし」

P「サリエリだっけか…」

奏「そう。少し古めだけど時代が過去のものだから、気にならないはずよ…」

P「そっか…じゃあその二つ借りてみるよ」

奏「Pさんはどんなのが…?」

P「俺か?そんなに観ないしな…。
有名なやつばっかだよ。
一番印象に残ってるのは、『Se7en』かなぁ…」

奏「そう…。最近は映画も観る人が少ないものね…」

ト"タト"タ…ガチャ

ちひろ「済みませーん…。
ちょっとトラブっちゃって…」

P「ああ、ちひろさん。
お疲れ様です。」

ちひろ「あ、プロデューサーさん帰ってたんですね。お疲れ様です。
…奏ちゃん留守番ありがとね」

奏「いいえ…私も暇だったし…」

ちひろ「って、あー!
この後私用事があるんですけど、事務所の鍵お願いしてもいいですか?」

P「え、ええ…
構いませんよ。送りましょうか?」

ちひろ「いえいえ、大丈夫です
奏ちゃんを早く送ってあげてください」

ちひろ「…それじゃ!」

ガチャ…ト"タト"タッ…

P「……」

奏「……」

P「…嵐のようだったな…帰るか」

奏「そうね…」

P「…あ、そうだ。結局奏の好きなジャンルってなんなんだ?」

奏「……」

P「ん?」

奏「……っ」

P「…いや、無理にとは云わないが…」

奏「…きゅう」

P「えっ?」

奏「び…ゅう…」

P「もう少しはっきり」

奏「……もうっ…B級映画!び・い、きゅ・う!
わかった…?イメージとか云われたら、云い出し難いじゃない…!」

P「……」

奏「…ちょっと…黙らないでよ…」

P「B級ってあの?」

奏「…さぁ…?Pさんの云う“ あの ”ってのがわからないから」

P「…ビューティフル?」

奏「たぶん、違うわね…」

P「ベッド?」

奏「…なに考えてるの?」

P「じゃあ、ビル?」

奏「…誰?人…?」

P「いや、請求書。さっきちひろさん見たからつい…」

奏「失礼な話ね」

P「……」

奏「……」

P「マジで?Aクラスに対してのBクラスっていう意味のB級?」

奏「そう。むしろ他にあるの…?」



ー少し後ー



P「いやー…まさか事務所で映画観るなんてな」

奏「私も、よ…
明日が二人とも休みでよかったわ」

P「つーか、そんなに持ってるんだな。十本も二十本も…」

奏「何本かしか持ってきてないわよ…」

P ( あの後、意地になってB級映画の良さを力説する奏に流されて、寮においてあるビデオやDVDを持って、事務所に戻ってきた)

P「だけど、ビデオデッキとか久々に見たよ…VHSも観れるっぽそうだし…。
休憩室なんてあんまりこないからな…」

奏「…ホラーとかには古いのも多いから…」

あP「あ…小梅用か…」

奏「ま、いいじゃない。そのおかげで楽しめるんだから」

P「…そうだな」

奏「お酒はないけれど…深夜に二人で映画なんていい雰囲気じゃない…?」

P「…観るのはB級だけどな
大体奏は飲めないだろ」

奏「ええ…でも、舞台装置としては優秀だから…。私が大人になったら…期待しててね…?」

P「はいはい。
ちゃっちゃと観て、寝るぞ
で、なに観るんだ?」

奏「…二人で決めて観たいんだけど…。PさんはB級映画はどう観るのが正しいと思う…?」

P「どうって…。…どうなんだ?」



奏「一概には云えないけれど、大体の愛好者はツッコミを入れながら観るわ。アメリカなどでは、そうした“ つまらないけれど、面白い ”映画やドラマを家族や友人と一緒になって楽しむのが立派な娯楽とされている程なの。B級映画や楽曲を集めて販売している会社もあるわ。…で、B級映画の楽しみ方は大雑把に云うとこんな感じ。
次にB級映画の面白いところを説明するわね?普通の…というかヒットした映画や、興業的に成功した映画は面白いものをつくろうとして成功したもの。だからといってB級映画がつまらないものをつくろうとしてできたものだと思う?そんなわけないじゃない。
いい?卑屈な精神や最初から低い目標を立ててできた映画に価値はないわ。真面目につくって、つまらないのがいいのよ。
真面目さや紳士さ、結果としての大衆とのずれ、それが醍醐味なの。それはアイドルも同じでしょ?目標は高く、自分やプロデューサーを信じてーーー」

P「」

P(…え…?マジ?これ、奏なの?はやみーなの?)

P「お、おう…なぁ、奏…なんとなくわかったから選ばないか?時間も遅いし、な?」

奏「…そうね」

P( どう考えても、不満げだ…。
語り足りないんだろうな…)

奏「…一応、Pさんのことも考えて…初級を持ってきたわ…これから慣らしていきましょう」

P「…まぁ、お手柔らかに、な」

奏「まずは、これ」

ーグレンとグレンダー

奏「わかりやすい、わからなさが特徴の作品よ…!」

P「…は?」

P( まったく意味がわからない…。パッケージは二人の中年男性が下からライトを当てられてるアップだ。ホラーなんだろうか… )

奏「この作品はB級映画愛好家にとって外せない監督の、エドワード・ウッドの作品よ
監督の名前聞いたことない…?」

P「…んー…もしかしてエド・ウッド?ジョニー・デップの?」

奏「そう。彼が最近になってウッド自身を演じた映画をつくっていたわ」

奏「これは、…その元ネタがつくった映画で…彼自身も出演しているわ…」

P「そうか。どんな映画なんだ?」

奏「そんなものわからないわ」

P「…なんだって?」

奏「わからないものはわからないんだもの…わかるのは作者だけなのよ…」

奏「ストーリィを説明することも難しいわ
無理矢理表すと女装癖に悩む男を、まったくやる気のない恋人と出来損ないの神が取り巻く話ね。
どう…?」

P「どう?って…いや、遠慮しとくよ。
わかりやすいやつにしてくれ」

奏「そうね、これもウッドの映画だけれど」

ー怪物の花嫁ー

P( パッケージはおどろおどろしい背景に、男が女を抱えているもの。まぁ、タイトル通りだ)

奏「これは、ウッドが友人の自殺を食い止めるために撮ったと云われる作品よ」

P「お、いいじゃん」

奏「ただ、この作品評判悪いのよね…
バカバカしさすらない、つまらなさの塊だって…私は好きなのだけど」

P「お、おう…ストーリィは?」

奏「これは、簡単よ…。
国を追われたマッドサイエンティストが、国や世界に復讐を企んで女やタコを改造する話だもの」

P「タコ…?」

奏「ええ、放射能で巨大化した奇形のーーー」

P「やめよう。それ以上はヤバイ」

奏「…そう?
じゃあ、これもダメかしら…」

ー性本能と原爆戦ー

P「当たり前だ!」

P「大体二人で観るのか?それ」

奏「え、ええ…そうね」カアア…

P(赤くなる奏かわいい)

奏「ん、もう…じゃあーーー」

P(…それからしばらく奏は持ってきた以外の映画を紹介しまくった。
思ったことといえば、人間の業の深さについてである)

奏「なら邦画にしましょうか…」

ーマタンゴー

P(ああ…パッケージは…サバイバルかなんかかな? )

奏「これは割と有名ね…愛好家じゃなくても知っている人がいるくらいだし…ストーリィは無人島に流れついた人々がキノコになっていくという…」

P「…そうなのか?まぁ、いいや…。
なんかめんどくさくなってきたし、それ観よう。うん。DVDだから俺でもセットしやすいし」

奏「そう…?じゃあ、お願い」

P「あぁ…キノコが…マタンゴが…食いたくない…ちひろさん…やめて、やめ…やめてくださいぃ…」

P「回しますから…ああ、もう…買います買います…だから、キノコは…あぁ…痛っ…!」ゴツッ

P「…ん?朝か…
うわぁ…寝つき悪かったからもう出社時間じゃん…帰って寝直そう。
しっかし、頭ぶつけるとは…」

奏「ん…ん…」zzz…

P(奏は仮眠室の隣のベッドで寝ている。そういえばアイドルの隣で寝たのか…)

奏「んー…ふぇ…ふふっ…」

P(かわいい)

P(昨夜のあれがなければもっと可愛い気がするんだが…。
マタンゴという映画はまだマシな方だった。キノコはしばらく見たくないが。…その後に観た映画は思い出したくもない)

P「奏…。奏?朝だぞー帰るぞー」

奏「んん…?おはよう…Pさん。
顔洗ってこないと…」

P「あぁ、俺も…
いや、先に珈琲淹れてこよ」

マタンゴはガチで怖いらしいから怪獣オタの俺も未だに手が出せへんねん……

P(奏は化粧室へ。
俺はデスクの方へ。
ん…?誰かがいる気配があるな)

P「…?あれ、なんだ?」

P「部屋の隅にもぞもぞ動くなにか?
変なもん観たから幻覚でも見えてんのかな…」

P「ん…?」




奏「まったく…我ながらはしゃいじゃった…」パシャパシャ

奏「今日は帰ったら寝ないと、ね…」


「ぎゃあぁぁぁぁぁ…!!!」


奏「な、なに…?Pさん…!」タッタッ…

バタン!

輝子「ヒャッハー!キノコとさらに仲良くなれるぜぇー!」

仁奈「タコの気持ちになるですよ!」

奏(ひっくり返ったPさんの前にいたのは、巨大なキノコの着ぐるみを着た輝子ちゃんと、タコの着ぐるみを着た仁奈ちゃん)

奏「これは…びっくりするわね…」

P「タコとキノコはいやぁー!
払うから許してぇー!」



おわり

終わりです
長いのやスタンダードなはやみーを期待していた人いたら済みません
パッと思い浮かんで、パッと書いただけなんで…

くだらない映画を観て笑うはやみーも、いいと思うのです

ありがとうございました

オースティンパワーズ見よう

ようは名作とか見ないで深夜のダラダラしたアニメみるようなもんかな?


最後の輝子可愛い

おつです!


東宝特撮は本多

ビビリやのについつい調べたら寝れんようになってしまったやん…マタンゴ

ちなみにマタンゴの声はバルタン星人と同じ。

>>33吸血鬼ゴケミドロ見て心を落ち着けよう



軍曹も呼んでコマンドー見よう
……B級だよな?

おつー

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