男「……朝か」(24)
男「今何時だろ?」チラッ
AM:6:30
男「おぉ、我ながら早く起きたな」
男「……」
男「…でも、やっぱり朝は眠いな」
男「今日はバイト何時からだったかな?」
男「…朝8時からか…じゃあ二度寝もできんな」
男「まぁ、ちょっと早いかもしれんが、バイトいくかな」
アパート外
男「うぉぉ…寒い。やっぱ冬の朝は寒いなぁ」
男「そういえば、もう12月か…」
男「…クリスマスどうやって過ごそうかねぇ」
男「…なんか、いきなり朝からこんな考えるとへこむなぁ」
男「彼女とかできないかねぇ…て、ん?」
猫「にゃ~、にゃ~」
男「…捨て猫かな?どれどれ」
男「えーっと…拾ってあげてください by主人」
男「by主人て…無責任な奴だな…」
猫「にゃー、にゃー」
男「すまんな。本当なら連れていってやりたいんだけど、俺のアパートはペット禁止なんだ…」ナデナデ
猫「にゃー…」
男のバイト先…ファミレス
男「おはようございまーっす」ガチャ
女店員「あっ、おはよー、男くん。今日はいつもより来るのが早いね」
男「いやー、ちょっと今日はたまたま早起きしたんで早めに来ようかなと思ったんですよ」
女定員「うんうん。それは良い事だね。よしっ、じゃあ今日も一日、がんばろー!」
男「ういっす」
男『あぁ…やっぱり女定員さんは、かわいいなぁ…もう俺は今や女定員さんの為に働いているといってもいいな!』
店長「あっ!おいっ女定員!お前また店の皿を割やがったな!」
女定員「うわぁ!す…すいませぇん」
男『ちょっとドジな所がまた良いんだよなぁ』
休憩時間
男「あ~…疲れた…」
女定員「今日は、いつもよりお客さん多かったからね。私も、ちょっと疲れたかなぁ」
男「……女定員さん。ちょっと俺の話、聞いてくれますか?」
女定員「?別にいいけど…なんの話?」
男「今日ですね、ここに来る途中で捨て猫を見たんですよ」
女定員「ふむふむ」
男「それで、置き手紙があってそれを見たら、拾ってやってください。とか書いてあったんですよ」
女定員「うわぁ…それは、かわいそうだね…」
男「だから、俺のアパートに連れて行ってやりたかったんですけど…」
女定員「もしかして…アパート側がペット禁止だとか…」
男「そうなんですよー」
男「それが何か心残りなんですよ…」
女定員「アパート側がペット禁止かぁ…」
男「……はぁ~」
女定員「う~ん…もう、猫を飼ってる事をバレなければ良いんじゃないかな?」
男「隠すんですか!?猫を飼ってることを!?」
女定員「男くんが、どうしても、その猫を飼いたいならそれしかないんじゃないかな?」
女定員「犬だったら吠えたりして、管理人さんにバレたりするけど、猫は吠えたりしないから大丈夫だと思うよ」
男「マジですか!?」
女定員「まぁ…実を言うと私もアパート住まいでペット禁止なんだけど、こっそりと飼ってるんだ」
男「そうっすかぁ…じゃあ帰りに他の人に拾われてなかったら、俺、あの猫を連れて帰ろうと思います!」
女定員「うん。その意気だよ!」
男「そういえば、女定員さんは何を飼ってるんですか?」
女定員「ハムスターだよ!やっぱりあの可愛いらしい姿はたまらないもん!」
男「……」
みてるぞ
早く
はよ
帰り道
男「あの捨て猫、まだ居るかな?」
男「ちょうど、ここら辺に捨てられてたはずだけど…」
猫「にゃー、にゃー」
男「あ、居ったわ」
猫「にゃー、にゃー」
男「寒かったろうに…今から俺の家に連れてかえってやるからな」
猫「にゃー♪にゃー♪」
アパート
男「ふぅ…なんとか部屋までたどり着けた…」
男「誰かに見られてないか終始ビクビクしたぜ」
男「それじゃ、出してやるか」
男「よいしょっと」ドスッ
男「ほれ、出てきていいぞー」パカ
猫「にゃー」
男「今日からここがお前の家だからな。お前はもう俺の家族みたいなもんだ」
男「よろしくな」ナデナデ
猫「にゃー♪」
支援
>>11
支援ありがとうございます
男宅 アパート
チュン、チュン
男「……ZZZ」
猫「にゃー、にゃー」
男「……ZZZ」
猫「にゃー、にゃー」ぺし、ぺし
男「…ん?」
猫「にゃー」
男「…起こしてくれたのか?」
猫「にゃー」
男「はははは…ありがと」ナデナデ
猫「にゃー♪」
男「ほら、朝飯だぞー」スッ
猫「にゃー♪」パクパク
男「おぉー、うまそうに食うの、うまいなお前」
男「それなら俺のキャットフード代金1,280円だったのも報われるは」
猫「……」パクパク
男「……?」
男「そういえば、お前って…」ひょい
猫「にゃっ!?」
男「へぇ~…お前ってメスだったのかぁ…」まじまじ
猫「……」プルプルプル
男「いやぁ…やっぱり飼い主たるものペットの性別ぐらいは知ってなきゃいけな…」
猫「うにゃーー!!」ガリ、ガリ
男「ぎゃあぁぁぁあぁぁっっっ!!!」
この男はデリカシーがないにゃ
>>16
その通りですな
ファミレス
男「…おはようごいまーす」ガチャ
女定員「あっ!男くんおはよ…ってどうしたのその顔の絆創膏は!」
男「いや…それがですね…」
…10分後
女定員「昨日言ってた猫に引っかかれちゃったのか…」
男「はい…むちゃくちゃ痛かったっすよ」
女定員「うーん…でも私は男くんの方も悪いと思うけどなぁ」
男「えぇっ!俺もですか!?」
女定員「そうだよぉ~。だってその猫ちゃんは女の子だったんだから」
男「えぇぇぇ…」
女定員「とにかく男くんは、女の子にするような態度でその子に接したら良いいよ」
男「そういわれても…その相手が猫ってのは…」
女定員「たわけー!」
男「うおぅ!?」ビクッ!
女定員「猫だからとかそんなのは関係ないよ男くん!人でも猫でもみんな一緒だよ!」
男「は…はぁ…そうなんすか」
男『う~ん…まさか女定員さんがここまで動物に対して熱い人だったとは…』
男『また、新しい発見があったな』うんうん
女定員「男くん!聞いてる!」
男「あっ…は、はい!ちゃんと聞いてます!」
~帰り道~
男「…はぁ~」
男「女定員さんにけっこう説教されたな…」
男「……」
男「…あっ、今日の晩飯を何にするか決めてないな…」
男「しかたない…コンビニ行くか」
~コンビニ~
男「うーん…何弁当にしようかな…」
男「よしっ…このお得唐揚げ弁当にしよう!猫の奴に買ってやった飯のお陰で俺の所持金も少ないし…」
不良A「なんだとこらぁ!」
男「…?レジの方が騒がしいな」
シレン
男『ちょっとレジの様子を…』チラッ
不良A「俺に店の商品が売れないってどういうことだよ!」
不良B「こっちは客だぞ!」
男『うわー…むっちゃ怒っていらっしゃるじゃないですか』
男『相手はどんな人だ…って女の人かよ!』
バイト女「…さっきから店内で騒ぎに騒いでいたらうるさいんだ。もうちょっと他の客のことを考えたらどうだ阿呆共」
不良A「誰がアホだとコラァ!」
不良B「ブッ殺すぞテメェ!」
バイト女「……」
男『なんで何も動じてないのバイトさん!?俺なんて、見てるだけでも怖いのに』
バイト女「ふっ…ぶっ殺すとは…随分と大きく出たな」
不良A「あぁ?」
バイト女「最近の奴等がよく使う、ブッ殺すだのなんだのと…できもせんくせに…よく言えたものだ」
バイト女「まぁ…コンビニで騒ぐぐらいしかできない貴様等には恥などという物はないのだろうな」
男『うおぉ…かっこいいな、あの人』
不良A「てめぇ…なめんなやこらぁ!!」ガバッ!
男「!……危ない!」バッ!
バキッ!
男「ぐはぁ!」ドサーッ!
バイト女「……!」
不良A「あぁっ!誰だお前!」
不良B「何を邪魔してくれてんだよ!」ガスッ!
男「ぐふぉっ!!」
不良B「おらぁ!」ブン!
ガシッ
不良B「なっ!」
バイト女「……」
不良B「!…不良Aの奴はどうし…」
不良A「……」グッタリ
不良B「不良A!?」
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