ちひろ「二人っきりでチョコを渡せる日」 (199)


ちひろ「二人っきりでチョコを渡せる券」
ちひろ「二人っきりでチョコを渡せる券」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1391787121/)

の続き

前を見たほうが、わかりやすいかも

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1392005815

前回見てたよ期待


ちひろ「と、いうわけで、バレンタイン当日です!」

ちひろ「プロデューサーさんには、未だ『バレンタインに二人っきりでチョコ渡せる券』の話はしていません」

ちひろ「まぁ、なんとかなるでしょう」


ガチャッ


モバP「おはようございます、ちひろさん」

ちひろ「おはようございます、今日の主役!」

モバP「何いってんですか」

ちひろ「今日はほとんどのアイドルが、プロデューサーさん目当てで来ますからね」

ちひろ「にくいねぇ~! このこの~!!」ツンツン

モバP「もう、ノリがおっさんですよ」ハァ


モバP「とりあえず、今日の予定は?」

ちひろ「午前中は、事務仕事を片付けながら、アイドルの相手ですね」

ちひろ「12時から、とある部屋で、一人ずつ、アイドルの相手をしてもらいます」

モバP「相手って、具体的には何を?」

ちひろ「来たアイドルと話をして、チョコを貰ってください」

モバP「それだけ?」


ちひろ「あ、密室ですけど、変なことしちゃだめですよ?」

モバP「しませんって」

ちひろ「変なことされてもダメですが、まぁキスぐらいは許してますので」

モバP「アイドルそそのかすのやめてください!」

モバP「はいはい、わかりました」


~~~~ 12時前 ~~~~


ちひろ「さて、そろそろ時間です」

ちひろ「カフェテラスにある、秘密の部屋に向かってください」

モバP「秘密の部屋?」

ちひろ「カフェテラスの奥にある、自販機の超力水とタブクリアのボタンを押してください」

ちひろ「それで行けるようになってますから」

モバP「自販機はわかるけど、そんなのありましたっけ?」

ちひろ「とりあえず、行けばわかります」


モバP(スタートから、いい予感がしないな)


ちひろ「それじゃ、上手いことお願いしますね」


モバP「はいはい」


ガチャッ
バタン


ちひろ「さて、二人の会話シーンを編集して、アイドルに売れば一石二鳥」

ちひろ「いや、編集を上手いことやって世間に売り出せば、一石三鳥?」

ちひろ「やはり、私はお金の神に愛されているのね~」オホホホホ


ちひろ「さて、ビデオチェックしとかないとね」

~~~~ カフェテラス ~~~~


モバP「ん、この自販機か?」

モバP「しっかし、超力水とタブクリアなんて、まだ製造してたんだな」
※現在は製造中止です。念のため

モバP「このボタンを同時に押すと」ポチットナ


ガチャッ

モバP「隣に扉なんてあったっけ?」

モバP「まぁ、気にしたら負けだ。さっさと入ろう」


モバP「うわっ、何だこの部屋?」

モバP「赤と白を基調に、照明は全部間接照明……」


ガチャッ
カチッ


モバP「あれ、カギがかかる音が?」

モバP「あれ、開かない!」ガチャガチャ


ピンポーン

ちひろ『どうもー、聞こえますか~』


モバP「ちひろさん、ちょっと! 扉が開かなくなっちゃったんですけど!?」

ちひろ『ええ。その扉、時間が来るまで内側からは、開かないようになってます』

モバP「は? トイレやご飯はどーすんですか!?」

ちひろ『トイレは奥の扉に行けばありますよ?』

ちひろ『ご飯は、アイドルが持ってくることを期待してください』

モバP「なかったら、どーすんですか!?」



ちひろ『まぁ、チョコとかだけになりますね』

モバP「鬼、悪魔!」

ちひろ『拘束時間を延ばしてあげてもいいんですよ~?』

モバP「くっ!」


ちひろ『ちなみに、その部屋は完全防音で電波の類もシャットアウト』

ちひろ『プライバシー漏洩の心配は無いから、ご安心ください』

モバP「聞かれて困るような話はしませんよ!」

ちひろ『プロデューサーさんは、そうかもしれませんが』

ちひろ『アイドルたちは、どうでしょうね?』


モバP「アイドルたちだって、みんな同じはずです」



ちひろ『……』

ちひろ『あまーい!!』

ちひろ『MAXコーヒーより甘いですよ』


ちひろ『まぁ、今日が終わったときに、同じことを言えますかね』クックック


モバP「……」

ちひろ『あと、アイドルたちのお願いは、基本聞いてあげてください』

モバP「聞けることならば……」


ちひろ「危ないと思ったら、その時点で強制退去となるので、ご安心を」

モバP「危ないの基準は?」

ちひろ『……』



ちひろ『あ、一応飲み物はテーブル近くにある冷蔵庫にあります』

モバP「あれ、危ないの基準は!?」

ちひろ『一応、雰囲気を出すために、シャンパンのボトルの中にはシャンメリー入れてますから』

ちひろ『安心して飲ませてください』

モバP「え、無視!?」

ちひろ『あ、一人目のアイドルが来ましたよ』


ピンポーン


ちひろ『ちなみに、心の準備がしやすいように』

ちひろ『自販機のボタンを押したら、ドアチャイムが鳴るようになってます』

モバP「余計な気遣いだよ!」

ちひろ『それでは、ごゆっくり~』



モバP「ちっ。あの悪魔、覚えておけよ……」


ガチャッ


雪美「P……いる?」

モバP「一人目は雪美か」

雪美「うん…… Pが……余計な思いに……まみれる前に……」

モバP「ははっ、おれはみんなのプロデューサーだからな」

モバP「接するコが多いのは仕方ないよ」ナデナデ

雪美「わかってる……」


モバP「なんか飲むか?」

雪美「うん…… ジュースが…いい」

モバP「よし、ちょっと待ってろよ」ガチャッ


カラン
トクトクトク


雪美「ありがとう……」

雪美「Pは、なにか……飲まないの?」

モバP「おれは、うーん……」

雪美「私が……選ぶ」

モバP「じゃあ、お願いしようかな」


雪美「……」ガチャ

雪美「……うわぁ~」キラキラ

モバ(やっぱり種類の多さに子供は気をひかれるか)

雪美「これは……お酒?」

モバP「いや、お酒は入ってないはず……」

モバP「どれも雪美が飲めるものばかりだよ」


雪美「……これは?」

モバP「シャンパン風の飲み物だよ」

モバP「いつだったか、志乃さんが飲んでいただろ?」


雪美「けど…… あれは……飲ませてもらえなかった……」シュン

モバP「あれはお酒だからな。これはお酒じゃないから、雪美も飲めるぞ」

雪美「じゃあ……これを……Pと一緒に……飲みたい」

モバP「それなら、空けようか」

雪美「うん」

モバP「よっと」ポン


トクトク

雪美「……」キラキラ

モバP(雪美は、他のコたちに比べると、大人びた雰囲気だが)

モバP(こういう真新しいものを見るときは、年相応の顔になるな)

モバP「よし、じゃあ、乾杯しようか」

雪美「うん……」

モバP「じゃあ、乾杯!」


チン



雪美「……」コクコク

雪美「あんまり……美味しくない」

モバP「まぁ、雰囲気を楽しむものだからな」アハハ



雪美「Pの……膝の上…… 座っても……いい?」

モバP「ほら、おいで」

雪美「ありがとう……」ストン


モバP「去年は、大きな仕事って夏にしか無かったけど」

モバP「今年は、もうちょっと頑張るからな」ナデナデ


雪美「Pが……頑張っているのは……知ってる」

雪美「私は……来た仕事を……精一杯……頑張る」

モバP「そうか、ありがとうな」ナデナデ


モバP「最近、大変なこととか、イヤな思いとかしてないか?」

雪美「Pと……会える時間が……少ないのは……寂しい」

モバP「そうか、ごめんな」ナデナデ



雪美「けど…… 魂はつながってるから……」

雪美「お仕事だけは…… 他の人の為にも…… 頑張ってあげて」

モバP「うん、わかったよ!」ナデナデ


雪美「Pは…… 私のことが……好き?」

モバP「そりゃー、好きだぞ」ナデナデ


雪美「よかった……」

雪美「ずっと…… 私のそばに……いてくれる?」

モバP「ああ、そうだな。雪美に素敵な人が現れるまでな」ナデナデ

雪美「……じゃあ、ずっと……一緒」

モバP「??」


ピコーンピコーン

雪美「そろそろ……時間みたい……」

雪美「……これ」

モバP「ん、チョコか?」


雪美「うん。Pのために…… 頑張って……作った……」

モバP「じゃ、今はとりあえず一つだけいただこうかな?」

雪美「……」カサカサ

雪美「……はい」アーン


モバP「お、食べさせてくれるのか?」パクッ

モバP「ん、ちゃんとできてるぞ」


雪美「よかった……」チュッ

モバP「どうしたんだ、指にキスして」


雪美「間接……キス」

モバP「え?」


ピピーッ


雪美「それじゃあ……またね」スタスタ

モバP「お、おう……」

ガチャッ
バタン

モバP「……」

モバP「最近の女の子はませてるなぁ」ハハッ

ちひろ『プロデューサーさん』

モバP「はい?」


ちひろ『テーブルの上のグラス、片付けてトイレの横にある棚の中に入れておいてください』

ちひろ『あと、部屋の隅にロッカーがあると思いますが、そちらにアイドルから貰ったものをしまってくださいね』

モバP「はぁ……」

ちひろ『あと、そのロッカーの中に、ファ○リーズがありますので、ソファー周辺と自分の体にかけてください』


モバP「な、なんでそこまで?」

ちひろ『他の女の子の匂いがついてたら、がっかりされるじゃないですか』

ちひろ『仕事に対しての気は回るのに、そーゆーところはホントに全然気がつきませんよね』

モバP「ぐっ……」グサッ

ちひろ『次のコが来るまで、10分しか時間がありません』

ちひろ『その間に、済ませてくださいね』

モバP「まったく、人使いの荒い……」カチャカチャ




~~ モニタールーム ~~



ちひろ「雪美ちゃんは、成長したら間違いなくミステリアスな美女になるわね」

ちひろ「某事務所の銀髪の王女の後を継ぐ、黒髪のプリンセス」

ちひろ「……うーん、イマイチね」

ちひろ「商才はあっても、ネーミングセンスはさっぱりだわ」

ちひろ「ってか、あの子、ホントに9歳なのかしら?」

ちひろ「まぁ、あの話し方もあってのあの雰囲気」

ちひろ「これからも、頑張ってくださいね」


雪美「……うん」ヒョコ

ちひろ「ゆ、雪美ちゃん!?」

ちひろ「ど、どーしてここに!?」

雪美「……ちひろ、ありがとう」スタスタスタ

ちひろ「え、ええ」

ちひろ「…………」

ちひろ「ほんっとに、掴めないわ……」

ちひろ「あ、準備終わったかしら?」


~~ 秘密の部屋 ~~



ちひろ『準備は終わりましたか~?』

モバP「はい、大丈夫ですよ」

ちひろ『では、アイドルのコたちを楽しませてあげてくださいね』

モバP「ホストじゃないんだけどな……」



ピンポーン

モバP「さぁ、次はだれだ?」


ガチャッ


美世「プロデューサー?」

モバP「おう、いらっしゃい」


美世「な、なんか凄い部屋だね?」

モバP「ほんとに、こんな金あるならスタドリやエナドリを支給制にしてくれたらいいのに」

美世「そうだね~」アハハ

美世「あれ、座る場所ってそのソファー1つだけ?」

モバP「ああ」


モバP「あ、気になるなら、おれは立ってるけど?」

美世「ううん!大丈夫!」

美世「車で助手席に座るのと、変わらない感覚だよ!」

モバP「それなら遠慮なく……って、その前に、なんか飲むか?」


美世「何があるの?」

モバP「飲みたいものは、大概そろってると思うぞ?」

美世「それじゃ、ぶどうジュースとかってある?」

モバP「ああ、あるぞ」


トクトクトクトク


モバP「じゃ、隣に失礼するぞ」

美世「う、うん…………」
美世(って、ち、近い!)

美世(車内より、全然近いよ///)


モバP「顔赤いけど、大丈夫か?」

モバP「暑かったら、エアコンの温度調節するけど?」

美世「う、ううん! 大丈夫だよ!」

美世「それより、乾杯しよ! 乾杯!」


モバP「お、おう」

モバP「じゃ、乾杯」


チンッ

美世「……」ゴクッゴクッ

美世「ふぅ…」


モバP「み、美世? 喉乾いていたのか?」

美世「い、いやー、ちょっとね」アハハ

モバP「ほれ、もうちょっと足しといてやる」トクトク

美世「ありがとう、プロデューサー」


美世「こーやってみると、ワインみたいだね?」

モバP「まぁ、原料が一緒だからな」


モバP「そういえば、美世はお酒を飲むイメージって、あんまりないな」

美世「うん、飲んだら運転できなるなるって考えると、あんまり好きになれなくて」

モバP「まぁ、その日だけなんだけどな」アハハ

モバP「そーいえば、先週夏樹とツーリング行ってきたんだってな?」

美世「うん!」

モバP「どーだった?」


美世「久しぶりだったけどね、すっごい気持ちよかったよ!」

美世「車もいいけど、やっぱり風を感じられるバイクが、私は好きだな~!」


美世「夏樹も運転が上手いから、気を使わなくていいし」

美世「ほんっとにいい気分転換になったよ!」

モバP「そうか」


美世「ほんとは、拓海と三人で行く予定だったんだけど」

美世「急に用事が入っちゃったみたいで、来れなかったんだ」

モバP「それは、残念だったな」アハハ

美世「って、さっきからアタシばっかりしゃべってるね」

モバP「いや、いーよ」アハハ

モバP「やっぱり、美世は車やバイクの話になると、ホントに楽しそうに話すなぁ」


美世「そ、そうかな?」


モバP「うん、何っていうか、『好き』って気持ちがホントに伝わってくるよ」




美世「……」





美世「ねぇ、プロデューサー?」

モバP「ん? どうした?」


美世「……あたしって、どんな女のコかな?」


モバP「うーん……」

モバP「純粋で、かわいらしいと思うぞ」


美世「えっ?///」


モバP「車いじりやバイクいじりが男っぽい趣味だと思っていても、それを隠さないし」

モバP「そういう姿を積極的に見せてるじゃないか」

美世「うん…… あんまり意識したこと無かったけど……」


モバP「まぁ、イベントで二人になると、ドキッとする発言が多くて驚くけどな」アハハ

美世「えっ!?/////」カァーッ


モバP「あんまり好きでもない男性の前で、あんなこと言わない方がいいぞ」



美世「そ、そんなことは……」ボソッ


モバP「ん?」

美世「な、なんでもないよっ!」



ピコーンピコーン


美世(5分前、か……)

美世「ねぇ、プロデューサー」


美世「……終わりの時間まで、肩かりてもいい?」

モバP「どうしたんだ、急に」

美世「……」コテン

モバP「お、おい」


美世「……そのまま、髪を撫でてほしいな」

モバP「お、おう」ナデ

モバP(美世の髪、相変わらず綺麗だな……)ナデ

モバP(しかも、胸があたって……)



モバP(ダメだ、アイドルに発情しちゃプロデューサーとして失格だ!)



美世「プロデューサーの心臓の音、聞いてると安心する……」

美世「……」


モバP(そそう、いや、素数を数えるんだ!)


美世「プロデューサー……」

モバP(!? 目を閉じて……これって)



モバP「……」



モバP「だめだよ、美世」ギュッ

美世「……」


モバP「きっと、この雰囲気にあてられているだけだから……」






美世「……ごめんね?」

モバP「いいよ、気にするな!」


ピピーッ

美世「あ、忘れてたけど、これ」ハイッ

モバP「おう、ありがと」


美世「あと……」チュッ

モバP「えっ?」


美世「ほっぺたくらいなら、別にいいでしょ?」

モバP「……」


美世「明日から、またプロデュースよろしくね?」

モバP「あ、ああ」


ガチャッ
バタン


モバP「……」

ちひろ『プロデューサーさん、頭切り替えて、片付けお願いしますね~』


モバP「…………」

モバP「ええ、ちひろさんの声は、あっという間に現実に帰してくれますよ」

ちひろ『それはよかった。じゃ、しっかり気持ち切り替えてくださいね』


ちひろ『抱いた側の方には、入念にファ○リーズお願いしますね』

ちひろ『あと、もったいないかもしれませんが、洗顔もしといてください』


モバP「……はいはい」


~~~~ モニタールーム ~~~~



ちひろ「美世ちゃんのキス顔、これは売れる!」

ちひろ「なかなか見れない女の顔してましたね~」

ちひろ「しっかし、あの雰囲気で流されないとは」

ちひろ「プロデューサーさん、ホ○なのかしら?」


ちひろ「まぁ、それはそれで、アイドル事務所のプロデューサーとしては最高ですけどね」


ちひろ「あ、そろそろ次のアイドルの時間だわ」


ピンポーン

ちひろ「次のアイドルは……」


>>3
ありがとうございます。

見るだけの時は気にならなかったけど、
この一言だけでもけっこう嬉しいな。

申し訳ないけど、急用で出かけてくる。
一応、10人は書いたけど急用のおかげで
アップすんのは今日の夜中か明日の夜中になると思う。

あと、これじゃない感は許してください。
素人の書き手だから。

では

素人の書き手って何の免罪符にもならんやろ

乙乙
続き期待してます

玄人は存在しない、いいね?

そういうのはいいから戻ってきたら続きをはよ、この季節に全裸は堪える……

これから何十何百のssを書く宿命への片道切符やで
だが初投稿兄貴には死よりも深い苦痛を(刻)

支援です
どーしてちひろはこんなキャラになっちゃうのかなぁ……

>>35
前スレでそーいうダメ出ししてた玄人の読み手様がいらっしゃったのさ

初心者とか関係無しよー
面白いで頑張ってや

佐城雪美(10)
http://i.imgur.com/xqAVKqr.jpg
http://i.imgur.com/9fIsjds.jpg

原田美世(20)
http://i.imgur.com/QwVb2Ac.jpg
http://i.imgur.com/cDn6HD1.jpg

なんという逆ドリクラ
続きに期待


>>1です

レスくれたみなさんありがとー
画像も毎度ありがとうございます

さて、夜中と言ったけど時間ができたので
いかせてもらうわ


~~~~ 秘密の部屋 ~~~~


ガチャッ

響子「おじゃましまーす」


モバP「お、響子か。お疲れ様」

モバP「いつも杏の部屋の片づけ、ありがとうな」

響子「いえ、きらりちゃんもいるし、なかなか片付けがいがありますから」


モバP「それでも、なかなか女子寮までは目が届かないからな」

モバP「響子には感謝してるよ」

モバP「ありがとうな」

響子「改まって言われると、ちょっと恥ずかしいですね///」



モバP「さて、何飲む?」

響子「お茶ありますか?」

モバP「うん、色々あるんだけど」

響子「緑茶をお願いします」

モバP「ん、わかったよ」


トクトク



響子「あ、そういえば……」ゴソゴソ

モバP「ん、どうした?」


響子「チョコとは別に、お弁当作ってきたんですが、いかがですか?」


モバP「ほ、本当か!?」


響子「ええ。もしかして、ご飯はもう食べちゃいました?」

モバP「いや、あの悪魔にそそのかされて、無理矢理中途半端な時間のスケジュール組まされたからな」

モバP「食べる暇なんて無かったんだけど、まさか持ってきてくれるアイドルがいるとは」ジーン




響子「た、大したものじゃないから、期待しないでくださいね?」パカッ


モバP「おおっ!」

響子「ど、どうですか?」


モバP「美味そう!彩りもよくて、バッチリじゃないか!!」ニコッ

響子「え、えへへ///」


モバP「家事はバッチリで気も利くし、あと5年もしたら、響子はいいお嫁さんになるな!」

響子「そうしたら、プロデューサーは、貰ってくれますか?」

モバP「ははっ、あと5年もしたらおれも、いいオッサンだ」モグモグ


モバP「響子には、俺なんかよりずっといい人が見つかると思うぞ?」

響子「そうでしょうか?」


モバP「うん、やっぱり家庭的な女性って、どんな男性も好きだと思うからな」モグモグ

響子「プロデューサーも?」

モバP「そりゃー、家に帰ったら、キレイな部屋で、美味しいご飯が待っていると思ったら」

モバP「仕事のスピードも上がると思うよ」

響子「そうですか……」



響子「試しに……」

モバP「ん?」モグモグ







響子「試しに、私で実験してみますか?」



モバP「!? ゴホッゴホッ」

響子「ぷ、プロデューサー、大丈夫ですか!?」

響子「はい、お茶ですっ」



モバP「ごほっ、んぐ…… ふぅ、ありがとう」

響子(!! 私のお茶を渡しちゃった!?)



モバP「と、とりあえず。その案は却下だ」

モバP「マスコミにフライデーされたら、会社が大きな打撃を受けるし」

モバP「響子の人生にとっても、大きなマイナスイメージが付くからな」

モバP(そしておれが、社会的に抹殺されるからな。)


響子「////」

モバP「ん?どうした、響子?」


響子「/////」カァーッ


モバP「あ、これ、響子のお茶だったな」

モバP「新しいの入れ直すよ」

響子「いや、そのままでいいです!」

モバP「でも、嫌じゃないか?」


響子「い、いえ! ほ、ほら! 洗う人も大変ですから」

モバP「そうかな? まぁ、嫌じゃなきゃいいけど」


響子(プロデューサーと、か、かか、間接キス!?)


モバP「?」

響子「ごくっ///」

モバP「あ、ちょっと足しとこうか」トクトク

響子「あ、ありがとうございます」


モバP「ん、ごちそうさまでした」パチン

響子「あ/// はい、お粗末さまでしたっ」




響子「プロデューサーは、本当に美味しそうにご飯を食べますね」

モバP「ん? ああ、昔からよく言われるよ」

モバP「あんまり、自分ではよくわからないんだけどな」ハハハ

響子「作った側からしてみたら、すごい幸せな気持ちになります」

モバP「まぁ、じっさい美味かったしな」


響子「……また、作ってきてもいいですか?」

モバP「こんなに美味しいお弁当なら、いつでも歓迎だよ」ニコッ

響子「////わかりました、頑張って毎日作ってきますね!」

モバP「い、いや、毎日はさすがに食べられないぞ?」

響子「そ、そうですよね。」


モバP「外に出っぱなしの時もあるからな」

響子「あ、そっか…………」


モバP「しっかし、こんなに料理が上手だと、料理番組に行かない手は無いな……」

モバP「年少組と組ませて、かわいらしくいくか……」ブツブツ

響子「プロデューサー?」

モバP「大人組と組ませて、本格的にいくか……」ブツブツ

響子「プロデューサー!」


モバP「お、おう!ゴメンゴメン」

響子「もう!今ぐらい、お仕事のことを忘れてくれてもいいのに」


響子(けど、真剣に仕事のことを考えるプロデューサー……)

響子(カッコよかったな///)



ピコーンピコーン



響子「あ、5分前だ。なんか、あっという間ですね!」

モバP「そうだな。」

モバP「なんか、半分はご飯の時間だったけど、よかったのか?」

響子「はい! なかなか見ることのできない顔を見れたので、大満足です!」

モバP「おお、そうか?」


響子(いつかは、プロデューサーの家でその顔が見られるように、頑張ります!)

響子(そのために、残り時間は……)

響子「プロデューサー、食べ物の好みを教えてもらってもいいですか?」

モバP「ん?ああ、おれはやっぱり和食が好みだよ」


響子「和食……ですか?」

モバP「うん、実家では和食がメインだったからな」

モバP「家にいるときは意識してなかったけど、一人で暮らすようになってから、けっこう恋しくてさ」

モバP「一人の外食の時は、もっぱら和食だよ」


響子「そうなんですか」

響子「それなら、これから和食の腕を磨いて……」






響子「プロデューサーからも惚れてもらうようにがんばります!」

モバP「お? おれに!?」


ピピーッ


響子「あ、時間です」

響子「そういえば、今日のメインのチョコです」

響子「食後のデザートにでも食べてくださいね」

モバP「ありがとうな。いただくよ」


響子「じゃ、失礼します」ペコリ


ガチャッ
バタン


モバP「いやー、しっかし美味かったな」

モバP「響子が家にいてくれたら、確かに安心して仕事に出れるかも……」


モバP「……」

モバP「いや、だめだだめだ!」

モバP「一人のアイドルを意識したら、絶対に仕事が回らなくなる……」


ちひろ『そうですよ、プロデューサー』

ちひろ『そんなことを考えている暇があったら、次の準備をしてください!』


モバP「はいはい」

モバP「まったく、心が休まる暇がないですよ」


~~ モニタールーム ~~



ちひろ「さすが、趣味を家事全般と書くことだけあるわね」

ちひろ「五十嵐響子監修 響子の愛妻弁当……」


ちひろ「どっかのコンビニで、扱ってくれないかしら?」

ちひろ「けっこう、売れそうな気がするんだけど……」



ちひろ「そういえば、去年某人気アイドル監修のお弁当が出てたけど」

ちひろ「売れ行きはどうだったのかしらね?」

ちひろ「まぁ、調べて売れそうなら、プロデューサーさんに企画持たせればいいか」

ちひろ「いやはや、なんだか商売の種がどんどん出てきますね!」

ちひろ「もう、こんな企画を考えた私は、天才じゃないかしら!?」





   「……えぇ、確かに天才かもしれませんねぇ」ユラッ

来たな

ヒッ


ちひろ「この独特の言い回し……」

ちひろ「そして、プロデューサーさんが絡んだ時の恐るべき殺気……」


ピンポーン

ちひろ(あ、次のアイドルがきたわ…… けど)

まゆ「ちょっと、お話してもいいですかぁ?」

ちひろ(見る余裕は、なさそうね……)


~~~~ 秘密の部屋 ~~~~


ガチャ

奈緒「お疲れ、Pさん」

モバP「おう、奈緒か。お疲れ」


奈緒「なんか、凄い部屋だな……」

モバP「うん。おれはもう慣れたけど、入ったときは落ち着かないよな」ハハハ

奈緒「そ、そうだな……」


モバP「とりあえず、なんか飲むか?」

奈緒「えっと……」

奈緒「なんか、炭酸の利いたやつ無いかな」


モバP「お、それなら丁度いいのがあるぞ?」ガチャッ

モバP(ちょっとからかってやるか)ニヤリ


奈緒「な、なんか高そうな瓶だな……何、それ?」


モバP「え、シャンパンだけど?」

奈緒「しゃ、シャンパンってお酒の!?」

モバP「お酒の」ウン


奈緒「み、未成年にお酒なんか飲ませたらダメだろ!?」

モバP「大丈夫だろ、誰も見てないし」

奈緒「そ、それは、そうだけど……」


モバP「あ、もしかしてお酒に弱いとか?」

奈緒「そ、そんなことわかんねーよ! 飲んだこともないのに……」

モバP「大丈夫、一杯だけならそんなに影響は無いし」


モバP「何事も経験が大事だぞ?」


奈緒「…………」


モバP「もし、酔っぱらっちゃったら介抱してやるから心配するな」

奈緒「本当だな?」

モバP「あ、もしかして、なんかされた方が嬉しかった?」ニヤニヤ

奈緒「ば、馬鹿!そんなわけ無いだろ!!」ポカポカ


モバP「ははは、冗談だって」ポン


奈緒「あ、空けちゃった……」



トクトクトク



奈緒「な、なんか綺麗だな……」

モバP「そうか? 奈緒の方が綺麗だぞ!?」


奈緒「な、何言ってんだよ!!」ポカポカ

モバP「あ、暴れるなって、こぼれるから」


奈緒「ぴ、Pさんが悪いんだろ!?」

モバP「悪かった、悪かったって」ワハハ



モバP「じゃ、改めて、乾杯」

奈緒「か、乾杯」



チン



奈緒「……」コクッ

奈緒「なんか、あんまり美味しくは無いけど……」

奈緒「思ったより普通だな……」



モバP「そりゃそうだ。別にお酒でも何でもないからな」ニヤッ

奈緒「だ……」

奈緒「だましたなぁーっ!!」


モバP「奈緒は、からかいがいがあるなぁ!」


奈緒「ぴ、Pさんの……」

奈緒「ばかーーーーーっ!」

バチーン







モバP「何も、そんなに思いっきり叩かなくたっていいのに……」

奈緒「Pさんが嘘をつくのが悪いんだろ? 結構覚悟を決めたのに……」


モバP「あれ、本当にお酒飲んだことないのか?」

モバP「いまどきの高校生なら、お酒の経験くらいしてるのかと思ったよ」



奈緒「そ、そうなのかな……?」


モバP「ま、未成年だし、スキャンダルの種になるようなことは、無い方がいいんだけどさ」


奈緒「……それなら、今はまだ、経験しなくていいよ」



奈緒「凛や加蓮にも、迷惑かけたくないからな……」


モバP「おっ、お姉さん発言だなぁ」


奈緒「そ、そんなんじゃなくてさ」

奈緒「自惚れるつもりはないけど、私たち3人って、けっこう人気出てきたろ」

モバP「そうだな」

奈緒「そんな勢いに水をさすようなことは、どんな小さなことだってやりたくないんだよ」

モバP「ふふっ……」


奈緒「な、なんか変なこと言ったかな?」

モバP「いやいや、さすが二人を支えている存在だなぁと思ってさ」

奈緒「え、アタシが?」


モバP「ああ、そうだよ」


モバP「おれが思うにさ、」

モバP「あの二人が、ここまで輝けたのは、奈緒がいたからって理由が大きいと思う」


奈緒「……」


モバP「多分、他の誰でもダメだったよ」

モバP「一歩引いて、二人が転びそうになったときに、手を差し伸べる」

モバP「そんな、奈緒がいたから、大きなトラブルも無く、ここまで順調に来たと思ってるよ」

奈緒「そうなのかな」

モバP「そうだ。だから、もっと自信を持っていいぞ?」


奈緒「う、うん///」



モバP「今までありがとうな、奈緒」ナデナデ

奈緒「!!ーーーーっ////」ボンッ


ピコーンピコーン



奈緒「あ、そ、そうだ、コレっ」サッ

奈緒「うん、一応自分で作ってみたから」

奈緒「後で、食べてみて……」



モバP「おう、ありがとうな」

奈緒「あとさ……」

奈緒「これからも、アタシはアタシらしくがんばっていくから」

奈緒「プロデュース、よろしくな!!」


モバP「おう、トライアドのプロデュースもがんばるが、」

モバP「奈緒個人のプロデュースも頑張るよ」

モバP「去年はドレスだったけど、今年は何を着せてやるかな」ニヤニヤ

奈緒「な、なんでもいいけど?」


モバP「水着グラビアとかでも?」

奈緒「そ、そんなの見たって喜ぶ人いないだろっ!?」

モバP「いやいや、奈緒は意外にスタイルいいからな」

モバP「水着映えすると思うぞ?」


奈緒「……」モウソウチュウ


奈緒「し、仕事が来たら考える……」

モバP「うんっとカワイイ水着着せてやるからな」ワハハ

奈緒「も、もういいって」ポカポカ


ピピーッ


奈緒「じゃ、改めてこれからも色々よろしくね!」

モバP「おう、こっちこそよろしくな!」



ガチャッ
バタンッ


モバP「奈緒いじるのは、やっぱり面白いなぁ」

モバP「3人で動いてる時も、いじられてる時が一番いい雰囲気だし」

モバP「しばらくは、トライアドプリムスも安泰かもな」


モバP「あれ、悪魔の声が聞こえてこないぞ?」

モバP「もう、終わりか?」


ガチャガチャ

モバP「カギが開かないってことは、まだいるんだな」

モバP「とりあえず、部屋を片付けるか」


~~~~ モニタールーム ~~~~


ちひろ(奈緒ちゃんでよかったわ……)

まゆ「さて、ちひろさん」

ちひろ「はいっ」

まゆ「どうして、まゆにお話がなかったんですかぁ?」

ちひろ「いや、丁度事務所にいた人で、完売しちゃったから……」

まゆ「へぇ~、そうですかぁ……」

ちひろ(ヤバイヤバイヤバイ)

ちひろ(まゆちゃんから黒いオーラが滲んでる気が……)




ピラッ


ちひろ「あらっ?」

まゆ「あら……」



『プロデューサーに二人っきりでチョコを渡せる券』


ちひろ「一枚残ってた?」




ちひろ「……」

まゆ「……」


ちひろ「まゆちゃん?」

まゆ「ええ、わかってますよぉ」 ピラッ3000MC

ちひろ「まいど……」

ちひろ「順番はこっちで指定してもいいかしら?」

まゆ「仕方がありませんねぇ。我慢します」ガチャリ

~~♪



ちひろ「鼻歌歌って、ご機嫌になったみたいね……た、助かったかしら?」



ちひろ「……と、とりあえず、モニタールームの移設と、セキュリティの強化をしないと」

ピンポーン


ちひろ「これで、安心して見ていられるわ」

騒いでたやつらちゃんと伏線回収したぞ


~~~~ 秘密の部屋 ~~~~



ガチャッ


拓海「おっす……」

モバP「お、拓海もちひろさんにそそのかされたのか?」ハハハ

拓海「ま、まぁ、そんなところだ……」


モバP「どうした? えらい緊張しているみたいだけど?」

モバP「もしかして、二人っきりになるのに、緊張してるのか?」ハハハ


拓海「そ……」

拓海「そんなことあるワケねーだろっ///」ヒュン

モバP「……甘い」サッ

拓海「なっ」

モバP「いつまでも、叩かれっぱなしだと思うなよ」ニヤリ


拓海「……はぁ」

拓海「もういいや」

どう考えても後付けやろww


モバP「入ってきて早々に動いて、喉乾かないか?」

拓海「あ、ああ……」


モバP「色々あるぞ?」

拓海「コーラあるか?」

モバP「おう」プシュッ


トクトクトク


拓海「ありがとよ」

モバP「じゃ、乾杯」


カチン


モバP「そういえばさ……」

拓海「ん、どうしたんだ?」

モバP「先週、美世たちにツーリング誘われたのに」

モバP「どーして行かなかったんだ?」


拓海「そ、それは……」

拓海「な……」

拓海「なんだっていーじゃねーか///」ヒュン


モバP「ま、いいんだけどさ」サッ

モバP「今まで、よく一緒に動いてたのに、ちょっと気になってさ」ハハハ


拓海「……」

拓海「……これ、やるよ」

モバP「ん? これは……」パカッ


モバP「お……おおっ!」

モバP「チョコレートケーキ!? 懐かしいな!!」

モバP「しかも、上手くなってる!?」



拓海「……////」

モバP「もしかして、先週は練習してたとか?」ハハハ


拓海「!!」

拓海「べ、別にお前に渡すために練習したんじゃねーぞ!」

拓海「仕事の幅が広げると思って、ちょっと作り始めただけだ///」


モバP(わかりやすいやつだな)クスッ

モバP「せっかくだから、食べてみようかな」

拓海「!!」


P「ナイフはどこかなぁ~っと……」

拓海「……」ドキドキ


モバP「このサイズなら、とりあえず4分の1をいただくかな」スッ

モバP「」パクッ


モバP「ん? これは……」

拓海「……」ドキドキドキドキ


モバP「美味い! よくこんなに上手に作れたなぁ!!」

拓海「ーーーーっしゃあ!」


モバP「……エライ喜びようだな」ニヤリ

拓海「そ、そんなことねーよっ///」


モバP「けど、よくこんなに上手にできたもんだ」

拓海「ま、本気出せばケーキ作りくらい、こんなもんだぜ」フフン


モバP「ありがとな、拓海」ニコッ

拓海「っ!///」


モバP「拓海もずいぶん変わったよな~」

拓海「そ、そうか?」


モバP「ああ、アイドルになった当初は、可愛いとかチャラチャラした格好はしないなんて言っててさ」

拓海「……」

モバP「けど、イブニングドレスに、キュートなドレス、水着に料理番組……」

モバP「特攻隊長だって言ってた人間とは思えないよ」ワハハ

拓海「う、うるせーよっ!」


拓海「おれだって、好きであんなカッコしてるわけじゃねーよ!?」

モバP「最近のイベントは、ずいぶんノリが良くなって来てる気がするけどな」ワハハ

拓海「う、うるっせーっての!」カァーッ

モバP「ははは、ホントに良くやってくれてるよ」



拓海「……」

モバP「どうした、急に黙って?」


拓海「ホントに、良くやれてるのか?」

モバP「ああ、良くやれてるよ」

拓海「なら、どうして、去年の総選挙では順位が下がったんだ!?」


モバP「お、意外にそういうこと気にするんだな」

拓海「チャカすんじゃねーよ!」

モバP「……」

モバP「あっはっはっは!」

拓海「な、何がおかしいんだよ!?」


モバP「いや、負けず嫌いな拓海らしいなぁと思ってさ」


拓海「な、何を……」


モバP「ちなみにさ、拓海は去年の総選挙の結果気にしてるみたいだけど」

モバP「一昨年にはランク外だったアイドルで、去年いきなりランキングに入ってきたアイドルは、何人くらいいると思う?」


拓海「……7人くらいか?」

モバP「その3倍よりちょっと多い23人だ」


モバP「逆を言えば、23人は総選挙トップ50から落ちてしまったんだ」


モバP「一昨年のシンデレラガールの愛梨だって、去年は13もランクを落とした」

モバP「さらに言えば、一昨年のTOP5は、蘭子以外すべて10位圏外だ」


拓海「……」



モバP「莉嘉をフォローすんのとか、大変だったぞ」

モバP「40位も一気に落ちちゃったんだから」

モバP「それに、あの時はさすがの茜も落胆してたよ」


拓海「……」


モバP「正直な、だれが努力をして、誰が努力をしてないってことは無い」

モバP「実際、みんなのレッスンや、一緒にイベントをこなしてきたコたちを見て」

モバP「頑張ってないと言えるか?」


拓海「……いや、みんな頑張ってると思う」

モバP「そうだろう?」

モバP「それでも、ランク外に落ちたコが23人もいるんだぞ?」


モバP「そんな中で、踏みとどまれた拓海には、確かな実力と魅力がある」

モバP「おれは自信を持って、そう言えるよ」

拓海「……そうか」


モバP「別に器用にならなくてもいい」

モバP「今まで通りでも、十分通用する魅力を持っているんだから」

モバP「無理して自分を作らず、もっと自信をもって活動しろよ?


拓海「Pは出会ったときから、アタシを変な眼で見ないで、アタシのことを知ろうとしてくれたよな」

モバP「ああ、別に特攻隊長だろうが、ひきこもりだろうが、魅力的に映るコは魅力的に映るし」

モバP「そういうコたちを輝かせるのが、おれの仕事でもあり、楽しみでもあるからな」

モバP「どんなコかわからなかったら、魅力を最大限に引き出せないだろ?」

拓海「そうだな……」


ピコーンピコーン
拓海「ありがとうな……」ボソッ



モバP「ん、なんか言ったか」

拓海「何も言ってねぇよ、バーカ!」ハハッ

モバP「お、やっといつもらしさが出てきたな」


モバP「けど、スカウトしておいてなんだけどさ」

モバP「拓海は予想以上に頑張ってくれてるよ」


拓海「あったりめーだろ?」

拓海「やるからには、トップを目指さなけりゃ意味が無いんだよ」

拓海「Pもそのつもりで、仕事を取ってきてくれてるんだろ?」

モバP「ああ、当然だ」


拓海「だったら、あたしもそれに応える」

拓海「それがパートナーってもんだろ?」



モバP「そうだな。拓海風にいうとしたら」

モバP「背中は任せて、全力で突っ走れ!って感じか?」

拓海「そうだよ。今のアタシの背中を任せられるのは、Pだけだから……」

拓海「これからも頼むぜ!」


モバP「ああ、こちらこそよろしくな!」

五十嵐響子(15)
http://i.imgur.com/ksyVYuT.jpg
http://i.imgur.com/iieDopY.jpg

佐久間まゆ(16)
http://i.imgur.com/DlhOnsE.jpg
http://i.imgur.com/wwut1j2.jpg

神谷奈緒(17)
http://i.imgur.com/EkT63LK.jpg
http://i.imgur.com/i6O5ACe.jpg

向井拓海(18)
http://i.imgur.com/Cryu6Os.jpg
http://i.imgur.com/UpJvXb6.jpg

ピピーッ


拓海「ちょうど時間だ」

モバP「じゃ、また明日から頑張ろうな」

拓海「ああ」

モバP「最後にさ……」


拓海「?」



モバP「たくみんスマイル、みせ……
ヒュン

パチーン



モバP「いってぇ!」

拓海「何言ってんだよ」ッベー

拓海「明日からもよろしくなっ」

モバP「ッテテ、ああ、よろしくな」


ガチャッ
バタン


モバP「最後の一撃、効いたなぁ」

モバP「ただ、あそこで、ありがとうか……」

モバP「ヤンキー系がデレた時の破壊力は凄まじいな」

モバP「ケーキも普通に美味かったし」

モバP「無意識に男殺しになってるの、多分気づいてないだろうな」ハハハ


ちひろ『さ、残りあと半分です』

ちひろ『アイドルのモチベーションあげるために、頑張ってください』

モバP「へいへい」




モバP「…あれ?」

モバP「そーいや、さっきどっか行ってたんですか?」

ちひろ『女性には色々な都合があるんですよ』

モバP「そーですか」


ちひろ『さ、次のアイドルに向けて、準備お願いしますね』

特大のブーメラン投げやがって……


~~~~ モニタールーム ~~~~


ちひろ「うん、これは……」

ちひろ「向井拓海のツンデレボイス集」

ちひろ「CDじゃなくて、携帯用に1DL100円くらいで売れないかしら」



拓海『早く起きろって言ってんだろ!』

拓海『起きないと、き、キスするぞ……///』



ちひろ「……行けるんじゃないかしら」


ちひろ「たくさんDLしてくれた人TOP3には、たくみん特製チョコレートケーキを郵送」

ちひろ「いや、手渡しか?」

ちひろ「しかも、たくみんスマイル付き」

ちひろ「……」

ちひろ「そうときまれば、これも企画書を作らなきゃ」


ピンポーン

ちひろ「さぁ、次の打ち出の小槌はだれかしら?」

~~~~ 秘密の部屋 ~~~~


ガチャッ

加蓮「あ、Pさん、お疲れ~!」

モバP「おう、お疲れ! 加蓮」


加蓮「けっこー、大人な雰囲気だね」

加蓮「Pさんも、こんな部屋で言い寄られたらドキドキする?」

モバP「ドキドキしないことは無いだろうな」


モバP「まぁ、そんなことも無いと思うけどさ」ハハハ



加蓮「……」


加蓮「ねぇ、Pさん?」

モバP「どうした?」


加蓮「ちょっと、お芝居の練習に付き合ってほしいんだけど……」

モバP「今ここでか?」

加蓮「うん」


加蓮「あたしの恋人役で……」

モバP「そんな仕事の依頼、あったっけ?」

加蓮「もしかしたら、今後あるかもしれないでしょ」

加蓮「いいかな?」


モバP「まぁ、いいけど、別にここじゃなくてもいいんじゃないか?」

加蓮「今、ここがいいの!」

モバP「お、おう」


加蓮「じゃ、いくよ?」


モバP「台本は?」


加蓮「あ、アドリブで!」

加蓮「付き合い始めのカレシの役ね」


モバP「なんか、ずいぶんニッチな役だな……」


加蓮「じゃ、スタート!」



加蓮「あーあ、今日もお仕事疲れたな~」

加蓮「けど、今日はバレンタイン、チョコもバッチリだし、喜んでくれるかな」


モバP「加蓮、お疲れ!」

加蓮「あ、P! お疲れ様」


モバP「今日も仕事頑張ってきたか?」

加蓮「頑張ってきたよ! だから、誉めてほしいなぁ~」ニコニコ

モバP「まったく、加蓮は甘えん坊だなぁ」ナデナデ


加蓮「ギュッと抱きしめながらしてほしいな」

モバP「お、おう」ギュッ


加蓮「エヘヘ///」

モバP「体調は大丈夫か?」


加蓮「うん、もう昔みたいにすぐバテたりしないんだから!」

モバP「そうだな。よくここまで頑張ってきたよ」ナデナデ


加蓮(あー、幸せ////)


モバP「さ、ちょっと座ろうか」スッ

加蓮「あっ……」

モバP「どうした?」


加蓮「もうちょっと、Pのぬくもりを感じていたかったかなぁって」

モバP「いつでもできるだろ? 恋人同士なんだからさ」ニコッ


加蓮「そ、そうだね///」



モバP「せっかくの一カ月記念日だ、乾杯しようか?」

加蓮「えっ?」


モバP「どうした?」

加蓮「う、うん!」

モバP(さて、どう出てくるかな?)ニヤリ



モバP「今日はさ、シャンパンを準備したんだ」

加蓮「え、ええっ!?」

モバP「加蓮が喜んでくれると思ってさ」

加蓮「あ、ありがとう……(お酒!?)」

モバP「加蓮ももう二十歳、今のうちにお酒に慣れておかないと」


モバP「どっかで酔い潰れて、他の男に襲われても困るしな」ハハハ


加蓮「あ、アタシはP以外とは飲みに行かないし……」

モバP「ま、同窓会とか増えたら、ちょっとわかんないだろ」ポンッ


加蓮「お酒なんて、そんなに飲まないし……」

モバP「ま、そんな心配はしてないけどさ」

モバP「慣れとく事に越したことは無いよ」トクトクトク



加蓮「……」

モバP「さ、飲もうか」

加蓮「……」

モバP「一か月記念日と結婚する未来に」


加蓮「(け、結婚!?)///」ボンッ



モバP「乾杯」

チンッ


モバP「どうした、飲まないのか?」

加蓮「う、うん」ゴクッ


モバP「どうだ、初めて飲んだシャンパンの味は?」

加蓮(緊張して、味なんかわかんないよ!)

モバP「アルコールが回るのが早いのか、顔が赤いな」

モバP「大丈夫か?」

加蓮(うわっ、近い近い近い///)


モバP「一口だけだから大丈夫だと思うけど」

モバP「無理するなよ?」ギュッ

加蓮「あっ///」


モバP「加蓮には、これからずーっと元気でいてもらわないと、困るんだからな」

加蓮「……うん」


モバP「付き合い始めたのは一カ月だけど、加蓮のことはプロデューサーとしてずっと見てきた」

モバP「そして、この一カ月。女性としての魅力も再認識したよ」スッ



加蓮(あれ、この流れって……)

モバP「お前と付き合えて、本当によかった」

加蓮(き、キスされちゃうの……?)


モバP「好きだよ、加蓮……」

加蓮「わ、私も……」ギュッ

モバP「……」



加蓮(か、顔が近付いてきて……////)

加蓮(もう、恥ずかしくて見れないっ)ギュッ


コツン


加蓮「へ?」


モバP「まだまだ、練習が必要だな」ニヤリ

加蓮「も、もう!ひどいよ、Pさん」

加蓮「純粋な乙女の心をもてあそんで」プンスカ

モバP「お芝居の練習だろ?」

モバP「やるからには、徹底的にやらないと、と思ってさ」ハハハ


加蓮「もう……」ハァハァ

加蓮「Pさんの……ば、か」ハァハァ


ドサッ


モバP「って、加蓮!?」

モバP「や、やりすぎたか!?」

加蓮「……」ハァハァ

モバP「やばい、息が上がってきてる!?」


モバP「ちひろさん、きゅ、救急車を呼んでください」

ちひろ『はいっ!』


加蓮「ぴ、Pさ……ん?」ハァハァ

モバP「加蓮、今救急車が来てくれるからな!?」


加蓮「アタシ、P……さんに、出会えて……」

加蓮「ほ……んとに……よかっ……た」


モバP「加蓮、大丈夫! 気をしっかり持て!!」


加蓮「凛……とか、奈緒……と……か」

加蓮「他……の、コ……たちも」

加蓮「がん……ば……って……プロデュ……ース……してあ……げ……てね」


ピコピコーン


モバP「加蓮!?ちひろさん、救急車はまだですか!?」

ちひろ『ま、まだです!!』


モバP「くっそ、なにやってんだよ!」

加蓮「あ……あ……たし、P……さんの……仕……事姿」

加蓮「好……きだよ?」


加蓮「トッ……プア……イドルに……なれ……なくて、ゴメン……ね?」


モバP「まだまだ、これからだろ!?何言ってんだ!」


加蓮「凛……や奈緒……のこと、頼ん……だよ」

加蓮「最後……がPさ……んの……腕で……よかっ」

加蓮「……」



モバP「加蓮!? 加蓮!!」

北条加蓮(16)
http://i.imgur.com/zCNq15z.jpg
http://i.imgur.com/4OU2sNv.jpg






加蓮「呼んだ」パチッ

モバP「!?」


加蓮「仕返しだよ」フフッ

モバP「か、れん?」

加蓮「アタシだって、レッスンがんばって……」

ギュッ

加蓮「るん…だから……///」

モバP「もう、こんなことはするなよ!!」


加蓮「……うん、ごめんね」

モバP「まったく、心配かけて……」

加蓮は演技派だなぁ
シャレにならない方向だけど


モバP「まぁ、反省してるならいいや」サッ

加蓮「まだ、抱きしめててもよかったのに」


モバP「何言ってんだよ、ホントに……」

モバP「はぁ…… なんか喉かわいたよ」ゴクッ


加蓮「そういえばさ、仕事時間中なのにお酒なんて飲んでいいの?」

モバP「これか? これはお酒じゃないぞ」


加蓮「え?」

モバP「さすがに、未成年にお酒は勧められないからな」

加蓮「なーんだ」ゴクゴク


モバP「おれの演技はどうだった?」

加蓮「今からでも、舞台俳優とか目指したら」



モバP「お前ら全員、トップアイドルにしたら考えるよ」

加蓮「事務所のアイドル、全員トップアイドルになったら」

加蓮「トップの価値がなくなるよ」フフッ

モバP「そうだな」ハハハ


モバP「まぁ、加蓮向けにドラマの仕事もPRしておくか」

加蓮「うん、よろしく!」



ピピーッ


加蓮「もう時間? あっという間だったね!」

加蓮「あ、忘れてた。ハイ、これ」


モバP「おう、ありがとな」

加蓮「一応、本命チョコだからね」フフッ

モバP「わかったわかった」


加蓮「本気にしてないでしょ?」

モバP「まぁな」

加蓮「じゃ、今からアタシが10数える間、目をつぶってて」

モバP「ああ」ギュッ


加蓮「1、2、3、4、5、6、7」

加蓮「8、9、チュッ」


モバP「!?!?おま、口に!?」

加蓮「これが、その証拠! じゃね、Pさん」


ガチャッ
バタン

モバP「……」

モバP「加蓮の口、柔らかかったな」



ちひろ『なにを思い出してるんですか?』


モバP「いや、そ、そういえば救急車は!?」

ちひろ『呼んでませんよ?』


モバP「え?」

ちひろ『モニターで色々とチェックしてましたが、問題なさそうだったし』

ちひろ『息、荒かったの最初だけですよ?』


モバP「……」

ちひろ『まだまだ、観察眼が甘いよ、キミィ』

モバP「く、屈辱……」


ちひろ『さっさと次の準備に移ってくださいね』


~~~~ モニタールーム ~~~~


ちひろ「加蓮ちゃん、キス顔の写真、ありがとうございます」

ちひろ「現役アイドルのキス顔生写真…… いくらで売れるかしら」


ちひろ「そういえば、演技とはいえあの、倒れた後の写真」

ちひろ「もしかして、需要あるんじゃないかしら……」


ちひろ「……」

ちひろ「こんなことを考える>>1は変態ね」


ちひろ「お金の為とはいえ、さすがに私もそこまではできないわ」


ちひろ「キス顔がでてきそうな人は……」

ちひろ「あと、凛ちゃんかしら?」


ピンポーン

ちひろ「あ、次はだれかしら」


~~~~ 秘密の部屋 ~~~~



ガチャッ

ほたる「プロデューサー? いますか~?」

モバP「おう、ほたるか。いらっしゃい」


ほたる「な、なんか久しぶりですね?」

モバP「うちも大所帯になりすぎて、一人のアイドルに専念できないから」


モバP「なかなか、面倒見てあげられなくてごめんな」

ほたる「いえ、いいんです……」

モバP「……」


モバP「あ、とりあえずなんか飲むか?」

ほたる「えっと、ジュース飲んでもいいですか?」

モバP「おう、座って待っててくれ」

ほたる「はい、ありがとうございます」

モバP「……あ」



パリーン

ほたる「ごめんなさいっ!」

モバP「別にほたるのせいじゃないぞー」

モバP「グラスにヒビが入ってたんだ。気づかずに持っちゃって」


ほたる「け、怪我はありませんか?」

ほたる「やっぱり、私……」

モバP「心配するな。たまたまだよ」ニコッ

ほたる「でも……」

モバP「大丈夫だよ」ナデナデ

白菊ほたる(13)
http://i.imgur.com/MhTUKEC.jpg
http://i.imgur.com/AXbnEdh.jpg


カラン
トクトクトク


モバP「さ、せっかくだから乾杯だ!」

ほたる「何にですか?」

モバP「……うーん」


ピコーン


モバP「ほたるの後ろ向き発言が減ったことに」

モバP「かんぱーい!!」

ほたる「え? え!?」


カチン


モバP「さっきは、たまたまグラスが割れちゃったけどさ」

モバP「何もしてないのに、謝ることが減ったよな?」

ほたる「そうでしょうか?」



モバP「あんまり、自分では気づかないかもしれないけどさ」

モバP「うちの事務所に来た当初は、悪いことがあったらすぐに自分のせい」

モバP「しまいには、事務所の倒産の心配までするくらいのマイナス思考」



ほたる「それは……実際に経験してきたので……」

モバP「しかし、最近のほたるには、それがすごい少なくなったよ!」


ほたる「……」


ほたる「……スカウトしてもらったときは、また、事務所が倒産するんじゃないかって……」

ほたる「そんな不安でいっぱいでした」


ほたる「けど、あの時、プロデューサーに見つけてもらえて」

ほたる「プロデューサーや周りのみんなから励まされて……」

ほたる「まだアイドル続けてもいいんだって思えるようになって……」

ほたる「私、ここまでこれて、本当によかったです」ニコッ


モバP「そう言ってもらえると嬉しいよ」ニコッ

モバP「そういえば、この前のディレクターさんも誉めてたぞ」


ほたる「あ、お話してきてくれたんですか?」

モバP「ああ。あの子はきっと映画で映える子になるって」

モバP「大事に育てていった方がいいよって言われてきたよ」ニコッ


モバP「ずっと、言おうと思ったんだけど、なかなかほたるに会えなくてな」

モバP「今日、ほたるに伝えられてよかったよ」ナデナデ


ほたる「私も……嬉しいです///」



ほたる「あの、プロデューサー?」

モバP「ん?どうした」

ほたる「もうちょっと撫でてもらってもいいですか?」

モバP「ああ、いいぞ?」ナデナデ

ほたる「……」ニコニコ


ほたる「プロデューサーに撫でられると、とても幸せな気持ちになります」

モバP「そうか?」ナデナデ

ほたる「初めての仕事で失敗したときも、こうやって慰めてくれたし……」


ほたる「なんだか、元気が出るんです」


ほたる「きっと、私を前向きにさせてくれたのは、プロデューサーだと思います……」

モバP「そうか? なんだか、そんなに誉められると照れるな~」アハハ

ほたる「……」ニコニコ



モバP「まぁ、事務所の心配はしなくていいよ」

モバP「ちひろさんの事務能力は、はっきり言って並はずれているし」

モバP「すべての不運を飲み込んでも、幸運で返す茄子もいるしな」


モバP「ほたるが来てからだって、一応右肩上がりの経営だぞ?」

ほたる「そうですか、よかった……」


ほたる「なんか、久しぶりに撫でてもらったからか、急に眠く……なってきました……」

モバP「ほら、それなら横になれ。時間がきたら教えてやるから」


コテン


ほたる「あ、プロデューサーの…膝…枕……」

ほたる「……」スー


モバP「ほんとに、ここまでくじけず良く頑張ってきたな」ナデナデ

ほたる「……」ニコー スー

モバP「このちっさい身体で、所属した事務所が続けて倒産って」

モバP「おれだったら、耐えられなかったと思うよ」


モバP「それを乗り越えてきたほたるは、これからどんな困難でも乗り越えられると思うぞ」


モバP「がんばれ、ほたる」ナデナデ


ピコピコーン


モバP「ほたる、そろそろ時間だぞ~」

ほたる「あ、おはよう……お父さん……」

モバP「ほ、ほたる?」


ほたる「あ、あれ!?プロデューサー!?」

ほたる「あ、そういえば、プロデューサーの膝で……」

モバP「……そ、そんなに老けてるかなぁ」ズーン


ほたる「プロデューサー、ホントにごめんなさい!」

モバP「ま、まぁ、気にしてないよ?」グスッ

ほたる「ちょっと、家族で遊んだ時の夢を見てて……」


モバP「そ、それは仕方ないな……」

ほたる「あ、それと、これ」


ほたる「日頃の感謝の気持ちを込めて作りました」

ほたる「かな子さんの家で教えてもらったので、美味しくできてると思います」

モバP「ほたるは、人を引き付ける力も持っているな」

ほたる「そうでしょうか?」


モバP「引き付けると言うか、ほっとけないの方が近いかも」ハハハ

ほたる「それはそれで嬉しいです」フフッ


ほたる「事務所が倒産した時は、みんな離れ離れになっちゃいましたから……」

モバP「けど、これからは大丈夫だな?」

ほたる「プロデューサーが引っ張って行ってくれたら大丈夫です///」

モバP「ああ、これからも一緒に頑張っていこうな!」

ほたる「はいっ!」

モバP「うん、いい返事だ!」



ピピーッ


ほたる「今日は、ありがとうございました」ペコリ

ほたる「プロデューサーに会えて、とっても元気になりました」


モバP「もうちょっとしたら、仕事にも同行できると思うから」

モバP「それまではすまんが頑張ってくれ」

モバP「けど、つらい時や寂しい時があれば、いつでも連絡してくれよ?」


ほたる「ありがとうございます。それでは、失礼します」


ガチャッ
バタン


モバP「子供に膝枕するって、あんな感じなんだろうな~」

モバP「お父さんって言われた時はショックだったけど」

モバP「ほたるみたいな娘なら、悪い気はしないよな」

モバP「けど、結婚するときは絶対に揉める気がする」ハハハ


ちひろ『はいはい、妄想はそこまでにしてくださいね~』

モバP「妄想くらい自由にさせてください」


ちひろ『今日一日、終わったらいくらでも妄想してくれていいですよ~』

モバP「ちなみに、あと何人なんですか?」

ちひろ『あと3人ですね。』

モバP「まだ、そんなにいるの!?」


ちひろ『アイドルの為に、がんばってください!』
ちひろ(そして、私の懐の為に)ニヤリ




~~~~ モニタールーム ~~~~



ちひろ「ほたるちゃんの寝顔、可愛かったですね~」

ちひろ「しかも、プロデューサーさんをお父さんって」フフッ

ちひろ「先生をお母さんって言う感覚よね」


ちひろ「プロデューサーさんがお父さんなら」

ちひろ「私はお母さんかしら?」



ちひろ「……」モウソウチュウ


仁奈(4歳)「ママは、仁奈のこと好きでやがりますか?」

ちひろ「ええ、大好きよ」


ちひろ「だって、私とパパの可愛い娘なんだから」ニコッ

仁奈「じゃあ、パパはどうでごぜーますか?」


モバP「パパだって、ママに負けないくらい大好きだぞ」

仁奈「じゃあ、ママと仁奈 どっちが好きでやがりますか?」

モバP「はっはっは」

モバP「どっちも好きすぎて、比べられないよ」

仁奈「仁奈も、どっちも大好きでごぜーますよ!」

ちひろ「ふふっ」


モバP「幸せだなぁ」

ちひろ「ええ」


モバP「ちひろ?」ボソッ

ちひろ「なぁに、あなた?」

モバP「そろそろ、仁奈も大きくなったし、二人目を考えようか」ボソッ

ちひろ「え、ええ////」


ちひろ「……」

ちひろ「な、無いっ! プロデューサーさんはただの同僚だし!」

ちひろ「まったく、油断も隙も無いわ!」

ちひろ「……はぁ」



ピンポーン


ちひろ「さ、こっちも切り替えるわよ!」

お金と結婚してろよww

市原仁奈(9)
http://i.imgur.com/MrJMUKj.jpg
http://i.imgur.com/YbUzP5e.jpg



~~~~ 秘密の部屋 ~~~~


ガチャ

凛「プロデューサー、いる?」





モバP「私があんたのプロデューサーよ!」フンス

凛「も、もう! いきなりやめてよ///」

モバP「いや、なんか思い出して」


凛「もう、そんな昔の事は忘れて!」

モバP「けど、あそこから始まったんだから、忘れるのは無理だ」ハハハ


モバP「ま、とりあえず座れよ。お茶でいいか?」

凛「うん」

渋谷凛(15)
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http://i.imgur.com/G2nbwYa.jpg


トクトクトク


モバP「ほれ」

凛「ん、ありがと」


凛「……」

凛「懐かしいね」

凛「もう、2年以上の付き合いになるんだ……」

モバP「色々あったな」


凛「色々やったよ?」

凛「去年は猫耳なんか付けさせられたし」

凛「結構、恥ずかしかったんだから///」


モバP「あはは、あれはちょっとした遊び心だ」


凛「みくから、『凛ちゃんまで、みくのアイデンティティーを奪うの?』って」

凛「涙目で言われたんだからね」フフッ


モバP「にゃって言えないほどショックだったんだな」ハハハ



モバP「今まで、ありがとな」

凛「こっちこそ、ありがとう」



モバP「もう、一人でも大丈夫そうだな」ハハハ

凛「っ!」


モバP「最近、やっとうちの事務所も発言力ができてきた」

モバP「おれが付きっきりじゃなくても」

モバP「ある程度、仕事に融通が利かせられるようになってきた」


モバP「それは、おまえの今までのがんばりの結果だ、凛」

凛「……」

モバP「どうした?」

凛「……イヤ」

モバP「なにがだ?」


凛「私は、いつまでもプロデューサーにプロデュースしてほしい!」

凛「今までも、これからも……」

凛「……」

凛「……その気持ちは、ずっと変わらない!」



凛「だから……」






凛「一人で頑張れなんて言わないで!!」ジワッ





モバP「凛……」


モバP「ん、そうだな……」

モバP「ちょっと、油断して言葉を選ばなかったな」


凛「……」グスッ


モバP「……」ガサガサ

モバP「ほれ、涙を拭け」サッ


凛「プロデューサーのバカ、バカっ!」

モバP「悪かったって」




凛「……」


凛「もう、一人でも頑張れるなって言わない?」

モバP「ああ、言わないよ」


凛「じゃあ、ぎゅっとして、頭撫でて」

モバP「な、なんか関係あるのか?」

凛「わ、私が喜ぶの!///」

モバP「わかったわかった!」



モバP「ほれ、おいで」

凛「ん」

ギュッ

凛「……」

モバP「これからも、頑張っていこうな」ナデナデ

凛「うん……///」



モバP「……まったく」

モバP「こんなに甘えた姿は、ファンだけじゃなく、うちのアイドルにも見せられないな」ハハハ

凛「プロデューサーの前だけだよ?」


モバP「……そのうち、おまえも大きくなったら離れていくよ」ハハハ

凛「そうなのかな?」


モバP「ああ」

モバP「世の中にはおれよりいい男なんて、たくさんいるからな」ハハハ


凛「……」

凛「……もし、プロデューサーが30になっても結婚できてなかったら……」

凛「私が……」

凛「私が貰ってあげる///」

モバP「期待しないで待ってるよ」ハハハ

凛「うん」


モバP「さ、もう撫でるのはいいだろ?」

凛「うん」


凛「けど、ほんとに忙しくなったよね?」

モバP「ああ、新人もいるし、芽が出てないアイドルもいるからな」

モバP「自然とそっちに力がいっちゃうんだよ」


モバP「となると、どうしても売れてる子たちに負担がかかってしまうんだ」

モバP「ごめんな、無理させて」

凛「ううん」


凛「大変なのはわかってたのに、こっちこそゴメン……」


モバP「いや、いいんだ」

モバP「アイドルにここまで構ってもらえるプロデューサーは、幸せもんだよ」ニコッ


凛「そっか……」


ピコピコーン


凛「やっぱり早いね」

モバP「30分だからな」


モバP「けど、久々にこうやって話ができてよかったよ」

凛「どうして?」

モバP「やっぱり、初心に帰れるしな」

凛「そう?」


凛「私も、プロデューサーの役に立ててるんだね」


モバP「当然だ、というか」

モバP「凛だからこそ、っていうことの気持ちの方が強いぞ?」


モバP「まじめで、今でも向上心が強いからこそ後輩の手本にもなるし……」

モバP「凛が、ここまでのアイドルになってくれて」

モバP「おれは嬉しいよ」ニコッ


凛「そっか……」


モバP「事務所の先頭で後輩の手本にさせることで」

モバP「これから、もっと窮屈な思いをさせることがあるかもしれない……」

モバP「今のうちに謝っとくわ。ごめんな」

凛「……」


モバP「けど、それは凛にしかできないことだと思うからさ」

モバP「これからも、事務所の先頭にたって、みんなを引っ張って行ってくれ」


凛「…うん、わかったよ」


凛「ねぇ、プロデューサー?」

凛「もし、アイドルの頂点に立ったらさ……」

凛「……」

モバP「……?」


凛「やっぱりいいや。その時に改めてお願いしようかな」

モバP「??」


モバP「それなら、その時に向かって」

凛「うん、これからも一緒によろしくね!」

モバP「おう! がんばろうな!!」


凛「あと、これ」

モバP「毎年ありがとな!」

凛「どういたしまして」


凛「あと、両手を前に出して目をつぶって?」

モバP「こうか?」

凛「そうそう。そして、両手を広げて?」

モバP「こう?」

凛「そう」


ギュッ

モバP「り!? り……ん チュッ







ピピーッ

凛「じゃ、また明日の仕事もがんばってくるよ」

凛「またね、プロデューサー!」


ガチャッ
バタン


モバP「…………」

ちひろ『いや~、MO・TE・MO・TEですね、プロデューサーさん?』

モバP「…………」


ちひろ『……』

ちひろ『こぉら~!起きんかい!!』

モバP「はっ!」


ちひろ『まったく、不用意に目をつぶってはいけませんよ?』

モバP「いや、まさかキスされるなんて思わないじゃないですか?」


ちひろ『……』

モバP「な、なにか?」

ちひろ『いえ、鈍感もここまで来たら、一種の才能だなぁと思いまして』


モバP「……?」

ちひろ『あ、次の準備急いでください!』

モバP「は、はい」


ちひろ『できれば、念入りにお願いしますね?』

モバP「は、はぁ」


~~~~ モニタールーム ~~~~


ちひろ「とは言ったものの」

ちひろ「さすがは凛ちゃんといったところでかしら?」


ちひろ「いきなり両手を広げさせないあたりが」

ちひろ「警戒してても、あの動作入れてたら、きっとやられてたかもね?」

ちひろ「キス顔も上手く写ってないし……」

ちひろ「まぁ、ここまでが上手くいきすぎだったし、」

ちひろ「次に期待ですね」

ちひろ「次は……」


ピンポーン

ちひろ「まゆちゃん……ね」ゾクッ


ガチャッ


まゆ「……」ジーッ

ちひろ「ひっ」

ちひろ「……」


ちひろ「も、モニターは切って、マイクだけを活かしておきましょうか……」

~~~~ 秘密の部屋 ~~~~



まゆ「さすが、ちひろさん」

まゆ「まぁ、マイクぐらいは許してあげましょうか」


モバP「お、次はまゆか」

まゆ「はい、あなたのまゆですよ」


モバP「まゆはぶれないなぁ」ハハハ


まゆ「だって、事実ですから」ギュッ

モバP「おい、あんまりくっつくなって」


まゆ「あら、他の子は許したのに、まゆはダメなんですかぁ?」

モバP「ど、どうしてそれを!?」

まゆ「ファ○リーズくらいじゃ、まゆは誤魔化せませんよ」フフッ


モバP「……」


モバP「まったく……」

まゆ「あら、冷たいですねぇ」


モバP「まゆはアイドルだからな」

モバP「まゆの為にも、あまりベタベタはさせたくないんだよ」

まゆ「じゃあ、アイドルを辞めます」


モバP「……」

モバP「本気で言っているのか?」ジッ


まゆ「!!」

まゆ「……ごめんなさい」シュン


モバP「わかってるよ、本気で言ってないことくらい」

まゆ「けど、もし、Pさんがまゆのことを……」

モバP「まゆ」

まゆ「はい、すいません」


モバP「まぁ、気持ちは嬉しいよ。」

モバP「まゆみたいな女の子らしいコに好きだと言われるのは……さ」

まゆ「ほんとうですかぁ!?」パアァ


モバP「けど、アイドルのプロデュースとの天秤にはかけられないよ」

まゆ「……」


モバP「仁奈や薫のように、これからのコたちもいれば」

モバP「瞳子さんのように、最後にかけてる人もいるんだ」


モバP「その人たちの夢を壊して掴んだものを見て」

モバP「まゆは幸せだと言えるのか?」


まゆ「そ、それは……」


モバP「この前、薫たちに料理を教えてたな?」

まゆ「は、はい……」


モバP「あいつらの笑顔を、まゆは奪えるか?」

まゆ「……」

モバP「発言にはもう少し、責任を持たないとダメだ」クルッ


まゆ「ごめんなさい……もう言いませんから……」

まゆ「まゆのこと、嫌いにならないで……」


モバP「……」

まゆ「ぴ、Pさん……?」

モバP「……」

まゆ「お、お願いです! Pさんに見捨てられたら……」

まゆ「まゆは……生きて……いけません」グスッ

モバP(やりすぎたか?)


モバP「もう、勝手なことは言わないか?」

まゆ「……はい」ヒッグ


まゆ「ですが、たまにでいいですから」

まゆ「甘えてもいいですか?」

モバP「ちゃんと周囲の確認をして、問題なければいいぞ?」

まゆ「ありがとうございます!」ダキッ ニヤッ


モバP「お、おい」

まゆ「今だけは、いいですよね? だって、『二人だけ』ですから」ニコッ

モバP「まったく……」


まゆ「……♪」ギューッ

モバP「ほら、ちょっと座ろう」

まゆ「はい♪」

まゆ「あ、そういえば……」

まゆ「ちょっと甘くないものも食べたくなってきたんじゃないですか?」


モバP「ああ、確かに、ご飯系がほしいかも」

まゆ「そういうと思って、おにぎり作ってきたんですよ」

モバP「え、どうしてだ?」


まゆ「だって、バレンタインと言えば」

まゆ「チョコとかケーキとかをみんな作ってきたと思うんです」

モバP「たしかに、その通りだよ」


まゆ「けど、人と話すのはけっこう体力が必要ですから」

まゆ「小腹は空くと思うんです」

まゆ「ただ、そろそろ甘いもの以外のものも食べたいかなぁと思って」


モバP「そこまで考えてくれてるのか?」

モバP「ありがとうな、まゆ」ナデナデ

まゆ「未来の妻として、当然ですよ」ニコッ

まゆ「さぁ、めしあがれ」パカッ


モバP「おにぎり作ったって言ったけど、おにぎりだけじゃないんだな」

モバP「小さな弁当箱に、一口サイズのおかずも一緒か」

まゆ「ええ」

まゆ「このほうが、食べさせてあげるのにはちょうどいいと思って……」



まゆ「はい、Pさん」アーン

モバP「いや、恥ずかしいって」


まゆ「大丈夫です」

まゆ「だれも見ていませんから(聞いてはいますが)」


モバP「それなら……」パクッ

モバP「……ん、美味しい……けど?」


まゆ「味付けどうですか?」

モバP「うす味が好きなの、言ったことあったっけ?」

まゆ「たまにご飯をご一緒したときに、ちょっと気になって……」


モバP「そういえば、調子が悪そうな子に声かけるのも、結構早いよな?」

まゆ「誰かが倒れたら、Pさんに迷惑がかかりますから……」


モバP「そうか、気を使ってくれてありがとうな」ニコッ


モバP「……まゆは、意外にいい奥さんになるのかもな」

まゆ「意外には余計ですよ」プクー


モバP「はははっ、ごめんごめん」ナデナデ


モバP(なんだかんだ言ったって、まゆは面倒見がいいんだよな)

モバP(声も柔らかいし、子供番組とか意外に向いてるのかも)


まゆ「……Pさん」

まゆ「お仕事のこと、考えてませんでした?」

モバP「な、なんでわかった」


まゆ「まゆの好きな顔をしてましたから」

モバP「え?どんな顔?」


まゆ「仕事をしているときの顔です」

まゆ「まゆの為の仕事を考えてくれているときの顔が……」

まゆ「まゆは一番好きですよ?」


モバP(そんなにはっきり好きって言われると、照れるな///)



まゆ「フフッ」ギュッ

モバP「お、おい、まゆ?」

まゆ「まゆはPさんのことが、大好きです」ボソッ

モバP「こ、こら、抱きついて耳元で囁くな」アセリ



モバP「ちょっと離れようか」オシッ


まゆ「やんっ///」

モバP「あ、ごめんっ!!」


まゆ「わきの下、弱いんですよぉ///」

まゆ「Pさんのエッチ」フフッ


モバP「そ、そんなつもりじゃ……」

まゆ「けど、まゆはいつでもいいんですよ?」

モバP「こらっ、そんなことを軽々しく言うんじゃない」

まゆ「本気なのに……」


モバP「まったく……」

モバP「あ、お弁当いただいちゃうな」

まゆ「はい、どうぞ」ニコッ


モバP「……」モグモグ

まゆ「……」ニコニコ

モバP「どうした?」


まゆ「自分が作ったものを美味しそうに食べてくれる男の人を見て」

まゆ「嬉しくないわけがありませんよ」フフッ


モバP(響子も似たようなことを言ってたな)
まゆ「……」



まゆ「Pさん」

モバP「ん?」

まゆ「今だけは、まゆのことだけを考えてほしいです」

モバP「あ、ああ。すまん」


モバP「……?」


モバP「なぁ、まゆ?」

まゆ「はい?」


モバP「……おれって、考えてる事そんなにわかりやすい?」

まゆ「ヒミツです」ニコッ



ピコーンピコーン



まゆ「もうすぐ、時間ですね」

モバP「そうみたいだな」

まゆ「……」


まゆ「……Pさん?」

モバP「なんだ?」


まゆ「私は、Pさんを想う気持ちは、誰にも負けません……」


まゆ「付き合いの長さでは、凛ちゃんには負けますが」

まゆ「想う気持ちだけは、負けないつもりです……」


まゆ「もし、私が事務所を引っ張るような存在になって」

まゆ「アイドルとしてトップを取ることができたら……」




まゆ「Pさんは、まゆと一緒になってくれますか?」



モバP「……」


モバP「即答はできないよ」

まゆ「その時まで、まゆでPさんの心を一杯にしてみせます」


まゆ「……だから」

まゆ「もし……その時がきたら、気持ちを教えてください……」

モバP「……ああ」


まゆ「それまでは、みんなに迷惑のかかるような無茶はしません」

モバP「……わかった」



ピピーッ



まゆ「最後になりましたが、チョコです」

まゆ「さっきの約束、忘れないでくださいね?」

モバP「ちょっと複雑だよ」ハハハ

まゆ「そこを目指して、まゆはがんばっていきますから」


モバP「険しい道だぞ?」

まゆ「それだけの努力をしないと、Pさんには手が届きませんから」

モバP「そうなのか?」


まゆ「……やっぱり、Pさんは鈍すぎですよぉ」

モバP「そうかなぁ」ポリポリ


まゆ「それまで、楽しみに見守っててくださいね」


モバP「最後の結果は置いといて、トップを目指す為のプロデュースに手は抜かないからな?」

モバP「そこまで一緒に、頑張っていこう!」

まゆ「はい、よろしくお願いします」ペコリ

まゆ「では、また明日」


ガチャッ
バタン


モバP「まゆ以外にも好意を持ってくれてる人っているのか?」

モバP「いや、そんなことはないだろ」

モバP「まぁ、仲は悪くないとは思うけど……」



モバP「考えてても仕方ないな」


ちひろ『そうですよ?』

モバP「そうですよね」

モバP「って、ちひろさん!?」


ちひろ『あんなにストレートに思いをぶつけてくるコは』

ちひろ『まゆちゃん以外にいませんけどね』



ちひろ『かといって、まゆちゃんを贔屓しちゃだめですよ』

モバP「当然ですよ! みんな大事なアイドルですからね」

ちひろ『それを聞いて安心しました』


ちひろ『さぁ、最後のアイドルです』

モバP「ええ、準備を万端にして」

モバP「きっちり迎えてあげますよ」


ちひろ『よろしくお願いしますね』


~~~~ モニタールーム ~~~~



ちひろ「まゆちゃん、予想とは違った攻め方だったわね」

ちひろ「もっと、積極的にベタベタねっとりと行くと思ってたけど……」

ちひろ「ただ、攻め方としては正解かもしれないわね」

ちひろ「プロデューサーさんは、変に優柔不断なところもあるから」

ちひろ「本当の意味で、手に入れるって考えた場合は」

ちひろ「時間をかけて自分に決断させるのがいいと思うわ」

ちひろ「まゆちゃんは、本当にプロデューサーのことばかりを考えているのねぇ……」


ちひろ「それにしても、まゆちゃんの声、柔らかいですね」

ちひろ「童話の読み聞かせとか、けっこう向いてるんじゃないかしら?」


ちひろ「あとは、声を低めにして、眠れないときに聞くボイス集とか……」

ちひろ「なかなか、あの声はいいわよね」


ちひろ「なんか、プロデューサーさんも考えていたみたいだし」

ちひろ「これも、企画会議をしようかしら」

ちひろ「……」


ちひろ「プロデューサーさんと多分方向性は似た考えだったから」

ちひろ「考え方としては大丈夫よね?」


ピロリーン♪


ちひろ「あら、メール?」

from まゆちゃん

考え方としては大丈夫ですよ♪
ただ、プロデューサーに負担は
かけないでくださいねぇ


ちひろ「ひっ!」

ちひろ「ど、どこから」キョロキョロ

ちひろ「い、いないわよね……」

ちひろ「あんまり、迂闊なことは言わないようにしないと」



ピンポーン



ちひろ「あ、ついに最後のアイドルが来ましたね」

ちひろ「さぁ、よろしく頼みますよ!」


~~~~ 秘密の部屋 ~~~~


ガチャッ

未央「やっほー、プロデューサー! 元気?」

モバP「ああ、元気だよ! 最後は未央か」


未央「ありゃ、締めを飾るのが未央ちゃんで、残念だったかな~?」

モバP「いや、そんなことはないぞ」

モバP「未央もスタートからがんばっている仲間だ」


モバP「やっぱり、そういうコが最後に来ると、ホッとするよ」

未央「そう言ってくれると、嬉しいな!」


モバP「とりあえず、なんか飲むか?」


未央「何があるの?」

モバP「冷蔵庫、見てみるか?」


ガチャッ

未央「うわぁ~、いっぱいあるね!」


未央「これは……お酒じゃないの?」

モバP「一応、ブドウジュースとシャンメリーが雰囲気を出すために瓶入りらしいよ」ハハハ


未央「じゃ、シャンメリーにしようかな」

未央「プロデューサーと恋人気分を味わえそうだしね!」

モバP「なーに言ってんだよ」ハハハ

本田未央(15)
http://i.imgur.com/FU0yc8J.jpg
http://i.imgur.com/RHX96BR.jpg


ポンッ
トクトクトク


モバP「ほれ」

未央「ありがとう!」

未央「せっかくだから、チョコと一緒に食べようよ」


モバP「お、ずいぶんキレイにラッピングしたな」

未央「うん!」

未央「なんだか、やり始めたら止まらなくなっちゃって」


モバP「なんだか、崩すのもったいないけど」

モバP「中身を食べないのも、もったいないからな」


ガサガサッ

モバP「中身は……生チョコ……か?」


未央「うん、こっちは初めて作ったけど」

未央「美味しくなかったらゴメンね」タハハ


モバP「……」パクッ

モバP「うん、美味いよ!」

未央「よかった~!」


モバP「ちょっと緊張したのか?」ハハハ

未央「うん、人の味覚って難しいし」

未央「微妙な好みまではわからないからさ!」

モバP「ありがとな、未央」

未央「いえいえ、どういたしまして!」

未央「こちらこそ、いつもありがとう」ペコリ

モバP「どういたしまして」ペコリ


未央「あ、乾杯しよっ」

モバP「そうだな」

未央「かんぱ~いっ!」

チン


未央「ふ~っ! 染みわたる~」

モバP「おっさんか」ハハハ

未央「なんか、打ち上げの時の早苗さんがよく言ってるよね」

モバP「あの人も、お酒大好きだからなぁ」


モバP「去年のお祭りも、大変だったよ」アハハ

未央「あぁ~! ビール片手に走り回ってたよね」

モバP「うん、仕事中なのに屋台めぐりとかしちゃってさ」

モバP「パトロールに来た警察官が昔の同僚で……」

モバP「だれも止められなかったんだよな」ハハハ


モバP「『祭りと片桐は一緒にしちゃいけない』って」

モバP「同僚の人からも苦笑いされちゃったんだよ」


未央「それ、納得だね!」アハハ


モバP「そういえば、桜祭りのときにも、酒を飲んでたよな……」

モバP「しばらく、祭りのイベントにぶつけるのはやめるか」ハハハ


未央「けど、イベントに早苗さんがいると盛り上がるからね」

モバP「そうなんだよな……」

モバP「けど、盛り上げるって面では、未央も負けてないって思うぞ?」

未央「え、えっ?」


モバP「やっぱり、ここまでアイドルとして頑張ってきた結果なのか」

未央「ちゃんと、空気を呼んで盛り上げるから」

モバP「他の人には無い、安心感があるよ」

未央「そ、そうかな///」タハハ


モバP「うん。元気と言えば、イメージできるコは何人かいるけどさ」


未央「……」


モバP「そこに、安心して任せられるを加えると」

モバP「未央が一番だとおもうぞ?」


未央「ありがとう、プロデューサー……」

モバP「まぁ、運が悪かったとはいえ、去年は辛い思いもさせただろうし」

未央「……やっぱり、わかってた?」


モバP「ああ、さすがに潰れるんじゃないかって、心配したよ」

未央「……ちゃんと、見ててくれるてるんだね」

モバP「そりゃーな」


モバP「けど、ちょっと期間空いたけど」

モバP「あの後に大きな仕事持ってこれてよかった」


未央「うん、ありがとう……」


未央「数字は、やっぱり現実的だよね……」


モバP「まぁ、投票のやり方にも、ちょっと問題があるんだけどな……」ハハハ


モバP「1人1票の単純な人気の勝負だけだったら」

モバP「未央だって負けてないと思うぞ?」


未央「そうかなぁ?」ジワッ

未央「あの時は、本当にショックだったよ」


未央「スタートは同じだったのに、何が違ったんだろう……」ポロッ

未央「新しい子たちが……どんどんランキングに入ってきてさ……」

未央「わたしって、もう終わっちゃうのかな?って思ったけど」ポロポロ


モバP「未央……」ギュッ

モバP「おれの、力不足で辛い思いをさせてごめんな」

未央「ううん、いいんだ……」


未央「あの時は、プロデューサーやちひろさんが励ましてくれてさ……」グスッ

未央「なんとか、踏みとどまれたんだ……」


未央「……」グシグシ


未央「けど、去年の夏の仕事は、本当にうれしかったよっ」ニコッ

未央「ああ、この人はこんなアタシでも、見捨てないでいてくれるんだって」

未央「本気でそう思った!」


未央「ありがとう、プロデューサー」

モバP「よく乗り越えたな、未央」ギュッ

未央「……」


モバP「……」ギューッ


未央「プロデューサー?」

モバP「ん?」

未央「ちょっと苦しいかも///」


モバP「あ、あはははは! ごめんごめん」

未央「あはは、ホントにありがとね! プロデューサー!」

モバP「おう」



ピコーンピコーン


未央「プロデューサー……」

未央「わたし、アイドル続けてもいいのかな?」



モバP「当たり前だろ!」

モバP「ちょっと準備期間が長いだけで、未央はこれから人気が出てくるよ!」


モバP「2周年にはニュージェネで揃いの仕事も入れられたし」

モバP「なんだかんだ、事務所の顔は、未央も含めたニュージェネレーションなんだよ」

モバP「それは、みんな認めてるんだ!」

未央「……そうなのかな?」

モバP「そうだよ!」


モバP「だから、みんなでがんばっていこうな!」


未央「……うん!」

未央「ありがとう、プロデューサー!」



未央「この未央ちゃんの涙を見たからには、ちゃんとトップアイドルまでプロデュースよろしくね!」

モバP「よし、じゃあ明日からのレッスンはキツめに行くか!」ワハハ

未央「いきなりキツいのは許して~」アハハ


ピピーッ

未央「それじゃ、プロデューサー……」

未央「本田未央、気持ち新たにトップアイドル目指してがんばります」ビシッ



モバP「おう、一緒にがんばろうな」ポンポン

未央「うん、ちゃんとついてきてね!」ニコッ


モバP「ああ、わかったよ」

未央「それじゃ、また明日!」

モバP「気をつけて帰れよ~」フリフリ


ガチャン
バタッ


モバP「未央は今年は入りそうな気がするんだけどな……」

モバP「ま、入るためにみんなも頑張るんだよな!」

モバP「明日からまたがんばろうっと!」


カチャン

モバP「お、カギも開いたか」



ガチャッ


モバP「いやー、久々の外の空気は気持ちいいな~!」

モバP「さて、事務所に戻るか~」スタスタ


~~~~ 事務所 ~~~~


ちひろ「あ、お疲れさまでした!」

モバP「お疲れ様です」



モバP「なんか、ありがとうございました」

ちひろ「あら、どうしたんですか?」

モバP「アイドル達とじっくり話す機会が、最近少なかったですからね」

モバP「そういう時間ができて、逆によかったです」


ちひろ「……それは、よかったです」



ちひろ「あと、これを」

モバP「これは……企画書?」


ちひろ「ええ」

ちひろ「今日、プロデューサーさんと話したアイドルを売り込むための企画です」

ちひろ「明日からのプロデュースに役立ててください」

モバP「ど、どうしたんですか? 急に!?」


ちひろ「別に、事務所とアイドルの為を思ってやっただけですよ」

ちひろ「プロデューサーさんは馬車馬の如く働けばいいんです!」



モバP「あ、ありがとうございます!」

ちひろ「それと、これを……」


モバP「はい?」

ちひろ「遅くまで働くと、頭の働きが悪くなりますから」

ちひろ「糖分補給して、頑張ってくださいねっ///」


モバP「ええ、せっかくなんで、この企画を今から見させてもらいますよ!」

モバP「明日からすぐに売り込みに行けるように……」

モバP「今日はがんばりますよ~!」


ちひろ「ま、体調管理には気をつけてくださいね」

ちひろ「それでは、私はこれで失礼します」

モバP「はい、お疲れさまでした!」


ガチャッ
バタン

モバP「さて、あいつらを輝かせるために、これからまたがんばるか!」


おわり

これにて終了。

画像支援ありがとうございます!

とりあえず、半分の人数にしとけばよかった

まゆPと未央Pは扱いが雑になってごめんなさい

あと

まゆの話は、完全に後付けでした
見直しと参加アイドルはリスト化しろっていい教訓になった

また、いつか~!

申請は出してきます


にこぽなでぽが多くてあんまり面白くなかった
あとアイドルおちょくりすぎてもやっとした


面白かった。

まゆが意外なほど可愛くて危なかった(人生の墓場的な意味で)

<<192
指摘ありがとー
確かにちょっと似た流れが多かったと思う
表現力と想像力を磨いてくるわ

<<193
ありがとー

<<194
自己満だったけど可愛いと言ってもらえるのはうれしいです
病んでるまゆはいない。多分

安価逆やがな

>>196
違和感はこれだったかww
不慣れをここで露呈したな
指摘ありがとー

次回作まだ?

次回作にも期待♪
八神マキノをリクエストしておきましょう。

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