ことり「送らずの桜」 (51)
地獄先生ぬ~べ~#268~#270『送らずの桜の巻』のパロディです。
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穂乃果「もう春だねぇ」ダラダラ
絵里「穂乃果、私たちが卒業したら穂乃果が最高学年になるんだからしゃんとしなさい」
穂乃果「穂乃果がしっかりしなくても海未ちゃんとことりちゃんがいるもん」ダラー
海未「全く、穂乃果はそうやってすぐ人任せにして……」ヤレヤレ
希「ふふ、穂乃果ちゃんも相変わらずやね」
にこ「ニコくらいしっかりものにならないと大変だよー?」
真姫「そういうことなら穂乃果は大丈夫ね」フフ
にこ「ちょ、ちょっと真姫ちゃん! それどういう意味?」
真姫「そのまんまの意味よ」
花陽「ふ、2人とも、仲良くしよ? ね?」アワアワ
凛「ニコちゃんと真姫ちゃんも相変わらずニャ」アハハ
ことり「……」ウツムキ
海未「ことり? 先ほどから俯いているようですが、どうかしましたか?」
ことり「……だよ」ボソッ
海未「? 今なんと?」
ことり「どうかしてるのはみんなだよ!」
海未「こ、ことり……?」アセアセ
ことり「何も思わないの? 絵里ちゃん達卒業しちゃうんだよ!?」
ことり「この9人でμ'sとして活動できるのも、あと少しなんだよ……?」ポロポロ
ことり「絵里ちゃん達が卒業しちゃったら、6人になっちゃうんだよ?」ポロポロ
8人「………」
懐かしいな、期待
希「大げさやな、ことりちゃん」フフ
にこ「何も一生会えないってわけでもないでしょ? たまには顔出すニコ」
絵里「それに来年になったら雪穂さんや亜里沙も入ってくるし、今ではμ'sは人気スクールアイドルなんだから新入部員いっぱいで9人なんてすぐ越えちゃうわ」
穂乃果「あ! ねぇねぇ、もしかして48人とか集まっちゃうかな?」
凛「そしたらオトノキ48とかに名前を変えるニャ!」
海未「何人集まろうとμ'sはμ'sです!」
ワイワイ
ことり「…………」
ことり「ごめん、ことりちょっとお花摘んでくるね」
絵里「あ、ちょっとことり!」
希「えりち、ことりちゃんも思うところがあるみたいやし、ちょっと1人にさせてあげよ」
――――
――
―
ことり「新入部員が何人入ってきたって、そういうことじゃないよ……」
ことり「ことりはあの9人が大好きで、つらいこととか悲しいこともあったけど、それ以上に楽しくて……」
ことり「あの9人だから楽しかったのに、みんなはどうとも思わないのかな……」
ことり「ずっと9人で活動できたらいいのに……」ポロポロ
??「だったら、もう一回戻る?」クスクスクス
ことり「! だ、誰?」
??「私はさくら。昔この音ノ木坂学園でスクールアイドルをやってたの」クスクス
ことり(オトノキのスクールアイドル? それってニコちゃんと一緒にやってたっていう……?)
さくら「ずっと9人で活動できる方法を教えてあげる」
ことり「え?」
さくら「中庭の外れに1本だけ咲かない桜の木があるんだけど」
さくら「その木の幹に自分の名前を刻むと、同じ1年間をずっと続けていられるって言う七不思議があるの」クスクスクスクス
ことり「ずっとって、どうやって……?」
ことり「あれ? さくら、先輩? がいない」
ことり「同じ1年間をずっと?」
ことり「ずっと、大好きな9人で……」ゴクリ
――――
――
―
ことり「この木、だよね」
ことり「いっぱい名前が彫ってある……。みんな1年間を繰り返したくて彫ったんだよね……」
ことり「もしも、本当にμ'sとして繰り返すことができるなら……!」ゴクリ
ことり「南、ことり……」ガリガリ
ことり「これで、いいんだよね?」
ことり「……え?」ビクッ
ことり「きゃああああああああああああ」
――――
――
―
穂乃果「……ことりちゃん?」ピクッ
花陽「ことりちゃんがどうかしたの?」
穂乃果「今、ことりちゃんの声が聞こえなかった?」
真姫「私は聞こえなかったけど?」カミノケクルクル
絵里「そういえばことり遅いわね、荷物があるから帰ったわけではないと思うし……」
凛「凛はことりちゃんの声聞こえたニャ」
海未「なんだか嫌な予感がしますね。様子を見に行きましょう」
にこ「穂乃果ちゃん、凛ちゃん。ことりちゃんの声はどっちの方から聞こえた?」
凛「こっちの方だよ!」ダッ
凛「多分……こっちニャ!」ユビサシ
希「こっちの方って、まさか……」
絵里「何? 何か知ってるの?」
花陽「きゃあああああああああああ」
真姫「どうしたの? かよちいやああああああああああああああああ」
海未「木の周り一面に赤い……これは、血ですね」
にこ「い、悪戯じゃないの? こんな量の血、誰かが死なない限り……」
希「送らずの桜、やね」
穂乃果「送らずの桜……?」
希「中庭の外れの桜の木に自分の名前を彫ると同じ1年間を繰り返すことが出来る」
希「オトノキの七不思議の1つやね」
絵里「凛はことりの声がこっちの方から聞こえたって……まさか」バッ
海未「南ことり……確かにことりの名前が……!」ゾワッ
にこ「じゃ、じゃあこの血って……」ゾクゾクッ
希「十中八九ことりちゃんのものやね……」
穂乃果「そ、そんな……。じゃあことりちゃんは……?」
希「まだ望みはある。そのためにはみんなの力も必要なんやけど、力を貸してくれる?」
凛「もちろん! ことりちゃんを助けられるならなんでもするニャ!」
花陽「ひ、ひぐっ、ことりちゃん……」ポロポロ
真姫「かよちん、泣くのはやれることをやってダメだった時。今はやれることをやりましょう」ポンッ
花陽「う、うん……!」フキフキ
――――
――
―
ことり(暗い、何も見えない)
ことり(木に名前を彫って、それで、それで……?)
??「……り、ことり!」
海未「ことり! 起きなさい、ことり!」
ことり「えっ?」ガバッ
穂乃果「もう、ことりちゃんったら。もう放課後だよ?」
ことり(教室……? さっきまでのは夢だったのかな?)
海未「今日がμ'sの初ライブ本番だというのに、ことりは余裕ですね」ヤレヤレ
海未「私は昨日緊張でねむれn」ハッ
穂乃果「へぇ、海未ちゃん緊張して眠れなかったんだー」ニヤニヤ
海未「ち、違います! そんなことは断じて――」
ことり(穂乃果ちゃんと海未ちゃんの話を聞いた感じ、これって初ライブの日……? 戻ってきたんだ、あの日に……!)
――――
――
―
希「昔この学校にはスクールアイドルがあった。にこっちが入学して作ったよりもずっと前の話やね」
希「なんの因果か、そのスクールアイドルも各学年から3人ずつの9人。ウチらμ'sと同じ構成だった」
希「3月になって、3年生が卒業するってなったときにメンバーのみんなは別れを悲しんだ。それで最後の思い出にってことでPV撮影をするために旅行にいったんよ」
希「その途中、事故にあってそのスクールアイドル達は卒業も、進級も、解散もなくなったんや」
希「その9人が植えた桜が、この花の咲かない桜なんやって」
希「だからこの木に名前を彫った人は同じように卒業も進級もなくなって、同じ1年を繰り返す、っていう言い伝えやね」
絵里「じゃ、じゃあことりは同じ1年を繰り返してるの……?」
希「実際に繰り返してるわけやない。スクールアイドルの霊達に付けいられて、まやかしを見せられてるだけや、いずれ魂をとられてまう」
ぬ~べ~懐かしいな
期待
凛「でも、どうすればことりちゃんを助けられるの……?」
希「付け焼き刃の除霊やけど、やるしかない」
希「みんな、ウチの手に手を重ねて。人は誰でも産まれながらに微量にスピリチュアルなパワーを持ってるんや。みんなのパワーを合わせれば、もしかしたら……」
穂乃果「……手を重ねればいいの?」スッ
希「重ねてことりちゃんを助けたいって念じるんや。それで十分」
真姫「そんなこと信じられないけど、何もしないよりはましよね」スッ
海未「何もせずに終わるよりは、一縷の望みにかけるべきですね」スッ
花陽「怖いけど、ことりちゃんのためだったら……!」スッ
凛「うん!」スッ
にこ「全く、最後まで世話が焼ける後輩ね……」スッ
希「みんな手を置いた?」
にこ「あとは絵里ちゃんだけニコ」チラッ
希「えりち!」
絵里「ダメ、無理……」ガクガク
海未「絵里! 何故でs」ハッ
絵里「情けないけど、怖くて足が動かないの! 私だってことりを助けたい……!」
絵里「お化け屋敷なら平気になったわ、でも本物がいるって分かってて、そんなところにいけないの!」ポロポロ
真姫「エリー……」
穂乃果「ちょっと、ごめんね」スッ
花陽「穂乃果ちゃん……?」
穂乃果「絵里ちゃん。絵里ちゃんが怖がりだって言うのは知ってるよ。穂乃果だってそりゃあ本物のお化けは怖いけど絵里ちゃんほどじゃないから絵里ちゃんがどれだけ怖がってるのかは分からない」
穂乃果「でも、危なかったら穂乃果が守るから。穂乃果が絵里ちゃんの手をずっと握ってるから」
穂乃果「だから、お願い! 力を貸して!」ギュッ
絵里「穂乃果……」
絵里「これじゃどっちが先輩か分からないわね」フフ
絵里「穂乃果はちゃんとしっかりしてたのね」ボソッ
穂乃果「絵里ちゃん……?」
絵里「ごめんなさい、みんな。みんなだって怖いのは同じよね」スッ
にこ「もー! 遅いニコ!」プンプン
絵里「生徒会長は遅れてやってくるものよ」フフ
希(えりち、震えてる。こうまでして手伝ってくれてるのに、失敗するわけにはいかんな)
希「行くよ、みんな準備はできとる?」
8人「」コクリ
希「冥界の扉の内に何があるや 南無阿弥陀仏の念いがあるや」
希「ことりちゃんを、返し!」クワッ
冥界の扉の内にーっていづなだったっけ
――――
――
―
ことり(前にやったときとと同じようにライブが終わった)
ことり(確か、あとで聞いてみたらここにμ'sになる9人が集まってるんだよね……)
穂乃果「ここを満員にしてみせます!」
絵里「……」ジッ
穂乃果「……」ジッ
絵里「…………」クルッスタスタ
ことり「待って、絵里ちゃ、じゃなくて絵里先輩!」
絵里「……何?」
ことり「絵里先輩も一緒にスクールアイドルをやりましょう!」
ほのうみ「!?」
>>19
その通りです。
霊媒師いづなでいづなが唱えてるものです。
絵里「なっ、あなた何を……!」
ことり「絵里先輩だけじゃない、かよ……花陽ちゃんも、凛ちゃんも、真姫ちゃんも、ニコちゃ、先輩も、希先輩も!」
にこ「な、なんであんたが私の名前知ってるのよ!」バッ
希「驚いた。ウチが外で聞いてたこと気付いてたんやね」フフ
海未「ことり、いきなり何を……」
ことり「μ'sは9人の歌の女神。9人になったときに未来が拓ける」
ことり「そうですよね、希先輩?」
希「! へぇ、そこまで分かってるんやね。もしかして南さんもタロットやるん?」
ことり「ことりはみんなのこと知ってます! ずっと前から!」
ことり「μ'sはこの9人じゃなきゃ――」
真姫「お断りします」
ことり「え……?」
真姫「私忙しいの。だからこんな遊びに付き合ってる暇なんてないんです」スタスタ
ことり「真姫ちゃん!」
さくら「西木野真姫は今でこそ穏やかになったけど昔は周りに溶け込もうとしなかった。この1年で彼女は変わるのよ」ヌッ
ことり「そ、そんな……」
ことり「でも真姫ちゃんはもっと優しさが……」
さくら「彼女が素直になるのは合宿の後でしょ?」クスクス
にこ「ニコだってお断りよ。あんた達はさっき赤髪が言ったみたいにお遊び! さっさと解散しなさい」フンッ
ことり「ニコちゃん……!」
さくら「矢澤にこはスクールアイドルとして活動をしていたけど彼女の目標が高すぎて仲間に見捨てられた」
さくら「今は仲良くスクールアイドルをやっているあなたたちに嫉妬している状態ね」クスクス
花陽「は、花陽も、アイドルなんて無理です」オドオド
さくら「この頃の小泉花陽は何一つ自信を持てていなかった。凛や真姫や他の仲間達の支えがあって彼女はこの1年で変わっていくの」クスクス
ことり「……」
凛「凛もアイドルなんて柄じゃないニャ」エヘヘ...
さくら「星空凛もこの頃は女の子としての自信がない。スクールアイドルとして活動して徐々に徐々に自信をつけていくの」
ことり「凛ちゃんは可愛いよ!」
凛「そ、そんなことは絶対ないニャ!」カアアアアアアアア
花陽「あ、待って、凛ちゃん!」
希「ウチは縁の下の力持ち。黒子は表舞台には立たんもんや」フフ
さくら「東條希は昔から飄々として読めない性格。彼女は何を考えてるのかしらね」クスクスクッスン
絵里「だ、そうよ。残念ね」フン
絵里「私も生徒会で忙しいの。誰だかも言ってた通り、貴女達のお遊びには付き合っていられないわ」スタスタ
さくら「絢瀬絵里は東條希や理事長があなたたちに肩入れするから敵視しているわ。こんな活動がうまくいくはずがないと思っている」
ことり「そんな……!」ガクッ
穂乃果「ことりちゃん……」
海未「ことり……」
さくら「あなたたちは時間をかけて結成して、絆を深めていくの」
ことり「こんなの違う! ことりが望んでたものじゃない!」ポロポロ
穂乃果「μ'sだって最初から仲が良かったわけじゃなくてぶつかり合って絆を深めていったんだよ?」
海未「この頃はまだろくに話してすらいない。違和感があって当然です」
ことり「そうじゃないの! ことりが間違ってた……」
ことり「この1年でμ'sのみんなが得たものは、リセットしてやり直せるものじゃない!」
ことり「この1年でことり達が得たものは全部がキラキラに輝いたタカラモノで、何よりも大切なものだったの!」
ことり「だからことりの勝手でやりなおして、また同じように積み重ねていくなんて、そんなのは間違ってた!」ポロポロ
さくら「言いたいことはそれだけ?」
ことり「え……?」
穂乃果?「残念だね、ことりちゃんなら私たちの仲間になれると思ったのに」
海未?「楽しかった時間を繰り返すこの世界の住人に」
ことり「い、いや……!」
絵里?「でも、もう遅いわ。あなたも私たちの仲間になるの」
――――
――
―
穂乃果「木が開いて……ことりちゃん!」
海未「枝みたいなものが身体中に巻き付いて……! 今助けます!」
希「海未ちゃん、待って」
希「魂が木と融合してる。無理に引きはがせば死んでまう」
真姫「ならどうすればいいのよ!」
希「この木に宿ってるのは9人の強い絆で結ばれた霊……。1人1人の力は弱いけど絆で何乗にも力が強くなっとる。外からの除霊は無理や」
凛「外からが無理なら中から助ければいいニャ!」
にこ「そうニコ! のぞみんのスピリチュアルパワーでニコ達を木の中に!」
希「ダメや、そんなこと出来るかも分からんし、第一みんなをそんな危険に巻き込むわけにはいかん!」
穂乃果「……ことりちゃんはこの木に名前を書いて木の中に入ったんだよね?」
にこ「! 名前を書けば木の中に入れるニコ!」ダッ
希「そ、そんなんあかん! 危険すぎる!」
凛「何もしないよりはましニャ!」ガリガリ
絵里「諦めなさい希。こんなところで諦めるμ'sじゃないって知ってるでしょ?」
絵里「そんなこと、この子達2年生のファーストライブでわかってたことじゃない」
花陽「こ、怖いけど、ことりちゃんがいなくなっちゃうことのほうが怖いから……!」ガリガリ
海未「希、あとは任せましたよ」ニコッ
――――
――
―
ことり「こんな偽物の世界、こんなのはことりが求めたものじゃない……!」
ことり「帰らないと、みんながいる元の世界に……」ポロポロ
にこ?「そうはさせないニコ」バッ
ことり「絶対に帰るの!」クルッ
真姫?「無駄よ。あなたはもうこの世界の住人なの」
穂乃果?「一緒にここで暮らそうよ」ジリジリ
希?「ウチらと一緒に、この世界で一生暮らすんや」ジリジリ
花陽?「また1年もすればことりちゃんが好きなμ'sになるよ」ジリジリ
海未?「練習をして、ライブをして、合宿をして、また楽しい思い出を作っていけばいいんです」ジリジリ
凛?「まずはμ'sの人数集めからニャ」ジリジリ
絵里?「それにここでの1年は本来とは少し変わるからラブライブに出場出来るかもしれないわ」ジリジリ
ことり「や、やだ! 囲まないで……!」
さくら「ここは止まった時の世界。楽しかった時間を永遠に繰り返す」
さくら「あなたもそれを望んだんでしょ? だからあなたはもう私たちの仲間なの」
ことり「違う! ことりの仲間はあなた達じゃない!」
ことり「ことりの仲間はμ's。μ'sとしてこの1年間過ごして、みんなで一緒に成長してきたの! 止まった時間の中で生きるのなんて違う!」
穂乃果?「でも、そのμ'sは6人になることを悲しまない薄情な人達でしょ?」
海未?「私たちは違いますよ。ことりとずっと一緒にいて、新しい仲間になります」
花陽?「だから、そんな人達のことは忘れよう? ね?」
???「待って!」
さくら「!? 何者?」クルッ
穂乃果「私たちがことりちゃんの仲間、μ'sだよ!」
ことり「穂乃果ちゃん! みんな!」パアアアアアアア
さくら「ど、どうやってここに……?」ワナワナ
絵里「な、何が幽霊よ、ちっとも怖くないじゃない」ガタガタ
さくら「……! なるほど、全員で木に名前を彫って入ってきたのね」
さくら「何が仲間よ。3人が卒業してしまうことも悲しまないくせに!」
さくら「そんなグループ、私たちの敵じゃない! 死ね!」シュルルル
7人「!?」
ことり「みんな! 逃げて!」
?「――μ'sは9人や」ジュッ
さくら「なっ……!」
希「ウチを入れて9人や!」
ことり「希ちゃん!」
真姫「結局希もくるんじゃない……」ヤレヤレ
希「みんなだけ危険な目にあわせられないからね」
希「えりちやかよちんだって怖いのを我慢して頑張ってるのに、ウチだけ安全なところで傍観、なんてかっこつかないやん?」
さくら「……くっ」ギリギリ
希「あんたらがどんなに仲が良いグループだったのかなんて知らん。でもな、ウチらμ'sはことりちゃんにとって、ここにいるみんなにとって大切な仲間なんや」
希「ここは魂の世界や。念じれば相手に伝わる。ウチらのかけがえのない1年間を、思い出を見せてやるんや」
7人「」コクリ
穂乃果『アイドルだよ! アイドル!』
海未『1人で練習しても意味がありませんよ。やるなら3人でやらないと』
穂乃果『やりたいからです!』
凛『凛は知ってるよ、かよちんがずっとずっとアイドルになりたいって思ってたこと』
花陽『μ'sのメンバーにしてください!』
にこ『にっこにっこにー!』
凛『学校の許可ぁ? 認められないわぁ』
絵里『今更アイドルを始めようなんて、私が言えると思う……?』
希『やりたいからやってみる。本当にやりたいことって、そんな感じに始まるんやない?』
希『9人や。ウチを入れて』
絵里『先輩禁止』
海未『海未は私ですが?』
真姫『めんどくさい人ね、希』
真姫『ねぇ、絵里。……ありがとう』
穂乃果『今度は誰も悲しませないことをやりたいな……』
にこ『好きだからよ。ニコはアイドルが大好きなの!』
絵里『私は穂乃果に一番大切なものを教わったの。……変わることを恐れないで、突き進む勇気』
海未『はっきり言いますが、穂乃果にはずっと迷惑かけられっぱなしなんですよ』
穂乃果『ことりちゃん、ごめん。私スクールアイドルをやりたいの!』
ことり『私の方こそごめん、私、自分の気持ち分かってたのに……!』
にこ『今日みんなを、一番の笑顔にするわよ!』
『μ'sミュージック、スタート!』
.
さくら「…………!」ポロポロ
さくら「伝わってくる、みんなそれぞれを想い合って……こんなに温かい絆があるなんて……!」
さくら「でも、それならなんで……? μ'sを愛してるなら、なんで今の形が崩れてしまうことを悲しまないの……?」
穂乃果「穂乃果たちは知ってるから。このくらいで私たちμ'sの絆がなくならないこと!」
穂乃果「1度ばらばらになって、でもそれでもまたこうしてみんなでいられるμ'sは、卒業したって、メンバーが変わったって、この9人の絆は変わらない!」
穂乃果「そう信じられる絆を、1年で作り上げてきたんだから!」
穂乃果?「……」スッ
ことり「! 穂乃果ちゃん! みんな!」ダキッ
穂乃果「ことりちゃん!」ギュッ
さくら「……本当に素晴らしいグループ。みんなが想い合って、信じ合ってる」
さくら「きっと私たちは臆病だっただけ。居心地のいい空間がなくなるのが怖くて、変わってしまうことが怖くて逃げていただけ」
さくら「私は今、一番大切なものをμ'sに教わりました」
さくら「変わることを恐れないで突き進む勇気」
さくら「ありがとう。私たちもそろそろ変わります。……さようなら」スッ
さくらってダカーポみたいだな、桜の木とかも
――――
――
―
穂乃果「あれ……? ここは木の外……?」
海未「どうやらみんな無事に帰って来れたようですね」
穂乃果「! ことりちゃんは!?」バッ
ことり「穂乃果ちゃん! ごめんね、ことり一番大切なことに気付いてなかったの!」ポロポロ
にこ「まったくニコ! μ'sの絆をもっと信じるニコ!」プンプン
希「まあまあ、にこっち。そんな怒らんといてあげて。ことりちゃんもμ'sが大好きでやっちゃったことやし」
絵里「とりあえずはみんな無事でよかったわ。μ'sは1人もかけちゃいけないんだから」
凛「あ! 見て! 咲かない桜が!」パアアアアアアアア
花陽「綺麗……」ポーッ
真姫「本当ね」フフ
希「止まっていた時間が動き出したんやね」
絵里「……私たちも変わらないとね」
希「いよいよウチらも卒業やね」
にこ「でも、μ'sのこの9人の絆は永遠ニコ!」
真姫「……そうね」
にこ「あー、やっぱり真姫ちゃんニコが卒業するの寂しいんでしょー?」
真姫「そ、そそ、そんなことないわよ!」カアアアアアアア
穂乃果「ごめんね、ことりちゃん。穂乃果のわがままで続けたμ'sなのに、また穂乃果気付けなかった……」
ことり「うぅん。今回はことりが何もわかってなかったの」
海未「いくら離れても、この3人は、そしてこの9人はずっと一緒ですよ」ニコッ
ことり「……うん!」
――――
――
―
穂乃果「あー、今日から2年生だねぇ」
ことり「……え?」
海未「どうかしたのですか?」
ことり「? あれ? ことりなんだか今違和感を感じた気がしたんだけどなんだったんだろう……」キョトン
穂乃果「変なことりちゃん」
花陽「あ、穂乃果ちゃん、ことりちゃん、海未ちゃん、おはよう!」
凛「おはようニャ!」
穂乃果「かよちゃんに凛ちゃん! おはよう!」フリフリ
ことり「? うーん……」
海未「また違和感ですか?」
ことり「うん……」
真姫「こらニコちゃん! 今日という今日は許さないんだから!」ムキー
にこ「まさか本当に騙されるとは思わなかったニコ!」プクク
穂乃果「ニコちゃんに真姫ちゃん、おっはよー!」フリフリ
にこ「にっこにっこにー!」
真姫「おはよう、ほのk……あ、こら! 待ちなさいニコちゃん!」ダッ
にこ「待たないニコー!」
凛「ニコちゃんと真姫ちゃんは相変わらずニャ」
花陽「1年生と3年生なのにすっごく仲が良いよね、あの2人」アハハ
絵里「朝から元気よね、まったく」ヤレヤレ
希「子供は元気が1番やろ」フフ
穂乃果「絵里ちゃん、希ちゃん! おはよう!」
絵里「おはよう、穂乃果も今日も元気ね」ナデナデ
穂乃果「えへへー」
希「おはようさん」
ことり「うーん……」
希「ん? ことりちゃんなんかなやんどるん?」
海未「なんだかわからない違和感があるらしいです」
希「……ふふ。ことりちゃん」チョイチョイ
ことり「うーん……ん? なぁに、希ちゃん?」
希「スピリチュアルなことって案外身近にあるものなんよ」ニコッ
ことり「?」キョトン
おわり
ここまで読んでくれた方、レスくれた方ありがとうございます。
駄文ですが少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。
最後が少し謎だけどおもしろかった
乙
>>46
ラブライブ!の活動期間がヒントだと思うよ
乙
面白かった
元ネタを知らなくても>>6のあたりでオチがよめる使い古された感じがなんとも言えないね
え、最後こわい
乙
そういえば元ネタは最終回の少し前に掲載されてたな
このSSまとめへのコメント
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